JP2005254676A - プリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 用紙に画像をプリントするとともに、その用紙から容易に冊子を作成することを可能にすること。
【解決手段】 カットモードと冊子モードとを有し、カットモードの場合には、カッタ40により各画像間で用紙20を切り離す一方で、冊子モードの場合には、各画像間に折り目をつける。この折り目付けは、サーマルヘッド30により各画像間で用紙20をオーバ加熱させることにより行うか、カッタ40により各画像間で用紙20をハーフカットすることにより行う。用紙20にミシン目を入れる手段を設けて、各画像間で用紙20にミシン目を入れることにより折り目をつけるようにしてもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】 カットモードと冊子モードとを有し、カットモードの場合には、カッタ40により各画像間で用紙20を切り離す一方で、冊子モードの場合には、各画像間に折り目をつける。この折り目付けは、サーマルヘッド30により各画像間で用紙20をオーバ加熱させることにより行うか、カッタ40により各画像間で用紙20をハーフカットすることにより行う。用紙20にミシン目を入れる手段を設けて、各画像間で用紙20にミシン目を入れることにより折り目をつけるようにしてもよい。
【選択図】 図1
Description
本発明はプリンタに係り、特に、用紙に画像をプリントするとともに、その画像をプリントした用紙から容易に冊子を作成するための折り目をつけることができるプリンタに関する。
イベント等で撮影して得られた一連の写真を、そのイベント別や目的別に冊子の状態にして保管したいという要求がある。
一般に、写真店では、1枚ごとに切り離したシート状の写真プリントを作成し、このような1枚ごとのシート状の写真プリントを、ユーザ側で、冊子状のアルバムに収納あるいは貼付して、そのアルバムを保管するようになっている。
一方で、写真画像がプリントされた複数の用紙片について、第1に、それぞれ印刷面が対向する状態にして折り曲げ、第2に、用紙片同士をそれぞれの印刷面の裏面で貼り合わせていくことにより、冊子を作成するという製本方法もある(特許文献1を参照)。
特開2002−225456号公報
1枚ごとに切り離されたシート状の写真プリントを冊子状のアルバムに収納する場合には、写真プリントの収納先のアルバムを購入するコストがかかり、収納先のアルバムがなければ冊子の状態にして写真プリントを保管することができない。
一方で、写真画像がプリントされた複数の用紙片を、第1にそれぞれ正確に折り曲げて、第2に裏面で正確に貼り合わせていくという作業は、一般ユーザが手作業で行うことは困難であり、また、製本工程を機械化する場合には、どうしても装置サイズが大きくなり、装置コストの増大も大きい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、用紙に画像をプリントするとともに、その画像をプリントした用紙から容易に冊子を作成することを可能にするプリンタを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、連続した感熱用紙に複数の画像を順次加熱印刷する印刷手段と、前記用紙を所定の位置でカットするカット手段と、各画像間で用紙をカットして切り離すカットモード又は冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードが指示される指示入力手段と、前記カットモードの場合には、前記カット手段により各画像間で用紙を切り離し、前記冊子モードの場合には、前記印刷手段により各画像間で所定の印刷温度よりも高い温度で用紙をオーバ加熱して各画像間に折り目をつけるように制御する制御手段を備えた構成となっている。
この構成によって、各画像間で用紙を切り離すカットモードとするか、冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードとするかを指示入力することができるとともに、冊子モードでは、オーバ加熱によって各画像間に折り目がつけられるので、画像がプリントされた用紙を一般ユーザでも正確かつ容易に折畳んで冊子を作成することができる。収納先の冊子を別途購入する必要もない。また、画像のプリントを行うために設けられた印刷手段を用いて折り目をつけることができるので、折り目付けを行うのに際して装置コストの増大を省略できる。
請求項2に記載の発明は、連続した用紙に複数の画像を順次印刷する印刷手段と、前記用紙を所定の位置でカットするカット手段と、各画像間で用紙をカットして切り離すカットモード又は冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードが指示される指示入力手段と、前記カットモードの場合には、前記カット手段により各画像間で用紙を切り離し、前記冊子モードの場合には、前記カット手段により各画像間で用紙の厚さ方向にハーフカットして各画像間に折り目をつけるように制御する制御手段を備えた構成となっている。
この構成によって、各画像間で用紙を切り離すカットモードとするか、冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードとするかを指示入力することができるとともに、冊子モードでは、ハーフカットによって各画像間に折り目がつけられるので、画像がプリントされた用紙を一般ユーザでも正確かつ容易に折畳んで冊子を作成することができる。収納先の冊子を別途購入する必要もない。また、用紙の切り離しを行うために設けられたカット手段を用いて折り目をつけることができるので、折り目付けを行うのに際して装置コストの増大を省略できる。
請求項3に記載の発明は、連続した用紙に複数の画像を順次印刷する印刷手段と、前記用紙を所定の位置でカットするカット手段と、各画像間で用紙をカットして切り離すカットモード又は冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードが指示される指示入力手段と、前記用紙の各画像間に孔の列からなるミシン目を入れるミシン目入れ手段と、前記カットモードの場合には、前記カット手段により各画像間で用紙を切り離し、前記冊子モードの場合には、前記ミシン目入れ手段により各画像間にミシン目からなる折り目をつけるように制御する制御手段を備えた構成となっている。
この構成によって、各画像間で用紙を切り離すカットモードとするか、冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードとするかを指示入力することができるとともに、冊子モードでは、ミシン目入れによって各画像間に折り目がつけられるので、画像がプリントされた用紙を一般ユーザでも正確かつ容易に折畳んで冊子を作成することができる。収納先の冊子を別途購入する必要もない。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明において、前記印刷手段は、各画像間の折り目をつける位置に、点線、実線等の線を折り目の目印として印刷する構成となっている。
この構成によって、折り目の位置を線により明確に視認することができるので、一般ユーザでも正確かつ容易に折畳んで冊子を作成することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明において、前記指示入力手段は、前記冊子モードの場合、冊子のタイトル入れを指示するタイトル入れ指示が入力可能であり、前記冊子モードでタイトル指示が入力された場合には、前記印刷手段が、前記タイトルを用紙に印刷した後に各画像を順次印刷し、前記制御手段が、前記タイトルと最初の画像の間にも折り目をつけるように制御する構成となっている。
この構成によって、冊子ごとにタイトルが入れられるので、イベント別や目的別等にして保管する際の利便性が良い。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明において、前記用紙に付けられた折り目に従って用紙を折り畳んで冊子として製本する製本手段を備えた構成となっている。
この構成によって、ユーザは折畳み作業から解放される。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記指示入力手段は、前記冊子モードの場合、最初の画像の印刷面と次の画像の印刷面とを谷折りとするか山折りとするかを示す折り畳み指示が入力可能であり、前記製本手段は、前記指示入力手段に入力された折り畳み指示に従って用紙を折り畳む構成となっている。
この構成によって、ユーザの都合や好みに応じて、最初の写真を冊子の内側にして冊子を作成するか、あるいは、最初の写真を表紙として冊子を作成するか、指示を入力することができる。
本発明によれば、用紙に画像をプリントするとともに、その画像をプリントした用紙から容易に冊子を作成することができる。
以下、添付図面に従って、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は本発明が適用される第1実施形態のプリンタ10の機械的な構造を示す正面図である。このプリンタ10は、サーモ・オートクローム方式(感熱カラープリント方式、以下単にTA方式という)を採用したものであり、主として、用紙20を収納する用紙収納部22、給紙ローラ24、搬送ローラ26、ホームポジションセンサ28、サーマルヘッド30、プラテンローラ32、定着器34、36、受光センサ38、カッタ40、ニップローラ41、42、及び、排紙ローラ43、44、によって構成されている。
用紙20は、熱を加えると発色し、所定の波長の光を照射すると定着するという特性を有したサーモ・オートクローム用紙(TA用紙)を用いる。具体的には、シアン(C)発色層、マゼンタ(M)発色層、イエロ(Y)発色層の3層を順に重ねて形成されており、各発色層に対して、それぞれ対応した温度範囲内で熱量が与えられると、その熱量に応じた濃度(階調)で、C、M、Yがそれぞれ発色し、また、C発色層を除き、M発色層及びY発色層の各発色層に対して、それぞれ対応した波長の光が照射されると、発色の状態がそれぞれ定着されるようになっている。各発色層における階調を調節することで、1画素中で3原色の重ねあわせを表現できる。このような用紙20は、ロール状の連続した用紙(ロール紙)として用紙収納部22に収納されている。
給紙ローラ24は、用紙20を用紙収納部22から繰り出すものである。繰り出された用紙20の先端がホームポジションセンサ28によって検出されると、上下のローラからなる搬送ローラ26により用紙20が挟持されるようになっている。このようにして挟持された用紙20は、搬送ローラ26によって、図1に矢印で示すように、送り方向及び戻り方向の両方向において搬送可能となる。搬送ローラ26は、具体的には、上側のキャプスタンローラと下側のピンチローラとからなるキャプスタン方式を採用しており、用紙20の送り量の変動を少なくして高速な搬送を行うことができ、送り量のばらつきに起因するプリント位置ずれやカット位置ずれ、後述する折り目の位置ずれ、および、色ずれ等をなくすことが可能である。
サーマルヘッド30の下方には、用紙20を挟んでプラテンローラ32が対向して配置されている。このサーマルヘッド30は、用紙20の圧接及び用紙20からの退避が自在であり、圧接して印画を行うようになっている。また、用紙20の各発色層を発色させるための加熱温度の範囲は、一般に、Y発色層<M発色層<C発色層の順になっており、すなわち、各発色層に対して与える熱エネルギーの大きさは、Y発色層<M発色層<C発色層の順になっている。
なお、サーマルヘッド30は、C発色層を発色させるために許容された加熱温度よりも高い温度で用紙20を加熱すること(オーバ加熱)も可能であり、このようなオーバ加熱を用紙20に対して敢えて行うことにより、用紙20に対してその搬送方向と垂直な方向(主走査方向)に折り目をつけることも可能になっている。
2つの定着器(M定着器34及びY定着器36)は搬送される用紙20の高さ方向上方に設置されている。M定着器34は、用紙20のM発色層に対してそのM発色層を定着させるための所定の波長の光を照射するものである。Y定着器36は、用紙20のY発色層に対してそのY発色層を定着させるための所定の波長の光を照射するものである。
受光センサ38は、第1に、発色及び定着した後のY、M、C各色の濃度を測定する用途に配設する場合、第2に、用紙20の搬送精度を確認するために配設する場合、第3に、用紙20のジャムを検出するために配設する場合などがある。
サーマルヘッド30の後段には、カッタ40が配設されている。カッタ40は、画像がプリントされた用紙20を、所定の大きさに切り離し(全カット)をするものである。例えば、Lサイズ(89×127mm)、カードサイズ(55×89mm)、デジカメサイズ(89×120mm)、ハイビジョンサイズ(89×158mm)等、予め選択された各種サイズに切り離し可能である。カッタ40は、具体的には、回転自在の上刃と、固定の下刃とが、用紙20を挟んで対向して配置され、これらの上刃と下刃とで用紙20の切り離しをするようになっている。
カッタ40による切り離しの態様には、予め決められた所定サイズ(例えばLサイズ)ごとに等間隔で切り離す態様(カットモード)と、アルバム(冊子)として製本するために、所定サイズ(例えばLサイズ)ごとには切り離さないで、一連の複数の画像をプリントした後に切り離す態様(アルバムモード)とがある。
なお、カッタ40は、その上刃が用紙の厚さ方向(高さ方向)に可動になっており、用紙20の厚さ方向に途中まで切り込みを入れること(ハーフカット)も可能であって、このようなハーフカットを用紙20に入れることにより、用紙20に対してその搬送方向と垂直な方向に折り目をつけることも可能になっている。
また、カッタ40の前段には第1のニップローラ41が配設され、カッタ40の後段には第2のニップローラ42が配置されている。両ニップローラ41、42は、具体的には、それぞれ、上下のローラからなるローラ対である。用紙20の切り離し又はハーフカットをする際には、これらの両ニップローラ41、42によって用紙20を挟持した後、カッタ40によって用紙20の切り離し又はハーフカットが施されるようになっている。
第1の定着器34及び第2の定着器36の間には第1の排紙ローラ43が設けられ、第2の定着器36の後段には第2の排紙ローラ44が設けられている。両排紙ローラ43、44は、具体的には、それぞれ、上下ローラからなるローラ対である。カッタ40によって切り離された用紙20は、両排紙ローラ43、44によって排紙される。
なお、アルバムモードにおいてサーマルヘッド30又はカッタ40により折り目をつけられて、排紙ローラ43、44により排紙された用紙20は、手作業でも正確に折畳むことができ、アルバムとして容易に製本することができる。
図2は、第1実施形態のプリンタ10の全体構成を示す要部ブロック図である。図2において、プリンタ10は、主として、記録メディア102がセットされる記録メディアインタフェース104、LCD(液晶ディスプレイ)106、LCD制御部108、操作部110、ヘッド駆動回路112、システムコントローラ120、プリントコントローラ122、搬送制御部124、定着制御部126、カット制御部128、メモリ140、EEPROM142、給紙ローラ24、搬送ローラ26、ホームポジションセンサ28、サーマルヘッド30、定着器34、36、受光センサ38、カッタ40、ニップローラ41、42、排紙ローラ43、44、オプションの製本部90、によって構成されている。
記録メディアインタフェース104は、記録メディア102に記録されている画像(記録画像)を読み出す。記録メディアインタフェース104によって読み出された画像は、メモリ140に一時記憶される。LCD106は、モード選択、画像選択、タイトル入れ指示入力、プリント枚数入力、プリント実行指示入力など行なうための各種画面、記録メディア102から読み出された記録画像、プリントプレビュー等、各種の表示を、LCD制御部108の制御により行うものである。操作部110は、各種の指示が入力されるものである。
プリントコントローラ122は、システムコントローラ120からプリント実行の指示が与えられると、メモリ140に一時記憶した記録画像を取得し、この記録画像に基づいて実際に用紙20にプリントするプリント画像における各画素のC、M、Y各色ごとの階調値(例えば8ビットであれば0乃至255)を設定する。そして、用紙20の搬送に同期させて用紙20の送り方向(副走査方向)の各行ごとにサーマルヘッド30でプリントを行う際、各行ごとに垂直方向(主走査方向)の全列の画素の階調値をヘッド駆動回路112に出力する。
ヘッド駆動回路112は、プリントコントローラ122から各画素の階調値を与えられると、その階調値に基づいて、サーマルヘッド30の主走査方向に配列された発熱素子に印加する電圧及びその通電時間(パルス幅)を用紙20の搬送に同期させて制御する。これにより、サーマルヘッド30の各発熱素子から用紙20の各点に与えられる熱エネルギがC、M、Y各色ごとの階調値に応じて制御され、用紙20のC、M、Y各発色層が階調値に対応する濃度で発色する。
アルバムモードにおいてサーマルヘッド30を用いてオーバ加熱により用紙20に折り目をつけるときには、プリントコントローラ122からヘッド駆動回路112にオーバ加熱が指示される。そのオーバ加熱指示に従って、ヘッド駆動回路112は、サーマルヘッド30の主走査方向に配列された発熱素子に印加する電圧及びその通電時間(パルス幅)を制御することにより、C発色層を発色させるために許容された加熱温度よりも高い温度で用紙20を加熱する。ここで、主走査方向の用紙20の幅に対応する全画素にわたってオーバ加熱が施されて用紙20に折り目がつけられる。
搬送制御部124は、給紙ローラ24を制御して用紙収納部22から用紙20を給紙する。また、システムコントローラ120からプリント実行の指示が与えられると、搬送ローラ26を制御して、用紙20の発色及び定着のため、送り方向及び戻し方向の両方向において用紙20を搬送する。カットモードでは、所定サイズ(例えばLサイズ)ごとに等間隔で切り離すために、用紙20を所定のカット位置まで搬送する。アルバムモードでは、所定サイズ(例えばLサイズ)ごとに等間隔で折り目をつけるために所定の折り目つけ位置に用紙20をセットする搬送と、最終画像プリント後に切り離しのために所定のカット位置に用紙をセットする搬送とを行う。また、排紙ローラ43、44を制御して、用紙20の排紙を行う。
定着制御部126は、定着器34、36を制御して、用紙20の発色を定着させる。
カット制御部128は、用紙20の切り離しを行うときには、ニップローラ41、42を制御してニップローラ41、42により用紙20を挟持した後に、カッタ40を制御して用紙20をカットする。
また、アルバムモードにおいてカッタ40を用いてハーフカットにより用紙20に折り目をつけるときには、カット制御部128は、カッタ40の上刃と下刃の間隔をハーフカット可能な間隔に調節した後に、ニップローラ41、42を制御してニップローラ41、42により用紙20を挟持し、カッタ40を制御して用紙20をハーフカットする。
EEPROM142は、各種の設定情報を不揮発性情報として記憶するものである。
製本部90は、アルバムモード下で折り目がつけられた用紙20に対して、折り目の位置で谷折りと山折りを繰り返し、1冊のアルバムとして製本するものである。この製本部90の有無はオプションであり、図1のプリンタ10では設けられておらず、後に説明する図5のプリンタ100では設けられている。
以上説明したプリンタ10では、アルバムモードの場合の用紙20の折り目付けを、サーマルヘッド30によるオーバ加熱及びカッタ40によるハーフカットの何れか、あるいは、その両方で複合的に、行なうことが可能になっている。以下、アルバムモードにおけるプリンタ10の動作について、オーバ加熱により折り目をつける場合と、ハーフカットにより折り目をつける場合とに分けて説明する。
まず、オーバ加熱により折り目をつける場合のプリンタ10の動作について説明する。
給紙ローラ24によって用紙収納部22から繰り出された連続した用紙20は、その先端がホームポジションセンサ28によって検出されると、搬送ローラ26で挟持されて、その搬送ローラ26により図1に矢印で示す送り方向と戻り方向の両方向において搬送可能となる。
操作部110によって、アルバムモードが設定され、プリントする複数の画像が選択され、プリント実行が指示されると、選択された複数の画像をプリント対象としてプリント処理が開始される。
用紙20が所定のプリント開始位置にすでに搬送されているものとすると、最初の画像をメモリ140から読み出した後に、搬送ローラ26により用紙20をプリント開始位置から一定速度で搬送しながら、用紙20のY発色層が発色する熱エネルギの範囲内で画像に応じた濃度となるようにサーマルヘッド30を制御し、続いてY定着器36から所定の波長の光を照射してY発色層の発色を定着させる。次に、用紙20をプリント開始位置に戻した後、改めて、搬送ローラ26によって用紙20をプリント開始位置から一定速度で搬送しながら、用紙20のM発色層が発色する熱エネルギの範囲内で画像に応じた濃度となるようにサーマルヘッド30を制御し、続いてM定着器34から所定の波長の光を照射してM発色層の発色を定着させる。次に、用紙20をプリント開始位置に戻した後、改めて、搬送ローラ26によって用紙20をプリント開始位置から一定速度で搬送しながら、用紙20のC発色層が発色する熱エネルギの範囲内で画像に応じた濃度となるようにサーマルヘッド30を制御する。このようにして連続した用紙20にカラーで画像をプリントする。
カットモードの場合には各画像を用紙20にプリントした後にカッタ40により各画像間で用紙20をカットして切り離すが、アルバムモードの場合には各画像を用紙20にプリントした後に各画像間にオーバ加熱による折り目をつける。
オーバ加熱の際には、図3(a)に示すように、サーマルヘッド30を用紙20に圧接してオーバ加熱する。そうすると、図3(b)に示すように、そのサーマルヘッド30を圧接した位置において用紙20に溝状の折り目210が形成される。
このようにして用紙20に折り目をつけた後、カッタ40による切り離しは行わないで、連続した状態のままの用紙20を搬送ローラ26により次のプリント開始位置に搬送した後、次の画像をメモリ140から読み出し、最初の画像と同じように、用紙20の搬送を繰り返しながら、Y発色層、M発色層、C発色層の順に発色及び定着を行う。
1画像のプリントが終了するごとに最終の画像であるか否かを判定し、最終画像でなければ、最初の画像と同じように、次の画像との間でサーマルヘッド30により用紙20に折り目を付ける。
このようにしてアルバムモードでは、図4(a)に示すように、用紙20が各画像間で切り離されることなく、各画像間で折り目210がつけられて、最後の画像がプリントされた後に、カッタ40により用紙20が切り離されて、排紙ローラ43、44により排紙される。ユーザが操作部110で指定した特定のジョブに対して用紙20に6つの画像が連続してプリントされて排紙された場合、図4(b)に示すように、第1画像211と第2画像212の間で折り目に沿って山折りし、第2画像212と第3画像213の間で折り目に沿って谷折りし、第3画像213と第4画像214の間で折り目に沿って山折りし、第4画像214と第5画像215の間で折り目に沿って谷折りし、第5画像215と第6画像216の間で折り目に沿って山折りして製本すると、図4(c)に示すように、1冊のアルバム201として製本することができる。
なお、図4では、最初の画像がプリントされた頁が表紙となるように製本した場合を例として示したが、山折りと谷折りを全て逆にして、第1画像211と第2画像212の間の折り目で谷折りし、その後、山折り及び谷折りを交互に繰り返すと、用紙20の裏面の白地又はプリプリント模様が表紙となるようにしてアルバムを製本することもできる。
このような製本は、用紙20の各画像間で折り目がつけられているので、手作業であっても正確かつ容易に折畳みを行うことができる。
図5に示すプリンタ100では、オプションの製本部90を設け、システムコントローラ120の制御により、製本部90に山折りおよび谷折りの折畳みを行わせるようにした。この場合にも、既に用紙20に折り目がつけられた状態で折畳みを行うために、簡易な構造で、正確な折畳みにより、アルバムを製本することができる。
また、アルバムの表紙にはタイトル入れをすることができる。図6は、図1のプリンタ10でタイトル入れをした場合の製本の様子を示している。
ユーザが操作部110で指定した特定のジョブに対して用紙20に6つの画像が連続してプリントされて排紙された場合、図6(a)に示すように、タイトルプリント部分220と次の最初の画像211との間で切り離されることなく折り目210がつけられ、また、タイトルプリント部分220に続いてプリントされた各画像211、212間においても切り離されることなく折り目210がつけられて排紙される。図6(b)に示すように、タイトルプリント部分220と第1画像211の間で折り目に沿って山折りし、その後、山折り及び谷折りを交互に繰り返して製本すると、図6(c)に示すように、タイトル入りのアルバム202が製本される。
なお、図6(a)において、タイトルプリント部分220の幅dを調節して用紙20を節約するようにしてもよい。
以上、サーマルヘッド30を用いてオーバ加熱により折り目をつける場合について説明したが、その代わりに、カッタ40を用いてハーフカットにより折り目をつけるようにしてもよい。このようなハーフカットにより折り目をつける場合のプリンタ10の動作について次に説明する。
操作部110によって、アルバムモードが設定され、プリントする複数の画像が選択され、プリント実行が指示されており、また、用紙20が所定のプリント開始位置にすでに搬送されているものとする。
まず、最初の画像をメモリ140から読み出し、搬送ローラ26により用紙20の搬送を繰り返しながらサーマルヘッド30及び定着器34、36により、Y発色層、M発色層、C発色層の順に発色と定着を行い、最初の画像を用紙20にプリントする。
ここで、カットモードの場合には各画像を用紙20にプリントした後にカッタ40により各画像間で用紙20をカットして切り離すが、アルバムモードの場合には、各画像を用紙20にプリントした後に、カッタ40により各画像間で厚さ方向にハーフカットして、各画像間に切り込み状の折り目をつける。
具体的には、図7に示すように、回転自在の上刃40aの高さを図7の矢印方向(高さ方向)で調節して、上刃40aと下刃40bとの間隔を用紙20のハーフカットが可能な間隔とし、ニップローラ41、42により用紙20を挟持した後に、上刃40aを回転させて上刃40aと下刃40bとにより用紙20をハーフカットすることにより、用紙20に折り目210をつける。
このようにして用紙20に折り目をつけた後、連続した状態のままの用紙20を搬送ローラ26により次のプリント開始に搬送した後、次の画像をメモリ140から読み出し、最初の画像と同じように、用紙20の搬送を繰り返しながら、Y発色層、M発色層、C発色層の順に発色と定着を行う。
このようにしてアルバムモードでは、図4(a)に示すように、用紙20が各画像間で切り離されることなく、各画像間で折り目210がつけられて、最後の画像がプリントされた後に、カッタ40により用紙20が切り離されて、排紙ローラ43、44により排紙される。
ハーフカットにより折り目をつける場合にも、山折りと谷折りの順を操作部110から指示入力してよい。また、図6に示すように、タイトル入れをしてよい。また、図5に示すようにオプションの製本部90が設けられたプリンタ100の場合には、製本部90により製本するようにしてもよい。
次に本発明に係る第2実施形態のプリンタ1000について説明する。
図8は第2実施形態のプリンタ1000の機械的な構造を示す正面図、図9はそのプリンタ1000の全体構成を示すブロック図である。図8及び図9において、図1及び図2に示す第1実施形態のプリンタ10の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付してあり、詳細な説明を省略する。
図8及び図9において、ミシン目入れ部50は、用紙20の搬送方向と垂直な方向に孔の列からなるミシン目を入れるものである。また、第2実施形態において、カット制御部1280は、カットモードの場合には、カッタ40により各画像間で用紙20を切り離させ、アルバムモードの場合には、ミシン目入れ部50により各画像間にミシン目からなる折り目をつけるように制御する。
以下、第2実施形態のプリンタ100の動作を説明する。
操作部110によって、カットモード又はアルバムモードが設定され、プリントする複数の画像が選択され、プリント実行が指示され、また、用紙20が所定のプリント開始位置にすでにセットされているものとする。
まず、最初の画像をメモリ140から読み出し、搬送ローラ26により用紙20の搬送を繰り返しながらサーマルヘッド30及び定着器34、36により、Y発色層、M発色層、C発色層の順に発色と定着を行い、最初の画像を用紙20にプリントする。
ここで、カットモードの場合には、カッタ40により各画像間で用紙20をカットして切り離す。一方で、アルバムモードの場合には、ミシン目入れ部50により、各画像を用紙20にプリントした後に、用紙20の各画像間にミシン目を入れることにより折り目をつける。
ここで、カットモードでは、カッタ40により各画像ごとにカットされた状態で排紙ローラ43、44により排紙される。
アルバムモードでは、用紙20に折り目をつけた後、連続した状態のままの用紙20を搬送ローラ26により次のプリント開始位置に搬送した後、次の画像をメモリ140から読み出し、最初の画像と同じように、用紙20の搬送を繰り返しながら、Y発色層、M発色層、C発色層の順に発色と定着を行う。そして、図4(a)に示すように、用紙20が各画像間で切り離されることなく、各画像間で折り目210がつけられて、最後の画像がプリントされた後に、カッタ40により用紙20が切り離されて、排紙ローラ43、44により排紙される。
なお、前述の第1実施形態および第2実施形態において、折り目210をつける位置には、点線、実線等の線を折り目の目印としてプリントするようにしてもよい。
第1実施形態において、サーマルヘッド30によりオーバ加熱により折り目をつける場合には、折り目つけと同時に視認可能な線がプリントされるようにする。具体的には、オーバ加熱温度で用紙20が発色する。同じ、第1実施形態において、カッタ40により折り目をつける場合には、サーマルヘッド30により折り目の目印となる線をプリントした後にカッタ40により折り目をつける。第2実施形態において、ミシン目入れ部50により折り目をつける場合には、サーマルヘッド30により折り目の目印となる線をプリントした後にミシン目入れ部50により折り目をつける。
これまで、オーバ加熱により折り目をつける場合、ハーフカットにより折り目をつける場合、及び、ミシン目入れにより折り目をつける場合をそれぞれ別々に説明したが、これらのように単一の方法のみで折り目をつける場合に限らず、複数の方法で複合的に折り目をつけるようにしてもよい。
例えば、ハーフカットとオーバ加熱とにより複合的に折り目をつけて製本するようにしてもよい。このようにオーバ加熱とハーフカットとにより複合的に折り目をつけて製本する場合の一例について図10を用いて説明する。画像をプリントした面(画像プリント面)において谷折りする様子を図10(a)、(b)、(c)に示し、画像プリント面において山折りにする様子を図10(d)、(e)、(f)に示す。
用紙20の画像間の谷折り位置には、まず、図10(a)に示すように、画像プリント面の裏面においてハーフカット210dを入れ、次に、図10(b)に示すように、画像プリント面にオーバ加熱を施す。そうすると、用紙20の熱収縮により、図10(c)に示すように、用紙20が谷折りとなる。一方で、画像間の山折り位置には、まず、図10(d)に示すように、画像プリント面においてハーフカット210uを入れ、次に、図10(e)に示すように、画像プリント面の裏面においてオーバ加熱を施す。そうすると、用紙20の熱収縮により、図10(f)に示すように、用紙20が山折りとなる。
図10を用いて説明した、ハーフカットとオーバ加熱とにより谷折り及び山折りを行う場合には、用紙の両面(画像プリント面とその裏面)において、前述のようにハーフカットを交互に施すとともにオーバ加熱を交互に施す必要がある。そこで、例えば、画像プリント面及びその裏面に選択的にハーフカット入れ可能なカッタと、画像プリント面をオーバ加熱可能な第1の加熱手段30uと、画像プリント面の裏面をオーバ加熱可能な第2の加熱手段30dをプリンタに設ける。これらのカッタ及び加熱手段30d、30uは、例えば、図5に示す製本部90に設け、製本部90においてハーフカット入れ及びオーバ加熱を行いながら製本を行う。
また、例えば、ミシン目入れとオーバ加熱とにより、複合的に折り目をつけて製本するようにしてもよい。
なお、前述の実施形態では、プリンタがTA方式のプリンタである場合を例に説明したが、本発明に係るプリンタは、TA方式のプリンタに限らず、昇華型の感熱プリンタ、インクジェットプリンタ、感光材料を記録媒体としたプリンタ等、他の方式のプリンタを含む。
20…用紙、26…搬送ローラ、30…サーマルヘッド、34、36…定着器、40…カッタ、41、42…ニップローラ、43、44…排紙ローラ、50…ミシン目入れ部、90…製本部、104…記録メディアインタフェース、106…LCD、110…操作部、120…システムコントローラ、122…プリントコントローラ、124…搬送制御部、126…定着制御部、128、1280…カット制御部、140…メモリ
Claims (7)
- 連続した感熱用紙に複数の画像を順次加熱印刷する印刷手段と、
前記用紙を所定の位置でカットするカット手段と、
各画像間で用紙をカットして切り離すカットモード又は冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードが指示される指示入力手段と、
前記カットモードの場合には、前記カット手段により各画像間で用紙を切り離し、前記冊子モードの場合には、前記印刷手段により各画像間で所定の印刷温度よりも高い温度で用紙をオーバ加熱して各画像間に折り目をつけるように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするプリンタ。 - 連続した用紙に複数の画像を順次印刷する印刷手段と、
前記用紙を所定の位置でカットするカット手段と、
各画像間で用紙をカットして切り離すカットモード又は冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードが指示される指示入力手段と、
前記カットモードの場合には、前記カット手段により各画像間で用紙を切り離し、前記冊子モードの場合には、前記カット手段により各画像間で用紙の厚さ方向にハーフカットして各画像間に折り目をつけるように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするプリンタ。 - 連続した用紙に複数の画像を順次印刷する印刷手段と、
前記用紙を所定の位置でカットするカット手段と、
各画像間で用紙をカットして切り離すカットモード又は冊子として製本するために各画像間で用紙を切り離さない冊子モードが指示される指示入力手段と、
前記用紙の各画像間に孔の列からなるミシン目を入れるミシン目入れ手段と、
前記カットモードの場合には、前記カット手段により各画像間で用紙を切り離し、前記冊子モードの場合には、前記ミシン目入れ手段により各画像間にミシン目からなる折り目をつけるように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするプリンタ。 - 前記印刷手段は、各画像間の折り目をつける位置に、点線、実線等の線を折り目の目印として印刷することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のプリンタ。
- 前記指示入力手段は、前記冊子モードの場合、冊子のタイトル入れ指示が入力可能であり、前記冊子モードでタイトル入れ指示が入力された場合には、
前記印刷手段が、前記タイトルを用紙に印刷した後に各画像を順次印刷し、
前記制御手段が、前記タイトルと最初の画像の間にも折り目をつけるように制御することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のプリンタ。 - 前記用紙に付けられた折り目に従って用紙を折り畳んで冊子として製本する製本手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のプリンタ。
- 前記指示入力手段は、前記冊子モードの場合、最初の画像の印刷面と次の画像の印刷面とを谷折りとするか山折りとするかを示す折り畳み指示が入力可能であり、
前記製本手段は、前記指示入力手段に入力された折り畳み指示に従って用紙を折り畳むことを特徴とする請求項6に記載のプリンタ。
Priority Applications (1)
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JP2004070958A JP2005254676A (ja) | 2004-03-12 | 2004-03-12 | プリンタ |
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JP2004070958A Withdrawn JP2005254676A (ja) | 2004-03-12 | 2004-03-12 | プリンタ |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011073298A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Dainippon Printing Co Ltd | 画像出力装置、画像出力方法、出力物 |
CN103847255A (zh) * | 2012-12-05 | 2014-06-11 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷出装置 |
JP2017040695A (ja) * | 2015-08-17 | 2017-02-23 | 株式会社ライト | クリーニングタグ |
-
2004
- 2004-03-12 JP JP2004070958A patent/JP2005254676A/ja not_active Withdrawn
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