JP2005249871A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コールドスタート時における印刷開始までの待ち時間の長期化を回避するとともに、用紙の過熱を防ぐ。
【解決手段】 コールドスタート時には、蓄熱期間の間定着ローラ22を通常待機温度Trよりも高い第2待機温度Tiに維持することで、定着装置7全体を早く温めることができるため、印刷開始までの待ち時間が長くなることを回避できる。また、第2待機温度Tiは定着動作時の定着温度Tpよりも低い温度に設定されるため、過熱によるトナーの再付着を防止できる。また、第2待機温度Tiのヒステリシス幅が通常待機温度Trに比べて小さくなるように設定されるため、定着装置7の蓄熱が不十分な状態から定着動作が開始される場合でも定着動作開始直後の温度のばらつきを抑えて、定着不良の発生を防ぐことができる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、レーザプリンタ等の画像形成装置に関する。
レーザプリンタなどの画像形成装置には、通常、未定着トナー像を担持した用紙を加熱してそのトナー像を定着させるための定着装置が設けられている。定着装置は、一般的には、内部にヒータを備えた定着ローラと、定着ローラに押し付けられた状態で配された加圧ローラと、定着ローラの表面温度を検出するサーミスタ等を備えており、印刷時には、サーミスタからの信号に基づいてヒータをオン・オフ制御することにより、定着ローラの表面温度を所定の定着温度に維持しつつ定着動作を行うようにしている。
このような画像形成装置において、電源投入時やスリープモード解除時などのコールドスタート後にすぐに印刷を行う場合には、ウォームアップ動作により定着ローラの表面温度が定着温度に達していたとしても、その他の部位が十分に温まっていないことから、印刷を開始するとその他の部位や用紙への熱の散逸によって定着ローラの加熱が追いつかなくなり、この結果、定着不良を生じることがあった。そこで従来では、このような定着不良を防ぐために、電源投入後の一定期間は、印刷動作を禁止したり、あるいは定着ローラの温度を一時的に定着温度よりも高く維持したり(特許文献1参照)する方法がとられている。
特許第3119690号公報
しかしながら、前者の方法では、印刷が開始されるまでの待ち時間が長くなるという問題があり、後者の方法では、用紙に必要以上に熱が加えられて過熱によりトナーが定着ローラに再付着することがあるという問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コールドスタート時における印刷開始までの待ち時間の長期化を回避するとともに、用紙の過熱を防ぐことが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、定着ローラと、この定着ローラに押し付けられて配された加圧ローラと、前記定着ローラを加熱する加熱手段と、前記定着ローラの表面温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段によって検出される温度に基づき前記定着ローラの温度が目標温度となるように前記加熱手段を制御する温度制御手段とを備え、前記定着ローラと前記加圧ローラとにより未定着トナー像が担持された定着媒体を搬送しつつ加熱することにより前記定着媒体上の未定着トナー像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置であって、前記温度制御手段は、前記定着ローラの目標温度を、前記未定着トナー像を定着させるための定着温度と、この定着温度よりも低い待機温度である通常待機温度と、この通常待機温度よりも高くかつ前記定着温度よりも低い第2待機温度とから選択的に設定するとともに、コールドスタート時においては、前記定着温度の目標温度を前記第2待機温度に設定するとともに前記定着装置に蓄熱させるための蓄熱期間の間その状態を維持し、その蓄熱期間の終了後に前記定着ローラの目標温度を前記通常待機温度に設定するところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記温度制御手段は、前記第2待機温度と前記通常待機温度とのそれぞれの目標温度について、前記加熱手段をオフにする上限値と前記加熱手段をオンにする下限値とを設定するとともに、前記蓄熱期間における前記第2待機温度の上限値と下限値との差が、前記通常待機温度の上限値と下限値との差よりも小さくなるように設定するところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記画像形成装置は、コールドスタートか否かを判定するコールドスタート判定手段と、前記コールドスタート判定手段によりコールドスタートと判断された場合に、前記定着ローラの温度がコールドスタート時の温度から前記通常待機温度に至るまでの時間を測定する計時手段と、前記計時手段により測定された時間に基づき前記蓄熱期間の長さを決定する蓄熱期間長さ決定手段とを備え、前記温度制御手段は、前記期間長さ決定手段により決定された長さ分前記蓄熱期間を維持させるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記画像形成装置は、コールドスタートか否かを判定するコールドスタート判定手段と、前記コールドスタート判定手段によりコールドスタートと判断された場合に、そのコールドスタート時における前記温度検出手段の検出温度に基づき前記蓄熱期間の長さを決定する蓄熱期間長さ決定手段とを備え、前記温度制御手段は、前記期間長さ決定手段により決定された長さ分前記蓄熱期間を維持させるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のものにおいて、前記画像形成装置は、定着動作の開始及び終了を判断する定着動作判断手段を備え、前記温度制御手段は、前記定着動作判断手段により前記蓄熱期間中に定着動作が開始され終了したと判断された場合、前記定着ローラの目標温度を前記通常待機温度に設定するところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のものにおいて、前記画像形成装置は、定着動作の開始及び終了を判断する定着動作判断手段を備え、前記温度制御手段は、前記定着動作判断手段により前記蓄熱期間中に定着動作が終了したと判断された場合、前記定着温度を維持した時間に基づき、前記定着ローラの目標温度を前記第2待機温度に設定するかあるいは前記通常待機温度に設定するかを判定する待機温度判定手段を備えるところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のものにおいて、前記画像形成装置は、定着動作の開始及び終了を判断する定着動作判断手段を備え、前記温度制御手段は、前記定着動作判断手段により前記蓄熱期間中に定着動作が終了したと判断された場合、前記定着動作がなされた定着媒体の種別に応じて、前記定着ローラの目標温度を前記第2待機温度に設定するかあるいは前記通常待機温度に設定するかを判定する待機温度判定手段を備えるところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかに記載のものにおいて、前記加熱手段は、前記定着ローラの内部に配されたハロゲンヒータからなるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
コールドスタート時には、蓄熱期間を設けてその間定着ローラを通常待機温度よりも高い第2待機温度に維持しておくことで、通常待機温度に維持するよりも定着装置全体を早く温めることができる。また、装置が第2待機温度において充分温められるので、印刷指令により定着温度に昇温した場合も定着ローラの温度不足は生じない。さらに、通常待機温度よりも高い第2待機温度から定着温度へはすぐに昇温できるため、一定期間印刷動作を禁止するよりも印刷開始までの待ち時間が長くなることを回避できる。また、第2待機温度は定着動作時の定着温度よりも低い温度に設定されるため、過熱によるトナーの再付着を防止できる。加えてコールドスタート時にすぐに印刷を開始しない場合には、定着温度よりも低い第2待機温度までしか温度を上げないため、必ず定着温度よりも一時的に温度を高める場合に比べ電力消費を抑えることができる。
<請求項2の発明>
定着ローラに対する目標温度のヒステリシス幅が小さいと、加熱手段のオン・オフが頻繁に切り替えられるため、蛍光灯のチラツキ等のフリッカが頻繁に発生することになる。このフリッカの発生を抑えるために、通常待機温度及び第2待機温度のヒステリシス幅は比較的大きな値に設定される。しかし一方で、目標温度のヒステリシス幅が大きいと、特に定着装置の蓄熱が不十分な状態から定着動作が開始される場合に、定着動作開始直後の定着ローラの温度がばらつきやすくなり、過熱や温度不足による定着不良を引き起こすおそれがある。これに対し、本構成では、第2待機温度のヒステリシス幅が通常待機温度に比べて小さくなるように設定されるため、定着装置の蓄熱が不十分な状態から定着動作が開始される場合でも定着動作開始直後の温度のばらつきを抑えて、定着不良の発生を防ぐことができる。なお、フリッカーが頻繁に発生する可能性があるが、第2待機温度に維持する期間は通常待機温度に維持する期間よりも短いから、その影響を最小限に抑えることができる。
<請求項3の発明>
定着ローラがコールドスタート時の温度から通常待機温度に至るまでの時間に基づいて蓄熱期間の長さを決定するため、蓄熱期間の長さを必要最小限に留めて消費電力を抑えることができる。
<請求項4の発明>
コールドスタート時の定着ローラの温度に基づいて蓄熱期間の長さを決定するため、蓄熱期間の長さを必要最小限に留めて消費電力を抑えることができる。
<請求項5の発明>
蓄熱期間中に定着動作が開始されかつ終了された場合には、蓄熱期間が終了していなくても、定着動作が行われたことによって定着装置は十分に温まっているため、定着ローラの目標温度を第2待機温度ではなく通常待機温度に設定することで、消費電力をより抑えることができる。
<請求項6の発明>
蓄熱期間中に定着動作が開始されかつ終了した場合には、その蓄熱期間中において定着温度に維持された時間の長さによって装置の蓄熱が十分に行われたか否かが分かれる場合がある。そこで、定着温度に維持される時間が十分である場合には、定着ローラの目標温度を第2待機温度ではなく通常待機温度に設定し、不十分である場合には、定着ローラの目標温度を第2待機温度に設定して定着装置の蓄熱を続行することで、蓄熱不足による定着不良の発生を防ぎつつ、消費電力を抑えることができる。
<請求項7の発明>
蓄熱期間中に定着動作が開始されかつ終了した場合に、例えば、通常の用紙に対して定着動作を行った場合には、定着ローラの目標温度を第2待機温度に設定して定着装置の蓄熱を続行し、熱容量の大きい厚紙に対して定着動作を行った場合には、定着装置の蓄熱が十分に行われているとみて、定着ローラの目標温度を通常待機温度に設定する。これにより、消費電力をより抑えることができる。
<請求項8の発明>
加熱手段としてハロゲンヒータを用いたため、例えば定着ローラの表面付近に抵抗発熱体を配した定着装置に比べて、安価に構成することができる。
<第1実施形態>
次に本発明の第1実施形態について図1から図11を参照して説明する。
図1は、本実施形態のレーザプリンタ1(本発明の「画像形成装置」に相当)の縦断面を概略的に表した図である。
[画像形成装置の機械的構成]
このレーザプリンタ1では、本体ケーシング2内の下部に配置されたトレイ3または第2トレイ4から供給される用紙5(本発明の「定着媒体」に相当)に対し、画像形成部6にてトナー像を形成した後、定着装置7にてそのトナー像を加熱して定着処理を行い、最後にその用紙5を本体ケーシング2内の上部に位置する排紙トレイ8に排紙する構成となっている。
画像形成部6は、スキャナ部10、現像カートリッジ13、感光ドラム17、帯電器18、転写ローラ19等を備えて構成されている。
スキャナ部10は、本体ケーシング2内の上部に配置されており、レーザ発光部(図示せず)、ポリゴンミラー11、複数の反射鏡12及び複数のレンズ(図示せず)等を備えている。このスキャナ部10では、レーザ発光部から発射されたレーザ光を、ポリゴンミラー11、反射鏡12、レンズを介して一点鎖線で示すように感光ドラム17の表面上に高速走査にて照射させる。
現像カートリッジ13は、着脱可能に装着されており、その内部には、正帯電性の非磁性成分のトナーが収容されている。また、現像カートリッジ13のトナー供給口には、現像ローラ14、供給ローラ15が互いに対向した状態で設けられ、さらに現像ローラ14は感光ドラム17に対向した状態で配置されている。この現像ローラ14には、現像時に現像バイアスが印加される。現像カートリッジ13内のトナーは、供給ローラ15の回転により現像ローラ14に供給されるとともに、供給ローラ15と現像ローラ14との間で正に摩擦帯電され、現像ローラ14に担持される。
感光ドラム17は、ドラム本体が接地され、その表面はポリカーボネート等から構成される正帯電性の感光層により形成されている。
感光ドラム17の上方には、帯電器18が間隔を隔てて配置されている。この帯電器18は、スコロトロン方式のものであって、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用の帯電器であり、感光ドラム17の表面を一様に正極性に帯電させる。
また、感光ドラム17の下方には、転写ローラ19が感光ドラム17に対向して配置されている。転写時にはこの転写ローラ19に転写バイアスが印加される。
感光ドラム17の表面は回転されつつ、まず帯電器18によって一様に正極性に帯電される。次いで、スキャナ部10からのレーザ光により感光ドラム17上に静電潜像が形成され、その後、感光ドラム17が現像ローラ14と接触して回転するときに、現像ローラ14上に担持されかつ正帯電されているトナーが感光ドラム17の表面上の静電潜像に供給されて担持されることによってトナー像が形成され、これによって反転現像が達成される。その後、感光ドラム17の表面上に担持されたトナー像は、用紙5が感光ドラム17と転写ローラ19との間を通る間に、転写ローラ19に印加される転写バイアスによって、用紙5に転写される。
図1では定着装置7を概略的に示したが、その詳細な構造は図2に示してあり、以下、図2を参照しながら説明する。定着装置7は、画像形成部6に対して用紙搬送方向の下流側に配置され、ケーシング21内に、定着ローラ22と、定着ローラ22を押圧する加圧ローラ23と、定着ローラ22を加熱するヒータ24(本発明の「加熱手段」に相当)と、サーミスタ25(本発明の「温度検出手段」に相当)と、剥離爪26と、クリーナ27と、定着ローラ22の用紙搬送方向の下流側に配された一対の搬送ローラ29とを備えている。
定着ローラ22は、アルミニウム等により円筒形状に形成されており、その軸方向の両端がケーシング21に回転自在に支持されている。この定着ローラ22は、メインモータ41(図3参照)からの動力により、矢印方向に回転駆動される。
ヒータ24は、例えばハロゲンヒータであって、定着ローラ22の内部にその中心軸に沿って配置されており、後述するCPU32からの出力信号に基づいて通断電(オン・オフ)制御されるようになっている。
加圧ローラ23は、金属製の軸部の周囲にゴム材料等の弾性材を巻装してなり、定着ローラ22の下方から定着ローラ22に向かって図示しないばねによって押圧された状態で、ケーシング21に回転自在に支持されている。この加圧ローラ23は、定着ローラ22が回転駆動されると、それに伴って定着ローラ22と反対方向(矢印方向)に回転駆動される。
サーミスタ25は、接触式の温度センサであって、弾性を有する平板状に形成されており、その基端部がケーシング21に固着されるとともに、その自由端が定着ローラ22の軸方向の中央位置において定着ローラ22の表面に接触するように付勢されている。このサーミスタ25は定着ローラ22の表面温度を検出してその温度に応じた信号を出力するもので、CPU32がその信号を定期的に読み取る。
剥離爪26は、合成樹脂材等からなり、その基端部がケーシング21に固着されるとともに、その鋭利になった先端部が、定着ローラ22における加圧ローラ23との接触部分の用紙搬送方向の下流側において、定着ローラ22の回転方向に対向する向きから定着ローラ22の表面に接触するように配置されている。またこの剥離爪26では、定着ローラ22と加圧ローラ23との間を通過した用紙5を、鋭利な先端部によって定着ローラ22の表面から引き剥がすようになっている。
クリーナ27は、ゴム等の弾性部材からなり、ケーシング21における定着ローラ22の上方にばね28を介して取り付けられ、ばね28の弾性力により定着ローラ22側へ付勢されている。クリーナ27の下端部は、定着ローラ22の回転方向における剥離爪26の用紙搬送方向の下流側に、定着ローラ22の軸方向に沿って接触しており、このため、用紙5から定着ローラ22の表面に付着したトナーを除去するようになっている。
この定着装置7においては、印刷処理動作中(定着動作中)には、CPU32によりヒータ24がオン・オフ制御されることで、定着ローラ22の表面温度が後述する定着温度に維持される。そして、画像形成部6にて用紙5上に転写されたトナーを、用紙5が定着ローラ22と加圧ローラ23の間を通過する間に加熱して用紙5に定着させ、その後、その用紙5を一対の搬送ローラ29により送り出すようになっている。
[画像形成装置の電気的構成]
図3は、レーザプリンタ1の電気的な構成を示すブロック図である。このレーザプリンタ1は、制御基板30、インターフェイス37、エンジン39等を備えて構成されている。
制御基板30には、ASIC31、CPU32、ROM33、RAM34及びNVRAM35が設けられている。
ASIC31は、CPU32と、ROM33、RAM34及びNVRAM35、インターフェイス37及びエンジン39を接続するためのIC回路であって、制御基板30上において、CPU32と、ROM33、RAM34及びNVRAM35とそれぞれバス36により接続され、制御基板30の外部において、インターフェイス37及びエンジン39とそれぞれバス36によって接続されている。
CPU32は後述する作用説明によって明らかにされるがレーザプリンタ1の制御の中枢であって、次の各機能手段として機能する。
(i)定着ローラ22の温度が目標温度となるようにヒータ24を制御する「温度制御手段」
(ii)コールドスタートか否かを判定する「コールドスタート判定手段」
(iii)定着ローラ22の温度がコールドスタート時の温度から後述する通常待機温度に至るまでの時間を計測する「計時手段」(本実施例では、これを「ウオームアップ計測タイマ」と称する。)
(iv)通常待機温度よりも高温の第2待機温度に定着ローラの温度を維持することにより定着装置に蓄熱する期間(「蓄熱期間」という)の長さを決定する「蓄熱期間長さ決定手段」
(v)定着動作の開始及び終了を判断する「定着動作判断手段」
(vi)上述の「蓄熱期間」中に定着動作が終了した場合に、その定着動作がなされた定着媒体の種別に応じて定着ローラの目標温度を通常待機温度に設定するか、第2待機温度に設定するかを決定する「待機温度判定手段」
ROM33は、レーザプリンタ1を制御するための各種のプログラムが格納されており、例えば、印刷処理を実行するための印刷制御プログラムが格納され、この印刷制御プログラムには、定着ローラ22の表面温度を制御するための温度制御プログラム等が含まれている。
RAM34は、一時的な数値やデータを格納するメモリであって、サーミスタ25によって検出された定着ローラ22の表面温度等が書き込まれている。
NVRAM35は、レーザプリンタ1の電源を切ったり、リセットしたりした場合にも、記憶されたデータが消去されない不揮発性メモリであり、例えば定着ローラ22に対する各目標温度(後述する)等が書き込まれる。
インターフェイス37には、外部のパーソナルコンピュータ38が接続される。
エンジン39は、例えば、定着ローラ22等を回転駆動するためのメインモータ41、サーミスタ25、ヒータ24等を含む、印刷処理を実行するための各種の機械要素によって構成されている。
このレーザプリンタ1では、サーミスタ25によって定着ローラ22の温度を検出し、その温度信号を温度制御プログラムを実行するCPU32に入力することで定着ローラ22の温度が目標温度の上限値に達したらCPU32からの信号によってヒータ24をオフし、目標温度の下限値にまで下がったらヒータ24をオンするように制御し、これにより定着ローラ22の表面温度を制御することができる。なお、ヒータ24の制御としては、上述したオンオフ制御に限らず、例えば通電電流を変化させて発熱量を変化させるようにしてもよい。
[印刷制御プログラムの概要]
本実施形態のプリンタは、CPU32によってROM33から読み出される印刷制御プログラムによって制御される。これは、後述する定着ローラの温度制御用プログラムに対して上位に位置しており、PC38からの印刷指令を受けて印刷処理を実行するほか、プリンタの動作モードを切り替える機能を有し、印刷指令を受けていないときにはプリンタを待機モードに設定し(定着ローラ22の目標温度を通常待機温度Trとした「通常待機モード」と、それを第2待機温度Tiとした「第2待機モード」との2種類がある)、印刷指令を受けると印刷モードに設定し、待機モードが予め定められた時間だけ継続するとスリープモードに設定する。各モードの設定は、印刷制御プログラムを実行するCPU32がその動作モードに応じた値をRAM34の記憶領域に書き込み、CPU32が温度制御プログラムの実行時にそれを読み込むことによって実行される。
なお、このレーザプリンタ1では、通常の用紙5への印刷の他、ユーザの選択によって厚紙に対する印刷(周知の「厚紙印刷」)も実行できるようになっており、この場合には、定着ローラ22の目標温度は通常の印刷の目標温度Tpよりも高くされる。
また、印刷制御プログラムがプリンタの動作モードを「第2待機モード」に切り替える前には、図4に示すように、同時にソフトウエアタイマとして構成した第2待機モードタイマのセットが行われる。すなわち、後述するウオームアップ時間twを取得し(ステップS40)、これを例えば6倍して第2待機モードタイマの時間tsとしてセットし(ステップS41、S42)、第2待機モードに遷移するのである(ステップS43)。
また、印刷処理が終了して印刷モードから待機モードに遷移する場合には、印刷制御プログラムにおいて図5に示す待機モード判定処理が実行されて「通常待機モード」又は「第2待機モード」が選択的に設定される。ここで、「第2待機モードタイマカウンタ」は、「第2待機モード」が開始されることによって起動され、ある値から順次ダウンカウントされるもので、第2待機モードの実行時間が時間tsに達すると0になる。
[定着ローラの温度制御のためのソフトウエア的構成]
次に定着ローラ22を温度制御するためのソフトウエア的構成を、図6から図11に示すフロー図、グラフ等を参照して説明する。
まず、定着ローラ22の制御目標となる目標温度としては、図10に示されるように、定着温度Tp、通常待機温度Tr及び第2待機温度Tiの3種類があり、各目標温度にはそれぞれ下限値(各目標温度の符号の最後に1を付す)と、上限値(同じく2を付す)との2つの値が設定されている。
定着温度Tpは、印刷処理動作時(定着動作時)において、未定着トナー像を用紙5に熱定着させるための目標温度であり、定着状態を均一にするために、下限値と上限値とをほとんど等しくして温度がなるべく一定になるように設定される(例えばTp=213℃)。なお、通常の用紙よりも熱容量の大きい厚紙を印刷する「厚紙印刷」が実行される場合には、定着温度Tpが通常の用紙に対する定着温度よりも高く設定される(例えばTp=220℃)。
通常待機温度Tr及び第2待機温度Tiは、ともに、印刷処理動作が休止状態にあるときに、定着ローラ22の表面温度Tを定着温度Tpよりも低く維持することで消費電力を抑えるとともに、次に印刷処理動作が開始されたときに、迅速に定着温度Tpに昇温可能なように待機するための目標温度である。通常待機温度Trでは、例えば下限値Tr1=165℃、上限値Tr2=180℃に設定される。
また、第2待機温度Tiは、電源投入時やスリープモード解除時などのコールドスタート後に、定着ローラ22の表面温度を通常待機温度Trよりも高い温度に維持することで、定着装置7における定着ローラ22以外の部位を温めるための目標温度であって、コールドスタート後のある期間(蓄熱期間という)にわたって、定着ローラ22の目標温度が第2待機温度Tiに設定される(例えばTi1=180℃、Ti2=185℃)。
さて、定着ローラ22の温度制御は、図6に示す温度制御ルーチンによって実行される。この温度制御ルーチンは例えばCPU32のタイマ割り込み機能を利用して例えば5m秒毎に開始され、モード監視ルーチンS1、ヒータ制御ルーチンS2及びタイマダウンカウント処理S3を順に実行する。
モード監視ルーチンS1は、図7に示す処理を行う。まず、印刷制御プログラムによって設定されているモードを読み込んで現在のモードを判定する(ステップS11)。そして、判定結果に応じて、次に述べる印刷モード設定(ステップS12)、通常待機モード設定(ステップS13)、第2待機モード設定(ステップS14)又はスリープモード設定(ステップS15)が実行される。
印刷モード設定S12は定着ローラ22の目標温度を定着温度Tp(例えば213℃)に設定し、通常待機モード設定S13はそれを通常待機温度Tr(例えば下限値Tr1=165℃、上限値Tr2=180℃)に設定し、第2待機モード設定S14はそれを第2待機温度Ti(例えば下限値Ti1=180℃、上限値Ti2=185℃)に設定する。これらの設定は、CPU32からの信号に基づきNVRAM35の記憶領域に対応する値を記憶させることにより行う。
また、スリープモード設定S15はヒータ24をオフさせる処理である。
そして、ヒータ制御ルーチンS2は、図8に示すように、現在の動作モードがスリープモード以外の場合には(ステップS20で「N」)、CPU32が上記NVRAM35に書き込まれた値を読み込むことにより、目標上限温度及び下限温度を取り込むとともに(ステップS21,S22)、サーミスタ25から得られる温度情報を読み込み(ステップS23)、それらの温度を比較して(ステップS24,S25)、それに基づいてヒータ24の通断電制御を行う(ステップS26,S27)。これにより、定着ローラ22の温度が設定された目標温度に維持される。また、動作モードがスリープモードであるときには(ステップS20で「Yes」)、ヒータ24をオフにして(ステップS28)、定着ローラ22の温度が低下するに任せる。
ここで、「通常待機モード」以外の動作モードから「通常待機モード」に切り替えられて最初にヒータ制御ルーチンS2が実行されるときには、印刷制御プログラムにおいて次のようなコールドスタート判定が同時的に実行される。このコールドスタート判定は、「通常待機モード」に設定されたときに別プロセスとして構成されたソフトウエアタイマを起動し、そのモードにおける目標下限温度Tr1に到達するまでのウオームアップ時間twを計測するようになっており、その時間twが予め決められた所定時間よりも長い場合には「コールドスタート」と判定する処理である。コールドスタートと判定された場合には、動作モードを「通常待機モード」から「第2待機モード」に切り替え、コールドスタートでなければ(所定時間よりも短い場合)、「通常待機モード」のままとする。
なお、上記「コールドスタート判定」の意義については、次の作用説明によって明らかにされる。
[作用]
図9に各動作モードの遷移状態を示すように、レーザプリンタ1の電源が投入されると初期化が行われ(ステップS31)、まずスリープモードに設定された後(S32)、直ちに通常待機モードに設定される。すると、温度制御ルーチンのモード監視ルーチン(図7参照)において、モード判定が行われ、まず通常待機モード設定、すなわち定着ローラ22の目標温度として下限値Tr1=165℃、上限値Tr2=180℃が設定される。そして、これらの値を参照してヒータ制御ルーチン(図8参照)が実行されるから、まずヒータ24が連続的に通電されて定着ローラ22の温度が急速に上昇する。
一方、この「通常待機モード」の開始と同時に前述したように「コールドスタート判定」が実行される。電源投入当初は、プリンタの全体の温度が低く、定着ローラ22の温度も低いから、定着ローラ22が「通常待機モード」の下限目標温度Tr1に到達するまでのウオームアップ時間twが比較的長いため、「コールドスタート判定」においては「コールドスタート」と判定され、その結果、動作モードが「第2待機モード」に切り替えられる。
すると、温度制御ルーチンのモード監視ルーチンS1において直ちに「第2待機モード」に切りかわったことが検出されるため、第2待機モード設定(図7ステップS14)が実行され、定着ローラ22の目標上限温度及び下限温度が「通常待機モード」のそれより高いそれぞれTi1=180℃、Ti2=185℃に設定される。これにより、定着ローラ22は「通常待機モード」の場合(165〜180℃)よりも高い温度(180〜185℃)に維持されることになる(図10実線参照)。
そして、上述のようにプリンタの動作モードが「第2待機モード」にあるとき、PC38から印刷指令が出されると、印刷制御プログラムは動作モードを「印刷モード」に切り替える。この結果、温度制御ルーチンのモード監視ルーチンS1によって「印刷モード」に切りかわったことが検出され、印刷モード設定が実行されて定着ローラ22の目標温度が「第2待機モード」のそれより高い定着温度Tp(213℃)に設定され、ヒータ制御ルーチンS2が実行されて定着ローラ22は定着温度Tpに上昇される(図10二点鎖線参照)。そして、用紙5が定着ローラ22と加圧ローラ23との間に送り込まれることにより定着動作が実行される。
ここで、上述したように「第2待機モード」の目標温度は180〜185℃であって、「通常待機モード」の目標温度(165〜180℃)より高く設定してある。このため、プリンタが「第2待機モード」に維持されている蓄熱期間の間に、定着ローラ22から周囲に十分な熱が伝えられ、装置全体が温められた状態になる。従って、プリンタに電源が投入された直後にPC38から印刷指令が与えられた状況であっても、定着ローラ22を定着温度Tpまで上昇させる際に周囲に奪われる熱量を少なくでき、確実に定着温度Tpまで上昇させることができ、定着不良の発生を防止できる。もちろん、「印刷モード」に至る前の蓄熱期間では、定着ローラ22を通常待機温度よりも高い第2待機温度に維持すべくヒータ24を制御しているから、通常待機温度から定着温度Tpまで上昇させるよりも定着ローラ22を早く加熱することができる。これは、電源投入から実際に印刷を開始できるまでの時間を、従来方式よりも短縮できることを意味する。
ところで、「第2待機モード」における目標温度の上限値(185℃)と下限値(180℃)との差、すなわちヒステリシス幅は、本実施形態では僅か5℃であって、「通常待機モード」におけるヒステリシス幅である15℃よりも、小さく設定している。これは、定着不良をより一層確実に防止するためである。すなわち、このヒステリシス幅が「通常待機モード」の場合と同様な大きい値とした場合、定着ローラ22が第2待機温度の上限値Ti2付近から加熱されるときには、定着動作開始直後の定着ローラ22の表面温度Tが定着温度Tpより高い過熱状態となり、トナーが用紙5に再付着することがある。逆に、第2待機温度の下限値Ti1付近から加熱されるときには、定着動作開始直後の定着ローラ22の表面温度Tが定着温度Tpより低くなり、定着不足を生じるおそれがある。
これに対し、本実施形態では、「第2待機モード」におけるヒステリシス幅を「通常待機モード」に比べて小さくしているため、定着動作開始直後における定着ローラ22の表面温度Tのばらつきを抑えることができ、従ってそれに起因したトナーの定着不良の発生を防止できるのである。
プリンタに電源を投入して「第2待機モード」でウオームアップが完了しているにも関わらず、PC38から印刷指令が出されないときには、次のようにして「通常待機モード」に戻される。すなわち、「第2待機モード」に遷移する前に印刷制御プログラムにおいて第2待機モードタイマが起動し(図4 ステップS42)、その後、温度制御ルーチンにおいて第2待機モードタイマをダウンカウント処理し(図6 ステップS3)、印刷制御プログラムにおいて第2待機モードタイマのタイムアップが監視される(図5 ステップS50)。このため、「第2待機モード」の開始から時間tsが経過したところで第2待機モードタイマのカウント値が0になり、その結果、プリンタの動作モードが「通常待機モード」に戻される。これは、プリンタが「第2待機モード」に時間tsだけ維持されれば、定着装置7の全体に熱が廻るため、プリンタの待機時に定着ローラの目標温度が比較的低い「通常待機モード」に維持しておいても、直ちに「印刷モード」に必要な温度まで上昇させることができることに鑑み、プリンタの動作モードを「通常待機モード」に戻して待機電力を節約しようとするものである。
なお、特に、本実施形態では、図4に示すように「第2待機モード」から「通常待機モード」に復帰するまでの時間tsをウオームアップに要した時間twの関数(6倍)としている。このため、特に寒冷時期では、プリンタ全体の温度が低いため、ウオームアップに要する時間twが長くなり、その結果、自然と「第2待機モード」の維持時間ts(蓄熱期間)が長くなり、その間にプリンタ全体を十分に予熱することができ、寒冷時期でも定着ローラ22の温度を「通常待機モード」の目標温度(165〜180℃)から「印刷モード」の目標温度(定着温度Tp=213℃)まで迅速に移行させることができるようになる。また、気温が高い時期には、ウオームアップに要する時間twが短くなり、その結果、第2待機モードの維持時間ts(蓄熱期間)が短くなるので、省電力化に寄与する。
また、特に本実施形態では、「通常待機モード」では、目標温度のヒステリシス幅(上限値Tr2と下限値Tr1との差)を15℃として、「第2待機モード」のヒステリシス幅である5℃よりも大きく設定した。このため、ヒータ24のオン・オフを切り替える頻度が少なくなり、蛍光灯のフリッカ等の発生を抑えることができる。
なお、「第2待機モード」終了後の「通常待機モード」中にPC38から印刷指令が与えられた場合には、「印刷モード」に遷移して定着動作が実行される。この場合、「通常待機モード」では上述のように目標温度が比較的大きなヒステリシスを有しているため、先の「第2待機モード」から「印刷モード」に遷移したケース(段落[0057]参照)で述べた定着不良の発生を懸念する見方もあり得る。しかし、「第2待機モード」終了後の「通常待機モード」中にPC38から印刷指令が与えられた場合には、蓄熱期間において既に定着装置7の蓄熱が十分になされているので、定着動作開始直後においてヒステリシス幅の大きさに起因して生じる定着ローラ22の表面温度Tのばらつきは小さく、定着不良は発生しない。
なお、前述したように、印刷制御プログラムは「通常待機モード」が予め決められた時間だけ継続すると、図9に示すように、動作モードを「スリープモード」に遷移させる。このため、その「スリープモード」中にPC38から印刷指令が与えられると、電源投入時と同様に、「コールドスタート判定」を行って、コールドスタートと判定されると「第2待機モード」を経て「印刷モード」に遷移し、コールドスタートと判定されない場合には直ちに「印刷モード」に遷移する。このため、「スリープモード」中にレーザプリンタ1の定着装置7付近が冷えてしまっている場合には「第2待機モード」による蓄熱期間を経て「印刷モード」が実行されることになるから、電源投入直後の印刷の場合と同様に定着不良の発生を確実に防止できる。また、「スリープモード」に遷移して短時間で印刷指令が与えられた場合のように、定着装置7付近に熱が残っている場合には「第2待機モード」を経ずして「印刷モード」が実行されることになるから、電力消費量を節約できる。
一方、「印刷モード」において定着動作が終了した時には、印刷制御プログラムは図5に示した待機モード判定を実行するから、次のような作用・効果が奏される。
蓄熱期間の終了間際に印刷指令を受けた場合には、定着動作の終了時には第2待機モードタイマのカウントが既に終了していることになり(ステップS50で「Yes」)、この結果、プリンタの動作モードは「通常待機モード」に遷移する(ステップS51)。
このようにした理由は、定着ローラ22は第2待機温度Tiに十分に長い時間維持されていたことになるから、定着装置7への蓄熱は十分に行われており、定着動作終了後に「通常待機モード」に遷移しても、その後に印刷指令が与えられたときに、定着ローラ22を迅速に定着温度Tpに上昇させることができ、かつ、定着不良を生じさせないからである。「第2待機モード」に遷移させる場合に比べて、電力消費量を節約できる。
また、蓄熱期間の途中に印刷指令を受け、定着動作の終了時には第2待機モードタイマのカウントが既に終了していない場合(ステップS50で「No」)には、印刷枚数を判断材料として「通常待機モード」に遷移するか、「第2待機モード」に遷移するかを決定する。すなわち、印刷枚数が5枚以上であれば(ステップS52で「Yes」)、定着ローラ22は比較的長い時間定着温度Tpに維持されていたのだから、定着装置7への蓄熱は十分に行われているはずである。そこで、「通常待機モード」に遷移する(図11(A)の実線参照)。これにより、次の印刷指令を受けたときでも迅速印刷及び定着不良の防止を可能にしながら電力消費を節約する。また、印刷枚数が5枚に満たなければ(ステップS52で「No」)、「第2待機モード」(S54)に遷移する(図11(B)の実線参照)。これにより、次の印刷指令を受けたときの迅速印刷及び定着不良の防止を可能にする。
なお、印刷枚数が5枚に満たないとしても、「厚紙印刷」を行った場合(ステップS53で「Yes」)には、「通常待機モード」に遷移する(ステップS51)。これは、「厚紙印刷」の場合には、定着ローラ22を通常の印刷の場合の定着温度Tpよりも高い温度に維持されるから、定着装置7への蓄熱が十分になされ、次の印刷指令を受けたときでも迅速印刷及び定着不良の防止を可能にできるからである。
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態について図12を参照して説明する。図12は、電源投入後からの定着ローラ22の表面温度Tの推移を示したグラフである。
本実施形態では、蓄熱期間tsの略前半は「第2待機モード」における目標温度のヒステリシス幅(上限値と下限値との差)が比較的小さく設定されており、蓄熱期間tsの略後半はヒステリシス幅が前半よりも大きくなるように設定されている。より詳細には、例えば、第2待機温度として、ヒステリシス幅の異なる上限値と下限値との組が2組用意されている。そして、第2待機モードにおいては、はじめにヒステリシス幅の小さい上限値と下限値との組が定着ローラ22に対する目標温度として設定され、第2待機モードタイマのカウントが所定値ts2(蓄熱期間の長さtsより小さい値)に至ると、ヒステリシス幅の大きい方の上限値と下限値との組が定着ローラ22の目標温度として設定される。
目標温度のヒステリシス幅が小さい期間にPC38から印刷指令を受けた場合には、定着装置7の蓄熱が不十分ではあるが、ヒステリシス幅が小さいために、この状態から定着ローラ22を定着温度Tpまで加熱して定着動作を開始した場合でも定着動作開始直後の温度のばらつきは少ない。また、目標温度のヒステリシス幅が大きい期間に印刷指令を受けた場合には、定着装置7全体がある程度まで温まってきているため、ヒステリシス幅がある程度大きくても定着動作開始直後の温度のばらつきは少ない。
本実施形態によれば、蓄熱期間中であっても蓄熱がある程度進んだときにはヒステリシス幅を大きくとるため、フリッカの発生を抑えることができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
本発明の第1実施形態におけるレーザプリンタの概略図 定着装置の断面図 レーザプリンタの電気的な構成を示すブロック図 第2待機モードタイマセットのフロー図 待機モード判定のフロー図 温度制御ルーチンのフロー図 モード監視ルーチンのフロー図 ヒータ制御ルーチンのフロー図 動作モードの状態遷移図 定着ローラの表面温度の時間に対する温度変化の一例を示す図 (A)(B)定着ローラの表面温度の時間に対する温度変化の他の例を示す図 第2実施形態における定着ローラの表面温度の時間に対する温度変化の一例を示す図
符号の説明
1…レーザプリンタ(画像形成装置)
5…用紙(定着媒体)
7…定着装置
22…定着ローラ
23…加圧ローラ
24…ヒータ(加熱手段)
25…サーミスタ(温度検出手段)
32…CPU(温度制御手段、コールドスタート判定手段、計時手段、蓄熱期間長さ決定手段、定着動作判断手段、待機温度判定手段)

Claims (8)

  1. 定着ローラと、この定着ローラに押し付けられて配された加圧ローラと、前記定着ローラを加熱する加熱手段と、前記定着ローラの表面温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段によって検出される温度に基づき前記定着ローラの温度が目標温度となるように前記加熱手段を制御する温度制御手段とを備え、前記定着ローラと前記加圧ローラとにより未定着トナー像が担持された定着媒体を搬送しつつ加熱することにより前記定着媒体上の未定着トナー像を定着させる定着装置を備えた画像形成装置であって、
    前記温度制御手段は、前記定着ローラの目標温度を、前記未定着トナー像を定着させるための定着温度と、この定着温度よりも低い待機温度である通常待機温度と、この通常待機温度よりも高くかつ前記定着温度よりも低い第2待機温度とから選択的に設定するとともに、コールドスタート時においては、前記定着温度の目標温度を前記第2待機温度に設定するとともに前記定着装置に蓄熱させるための蓄熱期間の間その状態を維持し、その蓄熱期間の終了後に前記定着ローラの目標温度を前記通常待機温度に設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記温度制御手段は、前記第2待機温度と前記通常待機温度とのそれぞれの目標温度について、前記加熱手段をオフにする上限値と前記加熱手段をオンにする下限値とを設定するとともに、前記蓄熱期間における前記第2待機温度の上限値と下限値との差が、前記通常待機温度の上限値と下限値との差よりも小さくなるように設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置は、コールドスタートか否かを判定するコールドスタート判定手段と、前記コールドスタート判定手段によりコールドスタートと判断された場合に、前記定着ローラの温度がコールドスタート時の温度から前記通常待機温度に至るまでの時間を測定する計時手段と、前記計時手段により測定された時間に基づき前記蓄熱期間の長さを決定する蓄熱期間長さ決定手段とを備え、前記温度制御手段は、前記期間長さ決定手段により決定された長さ分前記蓄熱期間を維持させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置は、コールドスタートか否かを判定するコールドスタート判定手段と、前記コールドスタート判定手段によりコールドスタートと判断された場合に、そのコールドスタート時における前記温度検出手段の検出温度に基づき前記蓄熱期間の長さを決定する蓄熱期間長さ決定手段とを備え、前記温度制御手段は、前記期間長さ決定手段により決定された長さ分前記蓄熱期間を維持させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置は、定着動作の開始及び終了を判断する定着動作判断手段を備え、前記温度制御手段は、前記定着動作判断手段により前記蓄熱期間中に定着動作が開始され終了したと判断された場合、前記定着ローラの目標温度を前記通常待機温度に設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成装置は、定着動作の開始及び終了を判断する定着動作判断手段を備え、前記温度制御手段は、前記定着動作判断手段により前記蓄熱期間中に定着動作が終了したと判断された場合、前記定着温度を維持した時間に基づき、前記定着ローラの目標温度を前記第2待機温度に設定するかあるいは前記通常待機温度に設定するかを判定する待機温度判定手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記画像形成装置は、定着動作の開始及び終了を判断する定着動作判断手段を備え、前記温度制御手段は、前記定着動作判断手段により前記蓄熱期間中に定着動作が終了したと判断された場合、前記定着動作がなされた定着媒体の種別に応じて、前記定着ローラの目標温度を前記第2待機温度に設定するかあるいは前記通常待機温度に設定するかを判定する待機温度判定手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記加熱手段は、前記定着ローラの内部に配されたハロゲンヒータからなることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
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