JP4542835B2 - 画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
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“オンデマンド定着性”は電源OFFの状態から再び通電して定着可能となる温度まで復帰するのに時間が掛かってしまうため、“待ち時間”を少なくするために、いかに早く復帰させるかが重要である。
定着部材の端部が定着可能の温度に達していない状態で通紙すると未定着画像の(転写用紙搬送方向の)側端部が定着不良と呼ばれる異常画像が発生するため、定着部材の端部が定着可能の温度となるまで通電しなければならず、これが“待ち時間”を増大させる原因となっている。
復帰時に側端部温度が落ち込んでいる状態でもいかに“待ち時間”を短縮させるかは非常に重要な課題である。
一般に単位面積当たりのトナーの付着量が少ないほど、定着部材の定着に必要となる熱量は少なく、待機からの復帰直後は、モノクロプリントは定着OKでもカラープリントでは定着NGの場合があり得る。
さらに画素密度が少なければトナーの付着量が減少するため、定着部材の必要な熱量は更に少なくも良いことが経験的に認識されている。
しかし、未定着画像の先端の画素密度が低密度であっても、未定着画像の側端部即ち両脇の画素密度が高密度にある場合、定着手段の端部は放熱の割合が中央側よりも高く、従って定着手段の端部の低温度に伴い未定着画像の側端部に定着不良が発生するという課題がある。
しかも、定着手段の端部の温度が十分な温度に達するまで加熱するという一般的な制御の態様を含むものと解することができ、従ってその分定着手段の加熱処理に多くの時間を要するものとなり、例えば予熱モード等からの立上り時間、即ち“待ち時間”を多く必要とし、省エネルギー化の促進を妨げるという課題が内在するものである。
しかし、定着前に未定着画像の解像度を択一的に選択するとしても、未定着画像全体に亘って画素密度が一定であるとは限らず、しかも定着手段の側端部は放熱で温度が低下し易く、このため、同じく未定着画像の側端部に定着不良が発生し易いという課題がある。
しかも、定着手段の側端部の温度が十分な温度に達するまで加熱するという一般的な制御の態様を含むものであり、従ってその分定着手段の加熱処理に多くの時間を要するため、例えば予熱モード等から立上る“待ち時間”を多く必要とし、その分、省エネルギー化の促進を妨げるという課題がある。
しかし、この場合も定着部材の側端部は放熱で温度が低下し易く、このため、同じく未定着画像の側端部に定着不良が発生し易いという課題がある。
しかも、定着部材の側端部の温度が十分な温度に達するまで加熱するという一般的な制御の態様を含むものであり、従ってその分定着部材の加熱処理に多くの時間を要するため、例えば予熱モード等から立上る“待ち時間”を多く必要とし、同じくその分、省エネルギー化の促進を妨げるという課題がある。
しかし、この場合も定着部材の側端部即ち両脇は放熱で温度が低下し易いことへの対策が無く、従って同じく未定着画像の側端部に定着不良が発生し易いという課題がある。
しかも、定着部材の側端部の温度が十分な温度に達するまで加熱するという一般的な制御の態様を想定したものであり、従って同じくその分定着部材の加熱処理に多くの時間を要するため、例えば予熱モード等から立上る“待ち時間”を多く必要とし、その分、省エネルギー化の促進を妨げるという課題がある。
定着部材の端部の温度低下に着目して、いかに“待ち時間”を短縮するかという例は無く、定着部材の端部が定着可能温度に達していなくても、未定着画像の側端部(両脇)の画素密度が少なければプリント開始は可能であり、画素密度に着目して定着設定温度を変更することなく“待ち時間”を短縮することが可能であるとが認識されていないのが現状である。
しかし、順番が後になるジョブの方が処理量、即ち画像形成枚数乃至総画素密度が多く、定着部材にその分高い熱量が必要になる場合も、定着部材をその熱量に至るまで加熱した後、最初のジョブの処理を開始するため、その分“待ち時間”に多くの時間を要するというのが現状であった。
また、本発明は、複数のジョブを処理する場合も、各ジョブの未定着画像のうち、各々の側端部の画素密度の検知に基づいて転写用紙上への定着処理の可能なジョブを検知し、これにより定着部材の端部の温度が十分な温度になくとも、処理可能のジョブから順次に画像形成及び定着処理を行い、定着不良がなく、かつ例えば予熱モード等からの復帰時間(即ち“待ち時間”)を短縮するとともに、省エネルギー化を促進することができる画像形成装置、及び画像形成方法を提供することを第2の目的とする。
また、前記制御部は、複数のジョブを管理し、前記定着部材の前記側端部の温度を各ジョブ毎に当該ジョブに係わる画像に応じて決まる前記定着下限温度と比較し、前記定着下限温度が前記側端部の温度以下であるジョブを処理可能のジョブとして優先し、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に該優先するジョブに伴う該未定着画像の定着を行わせることを特徴とする。
あるいは、前記画素密度検知手段は、前記未定着画像の側端部からの反射光を受光して受光量に対応する画素密度信号を出力するフォトセンサを備え、前記制御部が、前記フォトセンサからの前記画素密度信号に基づいて前記未定着画像の前記側端部の画素密度を検知する構成であることを特徴とする。
また、前記定着部材の前記側端部の温度を各ジョブ毎に当該ジョブに係わる画像に応じて決まる前記定着下限温度と比較し、前記定着下限温度が前記側端部の温度以下であるジョブを抽出するステップと、抽出された画素密度が所定値以下であるジョブを優先して、前記定着部材の前記側端部の温度が前記通常定着温度に達していなくとも、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に当該ジョブに係わる未定着画像を定着することを特徴とする。
また、複数のジョブを処理する場合も、各ジョブの未定着画像のうち、各々の側端部の画素密度の検知に基づいて転写用紙上への定着処理の可能なジョブを検知し、定着部材の端部の温度が十分な温度になくとも、処理可能のジョブから優先して順次に画像形成及び定着処理を行うため、これにより定着不良がなく、かつ例えば予熱モード等からの復帰時間(即ち“待ち時間”)を短縮するとともに、省エネルギー化をも促進することができる。
加熱ローラ12には、例えば厚さ1/2mm〜300μのフィルム状の定着スリーブを用いることが可能である。
中央サーミスタ27、側端部サーミスタ(右)28、及び、側端部サーミスタ(左)29は、各々、加熱ローラ12の対応する位置(領域:円周領域)の温度を検知して温度値を示す温度信号を生成し、制御系の制御部31に出力する。制御系については後述する。
複写機Dpは、概ね以上の構成を備えるが、その他にも例えば操作系としての各種タッチキーや、操作案内用等のディスプレイ(タッチパネル)や、その他、複写機Dpとして種々必要な構成を備える。詳しい説明は省略する。
続いて搬送ベルト4は、未定着画像の形成された転写用紙Pを定着装置10のニップ内に送り、この段階で定着装置10は、転写用紙Pに対し加熱ローラ12からリロード温度(通常の定着可能温度)の熱を与えるとともに、加圧ローラ13からの押圧力を与え、これにより定着用紙P上の未定着画像を定着させる。
そして、半永久画像が定着された転写用紙Pは、本体排紙部5を通過し排紙トレイ6に排出され1コピーサイクルが終了する。尚、この時点では像担持体は、クリーニング手段によりクリーニング処理を受け次の動作に移る。
尚、制御プログラムは、制御部31にメモリ32に格納されたジョブに含まれる画像形成命令を実行させるが、ジョブが複数ある場合は、詳しくは後述する処理を行わせる。
制御部31は、第2に、画素密度検知手段として機能し、メモリ32に格納された次の画像(原画像)、即ち光学系Opsからの画像、あるいは通信手段や転送手段からのジョブ(原画像)、もしくは記録媒体からのジョブ(原画像)のうち、処理を実行する画像もしくはジョブの各原画像についてメモリ32上で加熱ローラ12の側端部の外周に対応する領域(直線的領域)の画素密度を検索(検知)し把握する。
そして、加熱ローラ12の側端部がその定着下限温度に至る時にメモリ32内の画像あるいはジョブ(原画像)に基づく画像作像部25における像担持体への可視像の形成、及び、その可視像の転写による転写用紙P上の未定着画像の定着(即ち定着装置10の起動による定着)を実行させる。
この場合、制御部31は、加熱ローラ12の側端部の定着下限温度を145°Cとして認識する。制御部31が、原稿の画像もしくはジョブ(原画像)について加熱ローラ(定着部材)12の側端部の位置に相当する位置(領域:直線的領域)の画素密度に対応して定着下限温度を予測する際も例えばテーブルを検索することで容易に可能である。
尚、ここでは上述の如く定着部材としての加熱ローラ12の側端部温度の判断基準Aが定着下限温度145°C、同じく判断基準Bが通常定着温度150°C、画素密度の判断基準aが30%であるものとして説明する。
このため、定着部材としての加熱ローラ12の側端部の温度が十分な温度に達してなくとも、定着不良が発生することがなく、かつ例えばウォームアップモードや予熱モード等からの復帰時間(即ち“待ち時間”)の短縮を図ることが可能である。また、その分、省エネルギー化を促進することが可能であり、加熱ローラ12のヒータ11の長寿命化を図る上でも有利である。
本実施の形態の複写機Dpも、構成的には、定着装置10や制御部31を備える制御系等を含め、第1の実施の形態で説明した構成と同様であり詳しい説明は省略する。
本実施の形態においては制御プログラムの内容が一部相違するものであり、以下に図7を参照して説明する。図7は本実施の形態の制御プログラムに基づく制御部31の動作の一態様を示すフローチャートである。
尚、ここでは定着部材としての加熱ローラ12の側端部の定着下限温度である判断基準Aが、メモリ32内のジョブ(原画像)の側端部、即ち定着ローラ12の側端部の位置に一致する位置の側端部の画素密度に基づいて計算されるものとして説明する。
T:定着下限温度(判断基準A)
ρ:画素密度
本実施の形態の複写機Dpも、構成的には、定着装置10や制御部31を備える制御系等を含め、第1の実施の形態で説明した構成と同様であり詳しい説明は省略する。
本実施の形態においては制御プログラムの内容が一部相違するものであり、以下に図8を参照して説明する。図8は本実施の形態の制御プログラムに基づく制御部31の動作の一態様を示すフローチャートである。
尚、ここでは定着部材としての加熱ローラ12の側端部温度の判断基準Aが定着下限温度145°C、同じく判断基準Bが通常定着温度150°C、画素密度の判断基準aが30%であるものとして説明する。
従って複数のジョブ(原画像)を処理する場合でも、加熱ローラ12の側端部の温度の定着下限温度に達するのと同時に処理可能のジョブ(原画像)から順次に処理してゆくことが可能であり、側端部に定着不良が発生することがなく、かつ例えばウォームアップモードや予熱モード等からの復帰時間(即ち“待ち時間”)の短縮を図り、その分、省エネルギー化を促進し、加熱ローラ12のヒータ11の長寿命化をも可能にする。
そして、内部もしくは外部にハロゲンヒータやIH加熱源等の発熱源を備える加圧ローラ(定着部材)59を、定着ベルト57を挟んで定着ローラ53に押圧力を加えて圧接しニップ幅を構成している。
側端部サーミスタ28、及び、側端部サーミスタ29も、定着ベルト57の各々の端部から例えば内側約5mmの位置に配備することが好ましく、中央サーミスタ27を含め、各々、定着ベルト57上の帯状領域に対応する位置(円周領域)の温度を検知して温度値を示す温度信号を上記実施の形態で説明した制御系の制御部31に出力する。
この場合の制御部31の動作については、基本的に上記各実施の形態で説明した内容と同一であるが、各発熱源を同時に同一に制御するか、もしくは個別に制御するかの相違がある。
Ops…光学系
P…転写紙
1…給紙トレイ
2…手差しトレイ
3…紙転写部
4…搬送用ベルト
5…本体排紙部
6…排紙トレイ
10,51…定着装置
11…ヒータ
12,55…加熱ローラ(定着部材)
13,59…加圧ローラ(定着部材)
25…画像作像部
26…駆動源
27…中央サーミスタ
28…側端部サーミスタ(温度検知手段)
29…側端部サーミスタ(温度検知手段)
31…制御部(画素密度検知手段、下限温度予測手段)
32,33…メモリ
53…定着ローラ(定着部材)
57…定着ベルト(定着部材)
Claims (10)
- 未定着画像を転写用紙上に定着する定着部材を備える画像形成装置において、
前記定着部材の側端部に配備され、側端部の温度を検知する温度検知手段と、
前記未定着画像の側端部の画素密度を検知する画素密度検知手段と、
前記温度検知手段および画素密度検知手段からの各出力データに基づいて、前記定着部材の作動を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記定着部材の前記側端部の温度が定着下限温度より高温であって前記未定着画像の前記側端部の画素密度が所定値以下の場合には、前記定着部材の前記側端部の温度が前記定着下限温度よりも高い温度である通常定着温度に達していなくとも、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に前記未定着画像の定着を行わせることを特徴とする画像形成装置。 - 未定着画像を転写用紙上に定着する定着部材を備える画像形成装置において、
前記定着部材の側端部に配備され、側端部の温度を検知する温度検知手段と、
前記未定着画像の側端部の画素密度を検知する画素密度検知手段と、
前記温度検知手段および画素密度検知手段からの各出力データに基づいて、前記定着部材の作動を制御する制御部と、
前記未定着画像の前記側端部の画素密度に基づいて、前記定着部材の前記側端部の定着下限温度を予測する下限温度予測手段と、
を備え、
前記制御部は、前記定着部材の前記側端部の温度が予測された前記定着下限温度に到達し次第、前記定着下限温度よりも高い温度である通常定着温度に達していなくとも、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に前記未定着画像の定着を行わせることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、複数のジョブを管理し、各ジョブ毎に当該ジョブに係わる画像について前記未定着画像の側端部の画素密度が所定値以下であるかを判定し、画素密度が所定値以下であるジョブを処理可能のジョブとして優先し、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に該優先するジョブに伴う該未定着画像の定着を行わせることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、複数のジョブを管理し、前記定着部材の前記側端部の温度を各ジョブ毎に当該ジョブに係わる画像に応じて決まる前記定着下限温度と比較し、前記定着下限温度が前記側端部の温度以下であるジョブを処理可能のジョブとして優先し、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に該優先するジョブに伴う該未定着画像の定着を行わせることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記画素密度検知手段は、前記制御部が前記未定着画像の原形を記憶するメモリ内を検索することで当該未定着画像の側端部の画素密度を検知する構成であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の画像形成装置。
- 前記画素密度検知手段は、前記未定着画像の側端部からの反射光を受光して受光量に対応する画素密度信号を出力するフォトセンサを備え、
前記制御部が、前記フォトセンサからの前記画素密度信号に基づいて前記未定着画像の前記側端部の画素密度を検知する構成であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の画像形成装置。 - 定着部材により転写用紙上に未定着画像を定着し画像形成を行う画像形成方法において、
前記定着部材の側端部の温度を検知するステップと、
前記未定着画像の側端部の画素密度を検知するステップと、
前記定着部材の前記側端部の温度が定着下限温度より高温であって前記未定着画像の前記側端部の画素密度が所定値以下の場合には、前記定着部材の前記側端部の温度が前記定着下限温度よりも高い温度である通常定着温度に達していなくとも、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に前記未定着画像を定着するステップと、
を含むことを特徴とする画像形成方法。 - 定着部材により転写用紙上に未定着画像を定着し画像形成を行う画像形成方法において、
前記定着部材の側端部の温度を検知するステップと、
前記未定着画像の側端部の画素密度を検知するステップと、
前記未定着画像の前記側端部の画素密度に基づいて前記定着部材の前記側端部の定着下限温度を予測するステップと、
前記定着部材の前記側端部の温度が予測された前記定着下限温度に到達し次第、前記定着下限温度よりも高い温度である通常定着温度に達していなくとも、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に前記未定着画像を定着するステップと、
を含むことを特徴とする画像形成方法。 - 複数のジョブの各ジョブ毎に当該ジョブに係わる画像について前記未定着画像の側端部の画素密度が所定値以下であるジョブを抽出するステップを更に含み、
抽出された画素密度が所定値以下であるジョブを優先して、前記定着部材の前記側端部の温度が前記通常定着温度
に達していなくとも、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に当該ジョブに係わる未定着画像を定着することを特徴とする請求項7に記載の画像形成方法。 - 前記定着部材の前記側端部の温度を各ジョブ毎に当該ジョブに係わる画像に応じて決まる前記定着下限温度と比較し、前記定着下限温度が前記側端部の温度以下であるジョブを抽出するステップと、
抽出された画素密度が所定値以下であるジョブを優先して、前記定着部材の前記側端部の温度が前記通常定着温度に達していなくとも、前記定着部材を作動させ、前記転写用紙上に当該ジョブに係わる未定着画像を定着することを特徴とする請求項8に記載の画像形成方法。
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