JP2005248361A - 吸放湿紙およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い吸放湿特性を有する一方で、高い寸法安定性をも有する吸放湿紙および該吸放湿紙の製造方法を提供する。
【解決手段】 架橋構造および1〜10mmol/gの酸性基を有し、該酸性基にLi、Na、K、Mg、Caよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属の金属イオンが1mmol/g以上結合している繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維からなる吸放湿紙であり、前記酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下の水を用いて、架橋構造および酸性基を有する繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維を含有する水性スラリーを調製し抄紙されたものであることを特徴とする吸放湿紙。
【選択図】 なし

Description

本発明は高い吸放湿性と高い寸法安定性を両立した吸放湿紙およびその製造方法に関する。
吸放湿紙、すなわち、吸放湿性を有する紙については従来から多くの研究開発がなされており、紙に吸放湿性を有する物質を含有させたものがよく知られている。吸放湿性を有する物質としては、吸放湿性を有する繊維や吸放湿性を有する微粒子が多く利用されている。一般にこのような吸放湿性を有する物質には、有機系のものと無機系のものが存在するが、前者は吸放湿性は高いが膨潤する、後者は膨潤はないが吸湿量が少ないという特徴がある。このため、高い吸放湿性と高い寸法安定性を両立した吸放湿紙を得ることは容易でない。
吸放湿性を有する繊維を利用する吸放湿紙としては、アクリル系繊維に架橋結合とカルボキシル基を導入しナトリウムイオンを付加して得られる吸放湿性繊維、ポリエステルバインダー繊維及び針葉樹パルプからなる吸放湿紙などが知られている(特許文献1参照)。上記吸放湿性繊維は、多量のカルボキシル基を含有せしめることができるため、吸放湿性が優れており、また、架橋結合によって通常の吸放湿性繊維よりも繊維の膨潤を抑制しうるものであるため、少量の使用であれば吸放湿紙の寸法安定性を保持できる。しかし、高吸湿率の吸放湿紙とするために使用量を増やした場合には、その膨潤抑制効果は十分とは言えず、寸法安定性の低下は避けられない。このため、該文献に開示されている吸放湿紙においては、バインダー繊維を多量に使用したり、さらに紙とした後に熱プレスを施したりすることで寸法安定性の向上を図っている。しかし、バインダー繊維を多く使用すると、吸放湿性繊維が融着したバインダー繊維で覆われ束縛されてしまうので、吸放湿性繊維の本来の吸放湿性が優れていても、その性能を十分に発揮させることはできず、吸放湿紙としての吸放湿性を高めることは難しい。
吸放湿性を有する微粒子を利用する例としては、シリカゲルやゼオライトなどの無機粒子、木材パルプ及び熱融着性繊維からなる吸放湿紙などが知られている(特許文献2参照)。該吸放湿紙は、吸放湿性を担うシリカゲルやゼオライトなどの無機粒子が吸湿しても膨潤しないため、寸法安定性の面では優れている。しかし、上述したように無機粒子は吸湿量が少ないため高吸放湿性の吸放湿紙とすることは難しく、さらに吸湿速度が遅い、放湿に高温を要す、あるいは吸放湿を繰り返すと破砕して性能低下を引き起こすなどの欠点があるため、利用分野が限られてしまうという問題を有している。
特開平6−207398号公報 特開平10−212692号公報
上述したように従来の技術においては、高い吸放湿性と高い寸法安定性を両立させた吸放湿紙を得ることは極めて困難なことであった。本発明の目的は、かかる問題点を克服した高い吸放湿性と高い寸法安定性を両立させる吸放湿紙およびその製造方法を提供することである。
本発明者は上述の目的を達成すべく鋭意検討を進めた結果、寸法安定性に優れた無機繊維を採用することでバインダー繊維の使用量を抑制し、加えて、吸放湿性を有する物質として架橋構造および酸性基を有する繊維を採用し、抄紙方法の工夫により抄紙後も該繊維の吸放湿性を最大限に高めた状態とすることで、高い吸放湿性と高い寸法安定性を両立させた吸放湿紙が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の手段によって達成される。
(1)架橋構造および1〜10mmol/gの酸性基を有し、該酸性基にLi、Na、K、Mg、Caよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属の金属イオンが1mmol/g以上結合している繊維(以下、架橋構造および酸性基を有する繊維ともいう)、無機繊維、並びにパルプ状繊維からなる吸放湿紙であり、前記酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下の水を用いて、架橋構造および酸性基を有する繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維を含有する水性スラリーを調製し抄紙されたものであることを特徴とする吸放湿紙。
(2)架橋構造および酸性基を有する繊維がアクリロニトリル系繊維にヒドラジン系化合物による架橋導入処理およびアルカリ金属塩による加水分解処理を施してなるアクリル酸系吸放湿性繊維であることを特徴とする(1)に記載の吸放湿紙。
(3)架橋構造および酸性基を有する繊維の一部または全てがフィブリル化されたものであることを特徴とする(1)または(2)に記載の吸放湿紙。
(4)パルプ状繊維がフィブリル化アクリル繊維であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の吸放湿紙。
(5)20℃−65%RH雰囲気下における飽和吸湿率が15%以上であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の吸放湿紙。
(6)熱融着性繊維の含有量が20重量%以下であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の吸放湿紙。
(7)水膨潤率が50%以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の吸放湿紙。
(8)架橋構造および1〜10mmol/gの酸性基を有し、該酸性基にLi、Na、K、Mg、Caよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属の金属イオンが1mmol/g以上結合している繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維を含有する水性スラリーの調製、並びに、該水性スラリーを用いての湿式抄紙法による抄紙工程において、前記酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下である水を使用することを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の吸放湿紙の製造方法。
本発明の吸放湿紙は、高い吸放湿性と高い寸法安定性を両立したものであるため、寸法維持のために吸放湿性を抑制せざるを得なかったような用途においても、高い吸放湿性を提供することが可能である。また、吸湿放湿の繰り返しによる寸法の変化が小さいため、吸放湿紙自体の耐久性が高く、除湿空調機用の吸湿素子などにも好適に使用することができる。
以下、本発明を詳述する。本発明の吸放湿紙は、架橋構造および1〜10mmol/gの酸性基を有し、該酸性基にLi、Na、K、Mg、Caよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属の金属イオンが1mmol/g以上結合している繊維(以下、架橋構造および酸性基を有する繊維ともいう)、無機繊維、並びにパルプ状繊維からなる吸放湿紙であり、前記酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下の水を用いて、架橋構造および酸性基を有する繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維を含有する水性スラリーを調製し抄紙されたものである。
本発明にかかる架橋構造および酸性基を有する繊維は、本発明の吸放湿紙において吸放湿性を担う主成分である。該酸性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基が代表的なものである。これらの酸性基は繊維を構成する高分子を重合する際にこれらの酸性基を含有した単量体を共重合したり、あるいはカルボキシル基の場合であれば、ニトリル基やカルボン酸エステルを含有する単量体を共重合した後に加水分解したりするなどして導入することができる。
また、架橋構造および酸性基を有する繊維中の酸性基量は、1〜10mmol/gであり、好ましくは3〜10mmol/g、より好ましくは3〜8mmol/gである。酸性基の量が1mmol/g未満の場合には、後述する金属イオンを少量しか結合させることができないので、十分な吸放湿性が得られないことがあり、また10mmol/gを超える場合には、吸湿時の膨潤が激しくなり吸放湿紙の寸法安定性が不十分となる、あるいは実用上満足し得る繊維物性が得られないなどの問題を起こすことがある。
さらに、架橋構造および酸性基を有する繊維中の酸性基の少なくとも一部には、Li、Na、K、Mg、Caよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属の金属イオンが結合していることが必要である。これらの金属イオンを採用することで高い吸放湿性を発現することが可能である。特に、ナトリウムイオンを採用した場合には飽和吸湿量の優れたものとすることができ、カリウムイオンを採用した場合には吸放湿速度の優れたものとすることができる。
前記金属イオンの結合量は、吸放湿性を得るためには、総量で1mmol/g以上であることが望ましい。すなわち、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンが結合している場合であれば、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンの合計量が1mmol/g以上であることが望ましい。なお、結合量の上限については、架橋構造および酸性基を有する繊維中の酸性基に結合できる最大量である。
なお、架橋構造および酸性基を有する繊維中に酸性基が1mmol/gよりも多量にある場合でも、上述したように金属イオンが1mmol/g結合していれば吸放湿性が得られる。しかし、多くの酸性基はその潜在的な吸放湿性を有効に利用されないまま存在するだけで、多量の酸性基を有することの吸放湿性に対する利点が現れない。この利点を顕在させるには酸性基全体の少なくとも50mol%以上、好ましくは70mol%以上に金属イオンが結合していることが望ましい。
上述してきた架橋構造および酸性基を有する繊維中の酸性基に結合している金属イオンは酸性基とイオン結合をしているので、紙原料を濃度1〜3重量%の水性スラリーとした後、さらに0.1〜1重量%に希釈して抄紙するといったいわゆる抄紙工程のように大量の水を使用する場合などには、該金属イオンが水中に存在する他のカチオンと交換することがある。そのため、本発明の吸放湿紙の作成にあたっては、そのような他のカチオンとの交換が起こらないように配慮する必要がある。
すなわち、湿式抄紙法による場合、水性スラリーの調製およびその後の抄紙工程において、酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下の水を用いることが肝要である。ここで、酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下の水とは、例えば、酸性基にナトリウムイオンが結合している場合であれば、ナトリウムイオンを除くその他のカチオンの濃度の合計が1ppm以下の水を指す。このような水であれば、酸性基に結合している金属イオンと他のカチオンとの交換を最小限に留めることができる。これに対して、工業用水のようなカチオンを50〜100ppm程度と多く含むような水を使用すると、他のカチオンとの交換がある程度起こるので、場合によっては所期の吸放湿性が得られないことがある。
酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下の水としては、蒸留水やイオン交換水を使用することを推奨する。これらは、吸放湿性に与える影響が小さく、また、工業的にも利用しやすい。なお、本発明においてイオン交換水とは導電率が3μS/cm以下の水を指す。通常、3μS/cmの場合で全カチオン濃度が0.6ppm程度である。また、蒸留水やイオン交換水に限らず、酸性基に結合している金属イオンと同じイオンのみを含む水なども使用することができる。
本発明にかかる架橋構造および酸性基を有する繊維は、架橋構造によって繊維を構成する高分子同士が結び付けられているため、吸湿時の膨潤を抑制することが可能となる。該架橋構造の種類には特に限定はなく、例えば、高分子重合後にヒドラジン、エチレングリコールジグリシジルエーテルなどの多官能化合物を反応させて形成させた架橋構造などを挙げることができる。
架橋構造および酸性基を有する繊維としては、アクリロニトリル系繊維にヒドラジン系化合物による架橋導入処理およびアルカリ金属塩による加水分解処理を施してなるアクリル酸系吸放湿性繊維を好適に使用することができる。該繊維は、架橋構造の量およびカルボキシル基量の調節が比較的容易であり、多量のカルボキシル基を含有せしめることも可能であるため、吸放湿紙に求められる吸放湿性および寸法安定性に柔軟に対応することができる。以下に該アクリル酸系吸放湿性繊維について詳述する。
アクリル酸系吸放湿性繊維の原料繊維となるアクリロニトリル系繊維としては、アクリロニトリル単独重合体またはアクリロニトリルを40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上含有するアクリロニトリル系共重合体により形成された繊維を採用することができる。なお、アクリロニトリルと共重合させる単量体については、特に制限はなく、適宜選択すればよい。
アクリロニトリル系繊維はヒドラジン系化合物による架橋導入処理を施されるが、該処理においてはアクリロニトリル系繊維の有するニトリル基とヒドラジン系化合物の有するアミノ基が反応することによって架橋構造が形成され、繊維中の窒素含有量が増加する。この窒素含有量の増加は架橋度合の目安となるが、本発明の吸放湿紙に採用する場合、1.0〜10重量%とするのが好ましい。
窒素含有量の増加を1.0〜10重量%に調整し得る方法としては、上述のアクリロニトリル系繊維をヒドラジン系化合物の濃度5〜60重量%の水溶液中、温度50〜120℃で5時間以内で処理する方法が工業的に好ましい。
ここで使用されるヒドラジン系化合物としては、特に限定はなく、水加ヒドラジンや、硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、臭化水素酸ヒドラジン、炭酸ヒドラジンなどのヒドラジン誘導体、エチレンジアミン、硫酸グアニジン、塩酸グアニジン、リン酸グアニジン、メラミン等のアミノ基を複数含有する化合物が例示される。
ヒドラジン系化合物による架橋導入処理を施された繊維は、該処理で残留したヒドラジン系化合物を十分に除去した後、酸処理を施しても良い。ここに使用する酸としては、特に限定されず、硝酸、硫酸、塩酸等の鉱酸や、有機酸等が挙げられる。該酸処理の条件としても、特に限定されないが、酸濃度3〜20重量%、好ましくは7〜15重量%の水溶液に、温度50〜120℃で0.5〜10時間被処理繊維を浸漬するといった例が挙げられる。
ヒドラジン系化合物による架橋導入処理を経た繊維、或いはさらに酸処理を経た繊維は、続いてアルカリ性金属塩による加水分解処理を施される。この加水分解処理により、ヒドラジン系化合物による架橋導入処理に関与せずに残留しているニトリル基、又は架橋導入処理後酸処理を施した場合には残留しているニトリル基と一部酸処理で加水分解されて生成しているアミド基がカルボキシル基に変換されるが、該カルボキシル基には使用したアルカリ性金属塩に対応する金属イオンが結合した状態となる。
ここで使用するアルカリ性金属塩としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩等が挙げられ、金属種としては、Li,Na,K等のアルカリ金属、Mg,Ca等のアルカリ土類金属を挙げることができる。
加水分解処理によって生成されるカルボキシル基の量は1〜10mmol/g、好ましくは3〜10mmol/g、より好ましくは3〜8mmol/gである。カルボキシル基の量が1mmol/g未満の場合には、充分な吸放湿性が得られないことがあり、また10mmol/gを超える場合には、吸湿時の膨潤が激しくなり吸放湿紙の寸法安定性が不十分となる、あるいは実用上満足し得る繊維物性が得られないなどの問題を起こすことがある。
加水分解処理の条件は、必要量のカルボキシル基が生成されるように適宜設定すればよいが、好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは1〜5重量%のアルカリ性金属塩水溶液中、温度50〜120℃で1〜10時間処理する方法が工業的、繊維物性的にも好ましい。なお、加水分解処理を経た繊維は、ニトリル基が残留していてもいなくてもよい。ニトリル基が残留していれば、その反応性を利用して、さらなる機能を付与できる可能性がある。
加水分解処理を施された繊維は、必要に応じ金属塩を用いてカルボキシル基に結合させる金属イオンを調整する処理を行っても良い。かかる金属イオン調整処理に採用される金属塩の金属種としては、Li、Na、K、Ca、Mgから選ばれるが、Na、K、Caが特に推奨される。また、該処理に用いる塩の種類としては、これらの金属の水溶性塩であれば良く、例えば水酸化物,ハロゲン化物,硝酸塩,硫酸塩,炭酸塩等が挙げられる。具体的には、夫々の金属で代表的なものとして、Na塩としてはNaOH、NaCO、K塩としてはKOH、Ca塩としてはCa(OH)、Ca(NO、CaClが好適である。
なお、既述したとおり、アクリル酸系吸放湿性繊維のカルボキシル基に結合させる金属イオンは、飽和吸湿量を高くしたい場合にはナトリウムイオン、吸放湿速度を高くしたい場合にはカリウムイオンとすることが望ましい。
また、アクリル酸系吸放湿性繊維は上述してきたヒドラジン系化合物による架橋導入処理、酸処理、アルカリ金属塩による加水分解処理、金属イオン調整処理以外に、さらに別の処理を施したものであっても構わないし、架橋導入処理と加水分解処理を同時に施したものであっても構わない。
さらに、本発明にかかる架橋構造および酸性基を有する繊維はその一部または全てがフィブリル化されたものであることがより望ましい。架橋構造および酸性基を有する繊維の一部または全てがフィブリル化されたものであれば、抄紙した際に繊維同士の絡み合いがより強固となり、得られる吸放湿紙を寸法安定性のより優れたものとすることができる。また、繊維が細分化されることにより表面積が大きくなるので、吸湿速度も向上させることができる。なお、上述したアクリル酸系吸放湿性繊維について、フィブリル化されたものを得る方法としては、上述の方法で得られたアクリル酸系吸放湿性繊維を直接フィブリル化する方法のほかに、原料繊維であるアクリロニトリル系繊維をフィブリル化した後に上述した処理を施す方法を採用することができる。
フィブリル化の方法としては特に制限はなく、通常の叩解方法を採用することができる。代表的な例としては、ビーターやリファイナーなどの叩解機を用いてフィブリル化する方法が挙げられる。
以上、架橋構造および酸性基を有する繊維について述べてきたが、上述したような架橋構造および酸性基を有する繊維であっても、吸放湿や加熱などによってある程度の寸法変化が起こる。このため、高い寸法安定性を発現させようとする本発明の吸放湿紙を架橋構造および酸性基を有する繊維のみで構成することは極めて困難である。そこで本発明では、高い寸法安定性を発現させる方策として、無機繊維を併用する。無機繊維は吸放湿や加熱などによる寸法変化が極めて小さく、吸放湿紙の寸法安定性を向上させるうえで極めて有効である。このような無機繊維としては、特に限定はなく、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、金属繊維などが例示される。
本発明においては、架橋構造および酸性基を有する繊維と無機繊維に加えてパルプ状繊維を使用する。パルプ状繊維を使用しなければ、繊維同士の絡み合いが不十分となり、各繊維の拘束が緩くなってしまうので、上述した無機繊維の寸法安定の効果が現れにくくなり、場合によっては紙とすることが困難となる。該パルプ状繊維としては、特に限定はなく、針葉樹パルプ、広葉樹パルプなどの木材パルプ、麻パルプ、コットンパルプ、ケナフパルプなどの非木材パルプ、レーヨン、ビニロン、アクリルなどの合成繊維をフィブリル化したものなどを採用することができる。なかでも、アクリルパルプを採用した場合には、セルロース系のパルプに比べて耐水性が増し、含水時の強度が高い紙を得ることができるため、吸湿放湿を繰り返すような耐久性を求められる用途に好適である。
なお、上述したフィブリル化させた架橋構造および酸性基を有する繊維もパルプ状繊維として使用できることは言うまでもない。この場合、実質的に吸放湿紙を構成する架橋構造および酸性基を有する繊維の量が多くなるので、高い吸放湿性を発現させることが可能となる。さらに、架橋構造および酸性基を有する繊維およびパルプ状繊維の両方にフィブリル化させた架橋構造および酸性基を有する繊維を採用すれば、より吸放湿性を高めることができる上、寸法安定性を向上させることも可能となる。
以上、本発明の吸放湿紙の構成成分である、架橋構造および酸性基を有する繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維について述べてきたが、各構成成分の使用割合は、一般的には、架橋構造および酸性基を有する繊維が5〜80重量%、無機繊維が10〜40重量%、パルプ状繊維が10〜55重量%とするのが望ましい。これらの範囲内を外れると、高い吸放湿性と高い寸法安定性を両立できなくなることがある。
また、より高い寸法安定性が望まれる場合には、上述した構成に加えて熱融着性繊維を使用することも可能である。熱融着性繊維としては、特に限定はなく、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ビニロンなどの合成繊維などを採用することができる。ただし、熱融着性繊維は、熱融着させた際に架橋構造および酸性基を有する繊維を覆ったり束縛したりするなどして少なからず吸放湿性を低下させるので、その使用には十分な注意が必要であり、できれば使用しないことが望ましい。止むを得ず使用する場合であっても、その使用量としては20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下に留めることが望ましい。
なお、本発明の吸放湿紙には、上述した架橋構造および酸性基を有する繊維、無機繊維、パルプ状繊維および熱融着性繊維のほかに、その他の天然繊維や合成繊維などを併用しても構わないことは言うまでもない。
また、本発明の吸放湿紙の飽和吸湿率としては、20℃−65%RH雰囲気下で15%以上、より好ましくは20%以上であることが望ましい。飽和吸湿率が15%以下では、吸放湿紙としてはあまり有用ではなくなる。さらに、本発明の吸放湿紙の水膨潤率としては50%以下、より好ましくは40%以下であることが望ましい。水膨潤率が50%以上の場合、吸湿時と放湿時の寸法の変化が大きくなりすぎるため、使用できない用途が多くなる。なお、本発明にいう飽和吸湿率および水膨潤率は後述する測定方法により求められるものである。
次に本発明の吸放湿紙の製造方法について説明する。一般的には以下のような湿式抄紙法を採用することができる。
まず、架橋構造および1〜10mmol/gの酸性基を有し、該酸性基にLi、Na、K、Mg、Caよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属の金属イオンが1mmol/g以上結合している繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維を水中に均一に混合分散し、水性スラリーとする。次いで、該水性スラリーを、円網、短網、長網、あるいはこれらの複合マシーンなどの抄紙機を用いて抄紙する。抄紙後、シリンダードライヤー、ヤンキードライヤー、エアードライヤーなどの通常の乾燥機を用いて乾燥することにより本発明の吸放湿紙を得ることができる。ここで、水性スラリーおよび抄紙工程に使用する水としては既述したように酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下である水を使用するが、なかでもイオン交換水または蒸留水を使用するのが好ましい。
なお、上述した製造方法においては、水性スラリーに、その他の繊維や通常の湿式抄紙で用いる粘剤、サイズ剤、染料、紙力増強剤などを添加しても構わない。また、必要に応じて、填料の流失を抑制するために定着剤を添加することもできる。この定着剤としては、ポリエチレンイミン変性物、ポリアクリルアミド変性物、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、陽性デンプン、硫酸アルミニウム、カリミョウバンなどを挙げることができる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、これらはあくまでも例示的なものであり、本発明の要旨はこれらにより限定されるものではない。なお、実施例中の部及び百分率は、断りのない限り重量基準で示す。また、実施例中のイオン交換水はカチオン濃度0.6ppmのものである。以下に実施例中の測定方法、評価方法を示す。
(1)酸性基量(全カルボキシル基量)
十分乾燥した試料約1gを精秤し(W1[g])、これに200mlの水を加えた後、50℃に加温しながら1mol/l塩酸水溶液を添加してpH2にし、次いで0.1mol/l水酸化ナトリウム水溶液で常法に従って滴定曲線を求めた。該滴定曲線からカルボキシル基に消費された水酸化ナトリウム水溶液消費量(V1[ml])を求め、次式によって全カルボキシル基量(A1[mmol/g])を算出した。

全カルボキシル基量[mmol/g]=0.1×V1/W1
(2)金属イオン結合カルボキシル基量
上述の全カルボキシル基量測定操作中の1mol/l塩酸水溶液添加によるpH2への調整をすることなく同様に滴定曲線を求め、試料中に含まれるH型カルボキシル基(COOH)の量(A2[mmol/g])を求めた。これらの結果から次式により金属イオン結合カルボキシル基量を算出した。

金属イオン結合カルボキシル基量[mmol/g]=A1−A2
(3)金属イオン量
十分乾燥した試料を精秤した後、湿式分解し、原子吸光法を用いて金属イオン量を求めた
(4)飽和吸湿率
試料約5.0gを絶乾し、重量を測定する(W2[g])。次に該試料を温度20℃で65%RHの恒湿槽に24時間入れておく。このようにして吸湿した試料の重量を測定する(W3[g])。以上の測定結果から、次式によって算出した。

飽和吸湿率[%]=(W3−W2)/W2×100
(5)水膨潤率
試料を絶乾し、厚みを測定する(T1)。該試料を水に24時間浸漬した後、遠心脱水機(国産遠心機(株)社製TYPE H−770A)で遠心加速度160G(Gは重力加速度を示す)下2分間脱水し、再度厚みを測定する(T2)。これらの測定値から、次式によって算出した。

水膨潤率[%]=(T2−T1)/T1×100
また、実施例中の架橋構造および酸性基を有する繊維およびアクリルパルプの作成方法は以下のとおりである。
<架橋構造および酸性基を有する繊維A>
アクリロニトリル90重量%、酢酸ビニル10重量%からなるアクリロニトリル系重合体10部を48%のチオシアン酸ナトリウム水溶液90部に溶解した紡糸原液を、常法に従って紡糸、延伸(全延伸倍率:10倍)した後、乾球/湿球=120℃/60℃の雰囲気下で乾燥後、湿熱処理、カットを経て、繊維長7mm、単繊維繊度0.9dtexの原料繊維aを得た。原料繊維aに、ヒドラジンの20重量%水溶液中で、98℃×5Hr架橋導入処理を行い、水洗した。次に、硝酸の3重量%水溶液中、90℃×2Hr酸処理を行った。続いて水酸化ナトリウムの1重量%水溶液中で、90℃×2Hr加水分解処理を行い、イオン交換水で洗浄し、架橋構造および酸性基を有する繊維Aの繊維を得た。該繊維は酸性基量が1.2mmol/g、金属イオン結合カルボキシル基量が1.1mmol/g、ナトリウムイオン量が1.1mmol/gであった。
<架橋構造および酸性基を有する繊維B>
原料繊維aの加水分解処理において水酸化カリウムの3重量%水溶液で処理した以外は、架橋構造および酸性基を有する繊維Aと同様の方法により、架橋構造および酸性基を有する繊維Bを得た。該繊維は酸性基量が6.1mmol/g、金属イオン結合カルボキシル基量が5.4mmol/g、カリウムイオン量が5.3mmol/gであった。
<架橋構造および酸性基を有する繊維C>
原料繊維aの加水分解処理において水酸化ナトリウムの10重量%水溶液で処理した以外は、架橋構造および酸性基を有する繊維Aと同様の方法により、架橋構造および酸性基を有する繊維Cを得た。該繊維は酸性基量が8.8mmol/g、金属イオン結合カルボキシル基量が7.7mmol/g、ナトリウムイオン量が7.9mmol/gであった。
<架橋構造および酸性基を有する繊維D>
アクリロニトリル98重量%、アクリル酸2重量%からなるアクリロニトリル系重合体10部を48%のロダンソーダ水溶液90部に溶解した紡糸原液を、常法に従い湿式紡糸法にて単繊維繊度0.9dtexの原料繊維dを得た。次いで、原料繊維dを5mmにカットした後、熊谷理機工業(株)製ナイヤガラ式ビーター(タイプBE−10)を用い叩解し、カナダ標準濾水度180mlのフィブリル化原料繊維dを作成した。フィブリル化原料繊維dに、ヒドラジンの20重量%水溶液中で、98℃×5Hr架橋導入処理を行い、水洗した。次に、硝酸の3重量%水溶液中、90℃×2Hr酸処理を行った。続いて水酸化カリウムの3重量%水溶液中で、90℃×2Hr加水分解処理を行い、イオン交換水で洗浄し、架橋構造および酸性基を有する繊維Dを得た。該繊維は酸性基量が5.8mmol/g、金属イオン結合カルボキシル基量が5.2mmol/g、カリウムイオン量が5.3mmol/g含有していた。
[実施例1〜5]
表1に示す割合の架橋構造および酸性基を有する繊維、無機繊維、パルプ状繊維および熱融着性繊維を、イオン交換水中に分散させ、濃度0.5%の水性スラリーを作成した。作成した水性スラリーを熊谷理機工業(株)製角型シートマシンを用いて抄紙した後、濾紙の間に挟み、熊谷理機工業(株)製ロータリードライヤーを用いて、145℃で乾燥させることで吸放湿紙を作成した。得られた吸放湿紙について、寸法安定性の指標として水膨潤率を、吸放湿性の指標として飽和吸湿率を測定した。これらの評価結果を表1に示す。なお、表中の無機繊維、パルプ状繊維および熱融着性繊維の詳細は以下のとおりである。
・ガラス繊維:繊維径6μm、繊維長6mm
・Bi-PUL:日本エクスラン工業(株)製アクリルパルプ、カナダ標準濾水度150ml
・針葉樹クラフトパルプ:カナダ標準濾水度600ml
・VPB-105:(株)クラレ製ビニロンバインダー繊維、繊度1T、繊維長3mm
Figure 2005248361
実施例1〜5の吸放湿紙はいずれも水膨潤率が低く、飽和吸湿率の高いものであった。特に実施例5の吸放湿紙は、架橋構造および酸性基を有する繊維としてフィブリル化されたものを使用しており、繊維同士の絡み合いが強いため、同等の飽和吸湿率を有する実施例2の吸放湿紙に比べて、水膨潤率がより低くなったものと思われる。
[比較例1〜3]
実施例1〜5と同様にして、表2に示す割合の架橋構造および酸性基を有する繊維、無機繊維、パルプ状繊維および熱融着性繊維から吸放湿紙を作成した。得られた吸放湿紙の評価結果を表2に示す。なお、比較例3については、イオン交換水に代えて工業用水を使用した。
Figure 2005248361
比較例1では、パルプ状繊維を増やしたが、無機繊維を使用しなかったため、水膨潤を十分に抑制することができなかったものと思われる。また、比較例2では、熱融着性繊維の使用量を増やしたため、水膨潤率は抑制することができたが、熱融着性繊維による吸湿の阻害が大きくなったため飽和吸湿率が大きく低下したものと思われる。比較例3の吸放湿紙は繊維構成としては実施例1と全く同じであるが、工業用水を使用して作成したため、工業用水中のカチオンと架橋構造および酸性基を有する繊維Aのナトリウムイオンがイオン交換を起こし、飽和吸湿率が低下したものと思われる。

Claims (8)

  1. 架橋構造および1〜10mmol/gの酸性基を有し、該酸性基にLi、Na、K、Mg、Caよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属の金属イオンが1mmol/g以上結合している繊維(以下、架橋構造および酸性基を有する繊維ともいう)、無機繊維、並びにパルプ状繊維からなる吸放湿紙であり、前記酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下の水を用いて、架橋構造および酸性基を有する繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維を含有する水性スラリーを調製し抄紙されたものであることを特徴とする吸放湿紙。
  2. 架橋構造および酸性基を有する繊維がアクリロニトリル系繊維にヒドラジン系化合物による架橋導入処理およびアルカリ金属塩による加水分解処理を施してなるアクリル酸系吸放湿性繊維であることを特徴とする請求項1に記載の吸放湿紙。
  3. 架橋構造および酸性基を有する繊維の一部または全てがフィブリル化されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の吸放湿紙。
  4. パルプ状繊維がフィブリル化アクリル繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸放湿紙。
  5. 20℃−65%RH雰囲気下における飽和吸湿率が15%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の吸放湿紙。
  6. 熱融着性繊維の含有量が20重量%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の吸放湿紙。
  7. 水膨潤率が50%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の吸放湿紙。
  8. 架橋構造および1〜10mmol/gの酸性基を有し、該酸性基にLi、Na、K、Mg、Caよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属の金属イオンが1mmol/g以上結合している繊維、無機繊維、並びにパルプ状繊維を含有する水性スラリーの調製、並びに、該水性スラリーを用いての湿式抄紙法による抄紙工程において、前記酸性基に結合している金属イオンを除いたカチオン濃度が1ppm以下である水を使用することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の吸放湿紙の製造方法。
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