JP2005248036A - 注形用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた電気・電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】注形用エポキシ樹脂組成物において、硬化物の熱応力緩和性、耐熱性、機械的強度等を高めると共に、注形処理時における無機質充填剤の沈降を抑制する。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂と、(B)酸無水物硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)平均粒子径が4〜40μmの範囲のシリカ粒子と、(E)平均粒子径が0.5〜2μmの範囲の水酸化マグネシウム粒子とを必須成分として含有する注形用エポキシ樹脂組成物である。(D)成分のシリカ粒子および(E)成分は水酸化マグネシウム粒子それらの合計量として25〜80質量%の範囲で含有し、かつ(E)成分は(D)成分との合計量に対して2〜25質量%の範囲で含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は注形用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた電気・電子部品に関する。
従来から、電気・電子部品においては外部雰囲気や機械的衝撃等から保護するために絶縁樹脂の注形処理が行われている。例えば、電気機器用のコイルやトランス等では注形用絶縁樹脂を充填して絶縁処理することが一般的である。また、電子部品の絶縁封止等にも注形用絶縁樹脂が使用されている。このような注形用絶縁樹脂としては注形用エポキシ樹脂組成物が多用されている。注形用エポキシ樹脂組成物はエポキシ樹脂を主剤とし、これに硬化剤や無機質充填剤等を配合したものが一般的である。注形用エポキシ樹脂組成物は硬化剤を含む1液型、もしくは主剤と硬化剤との2液型として用いられている。
上述した注形用エポキシ樹脂組成物において、無機質充填剤には注形樹脂中に埋め込まれた部品に対する熱応力を低減するためにシリカが一般的に用いられている(例えば特許文献1参照)。シリカは注形樹脂の熱膨張係数を低下させる成分であり、これにより内部部品に作用する熱応力を低減することができる。ところで、シリカはエポキシ樹脂との比重差に基づいて、注形処理時に下方に沈降しやすいという難点を有している。注形処理時にシリカが下方に沈降すると注形樹脂の上下でシリカの比率が不均一になり、シリカによる熱応力の低減効果を部品全体に付与することができなくなる。
このような点に対して、シリカに比べて比較的微細な水酸化アルミニウムを無機質充填剤として併用することが試みられている(例えば特許文献2参照)。水酸化アルミニウムは注形用エポキシ樹脂に難燃性を付与する成分としても利用されている。しかしながら、水酸化アルミニウムはシリカに比べて熱特性や機械特性等に劣ることから、注形樹脂を充填した電気・電子部品の耐熱性や機械的強度等が低下するという問題がある。そこで、注形樹脂の耐熱性や機械的強度等を低下させることなく、注形処理時におけるシリカの沈降を抑制することを可能にした注形用エポキシ樹脂組成物が求められている。
さらに、近年の電気・電子部品においては、内部電圧の高電圧化、内部形状の小型化、微細化、複雑化等が進み、また動作環境はより高温化している。それに伴って、注形樹脂には細部への充填性等を損なうことなく、耐熱性や耐クラック性等をより一層高めることが求められるようになってきている。このような点からも、注形用エポキシ樹脂組成物には注形処理時におけるシリカの沈降抑制と耐熱性や機械的強度等の特性向上とを両立させることが強く望まれている。
特開2003-155394号公報 特開2003-147047号公報
上述したように、注形用エポキシ樹脂組成物に配合する無機質充填剤としてはシリカが一般的に用いられているが、シリカはエポキシ樹脂との比重差に基づいて、注形処理時に下方に沈降しやすいという難点を有している。このような点に対して、シリカに比べて比較的微細な水酸化アルミニウムを併用することが試みられているが、水酸化アルミニウムは熱特性や機械特性等に劣ることから、注形樹脂およびそれを充填した電気・電子部品の耐熱性や機械的強度等が低下するという問題がある。
本発明はこのような課題に対処するためになされたものであって、熱応力の緩和性、耐熱性、機械的強度等に優れると共に、注形処理後に無機質充填剤の分散状態が均一な硬化物を得ることを可能にした注形用エポキシ樹脂組成物、およびそのような注形用エポキシ樹脂組成物を用いた電気・電子部品を提供することを目的としている。
本発明の注形用エポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)酸無水物硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)平均粒子径が4〜40μmの範囲のシリカ粒子と、(E)平均粒子径が0.5〜2μmの範囲の水酸化マグネシウム粒子とを必須成分として含有することを特徴としている。
本発明の注形用エポキシ樹脂組成物において、前記(D)成分のシリカ粒子および前記(E)成分の水酸化マグネシウム粒子はそれらの合計量として25〜80質量%の範囲で含有することが好ましく、さらに前記(E)成分の水酸化マグネシウム粒子は前記(D)成分と(E)成分の合計量に対して2〜25質量%の範囲で含有することが好ましい。
また、本発明の電気・電子部品は、部品本体と、前記部品本体を注形処理した樹脂組成物の硬化物とを具備する電気・電子部品において、前記樹脂組成物として上記した本発明の注形用エポキシ樹脂組成物を用いたことを特徴としている。
本発明の注形用エポキシ樹脂組成物によれば、無機質充填剤として平均粒子径が4〜40μmの範囲のシリカ粒子と平均粒子径が0.5〜2μmの範囲の水酸化マグネシウム粒子とを併用しているため、熱応力の緩和性、耐熱性、機械的強度等の特性を低下させることなく、注形処理時における無機質充填剤の沈降等を抑制することができる。このような注形用エポキシ樹脂組成物を用いることによって、各種特性並びにその均一性に優れる電気・電子部品を提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。本発明の一実施形態による注形用エポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)酸無水物硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)平均粒子径が4〜40μmの範囲のシリカ粒子と、(E)平均粒子径が0.5〜2μmの範囲の水酸化マグネシウム粒子とを必須成分として含有している。これらの必須成分のうち、(A)成分のエポキシ樹脂には1分子中に2個以上のエポキシ基を有する各種公知のエポキシ樹脂を使用することができ、特に分子構造や分子量等に制限されるものではない。
(A)成分のエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノール型、ノボラック型、ビフェニル型等の芳香族系エポキシ樹脂、ポリカルボン酸のグリシジルエーテル、シクロヘキサン誘導体のエポキシ化により得られる脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよいし、また2種類以上を混合して使用することも可能である。また必要に応じて、これらと液状のモノエポキシ樹脂等を併用してもよい。
(B)成分の酸無水物硬化剤は、分子中に酸無水物基を有するものであれば特に限定されるものではなく、エポキシ樹脂の硬化剤として一般的な酸無水物を使用することができる。このような(B)成分の酸無水物硬化剤としては、例えばヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。これらの酸無水物硬化剤は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
(B)成分の酸無水物硬化剤の配合量は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して30〜150質量部の範囲とすることが好ましい。(B)成分の酸無水物硬化剤の配合量が(A)成分100質量部に対して30質量部未満であると、(A)成分のエポキシ樹脂の硬化反応を十分に生起することができないおそれがある。一方、(B)成分の酸無水物硬化剤の配合量が(A)成分100質量部に対して150質量部を超えると、注形用エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱性等が低下する。
(C)成分の硬化促進剤としては、(A)成分のエポキシ樹脂同士の反応や(A)成分のエポキシ樹脂と(B)成分の酸無水物硬化剤との反応を促進する作用を有するものであれば特に限定されることなく使用することができる。そのような硬化促進剤としては、例えば2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-エチル-4-エチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-エチルイミダゾール、ベンジルジメチルアミン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール等のイミダゾール類、1,8-ジアザ-ビシクロ(5,4,0)ウンデセン(DBU)およびそのオクチル酸塩等の3級アミン類、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
(C)成分の硬化促進剤の配合量はその種類等に応じて適宜に設定されるが、例えば(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部の範囲とすることが好ましい。(C)成分の硬化促進剤の配合量が(A)成分100質量部に対して0.1質量部未満であると硬化反応を十分に高めることができないおそれがある。一方、(C)成分の硬化促進剤の配合量が(A)成分100質量部に対して20質量部を超えると、注形用エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱性等が低下するおそれがある。
(D)成分のシリカは注形用エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱膨張係数を低下させる成分であり、これにより樹脂硬化物に埋め込まれる部品に作用する熱応力を低減することができる。このような(D)成分としては平均粒子径が4〜40μmの範囲のシリカ粒子が用いられる。(D)成分のシリカの平均粒子径が4μm未満であると、上記した樹脂硬化物の熱膨張係数の低減効果を十分に得ることができないと共に、注形用樹脂組成物の粘度が高くなって作業性等が低下する。一方、シリカの平均粒子径が40μmを超えると注形処理時に沈降しやすくなると共に、注形用樹脂組成物の細部への充填性等が低下する。
上述した(D)成分のシリカとしては、一般的に無機質充填剤として用いられている結晶シリカや溶融シリカ等を特に制限なく使用することができる。このようなシリカの具体例としては、電気化学工業株式会社製のFB48、FB74(商品名)、株式会社龍森製のヒューズレックスRD−8、E−1(商品名)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
(E)成分の水酸化マグネシウムは、注形処理時におけるシリカ粒子の沈降を抑制すると共に、樹脂硬化物の耐熱性や機械的強度等の向上に寄与する成分である。このような(E)成分としては平均粒子径が0.5〜2μmの範囲の水酸化マグネシウム粒子が用いられる。すなわち、樹脂硬化物の熱膨張係数の低下に有効なシリカ粒子を単独で使用すると、前述したように注形処理時にシリカ粒子が沈降して特性の不均一が生じる。これに対して、シリカ粒子に比べて比重が小さくて軽く、かつ平均粒子径が小さい水酸化マグネシウム粒子を併用することによって、注形処理時におけるシリカ粒子の沈降を再現性よく抑制することが可能となる。
さらに、(E)成分の水酸化マグネシウムはそれ自体の耐熱性や機械的特性等が従来の水酸化アルミニウムに比べて高いことから、注形樹脂硬化物の耐熱性や機械的強度等を高めることができる。これは内部電圧の高電圧化、内部形状の小型化、微細化、複雑化、さらには動作環境の高温化等が進められている電気・電子部品において、熱や機械的振動等に対する信頼性の向上に寄与するものである。また、(E)成分の水酸化マグネシウムはエポキシ樹脂組成物に耐燃性(難燃性)を付与する成分としても機能することから、注形樹脂硬化物の耐燃性を高めることができる。
(E)成分の水酸化マグネシウムには、上述したように平均粒子径が0.5〜2μmの範囲の水酸化マグネシウム粒子が用いられる。(E)成分の水酸化マグネシウムの平均粒子径が2μmを超えるとシリカ粒子との平均粒子径の差が小さくなり、これによって上記したシリカの沈降抑制効果を十分に得ることができなくなる。一方、水酸化マグネシウムの平均粒子径が0.5μm未満であると注形樹脂硬化物の耐熱性や機械的強度等を十分に高めることができないと共に、樹脂組成物中への均一分散性等が低下してシリカの沈降抑制効果が損なわれる。さらに、注形用樹脂組成物の作業性等も低下する。
さらに、(E)成分にはアルコキシシランやシラザン等のシラン化合物を主とするシランカップリング剤等で表面処理された水酸化マグネシウム粒子を使用することが好ましい。これによって、注形用樹脂組成物中への分散性等が向上する。このような(E)成分の水酸化マグネシウム粒子の具体例としては、協和化学株式会社製のキスマ5X(商品名)、神島化学工業株式会社製のマグシーズN−3、N−4、S−3、S−4(商品名)等が挙げられる。これらは単独または2種類以上の混合物として使用される。
(D)成分のシリカおよび(E)成分の水酸化マグネシウムは、注形用エポキシ樹脂組成物中にそれらの合計量として25〜80質量%の範囲で配合することが好ましい。(D)成分と(E)成分の合計含有量が樹脂組成物全体に対して25質量%未満であると、注形用樹脂硬化物の熱膨張係数を十分に低下させることができず、これにより樹脂硬化物に埋め込まれる部品に作用する熱応力が増大する。一方、(D)成分と(E)成分の合計含有量が80質量%を超えると、樹脂組成物の流動性が低下して注形処理時の作業性が低下すると共に、細部への樹脂組成物の充填性等も低下する。
さらに、(E)成分の水酸化マグネシウムは、(D)成分と(E)成分の合計量に対して2〜25質量%の範囲で配合することが好ましい。(E)成分の配合量が(D)成分と(E)成分の合計量に対して2質量%未満であると、注形処理時におけるシリカの沈降を十分に抑制できないおそれがある。一方、(E)成分の配合量が(D)成分と(E)成分の合計量に対して25質量%を超えると、相対的に(D)成分のシリカの含有量が減少することに基づいて、注形用樹脂硬化物の熱膨張係数が増大しやすくなると共に、注形用樹脂硬化物の耐熱性や機械的強度等も低下するおそれがある。(E)成分の水酸化マグネシウムの配合量は(D)成分と(E)成分の合計量に対して5〜25質量%の範囲とすることがより好ましい。
なお、注形用エポキシ樹脂組成物には上述した必須成分としての(A)〜(E)成分に加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、例えばアルミナ、炭酸カルシウム、チタンホワイト、タルク、クレー、ベンガラ等のシリカおよび水酸化マグネシウム以外の無機質充填剤、カップリング剤、レベリング剤、消泡剤、顔料等の他の添加剤を必要に応じて配合してもよい。
この実施形態の注形用エポキシ樹脂組成物は、上述した(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成分の必須成分、さらに必要に応じて他の添加剤を均一に混合することにより容易に得ることができる。このような注形用エポキシ樹脂組成物は、電気・電子部品の製造に好適に用いられるものである。注形用エポキシ樹脂組成物で処理する電気・電子部品としては、例えばコイルやトランス等の電気部品、高出力型や高電力型の半導体装置等の電子部品が挙げられる。
本発明の電気・電子部品は、上述したような電気部品や電子部品を注形用エポキシ樹脂組成物で注形処理したものである。本発明の一実施形態による電気・電子部品は、注形処理する電気部品や電子部品(部品本体)をケース内に収容し、このケース内に注形用エポキシ樹脂組成物を充填した後、例えば70〜80℃の温度で加熱して硬化させることにより得られるものである。このような電気・電子部品において、注形用エポキシ樹脂組成物は(D)成分のシリカと(E)成分の水酸化マグネシウムとを併用しているため、注形処理時における無機質充填剤(特にシリカ)の沈降を抑制することができる。
従って、電気・電子部品は無機質充填剤による効果が均一に付与された樹脂硬化物中に埋め込まれる。さらに、例えばコイルやトランス等の細部に対してもエポキシ樹脂組成物が均一かつ十分に充填される。その上で、上記注形用エポキシ樹脂組成物の硬化物は無機質充填剤としてのシリカに基づいて熱膨張係数の低下を図っており、部品に作用する熱応力が低減されているため、電気・電子部品全体の信頼性を均一に高めることができる。さらに、注形用エポキシ樹脂組成物の硬化物は耐熱性や機械的強度等に優れることから、電気・電子部品の熱や応力等に対する信頼性を高めることができる。すなわち、特性並びに信頼性、さらにそれらの均一性に優れる電気・電子部品を提供することが可能となる。
次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(A)成分のエポキシ樹脂としてビスフェノールFジグリシジルエーテル100質量部と、(B)成分の酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸100質量部と、(C)成分の硬化促進剤として2-エチル-4-メチルイミダゾール1質量部と、(D)成分のシリカとして平均粒子径が15μmのシリカA・FB48(商品名、電気化学工業株式会社製)250質量部と、(E)成分の水酸化マグネシウムとして平均粒子径が1μmのキスマ5X(商品名、協和化学株式会社製)50質量部と、エポキシシランカップリング剤としてA−187(商品名、日本ユニカー株式会社製)1質量部とを均一に混合して、注形用エポキシ樹脂組成物を作製した。この注形用エポキシ樹脂組成物を後述する特性評価に供した。
比較例1
エポキシ樹脂としてビスフェノールFジグリシジルエーテル100質量部と、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸100質量部と、硬化促進剤として2-エチル-4-メチルイミダゾール1質量部と、シリカとして平均粒子径が15μmのシリカA・FB48(商品名、電気化学工業株式会社製)300質量部と、エポキシシランカップリング剤としてA−187(商品名、日本ユニカー株式会社製)1質量部とを均一に混合して、注形用エポキシ樹脂組成物を作製した。この注形用エポキシ樹脂組成物を後述する特性評価に供した。
比較例2
エポキシ樹脂としてビスフェノールFジグリシジルエーテル100質量部と、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸100質量部と、硬化促進剤として2-エチル-4-メチルイミダゾール1質量部と、シリカとして平均粒子径が15μmのシリカA・FB48(商品名、電気化学工業株式会社製)250質量部と、水酸化アルミニウムとして平均粒子径が1μmのBF013(商品名、日本軽金属株式会社製)50質量部と、エポキシシランカップリング剤としてA−187(商品名、日本ユニカー株式会社製)1質量部とを均一に混合して、注形用エポキシ樹脂組成物を作製した。この注形用エポキシ樹脂組成物を後述する特性評価に供した。
比較例3
エポキシ樹脂としてビスフェノールFジグリシジルエーテル100質量部と、酸無水物硬化剤としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸100質量部と、硬化促進剤として2-エチル-4-メチルイミダゾール1質量部と、シリカとして平均粒子径が15μmのシリカA・FB48(商品名、電気化学工業株式会社製)250質量部および平均粒子径が1μmのシリカB・X(商品名、株式会社龍森製)50質量部と、エポキシシランカップリング剤としてA−187(商品名、日本ユニカー株式会社製)1質量部とを均一に混合して、注形用エポキシ樹脂組成物を作製した。この注形用エポキシ樹脂組成物を後述する特性評価に供した。
上述した実施例1および比較例1〜3の注形用エポキシ樹脂組成物の特性を以下のようにして測定、評価した。まず、各注形用エポキシ樹脂組成物を容器内に注入・充填することによって、直径10mm×高さ100mmの円柱状の硬化物をそれぞれ作製した。これら各円柱状硬化物の上端部、中央部および下端部からそれぞれ厚さ10mmの試料を採取し、中央部の試料中の無機質充填剤の含有量を基準として上端部および下端部の各試料の無機質充填剤の含有量を測定した。これら各部の無機質充填剤の含有量に基づいて、無機質充填剤(特にシリカ)の沈降状態を評価した。
また、耐熱性は上記した樹脂硬化物を5℃/minの昇温速度で加熱し、260℃に到達したときの質量減少率を測定することにより評価した。強度は常法にしたがって曲げ強さを測定することにより評価した。注形用エポキシ樹脂組成物の細部への充填性は、直径50μmの電線を巻いたコイルを各エポキシ樹脂組成物で注形処理し、これらコイル部品への樹脂充填性を顕微鏡で確認することにより評価した。なお、実施例1の注形用エポキシ樹脂組成物で注形処理したコイル部品は、本発明の電気・電子部品に相当する。これらの測定、評価結果を表1に示す。
Figure 2005248036
表1から明らかなように、実施例1による注形用エポキシ樹脂組成物は無機質充填剤の沈降が抑制されており、その硬化物は無機質充填剤の均一分散性に優れることが分かる。また、実施例1による注形用エポキシ樹脂組成物の硬化物は耐熱性や機械的強度に優れており、さらに細部への良好な充填性も維持されていることが分かる。

Claims (4)

  1. (A)エポキシ樹脂と、(B)酸無水物硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)平均粒子径が4〜40μmの範囲のシリカ粒子と、(E)平均粒子径が0.5〜2μmの範囲の水酸化マグネシウム粒子とを必須成分として含有することを特徴とする注形用エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記(D)成分のシリカ粒子および前記(E)成分の水酸化マグネシウム粒子をそれらの合計量として25〜80質量%の範囲で含有し、かつ前記(E)成分の水酸化マグネシウム粒子を前記(D)成分と(E)成分の合計量に対して2〜25質量%の範囲で含有することを特徴とする請求項1記載の注形用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記(E)成分の水酸化マグネシウム粒子は表面処理が施されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の注形用エポキシ樹脂組成物。
  4. 部品本体と、前記部品本体を注形処理した樹脂組成物の硬化物とを具備する電気・電子部品において、
    前記樹脂組成物として請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の注形用エポキシ樹脂組成物を用いたことを特徴とする電気・電子部品。

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