JP2005248017A - 滑り止め加工用ホットメルト組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 滑り止め性、耐熱性、基材密着性のバランスに優れたホットメルト組成物を提供する。
【解決手段】 23℃における硬さが5〜70であり、軟化点が100〜160℃であり、かつ180℃における溶融粘度が1〜100Pa・sであることを特徴とする滑り止め加工用ホットメルト組成物を用いる。
【選択図】 なし


Description

本発明はホットメルト組成物に関する。さらに詳しくは、マット類、カーペット、衣料、滑り止めテープ等の滑り止め加工用として用いられるホットメルト組成物及びそれを用いた滑り止め加工品に関する。
従来、滑り止め加工用の樹脂については、滑り止め性能の他、耐熱性、柔軟性、可塑剤保持性、耐久性等の種々の特性を付与するための種々の組成物が検討されている。このような組成物としては、軟質PVC(ポリ塩化ビニル)、ラテックス、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、APAO(非結晶性ポリオレフイン)、スチレンブロック共重合ゴム系及びこれらの混合物等が知られている(例えば特許文献1)。
特開2001−19926号公報
しかしながら、これらのうち軟質PVCは、耐久性、柔軟性、成形性に優れているが、耐熱性が低く、さらにPVCは塩素を含むので、近年焼却処分時にダイオキシン類を発生する原因となり得ることから使用が敬遠されている。ラテックスは最終的な性能は優れているが、乾燥工程が必要であり、生産性、作業性に劣り、臭気を有する等の問題がある。また、加工性に優れるホットメルト系として、EVA系、APAO系、スチレンブロック共重合ゴム系等が用いられているが、EVA系は柔軟性に劣り、滑り止め効果が低いという問題がある。APAO系は、EVAと比較して柔軟性に優れ、滑り止め効果が高まるものの、ポリエステル等の極性の大きい被着体との密着性が弱く、使用時に脱落するといった問題がある。また、従来のスチレンブロックゴム系は滑り止め性、耐久性、優れるが耐熱性が十分ではない。すなわち、本発明は、滑り止め性、加工性、耐熱性および可塑剤保持性のバランスに優れ、オレフィンからナイロン樹脂までの幅広い基材に対して優れた密着性を有したホットメルト組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、これらの問題点を解決し、滑り止め性、加工性、基材密着力および耐熱性に優れ、可塑剤保持性の良好なホットメルト組成物を得るべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、23℃における硬さが5〜70であり、軟化点が100〜160℃であり、かつ180℃における溶融粘度が1〜100Pa・sであることを特徴とする滑り止め加工用ホットメルト組成物;及び本組成物を繊維又は樹脂加工品に塗工した滑り止め加工品である。
本発明のホットメルト組成物は、マット、カーペット等に応用した場合従来のものに比べ下記の効果を有する。
(1)滑り止め性、加工性及び基材密着性のバランスに優れる。
(2)耐熱性に優れるため、高温雰囲気下においても樹脂が凝集破壊しにくい。
(3)可塑剤保持性が良好であるため、塗工基材及び非接触体への可塑剤の移行が
少ない。
本発明のホットメルト組成物は、硬さが5〜70であり、軟化点が100〜160℃であり、且つ180℃における溶融粘度(以下180℃溶融粘度と記す)が1〜100Pa・sである。これらの範囲内にあるときにはじめて、密着性、滑り止め性及び加工性のバランスのとれたホットメルト組成物が得られる。
本発明のホットメルト組成物の23℃における硬さは通常5〜70であり、硬さの下限は、好ましくは10、より好ましくは15である。また硬さの上限は、好ましくは65、より好ましくは60である。硬さが5未満ではホットメルト組成物の凝集力が低下するため糊写りしやすい傾向があり、70を超えると滑り止め効果が低下し、また、ホットメルト組成物で加工された加工品の風合いや柔軟性が悪くなる傾向がある。
23℃における硬さはJIS K6301−1995のスプリング式硬さ試験(A形)により測定される。
硬さ試験の測定条件:9.81Nの荷重で垂直に加圧面を押しあて5秒後の目盛りを読みとる。
本発明のホットメルト組成物の軟化点は通常100〜160℃であり、軟化点(℃)の下限は、好ましくは105、より好ましくは110である。また上限は、好ましくは155、より好ましくは150である。軟化点が100未満ではホットメルト組成物の凝集力が低下しやすい傾向があり、160を超えると溶融粘度が高くなり塗工性が低下する傾向がある。
軟化点はJIS K6863に準拠して環球法により測定される。
本発明のホットメルト組成物の180℃溶融粘度は通常1〜100Pa・sであり、180℃溶融粘度(Pa・s)の下限は、好ましくは1.2、より好ましくは1.5である。また上限は好ましくは90、より好ましくは80である。180℃溶融粘度が1Pa・s未満ではホットメルト組成物の凝集力が低下しやすい傾向があり、100Pa・sを超えると塗工性が低下する傾向がある。
180℃溶融粘度は、以下の方法で測定する。
測定方法;内径16mm×高さ105mmの試験管に約8gのサンプルを投入し、オイルバス中で180℃に20分温調し、SB型粘度計(JIS K7117−1987、SB4号スピンドル、例えば、東機産業社製のBL型粘度計及び4号ローター)をセットして更に10分温調した後、ローターを所定の回転数で回転させ10分後の溶融粘度を読み取る。
本発明のホットメルト組成物の上記数値範囲は、2種以上のゴム、樹脂、添加物等の配合によって達成できるが、配合物の種類、量等は特に限定されるものではない。上記数値範囲が達成できる態様としては、例えばゴム、軟化点向上剤及び可塑剤からなるホットメルト組成物が挙げられる。硬さは主にゴムにより調整でき、軟化点は主にゴムの軟化点によるが軟化点向上剤によっても調整が可能であり、溶融粘度は主に可塑剤により調整することができる。
本発明の好ましい態様としては、ジエン(共)重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体から選ばれる1種以上のゴム(A)、粘着付与樹脂(B)、軟化点向上剤(C)及び可塑剤(D)からなるホットメルト組成物が挙げられる。
ゴム(A)は、ジエン(共)重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体から選ばれる1種以上のゴムである。ゴム(A)の数平均分子量は好ましくは10,000〜3,000,000、より好ましくは20,000〜2,000,000、特に好ましくは30,000〜1,000,000である。
ジエン(共)重合体には、炭素数4〜18のジエンからなる単量体(例えばブタジエン、イソプレン等)又はこれと他の単量体(ジエンと他の単量体の重量比 0.1〜100:0〜99.9)を構成単位とする(共)重合体及びその水素化体が含まれる。他の単量体としては、炭素数8〜20の芳香族ビニル単量体(例えばスチレン等)、炭素数2〜8のオレフィン(例えばエチレン、プロピレン等)、炭素数3〜20の不飽和ニトリル(例えばアクリロニトリル等)等が挙げられる。
上記ジエン(共)重合体の具体例としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合ゴム(SIS)、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム(SIBS)、スチレン−ブタジエンランダム共重合ゴム(SBR)、ジエン(共)重合ゴムのジエン部分の一部又は全部が水素化された水素化体[スチレン−(エチレン−プロピレン)−スチレンブロック共重合ゴム(SEPS;SISの水素化体)、スチレン−(エチレン−ブテン)−スチレンブロック共重合ゴム(SEBS;SBSの水素化体)、スチレン−エチレン−(エチレン−プロピレン)−スチレンブロック共重合ゴム(SEEPS;SIBSの水素化体)、水素化SBR等]等が挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体の具体例としては、エチレンと炭素数3〜18のα−オレフィン(例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等)(エチレンとα−オレフィンの重量比0.1〜95:5〜99.9)との共重合ゴム、エチレンとα−オレフィンと炭素数4〜18の非共役ジエン(例えば、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等)との三元共重合ゴム(エチレンとαオレフィンと非共役ジエンの重量比30〜90:5〜80:0.1〜30)等が挙げられる。
これらのうち好ましいのはジエン(共)重合体及びその水素化体であり、より好ましいものはSBS、SIS、SEPS、SEBSであり、特に好ましいものは耐熱性、可塑剤保持性に優れるSEEPSである。
(B)としては、公知の可塑剤{接着の技術20,(2),13(2000)等}が使用でき、例えば、数平均分子量(以下Mnと記す。)200〜1,000のロジン、ロジン誘導体樹脂(例えば、重合ロジン、ロジンエステル等)、Mn300〜1,300のテルペン系樹脂[例えば、α−ピネン、β−ピネン、リモネン等の(共)重合体及びこれらのフェノール変性体等。]、クマロン−インデン樹脂、Mn300〜1,200の石油樹脂[例えば、C5留分、C9留分、C5/C9留分、ジシクロペンタジエン等の(共)重合体]、Mnが200〜1,000で且つガラス転移温度(以下、Tgと記す)が40℃以上のスチレン系樹脂[例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の(共)重合体]、Mn300〜3,000のキシレン系樹脂(例えば、キシレンホルムアルデヒド樹脂)、Mn300〜3,000のフェノール系樹脂(例えば、フェノールキシレンホルムアルデヒド樹脂等)及びこれらの樹脂の水素化体から選ばれる1種又は2種以上の樹脂が挙げられる。これらのうち好ましいものはアニリン点が60℃以下のものであり、より好ましいものはアニリン点が50℃以下のものであり、さらに極性基材(ポリエステル、ナイロン等)への密着性向上の観点から、Mn200〜1,000のロジン誘導体樹脂、テルペン系樹脂及びこれらの水素化体であり、特に好ましいものはテルペン系樹脂のフェノール変性体等及びこれらの水素化体である。
上記又は下記に記載のMn及び重量平均分子量(以下Mwと記す。)は、ポリスチレンを標準としてゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法で求められる値である。
(C)としては、軟化点又は示差走査熱量測定(DSC)法によるガラス転移点(Tg)が80〜180℃のものであれば特に限定されないが、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、Mn1,000〜10,000で、軟化点100〜135℃の低分子量ポリエチレン、Mn2,000〜30,000で、軟化点135〜160℃の低分子量ポリプロピレン及びこれらの(無水)不飽和カルボン酸グラフト変性体、Mn1,000〜10,000で、軟化点90〜160℃の低分子量ポリスチレン、Mn1,000〜10,000で、Tg140〜180℃の低分子量ポリフェニレンオキサイド(PPO)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましくは、熱安定性及び耐候性に優れ、耐熱性向上効果が得られる観点から低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン及びこれらの(無水)不飽和カルボン酸グラフト変性体であり、特に好ましくは低分子量ポリプロピレンである。
(D)としては、公知の可塑剤{接着の技術20,(2),21(2000)等}等が使用でき、例えば、パラフィン系、ナフテン系若しくは芳香族系のプロセスオイル;液状ポリブテン、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン等のMw300〜10,000の液状ゴム;これらの液状ゴムの水素化体等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、熱安定性及び耐候性に優れた組成物が得られる観点からパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及びこれらの併用である。
上記(A)、(B)、(C)及び(D)の合計重量に対する(A)の含量(重量)は、凝集力、溶融粘度及び可塑剤保持性の観点から、(A)の含量(重量%)の下限は好ましくは5であり、より好ましくは8であり、特に好ましくは10である。また上限は好ましくは50であり、より好ましくは45であり、特に好ましくは40である。
(B)の含量は、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、基材密着性の観点から、下限は好ましくは1であり、より好ましくは2であり、特に好ましくは3である。また上限は好ましくは30であり、より好ましくは25であり、特に好ましくは20である。
(C)の含量は、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、耐熱性、凝集力及び溶融粘度の観点から、下限は好ましくは1であり、より好ましくは2であり、特に好ましくは3である。また上限は好ましくは40であり、より好ましくは35であり、特に好ましくは30である。
(D)の含量は、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、凝集力と溶融粘度の観点から、下限は好ましくは25であり、より好ましくは30であり、特に好ましくは35である。また上限は好ましくは80であり、より好ましくは75であり、特に好ましくは70である。
本発明の組成物において、ゴム(A)により主に硬さを調整することができる。(A)の含有量を上げると硬さは低下する傾向にある。粘着付与樹脂(B)により主に基材密着性を調整することができる。又は(B)の含有量を上げる、またはアニリン点を下げると、基材密着性が向上する傾向にある。軟化点向上剤(C)により主に耐熱性を調整することができる。(C)の含有量、又はTgを上げると耐熱性は向上する傾向にある。可塑剤(D)により主に硬度、溶融粘度を調整することができる。(D)の含有量を上げると硬度、溶融粘度は低下する傾向にある。
本発明のホットメルト組成物には、必要に応じて他の添加剤(E)を含有させることができる。(E)としては、酸化防止剤{ヒンダードフェノール系化合物〔例えば、ペンタエリスチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等〕、リン系化合物〔例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等〕、イオウ系化合物〔例えば、ペンタエリスチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネートなど〕等};紫外線吸収剤{ベンゾトリアゾール系化合物〔例えば、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等〕等};光安定剤{ヒンダードアミン系化合物〔例えば、(ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等〕等};吸着剤(例えばアルミナ、シリカゲル、モレキュラーシーブ等);有機もしくは無機充填剤(例えば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等、酸化チタン、酸化カルシウム等);顔料;染料;香料等が挙げられる。
(E)を添加する場合、これらの添加剤の配合量は、ホットメルト組成物の重量に対して、酸化防止剤、紫外線吸収剤および光安定剤は0.01〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%である。
また、吸着剤及び充填剤では、0.01〜40重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜15重量%である。
また、顔料、染料及び香料では、0.005〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜1重量%である。
本発明のホットメルト組成物の製造方法としては特に限定されないが、例えば(i)(A)、(B)、(C)、(D)を加熱溶融混合する方法;(ii)有機溶剤(トルエン、キシレン等)を加えて各成分を加熱溶解させ、均一混合した後に溶剤を留去する方法;等を用いることができる。工業的に好ましいのは(i)の方法である。
また、混合装置としては加熱溶融混練機を用いることができる。加熱溶融混練機としては、その様式形状等は特に限定されるものではないが、例えば撹拌機付き加圧反応器、圧縮性の高い形状のスクリュー又はリボン状撹拌機を有する混合機、ニーダー、一軸又は多軸押出機、ミキサー等を挙げることができる。混合温度は通常80〜200℃であり、樹脂劣化を防ぐため窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明のホットメルト組成物を被着体に適用する方法としては、例えば(i)溶融して被着体に塗工する方法、(ii)ホットメルト組成物のフィルム等を被着体間に介在させてから溶融する方法等が挙げられる。(i)の例としては、スパイラル塗工、ロール塗工、スロットコート塗工、コントロールシーム塗工、ビード塗工等の方法が例示できるが、これらに限定されるものではない。塗工量としては面塗工では0.1〜500g/m2が好ましく、より好ましくは1〜300g/m2であり(すなわち、0.1g/m2以上が好ましく、より好ましくは1g/m2以上、また500g/m2以下が好ましく、より好ましくは300g/m2以下である。)、線塗工では0.005〜100g/mが好ましく、より好ましくは0.01〜50g/m(すなわち、0.005g/m以上が好ましく、より好ましくは0.01g/m以上、また100g/m以下が好ましく、より好ましくは50g/m以下)である。(ii)のフィルムの厚みとしては1〜1000μmが好ましく、より好ましくは5〜500μm(すなわち、1μm以上が好ましく、より好ましくは5μm以上、また1000μm以下が好ましく、より好ましく500μm以下)である。
また、被着体に適用するときの溶融温度は120〜220℃が好ましく、溶融粘度は0.5〜500Pa・sが好ましく、より好ましくは1〜100Pa・s(すなわち、0.5Pa・s以上が好ましく、より好ましくは1Pa・s以上、また500Pa・s以下が好ましく、100Pa・s以下がより好ましい)である。
本発明のホットメルト組成物は、基材密着力、耐熱性、凝集力、柔軟性および加工性に優れるので、広範な被着体[例えば合成繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリル類)、綿、絹、ゴム、各種プラスチック成形品、紙、金属、木材、ガラス、モルタルコンクリート等]に適用できるが、特に繊維類(ポリエステル、ナイロン、アクリル、綿、絹、麻、毛等)、各種プラスチック成形品等の滑り止め加工に好適である。
実施例1〜6及び比較例1〜3
表1に示す配合処方(重量部)で混合した各成分の混合物をステンレス製加圧反応器に投入し、容器内を窒素置換した後、密閉下で160℃まで昇温し、4時間撹拌下で溶融混合を行い、本発明のホットメルト組成物及び比較のホットメルト組成物を得た。
<記号の説明>
A−1:SEEPS「セプトン4033」(クラレ社製)
A−2:SEBS 「クレイトンG−1657」(クレイトンポリマージャパン社製)
B−1:テルペンフェノール樹脂「YSポリスター N−125」(ヤスハラケミカル
社製;アニリン点=30℃以下 )
B−2:水添石油樹脂「エスコレッツE−5320」(トーネックス社製;アニリン点=80℃)
C−1:低分子量ポリプロピレンワックス「ビスコール660P」(三洋化成工業社製;軟化点=1 45℃)
C−2:ポリフェニレンオキサイド「ノリルPPO SA120」(日本ジーイープラスチックス社 製;Tg=160℃)
D−1:パラフィン系オイル「ダイアナプロセスオイルPW−90」(出光興産社製)
E−1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1010」(チバ・スペシャリティー ・ケミカルズ社製)
E−2:リン系酸化防止剤「アデカスタブ2112」(旭電化工業社製)
性能試験例
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた各ホットメルト接着剤組成物について、下記試験方法により滑り止め性、基材密着性、耐熱性、及び可塑剤保持性を評価した。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明のホットメルト組成物は、比較例のものに比べて、基材密着性、耐熱性、可塑剤保持性優れ、滑り止め性能とのバランスが良好であることがわかる。
評価方法
(i)滑り止め性
ポリプロピレン性不織布(50μm厚)に目付量が50g/m2となるように、ホットメルト組成物を190℃下でロールコ一夕ーを用いて塗布し、滑り止め評価用サンプルとした。
滑り止め性能は、JIS P8147に準じ、静摩擦係数を測定し評価した。試験方法として、水平法を用い、大きさが10cm×6cmの評価用サンプルについて、重りを1kg、移動速度を10mm/minとし、水平板としてガラス板を用いて室温で静摩擦力を測定した。この静摩擦係数が大きいほど、滑り止め性能は良好である。
(ii)基材密着性(T型剥離強度)
基材として100mm×25mm×50μm厚のPETフィルムに25mm幅で各ホットメルト組成物をビード状に塗布(塗布温度180℃、塗布量0.06g/m)し、同じ大きさのPETフィルムを張り合わせ試験サンプルとした。このサンプルを23℃雰囲気下で24時間放置した後、引張試験機[オートグラフAGS−500B(島津製作所社製)]を用いて300mm/分の引張速度で剥離強度を測定し、最大値をT型剥離強度とした(単位N/25mm)。
(iii)耐熱性
加圧プレス成型器を用い180℃でホットメルト組成物をプレスして、厚さ1mmのホットメルト組成物のシートサンプルを作成した。得られたサンプルを5cm×2cmに切り取り10cm×2.5cm×1mm厚のステンレス板の間にはさみ、上から500gの荷重を加えたまま、100℃において3時間保管した後、100℃で評価用サンプルをステンレス板から引き剥がし、界面の状態を目視で観察した。ホットメルト組成物がステンレス板界面で剥がれるものを合格とし、ホットメルト組成物が凝集破壊しステンレス板に残るものを不合格とした。
(iv)可塑剤保持性
耐熱性評価と同様に作成されたシートサンプルを10cm×5cmに切り取りPタイル(塩ビシート)の上に載せ、500gの荷重を加えたまま、80℃において5日間保管した後、ホットメルト組成物中の可塑剤がサンプルからPタイルヘの移行したかどうかを目視で観察することによって評価した。
ホットメルト組成物中の可塑剤がPタイルに移行したことが認められなかったものを合格とし、可塑剤の移行が認められたものを不合格とした。
本発明のホットメルト組成物が適用される、塗工した繊維又は樹脂の滑り止め加工品としては、例えばキッチンマット、バスマット、カーペット、衣料、及び滑り止めテープ等が挙げられるが、本用途に限られるものではない。



Claims (6)

  1. 23℃における硬さが5〜70であり、軟化点が100〜160℃であり、且つ180℃における溶融粘度が1〜100Pa・sであることを特徴とする滑り止め加工用ホットメルト組成物。
  2. ジエン(共)重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体から選ばれる1種以上のゴム(A)、粘着付与樹脂(B)、軟化点向上剤(C)および可塑剤(D)からなることを特徴とする請求項1記載のホットメルト組成物。
  3. 前記(A)がスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体及びこれらの水素化体から選ばれる1種又は2種以上である請求項2記載のホットメルト組成物。
  4. 前記(B)がアニリン点が60℃以下の樹脂を含有するものである請求項2または3記載のホットメルト組成物。
  5. 前記(C)の軟化点又はガラス転移点(Tg)が80〜180℃である請求項2〜4の何れか記載のホットメルト組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか記載のホットメルト組成物を塗工した繊維又は樹脂の滑り止め加工品。


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