JP2005247046A - ブレーキ制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 車体骨格部材の重量増加や構造の複雑化を伴うことなくブレーキを使用している状態で車室に侵入する衝突エネルギーを十分に緩和・吸収させることが可能なブレーキ制御システムを提供すること。
【解決手段】 本発明に係るブレーキ制御システム1、30は、車両23に物体(他車両)25が衝突することを検出する衝突検知手段4、5と、車両23の4輪ブレーキ19のロック・アンロック状態の切り換えを行うブレーキ駆動機構22と、衝突検知手段4、5により物体25が車両23に衝突する旨の衝突情報を受信して、ブレーキ駆動機構22を作動させて4輪ブレーキをアンロック状態にする制御手段6、31とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明に係るブレーキ制御システム1、30は、車両23に物体(他車両)25が衝突することを検出する衝突検知手段4、5と、車両23の4輪ブレーキ19のロック・アンロック状態の切り換えを行うブレーキ駆動機構22と、衝突検知手段4、5により物体25が車両23に衝突する旨の衝突情報を受信して、ブレーキ駆動機構22を作動させて4輪ブレーキをアンロック状態にする制御手段6、31とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両の四輪ブレーキのロック・アンロック状態の切り換えを行うブレーキ駆動機構を制御するブレーキ制御システムに関する。
今日では、他の物体(例えば他車両)が車両に衝突した場合に乗務員に加えられる衝撃を緩和するために、車体骨格部材等を積極的に変形させることによって衝撃による衝突エネルギーを吸収させる車両構造が多く用いられている。
例えば、車両前後方向に延びるサイドメンバに対して等間隔をあけて複数のビードを形成し、衝突時にビードによってサイドメンバの車両前後方向の圧縮変形を誘発させるようにしたもの等が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−321704号公報(第1図)
しかしながら、車両にフレーキが掛かっているときに、他車両より後面衝突または前面衝突を受けた場合には、ブレーキが掛かっていない場合に較べて車両が衝突エネルギーに応じてエネルギーを逃がす方向に移動しにくくなるため、衝突時に車体骨格部材に加えられる衝突エネルギーが大きくなってしまう。このような場合に加えられる衝突エネルギーを十分に車体骨格部で吸収しようとすると、多くの部材(補強材等)が必要となり、車体骨格部の重量増加や構造の複雑化を招くという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、車体骨格部材の重量増加や構造の複雑化を伴うことなくブレーキを使用している状態で車室に侵入する衝突エネルギーを十分に緩和・吸収させることが可能なブレーキ制御システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両に物体が衝突することを検出する衝突検出手段と、車両の4輪ブレーキのロック・アンロック状態の切り換えを行うブレーキ駆動機構と、前記衝突検出手段により前記物体が前記車両に衝突する旨の衝突情報を受信して、前記ブレーキ駆動機構を作動させて前記4輪ブレーキをアンロック状態にする制御手段とを有するブレーキ制御システムである。
また、請求項2に係る発明は、車両に物体が衝突することを検出する衝突検出手段と、車両の4輪ブレーキのロック・アンロック状態の切り換えを行うブレーキ駆動機構と、前記衝突検出手段により前記物体が前記車両に衝突する旨の衝突情報を受信して、前記ブレーキ駆動機構を作動させて前記車両の前後方向で衝突面側に位置する車輪のブレーキであって、左右方向で追突される方向と逆側に位置する一の車輪のブレーキだけをロック状態とし、他の3輪のブレーキをアンロック状態にする制御手段とを有するブレーキ制御システムである。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係るブレーキ制御システムにおいて、前記衝突検出手段が、前記物体の接近情報を検出する衝突検知センサー手段と、該衝突検知センサーにより検出された接近情報に基づいて、前記物体が前記車両に衝突する旨の判断を前記物体が衝突する前に判断する衝突検知手段とを備えることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ制御システムにおいて、前記制御手段が、前記物体の衝突後所定時間経過後に、前記ブレーキ駆動機構を作動させて前記4輪ブレーキをロック状態にすることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、物体の追突により車両がうける衝突エネルギーを車両の運動エネルギーに変換させて、車両の追突された方向と反対方向に移動させることができるので、4輪ブレーキがロックされた車両において車両骨格部の圧縮変形だけで衝突エネルギーを吸収する場合に比べて、車体骨格部に使用する補強部材数を減少させることができ、車体骨格部の重量増加や構造の複雑化を回避することが可能となる。
特に、請求項2に係る発明のように、前記衝突検出手段が、衝突検知センサー手段と衝突検知手段とにより物体が車両に衝突前に物体が衝突することを検出することによって、制御手段は衝突時に確実に4輪ブレーキをアンロックさせることが可能となり、より確実に衝突エネルギーを運動エネルギーに変換させることができる。
請求項3に係る発明によれば、衝突後一定時間経過後に4輪ブレーキをロック状態とすることによって、車両の移動により更に他の車両等に車両が衝突する二次的な被害を軽減・防止することが可能となる。
さらに請求項4に係る発明によれば、衝突がオフセット衝突の場合に前後方向で衝突面側に位置する一の車輪のブレーキであって、左右方向で追突される方向と逆側に位置する車輪のブレーキだけをロック状態とし、他の3輪のブレーキはアンロック状態とすることによって追突された車両をロックされた車輪を回転軸としてその場で回転させることができるので、二次的な被害を予防、低減することが可能となる。
以下、本発明に係るブレーキ制御システムについて図面を用いて説明を行う。
図1は、請求項1に係るブレーキ制御システムの構成を示したブロック図である。ブレーキ制御システム1は、前方衝突センサー2(右前方衝突センサー2a、左前方衝突センサー2b)、後方衝突センサー3(右後方衝突センサー3a、左後方衝突センサー3b)(以下、前方衝突センサー2及び後方衝突センサー3を衝突センサー4とする。)、衝突検知部5、MCU(Micro Controller Unit)6、アクチュエータ7を備えている。
前方衝突センサー2は車両前部に左右1つずつ設置されており、後方衝突センサー3は車両後部に左右一つずつ設置されている。衝突センサー4は、ミリ波レーダーやレーザー光を前方又は後方から接近する他車両に照射し、この車両で反射されたレーダー波を受光し、受講されたレーダー波情報を衝突検知部5に伝達する。
衝突検知部5は、衝突センサー4より受信したレーダー波情報に基づいて接近する他車両の車速V1と車両との距離D1とを算出し、算出された車速V1、距離D1と、他車両を検知した衝突センサーの設置位置(検知した衝突センサーが、右前方衝突センサー2a、左前方衝突センサー2b、右後方衝突センサー3a、左後方衝突センサー3bのいずれかであるか)をMCU6に伝達する。
MCU6は、ブレーキ制御システム1においてブレーキ制御を行うために必要なデバイスをワンチップ化した制御装置である。MCU6は、予め一般的な車両が所定速度Vにおいてフルブレーキを掛けた場合にどの程度の制動距離Dが必要であるかを示す制動距離情報を記憶しており、受信した距離D1に基づいて、他車両がフルブレーキを掛けた場合に制動距離情報に基づいて停止可能な車両速度Vを求め、受信された速度V1が求められた速度Vよりも高速度であった場合に、車両の4輪ブレーキ19(右前輪ブレーキ8a及び左前輪ブレーキ8b(左右前輪ブレーキ8)、右後輪ブレーキ9a及び左後輪ブレーキ9b(左右後輪ブレーキ9)、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)10)のロック・アンロック制御を行う。
図2は、MCU6により制御されるブレーキ駆動機構22を示した斜視図である。車両のブレーキ駆動機構22は、右前輪ブレーキ8aと、左前輪ブレーキ8bと、右後輪ブレーキ9aと、左後輪ブレーキ9bと、パーキングブレーキ10と、ブレーキペダル11と、マスターバック12と、マスターシリンダ13と、ブレーキユニット14とを備えている。
一般的にブレーキ駆動機構22は、ブレーキペダル11の操作に応じて油圧ブレーキ配管17の油圧が変圧されることによって左右前輪ブレーキ8及び左右後輪ブレーキ9のロック・アンロックが制御され、パーキングブレーキ10の操作によって左右後輪ブレーキ9のロック・アンロックがケーブル15を介して制御される。
マスターバック12は、いわゆるブレーキ倍力装置であり、ブレーキペダル11の操作により踏み込まれたブレーキ力(踏力)をインテークマニュホールド(図示省略)で発生する負圧を利用して増大させる装置である。
マスターシリンダ13は、マスターバック12により増大されたブレーキ力を油圧に変換させる装置である。マスターシリンダ13には左右前輪ブレーキ8及び左右後輪ブレーキ9に設けられたブレーキパッドを油圧により駆動させるためのピストンが取り付けられており、マスターシリンダ13のピストンにより変圧される油圧に応じて4輪ブレーキ19(図1)のロック・アンロック制御が行われる。また、マスターシリンダ13にはブレーキオイルが蓄えられるリザーブタンク16が設けられており、マスターシリンダ13の動作に応じてリザーブタンク16内のブレーキオイルが適宜補充・吸入される。
また、マスターシリンダ13は、図1に示すように、マスターバック12(ブレーキ倍力装置)が連結されるバブルA20と、油圧ブレーキ配管17に連結されるバルブB21とを備えている。アクチュエータ7は、バルブA20とバルブB21との間に設けられており、ケーブルを介してパーキングブレーキ10のロック・アンロック制御を行う。また、バルブB21は、リザーブタンク16にも連結されており、リザーブタンク16と油圧ブレーキ配管17の油圧調整を行うバルブとしても使用される。
ブレーキユニット14は、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)、スピン防止装置等のブレーキ制御を行う装置であり、油圧ブレーキ配管17に設置されている。
以下、MCU6が、衝突検知部5より受信した他車両の速度V1及び距離Dに基づいて、ブレーキ駆動機構22を制御する方法を、図3及び図4を用いて説明する。
衝突検知部5が、車両(自車両)23に設置された右後方衝突センサー3a及び左後方衝突センサー3bの両方を介して接近する他車両25の速度V1、距離D1を検知し、MCU6が、衝突検知部5より伝達された他車両25の速度V1、距離D1に基づいて他車両25が停止可能な速度V以上の速度(V1>V)で接近していると判断した場合に(ステップS.1)、MCU6は、4輪ブレーキ19がロック状態となっているか否かを判断する(ステップS.2)。
4輪ブレーキ19がロック状態であった場合(図3(1)参照)、MCU6は、アクチュエータ7を制御してパーキングブレーキ10を解除し(ステップS.3)、さらに、バルブB21を開放して油圧ブレーキ配管17内のブレーキオイルをリザーブタンク16に流入させて左右前輪及び左右後輪に供給される油圧を低減させることによって左右前輪ブレーキ8及び左右後輪ブレーキ9(フットブレーキ)を解除させて(ステップS.4)、4輪全て(左右前輪及び左右後輪)のブレーキをアンロック状態にする(図3(2)参照)。
このようにMCU6が車両23の左右前輪ブレーキ8及び左右後輪ブレーキ9(フットブレーキ)並びにパーキングブレーキ10を解除して4輪ブレーキ19をアンロック状態することによって(ステップS2でYESの場合)、又は4輪ブレーキ19がアンロック状態となっていることを確認しその状態を保つことによって(ステップS2でNOの場合)、車両23の後正面に対して他車両25が追突した場合であっても(図3(3)参照)、他車両25の追突により車両23が受ける衝突エネルギーを車両23の運動エネルギーに変換させて、車両23を追突された方向の反対方向に移動させることができるので、4輪ブレーキ19がロックされた車両において車両骨格部の圧縮変形だけで衝突エネルギーを吸収する場合に比べて、車体骨格部に使用する補強部材数を減少させることができ、車体骨格部の重量増加や構造の複雑化を回避することが可能となる。
他車両25による衝突によって、車両23が移動を開始した場合、MCU6は衝突を検知してから一定時間経過した後(例えばt≧S)(ステップS.5のYesの場合)にアクチュエータ7及びバルブB21を制御して、4輪ブレーキ19をロック状態にして(ステップS.6、図3(4)参照)他車両25の衝突に伴って移動する車両23を停止させる。このように、衝突後一定時間経過後(t≧S)に4輪ブレーキ19をロック状態とすることによって、車両23の移動により更に他の車両や他の障害物に車両が衝突する二次的な被害を軽減・防止することが可能となる。
なお、衝突検知部5が、右前方衝突センサー2a及び左前方衝突センサー2bの両方を介して接近する他車両25の速度V1、距離D1を検知し、さらにMCU6が、衝突検知部5より伝達された他車両25の速度V1、距離D1に基づいて他車両25が停止可能な速度V以上の速度で接近していると判断した場合であっても、図4に示した処理と同様の処理が行われる。
一方、衝突検知部5が、右後方衝突センサー3a又は左後方衝突センサー3bのどちらか一方、又は右前方衝突センサー2a又は左前方衝突センサー2bのどちらか一方を介して接近する他車両25の速度V1、距離D1を検知し(つまり、他車両25の衝突が正面衝突ではなく、オフセット衝突の場合であって(図5(1)参照)、さらにMCU6は、衝突検知部5より伝達された他車両25の速度V1、距離D1に基づいて他車両25が停止可能な速度V以上の速度で接近していると判断した場合には、MCU6が、前後方向で衝突面側に位置する一の車輪のブレーキであって、左右方向で追突される方向と逆側に位置する車輪26aのブレーキだけをロック状態とし、他の3輪27a〜27cのブレーキはアンロック状態となるように、ブレーキ駆動機構22のロック・アンロック制御を行ってもよい(図5(2)参照)。このように一の車輪26aだけをロック状態とし、他の3輪27a〜27cをアンロック状態とすることによって、追突された車両23は、ロックされた車輪26aを回転軸としてその場で回転することになるので、二次的な被害の予防、低減を行いやすくなると共に、車両23の回転運動によって衝突エネルギーが運動エネルギーに変換されるため、車体骨格部に使用する補強部材数を減少させることができ、車体骨格部の重量増加や構造の複雑化を回避することが可能となる。
図6は、実施例2に係るブレーキ制御システムを示したブロック図である。
なお、実施例1に用いられる部分と同一の機能を有する部分に関しては同一符号を付すものとし、その説明を省略する。
ブレーキ制御システム30は、前方衝突センサー2、後方衝突センサー3、衝突検知部5、ブレーキバイワイヤシステム用のECU(Electric Control Unit)31を備えている。ブレーキバイワイヤシステムは、ECU31が、左右前輪ブレーキ8及び左右後輪ブレーキ9(フットブレーキ)、パーキングブレーキ10を、油圧ブレーキ配管17を用いた油圧制御ではなく、電気キャリパーを電気的に制御することによってロック・アンロックさせるシステムである。また、ブレーキバイワイヤシステムの他の構成として、ECU31がアクチュエータ7を制御することによって、アクチュエータ7で倍力された油圧を用いて油圧ブレーキ配管17の油圧制御を行い、機械式キャリパーを動作させて4輪ブレーキのロック・アンロックを行うものであっても良い。どちらの構成であっても、ブレーキバイワイヤシステムを用いた場合には、マスターバック(ブレーキ倍力装置)12を用いる必要がない。
以下、ECU31が、衝突検知部5より受信した他車両25の速度V1及び距離Dに基づいて、ブレーキ駆動機構22の制御を行う方法を、図7を用いて説明する。
衝突検知部5が、右後方衝突センサー3aと左後方衝突センサー3bとを介して接近する他車両及びその速度V1、距離D1を検知し、ECU31が、衝突検知部5より伝達された他車両の速度V1、距離D1に基づいて他車両25が停止可能な速度V以上の速度(V1>V)で接近していると判断した場合に(ステップS.10)、ECU31は、4輪のブレーキがロック状態となっているか否かを判断する(ステップS.11)。
4輪ブレーキ19がロック状態であった場合(図3(1)参照)、ECU31は、電気キャリパーを制御して4輪ブレーキ19(左右前輪ブレーキ8及び左右後輪ブレーキ9(フットブレーキ)並びにパーキングブレーキ10)を解除する(ステップS.12)ことによって、4輪全て(左右前輪及び左右後輪)のブレーキをアンロック状態にする(図3(2)参照)。
又は、ECU31がアクチュエータ7を制御することによって油圧変動を行い、機械式キャリパーを制御して4輪ブレーキ19を解除する(ステップS.12)ことによって、4輪全て(左右前輪及び左右後輪)のブレーキをアンロック状態にする。
このようにECU31が車両23のパーキングブレーキ10及びフットブレーキを解除して4輪ブレーキ19をアンロック状態することによって、又は4輪ブレーキ19がアンロック状態となっていることを確認しその状態を保つことによって、車両23の後正面に対して他車両25が追突した場合であっても(図3(3)参照)、他車両25の追突により車両23が受ける衝突エネルギーを車両23の運動エネルギーに変換させて、車両23を追突された方向の反対方向に移動させることができるので(図3(4)参照)、4輪ブレーキ19がロックされた車両において車両骨格部の圧縮変形だけで衝突エネルギーを吸収する場合に比べて、車体骨格部に使用する補強部材数を減少させることができ、車体骨格部の重量増加や構造の複雑化を回避することが可能となる。
他車両25による衝突によって、車両23が移動開始した場合、ECU31は衝突を検知してから一定時間経過した後(例えばt≧S)(ステップS.13のYesの場合)4輪ブレーキをロック状態にし(ステップS.14、図3(4)参照)、他車両25の衝突に伴って移動する車両23を停止させる。このように、衝突後一定時間経過後(t≧S)に4輪ブレーキ19をロック状態とすることによって、車両23の移動により更に他の車両や他の障害物に車両が衝突する二次的な被害を軽減・防止することが可能となる。
なお、衝突検知部5が、右前方衝突センサー2a及び左前方衝突センサー2bの両方を介して接近する他車両25及びその速度V1、距離D1を検知し、さらにECU31が、衝突検知部5より伝達された他車両の速度V1、距離D1に基づいて他車両が停止可能な速度V以上の速度(V1>V)で接近していると判断した場合であっても、図7に示した処理と同様の処理が行われる。
一方、衝突検知部5が、右後方衝突センサー3a又は左後方衝突センサー3bのどちらか一方、又は右前方衝突センサー2a又は左前方衝突センサー2bのどちらか一方を介して接近する他車両25の速度V1、距離D1を検知し(つまり、他車両25の衝突が正面衝突ではなく、オフセット衝突の場合であって(図5(1)参照)、さらにECU31が、衝突検知部5より伝達された他車両25の速度V1、距離D1に基づいて他車両25が停止可能な速度V以上の速度(V1>V)で接近していると判断した場合には、ECU31が、前後方向で衝突面側に位置する一の車輪のブレーキであって、左右方向で追突される方向と逆側に位置する車輪26aのブレーキだけをロック状態とし、他の3輪27a〜27cのブレーキはアンロック状態となるように、ブレーキ駆動機構22のロック・アンロック制御を行ってもよい(図5(2)参照)。このように一の車輪26aだけをロック状態とし、他の3輪27a〜27cをアンロック状態とすることによって、追突された車両23は、ロックされた車輪26aを回転軸としてその場で回転することになるので、二次的な被害の予防、低減を行いやすくなると共に、車両23の回転運動によって衝突エネルギーが運動エネルギーに変換されるため、車体骨格部に使用する補強部材数を減少させることができ、車体骨格部の重量増加や構造の複雑化を回避することが可能となる。
以上、本発明に係るブレーキ制御システム1、30を、図面を用いて説明したが、本発明に係るブレーキ制御システムは上記のものに限定されるものではない。例えば、上述したブレーキ制御システムでは、衝突センサー4により車両23に接近する他車両25を予め検出し、衝突検知部5で他車両25の車速等V1を算出する構成となっていたが、衝突センサー4を設けることなく衝突検知部5が自車両23と他車両25とが衝突したことを瞬時に検出し、MCU6又はECU31が、衝突検知部5で衝撃を感知した瞬間に4輪ブレーキ19のアンロック制御を行うように設定してもよい。
1、30 ブレーキ制御システム
2 前方衝突センサー
2a 右前方衝突センサー
2b 左前方衝突センサー
3 後方衝突センサー
3a 右後方衝突センサー
3b 左後方衝突センサー
4 衝突センサー(衝突検知センサー手段、衝突検出手段)
5 衝突検知部(衝突検知手段、衝突検出手段)
6 MCU(制御手段)
7 アクチュエータ
8 左右前輪ブレーキ
8a 右前輪ブレーキ
8b 左前輪ブレーキ
9 左右後輪ブレーキ
9a 右後輪ブレーキ
9b 左後輪ブレーキ
10 パーキングブレーキ
11 ブレーキペダル
12 マスターバック(ブレーキ倍力装置)
13 マスターシリンダ
15 ケーブル
16 リザーブタンク
17 油圧ブレーキ配管
19 4輪ブレーキ
20 バルブA
21 バルブB
22 ブレーキ駆動機構
23 車両(自車両)
25 他車両
31 ECU(制御手段)
2 前方衝突センサー
2a 右前方衝突センサー
2b 左前方衝突センサー
3 後方衝突センサー
3a 右後方衝突センサー
3b 左後方衝突センサー
4 衝突センサー(衝突検知センサー手段、衝突検出手段)
5 衝突検知部(衝突検知手段、衝突検出手段)
6 MCU(制御手段)
7 アクチュエータ
8 左右前輪ブレーキ
8a 右前輪ブレーキ
8b 左前輪ブレーキ
9 左右後輪ブレーキ
9a 右後輪ブレーキ
9b 左後輪ブレーキ
10 パーキングブレーキ
11 ブレーキペダル
12 マスターバック(ブレーキ倍力装置)
13 マスターシリンダ
15 ケーブル
16 リザーブタンク
17 油圧ブレーキ配管
19 4輪ブレーキ
20 バルブA
21 バルブB
22 ブレーキ駆動機構
23 車両(自車両)
25 他車両
31 ECU(制御手段)
Claims (4)
- 車両に物体が衝突することを検出する衝突検出手段と、
車両の4輪ブレーキのロック・アンロック状態の切り換えを行うブレーキ駆動機構と、
前記衝突検出手段により前記物体が前記車両に衝突する旨の衝突情報を受信して、前記ブレーキ駆動機構を作動させて前記4輪ブレーキをアンロック状態にする制御手段と
を有することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 車両に物体が衝突することを検出する衝突検出手段と、
車両の4輪ブレーキのロック・アンロック状態の切り換えを行うブレーキ駆動機構と、
前記衝突検出手段により前記物体が前記車両に衝突する旨の衝突情報を受信して、前記ブレーキ駆動機構を作動させて前記車両の前後方向で衝突面側に位置する車輪のブレーキであって、左右方向で追突される方向と逆側に位置する一の車輪のブレーキだけをロック状態とし、他の3輪のブレーキをアンロック状態にする制御手段と、
を有することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 前記衝突検出手段は、前記物体の接近情報を検出する衝突検知センサー手段と、
該衝突検知センサーにより検出された接近情報に基づいて、前記物体が前記車両に衝突する旨の判断を前記物体が衝突する前に判断する衝突検知手段と
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブレーキ制御システム。 - 前記制御手段は、前記物体の衝突後所定時間経過後に、前記ブレーキ駆動機構を作動させて前記4輪ブレーキをロック状態にすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ制御システム。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061225 |
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A977 | Report on retrieval |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081118 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090310 |