JP2005246876A - データ作成方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

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充俊 長村
Tomomi Kaneko
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Rie Takekoshi
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Abstract

【課題】 第1のインクにより形成される画像領域に複数色からなるインクセットの各々のインクを吐出することにより形成される画像の画像品位の劣化を低減しつつ、第1のインクの定着時間の短縮化を図ることができる記録データ作成方法およびインクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】 本発明に係る記録データ作成方法は、ブラックのインクの画像データにより形成される画像領域に対して、Y、M、C各色のカラーインクを付与するためのカラーインクの各々の画像データを作成する際に、ブラックの画像領域のカラーインクの各々が付与された領域がブラックのインクの色味と類似(符号75)するように、ブラックの画像データを基に、カラーインクの画像データを作成する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、データ作成方法およびインクジェット記録装置に関し、より詳細には、ブラックインクとカラーインクなどのように、記録媒体に対して浸透性の異なるインクを吐出して画像を形成することに関するものであり、また、同様に、カラーインクがブラックインクと反応し、ブラックインクを凝集させて記録媒体に対して画像を形成することに関するものである。
従来、各種の記録媒体に対して記録を行うインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置は、高密度かつ高速な記録動作が可能であることから、パーソナルコンピュータ等の各種装置の出力手段等として広く普及している。
一般に、インクジェット記録装置は、記録手段(記録ヘッド)やインクタンクを搭載するキャリッジと、記録媒体(記録紙)を搬送する搬送手段と、これらを制御するための制御手段とを備える。そして、インク滴を吐出させる記録ヘッドを、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に移動させつつその複数の吐出口からインクを吐出させてシリアルスキャンを行う一方、非記録時に記録媒体を記録幅に等しい量で間欠的に搬送するものとなっている。
また、このインクジェット記録装置は、記録信号に応じてインクを記録媒体上に吐出させて記録を行うものであり、複雑な装置を必要としないため、ランニングコストが安く、静粛性に優れた装置として知られている。
また近年では、複数色のインクを用い、カラー記録にも対応し得る製品も数多く実用化されている。
このようなカラー記録に対応し得るカラーインクジェット記録装置において、ブラックインクは文字等の印刷に多用されることから、印刷のシャープさ、鮮明さ及び高い記録濃度を達成することが要求されている。そのための一手段として、記録媒体に対するブラックインクの浸透性を下げ、ブラックインクに含有されている色材の記録媒体への浸透を抑制する技術が知られている。その一方で、カラーインクに関しては、異なる色の2種のインクが隣接して記録媒体に付与されたときに、そのインク同士がそれらの境界部で混ざり合ってしまいカラー画像の品位を低下させる現象(ブリーディング)を防ぐために、記録媒体に対する浸透性を上げ、カラーインク同士が記録媒体表面で混ざり合うことを防止する技術も知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、このような低浸透性のブラックインクと高浸透性のカラーインクとによるインクセットを用いた場合、カラーインクは浸透性が高いため定着時間は比較的短時間で済むが、ブラックインクは浸透性が低いため乾燥定着には比較的長時間を要する。
従って、1枚の記録媒体が印刷されて排紙された後、次の記録媒体が排紙されると、最初に排出された記録媒体のブラックインクが完全に乾燥する前に次の記録媒体が排紙される可能性がある。この場合、最初の記録媒体の記録面及び次の記録媒体の記録裏面を汚してしまうという問題が発生する(このような記録面及び裏面の汚れを発生させる現象を以下「スミア」とよぶ)。
この問題は印刷速度の向上に伴い大きな問題となってくる。すなわち、排紙された記録媒体に形成されている画像のブラックインクが完全に乾燥するまで、次の印刷は行えない。このスミアの発生を解消するため、従来から以下のような対策が採られている。
その対策の一つとして、定着器を配備することにより記録媒体の記録面にインクを定着させる方法がある(例えば、特許文献1の段落[0048]参照)。
この定着器としては例えば加熱定着器があり、この加熱定着器では、送付されてきたインクの水分を略完全に飛ばすことができるため、良好な定着状態を得ることができるが、記録装置の大型化及びコスト増大を招き、インクジェット記録装置特有の利点である小型化及び低コスト化を実現できないという問題が生じる。またシリアルプリンタにおいて、記録媒体の搬送は間欠的に行われるが、定着器を通すことによって搬送ムラが生じてしまう可能性もある。
また第2の対策として、記録媒体の排出を一時的に停止させる排紙まち制御と呼ばれる制御がある。
これは1枚目の記録媒体が印刷されて十分に乾燥するまでの間、2枚目の記録媒体に対する印刷開始を一時的に停止するか、または2枚目の記録媒体の記録終了後に排紙動作を一時停止させるものがある。
これによれば、1枚目の記録媒体に形成された画像を十分に乾燥させてから2枚目の排紙を行うので、スミアの発生は抑えることができる。しかし、このような制御を行った場合には、十分な印刷速度を保証することはできなくなる。
特に最近のインクジェット記録装置においては、毎分15〜20枚といった高速記録を可能とするものが実現されており、記録速度はその装置の性能を象徴する重要な要素であるが、上記のような制御を行った場合には、印刷速度が低下し、それはそのまま装置の性能低下を意味することとなる。
また、第3の対策として、浸透性の高いカラーインクをブラックインクの記録領域に重ねて記録するといった方法がある。
このような方法として、特許文献2では、記録媒体の所定領域に対して浸透性が低いブラックインクが、高いデューティで付与されているか、または低いデューディで記録されているかに応じて、その所定領域に対する浸透性が高いカラーインクの付与の有無や付与量を決定するインクジェット記録方法が開示されている。なお、この方法では、ブラックインクとカラーインクとの記録媒体への付与の順番は、いずれのインクから付与しても良いが、ブラックインクの定着時間の短縮を考慮すると、カラーインクを吐出してブラックインクを吐出した方が良いとしている。
この場合には、カラーインクによって濡れた状態の紙面の上にブラックインクが記録されるため、ブラックインクは紙面に対して定着し易くなり、これによってスミアの発生を抑えることができる。
また、第4の対策として、カラーインクにブラックインクと混合すると反応してブラックインクを瞬時に凝集させる物質を含む反応性インクシステムを有する方法がある。
このような方法として、特許文献3では、カラーインクのうちの1つを、ブラックインクの堅牢性を高めるためにブラックインクを凝集させるための成分を含んだカラーインクとし、そのカラーインクを記録媒体上のブラックインクが吐出された部分に吐出するインクジェット記録方法が開示されている。この方法では、上述の凝集成分を含んだカラーインクとブラックインクとを組み合わせた場合に、その色が、組み合わせたカラーインクの色味を有するブラックとなるため、調色して黒味を増すために、他のカラーインクとブラックインクとの組み合わせの画素を形成しても良いとしている。
この場合には、ブラックインクの色材を凝集させることにより、その色材が記録媒体中に浸透せず、記録媒体の表面に多く残ることになるので、ブラックの画像の濃度を高めることができ、また、ブラックインクは記録媒体に対して定着し易くなるので、ブリーディングやスミアの発生を押さえることができる。
なお、カラーインクとブラックインクとを反応系とすることは、特許文献3のみならず、上述した特許文献2にも開示されている。
特開平07−047762号公報 特開2003−159827号公報 特開平8−281930号公報
ところで、従来のブラックインクの画像領域にカラーインクを付与するインクジェット記録方法においては、スミアの発生を十分に軽減することができ、かつ画像品位も当時としては十分に良好なものを達成するのもであったが、近年は、インクジェット記録方法の更なる発達に伴い、画像品位の更なる向上が求められてきている。
以下、図4により従来のブラックインクにカラーインクを重ねて記録する場合の課題についてについて説明する。
図4において、符号41はシアン(C)インク用、符号42はマゼンタ(M)インク用、および符号43はイエロー(Y)インク用の6(画素)×16(画素)で表されたマスクパターンである。ブラックデータとこれらの各色マスクパターンとをAND処理することにより、ブラックの画像領域に対して重ね打ちされる各色ドットの配置(ドット配置44)が定まる。なお、同図において、マスクパターン41、42および43の白部分は、マスク部分(非記録画素)であり、インク吐出を非許可する画素である。一方、斜線および横線によって塗られた部分は、インク吐出を許可する画素(記録画素)である。すなわち、マスクパターン41、42および43において、それぞれ領域411、422および433で示される斜線または横線の領域が記録画素になる。
ブラックの画像領域にカラーインクを重ね打ちする際には、ブラックデータに対し、41、42、43のマスクパターンを縦横に繰り返してドット配置して記録する。
マスクパターン41、42および43を用いてカラーインクを付与すると、ドット44に示すドット配置でC、MおよびYのインクが記録されることになる。つまり、カラーインクはC、M、Y,レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)、プロセスブラックの色で重ね打ちされる。
ドット配置44の各斜線、横線およびそれらの組み合わせによって塗られた領域において、左斜線の領域(例えば領域441)にはCが、右斜線の領域(例えば領域442)にはMが、横線の領域(例えば領域443)の領域にはYが、左斜線と右斜線との組み合わせの領域(例えば領域444)にはBが、左斜線と横線との組み合わせの領域(例えば領域445)にはGが、右斜線と横線との組み合わせの領域(例えば領域446)にはRが、および左斜線と右斜線と横線との組み合わせの領域(領域447)にはKがそれぞれ形成される。
さて、このようなドット配置44にてカラーインクを、黒べた画像のブラックインクの記録領域に重ね打ちすると、ブラックのドットの周囲からカラーインクがにじみ出ることがあり、このカラーインクのC、M、Y、R、G、Bの色味が目立ち、黒色の一様性が欠けてしまい、黒画像の品位低下を招く場合がある。特に、図4に示したような従来の技術においては、プロセスブラックである領域447の数がその他の色の領域(例えば、領域441、領域442、領域443等)の数に比して相対的に少なく、プロセスブラックである領域447は支配的となっていない。そのため、ブラックの画像領域からはみ出したカラーインクの重ね打ち領域(例えば、領域441、領域442、領域443等)が知覚されやすい状態になっており、これがブラック画像の品位低下に繋がっていた。
また、ドット配置44のように、例えばCである領域441とMである領域442とが隣接すると、CとMのインクが合体し、この合体インクが着弾位置からズレやすくなり、これにより上述したようなブラック領域からのカラーインクのはみ出しが起こりやすくなる。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、定着性に劣る所定のインク(例えば、ブラックインク)により形成される画像領域に所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク(例えば、シアン、マゼンタ、イエローのインク)を付加する場合であっても、従来の技術に比べ、所定インクの画像の色味を極力変化させないようにしたデータ作成方法およびインクジェット記録装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、所定のインクの画像データに基づき形成される画像領域に対して、前記所定のインクとは異なる複数色のインクを付与するための前記複数色のインク各々に対応した画像データを作成するデータ作成方法であって、前記所定のインクの画像データを基に、前記複数色のインク各々に対応した画像データを作成する画像データ作成工程を有し、前記画像データ作成工程は、前記画像領域中の、前記複数色のインク全てが重ねて付与される領域の割合が前記複数色よりも少ない色数のインクが付与される領域の割合よりも高くなるように、前記複数色のインク各々の画像データを作成することを特徴とする。
また、本発明は、ブラックのインクの画像データに基づき形成されるブラック画像領域に対してシアン、マゼンタ、イエローのインクを付与するための画像データを作成するデータ作成方法であって、前記ブラックインクの画像データに基づいて、前記シアン、マゼンタ、イエローのインク各々に対応した画像データを作成する画像データ作成工程を有し、前記画像データ作成工程は、前記ブラック画像領域内におけるシアン、マゼンタ、イエローのインクが付与される領域として、前記シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクが重ねて付与される領域の割合が、前記3色のうちの1色が単独であるいは2色が重ねて付与される領域の割合よりも高くなるように、前記シアン、マゼンタ、イエローのインク各々の画像データを作成することを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録装置は、少なくとも前記所定のインクと前記複数色のインクを吐出するための記録ヘッドと、請求項1乃至13のいずれかに記載のデータ作成方法を実行するデータ作成部と、前記データ作成部により作成された記録データに基づき前記記録ヘッドからインクを吐出させる記録制御手段とを具備することを特徴とする。
また、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに請求項1乃至7のいずれかに記載のデータ作成方法を実行させる。
本発明によれば、定着性に劣る所定のインク(例えば、ブラックインク)の画像領域に所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク(例えば、シアン、マゼンタ、イエローのカラーインク)を付加する際に、所定のインクの色味を極力変化させないようにするべく、複数色のインクを適宜組合せて同一位置へ付加するようにしているので、所定のインクによる画像の品位の劣化を低減することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る記録システムの構成を示すブロック図である。
図において、情報処理装置としてのホスト100は、例えばパーソナルコンピュータとして実現されるものであり、CPU10と、メモリ11と、外部記憶部13と、キーボード等の入力部12と、インクジェット記録装置200との間の通信のためのインターフェース14とを備えている。CPU10は、メモリ11に格納されたプログラムに従い、色処理、量子化処理等を含む画像処理、さらには本発明の一実施形態に係る記録データ作成処理を実行する。これらのプログラムは外部記憶装置13に記憶され、或いは外部装置から供給される。ホスト100はインターフェースを介して記録装置としてのインクジェット記録装置200と接続されており、画像処理を施した記録データをインクジェット記録装置200に送信して記録を行わせることができる。
インクジェット記録装置の構成
図2は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置200の機械的構成を示す概略斜視図である。
インクジェット記録装置200において、給紙カセット(不図示)が設けられており、給紙カセットには、複数枚の紙或いはプラスチックシート等の記録媒体1が積載されている。記録時には、給紙カセットに対向する位置に設けられた給紙ローラ(不図示)によって、記録媒体1は給紙カセットより一枚ずつ分離されて搬送経路へ供給される。搬送経路中には、一定間隔を隔てて第1搬送ローラ3および第2搬送ローラ4が設けられている。その搬送ローラ3および4は、それぞれ第1搬送ローラ駆動モータおよび第2搬送ローラ駆動モータ(不図示)によって駆動し、給紙カセットより供給された記録媒体1を記録手段としての記録ヘッド5に対向する位置へと搬送する。
記録ヘッド5は、記録媒体1にインクを吐出して記録を行うためのインクジェット方式の記録ヘッドを示す。記録ヘッドに対するインク供給は、不図示のインクカートリッジから供給される。また、記録ヘッド5は、吐出信号に応じて駆動することによりそのインク吐出口よりインクを吐出する。より詳細には、記録ヘッドの各インク吐出口に対応したインク路には電気熱変換素子が設けられており、この電気熱変換素子が発生する熱エネルギーを利用してインクに気泡を発生させこの気泡の圧力によってインクを吐出するものである。この記録ヘッド5及びインクカートリッジはキャリッジ6に搭載される。キャリッジ6にはベルト7及びプーリ8a,8bを介してキャリッジモータ23の駆動力が伝達され、これにより、キャリッジ6はガイドシャフト9に沿って往復移動でき、記録ヘッドの走査を行うことが可能となる。
なお、本発明の一実施形態では、カラーインクとしてC、M、Yを用いているがこれに限定されず、例えば、赤(R)、肌色(S)、淡シアンまたは淡マゼンタ等の他のカラーインクを使用しても良い。また、使用するカラーインクの数も、3種類に限定されず、5種類等、インクジェット記録装置の性能に応じて任意にすることができる。
以上の構成において、記録ヘッド5は、図中矢印B方向に走査しながら吐出信号に応じて記録媒体1にインクを吐出して記録媒体1上にインクのドットを形成して記録を行う。記録ヘッド5は、必要に応じてホームポジションに移動し、吐出回復装置2による回復動作を行うことにより、吐出口の目づまり等を防止し、また解消する。記録ヘッド5の記録動作に同期して、搬送ローラ対3および4が駆動し、記録媒体1は、矢印A方向に1行分搬送される。この動作を繰り返すことによって記録媒体1に画像等の記録を行うことができる。この記録動作と搬送ローラ3および4による所定量の搬送動作とを交互に繰り返しながら、記録媒体1に画像を形成してゆく。
この画像形成動作とともに、記録媒体の搬送路において記録ヘッドの走査領域の下流側に設けられた、排紙機構(不図示)によって記録媒体1は、排紙部(不図示)へと排紙される。
本発明の一実施形態における記録ヘッドは、印加された電圧に応じて変形する圧電素子を備えたものを用いても良い。
図3は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図3において、制御部20は、例えばマイクロプロセッサ等のCPU20a,CPU20aの制御プログラムや各種データを格納しているROM20b,およびCPU20aのワークエリアとして使用されると共に記録データなどの各種データの一時保管等を行うRAM20cを備えている。この制御部20、操作パネル22、各モータ(キャリッジ駆動用のモータ23、給紙ローラ駆動用のモータ24、第1搬送ローラ対駆動用のモータ25、第2搬送ローラ対駆動用のモータ26)を駆動するためのドライバ27、および記録ヘッド5を駆動するためのドライバ28は、各要素間でデータやコマンド等の情報を授受するためのインターフェイス21に接続されている。
(第1の実施形態)
本実施形態では、定着性に劣る所定のインクの画像領域に対し所定のインクの定着性を向上させる複数色のインクを付加するにあたり、付加する複数色のインクの組合せにより形成される色の色味が所定のインクの色味と類似するように各色の記録データを作成するものである。
ここで、「所定のインク」および「所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク」としては、以下に示した第1〜第3の形態が適用可能である。
第1の形態は、「所定のインク」が所定の浸透性を有し、且つ「所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク」が所定の浸透性より高い浸透性を有する形態である。
この場合の一例として、所定の浸透性を有する所定のインクをブラックインクとし、所定の浸透性よりも高い複数色のインクをシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のカラーインクとすることができる。
このように、ブラックの画像領域に対して、浸透性の低いブラックインクと、浸透性の高いカラーインクとを重ねて記録することによって、ブラックインクの定着速度が向上し、スミアの発生を軽減することができるのである。
なお、浸透性の高低は、アセチレノール(アセチレノールは川研ファインケミカル社の商品名;アセチレングリコールにエチレンオキサイドを付加したものであり、エチレンオキサイド−2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(ethylene oxide-2,4,7,9-tetramethyl-5-decyne-4,7-diol)で表される)等に代表される界面活性剤の含有量を変えることで調整可能である。界面活性剤の含有量を多くすることにより浸透性を高めることができる。従って、本例では、界面活性剤の含有率を「所定のインク」よりも「複数色のインク」の方で高くしている。また、第1の形態における別の一例として、所定の浸透性を有する所定のインクをレッド(R)インクとし、所定の浸透性よりも高い複数色のインクをマゼンタ(M)およびイエロー(Y)のカラーインクとすることもできる。この場合においては、レッドインクによるスミアの発生を軽減することができる。
次に、第2の形態は、「所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク」の内の少なくとも1色のインクに、所定のインクの色材を凝集させる成分を含ませる形態である。
この場合の一例として、「所定のインク」をブラックインクとし、「所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク」はシアン、マゼンタ、イエローのカラーインクとし、このカラーインクのうち、シアンインクにだけ、ブラックインクの色材を凝集させる成分を含ませることができる。
また、別の一例として、「所定のインク」をブラックインクとし、「所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク」はシアン、マゼンタ、イエローのカラーインクとし、このカラーインクの全て色に、ブラックインクの色材を凝集させる成分を含ませることができる。
このように、ブラックの画像領域に対して、ブラックインクとブラックインクの色材を不溶化あるいは凝集させる成分を有するインク(例えば、シアンインク)を含む複数色のカラーインクとを重ねて記録することによって、ブラックインクの色材が記録媒体中にあまり浸透せず、記録媒体の表面に多く残ることになり、ブラックインクは記録媒体に対して定着し易くなるので、ブリーディングやスミアの発生を抑えることができるのである。
更に、別の一例として、「所定のインク」をレットインクとし、「所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク」はマゼンタ、イエローのカラーインクとし、このカラーインクのうち少なくとも1色のインクについて、ブラックインクの色材を凝集させる成分を含ませることができる。
なお、所定のインクの色材を凝集させる成分としては多価金属塩が好適に用いられる。多価金属塩は、二価以上の多価金属イオンとこれら多価金属イオンに結合する陰イオンとから構成される。多価金属イオンの具体例としては、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+等の二価金属イオン、そしてFe3+、Al3+等の三価金属イオンが挙げられる。又、陰イオンとしては、Cl−、NO3−、SO42−等が挙げられる。
第3の形態は、前述した第1の形態と第2の形態を組合せた形態である。すなわち、所定の浸透性を有する所定のインクと、所定の浸透性よりも高い浸透性を有し且つ所定のインクの色材を凝集させる成分を含有するインクを含む複数色のインクとを用いる形態である。
この場合の一例として、「所定のインク」を所定の浸透性を有するブラックインクとし、「所定の浸透性よりも高い複数色のインク」をシアン、マゼンタおよびイエローのカラーインクとし、このカラーインクのうち、シアンインクにだけ、所定のインクの色材を凝集させる成分を含有させることができる。
記録データ作成方法
図5は、本実施形態の記録データの作成を説明するブロック図である。
本実施形態では、インク付与検出処理501にて、オリジナルブラック(K)データ5000(ブラックの2値画像データ)を基に、スミアおよび/またはブリーディングを軽減するためにカラーインクを付与する画素領域を示すカラーインク付与マトリクス情報5010を作成する。次いで、ANDゲート502にて、作成されたカラーインク付与マトリクス情報5010とオリジナルKデータとカラーインク付与マスクパターンデータ5030との論理積をとり、カラーインク付与データ5020を作成する。作成されたカラーインク付与データとC、M、Yについてのオリジナルデータ(各色の2値画像データ)とを各色に対応するORゲート(Cについては503、Mについては504、Yについては505)にて論理和をとり、各色に対応する記録用のデータを作成する。
ここで、カラーインク付与マトリクス情報5010とは、オリジナルKデータの所定の画素領域(本明細書では、「着目マトリクス」とも呼ぶ)において、その着目マトリクスについてカラーインクの付与が必要であるか否かを所定の基準に応じて判定した結果を示す情報であり、1ビットデータである。すなわち、着目マトリクスに対しカラーインクの付与が必要である場合は、“1”を示し、カラーインクの付与が必要でない場合は、“0”を示す。
また、カラーインク付与マスクパターンデータ5030とは、図6に示されるような、ブラックの画像領域に重ね打ちするカラーインクのドット配置を定義したパターン(図6のパターン参照)であり、ブラックの画像領域に実際に付加されるカラードットの配置を示したカラーインク付与データ5020を生成するために、オリジナルブラック(K)データ5000およびカラーインク付与マトリクス情報5010と共にAND処理されるものである。
図6の符号61は、カラーインク付与マスクパターンデータ5030の詳細を示す図である。同図において、カラーインク付与マスクパターンデータは6(画素)×16(画素)のサイズで構成されている。同図において、符号61で表されるマスクパターンの白部分は、マスク部分(非記録画素)であり、インク吐出を非許可する画素である。一方、塗りつぶされた部分は、インク吐出を許可する画素(記録画素またはドット)である。
本実施形態では、図6の符号61のように、カラーインク付与マスクパターンデータで定義される記録画素のデューティは仮に12.5%としているが、このデューティは、インク付与すると判定されたカラーインク付与マトリクス5010の記録領域内に対して、スミア軽減および/またはブリーディング軽減用のカラーインクドットを付与するときの付与量に相当する。インクドットの付与量およびマスクのサイズは、インクの特性や記録装置の構成に応じて設定することができる。また、マスク内のドットは、規則性を持たせて配置してもよく、また疑似的にランダムに配置してもよい。ところで、カラーインク付与データ5020とは、カラーインク付与マトリクス情報5010とカラーインク付与マスクパターンデータ5030とカラーオリジナルKデータ5000とを論理積して得られる情報であり、ブラックの画像領域に実際に付与されるカラードットの配置を示す情報のことである。
なお、カラーインク付与データ5020を作成する際に、カラーインク付与検出処理501でカラーインク付与必要領域として検出されカラーインク付与マトリクス情報5010が“1”にセットされたマトリクス内のオリジナルKデータに対し、縦方向と横方向に繰り返し用いるようにして、オリジナルKデータ5000との論理積をとるようにしている。
以下で、オリジナルKデータ5000を基に、記録用Cデータ5005、記録用Mデータ5006および記録用Yデータ5007を作成する際のデータの流れを詳細に説明する。
2値データであるオリジナルKデータをカラーインク付与検出処理501に送信すると、カラーインク付与検出処理501にて、オリジナルKデータを基に、着目マトリクス(例えば、64(画素)×32(画素))に対し、スミアおよび/またはブリーディング軽減用にカラーインクを付与するか否かを所定の基準に従って判定し、必要と判定されると、判定された着目マトリクス内の全画素に対してインク付与マトリクス情報5010が“1”にセットされ、不要と判定されると“0”にセットされる。
なお、所定の基準による判定は、例えば、着目マトリクス内のオリジナルKデータの使用されているブラックインクの割合が所定の割合よりも多い場合は、カラーインク付与マトリクス情報5010を“1”に、少ない場合は、“0”にセットするようにして行えばよい。
また、着目マトリクスのサイズ(64(画素)×32(画素))は、一例であって、インク付与検出処理501にて、適切に処理できる所定の範囲であればいずれのサイズであっても良い。
このようにして作成されたカラーインク付与マトリクス情報5010とカラーインク付与マスクパターンデータ5030とオリジナルKデータ5000とをANDゲート502に入力して、各データの論理積をとり、カラーインク付与データ5020を作成する。
このように各データの論理積をとることによって、カラーインク付与検出処理501にて、ブラックインクが付与されない画素を有する、カラーインク付与必要と判定された着目マトリクスにおいて、ブラックインクが付与されない画素にはカラーインクを付与しないようにすることができ、ブラックインクが実際に付与される領域のみにカラーインクを付与するようなカラーインク付与データ5020を作成することができるのである。
次いで、作成されたカラーインク付与データ5020を基に、C、M、Y用の記録データを作成する。
具体的には、カラーインク付与データ5020とオリジナルCデータ5001とをORゲート503に入力して論理和をとり、記録用Cデータ5005を作成する。このように、各データの論理和をとることにより、オリジナルCデータ5001によるドットの配置とブラックの画像領域に付与するカラーインク(ここではC)のドットの配置とを双方反映した記録用Cデータ5005を作成することができる。
同様に、インク付与データ5020とオリジナルMデータ5002とをORゲート504へ、またインク付与データ5020とオリジナルYデータ5003とをORゲート505へ入力して、それぞれ論理和をとることによって、記録用Mデータ5006および記録用Yデータ5007を作成する。
記録用Kデータ5004は、オリジナルKデータ5000をそのまま用いる。
このようにして得られた各色の記録用データをインクジェット記録装置に送信し、インクジェット記録装置にて記録動作を行うのである。
図7は、カラーインク付与判定処理501でインク付与が必要と判定された黒べた画像に、その黒べた画像を基にして作成された各色の記録データ(5005、5006および5007)を使用して記録した結果を模式的に表した図である。
ここで、本明細書で用いる黒べた画像とは、記録媒体全体に一様に記録される状態の他に、所定の画像領域に着目し、その領域に対してデューティ100%で記録された状態も含むものとする。
黒べた画像は、図7の符号70に示す記録用Kデータ5004と、符号71に示す記録用Cデータ5005と、符号72に示す記録用Mデータ5006と、符号73に示す記録用Yデータ5007とによって重ね打ちされ、符号74に示す黒画像として記録される。
これは、C、M、Yインクを合成するとプロセスブラックとして黒色に近似した色になる特性から、符号71、符号72および符号73のデータを合成すると符号75に示すプロセスブラックデータとなるためである。よって、黒べた画像にカラーインクを重ね打ちしてもそのドットはプロセスブラックとなるため、カラーインクの色が目立つことなく、黒色の一様性を損なわずにスミアおよび/またはブリーディングの発生を押さえることができる。
さらに、ブラックインクにC、M、Yインクを合成したプロセスブラックインクを重ね打ちすることで、黒画像の濃度を上げることが可能となる。
また、カラーインク付与データ5020を基にカラーインクの記録データを作成するので、図7に示すように黒べた画像でなくても、ブラックの画像領域のみにカラーインクを付与することができ、かつその重ね打ちされた色はプロセスブラックになるので、ブラックの画像品位の劣化を低減することができる。
なお、本実施形態では、C、M、Yについてのオリジナルデータを2値データとしているが、多値データであっても良い。
図8は2ビットのインデックス形式(多値)データである各色C,M,Yのオリジナルデータ(5001、5002,5003)とカラーインク付与データ(5020)との論理演算処理(503〜505)を説明する図である。
図8(a)は、2ビットのカラーインデックスデータに対する、記録時のドット展開の一例を示している。2ビットのインデックスデータ(00,01,10,11)にはそれぞれ展開パターンが設定されている。
なお、記録時のドット展開は、記録ヘッドの解像度に合わせて行うことができる。
また、インデックス展開パターンは、4階調を表現できるものであれば、いずれのパターンであっても良い。
図8(b)は2ビットのオリジナルカラーインデックスデータと1ビットのカラーインク付与データとの演算処理(503〜505)を示している。
カラーインク付与データが1の場合、カラーインデックスデータが00の場合のみ演算後の記録用データを01に変換する。それ以外のカラーインデックスデータの場合には、ブラックの画像領域へのカラーインクの新たな付加の必要が無いため01〜10の値をそのまま記録用データとする。
図8では、カラーインクのオリジナルデータが多値インデックスデータとして2ビットの場合について説明したが、それに限定されず、いずれの多値データであっても良い。ここで重要なのは、カラーインクのオリジナルデータだけではカラーインクが付与されないブラック画像領域であっても、スミア軽減やブリーディング軽減のためにカラーインクの付与が必要とされる場合には、その領域にカラーインクを新たに付加するように構成していることである。
以上説明したように、本実施形態によれば、ブラックの画像領域に、スミアおよび/またはブリーディングの発生を軽減させるために複数のカラーインクを付与して記録する場合において、オリジナルKデータを基に、各色とも同じカラーインク付与マスクパターンを用いて各カラーインクの記録用データを作成するので、ブラックの画像領域に付与される各色のカラーインクは同じ位置に付与されることになる。従って、ブラックの画像領域に重ね打ちされる各色のカラーインクはプロセスブラックになるので、スミアおよび/またはブリーディングの軽減のために新たに付加されたカラーインクの色味が目立つことがなく、ブラックの画像品位の劣化を低減することができる。
また、ブラックの画像領域に付与されたカラーインクは全てプロセスブラックになるので、その領域に形成されたカラーインクの色味を有するブラック画像の発生も軽減することができ、画像品位が向上することができる。
もちろん、記録の際に、浸透性の低いブラックインクに浸透性の高いカラーインクを付与するか、ブラックインクを凝集させるための成分を含むカラーインクを付与しているため、スミアおよびブリーディングの発生を低減することができ、記録媒体へのブラックインクの定着の短縮化を実現できる。
(第2の実施形態)
本実施形態に使用できるインク構成としては、第1の実施形態と同様に、上記第1〜第3の形態が挙げられる。特に、本実施形態では、所定の浸透性を有する所定のインクとしてブラックインクを使用し、所定の浸透性よりも高い浸透性を有する複数色のインクとしてシアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のカラーインクを使用している。更に、シアンインクは、ブラックインクの色材を凝集させる成分を含有している。
記録データ作成方法
図9は、本実施形態の記録データの作成を説明するブロック図である。
なお、本実施形態において、各要素およびデータについて第1の実施形態と同様の部分はここでは同じ符号を付すと共にその説明は省略し、本実施形態に特徴的な部分のみを説明する。本実施形態では、カラーインク付与検出処理501では、オリジナルKデータ(2値データ)5000を基にカラーインク付与マトリクス情報5010を作成する。次いで、カラーインク付与マトリクス情報5010と、ブラックの画像領域にカラーインクを重ね打ちするドット配置を定義する、C、M、Y各色について用意されたカラーインク付与マスクパターンデータ(5031〜5033)と、オリジナルKデータ(5000)とをそれぞれANDゲート901、902および903に入力して論理積をとり、各カラーインクについてのカラーインク付与データ(5021〜5023)を作成する。次いで、作成されたカラーインク付与データ(5021〜5023)とC、M、Y各色オリジナルデータ(5001〜5003)とをそれぞれORゲート503、504および505に入力して論理和をとり、各カラーインクについての記録用データ(5005〜5007)を作成する。
オリジナルKデータ5000はそのまま記録用Kデータ5004となる。
上述のように、本実施形態では、カラーインク毎にカラーインク付与マスクパターンを用意し、それらのマスクパターンを用いて、カラーインク毎にカラーインク付与データを作成する。カラーインク毎に用意されたカラーインク付与マスクパターンは、図10に示すように同じドット配置とはなっていない。
図10の符号101はCインク用のカラーインク付与マスクパターンデータ5031、符号102はMインク用のカラーインク付与マスクパターンデータ5032および符号103はYインク用のカラーインク付与マスクパターンデータ5033の詳細を示す図である。
カラーインク付与マスクパターンデータは6(画素)×16(画素)のサイズで構成されている。同図において、符号101、102および103で表されるマスクパターンの白部分は、マスク部分(非記録画素)であり、インク吐出を非許可する画素である。一方、塗りつぶされた部分は、インク吐出を許可する画素(記録画素または単にドット)である。それらをカラーインク付与検出処理501でインク付与必要領域として検出されカラーインク付与マトリクス情報5010が“1”にセットされたマトリクス内のオリジナルBデータに対し、縦方向と横方向に繰り返し用いるようにして、オリジナルKデータ5000との論理積をとり、C、M、Y各色のカラーインク付与データ(5021〜5023)を生成するのである。
なお、各色のカラーインク付与マスクパターン(5031、5032、5033)内のドット配置は、各色のマスクパターンを重ねたときに形成されるドット配置について、C、M、Yインクの全てのドット配置が重なる(すなわち、この配置で各インクを付与するとプロセスブラックになる)割合、つまり、プロセスブラックとなる領域の割合が、プロセスブラックとはならない領域の割合よりも多くなるようにする。このようにプロセスブラックとなる領域を支配的とすることにより、ブラックの画像領域からカラーインクの重ね打ち箇所がはみ出してしまった場合であっても、その重ね打ち箇所が知覚される確率を図4のような従来技術に比して低くできる。その結果、ブラックインクの画像の色味の変化を抑えることができる。
また、図10の例では、プロセスブラックとはならない領域が少数ではあるが形成される。プロセスブラックとはならない領域を形成するメリットは、重ね打ち対象のカラーインクの打ち込み量を低減することにある。すなわち、ブラックの画像領域の色味を極力変化させないように構成することを重視するのであれば、第1の実施形態で述べたように、カラーインクの重ね打ち箇所の全てをプロセスブラックの領域とするのがよい。しかしながら、この場合、必ずCMYの3色のインクを重ねるためインク打ち込み量が多くなってしまう。インク打ち込み量が多いとコックリングやインク溢れ等の弊害を招く可能性もある。そこで、本実施形態では、ブラックの画像領域の色味を保ちつつも、重ね打ち対象のカラーインクの打ち込み量を低減するべく、CMYのカラーインク付与マスクパターンのドット配置を図10のように構成している。
更に、図10の例では、ブラックの画像領域に重ね打ちするCMYのインクの中で、ブラックインクと反応するCのインクのドット配置数を一番多くしている。こうすることで、ブラックインクが瞬時に凝集することになるので、MやYのドット配置数を多くする場合に比して、ブラックインクのスミア抑制を効果的に行うことを可能としている。
また、図10に示される各色のマスクパターンでは、各色のマスクパターンを重ねたときに形成されるドット領域が隣り合わないようなドット配置にしている。このような配置にすることで、ブラック画像にカラーインクを付与したときに形成されるドットは隣り合うことがなくなるので、隣接ドットが合体しそれが着弾位置からズレることによるカラーインクのはみ出し現象を抑制することができる。
また、本実施形態では、C、M、Y各色のカラーインク付与マスクパターンを6(画素)×16(画素)のサイズで構成しているが、これに限定されず、カラーインク付与マトリクス情報5010を適切にマスク処理できる所定の範囲内であればいずれのサイズであっても良い。また、本実施形態では、カラーインク付与マスクパターンデータで定義される記録画素のデューティについても特に限定されるものではなく、各色のカラーインク付与マスクパターン毎に適切な所定の範囲内で設定することができる。
図11は、カラーインク付与判定処理501でカラーインクの付与が必要と判定された黒べた画像に、その黒べた画像を構成するブラックデータを基にし、図10の符号101、符号102および符号103のカラーインク付与マトリクスパターンから作成された各色の記録用データ(5005〜5007)を使用して記録した結果を模式的に表した図である。
黒べた画像は、図11の符号70に示す記録用Kデータ5004と、符号111に示す記録用Cデータ5005と、符号112に示す記録用Mデータ5006と、符号113に示す記録用Yデータ5007とによって重ね打ちされ、符号114に示す黒画像として記録される。
出力画像において、符号111、112および113の合成によりプロセスブラックにならないドット(例えば符号116)の色味は、ドットスケールである符号114では多少目立っているが、記録媒体スケールでは、すなわち人間の視覚では判別できない程度である。
これは、可能な限りC、M、Yのドット配置が同じ位置になるように、すなわちプロセスブラックになる領域の割合をプロセスブラックにならない領域の割合よりも多くなるように、各色のインク付与マスクパターンを設定したためである。
本実施形態は、C、M、Yの各インクを合成するとプロセスブラックとして黒色に近似した色になるものの、インクの吸収性が悪いような記録媒体に記録を行う場合、インクの打ち込み量が多いと、インクが記録媒体に瞬時に浸透できずに記録面の周辺にあふれる弊害が出る場合や、C、M、Yのインクを等量混合せずに特定の分量非で混合した方がプロセスブラックになりより黒色に近似した色になるような場合に有効である。
その場合、111、112、113のデータを合成すると115に示すプロセスブラックデータとなり、結果、黒べた画像に重ね打ちするとカラーインクの色が目立つことなく、黒色の一様性を損なわずにスミアおよび/またはブリーディングの発生を抑さえることが出来る。
なお、本実施形態では、C、M、Yについてのオリジナルデータを2値データとしているが、多値データであっても良い。多値データについては、第1の実施形態と同様であるのでここではその詳細な説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができるが、ブラックの画像領域において、カラーインクの重ね打ちによって形成されるドットについて全てをプロセスブラックにしていないので、同一位置へのインクの打ち込み量を軽減することができ、インクの吸収性が悪い記録媒体に対して特に有効である。
(第3の実施形態)
第1の実施形態および第2の実施形態では、オリジナルKデータが2値データの場合について説明してきた。本実施形態では、オリジナルKデータをインデックス形式(多値)データとし、記録時の記録ヘッドの解像度に合わせて展開する場合について説明する。
本実施形態において、記録データ作成方法や適用可能なインク構成は第1の実施形態または第2の実施形態のいずれであっても良い。
図12は、図5または図9の各色C、M、Yのオリジナルデータ(5001、5002,5003)とカラーインク付与データ(5020、または5021〜5023)とから各色の記録用データ(5005〜5007)を作成する論理演算を説明する図である。
図12(a)は本実施形態における2ビットのカラーインデックスデータに対する、記録時のドット展開の一例を示している。2ビットのインデックスデータ(00,01,10,11)にはそれぞれ展開パターンが設定されている。
なお、記録時のドット展開は、記録ヘッドの解像度に合わせて行うことができる。
また、インデックス展開パターンは、4階調を表現できるものであれば、いずれのパターンであっても良い。
図12(b)は本実施形態における本実施形態における2ビットのブラックインデックスデータに対する、記録時のドット展開の一例を示している。2ビットのインデックスデータ(00,01,10,11)にはそれぞれ展開パターンが設定されている。
このような2ビットのインデックス形式のオリジナルKデータを基に、各色の記録用データを作成するのである。
図5または図9にて、第1の実施形態または第2の実施形態と同様に、カラーインク付与検出処理501に2ビットのインデックス形式のオリジナルKデータ5000が送信されると、カラー付与検出処理501にて、オリジナルKデータを基に、着目マトリクス(例えば、64(画素)×32(画素))に対し、スミアおよび/またはブリーディング軽減用にカラーインクを付与するか否かを所定の基準に従って判定する。カラーインクの付与が不要と判定されるとカラーインク付与マトリクス情報5010は、“0”にセットされる。カラーインクを付与すると判定された場合、本実施形態ではさらに、1画素毎にインデックスデータを判定して、2ビットのインデックスデータ(00、01)の画素には、“0”をセットし、2ビットのインデックスデータ(10、11)の画素には、“1”をセットする。従って、この場合には、カラーインク付与マトリクス情報5010には、“1”と“0”とが混在する情報となる場合がある。
本実施形態では、カラーインク付与検出処理501は、着目マトリクス内のブラックの画素が所定量あるか否かを判定し、所定量よりも少ないと判定する場合は、着目マトリクス内の画素全てを“0”にセットする。また、所定量よりも多いと判定する場合は、さらに、1画素毎にインデックスデータが所定値以下の複数のインデックス値であるか否かを判定し、判定されたインデックスデータが所定値よりも大きいインデックス値を示す場合は、その画素を“1”にセットし、所定値以下のインデックス値を示す場合は、“0”にセットすることで、カラーインク付与マトリクス情報を作成するのである。
なお、本実施形態では、上述の所定値以下のインデックス値のデータを(10、11)としたが、これに限定されず、2ビットのインデックスデータ(11)だけや、(01、10、11)とすることができる。
また、本実施形態では、オリジナルKデータを2ビットのインデックスデータとしているが、それに限定されず、適切に展開できる範囲内であればいずれの多値データであっても良い。
さらに、本実施形態では、カラーインク付与検出処理501にて、上述の1画素毎の判定を行わない形態であっても良い。
このようにして作成されたカラーインク付与マトリクス情報5010を、ANDゲート(図5では、符号502、図9では、符号901〜903)に入力し、多値のオリジナルKデータ5000と、カラーインク付与マスクパターンデータ(図5では、符号5030、図9では、符号5031〜5033)との論理積をとることによって、カラーインク付与データ(図5では、符号5020、図9では、符号5021〜5023)を作成する。
なお、作成されたカラーインク付与データは1ビットデータとなる。
次いで、作成されたカラーインク付与データ(図5では、符号5020、図9では、符号5021〜5023)をORゲート503〜505に入力し、各色のオリジナルデータ5001〜5003と論理和をとることによって、各色の記録用データ5005〜5007を作成する。
オリジナルKデータ5000はそのまま記録用Kデータ5004となる。
図12(c)は、2ビットのオリジナルカラーインデックスデータと1ビットのインク付与データとの演算処理(符号502〜504)を示している。
カラーインク付与データが1の場合、カラーインデックスデータが00および01の場合に演算後の記録用データを10に変換する。それ以外のカラーインデックスデータの場合には、ブラックの画像領域へのカラーインクの新たな付加の必要が無いため10、11の値をそのまま記録用データとする。
本実施形態では、カラーインクのオリジナルデータが多値インデックスデータとして2ビットの場合について説明したが、それに限定されず、いずれの多値データであっても良い。ここで重要なのは、カラーインクのオリジナルデータだけではカラーインクが付与されないブラック画像領域であっても、カラーインクの付与が必要とされる場合には、その領域にカラーインクを新たに付加するように構成していることである。
図13は、カラーインク付与判定処理501でカラーインクの付与が必要と判定された黒画像に、図6の符号61のカラーインク付与マトリクスパターンを使用してカラーインクを付加して記録した結果を模式的に表した図である。
例えば、ブラック画像の記録用Kデータ5004が図13の符号130に示すようなデータの場合、符号131に示す記録用Cデータ5005と、符号132に示す記録用Mデータ5006と、符号133に示す記録用Yデータ5007によって重ね打ちされ、符号134に示すブラック画像として記録される。
なお、図13において、符号130中の2ビットのインデックスデータ(01)は、カラーインク付与検出処理501で作成されるカラーインク付与マトリクス情報5010では“0”にセットされるので、符号131〜133にて対応する画素には、カラーインクが付与されていないことが分かる。
しかしながら、本実施形態においては、ブラックインクが記録されない領域にカラーインクが重ね打ちされる場合があり、その場合、C、M、Yの各色のカラーインクをプロセスブラックとして重ね打ちされるようにインク付与マスクパターンを配置することで、カラーインクの色味が目立つことを軽減することが可能となる。
本実施形態のように、インク吸収性が低い記録媒体への黒べた画像に対し、ブラックインクの打ち込み量の制約などから、ブラックインクを間引いて記録する必要があるような場合、黒べた画像にカラーインクを付与する際に、プロセスブラックになるように重ね打ちすることにより、カラーインクの色が目立つことなく、黒色の一様性を損なわずにスミアおよび/またはブリーディングの発生を押さえることが出来、さらに黒画像の濃度を上げることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ブラックの画像領域に新たに付加するカラーインクのデータ(カラーインク付与データ)を生成するにあたり、多値のブラックデータを利用しているため、2値のブラックデータを利用している第1の実施形態および第2の実施形態に比べ、カラーインク付与データの生成処理に伴う負荷を軽減することができる。
(その他の実施形態)
上述した各実施形態では、本発明に係る記録データの作成をホスト100において実行する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。すなわち、この記録データの作成をインクジェット記録装置にて実行しても良い。
この場合は、画像データの供給源であるホスト100からインターフェイス21を介して制御部20に画像データが送られてくると、制御部20にて、本発明に係る記録データ作成の作成を実行するのである。なお、ホスト100から送られてくる画像データが、色処理や量子化処理等の画像処理されていない場合は、本発明に係る記録データの作成を行うに先立って、制御部20にて、その画像データに対して所望の画像処理を行っても良い。
また、上述した各本実施形態では、ブラック、マゼンタ、イエロー、シアンのインクを使用する系について説明したが、使用するインクの系はこれに限定されるものではなく、例えば、レッド(R)、肌色(S)、ブルー(B)、グリ−ン(G)、淡シアンまたは淡マゼンタ等の他のカラーインクを単独あるいは組み合わせて追加するようにしても良い。この場合、ブラックインクに重ね打ちするカラーインクとして上述した各本実施形態と同様、シアン、マゼンタ、イエローの3色インクを使用する形態にしても良いが、これら3色インクに、更にレッド(R)、肌色(S)、ブルー(B)、グリ−ン(G)、淡シアンまたは淡マゼンタ等の他のカラーインクも追加してプロセスブラックを形成する形態にしてもよい。
また、本発明では、定着性に劣る所定のインク(例えば、ブラックインク)と、この所定のインクの定着性を向上させる複数色のインク(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー)との記録媒体への付与の順番は、いずれのインクから付与しても良い。
また、本発明は、上述した各実施形態で説明した記録データの作成を実行するプログラムコードを記憶した記憶媒体を、ホスト100またはインクジェット記録装置200のコンピュータ(またはCPU10やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した各実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
本発明の一実施形態に係る記録システムの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の機械的構成を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 従来のブラックインクにカラーインクを重ねて記録する方法について説明する図である。 本発明の一実施形態に係る記録データの作成を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態に係るインク付与マスクパターンデータの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る、インク付与が必要と判定された黒べた画像に、その黒べた画像を基にして作成された各色の記録データを使用して記録した結果を模式的に表した図である。 本発明の一実施形態に係る、2ビットのインデックス形式(多値)データである各色のオリジナルデータとインク付与データとの論理演算処理を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る記録データの作成を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、各色のインク付与マスクパターンデータの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る、インク付与が必要と判定された黒べた画像に、その黒べた画像を基にし、各色のインク付与マトリクスパターンから作成された各色の記録用データを使用して記録した結果を模式的に表した図である。 本発明の一実施形態に係る、各色のオリジナルデータとインク付与データとから各色の記録用データを作成する論理演算を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る、インク付与が必要と判定された黒画像に、インク付与マトリクスパターンを使用してインク付与して記録した結果を模式的に表した図である。
符号の説明
70、130 記録用Kデータ
71、111、131 記録用Cデータ
72、112、132 記録用Mデータ
73、113、133 記録用Yデータ
74、114、134 黒画像
75、115 プロセスブラックデータ
501 インク付与検出処理
502、901、902、903 ANDゲート
503、504、505 ORゲート
5000 オリジナルKデータ
5001 オリジナルCデータ
5002 オリジナルMデータ
5003 オリジナルYデータ
5004 記録用Kデータ
5005 記録用Cデータ
5006 記録用Mデータ
5007 記録用Yデータ
5010 カラーインク付与マトリクス情報
5020 カラーインク付与データ
5021 C用のインク付与データ
5022 M用のインク付与データ
5023 Y用のインク付与データ
5030 カラーインク付与マスクパターン
5031 C用のインク付与マスクパターン
5032 M用のインク付与マスクパターン
5033 Y用のインク付与マスクパターン

Claims (17)

  1. 所定のインクの画像データに基づき形成される画像領域に対して、前記所定のインクとは異なる複数色のインクを付与するための前記複数色のインク各々に対応した画像データを作成するデータ作成方法であって、
    前記所定のインクの画像データを基に、前記複数色のインク各々に対応した画像データを作成する画像データ作成工程を有し、
    前記画像データ作成工程は、前記画像領域中の、前記複数色のインク全てが重ねて付与される領域の割合が前記複数色よりも少ない色数のインクが付与される領域の割合よりも高くなるように、前記複数色のインク各々の画像データを作成することを特徴とするデータ作成方法。
  2. 前記所定のインクの画像データを基に、該画像データの所定の画像領域内について、前記複数色のインクの付与が必要であるか否かを判定するインク付与判定工程をさらに有し、
    前記画像データ作成工程は、前記判定工程において前記複数色のインクの付与が必要と判定されたときのみ、前記複数色のインク各々に対応した画像データを作成することを特徴とする請求項1記載のデータ作成方法。
  3. 前記所定のインクの画像データがインデックス形式のデータであり、前記インク付与判定工程は、前記所定の画像領域内について、前記複数色のインクの付与が必要であると判定したとき、前記所定の画像領域内の前記インデックス形式のデータ毎に、所定値以下の複数のインデックス値であるか否かを判定することを特徴とする請求項2記載のデータ作成方法。
  4. 前記画像データ作成工程は、前記画像領域に対して前記複数色のインクを付与する領域の配置を定義するためのマスクパターンを用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のデータ作成方法。
  5. 前記マスクパターンは、前記複数色のインク各々の画像データについて別個に用意され、かつ前記複数色のインク各々を付与する領域の配置を互いに異ならせていることを特徴とする請求項4記載のデータ作成方法。
  6. 前記複数色のインク各々を付与する領域の配置は、前記複数色のインク各々の画像データについて別個に用意されたマスクパターンをそれぞれ重ねたときに、前記複数色のインクの全てが重ね打ちされる領域が前記複数色よりも少ない色数のインクが付与される領域よりも多くになるように定められていることを特徴とする請求項5記載のデータ作成方法。
  7. 前記複数色のインク各々を付与する領域の配置は、前記複数のインク各々の画像データについて別個に用意されたマスクパターンをそれぞれ重ねたときに形成される領域が互いに隣り合わないようにすることを特徴とする請求項5または6記載のデータ作成方法。
  8. 前記マスクパターンは、前記複数色のインク各々の画像データについて別個に用意され、且つ前記複数色のインク各々を付与する領域の配置は同じに定めてられおり、
    前記別個に用意されたマスクパターンをそれぞれ重ねたとき、前記複数色のインクの全てが重ね打ちされる領域のみが形成されることを特徴とする請求項4記載のデータ作成方法。
  9. 前記所定のインクはブラックインクであり、前記複数色のインクはシアンインク、マゼンタインク、イエローインクであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のデータ作成方法。
  10. 前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインクは、前記ブラックインクよりも浸透性が高いことを特徴とする請求項9に記載のデータ作成方法。
  11. 前記シアンインクは、前記ブラックインクの色材を凝集させる成分を含むことを特徴とする請求項9または10に記載のデータ作成方法。
  12. ブラックのインクの画像データに基づき形成されるブラック画像領域に対してシアン、マゼンタ、イエローのインクを付与するための画像データを作成するデータ作成方法であって、
    前記ブラックインクの画像データに基づいて、前記シアン、マゼンタ、イエローのインク各々に対応した画像データを作成する画像データ作成工程を有し、
    前記画像データ作成工程は、前記ブラック画像領域内におけるシアン、マゼンタ、イエローのインクが付与される領域として、前記シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクが重ねて付与される領域の割合が、前記3色のうちの1色が単独であるいは2色が重ねて付与される領域の割合よりも高くなるように、前記シアン、マゼンタ、イエローのインク各々の画像データを作成することを特徴とするデータ作成方法。
  13. 前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインクは、前記ブラックインクよりも浸透性が高く、
    前記シアンインクは、前記ブラックインクの色材を凝集させる成分を含むことを特徴とする請求項12に記載のデータ作成方法。
  14. 少なくとも前記所定のインクと前記複数色のインクを吐出するための記録ヘッドと、
    請求項1乃至13のいずれかに記載のデータ作成方法を実行するデータ作成部と、
    前記データ作成部により作成された記録データに基づき前記記録ヘッドからインクを吐出させる記録制御手段と、
    を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
  15. 前記記録ヘッドは、前記所定のインクおよび前記複数色のインクの他に、これらとは種類の異なるインクを吐出することを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記所定のインクはブラックインクであり、
    前記複数色のインクはシアンインク、マゼンタインク、イエローインクであり、
    前記種類の異なるインクは淡シアンインク、淡マゼンタインク、レッドインク、グリーンインクおよびブルーインクの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録装置。
  17. コンピュータに請求項1乃至7のいずれかに記載のデータ作成方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
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