JP2005245382A - リールシート - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用時に移動フードが破損し難く耐久性に優れたリールシートを提供する。
【解決手段】 このリールシート2は元竿1の周面に配置されており、リールRを装着する部分である。そして、リールシート2は、リールRの脚部を載置する載置面10,載置面10の軸長方向端部に形成された載置面10側に向かって開口する固定フード12,載置面10の幅方向両縁に軸長方向に延びて形成された1対のレール溝13を有する略パイプ状の本体部3と、固定フード12に対向して開口するフード部分15及びフード部分15と共に本体部3を周方向に覆うカバー部分16を有し本体部3の周面を軸長方向にスライド移動自在な移動フード部4とを有する。さらに、レール溝13に幅方向両端が噛み合いつつ移動フード部4に連結されており移動フード部4を任意の軸長方向位置で位置決めするための位置決め部5を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、本発明は魚釣りに用いる釣竿のリールシートに関する。
釣竿には、リールを脱着自在に竿体に装着するためのリールシートが取り付けられているものがある。この種の釣竿では、リールシートにリールの脚部を取り付けて、リールからの釣糸を釣糸ガイドで穂先側に案内し、釣りをおこなうことになる。このリールシートには種々のタイプがある。その中で、近時において多く見られるリールシートは、竿体の管状体である竿本体とは別個にパイプ状の成型品からなるリールシートを準備し、これを竿体の所定の位置においてその周面に固定するタイプのものである。
一般に、このタイプのリールシートでは、パイプ状の成型品からなるリールシート本体のリール載置面の幅方向両縁に軸長方向に延びるレール溝(摺動溝)が形成されている。さらに、載置面の一端には固定フードが形成されており、レール溝には移動フードがスライド移動自在に取り付けられている。詳しくは、移動フードの幅方向両端が折り返されてフック状に加工され、この部分がレール溝に噛み合っている(例えば、特許文献1や特許文献2等参照)。
このようなリールシートでは、ユーザはリールの脚部を載置面に載置しつつ脚部の一端を固定フードに差し込み、移動フードをスライド移動させて脚部の他端を覆い、移動フードを位置決めして、リールの脚部を載置面上に固定することになる。
しかし、上述のように、移動フードはリールの脚部の他端を覆う部分であり、リール操作の際にリールからの力を直接受ける部分である。即ち、リール操作の際にはリールの脚部にはその幅方向にも大きな力が加わる。このため、リールの脚部を抑えている移動フードにも大きな力が加わり、移動フードのレール溝と噛み合っている部分が変形してしまい、移動フードがレール溝から逸脱してしまう恐れもある。
特開平05-91830号公報 特開2002-165536号公報
本発明は、使用時に移動フードが破損し難く耐久性に優れたリールシートを提供するものである。
本発明のリールシートは、竿体の周面に配置されリールの脚部を取り付けるためのリールシートであって、リールの脚部を載置する載置面,載置面の軸長方向端部に形成された載置面側に向かって開口する固定フード,載置面の幅方向両縁に軸長方向に延びて形成された1対のレール溝を有し竿体の周面に固定される略パイプ状の本体部と、固定フードに対向して開口するフード部分,及びフード部分と共に本体部を周方向に覆うカバー部分を有し本体部の周面を軸長方向にスライド移動自在な移動フード部と、レール溝に幅方向両端が噛み合いつつ移動フード部に連結されており移動フード部を任意の軸長方向位置で位置決めするための位置決め部とを備える。
このリールシートの使用手法は、リールの脚部を載置面に載置し、脚部の一端を固定フードに差し込み、移動フード部をスライド移動させて脚部の他端を覆い、位置決め部で移動フード部を固定して、リールを取り付ける、というものである。リールをリールシートに取り付けてリール操作等を行う際には、リールの脚部に発生する大きな力がリールの脚部を抑えている移動フード部、特にフード部分にも加わる。このフード部分はカバー部分により覆われており、それ自体はこのカバー部分により本体部に対して軸長方向にスライド移動自在となっている。このため、幅方向に大きな力が加わっても、移動フード部は破損し難くなっている。
別のリールシートにおいては、その移動フード部は、本体部の載置面と周方向の反対面側において本体部の周面に沿ってカバー部分より軸長方向に延びる延伸部分をさらに有し、この延伸部分の周面にはグリップ部分が設けられる。
釣人は一般にリールシート付近を一方の手で把持し、他方の手でリール操作を行う。この延伸部分にグリップ部分を設けることで、このリールシートはそのグリップ力が向上し操作性に優れたものとなる。また、取り付けられているリールの脚部に移動フード部は合わせて軸長方向にスライド移動しており、グリップ部分もリールの脚部に合わせて軸長方向に移動することになる。このため、個々のリールに合わせてグリップ部分が移動し、個々のリールに合致したグリップ感が演出されることになる。
例えば、グリップ部分は、延伸部分の周面に貼り付けられた滑り止めシート材からなる。特に、滑り止めシートには軸長方向に間隔を隔てて複数の孔を形成してもよい。グリップ時の滑り止め効果が向上する。若しくは、グリップ部分は、延伸部分の周面に貼り付けられたゴム材から構成してもよい。
本発明のリールシートでは、移動フード部が破損し難く耐久性に優れる。また、リールシート付近のグリップ感を向上させることも可能である。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に、本発明の1つの実施形態を採用した釣竿の元竿1に装着されたリールシート2を示す。釣竿は、複数の竿体を振出形式若しくは並継ぎ形式に連結したものである。各竿体は強化繊維に合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂素材を焼成してなる先細りテーパの施された筒状体である。このような竿体の中でもっとも竿元側に位置する太径の竿体が元竿1である。元竿1には、竿元側端部に尻栓が脱着自在に取り付けられ、釣人が把持するためのグリップが必要に応じてその周面に取り付けられ、さらに、リールシート2が周面に取り付けられている。
リールシート2は、本体部3と、移動フード部4と、ロック部5を備えている。
本体部3は、硬質合成樹脂,金属等から構成される部材である。本体部3は、元竿1が貫通しその周面を覆うような略パイプ状のものである。本体部3は元竿1の周面の所定の軸方向位置に配置され接着剤などにより固定されている。この本体部3には平面部分が周方向の一部において形成されており、ここが載置面10である。この本体部3においては、載置面は穂先側部分と竿元側部分との2つに別れている。載置面10の竿元側部分にあっては、その幅方向中央付近に凹部分が形成されている。この凹部分は軸長方向に延びており、この中に金属板11が収納されている。そして、この金属板11にはその幅方向に延びる凹溝が軸長方向に配列されることで、凹凸が形成されている。
他方、載置面10の穂先側部分には固定フード12が形成されている。固定フード12は竿元側方向に開口したフード状の部分でありこの中にリールRの脚部の一端が挿入されることになる。さらに、本体部3の載置面10の竿元側の幅方向両縁には軸長方向に延びる1対のレール溝13が形成される。即ち、載置面10の幅方向両縁はそれぞれ庇状に幅方向に広がっており、載置面10の幅方向両縁の下側には幅方向に凹入するレール溝13が構成される。このレール溝13が載置面10の幅方向両縁に沿って軸長方向に延びている。
移動フード部4は、固定フード12に対向して開口するフード部分15と、フード部分15と共に本体部3を周方向に覆うカバー部分16を有している。フード部分15は、例えば、プラスチック等をフード状に加工したものであり、リールRの脚部の他端を覆う部分である。カバー部分16は金属板(ステンレス,チタン,スチール等)を折り曲げ加工して形成されている。カバー部分16は、上述のフード部分15を覆いながら、本体部3を周方向全体にわたって覆う帯状の部分である。このように、本体部3の周面を帯状に覆いながら、カバー部分16はフード部分15と共に、本体部3の周面を軸長方向にスライド移動可能となっている。
ロック部5は、幅方向に回動軸が位置する回動部分5aと軸受け部分5bとからなる。また、軸受け部分5bの竿元側にはプラスチック製のパーツ5cを取り付けても良い。パーツ5cは穂先側にロック部5を押し出す際に、ユーザが指を押し当てる部位である。回動部分5aの回動軸付近には爪が直接形成され若しくは別途連結される。軸受け部分5bは、その幅方向両端側が折り曲げられて上述のレール溝13に噛み合っており、さらに、上述の移動フード部4に連結されている。このロック部5の回動部分5aを平伏させると爪が上述の金属板11の凹凸に引っ掛かり、ロック部5を介して、移動フード部4も軸長方向において位置決めされる。また、ロック部5の回動部分を起立させると爪の金属板11の凹凸への引っ掛かりが解除され、移動フード部4もロック部5と共に軸長方向に移動できる。
このリールシートの使用手法は、図1に示すように、リールRの脚部を載置面10に載置し、その脚部の一端を固定フード12に差し込み、移動フード部4をスライド移動させて脚部の他端を覆い、ロック部5で移動フード部4を固定して、リールRをリールシート上に固定する。リールRをリールシートに取り付けてリール操作等を行う際には、リールRの脚部に発生する大きな力がリールRの脚部を抑えている移動フード部4、特にそのフード部分15にも加わる。
このフード部分15はカバー部分16により覆われており、幅方向に大きな力が加わっても、カバー部分16がフード部分15の破損を防止している。また、フード部分15が直接レール溝13に噛み合っているものではなく、レール溝13からフード部分15が外れてしまうこともない。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態に係るリールシート22を、図3及び図4を参酌しつつ説明する。
このリールシート22も、第1実施形態と同様にして、元竿の周面に取り付けられたものである。そして、このリールシート22も、本体部23と、移動フード部24と、ロック部25を備えている。本体部23及びロック部25は上記第1実施形態と同様のものであり、説明を省略する。
移動フード部24は、上記第1実施形態と同様に、固定フードに対向して開口するフード部分35と、フード部分35と共に本体部23を周方向に覆うカバー部分36とを有している。フード部分35は、上記第1実施形態と同様である。カバー部分36は金属板(ステンレス,チタン,スチール等)を折り曲げ加工して形成されている。カバー部分36は、上述のフード部分35を覆いながら、本体部23を周方向全体にわたって覆う帯状の部分である。そして、さらにカバー部分36には延伸部分37が一体的に形成されている。この延伸部分37は、本体部23の載置面と周方向の反対面側において、本体部23の周面に沿って幅方向においては湾曲しつつ、カバー部分36より穂先側に延びる部分である。そして、この延伸部分37の周面には、ゴムグリップ38が貼り付けられている。
ゴムグリップ38は、延伸部分37の周面より盛り上がるゴム部材(例えば、ウレタンゴム等)であり、軸長方向においてその盛り上がり高さに変化を付けている。このゴムグリップ38では、その穂先側の先端を最も高く、これに隣接する竿元側の部位を低く形成し、ユーザの指を当てやすいように配慮している。
このリールシートの使用手法も、上記第1実施形態と同様であり、移動フード部24の耐久性が向上している。
さらに、釣人は一般にリールシート付近を一方の手で把持し、他方の手でリール操作を行う。このリールシートでは、延伸部分37にゴムグリップ38を設けているので、ユーザはリールシート付近を把持する際に、ゴムグリップ38を利用でき、グリップ力が向上し操作性に優れたものとなる。さらに、取り付けられているリールRの脚部に移動フード部24は合わせて軸長方向にスライド移動しており、ゴムグリップ38もリールRの脚部に合わせて軸長方向に移動している。このため、個々のリールRに合わせてゴムグリップ38が軸長方向において移動し、個々のリールRに合致したグリップ感が演出される。
[第3実施形態]
以下、さらに第3実施形態に係るリールシート42を、図5及び図6を参酌しつつ説明する。
このリールシート42も、第1実施形態と同様にして、元竿の周面に取り付けられたものである。そして、このリールシート42も、本体部43と、移動フード部44と、ロック部45を備えている。また、本体部43及びロック部45は上記第1実施形態と同様のものであり、説明を省略する。
移動フード部44は、上記第1実施形態と同様に、固定フードに対向して開口するフード部分55と、フード部分55と共に本体部43を周方向に覆うカバー部分56とを有している。フード部分55は、上記第1実施形態と同様である。カバー部分56は金属板(ステンレス,チタン,スチール等)を折り曲げ加工して形成されている。カバー部分56は、上述のフード部分55を覆いながら、本体部43を周方向全体にわたって覆う帯状の部分である。そして、さらにカバー部分56には延伸部分57が一体的に形成されている。この延伸部分57は、上記第2実施形態と同様に、本体部43の載置面と周方向の反対面側において、本体部43の周面に沿って幅方向においては湾曲しつつ、カバー部分56より穂先側に延びる部分である。そして、この延伸部分57の周面には、グリップシート58が貼り付けられている。
グリップシート58は、延伸部分57の周面に貼り付けられた、本体部43の軸長方向を長径方向とする略楕円板状の部材である。グリップシート38は、例えば、フェルトなどから形成される。そして、その長径方向に並んで複数の孔を形成してもよい。
このリールシートの使用手法も、上記第1実施形態と同様であり、移動フード部44の耐久性が向上している。さらにまた、第2実施形態と同様に、グリップ力が向上されている。
[他の実施形態]
(a)上記各実施形態では、固定フードを穂先側に配置したリールシートを示しているが、固定フードと移動フード部との位置は交換可能である。
本発明の第1実施形態に係るリールシート2を示した図。 図1のリールシート2の上面図。 本発明の第2実施形態に係るリールシート22を示した図。 図3のIV-IV断面図。 本発明の第3実施形態に係るリールシート42を示した図。 図5のリールシートの下面図。
符号の説明
1 元竿(竿体)
2,22,42 リールシート
3,23,43 本体部
4,24,44 移動フード部
15,35,55 フード部分
16,36,56 カバー部分
37,57 延伸部分
38 グリップゴム
58 グリップシート

Claims (5)

  1. 竿体の周面に配置されリールの脚部を取り付けるためのリールシートであって、
    前記リールの脚部を載置する載置面,前記載置面の軸長方向端部に形成された前記載置面側に向かって開口する固定フード,前記載置面の幅方向両縁に軸長方向に延びて形成された1対のレール溝を有し前記竿体の周面に固定される略パイプ状の本体部と、
    前記固定フードに対向して開口するフード部分,及び前記フード部分と共に前記本体部を周方向に覆うカバー部分を有し前記本体部の周面を軸長方向にスライド移動自在な移動フード部と、
    前記レール溝に幅方向両端が噛み合いつつ前記移動フード部に連結されており前記移動フード部を任意の軸長方向位置で位置決めするための位置決め部と
    を備えたリールシート。
  2. 前記移動フード部は、前記本体部の載置面と周方向の反対面側において前記本体部の周面に沿って前記カバー部分より軸長方向に延びる延伸部分をさらに有し、前記延伸部分の周面にはグリップ部分が設けられている、請求項1に記載のリールシート。
  3. 前記グリップ部分は、前記延伸部分の周面に貼り付けられた滑り止めシート材からなる、請求項2に記載のリールシート。
  4. 前記滑り止めシートには軸長方向に間隔を隔てて複数の孔が形成されている、請求項3に記載のリールシート。
  5. 前記グリップ部分は、前記延伸部分の周面に貼り付けられたゴム材からなる、請求項2に記載のリールシート。
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