JP2005243945A - 半導体発光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 AlGaInP系赤色パルセーションレーザを有する半導体発光装置において、埋め込み層10の構成を、非光吸収半導体層とすることによって、此処における光吸収に基く、特性の不安定性及び設計の煩雑さを改善する。
【選択図】 図1
Description
その後、コンタクト層106と埋め込み層111との上部に差し渡って第1電極112が、第1導電型基体の裏面に第2電極113が、それぞれオーミックに被着されて、半導体レーザが構成され、半導体発光装置101が形成されるものである。
因みに、自励発振型のパルセーションによらない半導体レーザにおいては、埋め込み層として、AlInP、或いはAlGaAsによるものの提案がなされている(例えば特許文献1)。
更に、この種のパルセーションレーザにおいては、設計作業の後に生産を行う際にも、パルセーションの強弱に関する個体差によるコヒーレンスの良化が生じ、戻り光の影響を受けやすくなり、必ずしも最適なパルセーションレーザを有する半導体発光装置が得難い。
本発明は、埋め込み層の特定ないし選定によって、少なくともパルセーションレーザを有する半導体発光装置における上述の諸問題の解決を図るものである。
これは、一般に第2導電型例えばp型のクラッド層の材料が、通常(AlXGa(1−X))YIn(1−Y)P(0.6≦X<1、0.48≦Y≦0.53)と表記される構成をとることによるものであり、レーザ発光による光が上述の非光吸収層に入射し、かつ透過されるには非光吸収層の構成が(AlXGa(1−X))YIn(1−Y)Pである場合、原子比Xが0.6<X≦1、原子比Yが0.48≦Y≦0.53であり、第2導電型例えばp型のクラッド層のXよりも大きいことを特徴とするものである。
因みに、第2導電型の上述の組成は、GaAs基板との格子整合がとれるY=0.516と、これよりはずれて基板との格子不整合を生じさせることにより意図的に適度の歪を有する構成として、例えば閾値電流の低減化を図ることができる組成である。
すなわち、例えば、発振されるレーザ光が広がって一部が埋め込み層に達した場合にも、埋め込み層による光吸収が回避されるため、リッジの幅すなわちリッジによって形成されるストライプの幅が狭いパルセーションレーザを、安定的に動作できるように設計、製造することができるものである。
そして、この実施の形態例においては、両電極12及び13間に順方向電圧が印加され、非光吸収半導体層10によって、活性層に対する主たる電流通路がコンタクト層6を中心に規定され、この主たる電流通路の両側に可飽和吸収領域が形成されるようになされ、パルセーションレーザ発光がなされる。
また、非光吸収層の屈折率は、第2導電型クラッドの屈折率に比して小とされて成るものである。
この実施の形態例におけるAlGaInP系のパルセーションレーザによる半導体発光装置1の製造方法を、例えば図2A及び図2Bを参照して説明する。
まず、図2Aに示すように、第1導電型基体例えばn型のGaAsによる基板2の一主面に、第1導電型例えばn型のAlGaInPによるクラッド層3と、AlGaInPとGaInPとの多重量子井戸(MQW)構造による活性層4と、第2導電型例えばp型のAlGaInPによるクラッド層5と、第2導電型例えばp型のGaAsによるコンタクト層6とを、順次エピタキシャル成長する第1のエピタキシャル工程を行う。
そして、例えばCMPによる表面平坦化処理の後、コンタクト層6と埋め込み層10及び11との上部に差し渡って第1電極12が、第1導電型基体2の裏面に第2電極13が、それぞれオーミックに被着され、この実施の形態例における半導体発光装置1が、図1に示すように、形成されるものである。
例えば、共通の半導体基体を用いてパルセーションレーザと他の回路素子とを形成して、本発明による半導体発光装置を構成要素とする集積回路を構成することもできる。
また、例えば、半導体プロセス技術における製造手法として、本発明による半導体発光装置を一つの基体から複数同時に形成し、その後分断する手法を用いることによって大量に製造することもできる等、本発明による半導体発光装置は種々の変更及び変形を行うことができる。
Claims (2)
- パルセーションレーザを有する半導体発光装置であって、
上記パルセーションレーザが、基体上に、少なくとも第1導電型クラッド層と、活性層と、第2導電型クラッド層と、レーザ発光に対する第1導電型の非光吸収半導体層とを有し、
上記非光吸収半導体層によって、上記活性層に対する主たる電流通路が規定され、該主たる電流通路の両側に可飽和吸収領域が形成されるようになされ、
上記非光吸収層の屈折率が、上記第2導電型クラッドの屈折率に比して小とされて成ることを特徴とする半導体発光装置。 - 上記パルセーションレーザが、AlGaInP系レーザであって、
上記非光吸収層が(AlXGa(1−X))YIn(1−Y)Pで、原子比Xが0.6<X≦1、原子比Yが0.48≦Y≦0.53であることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
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