JP2005242688A - 自由軌道交通シミュレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ミクロ交通シミュレーション装置において、発生しうる状況と対応規則を個別に設定せずに、より自然な移動体の挙動を模擬する方法を提供する。
【解決手段】本発明で提供する道路交通シミュレーション装置は、交通シミュレーションを実行するシミュレーション部と、交通シミュレーションの経過を表示する表示部と、シミュレーション部の制御を行う制御部と、を有する。シミュレーション部は道路交通環境データベースおよび移動体モデルを有する。移動体モデルは運転者の運転操作をモデル化した運転者モデルと、車両の挙動をモデル化した車両運動モデルとを有する。運転者モデルは、異なる長さの周期処理を並列に実行する。そして、各周期処理の結果を統合し、車両運動モデルに出力する。
【選択図】図5

Description

本発明は、計算機上で、現実の車両挙動を模擬した車両に模擬的な道路環境内を自律的に走行させることによって交通に関するシミュレーションを実行する道路交通シミュレータに関する。
従来のミクロ交通シミュレーション装置では、1) 自車の前に他車両がいないときは、車両や車線の設定速度に従って自由走行する、2) 前方に他車や障害物、信号等がある時は、それらとの相対速度または距離等に応じてか減速あるいは停止する、3) 右折、障害物の追い越し、車線変更については、対向車や障害物等との関係が事前に定義された条件に適合したときに、事前に定義された通りの挙動を取る、というような詳細な規則に基づいて車両の速度または加速度を計算し、車両の位置を更新する。
しかし、このような典型的なミクロ交通シミュレーション装置では、各車両がいつまでも右折や車線変更ができないなど不自然な挙動を示す、あるいは譲り合いや割りこみなどの挙動が生じないなど実交通環境で生じる現象を再現できない、といった問題がある。これらの問題に対して、これまでに以下のような解決手段が取られている。
特許文献1では、自然な右折や合流を実現する方法が説明されている。この発明は、シミュレータ内の車両が右折しようとする時、対向車が連続してきているのにいつまでも右折できない、という問題を解決するため、対向する直進車が、交差点に進入する手前で右折車の存在を確認し、右折車が居る場合、かの車両の右折が終了した後に交差点に進入するように減速する、という規則を有する。
またこの発明は、シミュレータ内の車両が合流車線から走行車線に合流しようとする時、車両が走行車線に狭い車間距離で渋滞しているためいつまでも合流できないという問題を解決するため、走行車線を走行している車両が、合流地点で待機停止している車両の存在を確認したとき、自車両速度が所定以下ならば待機車に合流許可を与え、合流が完了するまで待機する、という規則を有する。
特許文献2では、自然な障害物回避を実現する方法が説明されている。この発明は、片側2車線の道路で障害物のある車線を走行している車両がその障害物を回避するとき、隣の車線を走行する車両が所定の間隔以上ある場合しか追い越しできないという問題を解決するため、障害物のある車線を走行している車両が、障害物の横に車両2台が併走できる空間がある場合、追従する車両をその車線の前走車から一時的に隣の車線の前走車に変更する、という規則を有する。
また、対向車線に車両が連続している場合に追い越しができないという問題を解決するため、対向車線を走行中の車両が、障害物のある車線に追い越し待機状態の車両の存在を確認したとき、自車両が減速しても後続車両への影響が小さいならば、障害物のある車線の追い越し待機車両を先に追い越しさせる、という規則を有する。
特許文献3では、車両の譲り合い生成させる方法が説明されている。この発明は、片側2車線の道路で車線1を走行中の車両が車線2に車線変更をする際に、車線2を走っている車両が車線変更する車両を入れてあげるという現象を生じさせるため、車線2を走行中の車両のうち譲る車両を決める規則と、譲るとき減速するという規則を有する。
特開平11−144183 特開平11−144184 特開平8−194882
実交通社会は、道路や交通インフラなどの設備や、そこで施行されている法規・マナーなどの規則、トラック、乗用車、二輪車など種々の移動体、更に天気や雰囲気(例えば平日朝は急ぎがち)など、さまざまなもので構成されている。そのため多様な状況が生じるので、それらの状況を詳細に列挙することは困難である。
従来の技術として挙げた3つの出願は、ミクロ交通シミュレータで生じる不自然さ解消や、実交通社会で生じる特定の挙動をミクロ交通シミュレータに発生させるため、それぞれの状況に対応する規則をミクロ交通シミュレータに加えて、より自然な移動体の挙動を実現している。しかし、状況を事前に想定し、それに対して移動体が自然な挙動をしめす規則を作成することは、実交通社会で生じる状況が多様なので、限界がある。
本発明は、このように個別に状況と対応規則を設定せずに、より自然な移動体の挙動を模擬する方法を提供する。
本発明で提供する道路交通シミュレーション装置は、交通シミュレーションを実行するシミュレーション部と、交通シミュレーションの経過を表示する表示部と、シミュレーション部の制御を行う制御部と、を有する。シミュレーション部は道路交通環境データベースおよび移動体モデルを有する。移動体モデルは運転者の運転操作をモデル化した運転者モデルと、車両の挙動をモデル化した車両運動モデルとを有する。運転者モデルは異なる長さの周期の処理を並列に実行する。
本発明の一形態では、道路交通環境データベースは、通行路データ、標識データ、および接続データを有する。通行路データは、車線の幅および長さ、路面の摩擦係数、車道および歩道の種別、走行方向を含む道路の物理的情報である。標識データは、信号機、踏切、速度規制、進路規制、一時停止を含む規則、車線区分、分離帯、横断歩道の位置、種別である。接続データは、道路の接続情報である。データベース内の情報は、シミュレーション実行中に前記複数の移動体それぞれによって動的に認識される。
本発明の一形態では、運転者モデルは、更新頻度の低い運転操作を長い周期で行う長周期処理と、長周期処理よりも短い頻度で更新するべき運転操作を行う中周期処理と、中周期処理よりも短い頻度で更新するべき運転操作を行う短周期処理と、を並列に実行する。そして、各周期処理の結果を統合し、車両運動モデルに出力する。
また、運転者モデルは、自分の周囲の前記道路交通環境データと自分の周囲にいる他の移動体によって構成される交通状況を、通行の難易度を示す通行難易度で一元的に表現するよう構成されており、通行難易度が運転操作に反映される。より具体的には、通行難易度は、交通状況を走行車線に関する情報、停止規則に関する情報、周囲の移動体に関する情報の少なくとも1つについて生成される。
本発明の一形態では、通行難易度を示す領域が、車線通行難易領域生成部、停止標識通行難易領域生成部、および他移動体通行難易領域生成部の少なくとも1つによって生成され、通行難易領域統合部で統合される。
本発明の一形態では、運転者モデルは、自分の周囲にいる他の前記移動体によって構成される交通状況から、現時点における上限速度を推定する上限速度推定部をさらに有する。
本発明の一形態では、通行難易度は、移動体の周囲の道路交通環境データと周囲にいる他の移動体によって構成される交通状況の各構成要素個別に事前設定された特性に基づいて生成される。
本発明の一形態では、通行難易度は、通行のしにくさを示す通行困難度および望ましい運転操作を示す通行誘導度を含む。通行困難度は通行難易度の正の値であり、通行誘導度は通行難易度の負の値である。
本発明の一形態では、車両運動モデルは、ドライビングシミュレータで用いることが可能な精度を有する自由度の高いモデルであり、移動体モデルは、少なくとも1つをドライビングシュミレータで代替可能である。
本発明では、運転者モデルを、異なる時間周期で行われる処理を階層的に並列して実施するよう構成したので、従来の交通シミュレータに比べ、多様な運転挙動を実行させることができる。これは例えば、経路を頭に描きながら車線の選択を行ったり、目の前の状況に対してアクセル操作やハンドル操作を行うといった、人間でも異なる時間周期で実行されているであろう運転行動を模擬することを可能にする。また、事前の詳細な規則設定を行わずに移動体の自然な挙動が実現できる。
また本発明では、交通環境を動的な通行難易領域によって表現するので、交通環境の変化を動的に表現することができる。
さらに運転者モデルごとに変更可能なパラメータを有し、通行難易領域を移動体ごとに動的に生成するので、交通環境で生じる多様な場面における、運転者の個性も加味した運転挙動を観察することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
1.全体構成
図1は、本発明の一実施形態である道路交通シミュレーション装置10の概略ブロック図である。以下では、従来のミクロ交通と区別するため、本発明による道路交通シミュレータを「ナノ交通シミュレータ」と呼ぶことにする。ナノ交通シミュレータ10は、複数の移動体(四輪車、二輪車等)と道路交通環境(車道、歩道、建物、信号機等)とをコンピュータ上で表現し、道路交通環境を通行する複数の移動体の挙動(位置、速度、加速度)を計算することによって、移動体により生じる交通状況をシミュレートする。ナノ交通シミュレータ10は、制御部12、シミュレーション部14、及び表示部16から構成されている。
制御部12は、シミュレーション部14における道路交通シミュレーションの開始、停止などの制御を行う。さらに、シミュレーション部14における各種条件の切り替え、複数の移動体を発生させる場所やその数、発生タイミングといったパラメータを制御する。
シミュレーション部14は、コンピュータ上で仮想的に表現された道路交通環境を通行する複数の移動体の挙動を所定の周期で計算し、道路交通環境内における移動体の位置や速度を決定する。シミュレーション部の構成は、図2を参照して後述する。
表示部16は、道路や建物の形状、標識、信号機の稼動状況といった道路交通環境を二次元図や三次元投影図などで表示するとともに、シミュレーション部14で計算された位置に各移動体を表示する。
ナノ交通シミュレータ10の具体的な用途は、種々の交通環境下(例えば、交差点や高速道路の料金所付近)において、複数の移動体をそれぞれ自律的に走行させることによって、それらの環境における交通の流れや渋滞予測等をシミュレートすることである。
ナノ交通シミュレータ10には、選択的にドライビングシミュレータ18を組込むこともできる。ドライビングシミュレータ18は、ステアリングホイール、アクセルペダル、ブレーキペダル等の一般的な四輪車または二輪車の制御入力装置を備えている。ドライビングシミュレータ18の操作者の前方にはスクリーン等の表示装置があり、ナノ交通シミュレータ10で模擬する移動体のうち操作者が指定した移動体の仮想的な運転者から見えるであろう光景を模擬した三次元画像が映される(映像と同期して、対応するサウンドとモーションも生成する)。操作者は、その光景を見て、移動体の動きを制御すべく、ステアリングホイール、アクセルペダル、ブレーキペダル等の制御入力装置を操作する。制御入力装置から得られるアナログ信号は、デジタル信号に変換されてシミュレーション部14に与えられる。
ドライビングシミュレータ18を組込むことによって、ドライビングシミュレータの操作者が、シミュレーション部14で計算される仮想的な道路交通環境内に参加することが可能になる。さらに、ドライビングシミュレータ18を用いてより現実的な運転教習を行ったり、ドライビングシミュレータをゲームに応用したりすることが可能になる。
図2は、シミュレーション部14の機能ブロック図である。シミュレーション部14は、道路交通環境データベース20と、複数の移動体モデル30からなる。道路環境データベース20は、通行路データ22,標識データ24,および接続データ26から構成される。移動体モデル30は、道路交通環境内に出現する移動体と同数だけ生成される。図2の例では、移動体モデル30は1,2, … ,NのN個が生成されている。これらの移動体モデルは、移動体の道路交通環境内への流出入に応じて随時新たに生成されるか、あるいは消滅する。
各移動体モデル30は、それぞれ独立した計算モデルである運転者モデル32と車両運動モデル34とを包含している。運転者モデル32は、仮想的な運転者による運転操作をモデル化したものであり、車両運動モデル34は、各移動体の物理的な挙動をモデル化したものである。このように、各移動体がそれぞれ個別に運転者モデル32と車両運動モデル34を備えることによって、本発明によるナノ交通シミュレータ10は、シミュレーションする道路交通環境内に出現する各移動体があたかも個性のある運転者により操作されているかのような複雑な挙動をさせることが可能となっている。この運転者モデル32については、後に図面を参照して説明する。
車両運動モデル34は、従来のドライビングシミュレータで用いられるものと同等の自由度の高いモデルであり、座標系における車両の位置及びオイラー角によって表現される。このような車両運動モデル自体は当技術分野で周知(例えば、特開平11-272158号)であり、本明細書では詳細な説明を省略する。
ナノ交通シミュレータ10にドライビングシミュレータ18が組込まれる場合は、ドライビングシミュレータ18の操作者による入力が、移動体モデル30のうちの1つの車両運動モデル34に対する入力となる。図2では、移動体1がドライビングシミュレータ18の操作者により操作されている場合に対応する。このように、各移動体に別個に運転者モデル32を持たせているので、外部の操作者からの入力をその運転者モデル32と置換することによって、操作者は簡単にシミュレーションされている道路交通環境内に参加することができる。当然、複数の移動体モデル30における運転者モデル32を外部の操作者からの入力で置換しても良い。
ナノ交通シミュレータ10は、具体的には、CPU、ROM、RAM等を有するコンピュータと、シミュレーション結果を逐次表示するディスプレイとで実現される。ナノ交通シミュレータ10がドライビングシミュレータ18を備える場合は、表示部はドライビングシミュレータ18の表示装置で代替されても良い。また、ナノ交通シミュレータ10は、制御部12、シミュレーション部14、表示部16の各部が既知の通信方式でデータ交換を行う分散システムで実現されても良い。
図3は、本シミュレータの処理の概略を表すフローチャートである。本フローは、全て同じ周期で行われる必要はなく、処理の機能ごとに適切な独自周期が設定される。ここでは、長周期、中周期、短周期の3つのフローを設定し、それぞれ1[s]、100[ms]、10[ms]で計算する。尚、長周期フローから中周期フロー、中周期フローから短周期フローへの入力は、それぞれのフローが繰り返される周期で更新される。また、短周期フローで更新される車両位置は、それぞれ長周期フロー、中周期フローが繰り返される周期の分だけ更新されたものがフィードバックされる。
シミュレーションが開始されると、長周期フローでは、まず新出の各移動体の初期位置と目的地が設定される(S100)。そして全移動体のうち、経路が未設定のものや設定された経路を逸脱したもの、経路検索条件が変更されたものについて、経路を設定する(S102)。各移動体は、自分の位置と、周囲の交通環境を認識し(S104)、認識した交通環境に応じた通行難易領域生成パラメータを決定する(S106)。
本実施形態では、通行難易領域は、通行すべきでない度合いを数値化した「通行難易度」で定義される。通行難易度を用いることにより、多種の要素から構成される周囲の交通状況を一元的に表現することが可能になる。また、通行難易度は、通行のしにくさを示す通行困難度と、望ましい運転操作を示す通行誘導度から構成される。通行難易度は数値が大きくなるにつれて通行すべきでない度合いが増えるよう定義されているので、通行困難度は通行難易度の正の値であり、通行誘導度は通行難易度の負の値である。
中周期フローでは、長期フローで生成された通行難易領域パラメータと短周期フローで更新された自己位置に基づいて通行難易領域を生成し(S108)、生成された通行難易度から、自分の視点から見た見かけの通行難易度分布を算出し(S110) 、見かけの通行難易度を利用して、移動体の目標方位と目標速度を算出する(S112)。
短周期フローでは、車両運動モデル34へ与える操作出力値を計算する(S114)、そして車両運動モデル34を用いて、操作出力値に基いた移動体の挙動を計算する(S116)。この挙動に従って、移動体は計算された位置に移動され、表示部16はそれに併せたシミュレーション画像を表示する(S118)。移動体の位置は中周期フロー、長周期フローにそれぞれフィードバックされる。なお、全移動体は同期して動作する必要はなく、各移動体の処理は並列に実施される。
ここで、周期の種類は長、中、短の三種類に限定されない。たとえば、新出移動体の初期位置と目的地を設定するステップ(S100)と、移動体の経路を設定するステップ(S102)を、長周期よりもさらに長い超長周期フローとして設定してもよい。また、各周期中の処理ステップは、必ずしも全ての処理を実施する必要はない。例えば、新出移動体の初期位置と目的地を設定するステップ(S100)は該当する移動体が無い場合は行われない。さらに、各周期間では処理のタイミングを同期させる必要もない。例えば、長・中・短周期処理ブロックが、独自の制御周期で並列に実施され、相互に情報の交換をする形式であっても良い。
図4は、道路交通環境データベース20の例である。道路交通環境データベースは、通行路データ、標識データ、接続データを有する。(a)は、道路交通環境データベース20が持つ全種類データの概観を示す。ここには、街路の物理的形状や種類、標識や規制表示の物理的形状や種類、及び接続関係を保持する。通行路データには、車線の幅や長さ、路面の摩擦係数、車道/歩道などの位置と種別、走行方向などがある。標識データには、信号機、踏み切り、速度規制、右左折直進などの進路規制、一時停止といったものや、車線区分線、分離帯、横断歩道などの位置、種別および稼働状況がある。更に接続データから、(b)、(c)に示されるような、車線接続情報や経路接続情報がグラフとして得られ、運転者モデル32の各処理に利用される。
2.運転者モデル
図5は、運転者モデル32の例である。運転者モデル32は、反射的な判断を行う短期的処理、短期的処理を行うのに必要な、目標方位と目標速度を計算する中期的処理、中期的処理を行うのに必要な、経路と通行難易領域を生成する長期的処理を行う。本実施例ではそれぞれ10[ms]、100[ms]、1000[ms]としたが、周期の長さはこれに拘る必要はない。
2.1 長周期処理
長周期処理は、経路設定や自分の周りの交通環境の概要を把握するといった、更新頻度が少ない性質の処理を行う。具体的には、自車の経路を求める目標経路探索部50と、自分の周囲の交通環境を認識する交通環境認識部52、認識された交通環境を、3つ(車線とそれに付帯するもの、停止標識、他移動体)に分け、それぞれに対して通行難易領域を生成する準備を行う走行車線選択部54、停止標識対応行動決定部56、他移動体行動予測部58、周囲の交通状況に合わせて望ましい上限速度を推定する上限速度推定部59を含む。
2.1.1 目標経路探索部
目標経路探索部50では、移動体の発生と初期位置の設定、及び各移動体の目的地に対してとるべき目標経路の計算が行われる。経路計算は、図4(c)に例示した経路接続情報を用いて、Dijkstra法やA*アルゴリズムなどナビゲーションシステム等で一般的に用いられている公知の手法を利用し、図6(c)に示されるようなノードとリンクで経路を設定する。
経路計算は、以下の移動体に対してのみ実行される。
・新出移動体で、経路がまだ設定されていないとき
・経路から逸脱したり、目的地や経由地が変更されて、設定経路が無効となったとき
・渋滞回避や高速道路の利用など、経路設定する条件に変更があったとき。
2.1.2 交通環境認識部
交通環境認識部52では、各移動体が移動する際に認識すべき交通環境として、道路の物理的形状や規制、自車位置、周囲にある交通標識の位置と種類、及び周囲にいる移動体の位置、速度や種類、灯火や警音の状態、を抽出する。図7に示される実施形態では、進行方向(経路にそって)100[m]、後方75[m] を周囲として認識しているが、特にこの大きさや形である必要はなく、大きさは数秒先が読める程度、形は例えば円でも良い。自車位置の認識は、後述する車両運動モデル34で更新された自車の(x, y, z)座標が道路上のどの車線に属するか判定する。
2.1.3 走行車線選択部
走行車線選択部54では、目標経路探索処理50で設定された経路と、交通環境認識処理52で得た車線情報に基いて、通るべき車線を選択する。図6に走行車線選択部の処理例を示す。図6の(a)、(b)、(c)の地図はそれぞれ図4と対応している。(c)は、目標経路探索部50にて設定された経路で、道路のノードとリンクで表されており、走行車線を選択するために、(b)、(a)と詳細化されてゆく。(a)は、交通環境認識部52で得られた各車線の情報(各車線の進行可能方向や、車道境界線の指示・規制表示など)に基いて、設定された経路を進むために走行できる車線を選択した様子を示す。
図6では、灰色の領域が選択されなかった車線、白い領域が選択された車線を表す。移動体は現在左側車線を選択しており、その先では特に車線の選択をしておらず、更にその先では右折のために右折車線を選択し、右折した直後は右側車線を選択している。
走行車線選択部54では、走行車線の選び方で運転者の個性を表現することができる。例えば慎重な運転者は、右折の際交差点のかなり手前から右側車線を選択するが、急ぐ場合や車線変更に不安のない運転者は直前まで右折車線保持に固執しない。
2.1.4 停止標識対応行動決定部
停止標識対応行動決定部56では、停止標識に対応した停止線における挙動、停止/通過を決定する。判断は、信号、踏み切り、一時停止規制等、停止に係る標識に対して行う。信号機に対しては、青で通過、黄色で停止または通過、赤で停止、といった判断を行う。踏み切りに対しては、遮断機が開いておりかつ警報音が鳴っていないときは一時停止、それ以外は停止、といった判断を行う。一時停止標識に対しては、停止線から1m以内で5秒停止後通過、といった判断を行う。
停止標識対応行動決定部56では、各判断に対して生成されるパラメータを複数用意し、それらを組み合わせることで、多様な運転者の個性が表現できる。例えば信号に対して、せっかちなドライバーは黄色や赤になりたてでも通過と判断したり、一時停止標識に対して、停止する時間を変化させることで、個性が表現できる。
2.1.5 他移動体行動予測部
他移動体行動予測部58では、周辺にある他移動体に対する通行難易領域を生成するために、他移動体の行動を予測し、必要なパラメータを生成する。パラメタライズするのは、他移動体の予測された行動、移動体の種類、方向指示灯や警報音の状態である。予測は、他移動体の進行方向と速度に対して行う。後続の他移動体通行難易領域生成部64で生成される通行難易領域は、移動体の縦、横の長さによって決定される長方形が基本形となる。この基本形を調整するパラメータとして、縦方向には速度と方向、横方向には側方通過マージン(自車の絶対速度と、他移動体との相対速度によって決まる)や移動体の種類、方向指示灯の状態、警告音がある。
他移動体行動予測部58では、 速度、側方通過マージン、移動体の種類、方向指示灯、警報音に対して生成されるパラメータを複数用意し、それらを組み合わせることで、多様な運転者の個性が表現できる。
2.1.6 上限速度推定部
本発明の一実施形態では、上述の要素に加えて、周囲の状況に照らして自車の上限速度を判断する上限速度推定部59を追加しても良い。
上限速度推定部59は、交通環境認識部52で認識された、制限速度vL 、自車及び他車の位置や自車速度など交通状況から、その時点において望ましい上限速度vlを推定する。推定は、例えば以下のような手順で行われる。
(1) 交通環境認識部52で認識された他車の位置と自車の位置より、自車の直前と直後にいる他車との距離、及び視野内の車両密度、視野内の車両の平均速度を求める。
(2) 直前を走る車が、予め定めたしきい値よりも遠くにいる場合、制限速度vLを例えば20%増やしたものを上限速度vlとする。しきい値は、予め定めた時間(例えば3秒)の間に自車が進む距離で設定するなど、動的に生成される。
(3) 直後を走る車が、予め定めたしきい値よりも近くにいる場合、制限速度vLを例えば20%増やしたものを上限速度vlとする。しきい値は、予め定めた時間(例えば0.5秒)の間に自車が進む距離で設定するなど、動的に生成される。
(4) 視野内の自車走行車線の車両密度が、予め定めたしきい値よりも多い場合、視野内の車両の平均速度を上限速度vlとする。しきい値は、予め定めた密度(例えば0.02[台/m2])とする。
(5) 得られた1〜3個のvlのうち、最も大きいものをこの時点において望ましい上限速度vlとする。
以上のように推定された上限速度vlは、目標速度決定部78へ送られて目標速度の決定に用いられる。
2.2 中周期処理
中周期処理は、長周期処理で準備されたパラメータと、短期的処理で更新された自己位置を利用して、目標方位と目標速度を求める。具体的には、車線通行難易領域生成部60、停止標識通行難易領域生成部62、他移動体通行難易領域生成部64それぞれで、方位用と速度用の通行難易領域を生成し、それを方位用と速度用それぞれの通行難易領域統合部66にて統合し、統合された方位用と速度用の通行難易領域から、方位視野内通行難易領域抽出部68と速度視野内通行難易領域抽出部70とで視野内の通行難易領域を抽出し、方位見かけの通行難易度分布生成部72と速度見かけの通行難易度分布生成部74で方位用と速度用の見かけの通行難易度分布を生成し、目標方位決定部76にて目標方位を、目標速度決定部78にて目標速度を決定し、周期処理に出力する。
2.2.1 車線通行難易領域生成部
車線通行難易領域生成部60では、道路形状や車線に沿った走行をするための通行難易領域を生成する。車線通行難易領域生成部60は、図6(a)の例に示されるように、走行車線選択部54にて選択された車線に対して、速度用と方位用の通行難易領域を生成する。
速度用の車線通行難易領域は以下のように生成される。速度に影響を及ぼす要素は、道路の縁、ガードレール、分離帯など道路の物理的な障壁である。従って、交通環境認識部52にて認識した道路の物理的な障壁に対して、これらの境界線の通りに高さ1の通行難易領域(壁状)を生成する。
方位用の車線通行難易領域は以下のように生成される。方位に影響を及ぼす要素は、速度に影響を及ぼす道路の物理的な障壁のほかに、走行車線選択部にて選択された走行可能な車線がある。方位用通行難易領域は、速度用の通行難易領域に加え、走行車線選択部で通行すべきでないとされた車線(以下、通行すべきでない車線を閉車線、通行すべき車線を開車線と呼ぶ)を塞ぐように、通行難易領域を生成する。
図8は、車線変更をする際に生成された車線通行難易領域の例である。ここではまず閉車線の両縁と方位決定用視野の交点を求める。 通常、交点は各車線に対して4点得られる(図8の黒星印を参照)。本発明で視野とは、現実世界において運転者が運転操作量を決定するために、通行難易領域を勘案する領域で、本発明では方位を決める操作と速度を決める操作に必要な情報の範囲が異なると仮定し、それぞれ方位決定用視野、速度決定用視野を定義している。図8にて点線で示されている視野は、方位決定用である。交点が得られないときは、処理を中断し省略する。両縁について交点が得られたら、開車線寄りの縁の交点は自分から遠い方、その反対の縁の交点は自分に近いほうの交点を結ぶ線上に通行難易領域(壁状)を生成する。通行難易領域は、方位決定用視野内にある全ての閉車線に対して生成される。
図9は、右折の際に生成された車線通行難易領域の例である。右折の場合は、速度用と方位用と同じ通行難易領域が、走行車線に対応して生成される。交差点内では、右折後に走行する車線に接続するような仮想的走行車線を作り、それに対応した通行難易領域を生成する。
2.2.2 停止標識通行難易領域生成部
停止標識通行難易領域生成部62では、停止標識対応行動決定部56で停止の判断が下された停止標識に対応する停止線上に、速度用、または速度用と方向用の通行難易領域を生成する。
速度用の停止標識通行難易領域は、次のように生成される。停止標識対応行動決定部56で停止の判断が下された停止標識に対応する停止線上に、高さ1の通行難易領域(壁)を生成する。
方向用の停止標識通行難易領域は、次のように生成される。停止標識通行難易領域生成部62では、停止線は回避するものではなく停止するものと捉えているので、方位用通行難易領域は生成しないか、あるいは停止線に正対して停止させるために通行誘導度(負の通行難易度)を生成する。すなわち、停止線上に高さ−1(負)の通行難易領域(壁)を生成する。この処理により、停止線へ吸い寄せられるように方位が決定される(詳細は後述)。
図10は、信号に対する速度用通行難易領域生成の例を示す。この図では、自車の周囲に停止標識対応行動決定部56にて停止と判断された信号があるので、停止標識通行難易領域生成部62は、信号に対する停止線上に高さ1の速度用通行難易領域(壁状)を生成する。
2.2.3 他移動体通行難易領域生成部
他移動体通行難易領域生成部64では、周囲にある移動体に対して、他移動体行動予測部58で予測された行動に対応した通行難易領域を生成する。
速度用通行難易領域は、次のような手順で、他移動体行動予測部で生成されたパラメータを用いて生成される。
1) 基本形:移動体の縦横の長さと同じ領域
2) 速度:他移動体行動予測部で予測された速度に応じて、基本形の縦の長さを伸ばす
3) 種類:移動体の種類に応じて、バスやトラックやバイクは広めなど横幅を調整する
4) 側方通過マージン:自分の絶対速度や、他移動体の絶対速度が大きいときはマージンを大きくして横幅を調整する
5) 方向指示灯:方向指示灯を点滅させながら走行している移動体では、方向指示灯点滅方向の横幅を広くする
6) 警告音:警告音を発している他移動体の縦の長さを伸ばす
方位用通行難易領域は、追従走行中の前走車や右折時に通過待ちの対向車など、回避しない車両については生成しない。生成方法は、速度用と同様である。
図11は、他移動体通行難易領域の例を示す。この図では、自分の周囲に駐車中の移動体(a) がいる。(a)に対して、通行難易領域を以下の通り生成する。この移動体は、他移動体行動予測部で速度0と判定されたので、縦は自車の長さ、横は移動体の幅に側方通過マージンを加えた幅に通行難易領域を生成する。種類は乗用車、方向指示灯点灯はなし、警告音はなし、なので、それらは通行難易領域に影響しない。
図12は、他移動体通行難易領域の別の例を示す。この図では自分の周囲に、同方向に走行中の移動体(b) 、対向車線走行中の移動体(c) がいる。(b)、(c)に対して、通行難易領域を以下の通り生成する。
移動体(b)は、他移動体行動予測部58で自分と同じ方向に速度Xで進行していると判定されたので、縦は速度Xに応じた長さ、横は移動体の幅に側方通過マージンを加えた幅に通行難易領域を生成する。同方向なので側方通過マージンは小さい。種類は乗用車、方向指示灯点灯はなし、警告音はなし、なので、それらは通行難易領域に影響しない。
移動体(c)は、他移動体行動予測部58で反対方向に速度Yで進行していると判定されたので、縦は速度Yに応じた長さ、横は移動体の幅に側方通過マージンを加えた幅の通行難易領域を生成する。反対方向なので側方通過マージンは大きい。種類は乗用車、方向指示灯点灯はなし、警告音はなし、なので、それらは通行難易領域に影響しない。
2.2.4 通行難易領域統合部
通行難易領域統合部66は、車線通行難易領域生成部60、停止標識通行難易領域生成部62、他移動体通行難易領域生成部64にて生成された通行難易領域を統合する。統合は、それぞれの通行難易領域を加算して行う。方位用の通行難易領域については、加算する前に各通行難易領域を自車の車幅とマージン分広げる。マージンは、各運転者モデルに固有の値であり、初心者や慎重な人は広めに、熟練者や強気な人は狭めに予め設定する。
2.2.5 方位用視野内通行難易領域抽出部と速度用視野内通行難易領域抽出部
方位用視野内通行難易領域抽出部68と速度用視野内通行難易領域抽出部70は、それぞれに設定された視野を用いて、視野内通行難易領域抽出を行う。視野内通行難易領域抽出は、通行難易領域統合部66で統合された通行難易領域と視野を重ね合せ、視野の中にある通行難易領域を抽出する。
図13は視野設定方法の一例である。視野の形は、図13のような三角形の他、扇形あるいは楕円などでも良い。本実施例では、次式のように速度に応じて奥行きや幅が変化する三角形を用いて視野を形成する。
d = max(kdv, dmin) (1)
w = min(kw/v, wmax) (2)
ただし、dは奥行き、dminは最小奥行き、wは幅、wmaxは最大幅、vは走行速度、kdとkwは定数をあらわす。ここで、kdとkwは、幅が広く奥行きが短い三角形(図13の(a))と、幅が狭く奥行きが長い三角形(図13の(b))の2種類の三角形を作るために2組のパラメータが用意される。
そして、一実施例においては、方位決定用視野は三角形(a)によって形成され、速度決定用視野は三角形(a)と三角形(b)の和によって形成される。奥行きは三角形(b)の方が長く、幅は三角形(a)の方が広い。
ここで、二つの三角形の和によって視野を形成することは、速度決定用視野に限られるものではなく、方位決定用視野が速度決定用視野と同一形状でも良い。
図14は、通行難易領域の抽出例を示す。ここでは、通行難易領域統合部66で統合された、車線通行難易領域((A)、(B))と他移動体通行難易領域(C)と視野を重ね合せ、視野内の通行難易領域を抽出している。
2.2.6 方位見かけの通行難易度分布生成部と速度見かけの通行難易度分布生成部
方位用見かけの通行難易度分布生成部72と速度用見かけの通行難易度分布生成部74は、抽出された通行難易領域が異なる以外は同じように、見かけの通行難易度分布を生成する。
見かけの通行難易度分布は、運転者モデルの視野領域の各方向ψについての「見かけの」通行難易度である。すなわち、自己が操作する移動体の進行方向と速度を運転者モデルが決定するに当って、運転者モデルから「見える」通行難易領域が、移動体の操作に及ぼす影響を数値化したものである。
従って、各方位ψにおいて抽出された各通行難易領域の見かけの通行難易度分布は、各通行難易領域について元々設定されている通行難易度が大きい程大きくなるように、また、通行難易領域と移動体との距離が大きい程小さくなるように設定される。一例として、見かけの通行難易度分布d(ψ)は、以下の式で算出される。
Figure 2005242688
ここで、Di(ψ)は、方位ψでi番目に検知された通行難易領域における通行難易度であり、li(ψ)は、方位ψでi番目に検知された通行難易領域までの移動体からの距離を表す。
図15は、図14に対応した通行難易度分布を表す。図14にある通行難易領域(A)、(B)、(C)は、上述の処理によって見かけの通行難易度分布に変換される。
このようにして算出された見かけの通行難易度分布d(ψ)は、抽出された領域が何であるか(例えば、道路外の建物のような実物なのか交通法規なのか)という情報が一切剥ぎ取られた数値分布となる。これによって、通行難易領域と多様な交通規則とを1つの指標のみで表現することが可能となる。
以下、方位見かけの通行難易度分布をdd(ψ)、 速度見かけの通行難易度分布をds(ψ)とする。
2.2.7 目標方位決定部
目標方位決定部76は、方位見かけの通行難易度分布dd(ψ)を受け取り、方位見かけの通行難易度分布dd(ψ)を走査して、見かけの通行難易度が最小となる方位を検出し、それを目標方位ψTとする。
2.2.8 目標速度決定部
目標速度決定部78は、速度見かけの通行難易度分布ds(ψ)および目標方位ψTを受け取り、見かけの通行難易度分布ds(ψ)から目標方位ψTにおける見かけの通行難易度を求め、その難易度に基いて上限目標速度vdを計算する。上限目標速度vdは、方位用見かけの通行難易度分布が高いほど小さくまたは0になるように決定される。一例として、以下の式で算出される。
Figure 2005242688
ただし、axは運転者モデル毎に設定される減速時縦方向最大加速度であり、dは目標方位ψTの見かけの通行難易度を表す。
そして、この上限目標速度vdと、運転者モデル毎に設定されている上限速度Vmaxのうち、小さい方を目標速度vT’として決定する。式で表すと以下のようになる。
vT’ = min(vd, vmax) (5)
決定した目標速度vT’は、交通環境認識部で認識された交通標識および交通状況に基づいて設定されている上限速度vlに関する情報があればそれを参照し、vT’と比較して小さいほうを目標速度vTとして決定する。式で表すと以下のようになる。
vT = min(vT’, vl) (6)
決定した目標速度vTは、アクセル/ブレーキ操作値生成部82に出力される。
以上説明したように、移動体は、目標経路に従って車線を保持しながら通行しつつも、他の移動体や道路外区画を回避することができる。
2.2.9 中周期処理の第2の実施例
これまで中周期処理について、通行難易領域統合部66で生成された通行難易領域を用いて、方位用、速度用の通行難易度を生成し、目標方位と目標速度の決定を並列に処理する実施形態について説明した。一方、第2の実施形態として、目標方位を決定した後に、決定した目標方位に基づいて目標速度を決定するという、逐次処理を行う実施形態も可能である。図5の運転者モデル32との相違点は、通行難易度統合部66から目標速度決定部78までの構成が並列から直列に変更されている点である。以下、この相違点に絞って第2の実施形態について説明する。
図18は、図5に示す運転者モデル32のブロック図から構成が変更された、通行難易領域統合部66から目標速度決定部78までを示すブロック図である。通行難易領域統合部66、方位視野内通行難易領域抽出部68、方位見かけの通行難易度分布生成部72、目標方位決定部76、および目標速度決定部78は、図5に示す要素と同じである。
この構成では、通行難易領域統合部66の処理が終わって通行難易領域が生成されたら、先に方位用の処理(方位視野内通行難易領域抽出部68、方位見かけの通行難易度分布生成部72、目標方位決定部76)を行い、通行難易度に基づいた目標方位ψTを決定する。
続いて、目標方位決定部76から目標方位ψTが、通行難易領域統合部から通行難易領域の情報が、速度見かけの通行難易度生成部84へ入力される。
速度見かけの通行難易度生成部84は、目標方位ψTに沿って通行難易領域を検索して最大の通行難易度を見つけ、見かけの通行難易度を計算する。検索範囲は、たとえば、前述の速度用視野内通行難易領域抽出部70で用いた視野決定用の三角形(b)の奥行きと同じ長さで設定する。得られた最大の通行難易度とその距離から、見かけの通行難易度を計算する。計算は以下の式で行う。
Figure 2005242688
ここで、DiT)は、目標方位ψTでi番目に検知された通行難易領域における通行難易度であり、liT)は、目標方位ψTでi番目に検知された通行難易領域までの移動体からの距離を表す。
続いて、速度見かけの通行難易度が目標速度決定部78へ入力され、前述の処理(2.2.8参照)を行い、目標速度vTが決定される。
速度見かけの通行難易度生成部84と速度見かけの通行難易度分布生成部74との違いは、見かけの通行難易度を計算するための通行難易領域の検索範囲である。図19は速度見かけの通行難易度生成部84による通行難易領域の検索範囲を示している。図に示す通り、速度用の見かけの通行難易度は目標方位上のみで検索される。これにより、速度用の検索範囲が大幅に少なくなり、計算コストが削減される。
2.3 短周期処理
短周期処理は、中周期処理で準備された目標方位と目標速度を用いて、車両運動モデル34の操作量を求める。具体的には、目標方位を受けてステアリングホイール操作値生成部80でステアリングホイ−ル操作値を生成し、目標速度を受けてアクセル/ブレーキ操作値生成部82でアクセル/ブレーキ操作値を生成する。
2.3.1 ステアリングホイール操作値生成部
ステアリングホイール操作生成部80は、目標方向ψTを車両運動モデル34に与えるステアリングホイール操作角度に変換する。この変換は、例えば以下のような手順で行われる。
まず、目標方位ψTにステアリングゲインgsをかけて暫定目標ステアリングホイール角度STmpを求める。次に、STmpに対し、各車両運動モデルに設定されているステアリングホイールの操作範囲[−STmp, Smax]で上下限のリミット処理を行って、目標ステアリングホイール角度STを算出する。算出された目標ステアリングホイール角度STと現在のステアリングホイール角度Sk-1の偏差を取り、予め定義されている時間遅れゲインgs d(0≦gs d≦1)をかけて、Δsを算出する。これにSk-1を加えて、ステアリングホイール操作角度を算出する。これを式で書くと以下のようになる。
Figure 2005242688
2.3.2 アクセル・ブレーキ操作生成部
アクセル・ブレーキ操作生成部82は、目標速度vTを車両運動モデル34に与えるアクセル操作量及びブレーキ操作量に変換する。この変換は、例えば以下のような手順で行われる。
まず、目標速度と実速度vの差に、予め定められているアクセルゲインgaとブレーキゲインgbをそれぞれかけて、暫定目標アクセル踏込み量aTmp及びbTmpに対し、各車両運動モデル毎に設定されているアクセルとブレーキの操作範囲[amin,amax]または[bmin,bmax]で上下限のリミット処理を行って、目標アクセル踏込み量aT、目標ブレーキ踏込み量bTをそれぞれ算出する。
算出された目標アクセル踏込み量aT及び目標ブレーキ踏込み量bTと、現在のアクセル操作量ak-1、ブレーキ操作量bk-1の偏差をそれぞれ取り、予め定義されている時間遅れゲインga d(0≦ga d≦1)、gb d (0≦gb d≦1)をかけて、Δa、Δbを算出する。これにそれぞれak-1、bk-1を加えて、アクセル操作量及びブレーキ操作量を算出する。これを式で書くと、以下のようになる。
Figure 2005242688
以上のようにして計算されたステアリングホイール操作角度、アクセル操作量及びブレーキ操作量は車両運動モデル34に与えられる。
なお、ステアリングゲイン、アクセルゲイン、ブレーキゲインや各時間遅れゲインを運転者モデル毎に別の値とすることによって、運転者の個性を表現することができる。
3.通行誘導度の効果
本発明の実施形態では、各移動体モデル30の行動決定の基準として通行難易領域という概念を導入している。通行難易領域は、通行すべきでない度合いを数値化した通行難易度で定義され、さまざまな要素から構成される周囲の交通状況を一元化することが可能である。通行難易度では、数値の増大は通行が一層難しくなることを表しており、反対に数値の減少は通行が一層容易になることを表している。ゆえに、正の通行難易度は、通行のしにくさを示す通行困難度と定義され、負の通行難易度は、望ましい運転操作を示す通行誘導度と定義される。
通行誘導度を通行難易領域生成処理に導入することにより、各移動体モデルの行動性能が向上する。具体的には、例えば、通行してほしいコースの指定、停止位置や方向の指定、および特定の車両の追従、といった操作が可能となる。以下にこれらの具体例について解説する。
・通行してほしいコースの指定
通行誘導度によって、車線変更や右左折時あるいは通常走行中に、道路のどの位置を通ってほしいかを指定することができる。図5の運転者モデル32の構成要素で具体的に示すと、走行車線選択部54で通行してほしい道路領域を抽出し、車線通行難易領域生成部60で抽出された領域に対して方位用通行誘導度を生成する。通行誘導度は、ゆるやかに通行領域を指定したい場合は低く(0に近く)、しっかり指定したい場合は高く(1に近く)設定する。
・停止位置や方向の指定
通行困難度では、停止する際の位置や方向まで操作することはできないが、通行誘導度を導入することで、例えば停止線に正対させて停止させることができる。具体的には、停止標識対応行動決定部56で通行誘導度を生成するかどうかを決め、生成する場合は停止標識通行難易領域生成部62で方位用通行誘導度を高さ1で設定する。
・特定車両の追従
特定の車両に通行誘導度を生成することで、その車両を追跡することができる。具体的には、他移動体行動予測部58で追従する移動体を選択し(追従しない場合は選択しない)、選択された移動体に対して、他移動体通行難易領域生成部64で方位用および速度用の通行誘導度を生成する。通行誘導度は、緩やかに追跡させたい場合は低く、きちんと追跡させたい場合は高く設定する。
図16は、停止標識通行難易領域生成部62における通行誘導度の導入例を示す。図16は、横断歩道の手前で停止するように、停止位置(C)に速度用通行困難度、方向用通行誘導度が生成されており、あわせて走行車線の境界上に速度、方向用通行困難度が生成されている((A)、(B))。
通行難易領域統合部66は、通行誘導度の符号を負に変えて、通行困難度はそのまま加算して、通行難易領域を統合する。図17は、図16の通行難易領域に基づいた方位用見かけの通行難易度分布である。横断歩道の停止位置(C)の部分の通行難易度が負の値であるので、目標方位決定部76が選択する方位がこの部分になる可能性が一層高くなる。従って、移動体が停止した際に、停止線に正対することが可能となる。
以上、この発明を具体的な実施例について記述したが、この発明はこのような実施例に限定されるものではない。
本発明のナノ交通シミュレータは、ドライビングシミュレータと交通シミュレータが組み合わさっていること、移動体の挙動が回りの交通環境によってかなり自由に生成されることを特徴とする。産業上の利用可能性として、以下のことが考えられる。
(1) 新しいインフラストラクチャや交通法規など、現実世界に存在しない交通社会を交通シミュレータの中に構築し、交通社会がどうなるかを観察・解析する。例えば移動時間や事故発生率などを指標として、その設備や法規の導入によって交通社会がどうなるかを調べる。
(2) 人がドライビングシミュレータのコックピットに座って、自ら操作しながら交通シミュレータの中を通行する。例えば、新しい交通法規が導入された交通社会で人がどのように運転するのかを、ドライビングシミュレータで行った運転操作を観察・解析することによって知ることができる。
(3) 移動体挙動(交通シミュレータの移動体や、他のドライビングシミュレータの挙動)をドライビングシミュレータで再生する。これにより、自分以外の運転挙動が体験できる。
本発明の一実施形態であるナノ交通シミュレータの概略図である。 シミュレーション部の構成図である。 ナノ交通シミュレータの処理の概略を示すフローチャートである。 道路交通環境データベースのデータ例である。 運転者モデルの概略図である。 道路交通環境データベースを用いた経路設定と走行車線選択の例である。 交通環境認識部における交通状況検知範囲の例である。 車線変更時に生成された車線通行難易領域の例である。 右折時に生成された車線通行難易領域の例である。 信号に対する停止標識通行難易領域の例である。 駐車車両に対する他移動体通行難易領域の例である。 走行車両に対する他移動体通行難易領域の例である。 速度決定用視野と方向決定用視野の例である。 通行難易領域の抽出例である。 見かけの通行難易度分布の例である。 横断歩道停止時の通行難易領域の抽出例である。 通行誘導度を導入した見かけの通行難易度分布の例である。 第2の実施形態による運転者モデルの、第1の実施形態との相違点を示す図である。 第2の実施形態による速度見かけの通行難易度の検索範囲を示す図である。
符号の説明
10 道路交通シミュレーション装置
12 制御部
14 シミュレーション部
16 表示部
20 道路交通環境データベース
30 移動体モデル
32 運転者モデル
34 車両運動モデル


Claims (11)

  1. 道路交通環境と複数の移動体により生じる道路交通の相互関係を模擬する道路交通シミュレーション装置であって、
    交通シミュレーションを実行するシミュレーション部と、交通シミュレーションの経過を表示する表示部と、シミュレーション部の制御を行う制御部と、を有し、
    該シミュレーション部は道路交通環境データベースおよび移動体モデルを有し、該移動体モデルは運転者の運転操作をモデル化した運転者モデルと、車両の挙動をモデル化した車両運動モデルとを有し、該運転者モデルは異なる長さの周期の処理を並列に実行する、道路交通シミュレーション装置。
  2. 前記道路交通環境データベースが、通行路データ、標識データ、および接続データを有し、
    該通行路データは、車線の幅および長さ、路面の摩擦係数、車道および歩道の種別、走行方向の少なくとも一つを含む街路の物理的情報であり、
    該標識データは、信号機、踏切、速度規制、進路規制、一時停止を含む規則、車線区分、分離帯、横断歩道の位置、種別の少なくとも一つであり、
    該接続データは、道路の接続情報であり、
    前記データベース内の情報は、シミュレーション実行中に前記複数の移動体それぞれによって動的に認識される、請求項1記載の道路交通シミュレーション装置。
  3. 前記運転者モデルが、更新頻度の低い運転操作を長い周期で行う長周期処理と、該長周期処理よりも短い頻度で更新するべき運転操作を行う中周期処理と、該中周期処理よりも短い頻度で更新するべき運転操作を行う短周期処理と、を並列に実行し、各周期処理の結果を統合し、車両運動モデルに出力する、請求項1記載の道路交通シミュレーション装置。
  4. 前記運転者モデルは、自分の周囲の前記道路交通環境データと自分の周囲にいる他の前記移動体によって構成される交通状況を、通行の難易度を示す通行難易度で一元的に表現するよう構成されており、該通行難易度が前記運転操作に反映される、請求項3記載の道路交通シミュレーション装置。
  5. 前記通行難易度は、走行車線に関する情報、停止規則に関する情報、および周囲の移動体に関する情報の少なくとも1つについて生成される、請求項4記載の道路交通シミュレーション装置。
  6. 前記通行難易度を示す領域が、車線通行難易領域生成部、停止標識通行難易領域生成部、および他移動体通行難易領域生成部の少なくとも1つによって生成され、通行難易領域統合部で統合される、請求項5記載の道路交通シミュレーション装置。
  7. 前記運転者モデルは、自分の周囲にいる他の前記移動体によって構成される前記交通状況から、現時点における上限速度を推定する上限速度推定部をさらに有する、請求項4記載の道路交通シミュレーション装置。
  8. 前記運転者モデルが、前記交通状況個別に事前設定された特性および運転者モデル個別に事前設定された特性の両方または一方に基づいて前記通行難易度を生成する、請求項4記載の道路交通シミュレーション装置。
  9. 前記通行難易度が、通行のしにくさを示す通行困難度および望ましい運転操作を示す通行誘導度を含み、該通行困難度は前記通行難易度の正の値であり、該通行誘導度は前記通行難易度の負の値である、請求項4記載の道路交通シミュレーション装置。
  10. 前記車両運動モデルが、ドライビングシミュレータで用いることが可能な精度を有する自由度の高いモデルである、請求項1記載の道路交通シミュレーション装置。
  11. 前記移動体モデルは、少なくとも1つをドライビングシュミレータで代替可能である、請求項9記載の道路交通シミュレーション装置。
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