JP2020192824A - 運転挙動制御方法及び運転挙動制御装置 - Google Patents

運転挙動制御方法及び運転挙動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】自律走行車両の運転挙動を、運転状況と乗員の好みに応じて設定する。【解決手段】運転挙動制御方法では、自律走行車両1の運転挙動を定めるパラメータを特定の運転状況に応じて設定し(S4、S14)、このパラメータにより生じた運転挙動に対する乗員のフィードバックを検出し(S6)、このフィードバックに応じて変更されたパラメータに基づいて、自律走行車両1が特定の運転状況又は特定の運転状況に類似する運転状況に再び遭遇した際の運転挙動を定める(S9〜S11、S13、S14)。【選択図】図4

Description

本発明は、運転挙動制御方法及び運転挙動制御装置に関する。
下記特許文献1には、車両の自動運転装置の運転特性を運転者に応じて切り替える技術が開示されている。
特開2017‐61168号公報
しかしながら、出発地点から目的地までの間には様々な運転状況が存在する。特許文献1の技術では、運転状況の変化に応じて運転挙動を変更することができない。
本発明は、自律走行車両の運転挙動を、運転状況と乗員の好みに応じて設定することを目的とする。
本発明の一態様に係る運転挙動制御方法では、自律走行車両の運転挙動を定めるパラメータを特定の運転状況に応じて設定し、このパラメータにより生じた運転挙動に対する乗員のフィードバックを検出し、このフィードバックに応じて変更されたパラメータに基づいて、自律走行車両が特定の運転状況又は特定の運転状況に類似する運転状況に再び遭遇した際の運転挙動を定める。
本発明の一態様によれば、自律走行車両の運転挙動を、運転状況と乗員の好みに応じて設定することができる。
実施形態の運転支援装置を搭載する車両の概略構成の一例を示す図である。 出発地点から目的地までの乗車中に存在する複数の運転状況の例を示す図である。 運転状況に応じて定められる運転挙動の説明図である。 運転支援装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 実施形態の運転挙動制御方法の一例のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
自車両1は、自車両1の運転支援を行う運転支援装置10を備える。運転支援装置10による運転支援は、自車両1の周辺の走行環境に基づいて、運転者が関与せずに自車両1を自動で運転する自律走行制御(自動運転制御と呼ばれることもある)や、自車両1の駆動、制動及び操舵の少なくとも1つを制御する走行制御を含む。
走行制御は、例えば自動操舵、自動ブレーキ、先行車追従制御、定速走行制御、車線維持制御、合流支援制御などであってよい。
また、運転支援は、自律走行制御や走行制御のほか、運転者に操舵操作、加速操作、減速操作を促す情報(メッセージ)の出力を含んでよい。
運転支援装置10は、測位装置11と、地図データベース12と、周囲環境センサ13と、車両センサ14と、通信装置15と、ユーザインタフェース装置16と、ナビゲーションシステム17と、コントローラ18と、アクチュエータ19を備える。
図面において、地図データベースを「地図DB」と表記し、ユーザインタフェース装置を「ユーザI/F装置」と表記する。
測位装置11は、自車両1の現在位置を測定する。測位装置11は、例えば全地球型測位システム(GNSS)受信機を備えてよい。GNSS受信機は、例えば地球測位システム(GPS)受信機等であり、複数の航法衛星から電波を受信して自車両1の現在位置を測定する。測位装置11は、例えばオドメトリにより自車両1の現在位置を測定してもよい。
地図データベース12は、自律走行用の地図として好適な高精度地図データ(以下、単に「高精度地図」という。)を記憶してよい。高精度地図は、ナビゲーション用の地図データ(以下、単に「ナビ地図」という。)よりも高精度の地図データであり、道路単位の情報よりも詳細な車線単位の情報を含む。
例えば、高精度地図は車線単位の情報として、車線基準線(例えば車線内の中央の線)上の基準点を示す車線ノードの情報と、車線ノード間の車線の区間態様を示す車線リンクの情報を含む。
車線ノードの情報は、その車線ノードの識別番号、位置座標、接続される車線リンク数、接続される車線リンクの識別番号を含む。車線リンクの情報は、その車線リンクの識別番号、車線の種類、車線の幅員、車線境界線の種類、車線の形状、車線区分線の形状、車線基準線の形状を含む。高精度地図は更に、車線上又はその近傍に存在する信号機、停止線、標識、建物、電柱、縁石、横断歩道等の地物の種類及び位置座標と、地物の位置座標に対応する車線ノードの識別番号及び車線リンクの識別番号等の、地物の情報を含む。
高精度地図は、車線単位のノード及びリンク情報を含むため、走行ルートにおいて自車両1が走行する車線を特定可能である。高精度地図は、車線の延伸方向及び幅方向における位置を表現可能な座標を有する。高精度地図は、3次元空間における位置を表現可能な座標(例えば経度、緯度及び高度)を有し、車線や上記地物は3次元空間における形状として記述され得る。
また地図データベース12には、ナビ地図が記憶されていてもよい。ナビ地図は道路単位の情報を含む。例えば、ナビ地図は道路単位の情報として、道路基準線(例えば道路の中央の線)上の基準点を示す道路ノードの情報と、道路ノード間の道路の区間態様を示す道路リンクの情報を含む。道路ノードの情報は、その道路ノードの識別番号、位置座標、接続される道路リンク数、接続される道路リンクの識別番号を含む。
道路リンクの情報は、その道路リンクの識別番号、道路規格、リンク長、車線数、道路の幅員、制限速度を含む。
周囲環境センサ13は、自車両1の周囲環境についての様々な情報(周囲環境情報)、例えば自車両1の周辺の物体を検出する。周囲環境センサ13は、自車両1の周辺に存在する物体、自車両1と物体との相対位置、自車両1と物体との距離、物体が存在する方向等の第1車両の周囲環境を検出する。
周囲環境センサ13は、レーザレンジファインダ(LRF)やレーダなどの測距装置や、カメラを備えてよい。カメラは、例えばステレオカメラであってよい。カメラは、単眼カメラであってもよく、単眼カメラにより複数の視点で同一の物体を撮影して、物体までの距離を計算してもよい。また、撮像画像から検出された物体の接地位置に基づいて、物体までの距離を計算してもよい。
車両センサ14は、自車両1から得られる様々な情報(車両情報)を検出する。車両センサ14には、例えば、自車両1の走行速度(車速)を検出する車速センサ、自車両1が備える各タイヤの回転速度を検出する車輪速センサ、自車両1の3軸方向の加速度(減速度を含む)を検出する3軸加速度センサ(Gセンサ)、操舵角(転舵角を含む)を検出する操舵角センサ、自車両1に生じる角速度を検出するジャイロセンサ、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ、自車両1のアクセル開度を検出するアクセルセンサと、運転者によるブレーキ操作量を検出するブレーキセンサが含まれる。
通信装置15は、自車両1の外部の通信装置との間で無線通信を行う。通信装置15は、例えば路車間通信や公衆通信回線により、他車両の車両情報を収集するクラウドデータベースと通信してもよく、車車間通信により自車両1の周囲の他車両と通信してもよい。
ユーザインタフェース装置16は、乗員との間で情報を授受するヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI:Human Machine Interface)であり、異なる複数のモダリティ(modality:経路)で情報を授受する。ユーザインタフェース装置16は、運転支援装置10とは別体の情報端末(例えば、スマートフォンやタブレット装置)であってもよい。なお、乗員には、運転者が含まれるほか、自車両1の自律走行制御に関する操作指示権限を有する乗員や同乗者が含まれる。
ユーザインタフェース装置16は、例えば音声情報を授受するスピーカとマイクロフォンを備えてもよい。また、ユーザインタフェース装置16は、視覚情報を提供するディスプレイ装置を備えてもよい。ユーザインタフェース装置16は、乗員が物理的に操作するキーボード、ボタン、ダイヤル、スライダ、マウス、タッチパネル、レバー、ジョイスティック、タッチパッド等を備えてもよい。
また、ユーザインタフェース装置16は、乗員の表情、顔の向き、姿勢、手の動きを撮影するカメラを備えてもよい。ユーザインタフェース装置16は、乗員の姿勢や手の動き、心拍数などの健康指標を検出するセンサを備えてもよい。
ナビゲーションシステム17は、測位装置11により自車両1の現在位置を認識し、その現在位置における地図情報を地図データベース12から取得する。ナビゲーションシステム17は、乗員が入力した目的地までの走行経路を設定し、この走行経路に従って乗員に経路案内を行う。
またナビゲーションシステム17は、設定した走行経路の情報をコントローラ18へ出力する。自律走行制御時にコントローラ18は、ナビゲーションシステム17が設定した走行経路に沿って自律走行するように第1車両を自動で運転する。
コントローラ18は、自車両1の運転支援制御を行う電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である。コントローラ18は、特許請求の範囲に記載された運転挙動制御装置の一例である。
コントローラ18は、プロセッサ20と、記憶装置21等の周辺部品とを含む。プロセッサ20は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。
記憶装置21は、半導体記憶装置や、磁気記憶装置、光学記憶装置等を備えてよい。記憶装置21は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
以下に説明するコントローラ18の機能は、例えばプロセッサ20が、記憶装置21に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
なお、コントローラ18を、以下に説明する各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。
例えば、コントローラ18は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばコントローラ18はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
コントローラ18は、自車両1の現在位置を推定し、推定した現在位置と、地図データベース12の道路地図データと、ナビゲーションシステム17から出力された経路情報と、周囲環境と、自車両1の走行状態に基づいて、自車両1が走行すべき予定進路を決定する。
例えば、コントローラ18は、予定進路として自車両1が走行すべき目標走行軌道を設定する。コントローラ18は、決定した予定進路に基づいて自車両1の自律走行制御や運転支援制御を行い、アクチュエータ19を駆動して自車両1の走行を制御する。
アクチュエータ19は、コントローラ18からの制御信号に応じて、自車両1のステアリングホイール、アクセル開度及びブレーキ装置を操作して、自車両1の車両挙動を発生させる。アクチュエータ19は、ステアリングアクチュエータと、アクセル開度アクチュエータと、ブレーキ制御アクチュエータを備える。ステアリングアクチュエータは、自車両1のステアリングの操舵方向及び操舵量を制御する。アクセル開度アクチュエータは、自車両1のアクセル開度を制御する。ブレーキ制御アクチュエータは、自車両1のブレーキ装置の制動動作を制御する。
さらに、コントローラ18は、自律走行制御による運転操作の特性(以下「運転挙動」と表記する)を、自車両1の現在の運転状況に応じて設定する。
運転挙動は、目標操舵角や目標車速の上限の大小、操舵速度、加減速の緩急、車間距離、車間時間、回避開始衝突余裕時間などのパラメータなどにより特徴付けられる運転操作の特性を表す指標である。
運転挙動は、運転操作を評価する様々な観点により分類分けすることができる。
例えば運転挙動は、自車両1の運転の安全性の観点から分類分けできる。
例えば、運転挙動の分類を「非常に安全」、「安全」、「普通」、「活動的」及び「非常に活動的」の5段階に分類してよい。これらの運転挙動の分類の種類や数は予め定められていてよい。
ここで「安全」とは、乗員の安心感を優先する慎重な運転特性を意味し、比較的緩慢な運転操作を行ったり、車間距離、車間時間、回避開始衝突余裕時間を長めに確保したり、平均的な周囲車両や法定速度よりも低い速度で走行する運転特性である。
反対に「活動的(Aggressive)」とは、車速や効率、操作速度を優先する運転特性を意味し、比較的急な運転操作を行ったり、車間距離、車間時間、回避開始衝突余裕時間を最小限に抑えたり、平均的な周囲車両よりも高い速度で走行する運転特性である。
コントローラ18は、設定した運転挙動に応じて加減速及び操舵の少なくとも一方を制御する。すなわちコントローラ18は、自車両1の運転挙動を定めるパラメータを設定する。運転挙動を定めるパラメータは、例えば、目標車速の上限値、目標操舵角の上限値、加減速度や操舵速度の上限値、車間距離、車間時間、回避開始衝突余裕時間を含んでよい。
例えばコントローラ18は、「非常に安全」な運転挙動、「安全」な運転挙動、「普通」の運転挙動、「活動的」な運転挙動及び「非常に活動的」な運転挙動の順で目標車速の上限値を低く設定する。
また例えば、「非常に安全」な運転挙動、「安全」な運転挙動、「普通」の運転挙動、「活動的」な運転挙動及び「非常に活動的」な運転挙動の順で、目標操舵角の上限値を小さく設定する。また例えば、「非常に安全」な運転挙動、「安全」な運転挙動、「普通」の運転挙動、「活動的」な運転挙動及び「非常に活動的」な運転挙動の順で、加減速度や操舵速度の上限値を小さく設定する。また例えば、「非常に安全」な運転挙動、「安全」な運転挙動、「普通」の運転挙動、「活動的」な運転挙動及び「非常に活動的」な運転挙動の順で、車間距離、車間時間、回避開始衝突余裕時間を長く設定する。
一方で「運転状況」とは、運転中の自車両1が置かれている状況であり、走行シーン(例えば、交差点、合流区間、レーン変更、工事区間など)と、運転の難易度を定める外部条件(例えば、天候、時刻、交通量、路面状況、事故、特定のイベントなど)とにより定まる。
図2A及び図2Bに運転状況の例を示す。出発地点から目的地までの1回の乗車において複数の運転状況A〜Dが発生している。例えば、最初の運転状況Aは通常難易度の外部条件でT字路30を通過する運転状況であり、次の運転状況Bは通常難易度の外部条件で合流区間32を通過する運転状況である。次の運転状況Cは通常難易度の外部条件で工事区間33を通過する運転状況であり、最後の運転状況Dは、高い難易度の外部条件でT字路31を通過する運転状況である。
コントローラ18は、これらの運転状況に応じてそれぞれ運転挙動を設定する。これらの運転状況またはこれらに類する運転状況に最初に遭遇した場合、コントローラ18は、運転挙動の規定値(デフォルト値)を運転状況に応じて設定する。
例えばコントローラ18は、各運転状況に応じて自律走行の不確実性を算出し、自律走行の不確実性に基づいて運転挙動の規定値を設定する。ここで「自律走行の不確実性」は、運転状況の途中で自律走行を中止して手動運転に切り替える可能性を表す。
例えばコントローラ18は、各運転状況における運転の難易度を定める外部条件に基づいて自律走行の不確実性を算出してよい。
図2Bの例では、運転状況A、B及びCにおいて「通常難易度の外部条件」に応じて自律走行の不確実性が「高い」と算出し、「安全」な運転挙動を設定する。運転状況Dにおいて「高難易度の外部条件」に応じて自律走行の不確実性が「非常に高い」と算出し、「非常に安全」な運転挙動を設定する。
なお、コントローラ18は、外部条件に加えて又は代えて、自車両1の内部条件(各センサの健全性、測位精度、コントローラ18のプロセッサの負荷、ネットワーク状態、アルゴリズムのバグ、コントローラ18の温度など)に基づいて自律走行の不確実性を算出してよい。
しかしながら、運転挙動に対する嗜好性には個人差があり、コントローラ18が設定した規定値の運転挙動に自車両1の乗員が満足するとは限らない。図2Bの例では、自車両1の乗員は、運転状況Aでは乗員は「安全」な運転挙動よりも「通常」の運転挙動を好み、運転状況Bでは「安全」な運転挙動よりも「活動的」な運転挙動を好み、運転状況Dでは「非常に安全」な運転挙動よりも「安全」な運転挙動を好む。
そこで、コントローラ18は、特定の運転状況において設定した運転挙動に対する乗員のフィードバックを検出し、検出したフィードバックに応じて、特定の運転状況またはこれに類する特定の運転状況に再び遭遇した際に設定すべき運転挙動を調整する。
以下、コントローラ18による運転挙動制御を詳述する。図3を参照する。コントローラ18は、物体認識部40と、マップ生成部41と、運転行動決定部42と、走行軌道生成部43と、走行制御部44と、不確実性判定部45と、運転挙動設定部46と、パラメータ設定部47と、フィードバック検出部48を備える。
物体認識部40は、周囲環境センサ13から入力した周囲環境情報と、地図データベース12に記憶される高精度地図に基づいて、自車両1の周辺の移動体の行動を予測する。
マップ生成部41は、周囲環境情報と、高精度地図と、物体認識部40による予測結果に基づいて、自車両1の周辺の経路や物体の有無を表現する経路空間マップと、走行場の危険度を数値化したリスクマップを生成する。
運転行動決定部42は、ナビゲーションシステム17により設定された走行経路と、経路空間マップ及びリスクマップに基づいて、走行経路上を自動で自車両1に走行させるための運転行動計画を生成する。
運転行動計画とは、自車両を走行させるレーン(車線)と、このレーンを走行させるのに要する運転行動とを定めた、中長距離の範囲におけるレーンレベル(車線レベル)での運転行動の計画である。
運転行動決定部42によって決定される運転行動は、例えば、走行経路上に存在する交差点の右折、左折、直進や、複数車線を走行する際の車線変更であってよい。
運転行動計画は、例えば、前方に存在する交差点を右折するシーンにおいて、交差点の手前何m地点で右折レーンに車線変更するか等の運転行動の計画であってよい。
走行軌道生成部43は、運転行動決定部42が生成した運転行動計画、自車両1の運動特性、経路空間マップに基づいて自車両1を走行させる走行軌道及び速度プロファイルの候補を生成する。
走行軌道生成部43は、リスクマップに基づいて各候補の将来リスクを評価して、最適な走行軌道及び速度プロファイルを選択し、自車両1に走行させる目標走行軌道及び目標速度プロファイルとして設定する。
走行制御部44は、走行軌道生成部43が生成した目標速度プロファイルに従う速度で自車両1が目標走行軌道を走行するように、アクチュエータ19を駆動する。
不確実性判定部45は、自車両1の運転の難易度を定める上記の外部条件及び/又は内部条件に基づいて、自律走行の不確実性を判定する。
運転挙動設定部46は、自車両1の現在の運転状況を判定する。運転挙動設定部46は、例えば、走行シーン(例えば、交差点、合流区間、レーン変更、工事区間など)、目標走行軌道、道路特徴(レーン数、交通信号機、一時停止標識、障害物の有無)、制限速度、難易度を定める外部条件等の複数の判断基準に基づいて現在の運転状況を判定する。
運転挙動設定部46は、これらの判断基準に基づいて、自車両1の現在の運転状況が初めて遭遇した運転状況であるか、あるいは過去に既に遭遇した運転状況と同じ又は類似しているかを判断する。
これらの判断基準には、定性的な判断基準と定量的な判断基準が含まれる。定性的な判断基準の例は、走行シーン、目標走行軌道、交通信号機や一時停止標識の有無、障害物の有無、天候、交通量、特定イベントの有無などである。定量的な判断基準の例は、レーン数、速度制限、時刻などである。
運転挙動設定部46は、定性的な判断基準が一致するか否かに基づいて、運転状況の同一性や類似性を判定する。
運転挙動設定部46は、定量的な判断基準を複数のカテゴリや値範囲に分類分けし、定量的な判断基準が属するカテゴリや値範囲が一致するか否かに基づいて、運転状況の同一性や類似性を判定する。
例えば、レーン数の判断基準は「1レーン」、「2又は3レーン」、「3レーン以上」に分類分けされる。速度制限の判断基準は「時速40キロ未満」、「時速40キロ以上70キロ未満」、「時速70キロ以上」に分類分けされる。時刻の判断基準は「午前5時〜5時30分」(夜明け)、「午前5時30分〜午後6時」(日中)、「午後6時〜6時30分」(夕方)、「午後6時30分〜午前5時」(夜)に分類分けされる。
運転挙動設定部46は、全ての判断基準が一致した場合に運転状況が同一であると判定する。
運転挙動設定部46は、複数の判断基準のうち所定割合以上の判断基準が一致した場合に運転状況が類似すると判定する。例えば、複数の判断基準のうちいくつかの優先度の高い判断基準のうち所定割合(例えば80%以上)が一致した場合に運転状況が類似すると判定してよい。
判断基準の優先度は、各運転状況の走行シーン(交差点、合流区間、レーン変更、工事区間)に応じて定めてもよい。
例えば、交差点を走行する運転状況においては、目標走行軌道、交通標識(交通信号機、一時停止標識、YIELD標識)の有無、自車両1の視界を遮る障害物の有無、交通量、天候を、優先度の高い判断基準として用いて運転状況の類似性を判定してよい。
例えば、レーン変更を行う運転状況においては、レーン数、制限速度、交通量、路面状況(車線区分線が明瞭であるか否か等)、天候を、優先度の高い判断基準として用いて運転状況の類似性を判定してよい。
自車両1の現在の運転状況が、過去に既に遭遇した運転状況と同一又は類似しておらず、初めて遭遇した運転状況である場合、運転挙動設定部46は、不確実性判定部45が現在の運転状況において算出した自律走行の不確実性に基づいて定まる規定値(デフォルト値)の運転挙動を設定する。
例えば、不確実性が「非常に高い」、「高い」、「通常」、「低い」及び「非常に低い」場合に、それぞれ対応する規定値である「非常に安全」な、「安全」な、「通常」の、「活動的」な、「非常に活動的」な運転挙動を設定する。
これに代えて、運転挙動設定部46は、現在の運転状況における運転の安全性に応じて規定値の運転挙動を設定してもよい。運転挙動設定部46は、自車両1の運転の難易度を定める上記の外部条件及び/又は内部条件に基づいて運転の安全性を判定してもよい。
運転挙動設定部46は、最適な運転挙動の規定値を決定するために、さらに、運転行動決定部42が決定した現在の運転状況における運転行動、走行軌道生成部43が決定した現在の運転状況における目標走行軌道に応じて規定値の運転挙動を決定してもよい。
また、運転挙動設定部46は、過去に同一又は類似の運転状況に対応した他車両の運転挙動の情報を、通信装置15によりクラウドデータベースから取得して、この情報に応じて規定値の運転挙動を決定してもよい。
また、自車両1の周囲で現在の運転状況に対応する他車両の運転挙動の情報を取得し、この情報に応じて規定値の運転挙動を決定してもよい。他車両の運転挙動の情報は、例えば車車間通信により取得してもよく、周囲環境センサ13による他車両の検出結果に基づいて推定してもよい。
パラメータ設定部47は、運転挙動設定部46が設定した運転挙動に基づいて、運転挙動を定めるパラメータを設定する。上述のとおり、例えばパラメータは目標車速の上限値、目標操舵角の上限値、加減速度や操舵速度の上限値、車間距離、車間時間、回避開始衝突余裕時間を含んでよい。
パラメータ設定部47は、設定したパラメータを走行軌道生成部43に出力する。走行軌道生成部43は、これらのパラメータに従って目標走行軌道及び目標速度プロファイルを設定する。
走行制御部44が、これら目標走行軌道及び目標速度プロファイルに従ってアクチュエータ19を駆動することにより、運転挙動設定部46が設定した運転挙動に応じた車両挙動が発生する。
フィードバック検出部48は、車両挙動が発生した時の乗員のフィードバックをユーザインタフェース装置16により検出し、運転挙動に対する乗員のフィードバックとして取得する。
フィードバック検出部48は、複数の異なるモダリティのフィードバックを検出してよい。フィードバック検出部48は乗員の音声によるフィードバックを検出してよい。
例えば、フィードバック検出部48は、ユーザインタフェース装置16のスピーカから、運転挙動に対する乗員の意見や、印象、感想を問う音声メッセージを出力してよい。
フィードバック検出部48は、これに対する音声応答をフィードバックとしてマイクロフォンで検出してよい。また、ユーザインタフェース装置16のキーボード、ボタン、ダイヤル、スライダ、マウス、タッチパネル、レバー、ジョイスティック、タッチパッドの物理的操作をフィードバックとして検出してよい。
フィードバック検出部48は、これら音声や物理的操作のフィードバックにより、乗員が運転挙動に満足したか否か、過度に安全又は活動的な運転挙動であると感じたか否かのフィードバックを検出してよい。
また、カメラにより撮影した乗員の表情、顔の向き、姿勢、手の動きや、センサによって検出した乗員の姿勢や手の動き、心拍数などの健康指標に基づいて、乗員が運転挙動に満足したか否かを推定し、フィードバックとして検出してもよい。
また、例えばフィードバック検出部48は、乗員によるステアリングホイールやアクセルペダル、ブレーキペダルのオーバライド操作を、フィードバックとして検出してもよい。これらオーバライド操作の有無に応じて乗員が運転挙動に満足したか否かを推定してよい。また、オーバライド操作に応じて過度に安全又は活動的な運転挙動であると感じたか否かを推定してもよい。
フィードバック検出部48は、検出したフィードバックを運転挙動設定部46に出力する。
運転挙動設定部46は、自車両1の運転状況に応じて運転挙動を設定すると、このときの運転挙動を運転挙動に対する乗員のフィードバックに応じて調整し、この運転状況と同一又は類似の運転状況に再び遭遇した場合に設定すべき運転挙動として記憶する。これにより、この運転状況と同一又は類似の運転状況に再び遭遇した場合の運転挙動を定めるパラメータを変更する。
例えば、乗員が運転挙動に満足せず過度に安全な運転挙動であると感じた場合には、より活動的な運転挙動を、同一又は類似の運転状況に再び遭遇した場合に設定すべき運転挙動として記憶する。
乗員が運転挙動に満足せず過度に活動的な運転挙動であると感じた場合には、より安全な運転挙動を、同一又は類似の運転状況に再び遭遇した場合に設定すべき運転挙動として記憶する。
一方で、乗員が運転挙動に満足した場合には、運転挙動設定部46は、設定した運転挙動を、この運転状況において乗員に好適な運転挙動として記憶する。
自車両1が、過去に遭遇した特定の運転状況(以下「特定運転状況」と表記することがある)と同一又は類似の運転状況に再び遭遇した場合、運転挙動設定部46は、特定運転状況に再度遭遇した場合に設定すべき運転挙動として記憶した運転挙動を、現在遭遇している運転状況で自車両1を運転するための運転挙動として設定する。
パラメータ設定部47は、設定した運転挙動に基づいてパラメータを設定する。走行軌道生成部43及び走行制御部44は、これらのパラメータに従って自車両1を運転する。
このとき、設定された運転挙動が、特定運転状況に好適な運転挙動として記憶された運転挙動であった場合は、運転挙動設定部46は、もはや乗員のフィードバックによる運転挙動の調整を行わない。
一方で、設定された運転挙動が、好適な運転挙動として記憶された運転挙動でなかった場合は、運転挙動設定部46は、運転挙動に対する乗員のフィードバックをフィードバック検出部48から取得する。
乗員が運転挙動に満足しない場合には、上記と同様に、乗員のフィードバックに応じて運転挙動を調整して記憶する。乗員が運転挙動に満足した場合には、特定運転状況に好適な運転挙動として記憶する。現在の運転状況に好適な運転挙動として記憶してもよい。
このようにして運転挙動設定部46は、特定運転状況における乗員に好適な運転挙動が定まるまで、特定運転状況における運転挙動(すなわち当該運転挙動を定めるパラメータ)を乗員のフィードバックに応じて変更する。
なお、上記の例では、運転挙動を調整及び記憶する場合を例示したが、運転挙動設定部46は、運転挙動の代わりに運転挙動を定めるパラメータを直接記憶してもよい。運転挙動設定部46は、乗員のフィードバックに応じて運転挙動を定めるパラメータを直接調整してもよい。
運転挙動設定部46は、複数回のフィードバックを検出した後に、運転挙動(すなわち運転挙動を定めるパラメータ)を変更してもよい。このときに、異常イベントや突発イベントの有無を判定し、異常イベントや突発イベントが発生した場合のフィードバックを除いて、運転挙動を変更してもよい。
異常イベントや突発イベントは、例えば、交通規則を無視して横断する歩行者や、事故、救急車や警察車両との遭遇であってよい。
複数回のフィードバックに応じて運転挙動を変更したり、異常イベントや突発イベントのようなノイズを除くことにより、運転挙動を適切に設定できる。
また、運転挙動設定部46は、自車両1の運転状況における自律走行の不確実性に基づいて、この運転状況における運転挙動を乗員のフィードバックにより変更するか否かを判断してよい。すなわち、自律走行の不確実性の高低によって、乗員のフィードバックによる運転挙動の変更を停止してよい。自律走行の不確実性に加えて自車両1の性能を考慮してもよい。
例えば、自律走行の不確実性が低い運転状況(高速道路での走行など)では、自律走行制御による運転が容易であるため乗員が危険を感じることが少ない。このような場合には、運転挙動に対する嗜好性の個人差が小さいため、乗員のフィードバックの必要性が少ない。
反対に、自律走行の不確実性が低い運転状況(YIELD標識や一時停止標識のある交差点、合流区間、障害物の追い越し)では、自律走行制御による運転の難易度が高く、運転挙動に対する嗜好性の個人差が大きい。
なお、運転挙動設定部46は、乗員によるユーザインタフェース装置16の手動操作(音声による操作を含む)に基づいて運転挙動を設定してもよい。すなわち、乗員は、運転挙動を手動設定する選択肢を有する。
また、運転挙動設定部46は、乗員毎に異なる運転挙動を設定してもよい。運転挙動設定部46は、乗員のID入力や、顔認証、指紋認証等の生体認証に基づいて乗員を識別してよい。
(動作)
次に、実施形態における異常状態通知方法の一例を説明する。図4は、実施形態の運転挙動制御方法の一例のフローチャートである。
ステップS1では運転挙動設定部46は、自車両1の現在の運転状況を判定する。
ステップS2において運転挙動設定部46は、現在の運転状況に最初に遭遇した(すなわち、現在の運転状況と同一又は類似の運転状況と遭遇したことがない)か否かを判断する。
現在の運転状況に最初に遭遇した場合(ステップS2:Y)に処理はステップS3に進む。現在の運転状況が、過去に遭遇したことがある特定運転状況と同一又は類似の場合(ステップS2:N)に処理はステップS12に進む。
ステップS3において不確実性判定部45は、自律走行の不確実性を判定する。
ステップS4において運転挙動設定部46は、ステップS3で判定した自律走行の不確実性に基づいて規定値の運転挙動を設定する。パラメータ設定部47は、設定した運転挙動に基づいてパラメータを設定する。走行軌道生成部43及び走行制御部44は、これらのパラメータに従って自車両1を運転する。
ステップS5において運転挙動設定部46は、ステップS1で判定した運転状況が終了し次の運転状況が開始したか(すなわち運転状況が変化したか)否かを判断する、運転状況が変化した場合(ステップS5:Y)に処理はステップS6に進む。運転状況が継続している場合(ステップS5:N)に処理はステップS4に戻る。
ステップS6においてフィードバック検出部48は、運転挙動に対する乗員のフィードバックを検出する。
ステップS7において運転挙動設定部46は、検出したフィードバックに基づいて乗員が運転挙動に満足したか否かを判断する。乗員が運転挙動に満足した場合(ステップS7:Y)に処理はステップS8に進む。乗員が運転挙動に満足しない場合(ステップS7:N)に処理はステップS9に進む。
ステップS8において運転挙動設定部46は、ステップS4で設定した運転挙動を、ステップS1で判定した運転状況において乗員に好適な運転挙動として記憶する。その後に処理はステップS16へ進む。
ステップS9において運転挙動設定部46は、ステップS6で検出されたフィードバックにおいて乗員が過度に安全な運転挙動であると感じたか否かを判定する。過度に安全な運転挙動であると感じた場合(ステップS9:Y)に、処理はステップS10に進む。
過度に安全な運転挙動であると感じなかった(すなわち過度に活動的な運転挙動であると感じた)場合(ステップS9:N)に、処理はステップS11に進む。
ステップS10において運転挙動設定部46は、ステップS4で設定した運転挙動をより活動的な運転挙動へ変更する。そして、ステップS1で判定した運転状況と同一又は類似の運転状況に再び遭遇した場合の運転挙動として記憶する。その後に処理はステップS16へ進む。
ステップS11において運転挙動設定部46は、ステップS4で設定した運転挙動をより安全な運転挙動へ変更する。そして、ステップS1で判定した運転状況と同一又は類似の運転状況に再び遭遇した場合の運転挙動として記憶する。その後に処理はステップS16へ進む。
一方で、現在の運転状況と同一又は類似の特定運転状況と遭遇したことがある場合には、ステップS12において運転挙動設定部46は、この特定運転状況に対して記憶された運転挙動を読み出す。運転挙動設定部46は、読み出した運転挙動が特定運転状況に好適な運転挙動であるか否かを判定する。特定運転状況に好適な運転挙動である場合(ステップS12:Y)に処理はステップS13に進む。特定運転状況に好適な運転挙動でない場合(ステップS12:N)に処理はステップS14に進む。
ステップS13において運転挙動設定部46は、読み出した運転挙動(すなわち特定運転状況に好適な運転挙動)を、現在の運転状況で自車両1を運転する運転挙動として設定する。パラメータ設定部47は、設定した運転挙動に基づいてパラメータを設定する。走行軌道生成部43及び走行制御部44は、これらのパラメータに従って自車両1を運転する。その後に処理はステップS16へ進む。
ステップS14において運転挙動設定部46は、読み出した運転挙動を、現在の運転状況で自車両1を運転する運転挙動として設定する。上述の通り、この運転挙動は、特定運転状況で自車両1を運転する運転挙動として前回設定された際に、乗員のフィードバックに応じて調整された運転挙動である(ステップS9〜S11)。パラメータ設定部47は、設定した運転挙動に基づいてパラメータを設定する。走行軌道生成部43及び走行制御部44は、これらのパラメータに従って自車両1を運転する。
ステップS15において運転挙動設定部46は、ステップS1で判定した運転状況が終了し次の運転状況が開始したか(すなわち運転状況が変化したか)否かを判断する、運転状況が変化した場合(ステップS15:Y)に処理はステップS6に進む。運転状況が継続している場合(ステップS15:N)に処理はステップS14に戻る。
その後のステップS6においてフィードバック検出部48は、運転挙動に対する乗員のフィードバックを検出し、ステップS7において運転挙動設定部46は、乗員が運転挙動に満足したか否かを判断する。
乗員が運転挙動に満足した場合(ステップS7:Y)に運転挙動設定部46は、ステップS14で設定した運転挙動を、特定運転状況において乗員に好適な運転挙動として記憶する(ステップS8)。その後に処理はステップS16へ進む。
乗員が運転挙動に満足しない場合(ステップS7:N)に運転挙動設定部46は、ステップS14で設定した運転挙動を乗員のフィードバックに応じて調整し、特定運転状況と同一又は類似の運転状況に再び遭遇した場合の運転挙動として記憶する(ステップS9〜S11)。その後に処理はステップS16へ進む。
ステップS16においてコントローラ18は、自車両1のイグニッションスイッチ(IGN)がオフになったか否かが判断される。自車両1のイグニッションスイッチがオフになった場合(ステップS16:Y)に処理は終了する。自車両1のイグニッションスイッチがオフにならない場合(ステップS16:N)に処理はステップS1に戻る。
(実施形態の効果)
(1)運転挙動設定部46及びパラメータ設定部47は、自車両1の運転挙動を定めるパラメータを特定の運転状況に応じて設定する。フィードバック検出部48は、パラメータにより生じた運転挙動に対する乗員のフィードバックを検出する。運転挙動設定部46、パラメータ設定部47、走行軌道生成部43は、フィードバックに応じて変更されたパラメータに基づいて、自車両1が特定の運転状況又は特定の運転状況に類似する運転状況に再び遭遇した際の運転挙動を定める。
これにより、自律走行車両の運転挙動を、運転状況と乗員の好みに応じて設定することができる。
例えば、出発地点から目的地までの間には様々な運転状況が存在しても、これらの運転状況のそれぞれに適合するように運転挙動を変更できる。また、運転状況に応じて運転挙動を定める様々なパラメータを変更できる。さらに、乗員の好みに応じて運転挙動を変更できる。
(2)フィードバック検出部48は、モダリティの異なる複数のユーザインタフェースによりフィードバックを検出する。これにより、乗員の好みや状況に応じて適切なモダリティで乗員のフィードバックを検出できる。
(3)運転挙動設定部46及びパラメータ設定部47は、特定の運転状況における乗員に好適な運転挙動が定まるまで、特定の運転状況における運転挙動を定めるパラメータをフィードバックに応じて変更する。これにより、特定の運転状況における乗員に好適な運転挙動を設定できる。
(4)運転挙動設定部46及びパラメータ設定部47は、複数回のフィードバックを検出し、複数回のフィードバックから、異常イベントが発生したときのフィードバックを除いてパラメータを変更する。これにより、異常イベントや突発イベントが発生した場合のフィードバックのノイズを除くことができ、より適切に運転挙動を設定できる。
(5)運転挙動設定部46は、自車両1の走行シーンに応じて優先度が定められた複数の判断基準に基づいて、運転状況が類似するか否かを判定する。このように走行シーンに応じて類否判定に用いる判断基準を変更することにより、各走行シーンにおける運転状況の類比をより正確に判定できる。
(6)運転挙動設定部46及びパラメータ設定部47は、特定の運転状況に最初に遭遇した場合に、特定の運転状況における自律走行の継続の不確実性に基づいてパラメータを設定する。これにより個々の運転状況における運転の難易度に応じて運転挙動を設定できる。
(7)運転挙動設定部46及びパラメータ設定部47は、特定の運転状況に最初に遭遇した場合に、更に、特定の運転状況に対して決定した運転計画、特定の運転状況における他車両の運転挙動の少なくとも一方に基づいてパラメータを設定する。これにより、最初に遭遇した運転状況においてより適切な運転挙動を設定できる。
(8)運転挙動設定部46は、特定の運転状況における自律走行の継続の不確実性に基づいて、特定の運転状況における運転挙動を定めるパラメータをフィードバックに応じて変更するか否かを決定する。これにより、例えば、自律走行の継続の不確実性が高く運転挙動に対する嗜好性の個人差が少ない場合に、乗員のフィードバックによる運転挙動の調整を省略できる。
1…自車両、10…運転支援装置、11…測位装置、12…地図データベース、13…周囲環境センサ、14…車両センサ、15…通信装置、16…ユーザインタフェース装置、17…ナビゲーションシステム、18…コントローラ、19…アクチュエータ、20…プロセッサ、21…記憶装置、40…物体認識部、41…マップ生成部、42…運転行動決定部、43…走行軌道生成部、44…走行制御部、45…不確実性判定部、46…運転挙動設定部、47…パラメータ設定部、48…フィードバック検出部

Claims (9)

  1. 自律走行車両の運転挙動を定めるパラメータを特定の運転状況に応じて設定し、
    前記パラメータにより生じた前記運転挙動に対する乗員のフィードバックを検出し、
    前記フィードバックに応じて変更された前記パラメータに基づいて、前記自律走行車両が前記特定の運転状況又は前記特定の運転状況に類似する運転状況に再び遭遇した際の運転挙動を定める、
    ことを特徴とする運転挙動制御方法。
  2. モダリティの異なる複数のユーザインタフェースにより前記フィードバックを検出する、ことを特徴とする請求項1に記載の運転挙動制御方法。
  3. 前記特定の運転状況における前記乗員に好適な運転挙動が定まるまで、前記特定の運転状況における運転挙動を定めるパラメータを前記フィードバックに応じて変更する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の運転挙動制御方法。
  4. 複数回の前記フィードバックを検出し、
    前記複数回の前記フィードバックから、異常イベントが発生したときのフィードバックを除いて前記パラメータを変更する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の運転挙動制御方法。
  5. 前記自律走行車両の走行シーンに応じて優先度が定められた複数の判断基準に基づいて、運転状況が類似するか否かを判定する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の運転挙動制御方法。
  6. 前記特定の運転状況に最初に遭遇した場合に、前記特定の運転状況における自律走行の継続の不確実性に基づいて前記パラメータを設定する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の運転挙動制御方法。
  7. 前記特定の運転状況に最初に遭遇した場合に、更に、前記特定の運転状況に対して決定した運転計画、前記特定の運転状況における他車両の運転挙動の少なくとも一方に基づいて前記パラメータを設定する、ことを特徴とする請求項6に記載の運転挙動制御方法。
  8. 前記特定の運転状況における自律走行の継続の不確実性に基づいて、前記特定の運転状況における運転挙動を定めるパラメータを前記フィードバックに応じて変更するか否かを決定する、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の運転挙動制御方法。
  9. 自律走行車両の運転挙動を制御するコントローラを備える運転挙動制御装置であって、
    前記コントローラは、
    前記自律走行車両の運転挙動を定めるパラメータを特定の運転状況に応じて設定し、
    前記パラメータにより生じた前記運転挙動に対する乗員のフィードバックを検出し、
    前記フィードバックに応じて変更された前記パラメータに基づいて、前記自律走行車両が前記特定の運転状況又は前記特定の運転状況に類似する運転状況に再び遭遇した際の運転挙動を定める、
    ことを特徴とする運転挙動制御装置。
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