JP4838153B2 - 交通シミュレーション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、交通シミュレーション装置に係り、特に、車両の動作をコンピュータ上で再現して交通の流れや渋滞の様子等をシミュレーションする交通シミュレーション装置に関する。
道路交通システムを計画する場合、どこに何を整備すれば交通渋滞が発生し難くなるか等の効果を事前に評価することが必要である。そこで、車両一台一台の動作をコンピュータ上で再現して交通の流れや渋滞の様子等をシミュレーションする交通シミュレーション装置が提案されている(特許文献1及び特許文献2参照。)。
この種の交通シミュレーション装置では、例えば、図2に示されるような信号機のある交差点を車両aが右折するときに先行車両b、対向車両cが存在する場合、例えば、図8に示されるような判断処理プログラムを実行して信号機の信号の色や先行車両bに追突するか否か、対向車両cと衝突するか否かを順に判断して車両aの行動を決定している。
特開平11−144183号公報 特開平8−194882号公報
しかしながら、上記各特許文献に記載されたシミュレーション装置では、例えば、車線数が増えた場合や、交差点内の歩行者数が増減した場合等、シミュレーションする道路状況が変わった場合、判断処理プログラムを大きく変更する必要があるため汎用性が低く、様々な道路状況を簡易にシミュレーションすることができない、という問題点があった。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、様々な道路状況を簡易にシミュレーションすることができる交通シミュレーション装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両が道路を走行する際に注意するべき注意対象毎に定められ、前記車両をモデル化した車両モデルを前記道路に仮想的に走行させて交通状態をシミュレーションする際の前記車両モデルによって前記注意対象が認識されたときに当該車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出するためのルールを示すルール情報が予め記憶された記憶手段と、前記車両モデルによって注意対象が認識されたとき、認識された注意対象に対応するルール情報を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出されたルール情報に基づいて前記車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された動作範囲に基づいて車両モデルの動作を決定する決定手段と、を備え、前記決定手段は、前記車両モデルによって複数の前記注意対象が認識されて前記導出手段により選択可能な動作範囲が複数導出された場合に、該導出された複数の動作範囲で重複する動作範囲を求め、当該重複する動作範囲から車両モデルの動作を決定する
請求項1記載の発明によれば、車両が道路を走行する際に注意するべき注意対象毎に定められ、前記車両をモデル化した車両モデルを前記道路に仮想的に走行させて交通状態をシミュレーションする際の前記車両モデルによって前記注意対象が認識されたときに当該車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出するためのルールを示すルール情報が記憶手段により予め記憶される。なお、上記記憶手段には、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)、マイクロドライブ(登録商標)等の可搬型メモリ、ハードディスク等の固定記憶装置、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置が含まれる。
そして、本発明によれば、読出手段により、車両モデルによって注意対象が認識されたとき、認識された注意対象に対応するルール情報が記憶手段から読み出され、導出手段によって、読出手段により読み出されたルール情報に基づいて車両モデルの動作として選択可能な動作範囲が導出され、決定手段により、導出手段により導出された動作範囲に基づいて車両モデルの動作が決定される。この決定手段は、車両モデルによって複数の注意対象が認識されて導出手段により選択可能な動作範囲が複数導出された場合に、該導出された複数の動作範囲で重複する動作範囲を求め、当該重複する動作範囲から車両モデルの動作を決定する。
このように、請求項1記載の発明によれば、車両モデルによって注意対象が認識されたときに当該車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出するためのルールを示すルール情報を記憶手段により予め記憶させておき、車両モデルによって注意対象が認識されたとき、認識された注意対象に対応するルール情報を記憶手段から読み出し、読み出したルール情報に基づいて車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出し、導出した動作範囲に基づいて車両モデルの動作を決定し、車両モデルによって複数の注意対象が認識されて導出手段により選択可能な動作範囲が複数導出された場合に、該導出された複数の動作範囲で重複する動作範囲を求め、当該重複する動作範囲から車両モデルの動作を決定しているいるので、道路状況が変わった場合でも動作範囲から車両モデルの動作を決定する処理を変更する必要が無くなるため、様々な道路状況を簡易にシミュレーションすることができる。
また、本発明の決定手段は、請求項記載の発明のように、前記動作範囲から前記車両モデルを最も前進させるように車両モデルの動作を決定するものとすることができる。
さらに、本発明は、請求項記載の発明のように、車両に搭載されて周囲の道路状況に応じて当該車両を走行させる際の安全性を向上させるために各種情報を提供する安全装置を模して、他の車両モデルの接近を示す状態を含む、仮想的に走行する車両モデルの周囲の交通状態を示す状態情報を取得する取得手段をさらに備え、前記決定手段は、前記取得手段により取得された状態情報により示される周囲の交通状態を加味して車両モデルの動作を決定してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、車両モデルによって注意対象が認識されたときに当該車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出するためのルールを示すルール情報を記憶手段により予め記憶させておき、車両モデルによって注意対象が認識されたとき、認識された注意対象に対応するルール情報を記憶手段から読み出し、読み出したルール情報に基づいて車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出し、導出した動作範囲に基づいて車両モデルの動作を決定しているので、様々な道路状況を簡易にシミュレーションすることができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施の形態に係る交通シミュレーション装置は、車両の動きをシミュレーションしながら車両の動きを例えば図示しない表示装置に表示するものである。
図1には、本実施の形態に係る交通シミュレーション装置10の機能構成を示すブロック図が示されている。
交通シミュレーション装置10は、データ記憶部12と、データ生成部13と、空間配置データ記憶部14と、車両モデル部20と、交通状況管理部16と、衝突判定部18とを備えている。
データ記憶部12は、道路状況をコンピュータ上でシミュレーションするために必要な各種データを予め記憶している。
本実施の形態に係るデータ記憶部12には、上記各種データとして、シミュレーションする道路状況を示す道路状況データや、車両の特性を示す車両特性データ、当該車両を運転するドライバの特性を示すドライバ特性データが記憶されている。
本実施の形態に係る上記道路状況データには、一例として図2に示すような信号機のある交差点において当該交差点を右折する車両a、車両aと同じ車線を車両aよりも先行して走行する先行車両b、車両aが走行する車線の対向車線を走行する対向車両c等が配置された道路状況を示すデータが含まれる。なお、上記各車線は、制限速度がVmaxに制限されているものとする。
また、実際の車両は、重量やエンジンの排気量が異なると加速性能や減速性能が異なる。さらに、車両を運転するドライバは、運転の熟練度や性格等により、運転時における車両の加速性能や減速性能が異なる。
このため、本実施の形態に係る上記車両特性データには、車両a、先行車両b、対向車両cの各車両毎の、車両が加速する場合の最大加速度Amax及び車両がブレーキによって減速する場合の最大減速度Aminが含まれ、上記ドライバ特性データには、車両a、先行車両b、対向車両cをそれぞれ運転する各ドライバ毎の、ドライバの運転時における最大加速度A’max及び最大減速度A’minが含まれている。
データ生成部13は、データ記憶部12に記憶された各種データに基づき、各車両をモデル化した車両モデルを仮想的な道路空間上に配置した状態を示す空間配置データを生成するものとされている。
空間配置データ記憶部14は、データ生成部13により生成された空間配置データを記憶する。
車両モデル部20は、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データに基づいて車両モデルの挙動を演算するものとされている。
交通状況管理部16は、車両モデル部20による演算結果に基づき、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データを更新するものとされている。
衝突判定部18は、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データに基づいて車両モデルが衝突したか否かを判定するものとされている。
本実施の形態に係る交通シミュレーション装置10は、車両a、先行車両b、対向車両cに対応して車両モデル部20A、20B、20Cが設けられており、車両モデル部20A、20B、20Cによって、車両a、先行車両b、対向車両cをそれぞれモデル化した車両モデルの挙動を演算する。なお、以下では、車両モデル部20A、20B、20Cをそれぞれ区別するときはA〜Cの符号を付すが、各車両モデル部を区別する必要がないときはA〜Cの符号を省略する。
図1に示すように、車両モデル部20は、ルール情報記憶部22と、注意対象選択部24と、ルール情報読出部26と、動作範囲導出部30とを備えている。
ルール情報記憶部22は、車両が道路を走行する際に注意するべき注意対象毎に定められ、車両モデルによって注意対象が認識されたときに当該車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出するためのルールを示すルール情報を予め記憶している。
なお、本実施の形態に係る交通シミュレーション装置10では、上記ルール情報として上記注意対象毎に予め定められた動作範囲導出ルールプログラムを用いて選択可能な動作範囲を導出している。また、本実施の形態に係る交通シミュレーション装置10では、上記注意対象を、信号機、対向車両、及び先行車両の3種類としている。
本実施の形態に係るルール情報記憶部22には、信号機を認識した場合の車両モデルの動作範囲を導出するための信号機動作範囲導出ルールプログラム、対向車両を認識した場合の車両モデルの動作範囲を導出するための対向車両動作範囲導出ルールプログラム、及び先行車両を認識した場合の車両モデルの動作範囲を導出するための先行車両動作範囲導出ルールプログラムが予め記憶されている。
一方、注意対象選択部24は、ドライバによる道路状況の認識の仕方を模したものである。注意対象選択部24は、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データにより示される道路空間上に配置された各車両モデルや信号機などの路上物体の位置関係に基づき、挙動演算対象とする車両モデルから所定範囲内に存在する注意対象を認識される注意対象として選択する。なお、上記所定範囲は、ドライバの認識可能な範囲を実際の車両を用いた実験や、コンピュータ・シミュレーション等によって得られたものを適用している。
ルール情報読出部26は、注意対象選択部24により選択された注意対象に対応する動作範囲導出ルールプログラムをルール情報記憶部22から読み出すものとされている。
動作範囲導出部30は、ルール情報読出部26により読み出された動作範囲導出ルールプログラムに基づいて車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出するものとされている。
本実施の形態に係る交通シミュレーション装置10は、各動作範囲導出ルールプログラムを並列に実行してそれぞれ動作範囲を導出することができるように、各動作範囲導出ルールプログラムに対応して複数の動作範囲導出部30を備えている。なお、本実施の形態に係る交通シミュレーション装置10では、各動作範囲導出ルールプログラムに対応して3つの動作範囲導出部30を備えているものとしたが、1つの動作範囲導出部30で各動作範囲導出ルールプログラムを順次実行してそれぞれ動作範囲を導出してもよく、必ずしも各動作範囲導出ルールプログラムに対応して1つずつ動作範囲導出部30を備える必要はない。
図1に示すように、各動作範囲導出部30は、認識部32と、導出部34とを各々備えている。
認識部32は、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データにより示される道路空間上に配置された各車両モデルや路上物体の位置関係に基づいて動作範囲の導出に必要なパラメータを認識する。
導出部34は、認識部32により認識されたパラメータを用いて動作範囲導出ルールプログラムを実行して車両モデルの動作として選択可能な動作範囲として、車両モデルを加速や減速させる加減速度の範囲を導出するものとされている。なお、本実施の形態では、加減速度が正の値である場合に車両モデルを加速させる加速度を表わし、加減速度が負の値である場合に車両モデルを減速させる減速度を表わすものとする。
一方、本実施の形態に係る車両モデル部20は、動作範囲集約部40と、動作決定部42と、挙動演算部44とをさらに備えている。
動作範囲集約部40は、各動作範囲導出部30により導出された選択可能な加減速度の範囲を集約し、集約された複数の加減速度の範囲で重複する加減速度の範囲を求める。
動作決定部42は、ドライバの操作の仕方を模したものである。本実施の形態に係る動作決定部42は、動作範囲集約部40により求められた重複する加減速度の範囲から車両モデルを最も前進させるように車両モデルの動作を決定する。
挙動演算部44は、動作決定部42によって決定された動作に基づいて車両モデルの挙動を演算するものとされている。
ところで、実際の車両では、周囲の道路状況に応じて車両を走行させる際の安全性を向上させるために各種情報を提供したり、車両を制御することによりドライバを補助して事故発生を低減させるための様々な安全装置が実用化されている。
例えば、赤外光とカメラを用いた安全装置は、夜間において人間が視認しにくい条件であっても、赤外光に感度を持つカメラで撮像される画像により、周辺の物体を認識、検出することが可能であり、これらの情報をドライバに提供している。
また、レーダーを使った安全装置は、車両周辺の物体までの距離を高精度に検出し、そのままの進路、速度を維持した場合に物体に衝突する可能性がある場合には、ドライバへの情報提供や車両の制御を行う。
このような安全装置の普及を図るためには、安全装置を導入することにより、どの程度事故を低減する効果があるかを検証する必要がある。
しかしながら、実際の車両を用いて、安全装置が動作する交通状況や気象条件など、考えられる様々な条件の組み合わせにおいて効果を確認することは時間的及び費用的に困難である。このため、様々な条件で評価を実施できるシミュレーションで、これらを評価することが有用である。
そこで、本実施の形態に係る車両モデル部20は、上記安全装置を模して、車両モデルの周囲の交通状態を示す状態情報を取得して状態情報を提供したり、あるいは車両を制御してドライバを補助する安全装置部50をさらに備えている。
図1に示すように、安全装置部50は、センシング部52と、処理部54と、情報提供部56と、車両制御部58とを備えている。
センシング部52は、例えばカメラやレーダー装置の動作を模したものである。空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データにより示される道路空間上に配置された各車両モデルや路上物体の位置関係に基づいて車両モデル、信号機、白線などの周辺物を認識及び測定するものとされている。センシング部52は、カメラを模した場合、対象物までの距離を認識したり、車両モデル、白線、周辺物などを認識するものとし、また、レーダー装置を模した場合、対象物までの距離を認識するものとする。
処理部54は、センシング部52により認識及び測定した結果に基づいて他の車両モデルが接近したか否かを判別して、情報提供部56に他の車両モデルの接近を示す状態情報を出力する。また、処理部54は、車両モデルが走行する進路上に他の車両モデルが進行すると予測し、車両制御部58に予測結果を示す予測情報を出力する。
情報提供部56は、例えば車両に搭載されたディスプレイ装置などによって、ドライバに対して周囲の交通状態の情報を提供することを模したものである。情報提供部56は、処理部54から車両モデルの接近を示す状態情報が入力された場合、当該状態情報を動作決定部42へ出力する。動作決定部42は、状態情報が入力された場合、当該状態情報を加味して車両モデルの動作を決定する。
車両制御部58は、実際の車両に搭載された車両制御装置などによって、処理部54で処理された予測結果に応じて車両制御(例えば、ブレーキ制御)を行うことを模したものである。車両制御部58は、処理部54から車両モデルが走行する進路上に他の車両モデルが進行すると予測された予測情報が入力された場合、他の車両モデルとの衝突を回避するように車両モデルの動作を制御する制御情報を挙動演算部44へ出力する。挙動演算部44は、制御情報が入力された場合、当該制御情報に従って車両モデルの挙動を演算する。
一方、交通状況管理部16は、各挙動演算部44による演算結果に基づいて空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データにより示される道路空間上に配置された各車両モデルの位置を更新する。また、交通状況管理部16は、道路空間上に配置された信号機の信号の制御も行なう。
さらに、衝突判定部18は、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データにより示される道路空間上に配置された各車両モデルや路上物体の位置関係を比較することにより、車両モデルと路上物体の衝突及び車両モデル同士が衝突したか否かを判定する。また、車両特性データとして、車両の重量や衝突安全性を示す情報を予め記憶しておき、衝突判定部18が、衝突した車両モデルの速度や、重量、衝突安全性を示す情報から衝突による車両及び乗員の被害状況を演算するものとしてもよい。
次に、図3を参照して、車両の挙動をコンピュータ上で再現し、上記シミュレーションを実行する際の交通シミュレーション装置10の作用を説明する。なお、ここでは、図2に示される交差点において車両aが右折する際の動きをシミュレーションする場合を例に説明する。また、先行車両b及び対向車両cは、図2の対応する破線の方向に移動するものとする。さらに、以下では、車両モデル部20Aによる車両モデル70Aの挙動を演算する処理について述べるが、車両モデル部20B及び車両モデル部20Cにより車両モデル70Bと車両モデル70Cの挙動も同様に演算される。
同図のステップS10では、データ生成部13により、データ記憶部12に記憶された道路状況データに基づき、一例として図2に示すように車両a、先行車両b、対向車両cをそれぞれモデル化した車両モデル70A〜70Cを仮想的に道路空間上に配置した状態を示す初期の空間配置データを生成して空間配置データ記憶部14に記憶させる。また、このとき本ステップS10では、データ記憶部12に記憶された車両特性データ及びドライバ特性データに基づき、各車両モデル70A〜70C毎に、対応する車両モデルに対して、対応する最大加速度Amax及び最大減速度Aminと、対応する車両モデルを運転するドライバの最大加速度A’max及び最大減速度A’minとを関連付けて空間配置データ記憶部14に記憶させる。
次のステップS12では、注意対象選択部24により、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データにより示される道路空間上に配置された車両モデル70A〜70Cや路上物体の位置関係に基づき、各車両モデル70A〜70C毎に、車両モデルから上記所定範囲内に存在する注意対象を選択する。
次のステップS13では、ルール情報読出部26により、注意対象選択部24によって選択された注意対象に対応する動作範囲導出ルールプログラムをルール情報記憶部22から読み出す。これにより、例えば、図2に示す道路状況である場合、車両モデル70Aでについては、信号機、車両モデル70B、車両モデル70Cが道路を走行する際に注意するべき注意対象と選択されて、信号機動作範囲導出ルールプログラム、対向車両動作範囲導出ルールプログラム、及び先行車両動作範囲導出ルールプログラムが読み出される。
次のステップS14では、読み出した各動作範囲導出ルールプログラムを対応する動作範囲導出部30により実行して注意対象毎に選択可能な動作範囲を導出する。
図4には、信号機動作範囲導出ルールプログラムの処理の流れが示されている。
ステップS50では、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データに基づき、信号機の信号の色、車両モデル70Aの速度V、及び車両モデル70Aから停止線までの距離Lstopを認識する。
次のステップS52では、認識した信号機の信号が青色であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS54へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS56へ移行する。
ステップS54では、信号機の信号が青色であるために車両モデル70Aの速度Vがいずれの速度であっても交差点を通過できるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を車両モデル70Aの最大減速度Aminから最大加速度Amaxまでの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS56では、信号機の信号が黄色であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS66へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS58へ移行する。
ステップS58では、信号機の信号が赤色であるため、車両モデル70Aを停止線で停止させる場合の加減速度Astopを求める。
ここで、車両モデル70Aの加速及び減速を時間Taccで終了させるものとすると、車両モデル70Aを停止線で停止させる場合の加減速度Astopは、次の(1)式より求められる。
stop=−V/Tacc・・・・・(1)
よって、車両モデル70Aの加減速度Aとして加減速度Astop以下を選択できれば、車両モデル70Aを停止線で停止させることができる。
次のステップS60では、上記(1)式より求められた加減速度Astopが車両モデル70Aの最大減速度Amin以上であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS62へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS64へ移行する。
ステップS62では、車両モデル70Aを停止線で停止させるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を最大減速度Aminから加減速度Astopまでの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS64では、車両モデル70Aを停止線で停止させることができないため、車両モデル70Aを交差点を速やかに通過させるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を0から最大加速度Amaxまでの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS66では、上記ステップS58と同様に(1)式より、車両モデル70Aを停止線で停止させる場合の加減速度Astopを求める。
次のステップS68では、信号機の信号が黄色から赤色に変わるまでの予測時間Tredを求める。なお、予測時間Tredは、信号機の信号が黄色に変わってから赤色に変わるまでの時間から信号が黄色に変わってからの時間を減算することにより求めてよい。また、予め定められた時間(例えば2秒)としてもよい。
次のステップS70では、車両モデル70Aを予測時間Tredまでに停止線を通過させるための条件を求める。車両モデル70AをTred以内に停止線を通過させる場合の速度をV’は、次の(2)式より求められる。
V’=Lstop/Tred・・・・・(2)
上述したように、車両モデル70Aの加速及び減速を時間Taccで終了させるものとすると、車両モデル70Aを信号機の信号が赤色に変わる前に停止線を通過させて右折させるための加減速度Agoは、次の(3)式より求められる。
go=(V’−V)/Tacc・・・・・(3)
よって、車両モデル70Aの加減速度Aとして加減速度Ago以上を選択できれば、車両モデル70Aを信号機の信号が赤色に変わる前に停止線を通過して交差点を右折させることができる。
次のステップS72では、上記ステップS66において求められた加減速度Astopが車両モデル70Aの最大減速度Amin以上であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS76へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS74へ移行する。
ステップS74では、車両モデル70Aを停止線で停止させることができないため、車両モデル70Aを交差点を速やかに通過させるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を加減速度Agoから最大加速度Amaxまでの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS76では、上記ステップS70において求められた加減速度Agoが車両モデル70Aの最大加速度Amax以下である否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS78へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS80へ移行する。
ステップS78では、車両モデル70Aを信号機の信号が赤色に変わる前に停止線を通過させること、及び車両モデル70Aを停止線で停止させることが共にできるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を最大減速度Aminから加減速度Astopまでの範囲及び加減速度Agoから最大加速度Amaxまでの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS80では、車両モデル70Aを停止線で停止させるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を最大減速度Aminから加減速度Astopまでの範囲であるものと導出する。
本信号機動作範囲導出ルールプログラムは車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を導出すると処理終了となる。
次に、図5には対向車両動作範囲導出ルールプログラムの処理の流れが示されている。
ステップS100では、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データに基づき、車両モデル70Aの速度V、車両モデル70Aが交差点を右折して交差点を通過するまで走行経路の距離Lconf2、車両モデル70Cの速度VOA、車両モデル70Cから交差点までの距離Lconf1、及び車両モデル70Cが交差点を通過するまでの距離Lpassを認識する。
次のステップS102では、車両モデル70Cの速度VOA、及び車両モデル70Cから交差点までの距離Lconf1から次の(4)式より車両モデル70Cが交差点に到達するまでの到達時間TCONF1を計算する。
CONF1=Lconf1/VOA・・・・・(4)
次のステップS104では、車両モデル70Aの速度V、及び車両モデル70Aが交差点を右折して通過するまでの距離Lconf2から次の(5)式より車両モデル70Aの交差点を右折して通過するまでの到達時間TCONF2を計算する。
CONF2=Lconf2/V・・・・・(5)
次のステップS106では、車両モデル70Aが車両モデル70Cの前を通過して右折する場合の条件を求める。交差点において、車両モデル70Aと車両モデル70Cとの到達時間の差が予め定めたギャップ時間Tgap以上であれば車両モデル70Aが車両モデル70Cの前を通過して右折できるものとした場合、車両モデル70Aは交差点を現在の時刻から(TCONF1−Tgap)以内に通過すればよい。車両モデル70Aが、(TCONF1−Tgap)で交差点を通過できる場合、車両モデル70Aを車両モデル70Cの前を通過して右折させる場合の加減速度をAconfとすると、交差点を右折して通過するまでの距離Lconf2は、次の式(6)より求められる。
Figure 0004838153

よって、加減速度Aconfは、次の(7)式より求められる。
Figure 0004838153

よって、車両モデル70Aの加減速度Aとして加減速度Aconf以上を選択できれば、車両モデル70Aを車両モデル70Cの前を通過して交差点を右折させることができる。
次のステップS108では、車両モデル70Aが車両モデル70Cの通過後に交差点を右折する場合の条件を求める。車両モデル70Cが交差点を通過する時間は、Lpass/VOAより求まる。よって、車両モデル70Aが車両モデル70Cの後を通過して右折できるものとした場合、車両モデル70Aは交差点を現在の時刻から(Lpass/VOA+Tgap)以降に通過すればよい。車両モデル70Aが、(Lpass/VOA+Tgap)で交差点を通過できる場合、車両モデル70Cの通過後に交差点を通過して右折させる場合の加減速度をApassとすると、交差点を右折して通過するまでの距離Lconf2は、次の式(8)より求められる。
Figure 0004838153

よって、加減速度Apassは、次の(9)式より求められる。
Figure 0004838153

よって、車両モデル70Aの加減速度Aとして加減速度Apass以下を選択できれば、車両モデル70Aを車両モデル70Cの通過後に交差点を右折させることができる。
次のステップS110では、加減速度Apassが車両モデル70Aの最大減速度Amin以上であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS114へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS112へ移行する。
ステップS112では、車両モデル70Aを車両モデル70Cの通過後に交差点を右折させることができないので、車両モデル70Aを車両モデル70Cの前を速やかに通過させるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を加減速度Aconfから最大加速度Amaxまでの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS114では、加減速度Aconfが車両モデル70Aの最大加速度Amax以下である否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS116へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS118へ移行する。
ステップS116では、車両モデル70Aを車両モデル70Cの前に交差点を右折させること、及び車両モデル70Cの通過後に交差点を右折させることが共にできるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を最大減速度Aminから加減速度Apassまでの範囲及び加減速度Aconfから最大加速度Amaxまでの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS118では、車両モデル70Cの通過後に交差点を右折させるため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を最大減速度Aminから加減速度Apassまでの範囲であるものと導出する。
本対向車両動作範囲導出ルールプログラムは車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を導出すると処理終了となる。
次に、図6には先行車両動作範囲導出ルールプログラムの処理の流れが示されている。
ステップS150では、空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データに基づき、車両モデル70Aの速度V、先行する車両モデル70Bの速度Vpre、及び車両モデル70Aから車両モデル70Bまでの車間距離Lpreを認識する。
次のステップS152では、車両モデル70Bの速度Vpreが制限速度Vmaxよりも速いか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS154へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS158へ移行する。
ステップS154では、車両モデル70Aの速度Vを制限速度Vmaxにする場合の条件を求める。
上述したように、車両モデル70Aの加速及び減速を時間Taccで終了させるものとすると、車両モデル70Aの速度Vを制限速度Vmaxにする場合の加減速度Aopt1は、次の(10)式より求められる。
opt1=(Vmax−V)/Tacc・・・・・(10)
次のステップS156では、車両モデル70Aの速度Vを制限速度Vmaxにするため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を最大減速度Aminから加減速度Aopt1までの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS158では、車両モデル70Aの速度V、車間距離Lpreから次の(11)式より車両モデル70Aが車間距離Lpreを走行する時間TTTCを計算する。
TTC=Lpre/V・・・・・(11)
次のステップS160では、上記ステップS158において計算された時間TTTCが適正な車両間隔として予め定められた目標時間TTCよりも大きいか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS162へ移行し、否定判定となった場合はステップS166へ移行する。
ステップS162では、車両モデル70Aの速度Vを車両モデル70Bの速度Vpreに変更する場合の条件を求める。
上述したように、車両モデル70Aの加速及び減速を時間Taccで終了させるものとすると、車両モデル70Aの速度Vを車両モデル70Bの速度Vpreに変更する場合の加減速度Aopt3は、次の(12)式より求められる。
opt3=(Vpre−V)/Tacc・・・・・(12)
次のステップS164では、車両モデル70Aの速度を車両モデル70Bの速度Vpreに変更するため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を最大減速度Aminから加減速度Aopt3までの範囲であるものと導出する。
一方、ステップS166では、車両モデル70Aが車間距離Lpreを走行する時間TTTCが目標時間TTCになるように車両モデル70Aの速度Vを変更する場合の条件を求める。
この車両モデル70Aが車間距離Lpreを走行する時間TTTCが目標時間TTCになる速度VTTCは、次の(13)式より求められる。
TTC=Lpre/TTC・・・・・(13)
上述したように、車両モデル70Aの加速及び減速を時間Taccで終了させるものとすると、車両モデル70Aの速度を速度VTTCに変更する場合の加減速度Aopt2は、次の(14)式より求められる。
opt2=(VTTC−V)/Tacc・・・・・(14)
次のステップS164では、車両モデル70Aの速度を速度VTTCに変更するため、車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を最大減速度Aminから加減速度Aopt2までの範囲であるものと導出する。
本先行車両動作範囲導出ルールプログラムは車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を導出すると処理終了となる。
このように、図3のステップS14では、読み出した各動作範囲導出ルールプログラムを実行して注意対象毎に車両モデル70Aの加減速度Aとして選択可能な範囲を求める。
次のステップS16では、安全装置部50により、他の車両モデルが接近しているかを検出する。安全装置部50は、センシング部52により認識及び測定した結果に基づいて他の車両モデルが接近したか否かを判断する。情報提供部56は、他の車両モデルが接近した場合、車両の接近を示す状態情報を動作決定部42へ出力する。また、車両制御部58は、車両モデル70Aの進路上に他の車両モデルが進行すると予測された場合、衝突前に車両モデル70Aを停止させる制御情報を出力する。
次のステップS18では、動作範囲集約部40により、各動作範囲導出ルールプログラムにより求められた選択可能な加減速度Aの範囲を集約し、集約された複数の加減速度の範囲で重複する加減速度の範囲を求める。
図7には、各動作範囲導出ルールプログラムにより導出され選択可能な加減速度Aの範囲が模式的に示されている。なお、同図では、ハッチングされている部分が選択可能な加減速度Aの範囲を示している。例えば、信号器を判断した結果の選択可能な加減速度Aの範囲は最大減速度Aminから加減速度Astopまでの範囲及び加減速度Agoから最大加速度Amaxまでの範囲である。
次のステップS20では、安全装置部50より他の車両モデルの接近を示す状態情報が入力したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS24へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS22へ移行する。
ステップS22では、動作決定部42により、上記ステップ18において求められた重複する加減速度の範囲において最も大きな加減速度を車両モデル70Aの動作と決定する。例えば、各選択可能な加減速度Aの範囲が図7で示されるものの場合は、加減速度A’maxが車両モデル70Aの加減速度と決定される。
一方、ステップS24では、他の車両モデルが接近しているため、動作決定部42により、上記ステップ18において求められた重複する加減速度の範囲において車両モデル70Aを減速させ範囲(加減速度A<0)の範囲内で最も大きな加減速度を車両モデル70Aの動作と決定する。例えば、各選択可能な加減速度Aの範囲が図7で示されるものの場合は、加減速度Aconfが車両モデル70Aの加減速度と決定される。
次のステップS26では、挙動演算部44により、安全装置部50より制御情報が入力したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS30へ移行する一方、否定判定となった場合はステップS28へ移行する。
ステップS28では、挙動演算部44により、上記ステップS24又はステップS26において決定した加減速度Aで車両モデル70Aを上記ステップS12から後述するステップ32の処理を行なう時間である処理インターバル時間だけ移動させた位置を演算で求めることにより、車両モデル70Aの挙動を演算し、演算で求めた位置に車両モデル70Aを移動させるように空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データを更新する。
一方、ステップS30では、挙動演算部44により、安全装置部50より入力した制御情報に従って車両モデル70Aを動作させた移動させた位置を演算で求めることにより車両モデル70Aの挙動を演算し、演算で求めた位置に車両モデル70Aを移動させるように空間配置データ記憶部14に記憶された空間配置データを更新する。
すなわち、安全装置部50より制御情報が入力した場合は、上記ステップS24又はステップS26において決定した加減速度Aに関わらず制御情報に従って車両モデル70Aを動作させる。
次のステップS32では、不図示の操作部よりシミュレーション終了の指示がなされたか否かを判定し、否定判定となった場合は再度ステップS12に移行する一方、肯定判定となった場合はシミュレーション処理が終了となる。
このように、本実施の形態によれば、注意対象毎の動作範囲導出ルールプログラムを作成すればよいため、複雑な条件分岐を考慮する必要がなく容易に動作範囲導出ルールプログラムを作成することができる。
また、本実施の形態によれば、各々の動作範囲導出ルールプログラムにより決定される動作は、他の注意対象の影響を受けない。さらに、先行車両b、対向車両cが複数存在する場合には、動作範囲の導出に必要なパラメータは異なるが、この場合であっても同一の動作範囲導出ルールプログラムを適用して動作を求めることができる。また、すべての動作範囲の論理積の最大値を動作として決定することで、ドライバの行動を一意に決定することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、車両モデルによって注意対象が認識されたときに当該車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出するための動作範囲導出ルールプログラムをルール情報記憶部22に予め記憶させておき、ルール情報読出部26により、車両モデルによって注意対象が認識されたとき、認識された注意対象に対応する動作範囲導出ルールプログラムをルール情報記憶部22から読み出し、動作範囲導出部30により、読み出した動作範囲導出ルールプログラムに基づいて車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出し、導出した動作範囲に基づいて車両モデルの動作を決定しているので、様々な道路状況を簡易にシミュレーションすることができる。
また、本実施の形態によれば、安全装置を搭載していない車両の動きをシミュレーションすると共に、安全装置を搭載した車両の動きをシミュレーションすることができる。これにより、上記交通シミュレーション装置10は、安全装置を搭載した車両と搭載していない車両の事故発生件数を比較することによって、安全装置を評価することができる。
なお、本実施の形態では、ルール情報としてプログラムを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、動作範囲の導出に必要なパラメータに対応して動作を示す値を記憶したルックアップテーブル等のデータベースを用いてもよい。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態では、シミュレーション処理をハードウェアにより実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ソフトウェアにより実現されるものであってもよい。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
その他、本実施の形態で説明した交通シミュレーション装置10の構成(図1参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態で説明したシミュレーション処理(図3参照。)、信号機動作範囲導出ルールプログラム(図4参照。)、対向車両動作範囲導出ルールプログラム(図5参照。)、及び先行車両動作範囲導出ルールプログラム(図6参照。)の処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
実施の形態に係る交通シミュレーション装置の機能構成を示す構成図である。 実施の形態に係るシミュレーションする道路状況を示す図である。 実施の形態に係るシミュレーション処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る信号機動作範囲導出ルールプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る対向車両動作範囲導出ルールプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る先行車両動作範囲導出ルールプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 選択可能な動作範囲を集約した結果を模式的に示す図である。 従来の道路状況をシミュレーションする際の判断処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10 交通シミュレーション装置
20 車両モデル部
22 ルール情報記憶部(記憶手段)
26 ルール情報読出部(読出手段)
30 動作範囲導出部(導出手段)
40 動作範囲集約部(決定手段)
42 動作決定部(決定手段)
50 安全装置部(取得手段)

Claims (3)

  1. 車両が道路を走行する際に注意するべき注意対象毎に定められ、前記車両をモデル化した車両モデルを前記道路に仮想的に走行させて交通状態をシミュレーションする際の前記車両モデルによって前記注意対象が認識されたときに当該車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出するためのルールを示すルール情報が予め記憶された記憶手段と、
    前記車両モデルによって注意対象が認識されたとき、認識された注意対象に対応するルール情報を前記記憶手段から読み出す読出手段と、
    前記読出手段により読み出されたルール情報に基づいて前記車両モデルの動作として選択可能な動作範囲を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された動作範囲に基づいて車両モデルの動作を決定する決定手段と、を備え
    前記決定手段は、前記車両モデルによって複数の前記注意対象が認識されて前記導出手段により選択可能な動作範囲が複数導出された場合に、該導出された複数の動作範囲で重複する動作範囲を求め、当該重複する動作範囲から車両モデルの動作を決定する
    交通シミュレーション装置。
  2. 前記決定手段は、前記動作範囲から前記車両モデルを最も前進させるように車両モデルの動作を決定する
    請求項1記載の交通シミュレーション装置。
  3. 車両に搭載されて周囲の道路状況に応じて当該車両を走行させる際の安全性を向上させるために各種情報を提供する安全装置を模して、他の車両モデルの接近を示す状態を含む、仮想的に走行する車両モデルの周囲の交通状態を示す状態情報を取得する取得手段をさらに備え、
    前記決定手段は、前記取得手段により取得された状態情報により示される周囲の交通状態を加味して車両モデルの動作を決定する
    請求項1又は請求項記載の交通シミュレーション装置。
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