JP2005242292A - レーザ光入射光学装置 - Google Patents

レーザ光入射光学装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005242292A
JP2005242292A JP2004280297A JP2004280297A JP2005242292A JP 2005242292 A JP2005242292 A JP 2005242292A JP 2004280297 A JP2004280297 A JP 2004280297A JP 2004280297 A JP2004280297 A JP 2004280297A JP 2005242292 A JP2005242292 A JP 2005242292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
incident
laser light
laser
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004280297A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Ishibashi
誠 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Electron Tubes and Devices Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electron Tubes and Devices Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=34829407&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2005242292(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Electron Tubes and Devices Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2004280297A priority Critical patent/JP2005242292A/ja
Priority to PCT/JP2005/001061 priority patent/WO2005073771A1/ja
Priority to KR1020067015094A priority patent/KR100804357B1/ko
Priority to TW094102763A priority patent/TWI277730B/zh
Publication of JP2005242292A publication Critical patent/JP2005242292A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/42Coupling light guides with opto-electronic elements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/44Raman spectrometry; Scattering spectrometry ; Fluorescence spectrometry
    • G01J3/4406Fluorescence spectrometry
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0205Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows
    • G01J3/0218Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows using optical fibers
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/42Coupling light guides with opto-electronic elements
    • G02B6/4201Packages, e.g. shape, construction, internal or external details
    • G02B6/4204Packages, e.g. shape, construction, internal or external details the coupling comprising intermediate optical elements, e.g. lenses, holograms
    • G02B6/4206Optical features
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/42Coupling light guides with opto-electronic elements
    • G02B6/4296Coupling light guides with opto-electronic elements coupling with sources of high radiant energy, e.g. high power lasers, high temperature light sources

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】ピークパワーが10MWよりも大きなジャイアントパルス発振方式のレーザ光Lを、光ファイバ101で伝送できるレーザ光入射光学装置11を提供する。
【解決手段】石英を含む材質で、コア径に対するクラッドの厚さを0.035〜0.1倍、開口数NAを0.06〜0.22のステップインデックス型である光ファイバ101を用いる。光ファイバ101の入射端面102にピークパワー10MWを超えるジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器111からのレーザ光Lを発散性として入射させる。光ファイバ101を損傷させることなく、レーザ光Lを伝送できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピークパワーが10MW以上となるジャイアントパルス発振方式のレーザ光を光ファイバに安定に入射させるレーザ光入射光学装置に関する。
従来、レーザアブレーションやレーザ誘起蛍光分析あるいはレーザピーニング等においては、ピークパワーが数MW以上となるジャイアントパルス(GP)発振方式の固体レーザ発振器から得られるレーザ光が使用される。
このようなパワーの大きなレーザ光の伝送には、例えば石英を材質としたステップインデックス型の光ファイバが用いられる。
そして、石英を材質とした光ファイバは、連続発振(CW)レーザ光の場合、数kWまで伝送が可能である。しかし、パルス幅が数nsec程度の短パルスレーザ光でパルスエネルギーが数十mJを超えるレーザ光は、ピークパワーが数MW以上となる。
短パルスレーザ光のパルスエネルギーは、連続発振光のパルスエネルギーに比較して3桁以上大きく、ピークパワー密度も10-1〜GW/cm2オーダーと非常に高くなる。このため、電子なだれ現象や多光子吸収による損傷が発生し、光ファイバが破壊して、レーザ光を伝送できなくなることが知られている。なお、石英(石英ガラス)材のパルスレーザ光により損傷するしきい値は、パルス幅約5nsecで、約100GW/cm2程度との報告がある(例えば、非特許文献1参照。)。
そのため、空間的、時間的に分布を持つレーザ光すなわち短パルスレーザ光を光ファイバにより伝送する場合の実用的な限界は、例えばパルス幅5nsec、発振繰り返し10HzのNd:YAGレーザ光を、コア径が1mmの光ファイバに入射する場合を例に説明すると、パルスエネルギーで30〜40mJ程度すなわちピークパワーで6〜8MW(コア径に対するピークパワー密度は、0.76〜1.0GW/cm2)となる。
このことから、現状では、10MW以上の短パルスレーザ光を伝送しようとする場合、光ファイバの内部が損傷して、実質的にレーザ光を伝送できない。すなわち、光ファイバを用いる伝送を前提とした固体レーザ発振器によるレーザ光は、主に連続発振(CW)レーザ光であり、ピークパワーが数MWを超える短パルスレーザ光は、光ファイバにより伝送することが困難とされている。
なお、レーザ光を光ファイバにより伝送するためにレーザ光を光ファイバに入射させる例として、レーザ光と光ファイバの空間的マッチングをとることが報告されている。この場合、レーザ光の光ファイバへの入射口径を、光ファイバのコア径以内かつ光ファイバの開口数NA以内に制限するために、光ファイバの入射端面にレーザ光を集光して入射させる報告がある(例えば、非特許文献2参照。)。
しかしながら、ピークパワーの高いレーザ光を集光して光ファイバに入射させると、光ファイバの内部においてレーザ光の部分的な収束が生じて、光ファイバの特定の部分でパワー密度が高くなり、光ファイバの内部が損傷することが知られている。また、光ファイバの内部でのレーザ光の収束を防ぐ目的でレーザ光の集光の程度を浅くする方法も知られているが、ピークパワーが数MWを超える場合には、光ファイバの内部におけるレーザ光の収束を完全に防止することは困難である。
なお、非特許文献2における報告から光ファイバの内部においてレーザ光が収束することで、光ファイバが損傷する要因は、ピークパワーが高いレーザ光ではその電界強度も高くなるため、光ファイバの石英材の屈折率が強い電界により部分的に変化し、一種のレンズ効果による自己収束が生じることによる、と考えることが妥当である。
また、ピークパワー10MWを超えるレーザ光伝送を可能とするには、拡大したレーザ光をアレイ状の分割レンズに入射して空間的に数十分割した後、全分割数をアレイの後方に設けた集光レンズで光ファイバに入射させる方法がある。
「レーザハンドブック」、レーザ学会 著、オーム社、pp.463,473 「レーザ加工技術」、川澄博通 著、日刊工業新聞社、pp.34-37
ピークパワー10MWを超えるレーザ光伝送を可能とするには、拡大したレーザ光をアレイ状の分割レンズに入射して空間的に数十分割した後、全分割数をアレイの後方に設けた集光レンズで光ファイバに入射する方法があるが、アレイ状に配列された分割レンズの製造可能な大きさが2mm程度であることから、例えば分割数を81分割(=9×9)とするためには、2mm角の凸レンズを、縦横9個並べて18mm×18mmとした分割レンズ群(複眼レンズ)が必要となる。しかしながら、分割レンズ群すなわち複眼レンズは、非常に高価になる問題がある。
また、分割数81(=9×9)を、例えば幅2mm×長さ18mmで幅2mmの方向に曲率を持たせたシリンドリカルレンズを9個縦に並べて横方向の分割レンズ群とし、同様のレンズを9個横に並べて縦方向の分割レンズ群とし、これら2つのレンズ群を組み合わせることにより、上述した複眼レンズと同様の効果を得ることも可能である。しかしながら、レンズのコストは僅かに低減されるものの、部品点数の増加およびその保持のための構造部材等によりトータルコストが増大する問題がある。
また、複眼レンズを用いる場合、レンズの大きさを、分割数81=9×9で、18mm角とした場合であっても、レーザ光の断面サイズ(ビーム径)は、一辺が18mmの正方形の対角線である約26mmに拡大することが要求される。
さらに、複眼レンズを用いる場合、上述したコストの増大に加えて、個々のレンズの境界部分で生じる反射損失の影響により、伝送効率が10〜20%程度低下するという問題、複眼レンズの位置を調整しなければならないという問題がある。
本発明は、ピークパワーが10MWよりも大きなジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器からのレーザ光を光ファイバの入射端面に入射させるレーザ光入射光学装置において、光ファイバを損傷させることなくレーザ光を伝送でき、伝送効率が低下したり調整が複雑になることなく、安価に提供することを目的とする。
本発明は、ピークパワーが10MWよりも大きなジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器からのレーザ光を光ファイバの入射端面に入射させるレーザ光入射光学装置であって、前記固体レーザ発振器からのレーザ光を集光する集光レンズと、この集光レンズによるレーザ光の集光点より後方の所定位置に光ファイバの入射端面を設置し、前記レーザ光を発散性として光ファイバの入射端面に入射させる光ファイバ位置調整機構とを備え、前記光ファイバは、石英を含む材質で、コア径に対するクラッドの厚さが0.035〜0.1倍、開口数NAが0.06〜0.22のステップインデックス型であるものである。
そして、石英を含む材質で、コア径に対するクラッドの厚さが0.035〜0.1倍、開口数NAが0.06〜0.22のステップインデックス型である光ファイバを用いること、この光ファイバの入射端面にピークパワー10MWを超えるジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器からのレーザ光を発散性として入射させることにより、光ファイバを損傷させることなくレーザ光が伝送される。
本発明によれば、石英を含む材質で、コア径に対するクラッドの厚さが0.035〜0.1倍、開口数NAが0.06〜0.22のステップインデックス型である光ファイバを用いること、この光ファイバの入射端面にピークパワー10MWを超えるジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器からのレーザ光を発散性として入射させることにより、光ファイバを損傷させることなくレーザ光を伝送でき、伝送効率が低下したり調整が複雑になることなく、安価に提供できる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図9において、レーザ光入射光学装置の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、レーザ光入射光学装置11は、ピークパワーが10MWよりも大きなジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器(レーザ装置)111により発生されたパルスレーザ光を、所定のコア径およびクラッド厚の光ファイバ101の入射端面102に、光ファイバ101を損傷することなく、しかも僅かな損失で入射可能とするものである。
レーザ光入射光学装置11は、固体レーザ発振器111により供給される断面ビーム径が所定の大きさのレーザ光Lを集光する集光レンズ13と、集光レンズ13と光ファイバ101の入射端面102との間の距離を一定の距離に維持する光ファイバ位置調整機構15とを有する。
集光レンズ13は、安価で容易に入手可能な凸レンズであり、固体レーザ発振器111から出射されたレーザ光Lが入射されることで生じる熱に耐える材質および形状であれば、特別な制限を受けない。なお、集光レンズ13は、必要に応じて2枚の薄肉レンズが組み合わせられた合成レンズであってもよい。
光ファイバ位置調整機構15は、集光レンズ13を保持する集光レンズ保持部16と、光ファイバ101を保持する光ファイバ保持部17と、集光レンズ保持部16に保持されている集光レンズ13に対して光ファイバ101の入射端面102が対向する間隔を調整する調整部18を有する。この調整部18により、光ファイバ101は、光ファイバ101の入射端面102が集光レンズ13の焦点位置つまり集光点Aより後方に所定距離だけ離れた位置に位置されるように調整されている。なお、調整部18は、手動や、モータおよびギヤ機構等による移動機構などにより、光ファイバ保持部17における集光レンズ保持部16との間の距離を任意の位置に設定可能としている。
なお、光ファイバ101の入射端面102を集光レンズ13の焦点位置つまり集光点Aより後方に所定距離だけ離れた所定位置に配置することは、光ファイバ101の入射端面102に入射されるレーザ光Lを発散性とすることである。すなわち、光ファイバ101の入射端面102と集光レンズ13との間の距離を最適化して光ファイバ101の入射端面102に入射されるレーザ光Lを発散性とすることにより、光ファイバ101内に入射されたレーザ光Lが光ファイバ101内の特定の位置で収束し、その結果、光ファイバ101の特定の位置におけるピークパワーの密度が高くなり、光ファイバ101が損傷することが抑止される。
また、集光レンズ13と光ファイバ101の入射端面102との間の位置関係を最適化することにより、レーザ光Lのピークパワー密度が所定の大きさ、例えば100GW/cm2を超えた際に、集光レンズ13の集光点Aにて発生するエアーブレークダウンの影響で、レーザ光Lが安定に伝送できなくなること、およびエアーブレークダウンが発生することで生じたプラズマが光ファイバ101の入射端面102に到達して光ファイバ101の入射端面102が損傷することを防止できる。
具体的には、図2ないし図4により説明するが、集光レンズ13でレーザ光Lが集光される集光点Aと光ファイバ101の入射端面102との間の距離は、例えば1〜10数mmである。
すなわち、レーザ光LのパルスエネルギーをE[Wt]、レーザ光Lのパルス幅をt[sec]、エアーブレークダウンが発生するしきい値のピークパワー密度をPth[Wt/cm2]、集光レンズ13により集光されたレーザ光Lの集光径(半径)をω[mm]とすると、集光径ωは、
ω=√[E/(Pth×π×t)] …(1)
で表される。
また、伝送されるレーザ光LのピークパワーをP[W]とすると、(1)式は、
ω=√[P/(Pth×π)] …(2)
となる。
一方、集光レンズ13に入射するレーザ光Lの発散角をθ1(半角)[rad]、集光レンズ13の焦点距離をf[mm]とすると、集光径(半径)ωは、
f×θ1=ω …(3)
により表される。
また、レーザ光Lの断面ビーム径(口径)をr(半径)[mm]、固体レーザ発振器111から集光レンズ13までの距離をD1[mm]とすれば、集光レンズ13の焦点距離f[mm]と集光レンズ13に入射するレーザ光Lの発散角θ1(半角)とにより、集光レンズ13により集光されたレーザ光Lの集光角(つまり集光レンズ13により集光されたレーザ光Lが光ファイバ101に入射する際の入射角)θ2(半角)[rad]は、
θ2=−r/f+(1−D1/f)×θ1 …(4)
で求められる。
従って、(2)〜(4)式から、レンズ焦点距離f、レーザ口径(断面ビーム径)r、光ファイバ101に入射するレーザ光Lの入射角θ2、固体レーザ発振器111から集光レンズ13までの距離D1、レーザ光LのピークパワーP、およびエアーブレークダウンの発生しきい値のピークパワー密度Pthは、
f=[−(r−α)+√{(r−α)2−4×θ2×α×D1}]/(2×θ2
:α=√[P/(Pth×π)] …(5)
により規定される関係を持つ。
(5)式により、集光レンズ13の集光点Aにおいてエアーブレークダウンが生じることのない集光レンズ13の焦点距離fを求めることができる。すなわち、(5)式より求められる集光レンズ13の焦点距離fおよび(3)式と(1)式もしくは(2)式から集光レンズ13に入射するレーザ光Lの入射角(すなわち発散角)θ1を求めることができるため、集光レンズ13に入射するレーザ光Lの入射角をθ1になるように設定すれば、エアーブレークダウンを発生させることなく、効率よく、光ファイバ101にレーザ光Lを入射することが可能となる。
一例として、レーザ光Lの口径(直径)を2〜13mmの範囲とし、集光レンズ13と固体レーザ発振器111との間の距離を10〜500mmの範囲で変化させた場合に利用可能な集光レンズ13の焦点距離fを計算した結果を図3に、集光レンズ13に入射するレーザ光Lの入射角(発散角)θ1を計算した結果を図4に、それぞれ示す。
例えば、レーザ光Lの口径をr=3mm(直径6mm)、固体レーザ発振器111から集光レンズ13までの距離D1をD1=100mm、集光レンズ13から光ファイバ101へ入射するレーザ光Lの入射角(集光角)をθ2=0.15rad、ピークパワーをP=20MW、エアーブレークダウンの発生しきい値のピークパワー密度をPth=100GW/cm2として、集光レンズ13の焦点距離fと集光レンズ13に入射するレーザ光の入射角θ1を求めると、f=24.9mm、θ1=3.2mrad(全角で6.4mrad)となる。
例えば、実測より設定した集光レンズ13の焦点距離fを(4)式に代入し、光ファイバ101の入射角θ2の大きさを、レーザ光Lが入射される光ファイバ101のNAを超えない範囲に、集光レンズ13の焦点距離fを設定する必要がある(図3参照)。
すなわち、図3は、光ファイバ101にレーザ光Lを入射する際の集光角(光ファイバ101への入射角)θ2を変化させた際にエアーブレークダウンが発生する集光レンズ13の焦点位置を示しているが、レーザ光Lの口径(断面ビーム径)と集光レンズ13の設置位置を変化させた結果、下限値は、0.06rad程度となる。
しかしながら、レーザ光Lの質(空間モードや波面等)や集光レンズ13の収差の影響等により、理想的な集光径よりも実際の集光径の方が大きくなる場合がある。
このような場合には、(2)式で求められるエアーブレークダウンを起こさない集光径と実際の集光径が同等になるまで集光レンズ13の焦点距離fを短くし、レーザ光Lが光ファイバ101へ入射する際の開口数NAを大きくすることが好ましい(図4参照)。なお、レーザ光Lが光ファイバ101へ入射する際の開口数NAと発散入射方式に適した集光レンズ13への入射角θ1との関係から光ファイバ101へ入射されるレーザ光Lの入射角θ2の下限値は、0.06rad程度より大きいことが好ましい。
また、集光レンズ13の集光点Aと光ファイバ101の設置位置(入射端面102の位置)は、集光点Aでの集光径(半径)をω[mm]、集光点Aと光ファイバ101の入射端面102との間の距離をLf[mm]、レーザ光Lが光ファイバ101のコアへ入射する際の断面ビーム径、すなわち入射径をWi(直径)[mm]、レーザ光Lが光ファイバ101へ入射する際の入射角θ2(半角)[rad]とすると、
Lf=(Wi−2ω)/(2×tanθ2)…(6)
関係で表される。
(6)式を用いて、集光レンズ13の焦点位置(集光点A)と光ファイバ101の入射端面102との間の距離Lfは、例えば0.25〜16mmに設定される。詳細には、光ファイバ101のコアへ入射するレーザ光Lの入射径の最小値を、例えば420μm(光ファイバ101により伝送すべきレーザ光Lのパワーつまりエネルギーまたはピークパワーにより決まるコア径の最小値)、また、最大値を、例えば容易に入手可能な光ファイバ101の最大コア径1500μmの90%である1350μmとして、Wi=420〜1350μm、ω=100μm(ピークパワー30MW、エアーブレークダウン発生しきい値100GW/cm2における最低集光径)、θ2=0.06〜0.22rad(後述)として、好適なLfの範囲を計算すると、Lfの範囲は、上述したとおり0.25〜16mmの範囲となる。
実用上、光ファイバ101の入射端面102を設定可能な最小距離を1mmとして、集光点Aから光ファイバ101の入射端面102までの距離は1〜16mmの範囲と定める。しかしながら、距離Lfが必要以上に大きくなると、光ファイバ101に入射しないレーザ光Lも増大されることから、例えば上限値は、10mm程度でよい。
より好ましくは、集光レンズ13と光ファイバ101の入射端面102との間の距離Lfは、実際の組み立て調整の結果に基づくと、ほとんどの場合、1.5〜5mmの範囲である。
次に、光ファイバ101のコア径およびクラッド層の厚さから光ファイバ101に入射可能なレーザ光Lの強度について説明する。
先に説明した通り、ジャイアントパルス発振方式により得られるピークパワーが数MW(ピークパワー密度で10-1〜GW/cm2)を超えるレーザ光Lを光ファイバ101に入射しようとした場合、光ファイバ101が損傷してレーザ光Lが伝送できないことが知られている。
このため、図1、図2ないし図4により説明した集光レンズ13と光ファイバ101の入射端面102との間の距離Lfならびに集光レンズ13にレーザ光Lが入射される際の入射角θ1および集光レンズ13により集光されたレーザ光Lを光ファイバ101の入射端面102に入射させる際の集光角θ2を規定するのみでは、光ファイバ101が損傷する場合がある。
以下、好適な光ファイバ101の構造上の特徴およびレーザ光Lの伝送特性について説明する。
図5に、コアの径が1000μm、クラッド層の厚さが50μm、開口数NAが0.2の光ファイバ101に、パルス幅が5nsecでレーザ光Lの口径(断面ビーム径)が700μmのレーザ光Lを、入射角を0.02radとして図2により説明した発散入射方式と一般的な収束入射方式とにより、入射した実験結果を示す。
図5から、収束入射方式では、伝送エネルギー30mJ(ピークパワー6MW)で、光ファイバ101が損傷することが認められる。これに対し、発散入射方式を適用することで、伝送エネルギー70mJ(ピークパワー14MW)でも光ファイバ101が損傷しないことが確認されている。
また、光ファイバ101の構造上の特徴としては、コア材質の純度が高いことからレーザ光Lのエネルギーによる損傷に強いことが知られている図6に示すような構造のステップインデックス型の石英材質とする。光ファイバ101は、コア103、このコア103の周囲に形成されたクラッド104、クラッド104の周囲に形成された被覆層105で構成されている。
なお、クラッド104の厚さについては、所定の厚さよりも厚くなるにつれて光ファイバ101を曲げた際に機械的応力による破損が生じ易くなることが知られており、反面、クラッド104の層の厚みが薄いと、数MWレベルのピークパワーのレーザ光Lを入射した際に、コア103からクラッド104に漏れるレーザ光Lによって光ファイバ101が破損することが知られている。
また、クラッド104の厚さは、コア103の径に比べて薄く、例えばコア103の径の0.05〜0.1倍程度である。このため、クラッド104に漏れたわずかなレーザ光Lであっても、ピークパワー密度がコア103の部分よりも1桁程度高くなる。なお、クラッド104とコア103との境界部における通常のレーザ光Lの伝送においても生じる回折の影響によりあたかも定在波が存在するかのように、部分的にピークパワーが高くなることから、クラッド104の厚さを薄くすることにも下限値が存在する。
図7に、コア径が1000μm、開口数NAが0.2の光ファイバ101に、パルス幅が5nsecで口径(断面ビーム径)が700μmのレーザ光Lを、入射角を0.02radとして図2により説明した発散入射方式により入射し、クラッド104の厚さを変化させた実験結果を示す。
図7から明らかなように、クラッド104の厚さが増すにつれて大きなエネルギーが伝送可能となることが認められる。すなわち、図7から、クラッド104の厚さが20μmである場合には、40mJ(ピークパワー8MW)が限界であったが、クラッド104の厚さを50μmとすることで、70mJ(ピークパワー14MW)でも光ファイバ101が損傷しないことが認められる。
従って、図7から、ピークパワー10MW以上のレーザ光Lを伝送可能とするためには、クラッド104の厚さは35μm以上必要であることが認められる。また、クラッド104が100μmより厚くなると、硬くもろくなり、光ファイバ101が曲がりにくく、曲げ半径が大きくなるため、100μm以下とする。
一方、コア径については、光ファイバ101により伝送すべきレーザパワー密度との関係で、下限値が設定されるが、コア径の上限値は、図8により以下に説明する通り、例えば入射するレーザ光Lの口径(断面ビーム径)に対する割合として判断できる。
図8に、クラッド104の厚さを一定とし、コア径を変化させた光ファイバ101に、光ファイバ101に入射する際のレーザ光Lの口径(断面ビーム径)を変えてレーザ光Lを入射した実験結果を示す。
図8から、コア径と入射するレーザ光Lの断面ビーム径(口径)との間に差があったとしてもクラッド104の厚さが同じであれば、この範囲の入射口径であれば同じ10MWのピークパワーのレーザ光Lを伝送できる結果を得た。
すなわち、図8に示される通り、ピークパワー10MW以上を伝送可能とするためには集光径は420μm以上が必要であるという結果を得た。このため、集光径に対して80%程度の裕度を持たせることを考慮してコア径は500μm以上が好ましい。
また、図9に示すように、コア径が1000μm、クラッド104の厚さが50μm、開口数NAが0.2の光ファイバ101に、発散入射方式により、口径(断面ビーム径)が700μmでパルス幅が5nsecのレーザ光Lを入射させる際に、光ファイバ101へ入射するレーザ光Lの入射角θ2を変化させて実験した結果から、ピークパワーが15MW(エネルギー換算で80mJ)前後のレーザ光Lを低損失で入射させるためには、0.06rad程度の入射角θ2が必要となる。なお、入射角θ2が大きくなるにつれて大きなエネルギーが伝送可能となり、入射角θ2を0.12rad程度とすることで、ピークパワーが20MWのレーザ光Lを伝送できる結果を得た。
一方、光ファイバ101には、コア103とクラッド104との境界部における回折により光ファイバ101に入射したレーザ光Lが光ファイバ101内を伝送されることに依存して、レーザ光Lが入射する際の開口数NAの上限が存在する。すなわち、光ファイバ101の開口数NAは、小さすぎると発散入射方式において、光ファイバ101への入射角θ2が小さくなり十分な効果が得られない。このことは、先に説明した通り、光ファイバ101に入射したレーザ光Lが、光ファイバ101の内部の特定の位置で収束し、光ファイバ101の損傷を引き起こす。
また、光ファイバ101の開口数NAが大きくなると、光ファイバ101から出射されるレーザ光Lの角度を増大させることから、レーザ光Lを所定の断面ビーム径で対象物に照射するために用いられる照射光学系の大きさも増大する。例えば、屈折率nがn=1.5程度のガラス材による1枚の平凸レンズを用いて、1以下の結像倍率で光ファイバ101から出射されたレーザ光Lを対象物に集光するためには、レンズ曲率に対するレンズ口径の製作限界の観点から、光ファイバ101の開口数NAは、NA≒0.25rad以下であるとされる。
なお、前述した光ファイバ101は、クラッド104の厚さが一般的な光ファイバのクラッド厚さよりも厚いことから、機械的強度(抗曲げ性)の低下を考慮すると、コア103の屈折率をn1、クラッド104の屈折率をn2とすると、開口数NAは、
NA=√[(n12−(n22
より規定される。
また、光ファイバ101は、開口数NAを大きくするためにクラッド104層の屈折率を下げる方法として広く利用され、クラッド104層にドープされるフッ素やホウ素の量が増大されることにより、脆く、折れやすくなる。なお、図7により求められたクラッド104の厚さを考慮すると、上述した照射光学系に依存して規定される開口数NAの上限は、さらに低下されて、概ね0.22radとなる。
従って、光ファイバ101の開口数NAの上限は、0.22となる。なお、上限値は、実際に用いられる光ファイバ101の構造上の特徴および物性に従って変化するので、発散入射方式において光ファイバ101に設定可能な開口数NAの上限は、必ずしも0.22に限らず、光ファイバ101の構造上の特徴および物性により規定される数値とする。
なお、下限値は、図3および図4により集光レンズ13の焦点位置と光ファイバ101へ入射するレーザ光Lの入射角θ2と、図8により説明した光ファイバ101のコア径と光ファイバ101へ入射するレーザ光Lの口径(断面ビーム径)によりコア径が制約を受けないという実験結果、ならびに図9により説明したエネルギー伝送能力の確認結果から、レーザ光Lの入射角θ2と同等であればよいことが認められるので、開口数NA=0.06〜0.22radとなる。
以上のことから、発散入射方式により20MW(ピークパワー密度で100GW/cm2)程度のジャイアントパルス発振方式のレーザ光Lを伝送できる光ファイバ101は、
コア103の径が500〜1500μm
クラッド104の厚さが35〜100μm
光ファイバ101の開口数NAが0.06〜0.22
の範囲であることが好ましい。
なお、光ファイバ101にレーザ光Lを入射する際のレーザ光Lの入射角θ2は、レーザ光入射光学装置11の構成に許容される範囲内でできるだけ大きな角度であることが好ましい。
以上から、ピークパワーが10MW以上のパルスレーザ光Lもしくはピークパワーが10MW以下であっても短パルスレーザ光Lを安定に伝送を可能とするためには、例えば光ファイバ101の開口数NA=0.2とした場合、光ファイバ101に入射するレーザ光Lの入射角θ2は、0.2rad(光ファイバ101の開口数NAの上限値)までとすることが好ましい。
次に、レーザ光入射光学装置11の具体的な一例を説明する。
なお、以下に示す数値は、図9により前に説明したピークパワーが22MWのレーザ光Lのデータであり、ジャイアントパルス発振方式のNd:YAGレーザ発振器を固体レーザ発振器111を用い、パルス幅が5nsec、パルスエネルギーが110mJ(ピークパワー22MW=110mJ/5nsec)、直径6mmのレーザ光Lを、ステップインデックス型の石英材質の光ファイバ101に以下の条件で伝送させた結果である。
集光レンズ13への入射角(入射発散角)θ1=1.8mrad(半角)、
レーザ口径(断面ビーム径)r(半径)=3mm(直径6mm)、
集光レンズ13と固体レーザ発振器111との間隔D1=600mm、
集光レンズ13の焦点距離f=31mm、
光ファイバ101のコア径1000μm、クラッド104の厚さ50μm、開口数NA=0.2rad、
光ファイバ101へのレーザ光Lの入射角θ2=0.13rad(半角)、
集光レンズ13の集光点Aから光ファイバ101の入射端面102までの距離Lf=2mm、
光ファイバ101へのレーザ光Lの入射口径(断面ビーム径):700μm(直径)。
なお、上述したそれぞれの数値、すなわち集光レンズ13への入射角(入射発散角)θ1=1.8mrad、集光レンズ13と固体レーザ発振器111との間隔D1=600mm、レーザ入射口径(断面ビーム径)r(半径)=3mm、集光レンズ13の焦点距離f=31mmから(4)式を用いて先に説明した光ファイバ101への入射角θ2を求めたところ、入射角θ2=0.13radとなり、本発明で利用可能とした光ファイバ101の開口数の範囲であるNA=0.06〜0.22radの範囲であることが確認されている。
なお、発散入射方式によれば、m×nに分割された複合レンズを用いる周知の例に比較して、個々のレンズの境界部分で生じる反射損失の影響が除去されるので、集光レンズ13の入射側から光ファイバ101の出射側への伝送効率が約10%向上できる。
また、発散入射方式では、光学要素の個数が低減されるので、レーザ光入射光学装置11全体のコストが低減される。
従って、石英を含む材質で、コア径に対するクラッドの厚さが0.035〜0.1倍、開口数NAが0.06〜0.22のステップインデックス型である光ファイバ101を用いること、この光ファイバ101の入射端面102にピークパワー10MWを超えるジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器111からのレーザ光Lを発散性として入射させることにより、光ファイバ101を損傷させることなくレーザ光Lを伝送でき、伝送効率が低下したり調整が複雑になることなく、安価に提供できる。
次に、図10において、レーザ光入射光学装置11の第2の実施の形態を説明する。
なお、第1の実施の形態により既に説明した構成と同じ、または類似した構成には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
レーザ光入射光学装置11は、固体レーザ発振器111からのレーザ光Lに所定の集光性を与える集光レンズ13、集光レンズ13と光ファイバ101の入射端面102との間の距離を一定の距離に維持する光ファイバ位置調整機構15、固体レーザ発振器111と集光レンズ13との間に設けられ、光ファイバ101の入射端面102で反射された反射レーザ光(戻りレーザ光)Rを、固体レーザ発振器111から集光レンズ13に向かうレーザ光Lから分離する半透明鏡としてのビームスプリッタ(サンプリングミラー)31、このビームスプリッタ31により分離された反射レーザ光Rを受光してその強度に対応する電気信号を出力する、例えば光電変換素子を有する観測手段としてのCCDカメラ32を有する。なお、CCDカメラ32とビームスプリッタ31との間には、ビームスプリッタ31により分離された反射レーザ光RをCCDカメラ32の図示しない受光面に結像する結像レンズ33が設けられ、また、結像レンズ33とCCDカメラ32との間には、必要に応じて、CCDカメラ32に入射される反射レーザ光Rの強度を調整する減衰フィルタ等である光量調整装置34が設けられている。
CCDカメラ32には、光ファイバ101の入射端面102に入射するレーザ光Lの入射位置に起因する情報が結像される。従って、CCDカメラ32により得られた入射端面102の画像に基づいて、例えば光ファイバ位置調整機構15の光ファイバ保持部17の位置を、例えば詳述しない移動機構により変位させることで、光ファイバ101の入射端面102の位置と結像レンズ13との間の距離を、図2〜図4により説明した所望の位置に設定することができる。
なお、集光レンズ13の焦点距離をf1、結像レンズ33の焦点距離をf2、光ファイバ101の入射端面102から結像レンズ13までの距離をaとすると、CCDカメラ32を設置すべき位置(光ファイバ101の入射端面102からの距離)をb、集光レンズ13と結像レンズ33との間の距離dは、倍率をmとするとき、
b=(1+m)×f2−m2×a …(11)
m=f2/f1 …(12)
d=f2+f1 …(13)
で表される。
よって、(12)式を用いて、集光レンズ13の焦点距離f1および観測したい像倍率mから結像レンズ33の焦点距離f2を定め、次に(13)式および(11)式より2つのレンズ相互の間隔(距離d)およびCCDカメラ32の位置等を決めることで、光ファイバ101の入射端面102の観測が可能となる。
一例を示すと、集光レンズ13の焦点距離をf1=31mmとし、ビームスプリッタ(サンプリングミラー)31を、固定レーザ発振器111から集光レンズ13に向かうレーザ光Lの主光線に対して45度の角度で配置し、結像レンズ33の後方の所定位置にCCDカメラ32を位置させて、光ファイバ101の入射端面102からの反射レーザ光RをCCDカメラ32に結像し、図示しないTVモニタにて観測しながら入射調整を実施した。
なお、像倍率mを概ね3倍とする場合、(12)式より、結像レンズ33の焦点距離を例えばf2=100mmとすると、(13)式より、集光レンズ13と結像レンズ33との間の距離dは、概ね131mmである。また、集光レンズ13と光ファイバ101の入射端面102との間の距離aが約33mmであることから、結像レンズ33とCCDカメラ32との間の距離は、約79mmとなる。このとき、像倍率mは、(11)式より、約3.2倍となる。
光ファイバ位置調整機構15による光ファイバ101の入射端面102と集光レンズ13との間の距離aの調整は、レーザ光入射光学装置11の組立調整時を除いて必ずしも必要ではないことから、ビームスプリッタ31、CCDカメラ32および結像レンズ33等の入射状態のモニタに利用される構成は、固体レーザ発振器111と集光レンズ13との間の光路から取り外しできるように構成されてもよい。
次に、図11において、レーザ光入射光学装置11の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態では、レーザ光入射光学装置11をレーザ誘起蛍光分析装置(Laser Induced Breakdown Spectroscopyを利用した高速の分析装置)に用いた例を示す。レーザ誘起蛍光分析装置は、分析可能な試料(分析対象物)の種類に僅かな制限を含むが、試料を準備する前処理段階が簡素化できること、高速であること、分析対象物が固体である場合にそのまま適用可能であること、等の様々な利点を有し、広範囲な利用が期待されている。
図11に示されるように、レーザ誘起蛍光分析装置301は、ジャイアントパルス(GP)発振方式の固体レーザ発振器111、レーザ光入射光学装置(レーザ光伝送システム:導光光学系)11、照射光学系331、蛍光検出光学系341、モノクロメータ(光検出器または分光器)351、撮像機構361、タイミング調整機構371、およびデータ処理装置381等を有する。
固体レーザ発振器111としては、例えばNd:YAGレーザ等である。なお、固体レーザ発振器111から出力されるレーザ光Lの大きさは、例えば、パルス幅が5nsec前後、ピークパワーが14〜20MW、伝送エネルギーが70〜100mJ(ピークパワー密度で80GW/cm2)程度である。また、固体レーザ発振器111は、多くの場合、発振制御装置、電源装置、冷却装置等を含むが、詳細な説明は省略する。
レーザ光入射光学装置11は、図1または図10により説明したと同様に、固体レーザ発振器111からのレーザ光Lを、光ファイバ101の入射端面102に発散性の光として入射させる集光レンズ13などを含む。なお、集光レンズ13と光ファイバ101の入射端面102との間の距離は、上述した実施の形態に従って設定されている。
光ファイバ101は、例えばコア径が1000μmで、クラッド層の厚さが50μmであり、集光レンズ13により集光され、集光点を通過することにより発散性を示し、広がり角が0.06〜0.22radに断面ビーム径が変化されたレーザ光Lが効率よく入射可能に、0.06〜0.22の開口数NAを有する。
照射光学系331は、レーザ光入射光学装置11の光ファイバ101の出射端面106から出射されて一旦発散性を示すパルスレーザ光Lを、試料Sまたは試料Sを保持した試料保持部399の所定の範囲に集光する集光レンズ333を有する。なお、集光レンズ333の特性は、試料Sの大きさや形状にあわせて任意に設定される。
蛍光検出光学系(検出光導光光学系)341は、試料保持部399上に位置された試料Sからの蛍光を捕獲する集光レンズ343と、集光レンズ343により捕獲された蛍光を後段の分光器(モノクロメータ)に入射するための光ファイバ345を有する。
モノクロメータ351は、例えばグレーティング(回折格子)や波長フィルタ等を含む周知の分光計または試料Sの特性に合わせた検出機構が任意に組み合わせられている。
撮像機構361は、モノクロメータ351により抜き出された特定の波長の光(蛍光)を受光してその光強度に対応する電気信号を出力するもので、例えば周知のCCDカメラやフォトマルチプライヤもしくはFFTアナライザ等が、試料Sの特性に合わせて任意に選択される。
タイミング調整機構371は、例えばパルス発生器またはレーザ誘起蛍光分析装置301の主制御装置であり、固体レーザ発振器111の図示しない電源装置に供給される駆動パルスの出力タイミングとCCDカメラ、例えばゲート制御型のI−CCDの動作タイミング等を制御して、試料Sから発生される蛍光を、所定のタイミングで撮像させる。
データ処理装置381は、撮像機構361から出力される画像あるいは分光スペクトル等を一時的に記憶し、予め記憶されている「元素同定プログラム」や「元素定量プログラム」もしくは撮像機構361から供給される画像データ等に所定の処理を加えるアルゴリズム等に従って、試料Sの特性を解析またはその前段階としてデータを処理する。
図11に示したレーザ誘起蛍光分析装置301においては、主制御装置391(図11に示す例では、タイミング調整装置371と一体化されている)により、所定タイミングで駆動パルスが生成され、この駆動パルスに基づいて固体レーザ発振器111から、所定パルス幅で、ピークパワーが14〜20MWのGP方式のパルスレーザ光Lが出力される。
固体レーザ発振器111から出力されたパルスレーザ光Lは、集光レンズ13により発散性に変換され、光ファイバ101に効率よく入射され、光ファイバ101の出射端面106に伝送される。
光ファイバ101から出射されたレーザ光Lは、照射光学系331の集光レンズ333により、試料Sに照射される。なお、レーザ光Lは、既に説明した通り、ピークパワーが14〜20MWであり、集光レンズ333により、例えば数百μmの直径に集光されることで、試料Sに照射される時点で、ピークパワー密度が80GW/cm2である。これにより、試料Sが、プラズマ化し、このプラズマエネルギーにより、試料中に存在する各元素から、それぞれ固有の蛍光(蛍光を含むスペクトル)が放射される。
この発光(蛍光を含むスペクトル)は、蛍光検出光学系341の集光レンズ343で捕獲され、光ファイバ345を介してモノクロメータ351に入射される。
以下、モノクロメータ351で、試料S本体からのスペクトル成分等が除去され、試料Sに含まれる元素に固有のスペクトルが抽出される。
モノクロメータ351により抽出されたスペクトルは、撮像機構361により光電変換され、データ処理部381に供給され、データ処理部381で、試料Sに含まれる元素が特定される。例えば、撮像機構361が、例えばFFTアナライザである場合には、作業者の目視により、試料Sに含まれる元素が特定可能である。
なお、試料Sに含まれる元素に固有の蛍光スペクトルが得られるまでに、プラズマ発光(すなわちレーザ光Lの照射)から数μsec〜数百μsec遅れることが知られているため、タイミング調整機構371(主制御装置391)により、撮像機構361の動作が制御される。例えば撮像機構361がゲート付きCCDカメラである場合には、計測時間に所定のディレイ(遅延)が付加されるとともに所定のタイミングでゲートがオンされることで、必要な蛍光スペクトルのみが計測可能となる。
また、上述したレーザ誘起蛍光分析装置301では、ICP発光分析のような試料の前処理がほとんど不要であり、迅速な測定が可能である。なお、レーザ誘起蛍光分析装置11では、試料にレーザ光Lを照射する際の空間的な(場所や大きさの)制約が少ないので、ユニット化することにより、測定対象物のある任意の場所で、測定対象物を分析が可能となる。
以上のように、レーザ誘起蛍光分析装置11によれば、光学部品の数が少なく、安価で、高効率で、ビーム拡大用コリメータとビーム分割用アレイレンズを使用せず、集光レンズ(凸レンズ)1枚もしくは2枚で光ファイバへ入射させることができる。
また、ピークパワー10MWを超えるジャイアントパルス発振方式のレーザ光Lを用いる例えばレーザ誘起蛍光分析、レーザアブレーション、レーザピーニング等のプロセスに利用されるレーザ光入射光学装置11が、小型で、安価に提供できる。
なお、前記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形もしくは変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態を示すレーザ光入射光学装置の構成図である。 発散入射方式を適用した集光光学系の伝送モデルの説明図である。 光ファイバへの入射角と集光レンズの焦点距離との関係を示すグラフグラフである。 光ファイバへの入射角と集光レンズの入射発散角との関係を示すグラフである。 光ファイバへの入射方式と伝送エネルギーとの関係を示すグラフである。 光ファイバの構成を示し、(a)は図6(b)a−a断面図、(b)は断面図である。 クラッド厚さと伝送エネルギーとの関係を示すグラフである。 コア径と伝送エネルギーとの関係を示す説明図である。 光ファイバへの入射角と伝送エネルギーとの関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態を示すレーザ光入射光学装置の構成図である。 本発明の第3の実施の形態を示すレーザ光入射光学装置を組み込んだレーザ誘起蛍光分析装置の構成図である。
符号の説明
11 レーザ光入射光学装置
13 集光レンズ
15 光ファイバ位置調整機構
31 半透明鏡としてのビームスプリッタ
32 観測手段としてのCCDカメラ
101 光ファイバ
102 入射端面
103 コア
104 クラッド
111 固体レーザ発振器
A 集光点
L レーザ光

Claims (6)

  1. ピークパワーが10MWよりも大きなジャイアントパルス発振方式の固体レーザ発振器からのレーザ光を光ファイバの入射端面に入射させるレーザ光入射光学装置であって、
    前記固体レーザ発振器からのレーザ光を集光する集光レンズと、
    この集光レンズによるレーザ光の集光点より後方の所定位置に光ファイバの入射端面を設置し、前記レーザ光を発散性として光ファイバの入射端面に入射させる光ファイバ位置調整機構とを備え、
    前記光ファイバは、石英を含む材質で、コア径に対するクラッドの厚さが0.035〜0.1倍、開口数NAが0.06〜0.22のステップインデックス型である
    ことを特徴とするレーザ光入射光学装置。
  2. 光ファイバは、コア径が500〜1500μm、クラッドの厚さが35〜100μmである
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザ光入射光学装置。
  3. レーザ光は、光ファイバの入射端面に、半角で0.06〜0.22rad、および光ファイバに固有の入射限界の角度のいずれか一方で入射させる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のレーザ光入射光学装置。
  4. 光ファイバ位置調整機構は、光ファイバの入射端面を集光レンズによるレーザ光の集光点の後方1〜16mmに設置する
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のレーザ光入射光学装置。
  5. 光ファイバ位置調整機構は、光ファイバの入射端面を集光レンズによるレーザ光の集光点の後方1.5〜5mmに設置する
    ことを特徴とする請求項4記載のレーザ光入射光学装置。
  6. 固体レーザ発振器と集光レンズとの間に設けられた半透明鏡を有し、この半透明鏡を通じて光ファイバの入射端面の光像を観測する観測手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載のレーザ光入射光学装置。
JP2004280297A 2004-01-28 2004-09-27 レーザ光入射光学装置 Pending JP2005242292A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004280297A JP2005242292A (ja) 2004-01-28 2004-09-27 レーザ光入射光学装置
PCT/JP2005/001061 WO2005073771A1 (ja) 2004-01-28 2005-01-27 レーザ光入射光学装置
KR1020067015094A KR100804357B1 (ko) 2004-01-28 2005-01-27 레이저광 입사 광학장치
TW094102763A TWI277730B (en) 2004-01-28 2005-01-28 Laser beam incident optical device

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004020183 2004-01-28
JP2004280297A JP2005242292A (ja) 2004-01-28 2004-09-27 レーザ光入射光学装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005242292A true JP2005242292A (ja) 2005-09-08

Family

ID=34829407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004280297A Pending JP2005242292A (ja) 2004-01-28 2004-09-27 レーザ光入射光学装置

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2005242292A (ja)
KR (1) KR100804357B1 (ja)
TW (1) TWI277730B (ja)
WO (1) WO2005073771A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008250184A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujifilm Corp ファイバ光源装置
WO2009016193A1 (fr) * 2007-08-01 2009-02-05 Commissariat A L'energie Atomique Dispositif de spectroscopie laser
JP2019203946A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 三菱重工業株式会社 ファイバ結合装置及びレーザ加工装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009178720A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Mitsubishi Electric Corp レーザ加工装置
NL2004483A (nl) 2009-05-26 2010-11-30 Asml Holding Nv Pulse stretcher with reduced energy density on optical components.
DE102019123448B4 (de) * 2019-09-02 2024-01-25 Schott Ag Beleuchtungssystem mit einem Lichtleiter und einem Abstrahlelement
CN111504465A (zh) * 2020-04-22 2020-08-07 上海精测半导体技术有限公司 色度计匹配方法、色度计、色度计校正方法及系统

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01153503U (ja) * 1988-04-15 1989-10-23
JP2000138409A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Toshiba Corp 光ファイバ伝送式レーザ装置、パルスレーザ発振器、光ファイバ導光装置および光ファイバ
JP2000286488A (ja) * 1999-03-30 2000-10-13 Mitsubishi Electric Corp レーザシステム
JP2003344802A (ja) * 2002-05-23 2003-12-03 Toshiba Corp レーザ照射装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01153503U (ja) * 1988-04-15 1989-10-23
JP2000138409A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Toshiba Corp 光ファイバ伝送式レーザ装置、パルスレーザ発振器、光ファイバ導光装置および光ファイバ
JP2000286488A (ja) * 1999-03-30 2000-10-13 Mitsubishi Electric Corp レーザシステム
JP2003344802A (ja) * 2002-05-23 2003-12-03 Toshiba Corp レーザ照射装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008250184A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujifilm Corp ファイバ光源装置
WO2009016193A1 (fr) * 2007-08-01 2009-02-05 Commissariat A L'energie Atomique Dispositif de spectroscopie laser
FR2919720A1 (fr) * 2007-08-01 2009-02-06 Commissariat Energie Atomique Dispositif de spectroscopie laser
JP2019203946A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 三菱重工業株式会社 ファイバ結合装置及びレーザ加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005073771A1 (ja) 2005-08-11
KR100804357B1 (ko) 2008-02-15
KR20060131818A (ko) 2006-12-20
TWI277730B (en) 2007-04-01
TW200535409A (en) 2005-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4417932B2 (ja) 光ファイバ用レーザ光入射光学装置
US9797776B2 (en) Laser induced breakdown spectroscopy (LIBS) apparatus based on high repetition rate pulsed laser
US9909923B2 (en) Laser induced breakdown spectroscopy (LIBS) apparatus based on high repetition rate pulsed laser
WO2018082136A1 (zh) 扫描式激光诱导光谱面范围分析检测系统
US9233434B2 (en) Method of and material processing apparatus for optimising the focus of a fibre laser; method of measuring changes in the focus of a fibre laser
KR100804357B1 (ko) 레이저광 입사 광학장치
CN100432727C (zh) 激光入射光学装置
KR20190083455A (ko) 레이저유도 플라즈마 분광 분석기에서 시료 표면의 높이 최적화 및 변화를 모니터링하는 장치 및 방법
JP2008518273A (ja) 光ファイバにおいて回折構造を形成するための超高速レーザ加工システムおよび方法
US20160169805A1 (en) Combined raman spectroscopy and laser-induced breakdown spectroscopy
US20230093899A1 (en) Multipulse-induced spectroscopy method and device based on femtosecond plasma grating
CN107110783B (zh) 用于激光诱导击穿光谱的紧凑型装置及其方法
US8724111B2 (en) Flash photolysis system
JP2005140529A (ja) 元素分析装置および元素分析方法
CN114924406A (zh) 微型反射镜阵列加工方法及系统
JP5552798B2 (ja) レーザを用いた元素分析方法及び元素分析装置
CN112309808B (zh) 光学聚焦和焦斑连续扫描的透射电子显微镜样品杆系统
JPH09159572A (ja) 光学装置
CN204086140U (zh) 一种结合预烧蚀和再加热的三脉冲libs探测系统
CN109065209B (zh) 一种基于空心光束的双模输出光镊
JP5078095B2 (ja) 空間電界計測方法及び空間電界計測装置
JP2005221373A (ja) 元素分析装置
JP2010216915A (ja) 溶鋼の連続モニタリング方法及び連続モニタリング装置
JP2004053465A (ja) レーザ多段励起発光分光分析方法及びその装置
JP2023032344A (ja) 固体レーザ発振器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100407

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100728