JP2005240909A - 遊星歯車機構を用いた回転式電動弁 - Google Patents

遊星歯車機構を用いた回転式電動弁 Download PDF

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Abstract

【課題】 流量制御を行うためにステッピングモータで弁体を回転させて弁開度を変更する回転式電動弁において、モータによって回転される弁体の回転角度分解能を向上して、弁開度の分解能を高める。
【解決手段】 回転式電動弁1のステッピングモータ2の出力は、出力回転軸12から遊星歯車機構3を介することで減速された回転として弁体4に伝達される。ステッピングモータ2の角度分解能が変わらなくても、遊星歯車機構3の減速作用によって弁体4の回転角分解能は高くなり、弁開度を高精度に制御することができる。弁体4の螺旋壁面43を持つ通路壁部42と弁座シート5のシート壁面20とで弁路40が形成されており、弁体4の回転によって、弁路40を通じて両弁口26,27を繋ぐ流路断面積が変更され、全閉から全開までの弁開度を高精度に制御することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、弁体を回転させるによって弁開度を変更可能な回転式電磁弁に関する。
従来、全開から全閉までのどの弁口開度においても、正・逆の方向に流れにおいて略同一の流量特性を実現することができる回転式電動弁が提案されている(特許文献1参照)。この回転式電動弁によれば、弁本体側に形成された上弁座シートと下弁座シートとの間に弁体が配置され、両弁座シートの相対する上下位置にそれぞれ上弁口と底弁口を設け、弁体にはその回転位置に応じて上弁口と底弁口に連通可能な貫通孔が穿設されている。更に、弁体の上面分に貫通孔に連通してその断面積を順次変化させた円弧状溝を弁体の上下面の対応位置において断面積を一致させて形成されている。
このように構成されている回転式電動弁は、弁体の回転角をステッピングモータで制御することで、弁の全閉時には弁体のフラット部が弁底口及び上弁口を塞ぎ、全開時には弁体の貫通孔が弁底口及び上弁口と完全に一致して開口する。また、弁体を回転させて、弁底口及び上弁口に対して円弧状溝の形状を変更することにより、円弧状溝の断面積の大きさに応じて、全開時と全閉時との間の望みの流量が得られる。流れの方向がいずれであっても流圧が弁体に及ぼす力は略同一であるので、正逆流れの方向による流量のバラツキを抑制することが図られている。
このような回転式電動弁においては、ステッピングモータの出力部材であるロータの回転がロータに固着されている弁軸に直接に伝達されるので、電動弁の弁開度の分解能はステッピングモータの回転角度分解能に直接に依存している。したがって、回転式電動弁においては、弁開度をステッピングモータの回転角分解能以上に高精度に制御することには困難である。また、ステッピングモータの回転角分解能を高めるにはロータの径を大きくして極数を多くすることが考えられるが、そうした対策では、モータの径を小さくすることが困難であるので、電動弁の大きさが必然的に大きくなる傾向がある。
特開2002−295694号公報(段落[0010]〜[0017]、図1〜図3)
そこで、流量制御を行うためにステッピングモータで弁体を回転させて弁開度を変更する回転式電動弁において、モータによって回転される弁体の回転角度分解能を向上して、弁開度の分解能を高める点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、モータの1回転を弁体の1回転に直に伝達する従来の回転式電動弁の分解能を直動ねじ式の電動弁の分解能にまで引き上げると共に、駆動源であるモータのコイルやロータを小型化することができる回転式電動弁を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明による回転式電動弁は、ステッピングモータ及び当該ステッピングモータの出力回転によって回転することで弁開度を変更する弁体を備えている回転式電動弁において、前記ステッピングモータの出力回転軸の回転を遊星歯車機構を介することで減速して前記弁体に伝達することから成っている。
この回転式電動弁によれば、ステッピングモータの出力回転軸の回転は、遊星歯車機構を介することで減速された回転として弁体に伝達される。遊星歯車機構は大きな減速比を得ることができる歯車減速機として機能するので、ステッピングモータの角度分解能が変わらなくても、弁体の回転角分解能は減速の程度に応じて高くなり、弁開度を高精度に制御することが可能になる。
この回転式電動弁において、前記遊星歯車機構は、太陽歯車、当該太陽歯車を取り囲んで配置された固定内歯車、及び前記太陽歯車と前記固定内歯車との間に前記両歯車に噛み合い配置された遊星歯車を備えており、前記弁体が前記遊星歯車を自転可能に支持し且つ前記遊星歯車と共に公転するキャリヤとして用いられている。遊星歯車機構によって高い効率の減速機構が得られるが、構成部品が多くなる傾向があるので、回転式電動弁の構造の簡素化を図ることが望まれる。遊星歯車機構の遊星歯車を自転可能に支持し且つ遊星歯車と共に公転するキャリヤそれ自体を弁体として用いることで、回転式電動弁の部品点数の減少を図り、構造の簡素化が可能となる。
遊星歯車機構のキャリヤを弁体として用いた上記回転式電動弁において、前記弁体は前記出力回転軸の軸心を中心とし且つ前記遊星歯車と並列に整列した円柱体状に形成されており、前記弁体には前記遊星歯車に面する側の反対側においてシート壁面に流入出用の二つの弁口が開口して形成された弁座シートが添設されていると共に、前記弁体と前記弁座シートとの間には前記両弁口間を繋ぎ前記弁体の回転に応じて弁開度を全閉から全開の間で変更可能な周方向に延びる弁路を形成することができる。電動弁の構造簡素化のため、弁開度を変更するために弁体を回転させる機構が配置される領域と、電動弁によって流量が制御される流体が流れる領域とを区分することが望まれる。円柱体状に形成した弁体の遊星歯車に面する側の反対側において、流入出用の二つの弁口が形成された弁座シートを添設することで、弁体と弁座シートとの間には、出力回転軸によって弁体が回転するときに弁開度が全閉から全開の間で変更可能な周方向の弁路が形成されるので、円柱体状の弁体の各側で機能分担を図り、構造の簡素化を図ることができる。
弁体と弁座シートとの間に弁路が形成されている上記回転式電動弁において、前記両弁口は互いに大きさが異なる弁口として形成されており、前記弁体には、小さい方の前記弁口のみを閉鎖可能な閉鎖壁部と、前記閉鎖壁部に連なると共に前記弁座シートの前記シート壁面と協働して前記弁路を定める通路壁部とを備えており、前記通路壁部は、前記弁体の回転に伴って前記両弁口に対する相対位置が変更されることによって、前記弁路について定められる流路断面積を次第に変化させる形状を有することができる。弁体が回転するときに弁開度が全閉から全開の間で変更可能にする弁体と弁座シートの具体的な組合せ構造として、製造が容易になる簡単な構造が好ましい。そこで、弁座シートについては、シート壁面に開口する態様で互いに大きさが異なる二つの弁口を形成するだけの簡単な構造に構成することができる。また、弁座シートと組み合わされる弁体についても、弁体には、弁体が回転するときに小さい方の弁口のみを閉鎖可能な大きさに形成した閉鎖壁部と、閉鎖壁部から連なると共に弁座シートのシート壁面と協働して弁路を定める通路壁部とを備える構造としたので、複雑な孔形状ではなく外側に開いた壁面のみの簡単な構造に構成することができる。弁体を回転するとき、通路壁部は両弁口に対する相対位置が変更され、弁路について定められる通路断面積、即ち、弁開度を全閉から全開までを含めて次第に変化させることができる。
遊星歯車機構のキャリヤを弁体として用いた上記回転式電動弁において、前記太陽歯車を前記出力回転軸の一部に形成し、前記固定内歯車を前記弁座シートに当接している筒本体の一部として形成することができる。太陽歯車を出力回転軸の一部とし、固定内歯車を筒本体の一部として形成することによって、部品点数の減少を図ることができ、構造を簡素化し、部品管理や組立て工数を減少することに有効である。
固定内歯車を筒本体の一部として形成した上記回転式電動弁において、前記筒本体は前記弁体の周筒面に液密状に摺接する内周壁面を備えており、内周壁面は前記弁体の通路壁部及び前記弁座シートの前記シート壁面と共に協働して前記弁路を定めることができる。筒本体の内周壁面を弁体の周筒面を円筒面に形成することで、弁体が回転しても常に液密状に摺接させることができ、そうすることにより、内周壁面を弁体の通路壁部及び弁座シートのシート壁面と共に協働させて、弁路を定めることができる。
太陽歯車と固定内歯車とを部品の一部として形成した上記回転式電動弁において、前記出力回転軸を前記弁体を貫通した端部において前記弁座シートに回転支持し、前記弁体を前記出力回転軸との間に配置された付勢手段によって前記弁座シートに押し付けて配置することができる。弁体を貫通した出力回転軸の端部を弁座シートに回転支持することで、弁座シートの軸支持との兼用を図って、出力回転軸の支持構造を簡素化することができる。また、弁体を出力回転軸との間に配置された付勢手段によって弁座シートに押し付けることによって、流体の流れの遮断や流量制御としての安定した弁機能を確保することができる。
この発明による回転式電動弁は、上記のように、遊星歯車機構を用いてステッピングモータの出力回転を減速した回転として弁体に伝達しているので、従来のような、モータの1回転が弁体の1回転に直に伝達されている構造と異なり、弁開度の分解能をモータの回転角分解能以上にするのが困難であるといった不都合を解消し、回転式電動弁の分解能を直動ねじ式の電動弁の分解能にまで引き上げることができる。また、遊星歯車機構を用いてステッピングモータの出力回転を減速して弁体に伝達しているので、減速による分解能の向上の効果が十分であれば、モータの極数を少なくしても弁体の回転を十分減速でき、駆動源であるステッピングモータのコイルやロータを小型化することができる回転式電動弁を提供することができる。
以下、添付した図面に基づいて、この発明による回転式電動弁に係る実施の形態をその実施例と共に詳細に説明する。図1はこの発明による回転式電動弁の一例を示す図であり、(a)図は(b)図の矢印A−Aで見た断面図、(b)図は(a)図の矢印B−Bで見た横断面図である。
この発明による回転式電動弁(以下、簡単のため「電動弁」と略す。)1は、図1に示すように、ステッピングモータ2と、ステッピングモータの出力回転を減速する遊星歯車機構3と、流体が流入出する弁口(後述する二つの弁口26,27)が形成されている弁座シート5と、弁開度を制御するため遊星歯車機構3によって減速された速度で回転されると共に弁座シート5と協働する弁体4とを備えている。弁座シート5は、弁体4の遊星歯車3に面する側の反対側において添設されている。電動弁1は内部全体を囲むハウジング6を備えており、ハウジング6に弁座シート5が取り付けられている。更に、弁座シート5には、各弁口26,27に接続した流入出用の配管7,8が取り付けられている。
ステッピングモータ2は、ハウジング6の外側を取り巻くように設けられた電磁コイル10と、電磁コイル10が生じる電磁作用で回転力を受けるロータ11とから成っており、ロータ11には電動弁1の中心に一致する位置において出力回転軸12が固定されている。出力回転軸12は、中心軸13に回転自在に支持されている。
遊星歯車機構3は、太陽歯車15と、太陽歯車15を取り囲んで配置された固定内歯車16と、太陽歯車15と固定内歯車16との間に両歯車15,16に噛み合い配置された遊星歯車17とを備えている。太陽歯車15は、出力回転軸12の下部に形成されている。また、固定内歯車16は、ハウジング6に内嵌されている筒本体18の上部に、筒本体18の一部として形成されている。図示の例では、遊星歯車17は、4つ配置されている。太陽歯車15を出力回転軸12の一部とし、固定内歯車16を筒本体18の一部として形成することによって、電動弁1の部品点数の減少を図ることができ、構造の簡素化と共に部品管理や組立て工数の減少に寄与している。
遊星歯車機構3において、弁体4は、遊星歯車17を自転自在に支持すると共に遊星歯車17と共に公転するためのキャリヤとして用いられている。太陽歯車15と固定内歯車16とにおける兼用と合わせて、弁体4がキャリヤを兼ねることにより、構成部品が多くなる傾向にある遊星歯車機構3を用いる電動弁の構造について一層の簡素化を図ることができる。弁体4の詳細については、特に図3を参照して後述する。
弁座シート5は、筒本体18の端部を閉じるように組み付けられている。図2は、弁座シート5の一例を示す図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は側断面図である。図2に示すように、弁座シート5は全体として略円板形状を呈しており、弁体4側のシート壁面20は平坦面に形成されている。シート壁面20には、その中心において、中心軸13の先端部13a(図1(a))が嵌入可能な軸受穴22が形成されており、一方の端部がハウジング6に溶着にて固定され、出力回転軸12を回転支持することができる。弁体4を貫通した中心軸13の先端部13aを弁座シート5に固定支持することで、弁体4の支持構造を簡単化することができる。弁座シート5の周縁部には溝23が形成されており、図1(a)に示すように、ハウジング6の端部が溝23にいんろう嵌合可能である。また、弁座シート5のシート壁面20には複数の係合穴30が形成されており、筒本体18はシート壁面20に当接すると共に突起19が係合穴30に係合することで弁座シート5に対して回り止めされている。弁座シート5のシート壁面20とは反対側の壁面21には、配管7,8が嵌入される取り付け穴24,25が形成されている。
弁座シート5には、軸受穴22を直径方向に挟んだ対称位置において、断面積の大きさが異なる二つの貫通した流入出用の弁口26,27が形成されている。弁口26,27は、シート壁面20において流路として開口しており、壁面21側においてはそれぞれ取り付け穴24,25内に開口している。
図3は弁体4の図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は正面図、(d)は下面図、(e)は断面図である。弁体4は、遊星歯車側に第1壁面31を、またその反対側に第2壁面32を備えており、第1壁面31及び第2壁面32は中心軸13の軸線に直交する平坦面に形成されている。第1壁面31には、その中心位置において中心軸13が挿通される中心孔33が貫通形成されている。中心孔33の上側には第1壁面31に開口する同心大径のざぐり部34が形成されており、ざぐり部34には、中心軸13の鍔部13bとの間に中心軸13を取り囲むように、付勢手段としてのばね(圧縮ばね)51が配置されている。ばね51は、ざぐり部34において弁体4に作用して、弁体4を弁座シート5に向かって押し付ける力を及ぼしている。したがって、弁体4の第2壁面32は、弁座シート5のシート壁面20に面接触し、流体の流れの遮断や流量制御としての安定した弁機能を確保することができる。また、弁体4の第1壁面31には、各遊星歯車17の回転軸17aを回転自在に軸支持する軸受穴35が周方向に90度毎に隔置した位置に形成されている。
弁体4に備わる周筒面36は、筒本体18の筒状の内周壁面37に液密状に摺接している。また、内周壁面37は、弁体4の後述する各壁部と共に協働して後述する弁路40を定めることができる。
弁体4は、中心軸13を中心とし且つ遊星歯車17と並列に整列した概略円柱体状に形成されている。弁体4と弁座シート5との間には、流路及び弁口26,27との間を繋ぐ弁路40が形成されている。弁路40は、弁体4と弁座シート5との周方向に延びており、出力回転軸12によって弁体4が回転されるときにその回転角度に応じて弁開度を全閉から全開の間で変更可能である。弁体4によって、弁開度を変更するために弁体を回転させる機構が配置される一側(上側)の領域と、電動弁1によって流量が制御される液体が流れる他側(下側)の領域とで機能が明確に分担されるので、電動弁1の構造の簡素化が図られる。
弁体4の弁座シート5に面する側においては、中心孔33周りに環状に延びる第2壁面32に小さい方の弁口27のみを閉鎖可能な閉鎖壁部41が繋がって延びている。閉鎖壁部41は、第2壁面32から外側に扇状に広がっており、弁口27を覆う位置にきたときに、弁口27を完全に閉鎖することができる。第2壁面32の周りには、扇状の閉鎖壁部41から連続して延びる通路壁部42が形成されている。通路壁部42は、閉鎖壁部41から螺旋状に次第に立ち上がる螺旋壁面43と、螺旋壁面43の最上部に連なり且つ閉鎖壁部41と平行な段壁面44と、第2壁面32と螺旋壁面43との間において延び且つ展開したときに楔形状を呈する内側周壁面45と、螺旋壁面43の外側で交差し内側周壁面45と平行に延びる外側周壁面46と、周筒面36と外側周壁面46との間に延びており且つ両面に交差する最外側の環状壁面47とから成っている。これらの壁面43〜47から成る通路壁部42は、弁座シート5のシート壁面20、及び筒本体18の内周壁面37と協働して弁路40を定めている。
弁口26,27は互いに大きさが異なっているので、弁体4が回転するとき、閉鎖壁部41は弁口27を閉鎖可能であるが、弁口26については閉鎖することはない。弁体4の回転に伴って、通路壁部42の特に螺旋壁面43の構造に基づいて、弁口27に対する相対位置が変更されるので、弁路40について定められる流路断面積が次第に変化する。流路断面積の変化によって、電動弁1の弁開度が変更される。弁体4には、閉鎖壁部41に対応してその外側位置に係止部49が形成されており、筒本体18に形成されているストッパ50と当接するときに弁体4の回転を規制する。
図4には、この発明による電動弁1の弁作用を説明する模式的な展開図と断面図とが示されている。図4(a)及び(b)は係止部49がストッパ50と当接した電動弁1の全閉状態を示す図である。弁座シート5の弁口26は螺旋壁面43から離れているために弁路40に通じているが、弁体4の閉鎖壁部41が弁口27を完全に閉鎖している。弁体4は付勢手段であるばね51によって弁座シート5に押し付けられているので、電動弁1の全閉状態が維持される。図4(c)及び(d)は、全閉状態から弁体4が順次回転したときの状態を示す図である。弁体4が回転すると、閉鎖壁部41は弁口27から離れるので、弁体4の回転角度に応じて弁口27は弁路40に通じる程度、即ち、弁開度が次第に大きくなる。図4(e)及び(f)は、閉鎖壁部41が、弁口26が存在する角度位置に到達したときの状態を示す図である。図4(g)及び(h)は、更に弁体4が回転して、係止部49がストッパ50の反対側から当接した弁口27の全開状態を示す図である。
弁機能を得るための構造として、弁座シート5については、平坦なシート壁面20と、互いに径の異なる弁口26,27とを形成するのみであるので、構造が簡単になる。また、弁体4についても、平坦な閉鎖壁部41、並びに環状壁面47及び段壁面44と、周壁面としての内側周壁面45及び外側周壁面46と、螺旋壁面43とから成る通路壁部42から成る構造であるので、複雑な孔形状ではなく、いずれも外側に開いた壁面のみの簡単な面構造である。したがって、弁開度が全閉から全開の間で変更可能にする弁体4と弁座シート5の具体的な組合せ構造として、面の形成のみによって製造が容易になる簡単な構造とすることができる。
このように、ステッピングモータ2の出力回転によって弁体4を回転するとき、通路壁部42は弁口27に対する相対位置が変更され、弁路40について定められる通路断面積、即ち、弁開度を全閉から全開までを含めて次第に変化させて、流量を変更することができる。回転式の弁体4を備えている電動弁1において、ステッピングモータ2の出力回転軸12の回転は遊星歯車機構3を介することで減速された回転として弁体4に伝達されるが、遊星歯車機構3は大きな減速比を得ることができる歯車減速機として機能しているので、ステッピングモータ12の出力回転の角度分解能が変わらなくても、弁体4の回転角分解能は減速の程度に応じて高くなり、弁開度を高精度に制御することができる。また、減速による分解能の向上の効果が十分であれば、ステッピングモータ2として電極数が少なくそれだけ高速で回転する小型のモータを使用することもできる。
この発明による回転式電動弁の一例を示す図であり、(a)は(b)の矢印A−Aで見た縦断面図、(b)は(a)の矢印B−Bで見た横断面図。 図1に示す回転式電動弁に用いられる弁座シートの図であって、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は下面図、(d)は縦断面図。 図1に示す回転式電動弁に用いられる弁体の図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図、(d)は下面図、(e)は縦断面図。 図1に示す回転式電動弁の作動を説明するため、弁体と弁座シートを周方向に展開して示す説明図。
符号の説明
1 回転式電動弁
2 ステッピングモータ
3 遊星歯車機構
4 弁体
5 弁座シート
6 ハウジング
7,8 配管
10 電磁コイル
11 ロータ
12 出力回転軸
13 中心軸
13a 先端部分
13b 鍔部
15 太陽歯車
16 固定内歯車
17 遊星歯車
17a 回転軸
18 筒本体
19 突起
20 シート壁面
22 軸受穴
23 溝
24,25 取り付け穴
26,27 弁口
30 係合穴
31 第1壁面
32 第2壁面
33 中心孔
34 ざぐり部
35 軸受穴
36 周筒面
37 内周壁面
40 弁路
41 閉鎖壁部
42 通路壁部
43 螺旋壁面
44 段壁面
45 内側周壁面
46 外側周壁面
47 環状壁面
49 係止部
50 ストッパ
51 ばね

Claims (7)

  1. ステッピングモータ及び当該ステッピングモータの出力回転によって回転することで弁開度を変更する弁体を備えている回転式電動弁において、前記ステッピングモータの出力回転軸の回転を遊星歯車機構を介することで減速して前記弁体に伝達することから成る回転式電動弁。
  2. 前記遊星歯車機構は、太陽歯車、当該太陽歯車を取り囲んで配置された固定内歯車、及び前記太陽歯車と前記固定内歯車との間に前記両歯車に噛み合い配置された遊星歯車を備えており、前記弁体が前記遊星歯車を自転可能に支持し且つ前記遊星歯車と共に公転するキャリヤとして用いられていることから成る請求項1に記載の回転式電動弁。
  3. 前記弁体は前記出力回転軸の軸心を中心とし且つ前記遊星歯車と並列に整列した円柱体状に形成されており、前記弁体には前記遊星歯車に面する側の反対側においてシート壁面に流入出用の二つの弁口が開口して形成された弁座シートが添設されていると共に、前記弁体と前記弁座シートとの間には前記両弁口間を繋ぎ前記弁体の回転に応じて前記弁開度を全閉から全開の間で変更可能な周方向に延びる弁路が形成されていることから成る請求項2に記載の回転式電動弁。
  4. 前記両弁口は互いに大きさが異なる弁口として形成されており、前記弁体には、小さい方の前記弁口のみを閉鎖可能な閉鎖壁部と、前記閉鎖壁部に連なると共に前記弁座シートの前記シート壁面と協働して前記弁路を定める通路壁部とを備えており、前記通路壁部は、前記弁体の回転に伴って前記両弁口に対する相対位置が変更されることによって、前記弁路について定められる流路断面積を次第に変化させる形状を有していることから成る請求項3に記載の回転式電動弁。
  5. 前記太陽歯車は前記出力回転軸の一部に形成されており、前記固定内歯車は前記弁座シートに当接している筒本体の一部として形成されていることから成る請求項2に記載の前記回転式電動弁。
  6. 前記筒本体は前記弁体の周筒面に液密状に摺接する内周壁面を備えており、内周壁面は前記弁体の通路壁部及び前記弁座シートの前記シート壁面と共に協働して前記弁路を定めていることから成る請求項5に記載の前記回転式電動弁。
  7. 前記出力回転軸は前記弁体を貫通した端部において前記弁座シートに回転支持されており、前記弁体は前記出力回転軸との間に配置された付勢手段によって前記弁座シートに押し付けられていることから成る請求項5に記載の前記回転式電動弁。
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