JP2005239479A - 水素ガス分離装置及び水素ガス生成装置 - Google Patents

水素ガス分離装置及び水素ガス生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 少なくとも炭化水素系燃料の脱水素生成物と水素ガスとを含む混合ガスから高純度な水素ガスを生成することができる水素ガス分離装置及びこれを用いた水素ガス生成装置を提供する。
【解決手段】 水素ガスとベンゼンとを含む混合ガスを冷却し、前記混合ガスからベンゼンを分離する冷却室21と、冷却室21によって冷却された混合ガスに残存するベンゼンを吸着材に吸着させて分離させる吸着室22と、微細孔を有する分離膜23と、を備え、吸着室22においてベンゼンが分離された混合ガスを、更に、分離膜23に通過させることで混合ガスに残存するベンゼンを分離させる水素ガス分離装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高純度の水素ガスを生成することができる水素ガス分離装置及びこれを用いた水素ガス生成装置に関し、特に、電気自動車や水素エンジン車等の車両に搭載可能で、かつ車両に搭載された燃料電池や水素エンジン等に水素ガスを供給することができる水素ガス分離装置及びこれを用いた水素ガス生成装置に関する。
従来の電気自動車は、車両の駆動力を得るための電源としての燃料電池、及びこの燃料電池を用いて発電を行なうための燃料である水素又は水素を生成するための原燃料を搭載しており、水素エンジンを搭載した水素エンジン車も同様に燃料源として水素、又は水素を生成するための原燃料を搭載している。また、近年ガソリンを主燃料とするエンジンにおいても、ガソリンと空気とを混合した混合ガスを燃焼させてエンジンを発動させる際に、さらに水素を添加する技術の実用化が検討されている。
このように、自動車用燃料としては、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、水素エンジンなどの内燃機関、及び電気自動車などに搭載される燃料電池など内燃機関以外の水素使用装置において水素の利用が増加するものと推定される。
ところが、水素の供給方法に関する技術は未だ確立されていないのが現状であり、内燃機関や燃料電池等に水素を供給しようとする場合には、車両に水素又は水素を生成するための原燃料を搭載する必要がある。すなわち、水素を搭載する場合には、水素ガスを圧縮して高圧に若しくは液状にして充填したボンベ(高圧タンクや液体水素タンクなど)、又は水素を吸蔵する水素吸蔵合金や水素吸着材料によって搭載し、原燃料を搭載する場合には、原燃料としてのメタノール又はガソリン等の炭化水素とこの原燃料を水蒸気改質して水素リッチガスを生成する水素生成装置とが搭載される。
しかしながら、車両に水素を搭載する場合、高圧タンクに圧縮した状態で搭載すると、高圧タンクは大きいわりに壁厚が厚く内容積が制限されているために水素充填量が少ないという問題点がある。また、水素を液体水素として搭載する場合は、気化ロスがあるほか、液化に多大なエネルギーを要するため総合的なエネルギー効率の点で望ましくない。更に、水素吸蔵合金や水素吸着材料では、電気自動車や水素エンジン車に必要とされる水素貯蔵密度が不充分であり、また水素の吸蔵や吸着等を制御するのが非常に困難である。更に、水素を高圧化、液化したり、吸蔵するために設備を別途整備する必要もある。
これに対し、有機ハイドライド等の原燃料を搭載する電気自動車や水素エンジン車等は、車両に水素自体を搭載する場合に比して、1回の燃料補給で走行可能距離が長いという利点を有している。また、炭化水素系の原燃料は水素ガスに比較して輸送等の取り扱いが容易であるという利点も有している。更に、水素は燃焼しても空気中の酸素と結合して水となるだけで公害の心配がない。
炭化水素系燃料の脱水素化方法としては、デカリンをコバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、テルニウム、ニッケル、及び白金の中から選ばれる少なくとも1種の遷移金属を含有する遷移金属錯体の存在下で光照射し、デカリンから水素を離脱させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、有機リン化合物のロジウム錯体の存在下、又は有機リン化合物とロジウム化合物との存在下で、デカリンに光を照射することによってデカリンから水素を製造する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。デカリンの脱水素/水素化反応は以下のように行なわれる。
1018(デカリン) ⇔ C108(ナフタレン)+5H2(水素)
上記のようなデカリンの脱水素反応を利用して水素ガスを生成し、燃料電池などの水素使用装置に水素供給する水素ガス生成装置が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、従来の水素ガス生成装置は、連続して長時間作動させておくと、徐々に出力が低下するといった問題がある。通常、従来の水素ガス生成装置には、炭化水素系燃料の脱水素反応によって生成した水素ガスや脱水素生成物及び未反応の炭化水素系燃料を含む混合ガスから前記脱水素生成物等の不純物を除去して高純度な水素ガスを生成するための分離手段が設けられている。従来の分離手段は、水素ガスを含む混合ガスを冷却することにより、混合ガスに含まれる脱水素生成物等を液化又は析出等させて除去し、水素ガスの純度を高めていた。
しかしながら、混合ガスから脱水素生成物等を完全に除去することは困難であり、分離手段による分離後であっても燃料電池に供給される水素ガスには脱水素生成物が残存している。このように、脱水素生成物等の不純物を含む水素ガスを燃料電池に供給すると電極が被覆劣化してしまい、発電性能を低下させる要因となっていた。
特公平3−9091号公報 特公平5−18761号公報 特開2002−255503公報
以上のように、特に燃料電池や水素エンジン等をはじめとする水素使用装置に水素ガスを供給しようとする場合、供給される水素ガス中の水素濃度が高いことが重要である。即ち、脱水素生成物や未反応の炭化水素系燃料の含有率の高い水素ガスを水素使用装置に供給しても、上述の電極の被覆劣化に加えて、水素分圧が低いことから高性能が得られ難かったり、反応に要するエネルギー消費量が多く、系全体のエネルギー利用効率が悪いなど現実に車載するにはいくつかの問題があった。
本発明は、上記に課題を解決すべく、少なくとも炭化水素系燃料の脱水素生成物と水素ガスとを含む混合ガスから高純度な水素ガスを生成することができる水素ガス分離装置及びこれを用いた水素ガス生成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の水素ガス分離装置は、少なくとも水素ガスと脱水素生成物とを含む混合ガスを冷却し、前記混合ガスから前記脱水素生成物を分離する冷却手段と、吸着材を備え、前記冷却手段によって冷却された前記混合ガスに残存する前記脱水素生成物を前記吸着材に吸着させて分離させる吸着手段と、を備えて構成される。
本発明の水素ガス分離装置によれば、混合ガスを冷却する冷却手段と、吸着材を備えた吸着手段と、を備えることで、冷却手段によって分離しきれず混合ガス(水素リッチガス;未反応の炭化水素系燃料を含んでいてもよい。)中に残存した脱水素生成物を、吸着手段の吸着材によって除去することができる。これにより、混合ガスから高純度の水素ガスを分離することができる。更に、本発明においては、例えば未反応の炭化水素系燃料が混合ガスに含まれている場合に、脱水素生成物のみならず係る未反応炭化水素系燃料をも除去することができる。これにより、更に高純度な水素ガスを生成することができる。
尚、本明細書中において、脱水素生成物とは、炭化水素系燃料を脱水素化して水素を放出した後の反応生成物であり、例えば、炭化水素系燃料が、デカリン、メチルシクロヘキサン又はシクロヘキサンの場合には、ナフタレン、トルエン又はベンゼンが各々相当する。すなわち、炭化水素系燃料を脱水素反応させると、水素ガスと共に、不飽和結合を持つ脱水素生成物が反応生成物として生成される。
上記炭化水素系燃料は、水素を発生し得る化合物を含む燃料であり、脂環式炭化水素、環式、非環式の脂肪族炭化水素を単一成分又は混合成分として含む燃料が含まれる。脂環式炭化水素には、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルシクロヘキサン等の単環式化合物、デカリン、メチルデカリン、テトラリン(テトラヒドロナフタレン)、メチルテトラリン等の二環式化合物、テトラデカヒドロアントラセン等の三環式化合物、等が含まれる。非環式脂肪族炭化水素には、CHからなるアルカン類に加え、2−プロパノ−ル、メタノール、エタノール等のアルコール類も含まれる。特に、デカリン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、メチルデカリン、テトラリン、メチルテトラリンを含む燃料が好ましく、デカリン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサンからなる燃料又はデカリン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサンを主成分とする燃料がより好ましい。
上記の炭化水素系燃料から水素が発生する脱水素反応において、炭化水素系燃料から生成される脱水素生成物は、これに水素供給して水素化する水素化反応において水素付加された炭化水素系燃料に再生することもできる。例えばデカリンからなる燃料又はデカリンを主成分とする燃料を用いた場合、燃料中のデカリンを脱水素反応させたときには、水素ガスと共に脱水素生成物としてナフタレンが生成され、逆に生成されたナフタレンを水素添加により水素化反応させたときには、ナフタレンの水素化物であるデカリン及び/又はテトラリンが再生され、再利用することができる。
また、本発明の水素ガス分離装置は、更に、微細孔を有する膜を備えた膜分離手段を備え、前記吸着手段によって前記脱水素生成物が分離された前記混合ガスを、前記微細孔を有する膜に通過させることで前記混合ガスに残存する前記脱水素生成物を分離させるように構成することができる。
本発明の水素ガス分離装置によれば、微細孔を有する膜を備えた膜分離手段を更に備えるため、吸着手段により脱水素生成物が分離された混合ガスが更に前記微細孔を有する膜を通過することで、混合ガスに残存していた微少量の脱水素生成物を分離させることができる。
また、本発明の水素ガス分離装置は、2以上の前記吸着手段を備えることができる。このように、本発明の水素ガス分離装置に2以上の吸着手段を設けることで、それぞれの吸着手段を交互に使用することができる。これにより、例えば、一方の吸着手段の吸着能力が低下してきた場合に、他方の吸着手段を用いるように構成し、他方の吸着手段によって混合ガスから脱水素生成物等を分離している間に、一方の吸着手段の吸着材に吸着した脱水素生成物を除去するような構成とすることができる。
この場合、本発明の水素ガス分離装置は、前記2以上の前記吸着手段のいずれかに前記冷却手段によって冷却された混合ガスが供給され、且つ、前記混合ガスが供給される前記吸着手段を変更する切替手段を更に備えることができる。
本発明の水素ガス分離装置が2以上の吸着手段を有する場合に、冷却手段から排出された混合ガスが供給される吸着手段を変更する切替手段を設けることで、上述のように、一方の吸着手段によって吸着作業を遂行させると共に、他方の吸着手段の吸着材に吸着した脱水生成物の除去作業を同時に行い、一方の吸着手段の吸着能が低下した場合に、吸着作業を遂行する吸着手段を一方の吸着手段から他方の吸着手段に切替ることができる。これにより、常に一定の吸着効果を発揮することができ、混合ガス(水素リッチガス)中に含まれる脱水素生成物の残存量を低減することができる。
本発明の水素ガス分離装置は、前記吸着手段に備えられる前記吸着材を加熱するための加熱手段を備えることができる。本発明の水素ガス分離装置によれば、吸着手段に加熱手段を設け、吸着材を加熱することによって、吸着材に吸着した脱水素生成物を吸着材から分離させて除去することができる。
また、本発明の水素ガス分離装置は、前記冷却手段が、複数の球体が充填された容器と、前記混合ガスが供給される供給口と、前記複数の球体間を通過した前記混合ガスを排出する排出口とを備えるように構成することができる。
本発明の水素ガス分離装置によれば、前記冷却手段として複数の球体が充填した冷却器を用いることで、効率良く混合ガスを冷却して混合ガスから脱水素生成物を除去することができる。
更に、本発明の水素ガス分離装置は、前記冷却手段が、対向する内壁に複数の壁が設けられた容器を備え、前記容器の対向する一の内壁に設けられた前記複数の壁が、前記一の内壁に対向する他の内壁に設けられる前記複数の壁の間に位置するように設けて構成することができる。
本発明の水素ガス分離装置によれば、複数の壁のそれぞれが、対向する内壁に設けられる複数の壁の間に位置するように構成することで、冷却手段に供給された混合ガスを冷却手段内で前記複数の壁面に沿ってジグザグに流通させることができ、冷却手段における冷却面と混合ガスとの接触面積を広く確保することができ、混合ガスの冷却効率を向上させることができる。
また、本発明の水素ガス分離装置は、炭化水素系燃料が供給される供給口と触媒と該触媒を加熱する加熱手段と前記炭化水素系燃料の脱水素反応によって生成した少なくとも水素ガス及び脱水素生成物を含む混合ガスを排出する排出口とが設けられ、前記供給口から供給された前記炭化水素系燃料を前記触媒上で脱水素反応させることにより前記混合ガスを生成する反応手段を備えた、水素ガス生成装置に好適に用いることができ、本発明の水素ガス生成装置を、前記反応手段から排出された前記混合ガスを前記水素ガス分離装置に供給し、前記混合ガスから水素ガスを分離するように構成することができる。
本発明の水素ガス生成装置によれば、上述の本発明の水素ガス分離装置によって反応手段において生成した混合ガスから脱水素生成物を高確率で分離することができ、高純度な水素ガスを燃料電池等に供給することができる。
また、本発明の水素ガス生成装置には、単一又は複数の貯留手段を設けることができ、特に、炭化水素系燃料を貯留する燃料貯留部と脱水素生成物を貯留する脱水素物貯留部とで構成された単一の貯留手段を設けることが望ましい。このように、貯留手段を単一の貯留タンク等の単一構造に構成することにより装置全体をよりコンパクト化することができる。
この場合、脱水素反応に用いられる炭化水素系燃料はこれを貯留した貯留手段から反応手段に向けて供給され、供給された炭化水素系燃料を脱水素化した脱水素生成物を同一の貯留手段(脱水素物貯留部)に戻して貯留することができる。脱水素物貯留部に貯留された脱水素生成物は、反応手段の触媒加熱用燃料として用いることができる。
また、脱水素生成物を水素化反応させて炭化水素系燃料に再生することも可能であり、この際には貯留手段に貯留されている脱水素生成物が反応手段に向けて供給され、水素化反応により再生された炭化水素系燃料は再び同一の貯留手段の炭化水素系燃料が貯留されている領域(燃料貯留部)に戻すように構成することもできる。
また、貯留手段、具体的には炭化水素系燃料を貯留する燃料貯留部と脱水素生成物を貯留する脱水素物貯留部は、伸縮性樹脂材料で構成されたものが望ましい。本発明の水素ガス生成装置は、系内に貯留された炭化水素系燃料を脱水素反応/水素化反応の反応サイクルにより循環利用することができ、多量に水素生成したときには炭化水素系燃料の貯留量は減少し脱水素生成物が多量に貯留され、逆に多量に脱水素生成物を水素化したときには脱水素生成物の貯留量は減少し炭化水素系燃料が多量に貯留されるので、伸縮可能に構成して減少する側は小さく縮めておくことで限られた空間を有効利用でき、より小型化を図ることができる。
伸縮性樹脂材料は、例えばポリアミド、ポリエチレン、ナイロン等の公知の樹脂材料を用いて伸縮させて形状可変に構成された袋状等の容器(例えば、樹脂製バッグ)などを用いて好適に構成することができる。
また、反応手段に備えられる加熱手段は、脱水素反応後の脱水素生成物等の有機物を燃焼させたときの燃焼熱を利用する態様が効果的である。これにより、電気ヒータ等のエネルギー消費の大きい部材を不要にし、装置全体のエネルギー効率を高めることができる。
本発明の水素ガス生成装置は、燃料電池等をはじめとする水素使用装置、あるいはエンジン等の内燃機関(吸気系や排気系、燃焼室等)に水素を供給する場合に、高圧タンクや液体水素タンクなどの搭載や、水素吸蔵合金等による吸着・吸蔵、メタノールやガソリン等燃料の改質によることなく水素の供給が行なえ、特にエネルギー利用の高効率化と装置全体の小型・軽量化が図れると共にクリーンなシステムを構築することができる。
本発明によれば、少なくとも炭化水素系燃料の脱水素生成物と水素ガスとを含む混合ガスから高純度な水素ガスを生成することができる水素ガス分離装置及びこれを用いた水素ガス生成装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の水素ガス分離装置を備えた水素ガス生成装置について説明する。なお、下記の実施形態において、炭化水素系燃料として、シクロヘキサンを主成分とする燃料(以下、単に「シクロヘキサン」という。)を用いた場合を中心に説明する。但し、本発明においてはこれら実施形態に制限されるものではない。
(第1の実施の形態)
本発明の水素ガス生成装置の第1の実施の形態について図1を参照して説明する。本実施形態は、水素ガスを燃料とする燃料電池が搭載された電気自動車に搭載される本発明の水素ガス分離装置(分離タンク)を備えた水素ガス生成装置に関するものであり、シクロヘキサンを脱水素反応させて生成され反応タンクから排出された水素ガス及びベンゼンの混合ガスを、分離タンクによって高純度の水素ガスに分解するものである。また、本実施形態は、二つの伸縮性樹脂バッグを内装した単一の貯留分離タンクを用いてシクロヘキサン及び生成ベンゼンをともに貯留するようにしたものである。
また、本実施形態は、シクロヘキサンを高温触媒の存在下で反応させ、水素ガスとベンゼンとが生成させるシクロヘキサン/ベンゼン反応(脱水素反応)を利用したものであり、水素分子を吸着貯蔵するのではなく、化学結合により原燃料中に貯蔵するようにしたものである。
図1において本発明の水素ガス生成装置は、反応タンク10と、分離タンク20と、貯留タンク30と、から構成されており、貯留タンク30に貯留されたシクロヘキサンが反応タンク10において脱水素化され、水素ガスとベンゼンとの混合ガス(未反応のシクロヘキサンも含まれる。)を生成し、分離タンク20において混合ガスからベンゼンや未反応シクロヘキサンを分離し、高純度の水素ガスを燃料電池40に供給できるように構成されている。
反応タンク10は、触媒11、触媒11を加熱するための燃焼室(加熱器)12、及び触媒11に原燃料であるシクロヘキサンを供給する噴射装置13を備えている。
触媒11は、高伝熱性基板の一方の側(シクロヘキサンが供給される側)に水素生成のための脱水素反応触媒が担持され、他方の側にベンゼンを酸化して燃焼反応を行なう遷移金属酸化物触媒が担持された構成を有している。
燃焼室12は、被燃焼成分であるベンゼンを供給するための供給装置14と、空気供給用の供給装置15と、燃焼後に生じた燃焼廃棄物(ガス)を排気する排気口16と、図示を省略する点火装置と、で構成されている。供給装置14は、配管17の一端と接続され、配管17にを介して貯留タンク30のベンゼン貯留部33と連通されており、貯留タンク30から被燃焼成分であるベンゼン(シクロヘキサンと共にでもよい)を燃焼室12内に供給できるようになっている。燃焼室12内に被燃焼成分として供給されたベンゼンは、供給装置15から供給される空気と混合されて遷移金属酸化物触媒により燃焼室12内で燃焼され、その燃焼熱を利用して触媒11は加熱される。脱水素反応は吸熱反応であり、脱水素反応時には反応に必要な反応熱が供給される。
触媒11は、高伝熱性基板に脱水素触媒を担持して構成されている。脱水素触媒としては、Pt、Pd、Rh、Ru等の貴金属や、Ni、Co、Fe、W等の卑金属を単一あるいは複合させたものをカーボンやアルミナ等の高比表面積担体に高分散で担持したものを用いることができる。
反応タンク10の上壁には、噴射装置13が取り付けられている。噴射装置13は供給管18の一端と接続されており、供給管18を介して貯留タンク30から供給されるシクロヘキサンを霧状にして触媒11上に噴射又は添加等できるように構成されている。
反応タンク10の側壁には、シクロヘキサンの脱水素化反応によって生成された水素ガスとベンゼンとの混合ガスを排出するための排出口19が設けられており、反応タンク10内で生成した混合ガスを分離タンク20に供給できるようになっている。
分離タンク20は、冷却室21と、吸着室22と、分離膜23とから構成されており、それぞれにおいて混合ガス中に残存するベンゼン等を混合ガスから分離できるようになっている。
図2を用いて分離タンク20について詳細に説明する。分離タンク20は、供給管31を介して反応タンク10と連通されており、反応タンク10で生成した混合ガスが供給口32より冷却室21に供給されるようになっている。
冷却室21には、複数の球状の金属粒子24が密に充填されており、供給された混合ガスが球状の金属粒子24間を通過して吸着室22に供給されるように構成されている。金属粒子24は、冷却室21内を蛇行するように配置された冷却管25によって冷却されており、その表面と接触した混合ガスを冷却する。金属粒子24によって混合ガスが冷却されると、該混合ガス中のベンゼンや未反応のシクロヘキサンが液化して、混合ガスからこれらを分離させることができる。また金属粒子24としては、直径が数ミクロンから数センチの粒子を用いるのが好ましく、発泡Ni等も使用することができる。
金属粒子24を冷却する冷却管25は、その両端でラジエター26と接続されており、管内に冷却水を循環させることで金属粒子24を冷却する。また、冷却管25は、冷却室21内の充填された複数の金属粒子24をまんべんなく冷却できるように、配置されることが好ましい。
冷却室21において混合ガスより分離された液状のベンゼン等は、冷却室21の流下方向に設置された回収部27に一時貯留され、回収部27の底側に接続された回収管28を介して貯留タンク30のベンゼン貯留部33に送液される。
冷却室21の吸着室22と接する側の壁には複数の孔が設けられており、金属粒子24間を通過しベンゼン等の有機物がある程度除去された混合ガス(水素リッチガス)が拡散して吸着室22に供給されるようになっている。
吸着室22の内部には、多孔質構造を有する吸着材29が備えられており、冷却室21で除去しきれなかったベンゼン等の有機残存物を吸着材29でトラップし、水素リッチガスに含まれるベンゼン等の含有量を低減させることができる。吸着材29としては、活性炭、ゼオライト、シリカ多孔体(FSM)など炭化水素の吸着能が高い公知の吸着材を適宜選定して用いることができる。また、吸着材29としては、ペレット状やハニカム状の構造を有するものも用いることができる。
吸着室22には、吸着材29の近傍にヒーター34が備えられており、吸着材29を加熱できるように構成されている。吸着室22は、吸着材29にベンゼン等が吸着して飽和状態になった時には、ヒーター34にて吸着材29を加熱し、ベンゼン等をガス化して、図示を省略する供給口から供給されたパージエアーにより吸着室22内のベンゼン等を室外に排出し、再び吸着材29の吸着能を再発現させることができる。
吸着材29の複数の孔を通過し、残存したデカリン等がトラップされた水素リッチガスは、さらに、分離タンク20の排出口36が設けられた側に備えられた分離膜23を通過して燃料電池40に供給される。
分離膜23は、微細な細孔を有する材料で構成されており、吸着室22を通過してきた水素リッチガスに含まれる微量なベンゼン等の有機物を、水素と有機物との分子径の違いによるフルイ効果を利用して、水素ガスのみを分離することができる。また、分離膜23としては、高分子膜や多孔質材料等、水素ガスとベンゼン等の有機物とを分離できるものであれば特に限定されず、本発明の効果を損なわない範囲で公知のものを適宜選定して用いることができる。
分離タンク20においてベンゼン等の有機物が分離された高純度の水素ガスは、排出口36より排出され、燃料電池40に供給される。
図1に示すように、貯留タンク30には、シクロヘキサンを貯留するシクロヘキサン貯留部37とベンゼンを貯留するベンゼン貯留部33とが設けられており、それぞれシクロヘキサン又はベンゼンが貯留される。また、シクロヘキサン貯留部37は供給管18の他端と、ベンゼン貯留部33は回収管28の他端と各々接続されており、シクロヘキサン及びベンゼンの供給・回収が可能なようになっている。
このシクロヘキサン貯留部37及びベンゼン貯留部33は、いずれもポリアミド、ポリエチレン、ナイロン等を材質とした伸縮可能な袋状の部材であり、それぞれに貯留されるシクロヘキサンとベンゼンとの量によってその容積が変動する。即ち、生成されたベンゼンの量が少ないときにはシクロヘキサン貯留部37の容積が大きい状態であり、シクロヘキサンを多く貯留することができる。シクロヘキサンの使用により水素ガスが生成されるに伴なってシクロヘキサン貯留部37内の貯留量が減少すると、シクロヘキサン貯留部37の容積が徐々に縮小する。これに伴い、ベンゼン量の増大に従って、ベンゼン貯留部33の容積が大きくなり、その生成量に応じたベンゼンが貯留される。すなわち、シクロヘキサンとベンゼンとの物理的な相対量に対応させることで、限られた空間を有効利用することができ、車両などの狭い領域への設置や装置全体の軽量化を実現することができる。
ベンゼン貯留部33には、配管17の他端が接続されている。なお、配管17はシクロヘキサン貯留部37と接続することもでき、例えばベンゼン貯留量が少ない場合など被燃焼成分としての供給量が確保できない場合には貯留されたシクロヘキサンを被燃焼成分とすることができる。
本実施形態において、イグニッションスイッチがオンされると、燃焼室12に貯留タンク30において貯留されたベンゼンが配管17を介して供給装置14から供給されると共に、供給装置15から空気が供給されて燃焼室12内で燃焼され、反応に必要とされる所望の温度まで触媒11が加熱される。
触媒11が脱水素反応に要する所望温度に達した後、シクロヘキサン貯留部37内のシクロヘキサンが、供給管18を介して噴射装置13から触媒11上に霧状に噴射され、脱水素反応に共される。
触媒11の表面温度は、脱水素反応時には200〜500℃に制御され、また後述する水素化時には200℃未満に制御されるのが好ましい。この理由は、表面温度を200℃未満にすると水素化反応が優先的に進行し、200℃以上になると脱水素反応が優先的に進行し、また、500℃を越えるとカーボンデポジットが生じるなど実用的でないからである。
加熱された触媒11上にシクロヘキサンが上記のように供給されると少なくとも水素ガスとベンゼンとを含む混合ガスが生成され、供給管31を挿通して分離タンク20に供給される。
分離タンク20に供給された混合ガスは、まず冷却室21において冷却され、ベンゼン等の有機物が分離される。この際、混合ガスに含まれるベンゼン等有機物の濃度は約20%から数%にまで低減される。
次いで、冷却室21の金属粒子24間を通過し、ベンゼン等が除去された混合ガス(水素リッチガス)は、壁面に設けられた複数の孔を通じて吸着室22に供給される。吸着室22において水素リッチガスは、吸着室22に備えられた吸着材29の多孔質構造内を流通する。その際、水素リッチガスに残存していたベンゼン等の有機物が吸着材29に吸着され、水素リッチガスに含まれるベンゼン等有機物の濃度は、数%から1000〜数千ppm程度にまで低下する。
吸着室22を通過した水素リッチガスは、更に分離膜23を通過し排出口36から燃料電池40に供給される。水素リッチガスが分離膜23を通過する際、水素リッチガスに含まれる有機物の濃度は、1000〜数千ppm程度〜10ppm程度にまで低減される。
また、冷却室21で分離された液状のベンゼンは、回収部27にて回収され、回収管28を通じて貯留タンク30のベンゼン貯留部33に貯留される。
更に、本実施形態においては、図示を省略する余剰水素ガスを貯蔵するための予備タンクを設け、分離タンク20において分離された水素ガスを予備タンクに貯蔵するように構成してもよい。通常、車両を停止させて水素使用装置での発電を停止した場合など、噴射装置13からのシクロヘキサンの供給を停止すると共に、供給装置14からのベンゼン及び空気の供給を停止して脱水素反応を停止させる。この際、噴射装置13からの供給を停止した後も少量の水素ガスが分離、排出されるので、発生した水素ガスを上述の予備タンクを設けて貯蔵するようにしてもよい。
尚、上記のように予備タンクに貯蔵された水素ガスは、燃料電池の始動や後述のベンゼンの水素化反応、他の水素使用装置に利用することができる。
また、本実施形態においては、反応タンク10に、図示を省略する水素供給管を設け、水素スタンドなどの装置外部に定置された水素供給源と接続して加圧された水素ガス(加圧水素)の供給が可能なように構成することができる。
この場合、さらに、ベンゼン貯留部33に貯留されたベンゼンを反応タンクに供給できるように構成することで、上記水素供給管から供給される水素ガスと共に触媒11上で反応させ、シクロヘキサンを再生させることができる。再生されたシクロヘキサンは、反応タンク10の流下方向側に回収部を設けて回収し、貯留タンク30のシクロヘキサン貯留部37に貯留できるように構成すればよい。
(第2の実施の形態)
本発明の水素ガス生成装置の第2の実施の形態を、図3〜7を参照して説明する。本実施の形態は、第1実施の形態における分離タンク20を、冷却器51と2基の吸着器52,53とから構成されるガス分離装置50に変更したものである。なお、燃料は第1実施形態で使用したシクロヘキサンを用いることができ、第1実施形態と同様の構成要素には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施の形態におけるガス分離装置50は、反応タンク10において生成された混合ガスが供給される冷却器51と、2基の吸着器52,53とから構成されている。
図4に示すように、冷却器51は、上壁と底壁とに複数の隔壁55,56が設けられており、上壁に設けられた隔壁55と底壁に設けられた隔壁56とが、一方の隔壁の間に他方の隔壁が位置するように備えられており、混合ガスが隔壁55,56間をジグザグに流通するようにガスの流路が形成されている。このように複数の隔壁を互い違いに配置させることで、混合ガスと隔壁55,56との接触面積が増大し、冷却効率を高めることができる。
冷却器51の外壁は図3及び図4における矢印で示すように冷却されており、外壁が冷却されると共に、冷却器内部に設置された隔壁55,56も冷却される。冷却器51の冷却手段は特に限定はなく、冷却水を循環させた冷却管を冷却器51の周りに設置してもよいし、送風手段を設けて冷却器51を冷却するように構成してもよい。
隔壁55,56としては熱伝導性の高い金属板を用いるのが好ましい。また、隔壁55,56を熱電変換材料で構成することができる。隔壁55,56を熱電変換材料で構成した場合、混合ガスと隔壁55,56との熱交換によって発生した電力をコンデンサ等に蓄積し、システム駆動時等の補助電力として利用してもよい。
冷却器51内で冷却された混合ガス中のベンゼンやシクロヘキサン等は、液化して隔壁55,56や冷却器51の内壁に付着し、冷却器51の底部まで流下する。図4に示すように冷却器51の流下方向には回収部57が設置されており、冷却器51内を流下してきた液状のベンゼンやシクロヘキサンが、回収部57の底部に接続された回収管28を介して貯留タンク30のベンゼン貯留部33に送液されるようになっている。
冷却器51の排出側には排出口58が設けられており、隔壁55,56で形成された流路を通過しベンゼン等の有機物がある程度除去された混合ガス(水素リッチガス)が係る排出口58から排出され、供給管59を介して吸着器52又は53に供給される。
図3に示すように供給管59の一端は分岐しており、それぞれの端で吸着器52,53と接続される。更に、供給管59は他端で冷却器51に接続されており、冷却器51から排出された水素リッチガスを吸着器52,53に供給できるように構成されている。
また、本実施の形態においては、供給管59にバルブV1が設けられており、バルブV1の作動によって、水素リッチガスが供給される吸着器を吸着器52及び53のいずれかに選択できるようになっている。
図5を用いて吸着器52について説明する。吸着器52のガス供給側には、供給管59の一端が接続されており、供給管59を通じて吸着器52内に水素リッチガスが供給されるようになっている。また、図5に示すように吸着器52の内部は、ガス供給側とガス排出側の両側に発泡Niによって構成された拡散室60,62と、拡散室60及び62に挟持されるように、多孔質構造を有する吸着材61が備えられている。尚、吸着器53についてはその説明を省略するが吸着器52と同様の構成を有している。
吸着器52は、冷却器51で除去しきれなかったベンゼン等を吸着材61でトラップし、水素リッチガス中のベンゼン等の含有量を低減させることができる。また、吸着材61としては、上述の吸着材29と同様に活性炭、ゼオライト、シリカ多孔体(FSM)など炭化水素の吸着能が高い公知の吸着材を適宜選定して用いることができる。同様に、吸着材61としては、ペレット状やハニカム状の構造を有するものを用いることもできる。
供給管59を通じて吸着器52に供給される水素リッチガスは、まず発泡Niで構成される拡散室60において拡散され、吸着材61に供給される。吸着材61の複数の孔を通過して残存したデカリン等がトラップされた高純度な水素ガスは、拡散室62を通過して排出され、供給管64を介して燃料電池40に供給される。
また、吸着器52には、吸着材61の内部を蛇行するように挿通する排熱管63が設置されている。排熱管63は、一方で吸着器52の内部に設置されるとともに、他方では燃料電池40に巻き付けられるように構成されている。排熱管63は、燃料電池40の周囲に張り巡らされた部位において、管内を循環する排熱水が燃料電池40の排熱を吸収できるようになっている。
また、排熱管63にはポンプP1が設けられており、その駆動によって管内に排熱水が循環するように構成されている。排熱管63の管内を循環する排熱水は、燃料電池40の周囲を循環する際に、燃料電池40から放出される熱を吸収し、その熱によって吸着材61の内部を循環する際に吸着材61を加熱する。尚、吸着器53には排熱管63の代わりにポンプP2を備えた排熱管69が設けられている。
吸着器52は、吸着材61にベンゼン等が吸着して飽和状態になった時には、ポンプP1を駆動させて、排熱管63内の排熱水を循環させ、吸着材61を加熱し、ベンゼン等をガス化して、後述する空気供給管65から供給されたパージエアーにより吸着室52内のベンゼン等を後述する供給管64から排出し、再び吸着材61の吸着能を発現させることができる。
図3に示すように吸着器52,53のガス供給側には、供給管59とは別にパージ空気用の空気供給管65の一端がそれぞれ設けられている。空気供給管65にはバルブV2が設けられており、その切替によってパージ空気を供給する吸着器を選択できるように構成されている。
また、吸着器52,53のそれぞれのガス排出側に接続される供給管64には、バルブV3及びV4が設けられており、これらを介して配管66に接続されている。また、吸着器52及び53は、バルブV3又はV4の切替によって、配管66に連通するように構成されている。更に、供給管64にはバルブV5が設けられており、バルブV5を介して配管67と接続されている。
本実施の形態においては、冷却器51から排出された水素リッチガスが、吸着器52及び53のいずれか一方に供給されるように構成されている。尚、水素リッチガスが供給される吸着器の切替は、バルブV1の切替により行われる。
冷却器51から排出された水素リッチガスが供給されない吸着器、例えば、バルブV1の切替により吸着器53に水素リッチガスが供給されている場合、吸着器52は、吸着器52内部の吸着材61に付着したベンゼン等を除去するための処理が行われている。この際、バルブV2はパージエアーが吸着器52に供給されるように設定されており、更に、バルブV3の切替により吸着器52に供給されたパージエアーが配管66を通じて反応タンク10の燃焼室12に供給されるようになっている。また、バルブV4は、吸着器53から排出される高純度の水素ガスが供給管64を介して燃料電池40に供給されるように設定されている。
ベンゼン等の除去処理は、ポンプP1の駆動により吸着材61を加熱することにより行われ、同時に吸着器52には、空気供給管65を通じてパージエアーが供給されている。
排熱管63により加熱されたベンゼン等はガス化し、パージエアーと共に吸着器52から排出され配管66を介して反応タンク10の燃焼室12に供給され、触媒の加熱に用いられる。この際、ガス化したベンゼン等とパージエアーとは拡散室62を通過する際に混合されて排出される。
更に、本実施の形態においては、バルブV5の開閉により吸着器53から排出される高純度の水素ガスを、配管67を介して供給装置68から燃焼室12に供給できるようになっている。
本実施の形態において、イグニッションスイッチがオンされると、燃焼室12に貯留タンク30において貯留されたベンゼンが配管17を介して供給装置68に供給される共に、空気供給管65から供給されたパージエアーが供給装置68を介して燃焼室12内に供給されて燃焼し、触媒11が所望の反応に必要とされる温度まで加熱される。
触媒11が脱水素反応に要する所望温度に達した後、シクロヘキサン貯留部37内のシクロヘキサンは、供給管18を介して噴射装置13から触媒11上に霧状に噴射され、脱水素反応に共される。
加熱された触媒11上にシクロヘキサンが上記のように供給されると少なくとも水素ガスとベンゼンとを含む混合ガスが生成され、供給管31を挿通して冷却器51に供給される。
冷却器51に供給された混合ガスは、隔壁55,56に沿ってジグザグに冷却器51内を通過し、冷却されてベンゼン等の有機物が分離される。
次いで、冷却器51においてベンゼン等が除去された混合ガス(水素リッチガス)は、供給管59を通じて吸着器52に供給される。吸着器52において水素リッチガスは、吸着材61の多孔質構造内を流通し、残存していたベンゼン等の有機物が分離された後、供給管64を介して燃料電池40に供給される。
この際、吸着器53は、ポンプP2の駆動により内部の吸着材が加熱され、ベンゼン等の除去処理が行われている。更に、空気供給管65を通じて吸着器53に供給されたパージエアーは、吸着器53内で加熱されガス状になったベンゼン等と共に、吸着器53の拡散室において混合された後、バルブV4により切り替えられた流路により配管66を介して供給装置68に供給され、燃焼室12における触媒11の加熱のための燃料として用いられる。尚、配管66を通じてベンゼンとパージエアーとの混合ガスが燃焼室12に供給される際、一定の間隔でバルブV5が開閉し、供給装置68において混合ガスに水素ガスが混入される。
次に、吸着器52,53の切替制御について説明する。図6に示すように、バルブV1〜V5、ポンプP1〜P2、噴射装置13及び供給装置68の各々はマイクロコンピュータ等で構成された制御装置70に接続されている。
以下、吸着器52に冷却器51から排出される水素リッチガスが供給され、吸着器53にベンゼン除去処理が行われている場合を例に、制御装置70の吸着器切替制御ルーチンについて図7を用いて説明する。
まず、制御装置70は、前回の吸着器の切替から一定時間経過したか否かを判断する(ステップS100)。前回の吸着器の切替から一定時間経過していない場合(ステップS100否定)、制御装置70は、前回の吸着器の切替から一定時間経過するまで通常の制御処理を繰り返す。
制御装置70が前回の吸着器の切替から一定時間経過したと判断した場合(ステップS100肯定)、制御装置70は、水素リッチガスを供給する吸着器を吸着器52から吸着器53に切り替えるため、噴射装置13のシクロヘキサン供給、供給装置68からの混合ガスの供給、及び、パージエアーが供給されている吸着器53のポンプP2の駆動を停止する(ステップS101)。
次いで、制御装置70は、吸着器53内のガス状のベンゼン等が全て排出されるまでパージエアーを吸着器53に供給し続け、排出後パージエアーを停止する(ステップS102)。その後、制御装置70は、バルブV1を切り替え、冷却器51から排出される水素リッチガスが供給される吸着器を、吸着器52から吸着器53に変更する(ステップS103)。更に、制御装置70は、バルブV2を切り替え、パージエアーが供給される吸着器を吸着器53から吸着器52に変更する(ステップS104)。
続いて、制御装置70は、吸着器52と供給装置68とが配管66を介して連通するようにバルブV3を切り替え(ステップS105)、さらに、吸着器53から排出される水素ガスが燃料電池40に供給されるようにバルブV4を切り替える(ステップS106)。
その後、制御装置70はポンプP1を駆動して吸着器52の吸着材61を加熱する(ステップS107)。ポンプP1駆動後、制御装置70は再び、噴射装置13にシクロヘキサンを供給して水素ガスを生成するとともに、空気供給管65からパージエアーを吸着器52に送り、ガス状ベンゼン等とパージエアーとの混合ガスを、配管66を介して供給装置68から燃焼室12内に供給し(ステップS108)、切替から一定時間経過するまで通常の処理を続ける。
なお、制御装置70は通常の処理において、一定間隔でバルブV5を開閉し、供給装置68から燃焼室12に供給されるベンゼン等とパージエアーとの混合ガスに水素ガスを混入させる。このように、燃焼室12に供給される混合ガスに水素ガスを混入させることで、燃焼室12から排出されるガスを浄化することができる。
また、本実施の形態においては、前回の吸着器の切替から一定時間経過後に吸着器を切り替える構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、水素ガスの生成量をモニタリングして、生成量が一定の閾値をした回った際に吸着器が切り替わるように構成してもよいし、吸着器から排出される水素ガス中に含まれるベンゼン等の量をセンサー等により検知し、ベンゼン等の量が一定量を超えた場合に、吸着器が切り替わるように構成してもよい。
本発明の第1の実施の形態を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態における分離タンクを示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態を示す概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態における冷却器を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態における吸着器を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態における制御装置を示すブロック図である。 吸着器の切替制御の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10 反応タンク
11 触媒
13 噴射装置
19 排出口
20 分離タンク
21 冷却室
22 吸着室
23 分離膜
24 金属粒子
29 吸着材
30 貯留タンク
32 供給口
34 ヒーター
36 排出口
40 燃料電池
50 ガス分離装置
51 冷却器
52,53 吸着器
55,56 隔壁
58 排出口
61 吸着材
63 排熱管
70 制御装置

Claims (8)

  1. 少なくとも水素ガスと脱水素生成物とを含む混合ガスを冷却し、前記混合ガスから前記脱水素生成物を分離する冷却手段と、
    吸着材を備え、前記冷却手段によって冷却された前記混合ガスに残存する前記脱水素生成物を前記吸着材に吸着させて分離させる吸着手段と、
    を備えた水素ガス分離装置。
  2. 更に、微細孔を有する膜を有する膜分離手段を備え、前記吸着手段によって前記脱水素生成物が分離された前記混合ガスを、前記微細孔を有する膜に通過させることで前記混合ガスに残存する前記脱水素生成物を分離させるようにした請求項1に記載の水素ガス分離装置。
  3. 2以上の前記吸着手段を備えた請求項1又は2に記載の水素ガス分離装置。
  4. 前記2以上の前記吸着手段のいずれかに前記冷却手段によって冷却された混合ガスが供給され、且つ、前記混合ガスが供給される前記吸着手段を変更する切替手段を更に備えた請求項3に記載の水素ガス分離装置。
  5. 前記吸着手段は、前記吸着材を加熱する加熱手段を備えた請求項1から4のいずれかに記載の水素ガス分離装置。
  6. 前記冷却手段は、複数の球体が充填された容器と、前記混合ガスが供給される供給口と、前記複数の球体間を通過した前記混合ガスを排出する排出口とを備えた請求項1から5のいずれかに記載の水素ガス分離装置。
  7. 前記冷却手段は、対向する内壁に複数の壁が設けられた容器を備え、前記容器の対向する一の内壁に設けられた前記複数の壁が、前記一の内壁に対向する他の内壁に設けられる前記複数の壁の間に位置するように設けられた請求項1から6のいずれかに記載の水素ガス分離装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の水素ガス分離装置を備えた水素ガス生成装置であって、
    更に、炭化水素系燃料が供給される供給口と触媒と該触媒を加熱する加熱手段と前記炭化水素系燃料の脱水素反応によって生成した少なくとも水素ガス及び脱水素生成物を含む混合ガスを排出する排出口とが設けられ、且つ、前記供給口から供給された前記炭化水素系燃料を前記触媒上で脱水素反応させることにより前記混合ガスを生成する反応手段を備え、
    前記反応手段から排出された前記混合ガスを前記水素ガス分離装置に供給し、前記混合ガスから脱水素生成物を分離するようにした水素ガス生成装置。
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