JP2005233743A - 表面層評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 頂部が多層薄膜2から構成される角錐台状からなり、且つ、角錐台の頂面の法線に対する角錐台の斜面のなす角が30°〜60°である凸状試料部1に少なくともパルス状電界5を印加して凸状試料部1の先端部を構成する物質を遊離させる。
【選択図】 図1
Description
図8は、上述のアトムプローブ法の原理の説明図であり、先端半径が例えば、100nm(=0.1μm)の針状試料51にパルス高電圧を印加して針状試料51の先端から構成物質52,53を電界蒸発させ、飛来する構成物質52,53の到達時間(TOF:Time of Flight)を測定器54によって測定し、到達時間から構成物質52,53のイオン種を同定するものである。
図1参照
上記課題を解決するために、本発明は、凸状試料部1に少なくともパルス状電界5を印加して凸状試料部1の先端部を構成する物質6を遊離させる表面層評価方法において、凸状試料部1の頂部が多層薄膜2から構成される角錐台状からなり、且つ、角錐台の頂面の法線に対する角錐台の斜面のなす角が30°〜60°であることを特徴とする。
なお、本発明における角錐台は、数学的に厳密な意味での角錐台を意味するものではない。
なお、基準層3は多層薄膜2の上部或いは下部の両方に挿入しても良し、或いは、何方か一方に挿入しても良い。
但し、評価対象となる多層薄膜のうちの一層が、観察領域内で十分に平坦な面を有していれば、その層を基準層として用いても良い。
図2参照
図2を参照して凸状試料部の形成方法を説明するが、まず、CMP(化学機械研磨)後のシリコン基板11をフッ酸処理したのち洗浄し、次いで、スパッタリング法を用いてシリコン基板11上に厚さが、例えば、0.75nmのRu層12、2nmのCoFeB層13、0.75nmのRu層14、2nmのCoFeB層15、0.75nmのRu層16、2nmのCoFeB層17、及び、2nmのRu層18を順次成膜して多層薄膜構造19を形成したのち、例えば、真空中において280℃で3時間のアニール処理を施す。
図3はその測定結果の説明図であり、横軸は検出されたイオンの質量(質量/電荷比)、縦軸は検出されたイオンの個数であり、ここでは全検出イオン数は1214個である。 この測定結果に対して、完全なイオンの同定は行っていないが、試料形状を四角錐台状としても十分なアトムプローブ分析可能であることが明らかになった。
図4参照
図4を参照して凸状試料部の形成方法を説明するが、まず、CMP後のシリコン基板21をフッ酸処理したのち洗浄し、次いで、マグネトロンスパッタリング法を用いてシリコン基板21上に厚さが、例えば、30nmのPdPtMn層22、1nmのRu下部マーカ層23、3nmのCo層25、3nmのCu層26、及び、3nmのFe層27からなる観察層24、1nmのRu上部マーカ層28、及び、30nmのPdPtMn層キャップ層29を順次成膜して多層薄膜構造30を形成したのち、例えば、真空中において250℃で3分間のアニール処理を施して密着性を改善する。
図5は実施例2における測定原理の説明図であり、凸状試料部31は経時的に蒸発して蒸発するが、電界強度が強くなる角部が優先して蒸発するので、同時に電界蒸発する面は図において破線の曲線で示すように曲面状になる。
図6は、上述の測定結果に基づいて、多層薄膜構造30の三次元構造を再構成した三次元再構成像を模式的に示したものであり、この三次元再構成像によって各界面構造或いは成長過程における成膜条件の不備による積層における欠陥等を評価することができる。
実際に、素子作成工程中に、本評価工程を入れた場合、従来のTATを30%、歩留りを15%改善することができた。
図7参照
図7は本発明の実施例3に用いる被測定試料の概念的断面図であり、シリコン基板41に上記実施例1或いは実施例2に示した凸状試料部と同じ形状の凸状試料部43を形成するとともに、その近傍に凸状試料部43の頂部を構成する多層薄膜構造42と同等の構成を有するSIMS測定領域44を設けたものである。
再び、図1参照
(付記1) 凸状試料部1に少なくともパルス状電界5を印加して前記凸状試料部1の先端部を構成する物質6を遊離させる表面層評価方法において、前記凸状試料部1の頂部が多層薄膜2から構成される角錐台状からなり、且つ、前記角錐台の頂面の法線に対する前記角錐台の斜面のなす角が30°〜60°であることを特徴とする表面層評価方法。
(付記2) 上記角錐台が、前記頂面の寸法が20μm×20μm以下の四角錐台であることを特徴とする付記1記載の表面層評価方法。
(付記3) 凸状試料部に少なくともパルス状電界5を印加して前記凸状試料部1の先端部を構成する物質6を遊離させる表面層評価方法において、前記凸状試料部1の頂部が多層薄膜2から構成される角錐台状からなり、且つ、前記多層薄膜2中に被評価対象となる各薄膜の組成とは異なる1原子層以上からなる基準層3が少なくとも一層存在することを特徴とする表面層評価方法。
(付記4) 上記角錐台が、前記頂面の寸法が20μm×20μm以下で、且つ、前記頂面の法線に対する前記角錐台の斜面のなす角が30°〜60°である四角錐台であることを特徴とする付記3記載の表面層評価方法。
(付記5) 上記得られた測定結果に基づいて、上記基準層3を基準として多層薄膜2構造を再構成することを特徴とする付記3または4に記載の表面層評価方法。
(付記6) 上記凸状試料部1の近傍に、上記凸状試料部1の頂部を構成する多層薄膜2と同等の多層薄膜2構成からなる二次イオン質量分析測定領域4を設けたことを特徴とする付記1乃至5のいずれか1に記載の表面層評価方法。
(付記7) 上記凸状試料部1に、上記パルス状電界5とともに、パルス状電磁界を印加することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1に記載の表面評価方法。
(付記8) 上記凸状試料部の頂部を構成する多層薄膜2を積層させる基板が、シリコン基板からなることを特徴とする付記1乃至7のいずれか1に記載の表面評価方法。
2 多層薄膜
3 基準層
4 二次イオン質量分析測定領域
5 パルス状電界
6 物質
11 シリコン基板
12 Ru層
13 CoFeB層
14 Ru層
15 CoFeB層
16 Ru層
17 CoFeB層
18 Ru層
19 多層薄膜構造
20 凸状試料部
21 シリコン基板
22 PdPtMn層
23 Ru下部マーカ層
24 観察層
25 Co層
26 Cu層
27 Fe層
28 Ru上部マーカ層
29 PdPtMnキャップ層
30 多層薄膜構造
31 凸状試料部
41 シリコン基板
42 多層薄膜構造
43 凸状試料部
44 SIMS測定領域
51 針状試料
52 構成物質
53 構成物質
54 測定器
Claims (5)
- 凸状試料部に少なくともパルス状電界を印加して前記凸状試料部の先端部を構成する物質を遊離させる表面層評価方法において、前記凸状試料部の頂部が多層薄膜から構成される角錐台状部からなり、且つ、前記角錐台の頂面の法線に対する前記角錐台の斜面のなす角が30°〜60°であることを特徴とする表面層評価方法。
- 上記角錐台が、前記頂面の寸法が20μm×20μm以下の四角錐台であることを特徴とする請求項1記載の表面層評価方法。
- 凸状試料部に少なくともパルス状電界を印加して前記凸状試料部の先端部を構成する物質を遊離させる表面層評価方法において、前記凸状試料部の頂部が多層薄膜から構成される角錐台状部からなり、且つ、前記多層薄膜中に被評価対象となる各薄膜の組成とは異なる1原子層以上からなる基準層が少なくとも一層存在することを特徴とする表面層評価方法。
- 上記凸状試料部の近傍に、上記凸状試料部の頂部を構成する多層薄膜と同等の多層薄膜構成からなる二次イオン質量分析測定領域を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面層評価方法。
- 上記凸状試料部に、上記パルス状電界とともに、パルス状電磁界を印加することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表面評価方法。
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