JP2005232426A - 開口微粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】開口部を有する中空微粒子及びその簡単な製造方法を提供する。
【解決手段】 親水性溶媒(f)に下記の(a)重合性水難溶性モノマー、(b)種重合体粒子、(c)水難溶性溶媒、(d)分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤、及び(e)油溶性重合開始剤を分散させて分散系を調製する工程と、分散系を構成する(a)〜(e)のうち水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)の溶解度を低下させることにより種重合体粒子(b)に水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)を吸収させる工程と、種重合体粒子(b)中で水難溶性モノマー(a)を選択的に重合させる工程とを備える開口中空微粒子の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、媒体内での微粉末の分散補助などに用いられる、開口部を有する中空微粒子、及びその製造方法に関する。
液体中に粒子径10μmオーダー以下の非常に細かい液体滴あるいは固体粒子を分散させる場合、凝集してしまい、均一分散が難しい場合がある。また、溶融フィルムのように粘度の高い媒体中に液体滴あるいは固体粒子を分散させる場合も、媒体の粘度が高いために、均一分散が難しい。特に、前者の場合には、分散工程で蒸発が起こることが懸念され、高温、長時間の分散工程をとることができない。
このような場合に、目的物質を収容できる中空部分を有するとともに、後にこれを急速に放出できるだけの開口部を有する微粒子を使用できれば便利である。このような微粒子としては、分散させる大きさに相当する粒子径のものが求められる。
しかし、このような小さな微粒子を形成した後に、機械的に孔を開けようとすると、微粒子自体が潰れてしまい、孔を開けることができない。
なお本出願人は、特許文献1及び2において、中空高分子微粒子の簡単な製造方法を開示している。
特開平8−20604号 特開2002−80503号
本発明は、開口部を有する中空微粒子及びその簡単な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ね、以下の知見を得た。
(1) 下記の親水性溶媒(f)に下記の(a)〜(e)
(a)重合性反応基を2個以上有するモノマーを含有する水難溶性モノマー。
(b)上記水難溶性モノマー(a)に溶解ないしこれを吸収して膨潤する種重合体粒子。
(c)上記水難溶性モノマー(a)から形成される重合体および上記種重合体粒子(b)を溶解ないしこれを膨潤させる水難溶性有機溶媒。
(d)分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤。
(e)油溶性重合開始剤。
(f)上記水難溶性モノマー(a)を溶解し、かつモノマー(a)から形成される重合体および上記種重合体粒子(b)を溶解しない親水性溶媒。
を分散させて分散系を調製する工程と;上記分散系を構成する(a)〜(e)のうち水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)の溶解度を低下させることにより種重合体粒子(b)に水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)を吸収させる工程と;種重合体粒子(b)中で水難溶性モノマー(a)を選択的に重合させる工程とを行うことにより、水難溶性モノマー(a)を主成分とするシェルと中空部分とを有する中空微粒子であって、シェルが開口したものが得られる。
(2) 分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤の水溶液中に、(A)架橋性モノマー又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(B)上記モノマーを重合又は共重合して得られる重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性である溶媒、及び(C)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより、架橋性モノマーの重合体若しくは共重合体、又は架橋性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体で構成されるシェルと中空部分とを有する中空微粒子であって、シェルが開口したものが得られる。
(3) 上記(1)及び(2)の方法では、分散安定剤濃度が特定範囲である場合に開口が形成され易く、またこの範囲内で分散安定剤の濃度を高くするほど、開口部面積が増大する。
(4) 特許文献1及び2の各方法では分散安定剤として高分子分散安定剤を使用していたが、これは、低分子界面活性剤を用いると油滴での重合だけでなく水相での乳化重合が併発し副生微粒子が生成しやすくなると考えていたためである。本発明では、分子量20000以下の界面活性剤を使用することにより、意外なことに、開口部を有する中空微粒子が得られることを見出した。ただし、その場合、副生微粒子の併発は抑制されている。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、以下の開口中空微粒子及びその製造方法を提供する。
項1. 開口部を有するシェルと中空部分とを備え、シェルが多官能性モノマーの重合体若しくは共重合体と単官能性モノマーの重合体又は共重合体との混合物、又は、多官能性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体と単官能性モノマーの重合体又は共重合体との混合物で構成されている開口中空微粒子。
項2. 開口部表面積が、開口部がないと仮定した場合のシェル表面積の10−3〜20%を占める項1に記載の開口中空微粒子。
項3. 平均粒子径が0.1〜50μmである項1又は2に記載の開口中空微粒子。
項4. 下記の親水性溶媒(f)に下記の(a)〜(e)を分散させて分散系を調製する工程と、
上記分散系を構成する(a)〜(e)のうち水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)の溶解度を低下させることにより種重合体粒子(b)に水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)を吸収させる工程と、
種重合体粒子(b)中で水難溶性モノマー(a)を選択的に重合させる工程と
を備える開口中空微粒子の製造方法。
(a)重合性反応基を2個以上有するモノマーを含有する水難溶性モノマー。
(b)水難溶性モノマー(a)に溶解ないしこれを吸収して膨潤する種重合体粒子。
(c)水難溶性モノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解ないしこれを膨潤させる水難溶性有機溶媒。
(d)分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤。
(e)油溶性重合開始剤。
(f)上記水難溶性モノマー(a)を溶解し、かつモノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解しない親水性溶媒。
項5. 分散安定剤(d)が、陰イオン性界面活性剤からなる項4に記載の方法。
項6. 親水性溶媒に対する分散安定剤(d)の濃度を、単位油滴総面積当たり0.1〜10g/mとする項4又は5に記載の方法。
項7.下記の親水性溶媒(f)に下記の(a)、(b)、(c)、(d’)及び(e)を分散させて分散系を調製する工程と、
上記分散系を構成する(a)、(b)、(c)、(d’)及び(e)のうち水難溶性モノマー(a)、水難溶性有機溶媒(c)、及び油溶性重合開始剤(e)の溶解度を低下させることにより種重合体粒子(b)に水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)を吸収させる工程と、
下記の(d)分散安定剤を添加する工程と、
種重合体粒子(b)中で水難溶性モノマー(a)を選択的に重合させる工程と
を備える開口中空微粒子の製造方法。
(a)重合性反応基を2個以上有するモノマーを含有する水難溶性モノマー。
(b)水難溶性モノマー(a)に溶解ないしこれを吸収して膨潤する種重合体粒子。
(c)水難溶性モノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解ないしこれを膨潤させる水難溶性有機溶媒。
(d)分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤。
(d’)分散安定剤。
(e)油溶性重合開始剤。
(f)上記水難溶性モノマー(a)を溶解し、かつモノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解しない親水性溶媒。
項8. 分散安定剤(d)が、陰イオン性界面活性剤からなる項7に記載の方法。
項9. 親水性溶媒に対する分散安定剤(d)の濃度を、単位油滴総面積当たり0.1〜10g/mとする項7又は8に記載の方法。
項10. 開口部を有するシェルと中空部分とを備え、シェルが架橋性モノマーの重合体若しくは共重合体、又は架橋性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体で構成されている開口中空微粒子。
項11. 開口部表面積が、開口部がないと仮定した場合のシェル表面積の10−3〜20%を占める項10に記載の開口中空微粒子。
項12. 平均粒子径が0.1〜50μmである項10又は11に記載の開口中空微粒子。
項13. シェルが架橋性モノマーの重合体又は共重合体で構成されている項10〜12のいずれかに記載の開口中空微粒子。
項14. 分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤の水溶液中に、(A)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(B)上記モノマーを重合又は共重合して得られる重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性である溶媒、及び(C)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行う開口中空微粒子の製造方法。
項15. 分散安定剤が、陰イオン性界面活性剤からなる項14に記載の方法。
項16. 分散安定剤の濃度を単位油滴総面積当たり0.1〜10g/mとする項14又は15に記載の方法。
項17. 溶媒として、溶媒と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係がγ≧γである溶媒を使用する項14〜16のいずれかに記載の方法。
項18. 分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤の水溶液中に、(A)架橋性モノマー又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(B’)水難溶性溶媒、(D)モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーに対する相溶性が低く、かつ補助ポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係がγ≧γである補助ポリマー、及び(C)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行う開口中空方法。
項19. 分散安定剤が、陰イオン性界面活性剤からなる項18に記載の方法。
項20. 分散安定剤の濃度を単位油滴総面積当たり0.1〜10g/mとする項18又は19に記載の方法。
項21. 溶媒として、溶媒と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係がγ≧γである溶媒を使用する項18〜20のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、上記特許文献1に報告されている動的膨潤法及び上記特許文献2に報告されているマイクロ懸濁重合法とほぼ同様の方法において、それぞれ、重合性混合物の分散安定剤として、高分子分散安定剤に代えて、分子量20000以下のイオン性又は非イオン性界面活性剤を使用することにより、平均粒子径0.1〜50μmの中空微粒子であって、開口部を有するものが得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本発明の第1の製造方法及びそれにより得られる開口中空微粒子について説明し、次いで、本発明の第2の製造方法及びそれにより得られる開口中空微粒子について説明する。
(I)本発明の第1の開口中空微粒子の製造方法
本発明の第1の開口中空微粒子の製造方法は、親水性溶媒(f)に上記の(a)〜(e)を分散させて分散系を調製する工程と、この分散系を構成する(a)〜(e)のうち水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)の溶解度を低下させることにより種重合体粒子(b)に水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)を吸収させる工程と、種重合体粒子(b)中で水難溶性モノマー(a)を選択的に重合させる工程とを備える方法である(第1の態様)。
また本発明の第1の開口中空微粒子の製造方法は、以下の態様もあり得る(第2の態様)。
下記の親水性溶媒(f)に下記の(a)、(b)、(c)、(d’)及び(e)を分散させて分散系を調製する工程と、
上記分散系を構成する(a)、(b)、(c)、(d’)及び(e)のうち水難溶性モノマー(a)、水難溶性有機溶媒(c)、及び油溶性重合開始剤(e)の溶解度を低下させることにより種重合体粒子(b)に水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)を吸収させる工程と、
下記の(d)分散安定剤を添加する工程と、
種重合体粒子(b)中で水難溶性モノマー(a)を選択的に重合させる工程と
を備える開口中空微粒子の製造方法。
(a)重合性反応基を2個以上有するモノマーを含有する水難溶性モノマー。
(b)水難溶性モノマー(a)に溶解ないしこれを吸収して膨潤する種重合体粒子。
(c)水難溶性モノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解ないしこれを膨潤させる水難溶性有機溶媒。
(d)分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤。
(d’)分散安定剤。
(e)油溶性重合開始剤。
(f)上記水難溶性モノマー(a)を溶解し、かつモノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解しない親水性溶媒。
分散安定剤(d)
分散安定剤(d)は、分子量20000以下のイオン性界面活性剤(陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤)及び非イオン性界面活性剤であればよく、公知のものを制限なく使用できる。このような界面活性剤には、市販の低分子界面活性剤や、オリゴマー界面活性剤なども含まれる。分散安定剤は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
分子量が余りに大きいと開口部を有さない中空微粒子が形成されてしまう。分子量は、5000以下であることが好ましい。
分子量20000以下の陰イオン性界面活性剤としては、炭素数12〜20の高級脂肪酸塩(以下、「高級」とは炭素数12〜30を指す)、第2級高級脂肪酸塩、高級アルキル・ジカルボン酸塩のようなカルボン酸型陰イオン性界面活性剤;第1級高級アルコール硫酸エステル塩、第1級高級アルコール硫酸エステル塩のような硫酸エステル型陰イオン性界面活性剤;第1級高級アルキル硫酸エステル塩、第2級高級アルキル硫酸エステル塩のような硫酸エステル型陰イオン性界面活性剤;第1級高級アルキル・スルフォン酸塩、第2級高級アルキル・スルフォン酸塩、高級アルキル・ジスルフォン酸塩、硫酸化脂肪及び硫酸化脂肪塩、スルフォン化高級脂肪酸塩のようなスルホン酸型陰イオン性界面活性剤;高級アルキルリン酸エステル塩のようなリン酸エステル型陰イオン性界面活性剤;アルキルベンゼン・スルフォン酸塩、アルキルフェノール・スルフォン酸塩、アルキルナフタリン・スルフォン酸塩、アルキルテトラリン・スルフォン酸塩のようなアルキルアリルスルフォン酸塩;高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル塩、高級脂肪酸アミドのアルキル化スルフォン酸塩のようなアミドスルフォン酸塩型陰イオン性界面活性剤が挙げられる。
特に、陰イオン性界面活性剤が好ましい。陰イオン性界面活性剤の中では、アルキル硫酸エステル塩型陰オン性界面活性剤が好ましく、炭素数8〜30、特に炭素数12〜20のアルキル硫酸エステル塩型陰オン性界面活性剤がより好ましい。このようなアルキル硫酸エステル塩型陰イオン性界面活性剤としては、デシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。最も好ましいのはドデシル硫酸塩(典型的にはナトリウム塩)である。
また分散安定剤(d)は、油滴総面積あたり0.1〜10g/m程度、好ましくは1〜5g/m程度となるように使用すればよい。分散安定剤(d)濃度が余りに低いと開口部が形成されず、逆に余りに高いと乳化重合が併発し副生微粒子が生成し易くなるが、上記の範囲であればこのような問題は生じない。
上記の範囲内で分散安定剤(d)の濃度を高くするほど、シェル表面積に占める開口部面積の比率が高くなる。
分散安定剤(d’)
本発明の第1の方法の第2の態様では、分散系調製工程において分散安定剤(d’)を使用する。このときの分散安定剤(d’)は、分子量20000以下のものに限られず、どのような分散安定剤でも使用できる。例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルイミド、ポリエチレンオキシド、ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−g−メタクリル酸メチル−co−メタクリル酸)共重合体等の高分子分散安定剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
分散安定剤の使用量は、上記(a)、(b)、(c)及び(e)からなる均一溶液の1重量部に対して0.005〜1重量部程度、特に0.01〜0.1重量部程度とするのが好ましい。
また分散安定剤溶液の中で、分散安定剤の濃度は上記液滴が合一しないような濃度となるように適宜選択すればよい。一般に、分散安定剤溶液の濃度は、0.05〜5重量部程度、特に0.1〜1重量部程度の範囲に調製するのが好ましい。
水難溶性モノマー(a)
水難溶性モノマー(a)は、ラジカル重合性を有するオレフィン系不飽和モノマーであり、重合性反応基を2個以上有する多官能性モノマー、又はこのような多官能性モノマーと重合性反応基を1個有する単官能性モノマーとの混合物である。
<多官能性モノマー>
多官能性モノマーは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
多官能性モノマーとしては、重合性反応基、特に重合性2重結合を2個以上(特に、2〜4個)有する多官能性モノマーを例示できる。特に、重合性C=C2重結合を2個以上(特に、2〜4個)有する多官能性モノマーが好ましい。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
水難溶性モノマー(a)として、多官能性モノマーのみ使用する場合、特にジビニルベンゼンが好ましい。
<単官能性モノマー>
単官能性モノマーは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
単官能性モノマーとしては、例えば、モノビニル芳香族モノマー、アクリル系モノマー、ビニルエステル系モノマー、ビニルエーテル系モノマー、モノオレフィン系モノマー、ハロゲン化オレフィン系モノマー、ジオレフィン等が挙げられる。
上記モノビニル芳香族モノマーとしては、下記一般式(1)で表されるモノビニル芳香族炭化水素、低級(炭素数1〜4)アルキル基で置換されていてもよいビニルビフェニル、低級(炭素数1〜4)アルキル基で置換されていてもよいビニルナフタレン等が挙げられる。
Figure 2005232426
[式中、Rは、水素原子、低級(炭素数1〜4)アルキル基又はハロゲン原子であり、Rは、水素原子、低級(炭素数1〜4)アルキル基、ハロゲン原子、−SONa基、低級(炭素数1〜4)アルコキシ基、アミノ基又はカルボキシル基を示す。]
上記一般式(1)において、Rは、水素原子、メチル基又は塩素原子が好ましく、Rは、水素原子、塩素原子、メチル基又は−SONa基であるのが好ましい。
上記一般式(1)で示されるモノビニル芳香族炭化水素の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、スチレンスルホン酸ナトリウム等があげられる。
更に、低級アルキル基で置換されていてもよいビニルビフェニル、低級アルキル基で置換されていてもよいビニルナフタレンとしては、ビニルビフェニル、メチル基、エチル基等の低級アルキル基で置換されているビニルビフェニル、ビニルナフタレン、メチル基、エチル基等の低級アルキル基で置換されているビニルナフタレン等を例示できる。これらモノビニル芳香族モノマーは、単独であるいは2種類以上併用することができる。
また、上記アクリル系モノマーとしては、下記の一般式(2)で表されるアクリル系モノマーが挙げられる。
Figure 2005232426
[式中、Rは、水素原子又は低級(炭素数1〜4)アルキル基を示し、Rは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、低級(炭素数1〜4)アミノアルキル基又はジ(C−Cアルキル)アミノ−(C−C)アルキル基を示す。]
一般式(2)において、Rは、水素原子又はメチル基であるのが好ましく、Rは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、低級(炭素数1〜4)ヒドロキシアルキル基、低級(炭素数1〜4)アミノアルキル基が好ましい。
上記アクリル系モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルエキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸γ−ヒドロキシブチル、アクリル酸δ−ヒドロキシブチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸γ−アミノプロピル、アクリル酸γ−N,N−ジエチルアミノプロピル等が挙げられる。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、下記の一般式(3)で表されるものが挙げられる。
Figure 2005232426
[式中、Rは水素原子又は低級(炭素数1〜4)アルキル基を示す。]
上記ビニルエステル系モノマーの具体例としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
上記ビニルエーテル系モノマーとしては、下記の一般式(4)で表されるビニルエーテル系モノマーが挙げられる。
Figure 2005232426
[Rは、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又はシクロヘキシル基を示す。]
上記ビニルエーテル系モノマーの具体例としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルn−ブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル等が挙げられる。
上記モノオレフィン系モノマーとしては、下記の一般式(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 2005232426
[式中、R及びRは、水素原子又は低級(炭素数1〜4)アルキル基であり、それぞれ異なっていても同一でもよい。]
上記モノオレフィン系モノマーの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられる。
上記ハロゲン化オレフィン系モノマーとしては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデンをあげることができる。
さらに、ジオレフィン類である、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等も単官能性モノマーに含めることができる。
架橋性モノマーと共重合させる単官能性モノマーとしては、モノビニル芳香族モノマー、及びビニルエステル系モノマーが好ましい。
架橋性モノマーと単官能性モノマーとの好適な組み合わせとしては、以下の組み合わせが挙げられる。
Figure 2005232426
多官能性モノマーと単官能性モノマーとを併用する場合、多官能性モノマーの混合比率を、全体の5重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは50重量%以上とすればよい。多官能性モノマーの使用量が余りに少ないと、形成される中空重合体粒子の中空部が真球状にならず、空隙率が低くなる恐れがあるが、上記の範囲であればこのような問題は生じない。
種重合体粒子(b)
この発明に用いられる種重合体粒子(b)は、上記(a)のモノマーに対し、溶解性ないしこれを吸収して膨潤する性質を有するものである。この種重合体粒子(b)において、「ないし」とは、モノマー(a)に対して溶解性を示すか、あるいは溶解性まで達しなくても少なくともモノマー(a)を吸収して膨潤する性質のものという意味である。
この種重合体粒子(b)は、上記モノマー(a)の説明箇所で挙げたモノマーを、1種あるいは2種以上を重合して得られる重合体粒子である。種重合体粒子(b)を構成するモノマーは、上記例示した単官能性モノマーを使用すればよい。
この種重合体粒子において、これの形成材料のモノマーと、上記(a)の単官能性モノマーは、同一系統の化合物であるのが一般的であるが、異なっていてもよい。
同一系統の場合の例をあげると、スチレン系重合体粒子(b)とスチレン系モノマー(a)との組合わせが挙げられ、異なる場合の例としては、アクリル系重合体粒子(b)とスチレン系モノマー(a)との組合わせがあげられる。
また、上記種重合体粒子(b)は、通常、単分散又はほぼ単分散の粒度分布を有するものであり、その粒径は、一般に0.01〜50μm程度、好ましくは0.5〜20μm程度の範囲であればよい。このような種重合体粒子(b)は、一般の重合体粒子の製法である、分散重合法や乳化重合法により得ることができる。また、この他に、重合体を粉砕、分級して容易に得ることができる。このなかで、大きな粒子径を得ることができ、かつ単分散の粒度分布を得ることが可能な、分散重合法が好ましい。なお必要であれば、種重合体粒子(b)は種々の粒子径を有する粒子の集合物であっても構わない。
上記水難溶性有機溶媒(c)
水難溶性有機溶媒(c)は、上記のモノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解ないしこれらを膨潤させるものである。なお、この水難溶性有機溶媒(c)において、「ないし」は、種重合体粒子(b)の「ないし」と同じ意味である。
水難溶性有機溶媒(c)としては、トルエン,キシレン,ベンゼン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒をあげることができる。このなかでも、トルエン,キシレン等の芳香族系溶媒が好ましい。
油溶性重合開始剤(e)
油溶性重合開始剤(e)は、種重合体粒子(b)内部に吸収されたモノマー(a)等の重合を開始させるものである。したがって、この重合性開始剤(e)としては、油溶性のものを使用すればよい。
このような、油溶性重合開始剤(e)としては、例えば、ラジカル重合開始剤である、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、クメンヒドロペルオキシド,t−ブチルヒドロペルオキシド,ジクミルペルオキシド,ジ−t−ブチルペルオキシド,過酸化ベンゾイル,過酸化ラウロイル等の過酸化物等のモノマーに可溶なものがあげられる。また、紫外線等の光により重合開始する光重合開始剤を用いてもよい。このような光重合開始剤としては、油溶性であれば、特に制限するものではなく、従来から使用されているものがあげられる。
水溶性重合禁止剤
本発明の第1の開口中空微粒子の製造方法では、水溶性重合禁止剤を使用することが好ましい。すなわち、分散系に対するモノマー(a)の溶解度を低下させることにより、このモノマー(a)が種重合体粒子(b)中に強制的に吸収され、分散媒部(連続相)中にはほとんど存在しなくなる。しかし、わずかながら分散媒部に残存するものがあり、これが重合すると微小重合体粒子が生じることとなる。この結果、得られる中空重合体粒子の粒径分布が不均一になるおそれがある。したがって、上記水溶性重合禁止剤を用いることにより、分散媒部でのモノマー(a)の重合が防止され、得られる中空重合体粒子の粒度分布が、より均一なものとなる。なお、この重合禁止剤は水溶性であるため、種重合体粒子(b)中に吸収されることはなく、種重合体粒子(b)中での重合反応を阻害するおそれはない。
上記水溶性重合禁止剤は、水溶性でしかも上記モノマー(a)に不溶であれば、特に制限するものではない。このような水溶性重合禁止剤としては、例えば、無機重合禁止剤および有機重合禁止剤があげられる。上記無機重合禁止剤としては、亜硝酸,チオシアン酸,イソチオシアン酸等のアルカリ金属塩,アルカリ土類金属塩,アンモニウム塩,ホスフィン酸等のアルカリ金属塩,アルカリ土類金属塩等の無機酸の塩類や、ナトリウム,カリウム等の臭化物、ナトリウム,カリウム,カルシウム,アンモニウム等のヨウ化物等のハロゲン化物、あるいは遷移金属イオンをあげることができる。また、上記有機重合禁止剤としては、水溶性のハイドロキノン類,カテコール類,アミン類やニトロ化合物をあげることができる。
親水性溶媒(f)
つぎに、この分散系の溶媒となる親水性溶媒(f)について説明する。
親水性溶媒(f)としては、メタノール,エタノール,イソプロパノール等の低級アルコール;エチレングリコール,プロピレングリコール,ブタンジオール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール等の多価アルコール;メチルセロソルブ,エチルセロソルブ等のセロソルブ類、アセトン,メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;ギ酸メチル等のエステル類のような親水性有機溶媒があげられる。
このような親水性溶媒(f)は、上記モノマー(a)および上記種重合体粒子(b)の種類に応じて適宜決定される。すなわち、上記モノマー(a)を溶解しかつこの重合体および上記種重合体粒子(b)を溶解しないものを、選択する必要があるからである。上記親水性溶媒(f)のなかで、上記(a)のモノマーの溶解性に優れ、かつ水と任意の割合で配合できるという理由から、エタノール等の低級アルコールを使用することが好ましい。
また本発明の第1の方法における親水性溶媒(f)には、水も含まれる。例えば上記の親水性有機溶媒は、それ単独で用いることができるが、水と組み合わせて用いてもよい。水の混合比率はモノマー(a)の溶解性を大きく低下させてはいけないので、親水性溶媒(f)の全量に対して通常20〜50重量%程度である。逆に、モノマー(a)の重合工程ではできるだけモノマー(a)の溶解度が低いことが望ましいので可能な限り多くの水を配合することが好ましい、場合によっては種粒子に疎水性モノマーを吸収させた後に水に媒体置換してもよい。
その他の使用成分
この発明の中空重合体粒子の製法において、着色剤,各種顔料,離型剤等の各種添加剤を用いることも可能である。
各工程
<第1の態様>
まず、親水性溶媒(f)に、モノマー(a)を溶解させモノマー溶液を調製する。このモノマー(a)の使用量は、親水性溶媒(f)およびモノマー(a)の種類によって相違するが、通常親水性溶媒に対して1〜30重量%程度とすればよい。
つぎに、この溶液に、種重合体粒子(b),水不溶性溶媒(c)、分散安定剤(d),重合開始剤(e),及び必要に応じて水溶性重合禁止剤を添加する。
上記種重合体粒子(b)の添加量は、目的とする中空重合体粒子の粒径によって相違する。すなわち、中空重合体粒子は、種重合体粒子(b)が、増大して形成されるため、種重合体粒子(b)の粒子径をn倍に増大するためには、n倍のモノマー(a)を必要とする。したがって、種重合体粒子(b)の配合割合は、分散系中のモノマー(a)と水難溶性有機溶媒(c)との合計量に対し、一般に、重量比で、1:1〜1:10、好ましくは、1:10〜1:10の範囲である。
また、この種重合体粒子(b)の分散系(親水性溶媒(f)、水難溶性モノマー(a)、種重合体粒子(b)、水不溶性溶媒(c)、分散安定剤(d)及び油溶性重合開始剤(e)からなる)に対する配合割合は、通常0.01〜50重量%程度、好ましくは、0.1〜20重量%程度の範囲とすればよい。
水難溶性溶媒(c)の使用量は、水難溶性モノマーに対して通常10〜1000重量%程度、好ましくは50〜500重量%程度とすればよい。
また、分散安定剤(d)の配合割合は、前述した通りである。
重合開始剤(e)の配合割合は、モノマー(a)に対し、0.001〜10重量%程度、好ましくは0.01〜5重量%程度とすればよい。
重合禁止剤の配合割合は、後記のシード重合を行う分散系に対し、通常0.0001〜0.1重量%程度、好ましくは0.001〜0.05重量%程度とすればよい。
次に、この分散液において、上記モノマー(a)等の溶解度を低下させる。この溶解度を低下させる手段としては、例えば、分散系に水を加える方法、分散系全体の温度を低下させる方法があげられる。分散系に水を加える方法では、完全又はほぼ完全に水に媒体置換してもよい。また、親水性溶媒(f)として親水性有機溶媒と水との混合物を用いる場合は、上記親水性有機溶媒を蒸発させて相対的に水の濃度を高めてもよい。好ましいのは、分散系に水を加え、さらに分散系の温度を低下させる2段階で行う方法である。
このように、モノマー(a)等の溶解度を低下させることにより、モノマー(a),水難溶性有機溶媒(b),及び油溶性重合開始剤(e)3の成分が、種重合体粒子(b)中に強制的に吸収される。この結果、種重合体粒子(b)が膨潤する。このとき、水難溶性有機溶媒(c)は、種重合体粒子(b)を溶解するため、種重合体粒子(b)において、この種重合体粒子(b)の溶解成分と、上記モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)が混在するようになる。そして、この吸収割合は、モノマー(a)の場合、モノマー(a)全体に対し、50%以上であり、好ましくは90%以上である。この吸収率の調整は、モノマー(a)の溶解度低下の程度を変化させることにより行うことができる。
つぎに、上記種重合体粒子(b)中に吸収されたモノマー(a)をシード(種)重合させる。この重合は、一般に、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で−30℃〜90℃程度、好ましくは、30〜80℃程度の範囲で行えばよい。この重合反応は、重合開始剤(e)の作用により起こる。また、重合時間は、吸収されたモノマー(a)の種類等により異なるが、一般に、0.1〜30時間程度が適当である。
この膨潤とシード重合とからなる操作は、例えば、一回のみ行ってもよいし、粒子が所定の粒径に成長するまで複数回にわたって行ってもよい。
以上の操作により、主にモノマー(a)の重合体又は共重合体を含み、さらに種重合体粒子(b)の構成重合体又は共重合体を含むシェルと、中空部分とを有し、シェルの一部が開口した開口中空微粒子が得られる。
また、このシード重合反応の際に、前述のように水溶性重合禁止剤を用いれば、分散媒部に残存するモノマー(a)の重合反応が起こらない。この結果、粒度分布の不均一の一因となる微小重合粒子の生成を防止することができるようになる。このようにして、単一で真球状中空部を有する開口した中空微粒子を作製することができる。
また、このようにして得られた開口中空微粒子は、分散液(サスペンジョン)のままで使用してもよく、また濾過し必要に応じて水洗した後、粉黛の形態で、各種用途に供することができる。さらに、サスペンジョンや粉黛の形態の微粒子を、自然蒸発や減圧処理等により乾燥してもよい。
<第2の態様>
第2の態様では、分散系調製工程においては、分散安定剤(d)の添加に代えて、水難溶性モノマー(a)、水難溶性有機溶媒(c)、及び油溶性重合開始剤(e)が溶解した親水性溶媒(f)中に種重合体粒子(b)を均一分散させることができるだけの分散安定剤(d’)を添加する。
また、分散系におけるモノマー(a)の濃度を低下させる工程の後、例えば水に媒体置換し、水難溶性モノマー(a)の重合工程の前に、この分散液に分散安定剤(d)を添加する。
このときの分散安定剤(d)の添加量は、分散安定剤(d)の合計使用量が油滴総面積あたり0.1〜10g/m程度、好ましくは1〜5g/m程度となるようにすればよい。即ち、分散系調製工程で、高分子分散安定剤(d’)を使用する場合は、このとき、分散安定剤(d)を油滴総面積あたり0.1〜10g/m程度、好ましくは1〜5g/m程度となるように添加すればよい。また、分散系調製工程で、分散安定剤(d)を使用する場合は、このときの使用量は、分散系調製工程での添加量との合計が油滴総面積あたり0.1〜10g/m程度、好ましくは1〜5g/m程度となるようにすればよい。
(II)本発明の第1の開口中空微粒子
本発明の第1の開口中空微粒子は、開口部を有するシェルと中空部分とを備え、シェルが多官能性モノマーの重合体若しくは共重合体と単官能性モノマーの重合体又は共重合体との混合物、又は、多官能性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体と単官能性モノマーの重合体又は共重合体との混合物を含む。
上記の単官能性モノマーの重合体又は共重合体は、重合体粒子(b)の構成成分である。種重合体粒子(b)の使用量が、水難溶性モノマー(a)の使用量に対して無視出来る程度に少ない場合は、実質的に、シェルには単官能性モノマーの重合体又は共重合体は含まれないと同然である。
開口部は、通常単独である。開口部表面積は、分散安定剤(d)の種類及び使用量によって異なるが、通常、開口部がないと仮定した場合のシェル表面積の10−3〜20%程度を占める。この範囲内で、分散安定剤(d)の種類に応じてその使用量を調節することにより、開口部面積を任意に調節することができる。
平均粒子径は、一般に、0.1〜50μm程度、好ましくは1〜10μm程度の範囲である。そして、この粒径分布は、通常、単分散の均一なものである。
また、本発明の第1の開口中空微粒子のシェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の中空部分の容積比率は、平均で、5〜80%程度、特に10〜50%程度である。
本明細書において、「中空部分の容積比率」Aは、下記の式により算出されるものである。
A(%)=(rh/rp)×100
(式中、rhは、開口中空微粒子の中空部分の半径(シェルの内径の1/2)であり、rpは、開口中空微粒子の半径(シェルの外径の1/2)である。)
なお、この発明において、中空重合体粒子の中空とは、中空部になにも存在しない場合だけでなく、上記水難溶性有機溶媒(c)等が中空部に存在している場合も含む趣旨である。
本発明において、平均粒子径、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は、200個の微粒子について、光学顕微鏡により測定した粒子径の平均値である。
(III)本発明の第2の開口中空微粒子の製造方法
本発明の第2の開口中空微粒子の製造方法は、分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤の水溶液中に、(A)架橋性モノマー又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(B)上記モノマーを重合又は共重合して得られる重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性である溶媒、及び(C)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行う方法である(第1の態様)。
本発明の第2の開口中空微粒子の製造方法としては、以下の第2の態様もある。即ち、分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤の水溶液中に、(A)架橋性モノマー又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(B’)水難溶性溶媒、(D)モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーに対する相溶性が低く、かつ補助ポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係がγ≧γである補助ポリマー、及び(C)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行う方法である。
分散安定剤
使用可能な分散安定剤の種類については、本発明の第1の方法の第1の態様の分散安定剤(d)について説明した通りである。また、その資料量は、油滴総面積あたり0.1〜10g/m程度、好ましくは1〜5g/m程度となるように使用すればよい。分散安定剤濃度が余りに低いと開口部が形成され難く、逆に余りに高いと乳化重合が併発し副生微粒子が生成し易いが、上記の範囲あればこのような問題は生じない。
モノマー
架橋性モノマー及び単官能性モノマーは疎水性であることが好ましいが、通常はこの要件は満たされる。
モノマーとしては、架橋性モノマーを使用するか、又は架橋性モノマーと単官能性モノマーとを使用する。モノマーとして架橋性モノマーのみ使用する場合には、得られる開口中空微粒子は極めて高強度のものとなる。
また、モノマー成分が架橋性モノマーと単官能性モノマーとの混合物である場合には、両者の混合比率を調整することにより、得られる開口中空微粒子の強度を任意に設定できる。架橋性モノマーの含有比率を高くするほど微粒子は高強度のものとなる。
架橋性モノマーと単官能性モノマーとを併用する場合、架橋性モノマーの比率は、単官能性モノマーと架橋性モノマーとの合計量に対して、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、50重量%以上がさらにより好ましい。
架橋性モノマーとしては、例えば、本発明の第1の方法で例示した多官能性モノマーを使用できる。特に、ジビニルベンゼンおよびエチレングリコールジメタクリレートなどが好ましく、最も好ましいのはジビニルベンゼンである。架橋性モノマーは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
単官能性モノマーも、例えば、本発明の第1の方法で例示した単官能性モノマーを使用できる。単官能性モノマーは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
架橋性モノマーと共重合させる単官能性モノマーとしては、モノビニル芳香族モノマー、アクリル系モノマー、ビニルエステル系モノマーおよびビニルエーテル系モノマーなどが好ましく、モノビニル芳香族モノマー、アクリル系モノマーおよびビニルエステル系モノマーがより好ましい。特に好ましいのは、スチレン、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸ブチルなどである。
架橋性モノマーと単官能性モノマーとを併用する場合の両者の好適な組み合わせとしては、架橋性モノマーであるジビニルベンゼンと、単官能性モノマーであるスチレン単独、アクリル酸エステル単独、メタクリル酸エステル単独、スチレンおよびアクリル酸エステル、スチレンおよびメタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、スチレンおよびアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルとの組合わせなどが挙げられる。
溶媒
<第1の態様の溶媒(B)>
溶媒(B)としては、上記モノマーの重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性の溶媒を使用する。より詳しくは、溶媒と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係が、γ≧γであるような溶媒を使用すればよい。これにより、モノマーが重合して水との界面に吸着される場合に、重合体又は共重合体の方が溶媒より水との界面に吸着され易くなり、その結果、中空部分を有する微粒子が得られる。
このような溶媒としては、例えば、炭素数8〜18、特に炭素数12〜18の脂肪族溶媒、特に脂肪族炭化水素系溶媒を使用できる。
上記のγ≧γの関係を充たす、重合体又は共重合体と溶媒との組み合わせとしては、例えばポリジビニルベンゼンとヘキサデカンとの組み合わせ、ポリジビニルベンゼンとドデカンとの組み合わせ,ポリジビニルベンゼンとヘキサデカンとの組み合わせ、及びポリジビニルベンゼンとドデカンとの組み合わせ等が挙げられる。
本明細書において、溶媒と重合体又は共重合体との相溶性は、次の方法で測定したものである。即ち、原料であるモノマーと溶媒とを適当な重量比率で含むモノマー溶液に、開始剤(モノマー成分に対して2重量%)を添加し、30℃、窒素ガス雰囲気中で、モノマー成分の重合反応を起こさせる。この反応を光路長1cmの石英ガラスセル内で行い、波長550nmの光を照射した場合の光透過率を経時的に測定する。溶媒の濃度を増加させていくと、当初約100%であった透過率が、ポリマーが相分離することによって重合時間経過時に急激に0%近くまで低下する。この場合に、溶媒とポリマーとの相溶性が低いと0%近くまで低下するが、溶媒とポリマーとの相溶性が高いと透過率はほとんど低下しない。また、溶媒とポリマーとの相溶性が低いほど、重合開始から透過率の低下が起こるまでの時間が短くなる。
ポリマーに対して低い相溶性を有する溶媒としては、前記方法で透過率を測定した場合に、モノマーの重合率が1〜10%程度、好ましくは1〜5%程度で透過率の低下が起こる溶媒が挙げられる。
また、本明細書において、界面張力は、ASTM−971−50において規定されるデュヌイの白金リング法で測定した値である。
溶媒の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般にはモノマー1重量部に対して、0.05〜4重量部程度が好ましく、0.1〜1重量部程度がより好ましい。溶媒量が余りに多いとシェル層がへこんで中空部分が減少又は消失してしまうが、上記の範囲であればこのような問題は生じない。
<第2の態様の溶媒(B’)>
第2の態様では、補助ポリマーを使用するため、水難溶性の溶媒であれば制限なく使用できる。溶媒(B’)としては、例えば、炭素数6〜18の脂肪族又は芳香族炭化水素系溶媒、好ましくは脂肪族又は芳香族の飽和炭化水素系溶媒を使用できる。
重合体又共重合体と溶媒(B’)との組み合わせとしては、例えばポリジビニルベンゼンとトルエンとの組み合わせ、ポリジビニルベンゼンとキシレンとの組み合わせ,ポリジビニルベンゼンとヘキサデカンとの組み合わせ、及びポリジビニルベンゼンとドデカンとの組み合わせ等が挙げられる。
開始剤
本発明で使用する開始剤は、上記液滴中で、モノマーの重合を開始させるものであり、油溶性の重合開始剤が広く使用できる。例えば、ラジカル重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物等のモノマーに可溶なものが挙げられる。また、紫外線等の光により重合開始する光重合開始剤を用いてもよい。このような光重合開始剤としては、油溶性であれば、特に制限されるものではなく、従来から使用されてきるものを使用できる。
開始剤の使用量は、モノマーの1重量部に対して、0.005〜0.1重量部程度、特に0.01〜0.05重量部程度とするのが好ましい。
補助ポリマー
補助ポリマーとしては、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーに対する相溶性が低く、かつ補助ポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係がγ≧γであるポリマーを使用できる。
補助ポリマーのポリマーに対する相溶性は、溶媒と水との間の相溶性の測定方法において、溶媒を補助ポリマーに代えて測定する。また、補助ポリマーと水との間の界面張力及びポリマーと水との間の界面張力は、ASTM−971−50の方法で測定した値である。
懸濁重合
<第1の態様>
前述した特定の分散安定剤の水溶液中に、モノマー、溶媒(B)及び開始剤を前記割合で含有する混合物を分散させる。この混合物は、モノマー及び開始剤が溶媒に溶解して均一溶液となっているのが好ましい。
この混合物は、分散安定剤水溶液100重量部当たり、1〜200重量部程度、特に10〜100重量部程度となるような量で使用するのが好ましいが、特にこの範囲に限定されるものではない。
分散方法としては、ホモジナイザーや膜乳化法など機械的せん断力による分散方法等の公知の方法を種々採用できる。分散の際の温度条件は、使用する開始剤の分解に影響する温度以下であれば限定されるものではないが、通常0〜30℃程度であるのが好ましい。
上記分散方法では、モノマー、溶媒、及び開始剤の混合物が分散されて形成される液滴の大きさは単分散ではなく、一般に種々の異なる粒子径の液滴が混在したものとなる。従って、最終的に得られる磁性中空微粒子も異なる粒子径を有する微粒子の集合物となる。
一方、分散方法を選択することにより、液滴の大きさを均一にして、単分散の液滴を得ることもできる。そのような単分散液滴を得る方法としては、例えば、多孔質ガラス(SPG)を利用した膜乳化法による単分散液滴を作製する方法やシード膨潤法(特開平8−20604号公報)などを挙げることができる。
このような粒子径が均一に揃った単分散の液滴を調製した場合は、最終的に得られる開口中空微粒子も粒子径が均一に揃った単分散となる。
いずれの場合も、上記液滴の平均粒子径は、所望する開口中空微粒子の平均粒子径に応じて適宜決定すればよいが、一般には0.1〜50μm程度、特に1〜20μm程度とするのが好ましい。混合物の粘度、分散安定剤の使用量、分散安定剤水溶液の粘度、分散方法・分散条件を前記範囲で適宜設定することにより、この範囲の液滴平均粒子径が得られる。
こうして得られた上記混合物が分散された分散安定剤の水溶液を、懸濁重合に供するには、この水溶液を撹拌しながら加熱すればよい。
加熱温度としては、上記混合物の液滴中で、モノマーが開始剤により重合開始されるに足りる温度であれば特に限定されないが、一般には、30〜90℃程度、特に40〜70℃程度が好ましい。
懸濁重合は、所望の微粒子が得られるまで行う。懸濁重合に要する時間は、使用するモノマー及び開始剤の種類等により変動するが、一般には3〜30時間程度である。
また、懸濁重合に際しては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
こうして懸濁重合を行うことにより、モノマー、溶媒及び開始剤の混合物の液滴中で、モノマーが重合する。重合により得られる重合体又は共重合体は、溶媒の存在により相分離が促進され、その結果、重合体又は共重合体からなる単層構造のシェルが形成される。また、シェルには、通常一つの開口部が形成される。
<第2の態様>
第2の態様では、第1の態様と同様にし、但し、前述した特定の分散安定剤の水溶液中に、モノマー、溶媒(B’)、補助ポリマー及び開始剤を前記割合で含有する混合物を分散させる。
(IV)開口中空微粒子
上記のようにして得られる本発明の第2の開口中空微粒子は、開口部を有するシェルと中空部分とを備え、シェルが架橋性モノマーの重合体若しくは共重合体、又は架橋性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体で構成されている微粒子である。この微粒子には、通常一つの開口部が形成されている。また開口部の形状は一定していない。
開口部面積は、開口部がないと仮定した場合のシェル表面積の通常10−3〜20%程度である。分散安定剤の使用量を調節することにより、この範囲内で開口部面積を適宜調節できる。
シェルを構成する重合体又は共重合体については、本発明の方法の項目で説明したとおりである。
本発明の開口中空微粒子のシェルの厚さは、平均で、通常0.01〜4μm程度、特に0.05〜1μm程度である。
また、本発明の開口中空微粒子のシェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の中空部分の容積比率は、平均で、5〜80%程度、特に10〜50%程度である。
また、本発明方法により得られる開口中空微粒子の平均粒子径は、通常0.1〜50μm程度、特に1〜20μm程度である。上記説明した製造方法において、分散安定剤水溶液中に分散させる、モノマー、溶媒及び開始剤からなる混合物の液滴の粒子径を調整することにより、目的に応じた粒子径を有する開口中空微粒子とすればよい。
第2の開口中空微粒子の中空部分は、中空部分に何も存在しない場合、及び溶媒が存在する場合の双方を含む。
実施例
次ぎに、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
最初に、種重合体粒子を調製した。すなわち、まず、スチレン20ml,イオン交換水36ml,エタノール144ml,アゾビスイソブチロニトリル284mlおよびポリアクリル酸2gの混合溶液を、還流器を備えた三口のセパラブルフラスコに入れ、窒素ガス気流下100rpmで攪拌しながら70℃で12時間反応させて分散重合し種重合体粒子を得た。この種重合体粒子を光学顕微鏡で観察したところ、粒径(直径)約1.7μmの単分散粒子であった。
得られた種重合体粒子0.03gをエタノール7g,イオン交換水3g,ジビニルベンゼン0.3g,キシレン0.3g,SDS0.1gおよび過酸化ベンゾイル0.006gの溶液に分散させエマルジョン(分散液)を調製した。
このエマルジョンに2.66ml/hの速度で水を40g滴下することにってジビニルベンゼン、キシレン、過酸化ベンゾイルを種粒子に吸収させた。この状態でエマルジョンを光学顕微鏡で観察したところ、粒子は真球状で粒径約4μmに膨潤していた。
このエマルジョンを遠心分離により水に媒体置換し、SDSを0.1g加えた(このとき水媒体に対するSDS濃度は43.3mM;油滴表面積当たり1.9g/m)後、封かんにて攪拌しながら70℃で24時間反応させ、シード重合させた。
上記シード重合反応により得られた重合物を濾過した後、乾燥させて、微粒子を得た。
この微粒子の平均粒子径は3.6μmであった。
この微粒子を光学顕微鏡、走査型顕微鏡、透過型顕微鏡及び共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察したところ、中空微粒子の約31%に開口部が認められた。開口部の表面積は、シェルに開口部がないと仮定した場合の約0.5%であった。
またシェルの厚さは0.8μmであり、中空部分の容積比率は約15%であった。
また開口中空粒子の粒度分布を光学顕微鏡により測定したところ、ほぼ単分散の粒度分布を示した。
実施例2
実施例1において、SDSの使用量を0.12g(合計容量に対するSDSの濃度は、約52mmol/L;油滴表面積当たり2.3g/m)とした他は、実施例1と同様にして微粒子を得た。
得られた微粒子は、約100%が開口部を有しており、開口部表面積の比率は、シェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の約0.7%であった。平均粒子径、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は実施例1で得られた微粒子のそれらと同様であった。
実施例3
実施例1において、SDSの使用量を0.16g(合計容量に対するSDSの濃度は、約70mmol/L;油滴表面積当たり3.0g/m)とした他は、実施例1と同様にして微粒子を得た。
得られた微粒子は、約100%が開口部を有しており、開口部表面積の比率は、シェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の約4%であった。平均粒子径、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は実施例1で得られた微粒子のそれらと同様であった。
実施例4
実施例1において、SDSの使用量を0.06g(合計容量に対するSDSの濃度は、約26mmol/L;油滴表面積当たり1.1g/m)とした他は、実施例1と同様にして微粒子を得た。
得られた微粒子は、約0%が開口部を有しており、開口部表面積の比率は、シェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の約0%であった。平均粒子径、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は実施例1で得られた微粒子のそれらと同様であった。
実施例5
実施例1において、膨潤段階の分散安定剤をポリビニルアルコール5mgに、同様に行った場合、媒体置換後のSDSの使用量を0.1g(合計容量に対するSDSの濃度は、約39mmol/L;油滴表面積当たり1.9g/m)とした他は、実施例1と同様にして微粒子を得た。
得られた微粒子は、約5%が開口部を有しており、開口部表面積の比率は、シェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の約0.15%であった。平均粒子径、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は実施例1で得られた微粒子のそれらと同様であった。
実施例6
実施例5において、SDSの使用量を0.12g(エタノール70g及びイオン交換水70gの合計容量に対するSDSの濃度は、約52mmol/L;油滴表面積当たり2.3g/m)とした他は、実施例1と同様にして微粒子を得た。
得られた微粒子は、約75%が開口部を有しており、開口部表面積の比率は、シェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の約0.8%であった。平均粒子径、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は実施例1で得られた微粒子のそれらと同様であった。
実施例7
実施例5において、SDSの使用量を0.14g(エタノール70g及びイオン交換水70gの合計容量に対するSDSの濃度は、約60mmol/L;油滴表面積当たり2.6g/m)とした他は、実施例1と同様にして微粒子を得た。
得られた微粒子は、約100%が開口部を有しており、開口部表面積の比率は、シェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の約1.8%であった。平均粒子径、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は実施例1で得られた微粒子のそれらと同様であった。
実施例8
実施例1において、SDSの代わりにノニオン性界面活性剤であるエマルゲン150の使用量を0.16g(合計容量に対するSDSの濃度は、約7mmol/L;油滴表面積当たり3.0g/m)とした他は、実施例1と同様にして微粒子を得た。
得られた微粒子は、約100%が開口部を有しており、開口部表面積の比率は、シェルに開口部が形成されていないと仮定した場合の約0.5%であった。平均粒子径、シェル厚さ及び中空部分の容積比率は実施例1で得られた微粒子のそれらと同様であった。
比較例1
実施例1において、分散安定剤としてSDSに代えてポリビニルアルコール(重合度1700、ケン化度88%)0.005gを用いた他は、実施例1と同様にして微粒子得た。
得られた微粒子は、全く開口部を有さない中空微粒子であった。また、平均粒子径は3.6μm、シェル厚さは0.8μm、中空部分の容積比率は15%であった。
実施例1で得られた微粒子の走査型電子顕微鏡写真を図1に示す。ほぼ単分散の中空微粒子において一部に不定形の開口部が形成されていることが分かる。
また、実施例5〜7及び比較例1により得られる微粒子における、SDS濃度と開口部形成率との関係を図2にグラフで示す。図2から明らかなように、20〜58mmol/Lの範囲では、SDS濃度が多くなるほど開口部形成率は高く、58〜68mmol/Lの範囲ではほぼ全ての微粒子に開口部が形成された。
また上記SDS範囲では、SDS濃度が高くなるほど、開口部面積は増大した。
実施例1により得られた微粒子の走査型電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。 分散安定剤であるSDS濃度と開口部形成率との関係を示すグラフである。

Claims (21)

  1. 開口部を有するシェルと中空部分とを備え、シェルが多官能性モノマーの重合体若しくは共重合体と単官能性モノマーの重合体又は共重合体との混合物、又は、多官能性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体と単官能性モノマーの重合体又は共重合体との混合物で構成されている開口中空微粒子。
  2. 開口部表面積が、開口部がないと仮定した場合のシェル表面積の10−3〜20%を占める請求項1に記載の開口中空微粒子。
  3. 平均粒子径が0.1〜50μmである請求項1又は2に記載の開口中空微粒子。
  4. 下記の親水性溶媒(f)に下記の(a)〜(e)を分散させて分散系を調製する工程と、
    上記分散系を構成する(a)〜(e)のうち水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)の溶解度を低下させることにより種重合体粒子(b)に水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)を吸収させる工程と、
    種重合体粒子(b)中で水難溶性モノマー(a)を選択的に重合させる工程と
    を備える開口中空微粒子の製造方法。
    (a)重合性反応基を2個以上有するモノマーを含有する水難溶性モノマー。
    (b)水難溶性モノマー(a)に溶解ないしこれを吸収して膨潤する種重合体粒子。
    (c)水難溶性モノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解ないしこれを膨潤させる水難溶性有機溶媒。
    (d)分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤。
    (e)油溶性重合開始剤。
    (f)上記水難溶性モノマー(a)を溶解し、かつモノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解しない親水性溶媒。
  5. 分散安定剤(d)が、陰イオン性界面活性剤からなる請求項4に記載の方法。
  6. 親水性溶媒に対する分散安定剤(d)の濃度を、単位油滴総面積当たり0.1〜10g/mとする請求項4又は5に記載の方法。
  7. 下記の親水性溶媒(f)に下記の(a)、(b)、(c)、(d’)及び(e)を分散させて分散系を調製する工程と、
    上記分散系を構成する(a)、(b)、(c)、(d’)及び(e)のうち水難溶性モノマー(a)、水難溶性有機溶媒(c)、及び油溶性重合開始剤(e)の溶解度を低下させることにより種重合体粒子(b)に水難溶性モノマー(a),水難溶性有機溶媒(c),及び油溶性重合開始剤(e)を吸収させる工程と、
    下記の(d)分散安定剤を添加する工程と、
    種重合体粒子(b)中で水難溶性モノマー(a)を選択的に重合させる工程と
    を備える開口中空微粒子の製造方法。
    (a)重合性反応基を2個以上有するモノマーを含有する水難溶性モノマー。
    (b)水難溶性モノマー(a)に溶解ないしこれを吸収して膨潤する種重合体粒子。
    (c)水難溶性モノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解ないしこれを膨潤させる水難溶性有機溶媒。
    (d)分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤。
    (d’)分散安定剤。
    (e)油溶性重合開始剤。
    (f)上記水難溶性モノマー(a)を溶解し、かつモノマー(a)から形成される重合体および種重合体粒子(b)を溶解しない親水性溶媒。
  8. 分散安定剤(d)が、陰イオン性界面活性剤からなる請求項7に記載の方法。
  9. 親水性溶媒に対する分散安定剤(d)の濃度を、単位油滴総面積当たり0.1〜10g/mとする請求項7又は8に記載の方法。
  10. 開口部を有するシェルと中空部分とを備え、シェルが架橋性モノマーの重合体若しくは共重合体、又は架橋性モノマーと単官能性モノマーとの共重合体で構成されている開口中空微粒子。
  11. 開口部表面積が、開口部がないと仮定した場合のシェル表面積の10−3〜20%を占める請求項10に記載の開口中空微粒子。
  12. 平均粒子径が0.1〜50μmである請求項10又は11に記載の開口中空微粒子。
  13. シェルが架橋性モノマーの重合体又は共重合体で構成されている請求項10〜12のいずれかに記載の開口中空微粒子。
  14. 分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤の水溶液中に、(A)架橋性モノマー、又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(B)上記モノマーを重合又は共重合して得られる重合体又は共重合体に対して相溶性が低く、かつ水難溶性である溶媒、及び(C)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行う開口中空微粒子の製造方法。
  15. 分散安定剤が、陰イオン性界面活性剤からなる請求項14に記載の方法。
  16. 分散安定剤の濃度を単位油滴総面積当たり0.1〜10g/mとする請求項14又は15に記載の方法。
  17. 溶媒として、溶媒と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係がγ≧γである溶媒を使用する請求項14〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 分子量20000以下のイオン性又は非イオン性の界面活性能を有する分散安定剤の水溶液中に、(A)架橋性モノマー又は架橋性モノマー及び単官能性モノマー、(B’)水難溶性溶媒、(D)モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーに対する相溶性が低く、かつ補助ポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係がγ≧γである補助ポリマー、及び(C)開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行う開口中空方法。
  19. 分散安定剤が、陰イオン性界面活性剤からなる請求項18に記載の方法。
  20. 分散安定剤の濃度を単位油滴総面積当たり0.1〜10g/mとする請求項18又は19に記載の方法。
  21. 溶媒として、溶媒と水との間の界面張力(γ)(mN/m)と、モノマーを重合又は共重合して得られるポリマーと水との間の界面張力(γ)(mN/m)との関係がγ≧γである溶媒を使用する請求項18〜20のいずれかに記載の方法。
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