JP2005229889A - ネオアガロビオース生産酵素をコードするポリヌクレオチドおよびその利用 - Google Patents
ネオアガロビオース生産酵素をコードするポリヌクレオチドおよびその利用 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 寒天、アガロースまたは4糖以上のネオアガロオリゴ糖を選択的に分解し、ネオアガロビオースとするポリペプチドの特定のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドおよびこれらを利用したβ−アガラーゼの製造方法ならびにネオアガロビオースの製造方法。
【選択図】図2
Description
(a)配列番号2記載のアミノ酸配列により表されるポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチド
(b)配列番号2記載のアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置
換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列により表されるポリペプチドをコード
するポリヌクレオチド
(c)配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番に表されるアミノ酸配列により
表されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(d)配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番において1若しくは複数個のア
ミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列により表されるポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド
(e)配列番号1記載のヌクレオチド配列により表されるポリヌクレオチド
(f)配列番号1記載のヌクレオチド配列の94〜2394番により表されるポリヌク
レオチド
(g)(a)〜(f)のポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズ
するポリヌクレオチド
(1)作用:
寒天、アガロースまたは4糖以上のネオアガロオリゴ糖のβ−1,4結合を加水
分解して、ネオアガロビオースを生成する。
(2)基質特異性:
アガロース、ネオアガロヘキサオース、ネオアガロテトラオースに作用し、速や
かにネオアガロビオースに分解する。しかし、ネオアガロビオースやラクトース (乳糖)には作用しない。
(3)至適温度:
40℃
安定温度:
40℃以下
(4)分子量:
約180kDa(ゲルろ過クロマトグラフィーによる)、かつ約82kDa(S
DS−PAGEによる)の2量体
(1)作用:
寒天、アガロースまたは4糖以上のネオアガロオリゴ糖のβ−1,4結合を加水
分解して、ネオアガロビオースを生成する。
(2)基質特異性:
アガロース、ネオアガロヘキサオース、ネオアガロテトラオースに作用し、速や
かにネオアガロビオースに分解する。しかし、ネオアガロビオースやラクトース
(乳糖)には作用しない。
(3)至適温度:
40℃
安定温度:
40℃以下
(4)分子量:
約180kDa(ゲルろ過クロマトグラフィーによる)、かつ約82kDa(S
DS−PAGEによる)の2量体
(1)配列番号2記載のアミノ酸配列
(2)配列番号2記載のアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置
換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列
(3)配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番に表されるアミノ酸配列
(4)配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番において1若しくは複数個のア
ミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列
クレオチド
(b)配列番号2記載のアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置
換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列により表されるポリペプチドをコード
するポリヌクレオチド
(c)配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番に表されるアミノ酸配列により
表されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(d)配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番において1若しくは複数個のア
ミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列により表されるポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド
(e)配列番号1記載のヌクレオチド配列により表されるポリヌクレオチド
(f)配列番号1記載のヌクレオチド配列の94〜2394番により表されるポリヌク
レオチド
(g)(a)〜(f)のポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズ
するポリヌクレオチド
et al., Nucleic Acids Res.10 6487-6500, (1982))している部位特異的変異誘発法により配列番号2記載のアミノ酸配列または配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番に表されるアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドを改変することにより得ても良い。
アルテロモナス・エスピー(Alteromonas sp.)E−1株のDNAの抽出:
アルテロモナス・エスピー E−1株(以下、単に「E−1株」という)(FERM P−14664)のDNA抽出は以下のように行った。まず、表1に示した組成の培地100mlを500ml容量のエルレンマイヤーフラスコに入れ、121℃で20分間オートクレーブ殺菌を行った。これに表2に示した組成の培地に1.5%の寒天を加えた培地中で維持されているE−1株を1白金耳で接種し、これを30℃の恒温室にて120rpmで24時間振とう培養を行い、菌体を増殖させた。培養終了後、培養液を4,000×gで5分間遠心分離を行い、菌体を回収した。この回収した菌体を6mlのTris−HCl緩衝液(pH8.0)に懸濁し、100mg/mlのリゾチーム溶液を20μl及び20%SDS溶液を200μl加えて溶菌を行った。さらに遠心分離を行って、上清を得た。次いでこの溶液に20mg/mlのProteinase K溶液を45μl添加し、37℃で10分間反応させた後、RNaseA処理を行い、更にフェノール・クロロホルムで抽出し、エタノール沈殿によりDNAを抽出した。
全DNAライブラリーの作製:
E−1株の全DNAライブラリーは以下のようにして作製した。まず、ベクターとして用いるファージ(LAMBDA DASH II;ストラタジーン製)のDNAを、SDSを加えて溶菌させ、プロテアーゼ、次いで RNaseA で処理した後、フェノール・クロロホルムで抽出し、エタノール沈殿により回収した。次いで、実施例1で抽出したE−1株からのDNA約0.2μgを、ファージ(LAMBDA DASH II/BamHIアーム;ストラタジーン製)約2μg と2ユニットのT4DNAリガーゼ存在下、4℃で18時間反応させた。この反応混合物を、ギガパック IIXL パッケージング エクストラクト( Gigapack IIXL packaging Extract;ストラタジーン製)と反応させることにより、インビトロ(in vitro)パッケージングを行い、ファージライブラリーを作製した。さらにこれを制限酵素 Sau3AIで消化し、精製を行った後、制限酵素BamHIで消化したファージDNAに連結し、パッケージングを行った。得られたファージを、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)Xli−Blue MRA(P2)(ストラタジーン製)に感染させることにより全DNAライブラリーを作製した。
全DNAライブラリーのスクリーニング:
(1)プローブの作製
β−アガラーゼをコードする遺伝子を取得するためのファージライブラリーのスクリーニングに用いるDNAプローブとしては、化学合成したジゴキシゲニン(DIG)標識オリゴヌクレオチドプローブ(ADDP-DIG)及びPCRにより得られた約0.6kbpの PstI断片を鋳型として用いてランダムプライム法(マルチプライム法)により作製したDIG標識プローブ(DIG-11-dUTP)を使用した。ランダムプライム法によるDIG標識プローブの調製法は、製造元であるベーリンガーマンハイム社のプロトコールに従った。
内部アミノ酸配列: NH2―FIGAHWF―COOH
5'−AAGCCTGGGTGGAACAAA−3'
アンチセンスプライマー:
5'−GCTGAAGGTAGCTTGGTA−3'
95℃ 1min 1回
95℃ 1min ↓
58℃ 1min この間を25回繰り返す
72℃ 2min ↑
72℃ 5min 1回
β−アガラーゼをコードする遺伝子のスクリーニングは上述の方法で調製したDIG標識プローブを用い、ハイボンド N+(Hybond N+)メンブレン(バイオラッド製)に転写されたプラークに対するプラークハイブリダイゼーションにより行った。ハイブリダイズするクローンの検出にはDIG−ELISA(ベーリンガーマンハイム製)を用いた。ゲノムライブラリーより約3,000個のファージプラークを、プローブを用いてスクリーニングしたところ、5個の陽性プラークが検出された。検出された陽性プラークを用いてファージクローンを調製し、それらのクローンから、キアゲン・ラムダ(QIAGEN Lambda)キット(キアゲン製)を用いてファージDNAを抽出した。さらに、これら5種のファージDNAをXbaI、SalI、NotI、EcoRIを用いて消化して得られたDNA断片についてプラークハイブリダイゼーションに用いたプローブを用いてサザーンプロット分析を行い制限酵素地図の作製を試みたところ、1クローンから制限酵素地図を作製することができた。これにより約7kbのSalI断片にハイブリダイズすることが確認された。一方、他の4クローンでは制限酵素地図が作成できなかった。
ヌクレオチド配列の決定:
(1)組換えプラスミドの構築
β−アガラーゼをコードする遺伝子のヌクレオチド配列決定をおこなうため、プローブ陽性ファージクローンから抽出されたDNAを用いて、ベクターをプラスミドpUC19(ニッポンジーン製)、宿主を大腸菌JM109株(ニッポンジーン製)としてサブクローニングを行った。そして、プローブ陽性ファージクローンから調製したDNA、約0.2μgをSalIを用いて制限消化し、得られたDNA断片の電気泳動を行い、約7kbの挿入DNA断片を精製した。次いでこれを、pUC19をSalIで処理して得た制限消化物を脱リン酸化したものと連結させ、得られたハイブリッドDNAを用いて大腸菌JM109株を形質転換して組換え大腸菌を得た。この組換え大腸菌からプラスミドを常法により抽出し、組換えプラスミドを得た。この組換えプラスミドに対し、実施例3記載の二つのプライマーによるPCR及びプラークハイブリダイゼーションに用いたプローブによるサザーンハイブリダイゼーションを行った結果、この組換えプラスミドがβ−アガラーゼをコードする遺伝子を保持していることを確認した。
得られた組換えプラスミドを用いてβ−アガラーゼをコードする遺伝子のヌクレオチド配列の決定を行った。まず、ヌクレオチド配列を読み進める際に明らかになった配列をもとにして新たなプライマーを設計し、これを化学合成法により作製した。このプライマーを用いて、組換えプラスミドを鋳型とするPCRを行い、新たに明らかになった配列を基にしたプライマーを設計した。これを繰り返すことで遺伝子の全域のヌクレオチド配列を決定した。試料の精製は、オートセックG−50(AutoSeqTM G-50;アマシャムバイオサイエンス製)を用いて行った。配列決定は、DYエナミック ET ターミネーター サイクル シーケンシング キット(DYEnamic ET Terminator Cycle Sequencing Kit;アマシャムバイオサイエンス製)を用いて行い、ABIプリズム 310(ABI Prism 310;アプライドバイオシステム製)によりヌクレオチド配列を決定した。得られたヌクレオチド配列データは、GENETYX−MAC/ATSQ v3.0(ゼネティックス製)及びGENETYX−Win v6.0(ゼネティックス製)を用いて解析した。
β−アガラーゼの大腸菌内での発現:
(1)組換え大腸菌の作成
β−アガラーゼを発現する大腸菌を作製するためにプラスミドの構築を行った。まず、実施例4で明らかになった配列番号1記載のヌクレオチド配列をもとに以下に示すようなPCR用プライマーを作製した。
5'−GGAATTCCATATGATGATGAGCTCGAGT−3'
アンチセンスプライマー:
5'−GTGGATCCAAGAGCCAGCCATTACTG−3'
95℃ 1min 1回
95℃ 1min ↓
60℃ 1min この間を25回繰り返す
72℃ 2.5min ↑
72℃ 5min 1回
上記で得られた組換え大腸菌がβ−アガラーゼを発現するかを確認するために、無細胞抽出液を以下の方法で調製した。まず、上記(1)で作製した組換え大腸菌の終夜培養液を50mg/mlのアンピシリンを含む100mlのLB培地(LB−Amp培地)に接種して、OD600が0.6となるまで30℃で4時間培養した。次いでこの培養液にIPTGを終濃度0.8mMとなるように加え、さらに14時間培養して培養菌体を得た。この培養菌体を集菌・洗浄した後、20mlのTris−HCl緩衝液(10mMのTris−HClを含むpH8.0の溶液)に懸濁した。菌体懸濁液を超音波破砕機により10分間の処理を2回行い、さらに30,000×gで10分遠心分離し、無細胞抽出液を調製した。
無細胞抽出液の反応は以下のようにして行った。まず、調製した無細胞抽出液0.2mlを、0.125%(w/v)のアガロース、ネオアガロヘキサオース及びネオアガロテトラオースを含む0.8mlのTris−HCl緩衝液に加え、40℃で往復振盪を行うことにより反応させた。次いで、得られた反応液を100℃の熱湯中に5分間おくことで反応を停止させ、室温まで冷却後TLCもしくはHPLCにより反応生成物の分析を行った。
(1)酵素活性:
市販の寒天(和光純薬製)およびアガロース(ニッポンジーン製)は、0.5%濃度となるように20mM Tris−HCl緩衝液(pH7.5)に加熱溶解した後に40℃に保温し、また、ネオアガロヘキサオース(シグマ製)およびネオアガロテトラオース(シグマ製)は0.1%の濃度となるように20mM Tris−HCl緩衝液(pH7.5)に常温で溶解して試験液を調製した。 各試験液に得られたβ−アガラーゼを添加して、40℃で1時間攪拌しながら反応させたところ、いずれの試験液においてもネオアガロビオースのみが得られ、他のオリゴ糖や単糖は検出されなかった。
(2)pH安定性:
20mM クエン酸−リン酸緩衝液および20mM Tris−HCl緩衝液を用い、pH5.0〜9.5の範囲におけるβ−アガラーゼの安定性を調べた。この結果より、基質が存在しない条件下においては、pH6.0〜9.0の範囲で安定であることが示された。
また寒天を基質としたとき最適pHは7.5であり、pH8.0においても高い活性(最高活性の95%)を有することが示された。pH安定性や最適pHは元株アルテロモナス・エスピー(Alteromonas sp.)E−1株由来のβ−アガラーゼと同一であった。
(3)熱安定性:
pH7.5の条件で、20℃〜70℃の範囲での精製酵素の安定性を調べた。寒天を基質とする反応において最適温度は40℃であることが示された。また、熱安定性に関しては40℃以下では安定であったが50℃では約3%まで活性が低下した。熱安定は元株アルテロモナス・エスピー(Alteromonas sp.)E−1株由来のβ−アガラーゼと同一であった。
(4)分子量:
得られたβ−アガラーゼをSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法に供したところ、一本の単一なバンドが検出され、分子量は約82,000 kDaであった。さらに、この精製酵素について、Superdex200(アマシャムバイオサイエンス製)を用いてゲル濾過法による分子量を測定したところ、約180,000 kDaであった。
アガロースからのネオアガロビオースの選択的製造:
実施例5で得られたβ−アガラーゼ活性を有する無細胞抽出液の0.2mlを、0.5%(w/v)のアガロースを含む0.8mlのTris−HCl緩衝液に加え、40℃で往復振盪を行うことにより反応を行ったときのネオアガロビオースの収率と反応時間の関係を図2に示す。図2に示すように、12時間以内に97%のアガロースがネオアガロビオースに分解されることが確認された。TLCにおいて他のネオアガロオリゴ糖の生成を測定したところ、ネオアガロビオース以外の生成物は認められなかった。
成熟型β−アガラーゼを生産する組換え大腸菌の作製:
実施例3で明らかになったアルテロモナス・エスピー(Alteromonas sp.)E−1株の生産するβ−アガラーゼのアミノ酸末端配列は、実施例4で決定したヌクレオチド配列によって特定されるポリペプチドのアミノ酸末端配列よりも30アミノ酸残基短いことが認められた。これによりE−1株が生産するβ−アガラーゼは成熟型であると推定された。そこで、E−1株が生産する成熟型β−アガラーゼと同一の組換えβ−アガラーゼを大腸菌内で発現させるため、実施例4で決定したヌクレオチド配列によって特定されるポリペプチドのアミノ酸末端配列よりも30アミノ酸残基短い配列(配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番)に対応する配列番号1記載の94〜2394に相当するポリヌクレオチド(aga1−m)を保持したプラスミドpEAGAI−Mを実施例5と同様に作製し、大腸菌において発現させた。
成熟型β−アガラーゼを発現する大腸菌を作製するためにプラスミドの構築を行った。まず、実施例4で明らかになった配列番号1記載のヌクレオチド配列をもとに、それから上記ヌクレオチド配列を得るため、以下に示すようなPCR用プライマーを作製した。
5'−GGGAATTCCATATGCAGGAAGAGGCGGCA−3'
アンチセンスプライマー:
5'−GTGGATCCAAGAGCCAGCCATTACTG−3'
95℃ 1min 1回
95℃ 1min ↓
60℃ 1min この間を25回繰り返す
72℃ 2.5min ↑
72℃ 5min 1回
得られた組換えAgaIの発現を確認するため大腸菌BL21(DE3)/pEAGAI−M株の無細胞抽出液を以下の方法で調製した。まず、上記(1)で作製した組換え大腸菌の終夜培養液を50mg/mlのアンピシリンを含む100mlのLB培地(LB−Amp培地)に接種して、OD600が0.6となるまで30℃で4時間培養した。次いでこの培養液にIPTGを終濃度0.8mMとなるように加え、さらに14時間培養して培養菌体を得た。この培養菌体を集菌・洗浄した後、20mlのTris−HCl緩衝液(10mMのTris−HClを含むpH8.0の溶液)に懸濁した。菌体懸濁液を超音波破砕機により10分間の処理を2回行い、さらに、30,000×gで10分遠心分離し、無細胞抽出液を調製した。
無細胞抽出液の反応は以下のようにして行った。まず、調製した無細胞抽出液0.2mlを、0.125%(w/v)のアガロース、ネオアガロヘキサオース、ネオアガロテトラオースを含む0.8mlのTris−HCl緩衝液に加え、40℃で往復振盪を行うことにより反応を行った。得られた反応液を100℃の熱湯中に5分間おくことで反応を停止させ、室温まで冷却後TLCもしくはHPLCにより反応生成物の分析を行った。
Claims (8)
- 寒天、アガロースまたは4糖以上のネオアガロオリゴ糖を選択的に分解し、ネオアガロビオースとするポリペプチドのアミノ酸配列をコードする以下の(a)〜(g)に示すポリヌクレオチド。
(a)配列番号2記載のアミノ酸配列により表されるポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチド
(b)配列番号2記載のアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、置
換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列により表されるポリペプチドをコード
するポリヌクレオチド
(c)配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番に表されるアミノ酸配列により
表されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
(d)配列番号2記載のアミノ酸配列の32〜798番において1若しくは複数個のア
ミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列により表されるポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド
(e)配列番号1記載のヌクレオチド配列により表されるポリヌクレオチド
(f)配列番号1記載のヌクレオチド配列の94〜2394番により表されるポリヌク
レオチド
(g)(a)〜(f)のポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズ
するポリヌクレオチド - 請求項1記載のポリヌクレオチドを含有するベクター。
- 請求項2記載のベクターを導入した形質転換体。
- 請求項1記載のポリヌクレオチドがコードするアミノ酸配列により表されるポリペプチド。
- 以下の性質を有するポリペプチド。
(1)作用:
寒天、アガロースまたは4糖以上のネオアガロオリゴ糖のβ−1,4結合を加水
分解して、ネオアガロビオースを生成する。
(2)基質特異性:
アガロース、ネオアガロヘキサオース、ネオアガロテトラオースに作用し、速や
かにネオアガロビオースに分解する。しかし、ネオアガロビオースやラクトース (乳糖)には作用しない。
(3)至適温度:
40℃
安定温度:
40℃以下
(4)分子量:
約180kDa(ゲルろ過クロマトグラフィーによる)、かつ約82kDa(S
DS−PAGEによる)の2量体 - 寒天、アガロースまたは4糖以上のネオアガロオリゴ糖に、請求項4記載のポリペプチドを作用させて選択的にネオアガロビオースを得ることを特徴とするネオアガロビオースの製造方法。
- 寒天、アガロースまたは4糖以上のネオアガロオリゴ糖に、請求項3記載の形質転換体を培養することにより得られるポリペプチドを作用させて選択的にネオアガロビオースを得ることを特徴とするネオアガロビオースの製造方法。
- 請求項3記載の形質転換体を培養し、当該培養物中から請求項第4項記載のポリペプチドを採取することを特徴とする寒天、アガロースまたは4糖以上のネオアガロオリゴ糖を選択的に分解し、ネオアガロビオースとするポリペプチドの製造方法。
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