JP2005228974A - 太陽電池とその製造方法 - Google Patents

太陽電池とその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005228974A
JP2005228974A JP2004037101A JP2004037101A JP2005228974A JP 2005228974 A JP2005228974 A JP 2005228974A JP 2004037101 A JP2004037101 A JP 2004037101A JP 2004037101 A JP2004037101 A JP 2004037101A JP 2005228974 A JP2005228974 A JP 2005228974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
conductive film
high resistance
iiib
vib
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004037101A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Sato
▲琢▼也 佐藤
Yasuhiro Hashimoto
泰宏 橋本
Takayuki Negami
卓之 根上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004037101A priority Critical patent/JP2005228974A/ja
Publication of JP2005228974A publication Critical patent/JP2005228974A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/541CuInSe2 material PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】 IB族元素リッチ組成のIB−IIIB−VIB半導体からなる光吸収層を備えた太陽電池を提供する。
【解決手段】 太陽電池の構成を、基板11と、基板11上に形成された導電膜12と、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、かつIB族元素の原子数含有率がIIIB族元素の原子数含有率よりも大きい低抵抗半導体からなり、導電膜12上に形成された光吸収層13と、IB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、低抵抗半導体よりも抵抗率の大きい高抵抗半導体からなる高抵抗層14と、高抵抗層14上に形成された透明導電膜16とを含む構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽電池に関するものである。
従来から、基板上に形成された導電膜と、Cu(In,Ga)Se2(以下CIGSとも略記する)に代表されるカルコパイライト型結晶構造の半導体からなる光吸収層と、光吸収層上に形成された窓層と、窓層上に形成された透明導電膜を備えた太陽電池が知られている。CIGS膜の成長法としては、Cu過剰組成のCIGS膜を高品質かつ高速に成長させる方法を利用した成長法がある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開昭57−500445号公報 特開平6−523309号公報
上記の特許文献1及び特許文献2に記載されたような成長法を適用して光吸収層を形成する際には、成長させたCu過剰組成のCIGS膜を(In,Ga)過剰組成のCIGS膜に組成転換していた。つまり、CIGS膜の組成転換によって、光吸収層の抵抗率を大きくし、光吸収層を高抵抗化させていた。これは、Cu過剰組成のCIGS膜は、抵抗が小さく、そのままでは太陽電池の光吸収層に適さないためである。
そこで、本発明では、従来の高品質かつ高速に形成されたCu過剰組成のCIGS膜を(In,Ga)過剰組成のCIGS膜に組成転換することなく光吸収層として用いた太陽電池及びその製造方法を提供する。
上記の課題を解決するために、本発明に係る太陽電池は、導電膜と、透明導電膜と、導電膜と透明導電膜との間に挟まれたIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、かつIB族元素の原子数含有率がIIIB族元素の原子数含有率より大きい低抵抗半導体からなる光吸収層と、光吸収層と透明導電膜との間に挟まれたIB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、かつ低抵抗半導体より抵抗率の大きい高抵抗半導体からなる高抵抗層とを含む構成である。本発明の太陽電池は、サブストレート型の太陽電池であっても、スーパーストレート型の太陽電池であってもよい。
より具体的には、本発明に係るサブストレート型の太陽電池は、基板と、基板上に形成された導電膜と、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、かつIB族元素の原子数含有率がIIIB族元素の原子数含有率よりも大きい低抵抗半導体からなり、導電膜上に形成された光吸収層と、IB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、低抵抗半導体よりも抵抗率の大きい高抵抗半導体からなる高抵抗層と、高抵抗層上に形成された透明導電膜と、を含むことを特徴とする。本明細書において、各族の名称は、IUPACの短周期型周期表に従って命名する。なお、IB族、IIB族、IIIB族及びVIB族は、IUPACの推奨する長周期型周期表においては、それぞれ、11族、12族、13族及び16族を意味する。また、原子数含有率とは、原子%単位で表わされる含有率を意味する。
また、本発明に係るスーパーストレート型の太陽電池は、基板と、基板上に形成された透明導電膜と、IB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有する高抵抗半導体からなり、透明導電膜上に形成された高抵抗層と、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、IB族元素の原子数含有率がIIIB族元素の原子数含有率よりも大きく、かつ高抵抗層よりも抵抗率の小さい低抵抗半導体からなり、高抵抗層上に形成された光吸収層と、光吸収層上に形成された導電膜と、を含むことを特徴とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るサブストレート型の太陽電池の製造方法は、基板上に導電膜を形成する工程と、導電膜上にIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を堆積させて、IB族元素の原子含有率がIIIB族元素の原子数含有率より大きい低抵抗半導体からなる光吸収層を形成する工程と、光吸収層上にIB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を堆積させて、低抵抗半導体よりも抵抗率の大きい高抵抗半導体からなる高抵抗層を形成する工程と、高抵抗層上に透明導電膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るスーパーストレート型の太陽電池の製造方法は、基板上に透明導電膜を形成する工程と、透明導電膜上にIB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を堆積させて、高抵抗半導体からなる高抵抗層を形成する工程と、高抵抗層上にIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を堆積させて、IB族元素の原子含有率がIIIB族元素の原子含有率より大きく、高抵抗半導体より抵抗率の小さい低抵抗半導体からなる光吸収層を形成する工程と、光吸収層上に導電膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の太陽電池では、光吸収層と透明導電膜との間に、光吸収層を構成する半導体よりも抵抗率の高い半導体で高抵抗層を形成したことによって、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、IIIB族元素の原子数含有率よりIB族元素の原子数含有率が過剰である組成の化合物半導体からなる半導体膜を光吸収層として用いることができる。
本発明の太陽電池は、上述のように、光吸収層と透明導電膜との間に高抵抗層を有する限りにおいて、サブストレート型の太陽電池であっても、スーパーストレート型の太陽電池であってもよい。また、本発明の太陽電池では、更に、透明導電膜と高抵抗層との間に窓層を備えることが好ましい。
本発明の太陽電池であれば、光吸収層と導電膜との間に高抵抗層を形成することにより、光吸収層と透明導電膜との間の抵抗を増大させることができるために、低抵抗な光吸収層を用いてもエネルギー変換効率、開放端電圧等の特性を向上させることができる。
本発明の太陽電池の光吸収層を構成する低抵抗半導体は、IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有する化合物半導体(以下、IB−IIIB−VIB半導体とも略称する)であり、かつ、低抵抗半導体がIIIB族元素の原子数含有率よりIB族元素の原子数含有率が過剰な組成(以下、IB元素リッチ組成とも略記する)である。低抵抗半導体としては、カルコパイライト型結晶構造のIB−IIIB−VIB半導体が例示できる。好ましくは、低抵抗半導体が、IB族元素としてCu(銅)と、In(インジウム)及びGa(ガリウム)からなる群より選択される少なくとも1種類のIIIb族元素と、Se及びSからなる群より選択される少なくとも1種類のVIb族元素とを含有する場合である。より具体的には、好ましい低抵抗半導体としては、例えば、CuInSe2、CuIn(Se,S)2、Cu(In,Ga)Se2及びCu(In,Ga)(Se,S)2が挙げられる。
本発明の太陽電池の高抵抗層を構成する高抵抗半導体は、IB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有する化合物半導体(以下、IB−IIB−IIIB−VIB半導体とも略称する)である。高抵抗半導体には、1種類のIIB族元素が含まれていてもよいし、複数種類のIIB族元素が含まれていてもよい。また、IIB族元素の場合と同様に、高抵抗半導体には、1種類又は複数種類のIB族元素が含まれていてもよいし、1種類又は複数種類のIIIB族元素が含まれていてもよいし、1種類又は複数種類のVIB族元素が含まれていてもよい。
本発明の太陽電池では、高抵抗半導体が、IIB族元素としてZnを含有する構成とすることが好ましい。また、本発明の太陽電池では、高抵抗半導体が、IB族元素としてCuを含有し、IIIB族元素としてIn及びGaからなる群より選択される少なくとも1種類の元素を含有し、かつVIB族元素としてSeを含有する構成とすることができる。この構成であれば、下地層であるCu(In,Ga)Se2との格子整合が良好となる。好ましくは、高抵抗半導体が、IB族元素であるCuと、IIB族元素であるZnと、In及びGaからなる群より選択される少なくとも1種類のIIIb族元素と、VIb族元素であるSeとを含有する場合である。具体例としては、本発明の太陽電池では、高抵抗半導体が、CuZn2InSe2、CuZn2GaSe4及びCuZn2(In,Ga)Se2である構成とすることができる。
本発明の太陽電池では、高抵抗半導体のIB族元素が、低抵抗半導体のIB族元素と同一種類の元素であり、高抵抗半導体のIIIB族元素が、低抵抗半導体のIIIB族元素と同一種類の元素であり、高抵抗半導体のVIB族元素が、低抵抗半導体のVIB族元素と同一種類の元素である構成とすることができる。この構成であれば、光吸収層と高抵抗層との結晶構造が類似するため、その他の構成であるより、サブストレート型の太陽電池においては結晶性の高い高抵抗層を備えた構成となり、また、スーパーストレート型の太陽電池においては結晶性の高い光吸収層を備えた構成となる。更に、光吸収層と高抵抗層との界面における結晶欠陥の発生を低減することができる。
本発明の太陽電池の基板としては、導電性を有する基板及び絶縁性を有する基板等の任意の基板を用いることができる。ただし、スーパーストレート型の太陽電池であれば、基板は透明性を有する必要がある。また、基板は、セルフサポートの基板であってもよいし、可撓性を有する基板であってもよい。導電性を有する基板としては、デュラルミン基板などのアルミニウム合金基板及びステンレススチール基板が例示できる。また、絶縁性を有する基板としては、ガラス基板及びポリイミド基板が例示できる。
同一基板上に複数の太陽電池素片を形成し、かつ少なくとも2つの太陽電池素片を基板上で電気的に直列に接続して用いる直列構造接続型の太陽電池の場合には、絶縁性を有する基板を用いるか、又は、任意の基板上に絶縁膜を更に形成する。任意の基板と導電膜との間に形成する絶縁膜としては、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜が例示できる。
本発明の太陽電池の導電膜としては、Mo膜等の金属膜が例示できる。なお、導電膜は、電極として機能するため導電率の高い物質で形成することが好ましい。
本発明の太陽電池に窓層を更に形成する場合には、窓層としては、例えば、ZnO膜及びZnO結晶を有する膜を用いることができる。
本発明の太陽電池の透明導電膜としては、例えば、ZnO結晶にAl等のIIIB族元素をドープしたZnO:Al膜及びITO(Indium Tin Oxide)膜が挙げられる。
本発明の太陽電池の製造方法において、上述のように、光吸収層と透明導電膜との間に高抵抗層を形成することによって、導電膜と透明導電膜との間の抵抗を調整することができる。つまり、リーク電流を低減することができる。光吸収層を形成する工程では、IBリッチ組成のIB−IIIB−VIB半導体を成長させるために、他の組成のIB−IIIB−VIB半導体より高速で成長させる方法を適用して光吸収層を形成することができる。なお、IBリッチ組成のIB−IIIB−VIB半導体を成長させた後に、IIIBリッチ組成のIB−IIIB−VIB半導体への組成変換は行わないことに注意を要する。
基板が可撓性を有する場合、予め基板をロール状に巻き付けておき、ロール上の基板の巻き付きを解きながら平板状の基板を連続して送出すれば、太陽電池を連続的に製造することもできる。
本発明の太陽電池の製造方法において、高抵抗層の形成に用いるIB族元素が、光吸収層の形成に用いるIB族元素と同一種類の元素であり、高抵抗層の形成に用いるIIIB族元素が、光吸収層の形成に用いるIIIB族元素と同一種類の元素であり、高抵抗層の形成に用いるVIB族元素が、光吸収層の形成に用いるVIB族元素と同一種類の元素であるように材料を選択することが好ましい。この方法であれば、光吸収層と高抵抗層とを簡便に連続して形成することができる。また、IIB族元素の供給のみを変化させるだけで、光吸収層と高抵抗層とを連続して形成することもできる。
(実施の形態1)
本実施の形態1においては、本発明の太陽電池の一形態について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態1の太陽電池を表わす断面図である。
図1に示された太陽電池10は、基板11と、基板11上に形成された導電膜12と、導電膜12の一部の表面上に形成された光吸収層13と、導電膜12の他の一部の表面上に形成された第2の取り出し電極18と、光吸収層13上に形成された高抵抗層14と、高抵抗層14上に形成された窓層15と、窓層15上に形成された透明導電膜16と、透明導電膜16の一部の表面上に形成された第1の取り出し電極17とを備えたサブストレート型の太陽電池である。
図1に示された光吸収層13は、Cuリッチ組成のCuInSe2膜、Cuリッチ組成のCuIn(Se,S)2膜、Cuリッチ組成のCu(In,Ga)Se2膜又はCu(In,Ga)(Se,S)2膜である。また、高抵抗層14は、CuZn2InSe2膜、CuZn2GaSe4膜又はCuZn2(In,Ga)Se2膜である。
ここで、図1に示された太陽電池の製造方法について説明する。まず、基板11を準備する。基板11上に絶縁膜を形成する必要がある場合には、絶縁膜の形成を行う。次に、準備した基板11上の全面に導電膜12を形成する。
次に、導電膜12を形成した後に、Cuリッチ組成のIB−IIIB−VIB半導体を高品質かつ高速で製膜する従来の技術を用いて、導電膜12の全面に低抵抗半導体からなる光吸収層13を形成する。
光吸収層13を形成した後に、光吸収層13の全面にIB−IIB−IIIB−VIB半導体からなる高抵抗層14を形成する。高抵抗層14は、蒸着法を適用して形成することができる。例えば、Cu、In、Ga、Se及びZnを同時蒸着させることによって、Cu、In、Ga、Se及びZnのいずれかを含む複数種の化合物を同時蒸着させることによって、又は、Cu、In、Ga、Se及びZnを全て含む1種類の化合物を同時蒸着させることによって高抵抗層14を形成することができる。具体的には、In及びSeの共通蒸着源としてのIn2Se3、Ga及びSeの共通蒸着源としてのGa2Se3、Zn及びSeの共通蒸着源としてのZnSeを用いた場合や、Cu、In、Se及びZnの共通蒸着源としてのCuZn2InSe4、Cu、Ga、Se及びZnの共通蒸着源としてのZnCuZn2GaSe4を用いた場合や、Cu、In、Ga、Se及びZnの共通蒸着源としてのCuZn2(In,Ga)Se2を用いた場合が挙げられる。なお、高抵抗層14は、CuZn2(In,Ga)Se2を用いた場合には1種類の蒸着源で形成することや、CuZn2InSe4とZnCuZn2GaSe4とを用いた場合には2種類の蒸着源で形成することもできる。また、高抵抗層14は、蒸着法以外に、スパッタ法や電子ビーム蒸着法等を用いて形成されてもよい。
高抵抗層14を形成した後に、高抵抗層14の全面に窓層15を形成する。引き続き、窓層15の全面に透明導電膜16を形成する。
透明導電膜16を形成した後に、リソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、一部の領域における透明導電膜16、窓層15、高抵抗層14及び光吸収層13を除去して、導電膜12の一部を露出させる。引き続き、透明導電膜16の表面及び導電膜12のエッチングにより露出した表面の全面に取り出し電極用の導電膜を形成した後、リソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて取り出し電極用の導電膜をパターニングして、第1の取り出し電極17及び第2の取り出し電極18を一括して形成する。
本実施の形態1の太陽電池は、光吸収層としてCuリッチ組成のIB−IIIB−VIB半導体を用いても、エネルギー変換効率等の特性に優れた太陽電池となる。
上記においては、サブストレート型の太陽電池10について説明したが、導電膜12、光吸収層13、高抵抗層14、窓層15及び透明導電膜16の積層順序を逆にすることによって、スーパーストレート型の太陽電池(図示せず)を製造することができる。また、スーパーストレート型の太陽電池であっても、サブストレート型の太陽電池と同様に特性を向上させることができる。
本実施例においては、本発明の太陽電池の一例について説明する。なお、本実施例1の太陽電池は、上記の実施の形態1の太陽電池と積層構造が同一であるため、図1を参照しながら説明する。
本実施例1の太陽電池10は、基板11としてのソーダライムガラス基板と、導電膜12としてのMo膜と、光吸収層13としてのCuリッチ組成のCu(In,Ga)Se2膜と、高抵抗層14としてのCuZn2InSe4膜と、窓層15としてのZnO膜と、透明導電膜16としてのITO膜と、第1の取り出し電極17としてのAu膜と、第2の取り出し電極18としてのAu膜とを備えている。
本実施例1の太陽電池10は以下のようにして製造した。まず、ソーダライムガラス基板(基板11)を準備する。次に、RFスパッタリングによって、厚さが0.5μmのMo膜(導電膜12)をソーダライムガラス基板(基板11)上に形成した。Mo膜(導電膜12)を形成する際のスパッタ圧力は2.6Pa(2×10-2Torr)とした。
次に、光吸収層13を形成する第1段階として、基板11の温度を350℃に保ち、かつ電離真空計を援用してIn蒸気、Ga蒸気及びSe蒸気の圧力を制御しながら、In、Ga、SeをMo膜(導電膜12)の全面に堆積させた。この第1段階において、In蒸気の圧力を1.064×10-4Pa(8×10-7Torr)とし、Ga蒸気の圧力を3.99×10-5Pa(3×10-7Torr)とし、Se蒸気の圧力を2.66×10-3Pa(2×10-5Torr)とした。次に、光吸収層13を形成する第2段階として、基板11の温度を600℃に上げ、Ga及びInの供給を停止し、かつCuの供給を開始して、第1段階で形成された堆積物上にCu及びSeを更に堆積させた。この第2段階において、Cu蒸気の圧力を3.99×10-5Pa(3×10-7Torr)とし、Seの圧力を2.66×10-3Pa(2×10-5Torr)とした。なお、Cu蒸気及びSe蒸気の圧力は第1段階の場合と同様に電離真空計を援用して制御された。第1段階及び第2段階を経て、膜厚が2.0μmであるCuリッチ組成のCu(In,Ga)Se2膜(光吸収層13)がMo膜(導電膜12)の全面に形成された。
次に、ソーダライムガラス基板(基板11)の温度を500℃に下げ、かつ電離真空計を援用してCu蒸気、Zn蒸気、In蒸気、Ga蒸気及びSe蒸気の圧力を制御しながら、Cuリッチ組成のCu(In,Ga)Se2膜(光吸収層13)の全面にCu、Zn、In、Ga、Seを堆積させて、CuZn2InSe4膜(高抵抗層14)を形成した。CuZn2InSe4膜(高抵抗層14)の形成において、Cu蒸気の圧力を3.99×10-5Pa(3×10-7Torr)とし、Zn蒸気の圧力を3.99×10-5Pa(3×10-7Torr)とし、In蒸気の圧力を1.064×10-4Pa(8×10-7Torr)とし、Seの圧力を2.66×10-3Pa(2×10-5Torr)とした。なお、Cu蒸気、In蒸気、Ga蒸気及びSe蒸気の圧力は、それぞれ、Cuリッチ組成のCu(In,Ga)Se2膜(光吸収層13)を形成する第1段階又は第2段階における圧力と同一である。つまり、Cuリッチ組成のCu(In,Ga)Se2膜(光吸収層13)及びCuZn2InSe4膜(高抵抗層14)の形成において、Zn蒸気、Cu蒸気、In蒸気、Ga蒸気及びSe蒸気の圧力を、主に、それぞれの蒸気に対する供給のオン・オフによって制御した。これにより、簡便に、Cuリッチ組成のCu(In,Ga)Se2膜(光吸収層13)とCuZn2InSe4膜(高抵抗層14)とを連続して形成することができた。
次にCuZn2InSe4膜(高抵抗層14)の全面に、膜厚が0.1μmのZnO膜(窓層15)をスパッタリングにより形成した。引き続き、ZnO膜(窓層15)の全面に、膜厚が0.1μmのITO膜(透明導電膜16)をスパッタリングにより形成した。
次に、リソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、ソーダライムガラス基板の一部の領域上に形成されているITO膜(透明導電膜16)、ZnO膜(窓層15)、CuZn2InSe4膜(高抵抗層14)及びCu(In,Ga)Se2膜(光吸収層13)を除去してMo膜(導電膜12)の一部を露出させた。
次に、ITO膜(透明導電膜16)の表面及びMo膜(導電膜12)のエッチングにより露出した表面にAu膜を形成した後、リソグラフィ技術及びエッチング技術を用いてAu膜をパターニングして、第1のAu電極(第1の取り出し電極17)及び第2のAu電極(第2の取り出し電極18)の各々を一括して形成した。
以上の工程を経て形成された、面積が0.96cm2の太陽電池10の特性を、強度が100mW/cm2であり、エアマスが1.5である擬似太陽光を用いて測定した。短絡電流が28.7mA/cm2であり、開放端電圧が0.501Vであり、曲線因子が0.635であり、エネルギー変換効率が8.8%であった。これらの特性の測定結果から明らかなように、本実施例1の太陽電池10は優れた特性を示した。
本発明は、太陽電池のエネルギー変換効率等の特性を向上させるために利用できる。
図1は、本発明の太陽電池の一形態を表わす断面図である。
符号の説明
10 太陽電池
11 基板
12 導電膜
13 光吸収層
14 高抵抗層
15 窓層
16 透明導電膜
17 第1の取り出し電極
18 第2の取り出し電極

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された導電膜と、
    IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、かつ前記IB族元素の原子数含有率が前記IIIB族元素の原子数含有率よりも大きい低抵抗半導体からなり、前記導電膜上に形成された光吸収層と、
    IB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、前記低抵抗半導体よりも抵抗率の大きい高抵抗半導体からなる高抵抗層と、
    前記高抵抗層上に形成された透明導電膜と、
    を含む太陽電池。
  2. 基板と、
    前記基板上に形成された透明導電膜と、
    IB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有する高抵抗半導体からなり、前記透明導電膜上に形成された高抵抗層と、
    IB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を含有し、前記IB族元素の原子数含有率が前記IIIB族元素の原子数含有率よりも大きく、かつ前記高抵抗層よりも抵抗率の小さい低抵抗半導体からなり、前記高抵抗層上に形成された光吸収層と、
    前記光吸収層上に形成された導電膜と、
    を含む太陽電池。
  3. 前記高抵抗半導体が、前記IIB族元素としてZnを含有する請求項1又は2に記載の太陽電池。
  4. 前記高抵抗半導体が、前記IB族元素としてCuを含有し、前記IIIB族元素としてIn及びGaからなる群より選択される少なくとも1種類の元素を含有し、かつ前記VIB族元素としてSeを含有する請求項3に記載の太陽電池。
  5. 前記高抵抗半導体が、CuZn2InSe4、CuZn2GaSe4又はCuZn2(In,Ga)Se4である請求項4に記載の太陽電池。
  6. 前記低抵抗半導体が、前記IB族元素としてCuを含有し、前記IIIB族元素としてIn及びGaからなる群より選択される少なくとも1種類の元素を含有し、かつ前記VIB族元素としてSe及びSからなる群より選択される少なくとも1種類の元素を含有する請求項1又は2に記載の太陽電池。
  7. 前記高抵抗半導体の前記IB族元素が、前記低抵抗半導体の前記IB族元素と同一種類の元素であり、
    前記高抵抗半導体の前記IIIB族元素が、前記低抵抗半導体の前記IIIB族元素と同一種類の元素であり、
    前記高抵抗半導体の前記VIB族元素が、前記低抵抗半導体の前記VIB族元素と同一種類の元素である請求項1又は2に記載の太陽電池。
  8. 基板上に導電膜を形成する工程と、
    前記導電膜上にIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を堆積させて、前記IB族元素の原子含有率が前記IIIB族元素の原子数含有率より大きい低抵抗半導体からなる光吸収層を形成する工程と、
    前記光吸収層上にIB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を堆積させて、低抵抗半導体よりも抵抗率の大きい高抵抗半導体からなる高抵抗層を形成する工程と、
    前記高抵抗層上に透明導電膜を形成する工程と、
    を含む太陽電池の製造方法。
  9. 基板上に透明導電膜を形成する工程と、
    前記透明導電膜上にIB族元素、IIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を堆積させて、高抵抗半導体からなる高抵抗層を形成する工程と、
    前記高抵抗層上にIB族元素、IIIB族元素及びVIB族元素を堆積させて、前記IB族元素の原子含有率が前記IIIB族元素の原子含有率より大きく、前記高抵抗半導体より抵抗率の小さい低抵抗半導体からなる光吸収層を形成する工程と、
    前記光吸収層上に導電膜を形成する工程と、
    を含む太陽電池の製造方法。
  10. 前記高抵抗層の形成に用いる前記IB族元素が、前記光吸収層の形成に用いる前記IB族元素と同一種類の元素であり、
    前記高抵抗層の形成に用いる前記IIIB族元素が、前記光吸収層の形成に用いる前記IIIB族元素と同一種類の元素であり、
    前記高抵抗層の形成に用いる前記VIB族元素が、前記光吸収層の形成に用いる前記VIB族元素と同一種類の元素である請求項8又は9に記載の太陽電池の製造方法。
JP2004037101A 2004-02-13 2004-02-13 太陽電池とその製造方法 Withdrawn JP2005228974A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004037101A JP2005228974A (ja) 2004-02-13 2004-02-13 太陽電池とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004037101A JP2005228974A (ja) 2004-02-13 2004-02-13 太陽電池とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005228974A true JP2005228974A (ja) 2005-08-25

Family

ID=35003432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004037101A Withdrawn JP2005228974A (ja) 2004-02-13 2004-02-13 太陽電池とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005228974A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010219097A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Tdk Corp 太陽電池、及び太陽電池の製造方法
WO2012176589A1 (ja) * 2011-06-22 2012-12-27 京セラ株式会社 光電変換装置
JP2013045831A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Kyocera Corp 半導体層の製造方法および光電変換装置の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010219097A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Tdk Corp 太陽電池、及び太陽電池の製造方法
WO2012176589A1 (ja) * 2011-06-22 2012-12-27 京セラ株式会社 光電変換装置
JP5627781B2 (ja) * 2011-06-22 2014-11-19 京セラ株式会社 光電変換装置
JPWO2012176589A1 (ja) * 2011-06-22 2015-02-23 京セラ株式会社 光電変換装置
JP2013045831A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Kyocera Corp 半導体層の製造方法および光電変換装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lin et al. Characteristics of Cu2ZnSn (SxSe1− x) 4 thin-film solar cells prepared by sputtering deposition using single quaternary Cu2ZnSnS4 target followed by selenization/sulfurization treatment
JP5956397B2 (ja) 銅・インジウム・ガリウム・セレニウム(cigs)または銅・亜鉛・錫・硫黄(czts)系薄膜型太陽電池及びその製造方法
KR101893411B1 (ko) 황화아연 버퍼층을 적용한 czts계 박막 태양전지 제조방법
JP2004158619A (ja) 電子デバイスおよびその製造方法
KR101628312B1 (ko) CZTSSe계 박막 태양전지의 제조방법 및 이에 의해 제조된 CZTSSe계 박막 태양전지
US10211351B2 (en) Photovoltaic cell with high efficiency CIGS absorber layer with low minority carrier lifetime and method of making thereof
JP2006080370A (ja) 太陽電池
JP6083785B2 (ja) 化合物太陽電池およびその製造方法
JP2001044464A (ja) Ib―IIIb―VIb2族化合物半導体層の形成方法、薄膜太陽電池の製造方法
KR102070852B1 (ko) Czts계 태양전지 및 이의 제조방법
KR101785771B1 (ko) Cigs막의 제법 및 그것을 이용하는 cigs 태양 전지의 제법
JP2009231744A (ja) I−iii−vi族カルコパイライト型薄膜系太陽電池およびその製造方法
JP2005228974A (ja) 太陽電池とその製造方法
JP4851069B2 (ja) 太陽電池とその製造方法
JP2006059993A (ja) 太陽電池とその製造方法
JP2014232797A (ja) 半導体前駆構造物およびそれを用いて得られるcigs半導体構造物ならびにそれを用いるcigs太陽電池とその製造方法
JP2000012883A (ja) 太陽電池の製造方法
JP2004281938A (ja) 太陽電池およびその製造方法
JP2005303201A (ja) 化合物半導体及び太陽電池並びにそれらの製造方法
WO2016132637A1 (ja) Cigs太陽電池およびその製造方法
JP2004158556A (ja) 太陽電池
JP2004103663A (ja) 太陽電池
CN104115278A (zh) 太阳能电池及其制造方法
JP5710368B2 (ja) 光電変換素子および太陽電池
JP2005086167A (ja) 太陽電池およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070501