JP2005228642A - 極板、電池、極板の製造装置、および極板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電池容量向上のために正・負極板の大面積化または充填密度向上による合剤層の厚膜化を図った場合、電池ケース内に収納した後に電解液を浸透する際に、極板群内部から発生するガスが極板群外部に抜けにくい状態となることがある。また、極板群同士への電解液の浸透および供給がなされにくいなどの問題が生じる可能性がある。そこで、ガス抜けを容易にしたり、電解液の含浸性を向上させるためには、二次電池の極板に孔を形成したり、同極板を構成する負極合剤層表面に溝を形成したりする比較的大規模な新規設備の増設が必要であるという課題があった。
【解決手段】 アルミ箔1とアルミ箔1に配された正極合剤層3とを備えた極板であって、正極合剤層3の表面には、中空多孔質マイクロカプセル5が散布されている二次電池の極板である。
【選択図】 図1
【解決手段】 アルミ箔1とアルミ箔1に配された正極合剤層3とを備えた極板であって、正極合剤層3の表面には、中空多孔質マイクロカプセル5が散布されている二次電池の極板である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、たとえば、リチウムイオン二次電池を製造するための極板、電池、極板の製造装置、および極板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化、軽量化が急速に進んでおり、その電源としての電池に対しても小型、軽量化、さらに高容量化の要望が高まっている。
そして、高エネルギー密度のリチウム二次電池が、盛んに研究開発され、実用化にいたっている。
たとえば、負極活物質として炭素質材料を用い、正極活物質にLiCoO2を用いたリチウム二次電池が、各社で実用化されている。
このような構成は、充電により負極上へリチウム析出が生じないため、良好なサイクル特性が得られるという理由により、現在、実用化されているリチウム二次電池の主流となっている。
そして、さらなる高エネルギー密度化、または電気自動車や電力貯蔵用といった大容量・高エネルギー密度型二次電池の開発も盛んに行われており、正・負極活物質の高容量化、極板の大面積化、高密度化が進んでいる。
ところで、電池容量向上のために正・負極板の大面積化または充填密度向上による合剤層の厚膜化を図った場合、電池ケース内に収納した後に電解液を浸透する際に、極板群内部から発生するガスが極板群外部に抜けにくい状態となることがある。
また、極板群同士への電解液の浸透および供給がなされにくいなどの問題が生じ、電解液浸透工程後や完成後の、電池容量やサイクル特性などの電池特性の低下が引き起こされる可能性がある。
そこで、極板に孔を形成し、ガス抜けを容易にする二次電池の極板が発明されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、負極合剤層表面に溝を形成し、電解液の含浸性を向上させる二次電池の極板も発明されている(たとえば、特許文献2参照)。より具体的に説明すると、従来の二次電池の極板の概要図である図4に示されているように、銅箔2に配された負極合剤層4′に溝7を設ければ、二次電池の円筒状の長手方向に容易に電解液を抽液、浸透させることができる。
このような従来の技術においては、ガス抜けを容易にしたり、電解液の含浸性を向上させるために、二次電池の極板に孔を形成したり、同極板を構成する負極合剤層表面に溝を形成したりする別工程を行わなければならない。
特開平10−162801号公報
特開平9−298057号公報
しかしながら、上述した従来の技術においては、このような別工程を行うために比較的大規模な新規設備の増設が必要であるという課題があった。
なお、極板に孔を形成する場合には、合剤充填量が低減されてしまうことがあった。
また、溝を形成する場合には、凸状ローラーの形状の精度、負極合剤層表面に押し付けて溝を形成する場合の安定性や繰り返し再現性、ローラー自体の使用限度回数など、管理項目の増加、作業性の煩雑化があった。また、負極合剤層表面への溝形成により3次元的に表面積が増えることになるので、充放電反応の不均一さが生じ、溝を形成した際の凹状の合剤エッジ部に充放電によりリチウムが析出する可能性が高く、電池特性を悪化させる原因となりやすかった。
本発明は、上記従来のこのような課題を考慮し、たとえば、簡易な設備で性能のよい二次電池の極板を製造することができる極板、電池、極板の製造装置、および極板の製造方法を提供することを目的とする。
第1の本発明は、集電体と前記集電体に配された合剤層とを備えた極板であって、
前記合剤層の表面には、粒状部材が散布されている、極板である。
前記合剤層の表面には、粒状部材が散布されている、極板である。
第2の本発明は、前記粒状部材は、多孔質構造を有し、中空部分をもつ第1の本発明の、極板である。
第3の本発明は、前記中空部分には、所定の電解液が含浸されている第2の本発明の、極板である。
第4の本発明は、前記粒状部材の粒径は、実質的に5μm以上100μm以下である第1の本発明の、極板である。
第5の本発明は、前記粒状部材の散布密度は、実質的に10mm2当たり1個以上5個以下である第1の本発明の、極板である。
第6の本発明は、前記集電体は、所定の金属で構成されており、
前記合剤層は、所定の正極活物質または負極活物質で構成されている第1の本発明の、極板である。
前記合剤層は、所定の正極活物質または負極活物質で構成されている第1の本発明の、極板である。
第7の本発明は、第6の本発明の極板と、
前記極板に配されたセパレータと、
前記極板と前記セパレータとが巻回または積層されて収納されるケースに注入される所定の電解液とを備えた、電池である。
前記極板に配されたセパレータと、
前記極板と前記セパレータとが巻回または積層されて収納されるケースに注入される所定の電解液とを備えた、電池である。
第8の本発明は、集電体と前記集電体に配された合剤層とを備えた極板の製造装置であって、
前記合剤層の表面に粒状部材を散布する散布手段を備えた、極板の製造装置である。
前記合剤層の表面に粒状部材を散布する散布手段を備えた、極板の製造装置である。
第9の本発明は、集電体と前記集電体に配された合剤層とを備えた極板の製造方法であって、
前記合剤層の表面に粒状部材を散布する散布ステップを備えた、極板の製造方法である。
前記合剤層の表面に粒状部材を散布する散布ステップを備えた、極板の製造方法である。
本発明は、たとえば、簡易な設備で性能のよい二次電池の極板を製造することができるという長所を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
はじめに、本発明の実施の形態1における二次電池の極板の製造装置の概要図である図1を主として参照しながら、本実施の形態の二次電池の極板、およびその製造装置の構成について説明する。
はじめに、本発明の実施の形態1における二次電池の極板の製造装置の概要図である図1を主として参照しながら、本実施の形態の二次電池の極板、およびその製造装置の構成について説明する。
図1には、極板表面に中空多孔質マイクロカプセルが散布される状態が示されている。
1は正極板用の集電体となるアルミ箔、3はLiCoO2などで構成された正極合剤層、5は中空多孔質マイクロカプセルである。
帯状のアルミ箔1上に塗布手段(図示省略)を用いて、適度な厚みを持たせて正極合剤層3が形成されている。
本実施の形態の二次電池の極板の製造装置は、正極合剤層3の表面に中空多孔質マイクロカプセル5を散布する散布手段100を備えている。
以下では、アルミ箔1上に正極合剤層3が形成された正極板について主に説明するが、負極板用の集電体となる帯状の銅箔2(図3参照)上に炭素質材料などで構成された負極合剤層4(図3参照)が形成された負極板についても同様である。
なお、アルミ箔1は本発明の集電体に対応し、正極合剤層3は本発明の合剤層に対応し、中空多孔質マイクロカプセル5は本発明の粒状部材に対応する。また、セパレータ6は、本発明のセパレータに対応する。また、散布手段100は、本発明の散布手段に対応する。また、銅箔2は本発明の集電体に対応し、負極合剤層4は本発明の合剤層に対応する。
つぎに、本実施の形態の二次電池の極板の製造装置の動作について説明する。なお、本実施の形態の二次電池の極板の製造装置の動作について説明しながら、本発明の極板の製造方法の一実施の形態についても説明する(その他の実施の形態に関しても、同様である)。
塗布直後の塗膜表面に、中空多孔質マイクロカプセル5を散布する。
中空多孔質マイクロカプセル5には、品番B−25C、平均粒径25μmの鈴木油脂工業(株)製のゴッドボール(商品名)を用いる。
中空多孔質マイクロカプセル5は、球形であって、その材質は無機質系のシリカである。
散布密度は、平均して10mm2当たり1〜5個とする。
正極合剤層3は、このように塗布直後の濡れた状態であることが望ましい。
この塗膜表面に中空多孔質マイクロカプセル5を散布した後、圧延処理を行う。
すると、完全に埋没する中空多孔質マイクロカプセル5もあるが、多くの中空多孔質マイクロカプセル5は塗膜表面へ若干押し込まれる程度である。
こうすることによって、合剤層表面からの中空多孔質マイクロカプセル5の脱落を抑止するものである。
中空多孔質マイクロカプセル5は、正極合剤層3を塗布直後の濡れた状態表面に散布されるため、塗料に含まれる溶媒分を中空部分に取り込み、塗膜表面に固着する。
なお、中空部分に取り込まれた溶媒分は、乾燥によって放出される。
塗膜を乾燥した後の圧延工程において塗膜の圧縮を適度に行えば、塗膜表面はかなり平滑化され、中空多孔質マイクロカプセル5は塗膜表面へさらに押し込まれる。
そして、圧延によって塗膜の合剤部分は圧縮され、合剤の配向により塗膜表面の光沢化が起きるが、中空多孔質マイクロカプセル5が存在することにより、若干の凸状を持たせることができる。
中空多孔質マイクロカプセル5を半分押し込めた場合、外形が約25μm径であれば、約12μmぐらいの突起を持たせることができる。
なお、本発明の実施の形態1における二次電池の極板群の概要図である図3に示されているように、このようにして形成された正極板と、同様にして形成された負極板とを、セパレータ6を介在させて積層する。
そして、積層された正極板と負極板とを渦巻き状に構成し、円筒状の素電池を作る。
その後、円筒状の素電池をケース(図示省略)に収めた後に、電解液を注入する。
本実施の形態では、極板上に中空多孔質マイクロカプセル5を半埋没状態にしたため、セパレータ6と正極合剤層3との間やセパレータ6と負極合剤層4との間に、12μm前後の空隙を持たせることができる。このため、必要最低限量の電解液を注入するだけで良い。
なお、負極合剤層4′表面に溝7(図4参照)を形成する従来の場合においては、溝7の空隙が大きくなり過ぎるために、通常より数割多めに抽液しなければならなくなっていることを、本発明者は見抜いたものである。
つまり、本実施の形態では、余分な電解液を使用する必要がない。
中空多孔質マイクロカプセル5がその表面に有する微細な多孔は、言わばスポンジ状態であるため、中空多孔質マイクロカプセル5は、セパレータ6と極板との空隙を持たすだけの突起ではなく、突起でありながら空隙を補助している。
そして、中空多孔質マイクロカプセル5は、中空であるため、内部に電解液を取り込み極板表面から埋没した内面方向へ電解液を導かせる役目を果たすものである。要するに、極板表面全域に電解液を浸透させるだけでなく、正極合剤層3や負極合剤層4などの極板合剤層内部方向への電解液浸透の導路を持たせることができる。この作用によって、極板群全体に電解液を短時間で浸透させることができることは、言うまでもないことである。
このように、本実施の形態においては、正極活物質にリチウム含有遷移金属酸化物、負極活物質にリチウムイオンを吸蔵、放出可能な材料を用い、金属製の集電体上に前記正極および負極活物質からなる合剤層を配して構成された正・負極板とセパレータとを渦巻き状に巻回または積層した極板群における、正極板および/または負極板合剤表面に、5μm〜100μm径の中空多孔質マイクロカプセルを散布する。
すると、正極板表面とセパレータ、負極板表面とセパレータとが密着せず、僅かな空隙を保持した状態となるため、極板群内、特に電解液浸透長手方向における浸透しにくい中央部分であっても、中空多孔質マイクロカプセルの凹凸で生じた隙間に電解液が浸透しやすくなる。
したがって、正極板および負極板の表面全体に電解液が短時間で十分に浸透するので、これまで時間を要していた電解液浸透工程の簡素化が図れ、電池容量の低下やサイクル特性の低下といった不都合が生じるのを回避することもできる。
また、本実施の形態においては、中空多孔質マイクロカプセルを、正極板または負極板合剤表面に少なくとも10mm2当たり1〜5個以上散布する。
すると、正極板合剤表面および負極板合剤表面の反応面積を阻害することなく、充放電特性を十分に発揮することができ、電池ケース内に収納された極板群内から発生するガス排出の流路と電解液の浸透流路の確保を実現できるものである。
(実施の形態2)
はじめに、本発明の実施の形態2における二次電池の極板の製造装置の概要図である図2を主として参照しながら、本実施の形態の二次電池の極板、およびその製造装置の構成について説明する。
はじめに、本発明の実施の形態2における二次電池の極板の製造装置の概要図である図2を主として参照しながら、本実施の形態の二次電池の極板、およびその製造装置の構成について説明する。
図2には、電解液8が含浸された中空多孔質マイクロカプセル5が圧延時に極板表面に散布される状態が示されている。
1は正極板用の集電体となるアルミ箔、3は正極合剤層、5は中空多孔質マイクロカプセル、8は電解液である。
帯状のアルミ箔1上に塗布手段(図示省略)を用いて、適度な厚みを持たせて正極合剤層3が形成されている。
本実施の形態の二次電池の極板の製造装置は、正極合剤層3の表面に中空部分に電解液8が含浸された中空多孔質マイクロカプセル5を散布する散布手段100を備えている。
以下では、アルミ箔1上に正極合剤層3が形成された正極板について主に説明するが、帯状の銅箔2(図3参照)上に負極合剤層4(図3参照)が形成された負極板についても同様である。
なお、アルミ箔1は本発明の集電体に対応し、正極合剤層3は本発明の合剤層に対応し、中空多孔質マイクロカプセル5は本発明の粒状部材に対応する。また、電解液8は、本発明の所定の電解液に対応する。また、セパレータ6は、本発明のセパレータに対応する。また、散布手段100は、本発明の散布手段に対応する。また、銅箔2は本発明の集電体に対応し、負極合剤層4は本発明の合剤層に対応する。
つぎに、本実施の形態の二次電池の極板の製造装置の動作について説明する。
別工程において、電解液8を予め中空多孔質マイクロカプセル5に含浸させる。
中空多孔質マイクロカプセル5と電解液8との割合は、1:2または1:3程度であることが望ましい。粉状態の中空多孔質マイクロカプセル5に電解液8を少量づつ添加していくことによって、中空多孔質マイクロカプセル5の中空部分に電解液8が含浸され、粉状態を維持することができる。
塗布直後の塗膜表面に、この電解液8を含浸した中空多孔質マイクロカプセル5を10mm2当たり1〜5個の割合で散布し、その後、圧延処理を行う。
前述した実施の形態1の場合と同様、塗膜を乾燥した後の圧延工程において塗膜の圧縮を適度に行えば、塗膜表面はある程度平滑化される。
電解液8を含浸した中空多孔質マイクロカプセル5を、塗膜表面に埋没させ、合剤層表面からの中空多孔質マイクロカプセル5の脱落を抑止するものである。半分埋没させた場合、例えば外形が25μm径であれば、約12μmぐらいの突起を持たせることができる。
なお、このようにして形成された正極板と、同様にして形成された負極板とを、セパレータ6を介在させて積層する。
そして、積層された正極板と負極板とを渦巻き状に構成し、円筒状の素電池を作る。
その後、円筒状の素電池をケースに収めた後に電解液を注入する。
この時、電解液8を含浸した中空多孔質マイクロカプセル5を極板に埋没させていることで、極板合剤層内部方向に電解液8が放出され、極板自体が電解液8によって湿った状態になっている。
極板上に中空多孔質マイクロカプセル5の外形25μm径を半埋没状態にしている場合には、セパレータ6との間に12μm前後の空隙を少なくとも持たせていることになる。このため、必要最低限の量の電解液を抽液するだけで良い。
このように、本実施の形態においては、正極板および/または負極板の圧延時に、電解液を予め含浸させておいた中空多孔質マイクロカプセルを合剤表面に散布し、極板を形成する。
すると、中空多孔質マイクロカプセル内に含浸させた電解液が呼び水の役目を果たし、極板群となった時の電解液浸透長手方向の中央部分においても電解液の含浸性がより早くなるものである。また、正極板および負極板の表面全体に電解液がより短時間で浸透する効果を発揮するものである。
以上においては、実施の形態1〜2について詳細に説明を行った。
なお、中空多孔質マイクロカプセル5の材質は、無機質系であるシリカを用いたが、他に電解液への反応性が少ないものであれば、これに限るものではない。
また、中空多孔質マイクロカプセル5の外観形状は、球形であったが、他に燐篇状、多角形であってよい。
また、中空多孔質マイクロカプセル5は、中空構造のみを有しているだけでもよいし、中空構造と多孔質構造のどちらも有していなくても差し支えない。もちろん、中空多孔質マイクロカプセル5は、少なくとも多孔質構造を有していることが望ましい。
また、中空多孔質マイクロカプセル5の外寸は、小さすぎるとセパレータ6と正極合剤層3との間やセパレータ6と負極合剤層4との間に十分な空隙を持たせることができないし、大きすぎると前述したように電解液を余分に注入する必要が生じてしまうため、おおよそ5μmから100μmまでの範囲であることが望ましい。
また、中空多孔質マイクロカプセル5の散布密度は、平均粒径に依存して変るが、小さすぎるとセパレータ6と正極合剤層3との間やセパレータ6と負極合剤層4との間に十分な空隙を持たせることができないし、大きすぎると正極合剤層3や負極合剤層4表面の反応面積を阻害してしまうため、平均して10mm2当たり1〜5個とすることが望ましい。
上述した本実施の形態によれば、極板を直接的に加工することなく、中空多孔質マイクロカプセルを正極板・負極板のいずれか、または両方の極板表面に散布するだけで、容易に極板表面に凸を設けることができる。このため、セパレータへの密着を防ぎ、円筒状に極板群に構成した後、長手方向中央部分に短時間で電解液の浸透含浸を行える。
また、中空多孔質マイクロカプセルを用いた場合、極板とセパレータ間にできる僅かな空隙に加えて、中空で多孔質構成であるため、空隙を確実に確保できるものである。
また、中空部分に電解液を保液することができ、サイクル特性時などに電解液が不足気味となった場合に、不足する電解液を補充する効果が狙える。
なお、本実施の形態は、電池構成に良く酷似した電気二重層コンデンサの極板等にも適用できる。
本発明の極板、電池、極板の製造装置、および極板の製造方法は、簡易な設備で性能のよい二次電池の極板を製造することができ、有用である。
1 アルミ箔
2 銅箔
3 正極合剤層
4 負極合剤層
5 中空多孔質マイクロカプセル
6 セパレータ
7 溝
8 電解液
2 銅箔
3 正極合剤層
4 負極合剤層
5 中空多孔質マイクロカプセル
6 セパレータ
7 溝
8 電解液
Claims (9)
- 集電体と前記集電体に配された合剤層とを備えた極板であって、
前記合剤層の表面には、粒状部材が散布されている、極板。 - 前記粒状部材は、多孔質構造を有し、中空部分をもつ請求項1記載の、極板。
- 前記中空部分には、所定の電解液が含浸されている請求項2記載の、極板。
- 前記粒状部材の粒径は、実質的に5μm以上100μm以下である請求項1記載の、極板。
- 前記粒状部材の散布密度は、実質的に10mm2当たり1個以上5個以下である請求項1記載の、極板。
- 前記集電体は、所定の金属で構成されており、
前記合剤層は、所定の正極活物質または負極活物質で構成されている請求項1記載の、極板。 - 請求項6記載の極板と、
前記極板に配されたセパレータと、
前記極板と前記セパレータとが巻回または積層されて収納されるケースに注入される所定の電解液とを備えた、電池。 - 集電体と前記集電体に配された合剤層とを備えた極板の製造装置であって、
前記合剤層の表面に粒状部材を散布する散布手段を備えた、極板の製造装置。 - 集電体と前記集電体に配された合剤層とを備えた極板の製造方法であって、
前記合剤層の表面に粒状部材を散布する散布ステップを備えた、極板の製造方法。
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