JP2005227428A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】煩雑な作業を必要とせず、装置立ち上げ時における画像形成機構の結露を確実に防止し、画像記録媒体や画像形成機構における障害の発生を回避し、画像情報を高精度に読み取り、あるいは、記録する。
【解決手段】画像読取装置を起動した時(ステップS1)、環境温度を検出し(ステップS2)、環境温度が0℃以下の場合(ステップS3)、その温度に応じた必要作動時間を設定し(ステップS4)、設定した必要作動時間に従って除湿機及びウォームアップ回路を駆動して除湿及び加熱を行い(ステップS7、S8)、必要作動時間が経過した後(ステップS9)、除湿機及びウォームアップ回路の駆動を停止させ(ステップS10、S11)、画像形成機構の初期化を開始する(ステップS12)。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像記録媒体を走査して画像情報を読み取り、あるいは、画像情報を記録する画像形成装置に関する。
例えば、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦記録し、この放射線画像情報を写真フイルム等の写真感光材料等に再生し、あるいはCRT等に可視像として出力させるシステムが知られている。
蓄積性蛍光体は、放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)の照射によりこの放射線エネルギの一部を蓄積し、後に可視光等の励起光の照射によって、蓄積されたエネルギに応じて輝尽発光を示す蛍光体をいう。この蓄積性蛍光体は、取り扱いの容易性等から、通常、シート状の蓄積性蛍光体シートとして提供されている。
上記システムでは、例えば、予め放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シート(画像記録媒体)が収容されたカセッテを装填する装填部と、前記カセッテから取り出された前記蓄積性蛍光体シートに担持された放射線画像情報を読み取る読取部と、前記蓄積性蛍光体シートに残存する放射線画像情報を消去する消去部とを備えた画像情報読取装置(画像形成装置)が採用されている。
また、上記システムでは、蓄積性蛍光体シートから読み取った放射線画像情報を写真フイルム(画像記録媒体)に記録する画像情報再生装置(画像形成装置)が使用されている。この画像情報再生装置は、写真フイルムが収容されたカセッテやマガジン等の容器を装填する装填部と、前記写真フイルムに放射線画像情報を記録する記録部とを備えている。
ところで、この種の画像形成装置では、装置の立ち上げ時において、装置内の温度と装置が置かれている環境温度との間に差があると、その温度差に起因して結露が生じるおそれがある。装置内の結露は、漏電、光学部材の曇りによる画像の劣化、あるいは、駆動系の動作不良の原因となる。
そこで、例えば、特許文献1では、静電写真複写機を構成する光学部材に導電線を印刷しておき、複写機の電源を投入した際、導電線に通電することで光学部材を加熱して結露を回避するように構成している。
特開平9−152662号公報
しかしながら、特許文献1では、結露を回避するため、導電線にどの程度の時間通電をすればよいかということが考慮されておらず、その時間がユーザに委ねられていた。従って、ユーザにとっては、結露回避のための時間管理が煩雑であり、また、通電時間を必要以上に設定すると、無駄な電力を消費してしまう問題が生じる。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、煩雑な作業を必要とせず、装置立ち上げ時における画像形成機構の結露を確実に防止し、画像記録媒体や画像形成機構における障害の発生を回避し、画像情報を高精度に読み取り、あるいは、記録することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置では、画像記録媒体を走査して画像情報を読み取り、あるいは、画像情報を記録する画像形成機構と、
前記画像形成機構に接続され、前記画像形成機構の結露を防止する結露防止手段と、
前記画像形成機構の起動時における環境温度を検出する環境温度検出部と、
前記環境温度に従い、前記結露防止手段の必要作動時間を設定する必要作動時間設定手段と、
を備え、前記画像形成機構の起動時から前記必要作動時間だけ前記結露防止手段を作動させることを特徴とする(請求項1記載の発明)。
この場合、検出された環境温度から、結露を回避するのに要する結露防止手段の必要作動時間が設定され、この必要作動時間に従って結露防止手段が作動される。
なお、結露防止手段としては、画像形成機構を除湿して結露を回避する除湿機、及び/又は、画像形成機構を加温するヒータ、ウォームアップ回路等の加温手段を用いることができる(請求項2、3記載の発明)。
また、画像形成装置に表示手段を設け、この表示手段に設定された必要作動時間を表示させることにより、ユーザは、結露防止処理が完了して画像形成機構による通常の処理を開始できるまでの時間を把握することができる(請求項4記載の発明)。
さらに、表示手段に結露防止手段の残り作動時間を表示すれば、画像形成機構による通常の処理を開始できるまでの時間を容易に把握することができる(請求項5記載の発明)。
本発明の画像形成装置によれば、装置の環境温度に従い、結露を回避するのに要する結露防止手段の必要作動時間を設定し、その必要作動時間で結露防止手段を作動させるため、ユーザによる煩雑な作業が不要になるとともに、装置立ち上げ時における画像形成機構の結露を必要最小限の電力で確実に防止することができる。この結果、画像形成機構を作動させた際に、画像記録媒体や画像形成機構に障害が発生することがなく、画像情報を高精度に読み取り、あるいは、記録することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置である画像読取装置10の構成図である。
画像読取装置10は、画像形成機構12と、前記画像形成機構12に併設される除湿機14(結露防止手段)とを備える。画像形成機構12の上部には、被写体の放射線画像情報が記録された画像記録媒体である蓄積性蛍光体シートIPが収容されたカセッテ18(図2参照)を装填する複数のカセッテ装填部20a〜20dが設けられる。
最上部のカセッテ装填部20aの側部には、画像形成機構12を起動する起動スイッチ22が配設される。また、起動スイッチ22の上部には、画像形成機構12の作動状態や操作手順を表示するとともに、必要な指示を行うためのタッチパネル24(表示手段)が配設される。
画像形成機構12の内部には、図2に示すように、カセッテ18から蓄積性蛍光体シートIPを枚葉する一方、読取消去が完了した蓄積性蛍光体シートIPをカセッテ18に収納する枚葉収納部30が配設される。枚葉収納部30には、蓋体28が開放されたカセッテ18内に進入自在な吸着盤34a〜34dと、この吸着盤34a〜34dにより吸着保持された蓄積性蛍光体シートIPを受け取って搬送路40に送り出す搬送ローラ対36a〜36dと、搬送路40と選択されたカセッテ装填部20a〜20dとを接続する揺動可能なガイド板39a〜39dとを備える。
枚葉収納部30に接続される搬送路40は、複数組のローラ対38を備えて下方に延在した後、水平方向に延在する。水平方向に延在する搬送路40には、読取部50が配設される。読取部50は、蓄積性蛍光体シートIPを副走査方向(矢印A方向)に搬送する副走査搬送機構52と、副走査方向に搬送される蓄積性蛍光体シートIPの主走査方向(副走査方向と略直交する方向)に励起光であるレーザビームLを照射する光学系54と、このレーザビームLの照射によって蓄積性蛍光体シートIPから生ずる輝尽発光光を光電的に読み取る集光系56a及び56bとを備える。副走査搬送機構52は、蓄積性蛍光体シートIPを搬送する第1及び第2ローラ対60、62を備える。
副走査搬送機構52の上部に配設される集光系56aは、蓄積性蛍光体シートIPにおけるレーザビームLの走査位置に沿って一端部が配設される光ガイド96aと、光ガイド96aの他端部に装着されるフォトマルチプライヤ98aとを備え、蓄積性蛍光体シートIPの上面から得られる輝尽発光光を集光する。
副走査搬送機構52の下部に配設される集光系56bは、蓄積性蛍光体シートIPにおけるレーザビームLの走査位置に沿って一端部が配設される光ガイド96bと、光ガイド96bの他端部に装着されるフォトマルチプライヤ98bとを備え、蓄積性蛍光体シートIPが透明な支持体によって支持された両面読取タイプのものである場合において、蓄積性蛍光体シートIPの下面から得られる輝尽発光光を集光する。
搬送路40は、読取部50から上方向に延在した後、水平方向に延在して退避路51に連通する。退避路51は、読取部50の上部に配設される消去搬送路53を介して搬送路40に連通する。消去搬送路53には、複数本の消去用光源46が配列された消去部42が配置される。なお、消去部42と退避路51との間には、画像形成機構12及び除湿機14を制御する制御部80が配設される。
除湿機14は、画像形成機構12の内部の除湿を行うとともに、空気を加熱する機能を備えており、画像形成機構12とは、吸気管76及び排気管78を介して連通されている。画像形成機構12の内部の空気は、除湿機14により吸気管76及び排気管78を介して循環する。
図3は、画像読取装置10の制御回路の構成を示す。画像読取装置10の全体の制御を行う制御部80には、画像読取装置10が設置されている環境温度を検出する温度センサ82(環境温度検出部)と、除湿機14と、画像読取装置10の内部の結露を回避すべき構成要素に配設されるウォームアップ回路84(加温手段)と、タッチパネル24とが接続される。制御部80は、温度センサ82により検出された環境温度に従い、結露を防止するために除湿機14及びウォームアップ回路84を作動させる必要作動時間を設定する必要作動時間設定手段として機能する。また、タッチパネル24は、結露を防止するために除湿機14及びウォームアップ回路84を作動させる必要作動時間を表示し、また、必要作動時間の残り時間を表示し、さらに、ユーザにより必要作動時間を設定する必要作動時間設定手段としても機能する。
本実施形態の画像読取装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その起動時の動作につき図4に示すフローチャートに従って説明する。
先ず、起動スイッチ22を操作し、画像読取装置10の電源を投入する(ステップS1)。電源が投入されると、制御部80は、温度センサ82によって検出された画像読取装置10の環境温度を取得する(ステップS2)。取得した環境温度が0℃以下の場合(ステップS3)、画像読取装置10を直ちに作動させると、結露するおそれがあるものと判断し、結露防止処理を開始する。
すなわち、制御部80は、温度センサ82によって検出された環境温度に基づき、結露防止に必要な除湿機14及びウォームアップ回路84の作動時間を設定する(ステップS4)。例えば、環境温度が−10℃〜0℃の範囲の場合、必要作動時間を60分に設定する。また、環境温度が−20℃〜−10℃の範囲の場合、必要作動時間を90分に設定する。なお、環境温度と画像形成機構12の内部の温度とが、画像形成機構12の起動時において略等しいものとみなせる場合、必要作動時間を画像形成機構12の内部の温度に基づいて設定してもよい。また、環境温度と、画像形成機構12の内部の湿度とから、画像形成機構12の構成部材が結露する温度を算出し、前記構成部材をその温度とすることのできる所要時間として必要作動時間を設定することもできる。
設定された必要作動時間は、タッチパネル24に表示される(ステップS5)。この場合、ユーザは、表示された必要作動時間から、画像読取装置10の通常の処理を開始できるまでの所要時間を把握することができる。なお、必要作動時間は、タッチパネル24を用いて任意に変更し、ユーザの経験に基づいた時間とすることもできる。
また、制御部80は、タッチパネル24に必要作動時間の残り時間を表示させる(ステップS6)。なお、結露防止処理が開始される時点では、必要作動時間と残り時間とが一致している。
必要作動時間が設定されると、制御部80は、ウォームアップ回路84に通電し、画像形成機構12の必要な構成部材を直接加熱する(ステップS7)。また、制御部80は、除湿機14を駆動し、画像形成機構12の内部の空気の加熱及び除湿を開始する(ステップS8)。すなわち、除湿機14によって加熱された空気は、排気管78を介して画像形成機構12の内部に供給された後、吸気管76から除湿機14に循環されて除湿される処理が繰り返され、これによって内部の空気の加熱及び除湿が行われる。
除湿機14及びウォームアップ回路84による空気の加熱及び除湿が行われている間、タッチパネル24には、結露の回避に要する残り時間が表示されている。従って、ユーザは、表示されている残り時間から、画像形成機構12の通常の処理を開始できるまでの時間を把握することができる。
ステップS4で設定した必要作動時間が経過すると(ステップS9)、制御部80は、ウォームアップ回路84に対する通電を停止するとともに(ステップS10)、除湿機14の駆動を停止する(ステップS11)。次いで、画像形成機構12の初期化処理を行い(ステップS12)、画像形成機構12を通常の処理が可能な状態に設定する。
一方、温度センサ82により取得した環境温度が0℃よりも高い場合(ステップS3)、画像読取装置10を直ちに作動させたとしても結露するおそれがないものと判断し、制御部80は、除湿機14及びウォームアップ回路84による結露防止処理を行うことなく、画像形成機構12の初期化処理を直ちに開始する(ステップS12)。
以上のようにして画像形成機構12が結露しない状態に設定された後、放射線画像情報の読取処理を開始する。
そこで、選択したカセッテ装填部20a〜20dに蓄積性蛍光体シートIPを収納したカセッテ18を装填する。カセッテ18が装填されると、図示しない開蓋機構がカセッテ18の蓋体28を開蓋した後、枚葉収納部30の吸着盤34a〜34dがカセッテ18内に移動し、この吸着盤34a〜34dにより蓄積性蛍光体シートIPが吸着保持される。次いで、吸着盤34a〜34dによって蓄積性蛍光体シートIPがカセッテ18から取り出され、搬送ローラ対36a〜36dに供給される。
搬送ローラ対36a〜36dは、蓄積性蛍光体シートIPを挟持し、ガイド板39a〜39dを介して搬送路40に供給する。搬送路40は、複数のローラ対38の回転作用下に蓄積性蛍光体シートIPを鉛直下方向に向かって搬送し、読取部50を構成する副走査搬送機構52に供給する。
副走査搬送機構52では、蓄積性蛍光体シートIPが第1及び第2ローラ対60、62に挟持されて矢印A方向(水平方向)に副走査搬送される一方、光学系54からレーザビームLが導出される。このレーザビームLは、蓄積性蛍光体シートIPを主走査する。レーザビームLの照射により蓄積性蛍光体シートIPから得られた輝尽発光光は、光ガイド96a及び96bを介してフォトマルチプライヤ98a及び98bにより光電的に読み取られる。
放射線画像情報の読み取りが終了した蓄積性蛍光体シートIPは、上方向に延在する搬送路40を介して一旦退避路51に搬送された後、戻されて消去搬送路53に搬入される。消去部42は、消去搬送路53を矢印B方向に搬送される蓄積性蛍光体シートIPに対して消去用光源46から消去光を照射し、蓄積性蛍光体シートIPに残存する放射線画像情報を消去する。
消去後の蓄積性蛍光体シートIPは、消去搬送路53から搬送路40に搬入された後、選択されたガイド板39a〜39dを介して枚葉収納部30によりカセッテ18に戻される。蓄積性蛍光体シートIPを収納したカセッテ18は、蓋体28が閉じられた後、カセッテ装填部20a〜20dから取り出される。なお、カセッテ18に収納された蓄積性蛍光体シートIPは、再び放射線画像情報の撮影処理に供せられる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置である画像読取装置の構成図である。 画像読取装置を構成する画像形成機構の内部構成説明図である。 画像読取装置の制御回路ブロック図である。 画像読取装置における結露防止処理の動作フローチャートである。
符号の説明
10…画像読取装置 12…画像形成機構
14…除湿機 18…カセッテ
22…起動スイッチ 24…タッチパネル
42…消去部 50…読取部
76…吸気管 78…排気管
80…制御部 82…温度センサ
84…ウォームアップ回路

Claims (5)

  1. 画像記録媒体を走査して画像情報を読み取り、あるいは、画像情報を記録する画像形成機構と、
    前記画像形成機構に接続され、前記画像形成機構の結露を防止する結露防止手段と、
    前記画像形成機構の起動時における環境温度を検出する環境温度検出部と、
    前記環境温度に従い、前記結露防止手段の必要作動時間を設定する必要作動時間設定手段と、
    を備え、前記画像形成機構の起動時から前記必要作動時間だけ前記結露防止手段を作動させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記結露防止手段は、前記画像形成機構の除湿を行う除湿機により構成されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の装置において、
    前記結露防止手段は、前記画像形成機構を加温する加温手段により構成されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1記載の装置において、
    設定された前記必要作動時間を表示する表示手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4記載の装置において、
    前記表示手段は、前記結露防止手段の残り作動時間を表示することを特徴とする画像形成装置。

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