JP2005225220A - 建築用複合シート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】透湿性、防風性(通気性)、強度(つづり針保持強さ、引張強さ)に優れ、特に木造住宅の外壁通気工法における防風層として有用な建築用複合シートを提供する。
【解決手段】微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛とが複数の線状ポリエチレン樹脂溶融押出層により接合されていることを特徴とする建築用複合シートである。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた透湿性、防風性(通気性)、防水性、強度(つづり針保持強さ、引張強さ)、施工性及び耐薬品性、耐溶剤性を有する建築用複合シート及びその製造方法に関する。更に詳しくは、特に木造住宅の外壁通気工法において、透湿、防風、防水等を目的として設けられる防風層として好適な建築用複合シート及びその製造方法に関する。
家屋、店舗、オフィス等の建築物の壁面、特に屋外に面した壁の屋内側面の結露を防止するため、壁の構造内に通気層が一般に設けられている。この通気層は、外壁層と内壁層で断熱層を挟む壁構造において、外壁層と断熱層の間に設けられる幅2cm前後の空気層からなり、外壁層側からの冷気が断熱材側に侵入するのを防止するとともに、内壁層側からの湿気を逃し、結露を防止するためのものである。
従来、グラスウール等の断熱材が広く用いられるが、これらの断熱材は通気性が大きすぎるため、通気層を通る冷気が断熱材に侵入して断熱効果を低下させ結露するという問題がある。一方、これらの断熱材は内壁層側からの湿気を吸蔵し、やはり結露の原因となったり、木部を腐食させるという問題がある。
このような問題を解決するために、断熱材の通気層側に防風層が設けられる。この防風層に求められる特性として、(1)外壁層(室外)側から断熱層側への冷気の侵入を遮断する、(2)内壁層(室内)側から透過してくる湿気を通気層に逃がしてやること等が求められる。
このような防風層としては、シート状の建築紙アスファルト17kg品、板状のシージングボード、薄手合板等が用いられている。しかしながら、建築紙アスファルト17kg品は防風、防水性については充分であるが透湿性が極めて低いため、室内から透過してくる湿気を通気層に逃すことができず、湿気が断熱材に吸蔵されるため、内部結露を引き起こしたり、木部を腐蝕させるという問題がある。またシージングボードや薄手合板も防風、防水性は良好であるが放湿速度が遅く、従って、湿気が断熱材に吸蔵されるため、カビの発生、木部の腐蝕が生じ、また厚みが大きいので、施工性が悪いという問題がある。
このような問題の解決策として、接着剤を用い微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと長繊維スパンボンド不織布を部分的に接着して得られる建築用シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、かかる建築用シートは、まず長繊維スパンボンド不織布に接着剤をスプレー法やグラビアロールにより塗布し、次いで微多孔質ポリオレフィン樹脂シートをロール圧着することにより接着・積層するため生産性が低く、また、該シート施工時の強度と透湿性・通気性のバランスが不充分であるという問題があった。更に、耐薬品性や耐溶剤性にも問題があり、薬品や溶剤により接着面が剥がれるという欠点があった。
特許第2736773号公報
本発明は、かかる実情に鑑み、上記従来技術の問題点を解消し、透湿性、防風性(通気性)、防水性、施工性、強度(つづり針保持強さ、引張強さ)、及び耐薬品性、耐溶剤性に優れた建築用複合シートを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討の結果、ポリエチレン樹脂の線状溶融押出層により微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛とを接合することにより、所期の目的が達成されることを見い出し、本発明に到達した。
即ち、本発明の請求項1は、微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛とが複数の線状のポリエチレン樹脂溶融押出層により接合されていることを特徴とする建築用複合シートを内容とする。
本発明の請求項2は、ポリエチレン樹脂が低密度ポリエチレン樹脂である請求項1記載の建築用複合シートを内容とする。
本発明の請求項3は、布帛が長繊維スパンボンドポリエステル樹脂系不織布又はポリプロピレン樹脂系不織布である請求項1又は2記載の建築用複合シートを内容とする。
本発明の請求項4は、布帛がポリオレフィン樹脂のテープヤーンクロスである請求項1又は2記載の建築用複合シートを内容とする。
本発明の請求項5は、ポリオレフィン樹脂がポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂である請求項4記載の建築用複合シートを内容とする。
本発明の請求項6は、ポリエチレン樹脂溶融押出層の間隔が0.2 〜100 mmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の建築用複合シートを内容とする。
本発明の請求項7は、ポリエチレン樹脂溶融押出層の幅が0.1 〜50mmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の建築用複合シートを内容とする。
本発明の請求項8は、ポリエチレン樹脂を微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛との間に複数の線状に溶融押出しして複数の線状のポリエチレン樹脂溶融押出層を形成し、該ポリエチレン樹脂溶融押出層が粘着性を有する間に、前記微多孔質ポリオレフィン樹脂シート、ポリエチレン樹脂溶融押出層及び布帛を共に挟圧して接合することを特徴とする建築用複合シートの製造方法を内容とする。
本発明の建築用複合シートは、透湿性、防風性(通気性)、防水性、強度(つづり針保持強さ、引張強さ)、施工性及び耐薬品性、耐溶剤性に優れ、また、ポリエチレン樹脂を微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛との間に溶融押出することにより一挙に接合・積層できるので、高い生産性で効率的に製造でき、安価な建築用複合シートを提供することができる。
本発明で用いる微多孔質ポリオレフィン樹脂シートは、透湿性を有し空気等の気体の透過度が小さく、防水性を兼ね備えた構造からなる。このような微多孔質ポリオレフィン樹脂シートは、例えば、ポリオレフィン樹脂に無機充填剤を配合せしめた後、加熱混練し、フィルム成形した後、ロール延伸機等により一軸延伸または二軸延伸等により微多孔質を形成させることにより得ることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン等のモノオレフィン重合体あるいはその共重合体を主成分とするものである。例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、結晶性ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、ポリメチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各樹脂及びそれらの混合物が挙げられる。これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
無機充填剤は粉末状の無機物であり、例えば、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸バリウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミノ珪酸カリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、アルミノ珪酸リチウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、シリカ、アルミナ、クレー、カオリン、タルク、ウォラストナイト、マイカ、ガラス粉等のポリオレフィン樹脂に分散可能な無機物の粉末であり、これらは単独又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
無機充填剤の粒径は、通常、平均粒径で0.01〜30μmの範囲である。無機充填剤の配合量は、通常、ポリオレフィン樹脂100 重量部に対して5〜500 重量部である。無機充填剤の粒径、配合量が上記範囲外では、本発明の目的とする透湿性、気体の透過度を有する微多孔質ポリオレフィン樹脂シートが得られ難い。微多孔質ポリオレフィン樹脂シートには、無機充填剤以外に、熱安定剤、滑剤、可塑剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤、増粘剤、発泡剤等の各種添加剤を用途に応じて適宜添加しても差し支えない。
ポリオレフィン樹脂、無機充填剤、更に必要により各種添加剤等をバンバリーミキサー、ミキシングロール、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラー型混合機等で混合し、その後、通常の一軸あるいは二軸押し出し機によって混練し、ペレット化する。次いで、これらペレットをインフレーション成形法あるいはTダイ成形法によって成膜する。この際に混合樹脂をペレット化せずに押し出し機から直接押し出しして成膜し、その後一軸又は二軸に延伸することもできる。延伸は多段階に分けて行ってもよい。微多孔質ポリオレフィン樹脂シートの厚みは、特に制限されないが、10〜150μm程度が好ましい。10μm未満ではシートの強度が小さく破れ易くなり、一方、150μmを越えるとシートの透湿性が低くなる。
このようにして得られたフィルムは高い開孔率を有する。孔径としては0.05〜5μmが好ましい。孔径がこの範囲外では、本発明の目的とする透湿性、気体の透過度を満足することが困難である。このような微多孔質ポリオレフィン樹脂シートとしては、三井化学株式会社のエスポアール(商品名)、大化工業株式会社のタピレンMDF(商品名)等がある。
本発明で用いられる布帛は特に制限はなく、織物、編物、不織布等のいずれでもよいが、素材として合成繊維系が好ましい。例えば、ポリアミド(ナイロン)樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂系のテープヤーンクロス、ポリエステル樹脂系の不織布やポリプロピレン樹脂系の不織布が耐熱性や強度等の点で好ましい。
不織布の構成としては、短繊維系の乾式あるいは湿式の不織布やスパンボンドのような長繊維系のいずれでもよいが、強度の点から長繊維系スパンボンドが好ましい。
不織布の坪量は特に制限されないが、シートの強度と施工性の点から10〜100g/m2 が好ましい。
微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛とを接合するための線状溶融押出層を形成するポリエチレン樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直線状低密度ポリエチレン樹脂等、通常のポリエチレン樹脂を好適に用いることができる。特に接着強度の点で低密度ポリエチレン樹脂が好ましい。ポリエチレン樹脂溶融押出層は複数の押し出し機から各線状に押し出して形成してもよいが、幅広のダイから複数のストランド状に押し出して形成するほうが効率的である。線状ポリエチレン樹脂溶融押出層の間隔は、線状ポリエチレン樹脂溶融押出層の中心から中心までの距離で0.2 〜100 mmの範囲内であることが得られる複合シートの強度の点で好ましい。またポリエチレン樹脂溶融押出層の幅は、建築複合シートのつづり針保持強さや引張強さの点で0.1 〜50mmが好ましい。ポリエチレン樹脂の押し出しは一軸押し出し機でも二軸押し出し機でもよい。押し出しの際の樹脂温度は200 〜400 ℃である。ポリエチレン樹脂の線状溶融押出層は連続した線状でもよく、また間歇状であってもよく、更には曲線状であっても、ジグザグ状であってもよい。
微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛は枚様であってもよいが、これらがロール状で双方が同時に繰り出され、これらの間に溶融ポリエチレン樹脂が押し出され、溶融ポリエチレン樹脂が粘着性を有する間に圧着ロールで微多孔質ポリオレフィン樹脂シート、ポリエチレン樹脂溶融押出層及び不織布を挟圧して接合するのが効率的である。挟圧の強さは0.05〜3MPa が接着強度の点で好ましく、より好ましくは0.1 〜2MPa 、更に好ましくは0.2 〜1MPa である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみ限定されるものではない。
下記の実施例及び比較例において作製された建築用複合シートの性能は、下記の方法で評価した。
(1)透湿抵抗
JIS A 6111に規定する試験方法に基づいて測定した。透湿抵抗値の基準として、0. 13m2 ・s・Pa/μg以下であれば実用的価値が高い。
(2)防水性(耐水度)
JIS L 1092A法に規定する試験方法に基づいて測定した。測定値の基準として、1000mmH2 O以上であれば実用的価値が高い。
(3)つづり針保持強さ
JIS A 6111に規定する試験方法に基づいて測定した。測定値の基準として縦方向、横方向ともに30N以上であれば実用的価値が高い。
(4)引張強さ
JIS L 1096に規定する試験方法に基づいて測定した。測定値の基準として縦方向、横方向ともに100N/5cm以上であれば実用的価値が高い。
(5)熱劣化試験
建築用複合シートを90℃で2週間加熱処理を行い、外観を確認した。
実施例1
坪量45g/m2 の長繊維スパンボンドポリエステル樹脂系不織布(アクスター、東レ株式会社製商品名)と微多孔質ポリオレフィン樹脂シート(エスポアール、三井化学株式会社製商品名)をロールより繰り出し、微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと不織布との間に、Tダイ一軸押出ラミネート機(株式会社ムサシノキカイ製、スクリュー径90mm)を用い、規則性のあるジグザグ状に水平距離間隔(開孔の中心から中心までの水平距離)1.4mm に開孔(口径0.8mm )された金属プレートをTダイのリップ部分にあらかじめ固定し、取り付け、低密度ポリエチレン樹脂(ミラソン67、三井化学株式会社製商品名)をTダイ出口樹脂温度260℃、スクリュー回転数50rpmの条件で押出した。不織布の低密度ポリエチレン樹脂と接する面へは予めコロナ放電処理(30W・min/m2 )を施し、加工速度120m/min、樹脂厚さ30μmで樹脂幅0. 4mm、ピッチ幅1. 0mmとなるように線状にラミネート加工を行い、金属ロールとゴムロール(ハイパロン、デュポン社製商品名)で挟圧して、微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと不織布とを線状のポリエチレン樹脂溶融押出層(幅0.4mm、間隔1.4mm)により接合した積層体からなる建築用複合シートを得た。
実施例2
表1のように、実施例1で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅35mm、間隔115mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例1と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例3
表1のように、実施例1、2で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅30mm、間隔30. 3mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例1と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例4
表1のように、実施例1〜3で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅0. 2mm、間隔0.6mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例1と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例5
表1のように、実施例1〜4で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅0. 3mm、間隔80.3mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例1と同様にして建築用複合シートを得た。
比較例1
表1のように、低密度ポリエチレン樹脂を非接触部分がなく全面に押出したこと以外は実施例1と同様にして建築用複合シートを得た。
比較例2
エチレン−酢酸ビニル(EVA)系ホットメルト接着剤(EV220、三井・デュポンポリケミカル製商品名)を200℃に加熱し、溶解したところで予め加熱しておいたマイヤーバーを使って実施例1〜5及び比較例1で使用した長繊維スパンボンドポリエステル樹脂系不織布の上に接着剤の幅0.6mm、間隔60mmとなるように線状に塗工し、直ちに実施例1〜5及び比較例1で使用した微多孔質ポリオレフィン樹脂シートとロールで挟圧して建築用複合シートを得た。
上記実施例1〜5及び比較例1、2で得られた建築用複合シートについて、透湿抵抗、防水性(耐水度)及びつづり針保持強さを測定し、更に熱劣化を行った。結果を表1に示す。
表1の結果から明かなように、実施例1〜5の建築用複合シートは、透湿抵抗、防水性(耐水度)及びつづり針保持強さのいずれにおいても実用性の面から求められる値を十分に満足している。
一方、比較例1ではポリエチレン樹脂を線状ではなく、全面に接合させているため透湿抵抗が大き過ぎ、また、比較例2では、EVA系ホットメルト接着剤を使用しているため、熱劣化試験で接着面から微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと不織布が剥離し、いずれも建築用複合シートとしては不適当である。
Figure 2005225220
実施例6
ポリエチレン樹脂のテープヤーンクロス(500デニール、5×5本/inch)を熱接着させた織布(森下化学工業株式会社製)と微多孔質ポリオレフィン樹脂シート(エスポアール、三井化学株式会社製商品名)をロールより繰り出し、微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと織布との間に、Tダイ二軸押出ラミネート機(株式会社ムサシノキカイ製、スクリュー径90mm)を用い、規則性のあるジグザグ状に水平距離間隔(開孔の中心から中心までの水平距離)1.5mm に開孔(口径0.7mm )された金属プレートをTダイのリップ部分にあらかじめ固定し、取り付け、低密度ポリエチレン樹脂(ミラソン67、三井化学株式会社製商品名)をTダイ出口樹脂温度260℃、スクリュー回転数50rpmの条件で押出した。織布の低密度ポリエチレン樹脂と接する面へは予めコロナ放電処理(30W・min/m2 )を施し、加工速度120m/min、樹脂厚さ30μmで幅0. 3mm、ピッチ幅1. 2mmとなるように線状にラミネート加工を行い、金属ロールとシリコーンゴムロールで挟圧して、微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと織布とを線状のポリエチレン樹脂溶融押出層(幅0.3mm、間隔1.5mm)により接合した積層体からなる建築用複合シートを得た。
実施例7
表2のように、実施例6で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅0.5mm、間隔60mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例8
表2のように、実施例6、7で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅55mm、間隔150mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例9
表2のように、実施例6〜8で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅0. 03mm、間隔0.4mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例10
表2のように、実施例6〜9で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅55mm、間隔95mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例11
表2のように、実施例6〜10で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅45mm、間隔115mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例12
表2のように、実施例6〜11で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅35mm、間隔80mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例13
表2のように、実施例6〜12で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅0. 03mm、間隔0.15mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
実施例14
表2のように、実施例6〜13で用いた金属プレートとは別の金属プレートを用いて低密度ポリエチレン樹脂を幅0.05mm、間隔110mmとなるように線状に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
比較例3
表2のように、低密度ポリエチレン樹脂を非接触部分がなく全面に押出したこと以外は実施例6と同様にして建築用複合シートを得た。
上記実施例6〜14及び比較例3で得られた建築用複合シートについて、透湿抵抗、防水性(耐水度)及び引張強さを測定した。結果を表2に示す。
表2の結果から明かなように、実施例6〜14の建築用複合シートは、透湿抵抗、防水性(耐水度)及び引張強さのいずれにおいても実用性の面から求められる値を十分に満足している。
一方、比較例3ではポリエチレン樹脂を線状ではなく、全面に接合させているため透湿抵抗が大き過ぎ、建築用複合シートとしては不適当である。
Figure 2005225220
叙上のとおり、本発明の建築用複合シートは、透湿性、防風性(通気性)、防水性(耐水度)、強度(つづり針保持強さ、引張強さ)をバランス良く備えており、特に木造住宅の外壁通気工法における防風層として有用である。また、本発明の建築用複合シートは、微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛との間にポリエチレン樹脂を線状に溶融押し出すことにより効率的に製造でき、安価な建築用複合シートを提供することができる。

Claims (8)

  1. 微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛とが複数の線状のポリエチレン樹脂溶融押出層により接合されていることを特徴とする建築用複合シート。
  2. ポリエチレン樹脂が低密度ポリエチレン樹脂である請求項1記載の建築用複合シート。
  3. 布帛が長繊維スパンボンドポリエステル樹脂系不織布又はポリプロピレン樹脂系不織布である請求項1又は2記載の建築用複合シート。
  4. 布帛がポリオレフィン樹脂のテープヤーンクロスである請求項1又は2記載の建築用複合シート。
  5. ポリオレフィン樹脂がポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂である請求項4記載の建築用複合シート。
  6. ポリエチレン樹脂溶融押出層の間隔が0.2 〜100 mmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の建築用複合シート。
  7. ポリエチレン樹脂溶融押出層の幅が0.1 〜50mmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の建築用複合シート。
  8. ポリエチレン樹脂を微多孔質ポリオレフィン樹脂シートと布帛との間に複数の線状に溶融押出しして複数の線状のポリエチレン樹脂溶融押出層を形成し、該ポリエチレン樹脂溶融押出層が粘着性を有する間に、前記微多孔質ポリオレフィン樹脂シート、ポリエチレン樹脂溶融押出層及び布帛を共に挟圧して接合することを特徴とする建築用複合シートの製造方法。
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