JP2005224158A - 魚の骨取り加工法及びへら - Google Patents

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久助 鹿糠
Kenji Kanuka
研児 鹿糠
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Abstract

【課題】 魚種や食主の嗜好など個別の要求に応ずることができる魚の骨取り加工法及びへらを提供する。
【解決手段】 魚の鰓を鰓蓋部分から切り取り、肛門部と咽喉部における腸の付け根部分を切り取り腸を含む内臓部分を取り出す工程、胸鰭の下側から包丁を入れて真直ぐに切り落として頭部を取り去る工程、鰓蓋部と腹腔から脊柱骨の一側面に沿ってへらを押し込みながら脊柱骨等と肉身との間を剥離する工程、これを裏返して、脊柱骨の他側面に沿ってへらを押し込みながら脊柱骨等と肉身との間を剥離する工程、適時に、外側から鋏又は刃物を差し込み尾部の付け根部分の脊柱骨を切断しかつ頭部の付け根部分の脊柱骨を切断する工程、から成る加工法。また、全体1が把持部2と刀部3とから成り、刀部の上辺部4及び下辺部5は把持部の厚さより薄身に成り、刀部の先端部に凹溝6とこれに続く細長溝7を形成して成るへら。
【選択図】 図1



Description

本発明は、魚の骨取り加工法及びへらに関するものである。
魚類には脊柱骨とそれに付いた肋骨及び神経骨があるが、これらは魚を食べる時に邪魔になることから、日本人の魚離れの原因ともいわれている。
そこで、調理前の下ごしらえ時に、骨も同時に抜き去ることによって、焼魚、煮魚、揚魚にする場合に、腹側も脊側も裂いていない自然の姿のままの調理をすることができるとともに、歯の弱い人や老人や子供でも魚の骨を気にすることなく、抵抗なしに食べることができる加工法を、すでに特許第1822725号(特公平5−20053号)に係る発明として公表しているが、この加工法では魚種や食主の嗜好などに合わせた個別の要求に応ずることはできない欠点があった。
また、本発明者らはこのような欠点を除去する発明として特願2000−258726号(特開2002−65150号)を開発したが、使用するへらに課題があったことから不十分なものであった。
特公平5−20053号 特開2002−65150号公報
そこで、本発明にあっては、へらの構成を改良するとともに全体として改良した骨取り加工法を提供することを目的とするものである。
本発明は、魚の鰓を鰓蓋部分から切り取り、肛門部と咽喉部における腸の付け根部分を切り取り腸を含む内臓部分を取り出す工程、胸鰭の下側から包丁を入れて真直ぐに切り落として頭部を取り去る工程、鰓蓋部と腹腔から脊柱骨の一側面に沿ってへらを押し込みながら脊柱骨と肉身との間を剥離する工程、これを裏返して、脊柱骨の他側面に沿ってへらを押し込みながら脊柱骨と肉身との間を剥離する工程、適時において、外側から鋏又は刃物を差し込み尾部の付け根部分の脊柱骨を切断しかつ頭部の付け根部分の脊柱骨を切断する工程、から成る魚の骨取り加工法である。
また、本発明において使用するへらは、全体が把持部と刀部とから成り、刀部の上辺部及び下辺部は把持部の厚さより薄身に成り、この刀部の先端部には凹溝とこれに続く細長溝が形成されている。
したがって、生魚を俎板に置き、頭部を切り落とした身体にへらを,その刀部の先端部を脊柱骨一方の側面に接するように差し込んだ後、この脊柱骨の一側面に沿って奥の尾部方向ヘ押し込むように移動する。この時、へらによって魚の皮部分が破れない所でへらの押し込みを停止する。これによって一側肉身部分と脊柱骨と肋骨及び神経骨が完全に剥離するようになる(図5参照)。
しかる後に、残った生魚の他側の半身部分を上側にして俎板に置き、へらによって前記同様の作業をすれば、他側の半身部分も脊柱骨等から完全に剥離することになる。
適時に、外側から鋏または適当な刃物を差し込み、尾部の付け根部分の脊柱骨を切断し、また頭部の付け根部分の脊柱骨を切断する。
本発明の加工法を実施した生魚肉を販売することにより、家庭において魚料理の下ごしらえやアラ等の処理をする面倒さが一掃されるから、各家庭において何時でも簡単に食べられる魚を提供することができるようになり、魚肉の食用普及による健康増進の効果とともにその経済的効果は大きい。
本発明の加工方法の工程を説明する。
1 魚の鰓を鰓蓋部分から切り取り、腸を含む内臓部分を肛門部を切り取るとともに、前記鰓の咽喉部を切取って腸を含む内臓部分を取り出す工程。
2 頭部が必要でないときは、胸鰭の下側から包丁を入れて真直ぐに切り落とし、頭部を取り去る工程。
3 鰓蓋部と腹腔から脊柱骨の一側面に沿って、へらを押し込みながら脊柱骨と肋骨及び神経骨と肉身との間を剥離する工程。
4 これを裏返して、脊柱骨の他側面に沿ってへらを押し込みながら脊柱骨と肋骨及び神経骨と肉身との間を剥離する工程。
5 適時において、外部から鋏又は刃物を差し込み、尾部の付け根部分の脊柱骨を切断しかつ頭部の付け根部分の脊柱骨を切断する工程。
その後の包装工程としては、調理の終った魚を真空包装するか、脱酸素剤との同封処理をするか、鮮魚状態のままか、一夜干しなどをして包装し、流通し易い形の商品に仕上げる。
本作業工程で使用するへらは、次の構成から成る。
1はアルミニウム材またはステンレス材によって構成する本体で、この本体は把持部2と刀部3とから成る。
4は刀部3の上辺部で、この反対側には下辺部5があり、いずれも把持部2の材厚より薄く形成する。
6は刃部3の先端部に設けた凹溝で、この凹溝に続いて両側面部に細長溝7,7を形成する。
全体の斜視図 図1A−A線の断面図 図1B−B線の断面図 図1C−C線の断面図 (a)(b)(c)はへら使用時の状態説明図
符号の説明
2 把持部
3 刀部
4 上辺部
5 下辺部
6 凹溝
7 細長溝

Claims (2)

  1. 魚の鰓を鰓蓋部分から切り取り、肛門部と咽喉部における腸の付け根部分を切り取り腸を含む内臓部分を取り出す工程、
    胸鰭の下側から包丁を入れて真直ぐに切り落として頭部を取り去る工程、
    鰓蓋部と腹腔から脊柱骨の一側面に沿ってへらを押し込みながら脊柱骨等と肉身との間を剥離する工程、
    これを裏返して、脊柱骨の他側面に沿ってへらを押し込みながら脊柱骨等と肉身との間を剥離する工程、
    適時に、外側から鋏又は刃物を差し込み尾部の付け根部分の脊柱骨を切断しかつ頭部の付け根部分の脊柱骨を切断する工程、
    から成る魚の骨取り加工法。
  2. 全体が把持部と刀部とから成り、刀部の上辺部及び下辺部は把持部の厚さより薄身に成り、この刀部の先端部には凹溝とこれに続く細長溝を形成して成ることを特徴とする請求項1の加工法において使用するへら。

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104522136A (zh) * 2014-09-01 2015-04-22 宏拓食品(福建)有限公司 长条形鱼类宰杀去骨刀
JP2018019672A (ja) * 2016-08-05 2018-02-08 神奈川県 魚体中骨抜き具
JP2019030224A (ja) * 2017-08-04 2019-02-28 株式会社Tapp 魚処理用ナイフ

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