JP2005224024A - 組電池及び電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】 組電池を構成する電池セル間での充電効率差に起因する影響に効果的に対処する技術を提供する。
【解決手段】 複数の電池セルを有する組電池において、組電池を構成する第1の電池セル(リチウムイオン電池セル111〜113)と第2の電池セル(ニッケル水素電池セル121)との充電効率の差に基づいて、第1の電池セルを充電する充電電流が分流される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の電池セルで構成された組電池及び電池パックにおいて、電池セル間での充電効率の差に起因する影響に効果的に対処する技術に関する。
複数のリチウムイオン電池セルを直列に接続した組電池を充電する充電装置の一例が、特開平6−165399号公報に開示されている(特許文献1参照)。この充電装置には、各リチウムイオン電池セルに対応させて、リチウムイオン電池セルに並列接続可能なバイパス回路と電圧検出器が設けられている。そして、電圧検出器で所定のリチウムイオン電池セルが充電停止電圧(満充電)に達したことを検出した場合に、当該リチウムイオン電池セルに設けられているバイパス回路を当該電池セルに並列に接続し、以降、充電電流を当該バイパス回路へ流すことにより当該電池セルが過充電になることを防止している。
特開平6−165399号公報
このような充電装置では、充電完了まで充電した場合には各電池セルが過充電になることが防止されつつ満充電とすることができるが、充電途中で充電を停止した場合には、各電池セルには充電された電気の量(残容量)に差が発生している場合がある。このように、組電池を構成する電池セル間に残容量差が発生すると、種々の不都合が生じる。
例えば、電池セル間に残容量差が発生している状態で組電池を放電させる(すなわち、組電池を消費する)と、残容量が少ない電池セルの残容量が先になくなることで、他の電池セルに残容量があるにもかかわらず組電池として使用不可状態となり、各電池セルの性能を十分に活用することができない可能性がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、組電池を構成する電池セル間での充電効率差に起因する影響に効果的に対処するのに資する技術を提供することをその目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、複数の電池セルを有する組電池が構成される。
電池セルとしては、典型的には、リチウムイオン電池セルやニッケル水素電池セルやニッケルカドミウム電池セルが用いられ得る。組電池は、同じ種類の電池セル(例えば、リチウムイオン電池セルのみ)で構成されている場合、また異なる種類の電池セル(例えば、リチウムイオン電池セルとニッケル水素電池セル)で構成されている場合を広く包含する。また、組電池中の各電池セルは相互に直列に接続してもよく、あるいは並列に接続してもよい。
このような、組電池の出力電圧の仕様(一般的に公称電圧と称呼されている。)は、組電池を構成する電池セルの種類、数、接続態様等によって決定される。典型的には、複数の電池セルを直列に接続した組電池の公称電圧は、各電池セルの公称電圧を加算した値として設定することができる。組電池の中でも、公称電圧が概ね9.6V,12V,14.4V,18V,24V等の組電池は電動工具等の機器で多用されている。特に電動工具用の組電池では、瞬間的な大出力に加え、継続的な大出力が要求される場合が多く、できる限り組電池の性能を高く維持しておく必要がある。また、電動工具用の組電池は、概して電池の消費量が多い使用状況にある場合が多く、充電器で繰り返し充電しつつ使用するので高い耐久性が要求されることが多い。
複数の電池セルでは、電池セルの種類、残容量、温度、充電電流の大きさ等、種々の要因により充電効率に差が発生する場合がある。アンペア・アワー効率とも称呼される充電効率は、電池セルの放電電気量(Ah)の充電電気量(Ah)に対する比率(%)で示される。電池セルの放電電気量(Ah)、すなわち当該電池セルを放電した時に取り出せる電気量(Ah)は、当該電池セルに実際に充電された電気量(Ah)を示す。例えば、リチウムイオン電池セルとニッケル水素電池セルとでは、リチウムイオン電池セルの方が充電のロスが小さいので、電池セルの残容量、温度、充電電流の大きさ等種々の条件が同等とであれば、リチウムイオン電池セルの方が充電効率が高いことが知られている。また、この充電効率は、同じ電池セルにおいても、上記した残容量、温度、充電電流の大きさ等種々の条件の変化に追随して変化する場合がある。
そして、典型的には、このように、充電効率が高い電池セルと充電効率が低い電池セルとを直列に接続して同時に充電した場合、充電効率の高い電池セルの方が、所定時間内に充電される電気の量(残容量)が多い。このように電池セルの充電効率差に起因して電池セル間に残容量差が生じると、上記従来の技術において説明したように各電池セルの性能を十分に引き出し難い場合がある。
本発明に係る組電池では、かかる問題に対処するべく、組電池を構成する第1の電池セルと第2の電池セルとの充電効率の差に基づいて、第1の電池セルを充電する充電電流が分流される。
「第1の電池セル」は、「第2の電池セル」と同じ種類の電池セル、異なる種類の電池セルである場合を全て包含する。また、組電池を構成する複数の電池セルの中には、少なくとも第1の電池セルと第2の電池セルが1つずつあれば足りる。すなわち、複数の第1の電池セルや第2の電池セルが設けられていてもよい。第1の電池セルが複数設けられている場合には、充電電流が分流される第1の電池セルは1つでも複数でもよく、また、充電電流が分流される第1の電池セルが経時的に変化してもよい。
また、第1の電池セルの充電電流が分流される経路は、電池群中の1又は複数の第1の電池セルに個別に設けられている態様、複数の第1の電池セルに共通して設けられている態様、これらの態様が混在している場合等を全て包含する。
また、「組電池を構成する第1の電池セルと第2の電池セルとの充電効率の差に基づいて」とは、予め、各電池セルに対応する充電効率が設定されておりこの充電効率の差に基づく場合、充電効率の差に関する指標を検出しつつ検出された充電効率の差に関する指標に基づく場合、両方を併用する場合等、全てを好適に包含する。充電効率の差に関する指標を検出する場合、該指標として、電池セルの残容量指標(典型的には、電圧値等)、温度指標、充電電流の大きさ等の中から少なくとも1つが適宜選択されるのが好ましい。
また、「充電電流が分流される」とは、電池セルを充電する充電電流の充電電気量(Ah)の全部、一部を分流する場合を広く包含する。この充電電気量(Ah)は、充電電流の電流値(A)と時間(h)の積算値で示されるので、分流する充電電気量(Ah)を決定する場合に、分流する電流値(A)を固定しつつ分流する時間(h)を決定する態様、分流する時間(h)を固定しつつ分流する電流値(A)を決定する態様、分流する電流値(A)及び分流する時間(h)を決定する態様を全て包含する。典型的には、第2の電池セルと比較して充電効率の高い第1の電池セルの充電電流の一部が所定のタイミングで分流されつつ組電池の充電が行われる。また、第1の電池セルと第2の電池セルの充電効率の差が大きいほど、第1の電池セルの充電電流から分流される充電電気量(Ah)は多くなるように構成されるのが好ましい。
また、充電電流が分流される態様は、充電電流がバイパスされる態様を包含する。
また、本発明の組電池は、少なくとも第1の電池セルを充電する充電電流が分流される構成となっていればよく、第2の電池セルを充電する充電電流も分流されるような構成となっている場合も好適に包含する。
また、第1の電池セルの充電電流が分流される経路(回路)は、組電池の構成に組み込まれていても良いし、組電池の構成外に設けられていてもよい。例えば、組電池が組み込まれる電池パック側等に設けられていてもよい。
本発明の組電池によれば、第1の電池セルと第2の電池セルとの充電効率の差に基づいて、第1の電池セルを充電する充電電流を分流しつつ、典型的には、充電効率の差による第1の電池セルと第2の電池セルとの残容量差の発生を防止しつつ各電池セルをバランス良く充電することができる。また、既に電池セル間に残容量差が発生している場合には、残容量差を縮小することができる。これにより、充電時には充電効率の高い電池セルに過放電が発生し難く、放電時には充電効率の低い電池セルに過放電が発生し難い。また、組電池の充電を途中で停止して放電をした場合でも、上記従来の技術に記載した問題が発生する可能性が低減され、これによって、各電池セルの性能を十分に活用することが可能となった。
また、本発明の組電池は、前述したように、でき得る限り組電池の性能を高くしておく必要性及び高い耐久性が要求される電動工具の組電池にも好適に適用される。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の組電池において、前記した第1の電池セルは、第2の電池セルとは種類が異なる。
異なる種類の電池セルとしては、典型的には、リチウムイオン電池セルやニッケル水素電池セルやニッケルカドミウム電池セル等の中から適宜選択される。典型的には、第1の電池セルとしては、公称電圧が高く(約3.6V)充電効率が高いリチウムイオン電池セル、第2の電池セルとしては、リチウムイオン電池セルと比較して公称電圧が低く(約1.2V)充電効率が低いニッケル水素電池セルが用いることができる。これにより、リチウムイオン電池セルとニッケル水素電池セルのそれぞれの特長を生かした組電池が形成される。また、例えば、リチウムイオン電池セル3個とニッケル水素電池セル1個で、容易に、前述した電動工具等の多くの機器で用いられている公称電圧12V(3.6×3+1.2=12)の組電池を形成することができる。勿論、上記した組み合わせ以外の組み合わせも、好適に包含する。
このように、種類が異なる電池セルは前記した充電効率に差があるので、電池セル間に残容量差が発生し易い。本発明の組電池では、典型的には、充電効率の高いリチウムイオン電池セルを充電する充電電流が分流され得る。すなわち、充電効率の比較的高いリチウムイオン電池セルに充電される電気の量(残容量)を調整して残容量差の発生を防止しつつ、充電効率の比較的低いニッケル水素電池セルと同時にバランス良く充電をすることができる。これにより、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の組電池において、第1の電池セルに、電池セルを充電する充電電流が分流される分流回路を並列接続可能であり、充電効率の差に基づいて、分流回路に分流される充電電流の量が決定される。
分流回路としては、分流回路を第1の電池群に並列接続することにより、第1の電池群に流れる充電電流の全部もしくは一部が分流回路に流れ、分流することが可能な構成を広く包含する。典型的には、抵抗等で構成された所定のインピーダンス回路を有している。そして、この分流回路が第1の電池セルと第2の電池セルの充電効率の差に対応して決定された時間(h)第1の電池セルに接続されることで充電電気量(Ah)が調節される。
また、分流回路は、1つの第1の電池セルに設けられる場合、複数の第1の電池セルにそれぞれ設けられる場合、複数の第1の電池セルに共通で設けられる場合等を全て包含する。
分流回路を第1の電池セルに並列接続可能にする態様としては、典型的には、分流回路を第1の電池セルへ並列状態に接続もしくは非接続を切り換える切換手段が設けられる。この切換手段は閉状態(オン状態)になることで分流回路が第1の電池セルへ並列状態に接続される。また、切換手段は開状態(オフ状態)になることで分流回路の第1の電池セルへの接続が遮断される(非接続状態とされる)。
また、分流回路が、充電期間中に第1の電池セルに接続される回数は任意である。
また、「分流される充電電流の量」とは、典型的には、前述した分流される充電電気量(Ah)を示す。
本発明の組電池によれば、簡単で安価に、第1の電池セルを充電する充電電流が分流される構成を実現することができる。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の組電池において、前記した充電効率の差に基づいて、分流回路を第1の電池セルへ接続状態とする時間と非接続状態とする時間の比率を決定する。そして、決定した比率に基づいて接続状態と非接続状態とを繰り返す。
「分流回路を第1の電池セルへ接続状態とする時間と非接続状態とする時間の比率」とは、典型的には、分流回路を第1の電池セルへ接続した状態をオン状態、接続していない状態をオフ状態とすれば、同一周期で接続/非接続が繰り返される時の1周期中のオン状態の時間の比率を示す。本明細書では、以降、この比率をデューティー比と称呼する。そして、第1の電池セルと第2の電池セルとの充電効率の差に基づいてデューティー比が決定される。典型的には、第2の電池セルと比較して充電効率の高い第1の電池セルの充電電流の一部が、決定されたデューティー比で第1の電池セルへの接続/非接続が繰りかえされる分流回路に分流されつつ、組電池の充電が行われる。また、第1の電池セルと第2の電池セルの充電効率の差が大きいほど、デューティー比を大きくして第1の電池セルの充電電流から分流される充電電気量(Ah)が多くなるように構成されるのが好ましい。デューティー比を調節することにより第1の電池セルから充電電流が分流される時間(h)が調節され、第1の電池セルから分流される充電電気量(Ah)の調節を容易に行うことができる。
この際、分流回路が第1の電池セルへ接続されることで分流される充電電流の電流値(A)が一定である態様、可変である態様を全て包含する。分流される充電電流の電流値(A)が一定であれば、充電効率の差に基づいたデューティー比の決定が容易となる。
本発明の組電池によれば、各電池セルの充電効率の差に基づいて自動的に上記したデューティー比が決定され、これに基づいて分流回路が第1の電池セルへ接続されるので、種々の要因により逐次変化する電池セルの充電効率に追随して上記デューティー比を決定することが容易である。
(請求項5に記載の発明)
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれかに記載の組電池を備えた電池パックが構成される。
「電池パック」は、典型的には、組電池、充電器などの外部機器を用いて組電池を充電する回路構成、電動工具等の機器を接続して組電池を放電する(すなわち、組電池を消費する)回路構成を有する。また、「電池パック」は、好ましくは、上記組電池と、上記回路構成及び充電器や電動工具等の機器の対応する端子に接続可能な接続端子が実装されたプリント基板とが収容される筺体を備え、充電器や電動工具等の機器に着脱及び接続可能な構成となっている。
そして、本発明の電池パックは、さらに、前記した充電効率の差に関する指標を検出する検出手段と、当該充電効率の差に関する指標から第1の電池セルを充電する充電電流を分流するタイミングを決定する制御手段を有している。
「充電効率の差に関する指標」は、少なくとも制御手段が、これに基づいて第1の電池セルを充電する充電電流を分流するタイミングを決定することができればよく、第1の電池セル及び第2の電池セル、もしくは第1の電池セルと第2の電池セルのうちの一方の電池セルについて検出される場合等をいずれも好適に包含する。
「検出手段」は、このような充電効率の差に関する指標を検出するのに要する回路構成、及び部品等を示す。
また、「制御手段」は、典型的には、CPUや、ROM等の記憶手段を用いて構成される。記憶手段には、予め、充電効率の差に関する指標から第1の電池セルを充電する充電電流を分流するタイミングを決定するプログラムが記憶されているのが好ましい。典型的には、記憶手段には、検出手段による検出値を用いて、第1の電池セルに設けられた分流回路を第1の電池セルに接続するデューティー比を決定するプログラムが記憶されている。これによれば、制御手段は、種々の電池セルの充電効率の差に基づいて容易にデューティー比を決定して、決定したデューティー比で第1の電池セルへの分流回路の接続/非接続を繰り返しつつ組電池を充電することができる。なお、記憶手段は、制御手段とは別の部材で構成されていてもよい。
本発明の電池パックでは、電池パックが有する組電池の第1の電池セルと第2の電池セルにつき、充電効率の差による電池セル間の残容量差の発生を防止しつつ各電池セルをバランス良く充電することができる。また、既に電池セル間に残容量差が発生している場合には、残容量差を縮小することができる。これにより、本発明は、請求項1に記載の発明の組電池と同等の効果を奏する。
(請求項6に記載の発明)
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の電池パックの検出手段で検出する充電効率の差に関する指標として、残容量指標、温度指標、充電電流のうち少なくとも1つが用いられる。
電池セルが放電を終了するまでに取り出すことができる電気量(Ah)を示す。
そして、「残容量指標」は、充電効率の差に関する指標として少なくとも第1の電池セルの充電電流を分流するタイミングを決定するのに用いることができればよく、残容量そのもの、残容量を決定することができる電圧等の検出値をいずれも包含する。残容量を示す指標として電池セルの電圧の検出値を用いることができれば、測定が容易であり好ましい。
また、「温度指標」は、充電効率の差に関する指標として少なくとも第1の電池セルの充電電流を分流するタイミングを決定するのに用いることができればよく、温度そのもの、温度を決定することができる値をいずれも包含する。典型的には、電池セルの近傍に設けられたサーミスタの出力信号として構成される。サーミスタのうち、負の温度特性を有するNTCサーミスタは温度上昇に伴いインピーダンス値が低下する特性を有するので、低温状態では、サーミスタのインピーダンス値が高い。そして、サーミスタが高温状態となると、低温状態の時と比較してサーミスタのインピーダンス値が低くなる。このため、サーミスタ両端で検出される電圧値は、サーミスタが高温状態となると低温状態の際と比較して小さくなる。そこで、サーミスタ両端の電圧値に基づいて当該電池セルの温度を判別することができる。
また、「充電電流」は、少なくとも第1の電池セルの充電電流を分流するタイミングを決定するのに用いることができればよく、充電電流値そのもの、充電電流値を決定することができる値をいずれも包含する。典型的には、組電池の充電電流を検出するための抵抗素子が組電池に直列に接続されていて(一般的に、シャント抵抗と称呼される。)、この抵抗素子の両端の電圧降下を測定することで、充電電流の大きさを検出することができる。
これらの充電効率の差に関する指標は、第1の電池セルの充電電流を分流するタイミングを決定するのに、複数用いても良いし単独で用いても良い。
また、「分流するタイミング」は、充電期間を通して1回、複数回である場合を全て包含する。分流回路を第1の電池セルに所定のデューティー比で接続する場合、この接続のタイミングも「分流するタイミング」に好適に包含される。
本発明の電池パックによれば、簡単な構成で、容易に第1の電池セルの充電電流を分流するタイミング(典型的には、前述したデューティー比)を決定することができる。
本発明によれば、組電池を構成する電池セル間での充電効率差に起因する影響に効果的に対処するのに資する技術が提供されることとなった。
(第1の実施の形態)
以下に、本発明を実施するための最良の形態の一例につき、図面を参照しつつ説明する。本実施の形態では、一例として、リチウムイオン電池群とニッケル水素電池群を直列に接続し、リチウムイオン電池群の充電電流を分流する分流回路を設けた組電池を備えた電池パックについて説明する。本実施の形態に係る電池パック100の構成を図1のブロック図に模式的に示す。また、図1では、電池パック100を充電する充電器200の一例の構成も併せて示す。
まず、図1を用いて電池パック100の構成を説明する。
電池パック100は、上記した組電池と、充電器200等の外部機器を用いて組電池が充電される回路構成、及び電動工具等の機器が接続された時に組電池が放電される(すなわち、組電池が消費される)回路構成、及び充電器200や電動工具等の機器の対応する端子に接続可能な端子TE1〜TE6が実装されたプリント基板とを有する。また、電池パック100は、図示は省略しているものの、組電池やプリント基板が収容される筺体を備え、充電器200や電動工具等の機器に着脱可能な構成となっている。そして、電池パック100が充電器200に装着されると、電池パック100の端子TE1〜TE6が対応する充電器200の端子TE11〜TE16に接続され、充電器200を用いて電池パック100の組電池を充電可能な状態となる。一方、図示省略しているものの、電池パック100が電動工具等の機器に装着されると、電池パック100の端子TE1〜TE6が対応する機器の端子に接続され、電池パック100の組電池で機器に電源を供給可能な状態となる。
上記した電池パック100の筺体に収容されている組電池としては、リチウムイオン電池群110とニッケル水素電池群120が直列に接続された組電池が設けられている。また、プリント基板に実装されている各種回路構成は、CPUを有し電池パック100の動作を制御する電池制御部130、組電池を充電する充電制御プログラムやパラメータ等が記憶されているROM140、ニッケル水素電池群120の近傍に配置されたサーミスタTM、充電器200ないしは充電後の電池パック100を機器に接続する端子TE1〜TE6、電池制御部130によって切り換えられるスイッチSW1、抵抗R1を備えている。
リチウムイオン電池群110は、本発明における「第1の電池セルが複数個接続された電池群」に対応する要素である。また、電池制御部130は本発明における「制御手段」に対応する要素である。
ここで、組電池について詳細を説明する。前記したように、リチウムイオン電池群110とニッケル水素電池群120は直列に接続されている。また、リチウムイオン電池群110を構成するリチウムイオン電池セル111〜113は、リチウムイオン電池群110内で直列に接続されている。一方、ニッケル水素電池群120は、1個のニッケル水素電池セル121によって構成されている。
1本のリチウムイオン電池セルの公称電圧は約3.6V、1本のニッケル水素電池セルの公称電圧は約1.2Vに設定されているため、直列に接続した3本のリチウムイオン電池セル111〜113でリチウムイオン電池群110と、1本のニッケル水素電池セル121でニッケル水素電池群120とを直列に接続することで、電池パック100の公称電圧を12V(3.6V×3+1.2V=12V)に設定することができる。
リチウムイオン電池セル111〜113は、本発明の「第1の電池セル」、ニッケル水素電池セル121は、本発明の「第2の電池セル」に対応する。また、リチウムイオン電池セル111〜113とニッケル水素電池セル121は、本発明の「種類が異なる」電池セルに対応する。
このように構成された組電池のリチウムイオン電池群110のプラス側(図1に示す上側)は電池パック100の端子TE1と、ニッケル水素電池群120のマイナス側(図1に示す下側)は電池パック100の端子TE2と接続されている。電池パック100が充電器200に装着されると、端子TE1,TE2は、後述する充電器200の端子TE11,TE12にそれぞれ接続され、リチウムイオン電池群110及びニッケル水素電池群120が充電される。また、電池パック100が電動工具等の機器に装着されると、端子TE1,TE2は、機器の対応する端子に接続され、リチウムイオン電池群110及びニッケル水素電池群120が放電をして機器に電源を供給する。
ニッケル水素電池群120の近傍には、負の温度特性を有するNTCサーミスタTMの本体が配置されており、ニッケル水素電池群120の温度が上昇するとサーミスタTMのインピーダンスが低下する構成となっている。サーミスタTMの一端は端子TE4及び電池制御部130の接地端子135に、サーミスタTMの他端は端子TE5及び電池制御部130の端子136に接続されている。
これにより、電池パック100が充電器200に装着されて、電池パック100の端子TE5が充電器200の端子TE15に、又電池パック100の端子TE4が充電器200の端子TE14に接続されると、充電器200の制御部230は、サーミスタTMの両端の電圧値を所定時間毎に検出する。これに基づき、サーミスタTMのインピーダンス値の変化、ひいては、ニッケル水素電池群120の温度が高温状態であるか否かを判別することができる。
また、電池パック100の電池制御部130でも、接地端子135,136間の電位差(サーミスタTMの両端の電圧値)から、ニッケル水素電池群120の温度が高温状態であるか否かを判別することができる。
このように電池制御部130で、電池群や電池セルの温度を検出する部品及び回路構成、すなわち本実施の形態では、ニッケル水素電池群120の温度を検出するためのサーミスタTM、及び電池制御部130の端子135,136とサーミスタTMの接続が本発明の「充電効率の差に関する指標を検出する検出手段」に対応する。また、検出手段としては、このような構成に加え、電池制御部130で実行される、ニッケル水素電池群120の温度を算出するための処理(後述する、図2に示すプログラムのステップS14)を含めて上記検出手段としてもよい。
また、ROM140は端子TE6に接続されており、電池パック100が充電器200に装着されると、端子TE6が後述する充電器200の端子TE16に接続される。後述する充電器200の制御部230は、ROM140から端子TE6、端子TE16を介して、予めROM140に記憶されている電池パック100の充電制御プログラムや電池パック100の固有パラメータを読み取ることができる。
また、リチウムイオン電池セル113のマイナス端子とニッケル水素電池セル121のプラス端子の間には接続点Pが設けられている。接続点Pは、電池制御部130の端子132に接続されている。また、リチウムイオン電池群110のプラス側は、電池制御部130の端子131に、ニッケル水素電池群120のマイナス側は電池制御部130の端子133に接続されている。これにより、電池制御部130は、リチウムイオン電池群110の電圧値とニッケル水素電池群120の電圧値をそれぞれ検出することができる。
また、接続点Pは、スイッチSW1の一端に接続されている。スイッチSW1の他端は、抵抗R1の一端に接続されている。そして、抵抗R1の他端は、リチウムイオン電池群110のプラス側に接続されている。これにより、端子TE1、リチウムイオン電池群110のプラス側、抵抗R1の一方端(前記した他端)、電池制御部130の端子131が接続されている。
また、端子TE2、ニッケル水素電池群120のマイナス側、電池制御部130の端子133が接続されている。
また、端子TE3は電池制御部130の電源端子134と接続され、これにより、電池制御部130の作動電源(後述する充電器200の第2電源回路250の出力であり、概ね5Vの制御電源)が充電器200より供給されている。
また、端子TE4は電池制御部130の接地端子135と接続され、これにより、電池制御部130の接地端子135が接地されている。
そして、スイッチSW1は電池制御部130により開状態(オフ)もしくは閉状態(オン)とすることができる。
スイッチSW1が開状態(オフ)の場合には、端子TE1→リチウムイオン電池群110→ニッケル水素電池群120→端子TE2に組電池の充電電流が流れ、これによって、リチウムイオン電池群110及びニッケル水素電池群120が充電される。
スイッチSW1が閉状態(オン)の場合には、リチウムイオン電池群110の充電電流の一部(例えば、充電電流の1/100)が、端子TE1→抵抗R1→スイッチSW1→ニッケル水素電池群120→端子TE2に流れる。これによって、リチウムイオン電池群110に供給される充電電気量(Ah)が、ニッケル水素電池群120に供給される充電電気量(Ah)と比較して相対的に少なくなる。
このように抵抗R1、スイッチSW1が設けられ、スイッチSW1がオンすることでリチウムイオン電池セルに並列接続される回路が、本発明の「分流回路」に対応する。
ここで、抵抗R1は、スイッチSW1がオンした場合に、分流回路に流す充電電流の量に基づいて算出した抵抗値の抵抗素子を選択する。
また、上記したように各部品を接続することにより、電池制御部130が、端子132及び端子133間の電位差を検出して算出したニッケル水素電池群120の電圧値が、本発明の「残容量指標」に対応する要素である。
このように、残容量指標を検出する回路構成、すなわち本実施の形態では、ニッケル水素電池群120の電圧を検出する回路構成(端子132及び端子133間の電位差を検出する回路構成)及び部品もまた、本発明の「充電効率の差に関する指標を検出する検出手段」に対応する。また、検出手段としては、このような構成に加え、電池制御部130で実行される、端子132及び端子133の電位差を検出しニッケル水素電池群120の電圧を算出するための処理(後述する、図2に示すプログラムのステップS14)を含めて上記検出手段としてもよい。
また、電池制御部130は記憶部を有しており、記憶部には、予め、検出手段により検出したニッケル水素電池群120の温度と電圧値から充電効率差に基づいてスイッチSW1をオン/オフする比率(デューティー比)を決定するプログラム等が記憶されている。
次に、電池パック100を充電する充電器200の構成の概要を説明する。
充電器200は、AC入力電源を電池パック100充電用の直流電源に変換する電源回路210、電源回路210を制御する充電制御部220、充電器200の動作を制御する制御部230、充電器200が充電動作を行うためのパラメータ等(充電器200の型式等による)が記憶された記憶部240、電源回路210が出力する直流電源を制御用電源に変換する第2電源回路250、充電電流検出用のシャント抵抗R11、電池パック100のサーミスタTM両端の電圧値検出用の分圧抵抗R12、電池パック100との接続のための端子TE11〜TE16、AC入力電源を接続する入力端子SE11,SE12を備えている。
電源回路210の入力側は、AC入力電源を接続可能な入力端子SE11,SE12に接続されている。また、電源回路210の出力側は、充電制御部220の制御のもとに、電源回路210でAC入力電源から変換され電池パック100を充電する直流電源の電源供給端子TE11に接続されている。また、抵抗R11を介して接地端子TE12に接続されている。
電池パック100や充電器200内のIC等に概ね5Vの制御用電源を供給する第2電源回路250の入力側は、電源回路210と接続されている。また、第2電源回路250の出力側は、制御用電源の出力端子TE13、制御用電源の接地端子TE14に其々接続されている。
出力端子TE13は、サーミスタTMの電圧値検出用分圧抵抗R12を介して端子TE15、及び制御部230に接続されている。
さらに、制御部230には、記憶部240、端子TE12,TE16、及び充電制御部220が接続されている。
次に、引き続き図1を用いて、電池パック100(リチウムイオン電池群110及びニッケル水素電池群120)を充電器200で充電する一般的な動作を説明する。
まず、充電器200の入力端子SE11,SE12にAC入力電源が接続される。これにより、電源回路210でAC入力電源が変換された直流電源が第2電源回路250に入力され、第2電源回路250に入力された直流電源は第2電源回路250で制御用電源に変換される。制御用電源は、充電器200内の制御部230、充電制御部220、記憶部240等に供給され、これによって充電器200は動作を開始する。
電池パック100が充電器200に装着されると、充電器200の各端子TE11〜TE16が電池パック100の端子TE1〜6にそれぞれ接続される。これにより、電池パック100の電池制御部130は、充電器200の第2電源回路250から制御用電源の出力端子TE13を介して電池パック100の端子TE3、及び制御用電源の接地端子TE14を介して電池パック100の端子TE4に制御用電源が供給されることで、電池制御部130に制御用電源が供給され、動作を開始する。この際、電池パック100のスイッチSW1は、初期状態として開状態となっている(オフしている)。
このように接続されることにより、前述したように、充電器200の制御部230は、電池パック100のROM140に記憶されている充電制御プログラムや電池パック100の固有パラメータを端子TE4、端子TE14を介して読み取る。制御部230は、ROM140から読み取った充電制御プログラムとパラメータ等の情報を用いて、電池パック100の充電開始時の好適な充電電流値を算出し、充電制御部220に当該充電電流値を指示する信号を出力する。充電制御部220は、制御部230から出力された信号に基づいて、電源回路210が当該充電電流値を出力するように制御する。このようにして電池パック100のリチウムイオン電池群110と、ニッケル水素電池群120に対して充電が開始される。
また、制御部230は、シャント抵抗R11を用いて充電電流値を監視していて、充電電流値が設定値以下になった場合等には、組電池(リチウムイオン電池群110と、ニッケル水素電池群120)の充電が完了したことを判別し、充電動作を終了する。
また、充電動作中、制御部230は、端子TE5、端子TE15を介してサーミスタTMの出力信号を受信している。制御部230は、抵抗R12を用いて概ね5Vの制御用電源電圧を分圧した、端子TE15の電位を検出してサーミスタTMの両端の電圧値を監視している。そして、制御部230は、温度が上昇するとインピーダンスが低下するサーミスタTMの特性に基づいて、サーミスタTMが近傍に配置されているニッケル水素電池群120の温度が設定温度未満であることを監視している。制御部230は、ニッケル水素電池群120の温度が設定温度以上であることを検出した場合、充電制御部220に充電動作を停止する信号を出力する。一般的に、ニッケル水素電池セルはリチウムイオン電池セルと比較して充電動作により温度が上昇し易く、然るに、少なくともニッケル水素電池群120の温度を監視することにより各電池群の温度上昇による不具合を防止することができる。
このようにして、充電器200を用いて、電池パック100のリチウムイオン電池群110とニッケル水素電池群120が充電される。
ところで、一般的にリチウムイオン電池セルとニッケル水素電池セルでは、前記したように充電効率が相違する。電池セルの残容量、温度、充電電流の大きさ等種々の条件が同等とであれば、リチウムイオン電池セルの方が充電効率が高いことが知られている。また、この充電効率は、同じ電池セルにおいても、上記した残容量、温度、充電電流の大きさ等種々の条件の変化に追随して逐次変化する。
そして、上記した条件の変化により充電効率が変化する度合いは電池セルの種類により相違する。具体的には、ニッケル水素電池セルはリチウムイオン電池セルと比較して、電池の温度が高温になるにつれ充電効率が低下し易い。また、ニッケル水素電池セルはリチウムイオン電池セルと比較して、電池セルの残容量が多くなるにつれ充電効率が低下し易い。すなわち電池セルの温度が高温になる程、また、電池セルの残容量が多くなる程、リチウムイオン電池セルの充電効率とニッケル水素電池セルの充電効率との差が広がる(ニッケル水素電池セルの充電効率が一層低くなる)傾向にある。このように充電効率の差が広がれば、一層各電池セル間に残容量差が生じ易くなり、上記従来の技術にて説明したように種々の不具合が発生し易くなる。
そこで、本発明の電池パック100につき、充電効率に起因するリチウムイオン電池群110とニッケル水素電池群120間の残容量差の発生を防止しつつ組電池を充電する動作を、図2〜図4を用いて説明する。電池パック100の電池制御部130のCPUが実行する電池群間の残容量差の発生を防止するプログラムのフローチャート図を図2に、また、デューティー比のマッピングデータの一例を図3に、これに基づいてスイッチSW1がオン/オフする(分流回路が接続/非接続状態を繰り返している)状態を示すタイミングチャート図を図4に示す。
充電器200に電池パック100が接続されると、電池パック100の電池制御部130によって、充電電流の分流(分流回路の接続/非接続)が制御される。
前述したとおり、実質的に同等の環境下においては、リチウムイオン電池セルはニッケル水素電池セルよりも充電効率が高い。すなわち、スイッチSW1がオフのまま(分流回路を非接続状態で)充電をすると、先にリチウムイオン電池群110が満充電となる可能性がある。また、特に充電途中では、リチウムイオン電池群110の方がニッケル水素電池群120よりも残容量が多い可能性が高い。
そこで、電池制御部130のCPUは、充電中に分流回路のリチウムイオン電池群110への接続/非接続を所定のデューティー比で繰り返し、リチウムイオン電池群110に供給される充電電気量(Ah)を制御しながら、リチウムイオン電池群110とニッケル水素電池群120に残容量差が発生することを防止する。
図2に示すフローチャート図のステップS10の処理では、電池制御部130は、組電池が満充電状態であるか否かを判別する。具体的には、組電池の両端の電圧値(図1に示す電池制御部130の端子131,133間の電位差)から残容量を算出する。一般的に、電池の電圧から残容量を算出する方法は公知であるので、詳細な説明は省略する。そして、電池制御部130は、組電池が満充電であることを判別したら(ステップS10でYES)、ステップS16の処理に進む。組電池が満充電ではないことを判別したら(ステップS10でNO)、電池制御部130はステップS12の処理に進む。
ステップS12の処理では、電池制御部130の制御により組電池に充電が開始される。なお、分流回路をリチウムイオン電池群110に接続/非接続するデューティー比の初期値は、図3のマッピングデータに示す“d1”とする。そして、電池制御部130はステップS14の処理に進む。
ステップS14の処理では、電池制御部130は、充電効率の差に関する指標として、所定のタイミングでニッケル水素電池群120の電圧値と温度とを検出する。ニッケル水素電池群120の電圧値V(V)としては、電池制御部130の端子132,133の間の電位差を検出する。また、ニッケル水素電池群120の温度T(度)としては、電池制御部130の端子135,136間の電位差(サーミスタTMの両端の電圧値)を検出し、サーミスタTMのインピーダンス値と温度との関連から前述した方法で算出することができる。そして、電池制御部130は、ステップS15の処理に進む。
ステップS15の処理では、電池制御部130は、ステップS14で検出したニッケル水素電池群120の電圧値V(V)と温度T(度)に基づいて、図3に示すマッピングデータから分流回路をリチウムイオン電池分110へ接続/非接続するデューティー比を抽出する。そして、電池制御部130は、ステップS10の処理に戻る。
ここで、図3に示す表では、横方向のパラメータとしてニッケル水素電池群120の電圧値(V(V)〜V(V))、縦方向のパラメータとしてニッケル水素電池群120の温度(T(度)〜T(度))を用いて、各電圧及び温度間において電池制御部130が抽出するデューティー比を示している。例えば、ニッケル水素電池群120の温度T(度)が温度T〜T(度)の間であり、なおかつ電圧値V(V)が電圧値V〜V(V)の間であることが判別されたら、デューティー比として“d5”が抽出される。
また、本実施の形態では、デューティー比は、d1<d2・・<d10の関係を有するように設定されている。
このようにして、分流回路をリチウムイオン電池群110へ接続/非接続するデューティー比が抽出され、満充電まで所定のタイミングでデューティー比が更新されつつ充電される。
一方、ステップS10の処理からステップS16の処理に進んだ場合には、電池制御部130は充電を終了し、スイッチSW1をオフして(リチウムイオン電池群110と分流回路を非接続状態にして)終了する。
図4に示す、スイッチSW1がオン/オフする状態(分流回路のリチウムイオン電池群110への接続/非接続を繰り返している状態)の一例では、時刻t0で充電が開始され、時刻t0〜t1では、ニッケル水素電池群120の温度T(度)が温度T(度)未満であり、なおかつ電圧値V(V)が電圧値V(V)未満であり、デューティー比は初期値の“d1”のまま充電が継続される。
そして、時刻t1では、図2に示すフローチャート図のステップS15の処理で、ステップS14で検出したニッケル水素電池群120の温度T(度)と電圧値V(V)が、温度T(度)が温度T(度)未満であり、なおかつ電圧値V(V)が電圧値V〜V(V)の間であることが判別される。そこで、分流回路のデューティー比として、図3に示すマッピングデータから“d2”が抽出され設定されている。
時刻t2では、ニッケル水素電池群120の温度T(度)と電圧値V(V)が、温度T(度)が温度T〜T(度)の間であり、なおかつ電圧値V(V)が電圧値V〜V(V)の間であることが判別される。そこで、分流回路のデューティー比として、図3に示すマッピングデータから“d5”が抽出され設定されている。
時刻t3では、ニッケル水素電池群120の温度T(度)と電圧値V(V)が、温度T(度)が温度T〜T(度)の間であり、なおかつ電圧値V(V)が電圧値V〜V(V)の間であることが判別される。そこで、分流回路のデューティー比として、図3に示すマッピングデータから“d9”が抽出され設定されている。
そして、時刻t4では、ステップS10の処理で満充電が検出され充電が停止されている。
このように、本実施の形態では、ニッケル水素電池群120の電圧値が大きくなるにつれ、また、ニッケル水素電池群120の温度が高くなるにつれ、分流回路がリチウムイオン電池群110に接続している時間比が大きくなり、リチウムイオン電池群110に供給する充電電気量(Ah)が少なくなるように構成される。すなわち、電池セルの温度が高くなるにつれ、電池セルの残容量が多くなるにつれ、リチウムイオン電池セルとニッケル水素電池セルの充電効率の差が広がることに基づく影響を、リチウムイオン電池群110に分流回路を接続するデューティー比が大きくなるように構成して回避している。
なお、図3に示す、デューティー比のマッピングデータの値は、温度や電圧値を検出する電池セルの特性や、分流回路を接続する電池セルの特性に基づいて、任意に設定することができる。例えば、充電により電池セルの残容量が少→中→大と変化するにつれ、充電効率が80%→99%y→85%と変化する特性の電池セルの場合には、図3に示すデューティー比は、d2<d3・・d1<d10<d1の関係を有するように設定される。
このようにして、充電効率が比較的高いリチウムイオン電池セル側に分流回路を設け、デューティー比を更新させつつ、分流回路のリチウムイオン電池群110への接続/非接続を繰り返すことで、充電効率の差に起因するニッケル水素電池セルとの残容量差が生じることを防止しつつ、組電池をバランス良く充電を制御することができる。
第1の実施の形態では、充電効率の差に関する指標として、ニッケル水素電池群120の温度T(度)と電圧値V(V)を検出し、リチウムイオン電池群110の充電電流を分流するデューティー比を決定する場合について説明したが、充電効率の差に関する指標の種類は本実施の形態に限定されるものではない。例えば、充電効率の差に関する指標として、組電池の充電電流値、リチウムイオン電池群110の残容量等を用いても良い。
(第2の実施の形態)
次に、分流回路をニッケル水素電池群120側にも設けた第2の実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る電池パック101の構成を図5のブロック図に模式的に示す。図5では、図1に示す第1の実施の形態の電池パック100と実質的に同等の構成要素については同一符号が付され示されている。
まず、図5を用いて電池パック101の構成を説明する。
電池パック101と第1の実施の形態の電池パック100の相違点は、ニッケル水素電池群120にも分流回路が設けられる構成であり(併せて図1参照)、本実施の形態では、ニッケル水素電池セル121のプラス側端子と接続点Pとの間に接続点Qが設けられている。そして、接続点Qは抵抗R2の一端に接続されている。抵抗R2に他端は、スイッチSW2の一端に接続されている。また、スイッチSW2の他端は、ニッケル水素電池群120のマイナス側に接続されている。スイッチSW1,SW2は、電池制御部130により開状態(オフ)もしくは閉状態(オン)とすることができる。
スイッチSW1,SW2ともが開状態(オフ)の場合には、端子TE1→リチウムイオン電池群110→ニッケル水素電池群120→端子TE2に組電池の充電電流が流れ、これによって、リチウムイオン電池群110及びニッケル水素電池群120が充電される。
スイッチSW1が閉状態(オン)、及びスイッチSW2が開状態(オフ)の場合には、リチウムイオン電池群110の充電電流の一部が、端子TE1→抵抗R1→スイッチSW1→接続点P,Q→ニッケル水素電池群120→端子TE2に流れ、これによって、ニッケル水素電池群120の充電電気量(Ah)の方がリチウムイオン電池群110と比較して相対的に多くなる。
スイッチSW1が開状態(オフ)、及びスイッチSW2が閉状態(オン)の場合には、ニッケル水素電池群120の充電電流の一部が、端子TE1→リチウムイオン電池群110→接続点P,Q→抵抗R2→スイッチSW2→端子TE2に流れ、これによって、リチウムイオン電池群110充電電気量(Ah)の方がニッケル水素電池群120と比較して相対的に多くなる。
この抵抗R2、スイッチSW2が設けられ、スイッチSW2がオンすることでニッケル水素電池セルに並列接続される回路も、本発明の「分流回路」に対応する。
ここで、分流回路の抵抗R1,R2の抵抗値は、各スイッチSW1,SW2がオンしたら、充電電流の概ね1/5が各分流回路に流れるような値が選択される。
このように構成された電池パック101につき、充電器200に電池パック101が装着されると充電が開始される。この際、電池制御部130のCPUは、リチウムイオン電池群110に設けられた分流回路、及びニッケル水素電池群120に設けられた分流回路の各電池群への接続/非接続を所定のデューティー比で繰り返し、各電池群に供給される充電電気量(Ah)を制御する。これにより、各電池群に残容量差が発生することを防止しつつ充電を行うことができる。
電池パック101の電池制御部130のCPUが実行する電池群間の残容量差の発生を防止するプログラムのフローチャート図を図6に示す。
まず、図6に示すステップS20の処理では、電池制御部130は、組電池が満充電状態であるか否かを判別する。そして、電池制御部130は、組電池が満充電であることを判別したら(ステップS20でYES)、ステップS34の処理に進む。組電池が満充電ではないことを判別したら(ステップS20でNO)、電池制御部130はステップS22の処理に進む。
ステップS22の処理では、電池制御部130の制御により組電池に充電が開始される。なお、分流回路を各電池群110,120に接続/非接続するデューティー比としては初期値が設定されている。そして、電池制御部130はステップS24の処理に進む。
ステップS24の処理では、電池制御部130は、ニッケル水素電池群120及びリチウムイオン電池群110の電圧を検出してステップS26に進む。
ステップS26の処理では、まず、リチウムイオン電池群110のリチウムイオン電池セルの電圧値が算出される。図5に示す電池パック101では、リチウムイオン電池群110は、3つのリチウムイオン電池セルで構成されているので、リチウムイオン電池群110の電圧値を3で除した値をリチウム電池セルの電圧値とする。また、ニッケル水素電池群120は1つのニッケル水素電池セルで構成されているので、ニッケル水素電池群120の電圧値がニッケル水素電池セルの電圧値となる。さらに、ニッケル水素電池セルの電圧値は、リチウムイオン電池セルの1/3程度であることが知られている(リチウムイオン電池セルは公称電圧3.6V、これに対してニッケル水素電池セルは公称電圧1.2V)。そこで、電池制御部130は、リチウムイオン電池セル1つの電圧値を、さらに3で除した値(以降、リチウムイオン電池セルの比較値と称呼する。)からニッケル水素電池セルの電圧値を減じた値が設定値S1以上であるか否かを判別する。そして、この値が設定値S1以上であれば(ステップS26でYES)、電池制御部130はステップS28の処理に進み、設定値S1未満であれば(ステップS26でNO)ステップS30の処理に進む。
ステップS28の処理では、各分流回路のデューティー比が更新される。ここでは、リチウムイオン電池セルの方がニッケル水素電池セルよりも満充電に近い割合で充電されているので、電池制御部130は、リチウムイオン電池群110に設けられている分流回路のデューティー比を所定の割合上げるとともに、ニッケル水素電池群120に設けられている分流回路のデューティー比を所定の割合下げる。そして、電池制御部130はリターンする。
一方、ステップS26の処理で、リチウムイオン電池セルの比較値からニッケル水素電池セルの電圧値を減じた値が設定値S1未満であることが判別された場合の、ステップS30の処理では、ニッケル水素電池セルの電圧値からリチウムイオン電池セルの比較値を減じた値が設定値S2以上であるか否かを判別する。そして、この値が設定値S2以上であれば(ステップS30でYES)、電池制御部130はステップS58の処理に進む。また、設定値S2未満であれば(ステップS30でNO)リターンする。これは、リチウムイオン電池セルとニッケル水素電池セルのそれぞれの満充電に対する残容量の割合が同じ程度と判別され(バランス良く充電されていることが判別され)、デューティー比を更新せずにそのまま充電を継続する場合を示す。
一方、ステップS32の処理では、各分流回路のデューティー比が更新される。ここでは、ニッケル水素電池セルの方がリチウムイオン電池セルよりも満充電に近い割合で充電されているので、電池制御部130は、リチウムイオン電池群110に設けられている分流回路のデューティー比として以前より小さいものを抽出する。ニッケル水素電池群120に設けられている分流回路のデューティー比として以前より大きいものを抽出する。そして、電池制御部130はリターンする。
このように、電池制御部130は、リチウムイオン電池群110とニッケル水素電池群120の電圧値を所定のタイミングで検出し、検出した値を用いて、各電池群110,120に並列接続可能な分流回路のデューティー比を更新しつつ充電を継続する。なお設定値S1,S2は、各電池セルが満充電に近づく程密に制御できるように、満充電に近づく程小さい値になるように設定されるのが好ましい。
このようにして、電池制御部130は、リチウムイオン電池群110とニッケル水素電池群120に分流回路を設け、各分流回路の各電池群への接続/非接続をデューティー比を更新させつつ行うことで、充電効率の差に起因する残容量差が生じることを防止することができる。これにより、充電途中で充電を停止した場合にも、各電池群の残容量差が生じ難い。また、一部の電池セルが先に満充電となり過充電が発生することをも防止することができる。さらには、電池パック100に各電池セルを組み込んだ時に、例えば、ニッケル水素電池セルに相当の残容量があった場合でも、ニッケル水素電池群120の設けられている分流回路を電池制御部130で決定するデューティー比でオン/オフしつつ充電することで、初期状態の充電量差(残容量差)を低減させ、バランス良く充電を行うことが可能となった。
また、実施の形態では、充電効率の差に関する指標として、ニッケル水素電池群120の温度T(度)、ニッケル水素電池群120の電圧値V(V)、リチウムイオン電池群110を検出する場合について説明したが、組電池の充電電流を検出して用いてもよい。組電池の充電電流を検出する場合には、組電池に直列に電流検出用の抵抗素子を接続する。そして、この抵抗素子の両端の電圧降下を電池制御部130で検出可能な構成とし、これによって、電池制御部130で充電電流を算出する。また、実施の形態の電池パック100,101に、さらに、この構成を付加すれば、一層確実な充電制御を行うことができる。
また、実施の形態では、リチウムイオン電池群110に一括して分流回路が設けられている場合について説明したが、各リチウムイオン電池セル111〜113に個別に分流回路が設けられていても良い。この場合、各リチウムイオン電池セル111〜113に設けられた分流回路に充電電流を分流するかを、各リチウムイオン電池セル111〜113の充電効率の差に基づいて決定すれば、一層、確実に各電池セルをバランス良く充電することができる。
また、実施の形態では、充電効率の差に関する指標を随時検出しつつ分流回路をリチウムイオン電池群110に接続するデューティー比を決定する場合について説明した。しかしながら、電池制御部130に、予め充電開始時からの組電池を構成する電池セルの充電効率の差の推移の予測値が記憶されていて、これに基づき充電開始時からの時間経過に対応して分流回路を接続/非接続状態とするデューティー比が決定される構成としてもよい。
また、実施の形態では、電池制御部130が所定のインピーダンス値の分流回路をリチウムイオン電池群110に接続するデューティー比を決定する場合について説明した。しかしながら、例えば、リチウムイオン電池群110に並列接続可能な複数のインピーダンス回路が設けられていて、分流する充電電流の充電電気量(Ah)に応じて、インピーダンス回路が選択的に接続される構成としてもよい。この場合、第1の電池セルから分流される電流値(A)が調節されることで、分流する充電電流の充電電気量(Ah)の調節を容易に行うことができる。
また、実施の形態では、リチウムイオン電池群110の充電電流を分流する回路(分流回路、電池制御部130が実行する処理の所定のステップ等)が、電池パック100に組み込まれている場合について説明したが、例えば、分流回路は、電池パック100とは独立したアダプタ状の別体として構成されていてもよい。この場合には、該アダプタ状の別体を電池パック100,101もしくは充電器200に配置することで組電池を構成する電池セルをバランス良く充電することができる構成とする。
さらに本発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することができる。
(態様1に記載の発明)
「請求項1又は2に記載の組電池であって、
前記第1の電池セルは、当該第1の電池セルが複数個接続された電池群を形成するとともに、前記充電効率の差に基づいて、前記電池群中に1又は複数の電池セルを充電する充電電流が分流されることを特徴とする組電池。」
電池群を構成する第1の電池セルは、相互に直列に接続してもよく、あるいは並列に接続してもよい。また、電池群のうち、充電電流が分流される第1の電池セルは1つでも複数でもよく、充電電流が分流される第1の電池セルが経時的に変化してもよい。また、複数の第1の電池セルの充電電流を分流可能な場合、充電効率に個体差が発生している可能性があるので、いずれの第1の電池セルの充電電流を分流するかについても、各第1の電池セルの充電効率を判別して決定するのが好ましい。
本発明の組電池によれば、第1の電池セルの中でも充電効率の高い1又は複数の電池セルが選択されて、選択された第1の電池セルの充電電流が分流されることが可能となった。また、複数の第1の電池セルの充電電流が同時に分流されることが可能となった。これにより、充電効率の差による第1の電池セルと第2の電池セルとの残容量差の発生を防止しつつ各電池セルを、バランス良く、なおかつ効率良く充電することができる。
(態様2)
「請求項5又は6に記載の電池パックであって、
前記制御手段は、所定の検出タイミングで、前記検出手段で検出した充電効率の差に関する指標に基づいて前記組電池が有する前記分流回路を前記第1の電池セルへ接続状態とする時間と非接続状態とする時間の比率を決定し、決定した比率が以前の検出タイミングで決定した比率と相違する場合には、当該比率を更新する比率更新手段を備えている電池パック。」
「比率更新手段」とは、典型的には、前述した第1、第2の実施の形態のデューティー比を更新する手段を示す。図2に示す、第1の実施の形態におけるステップS15の処理が本発明の「比率更新手段」に対応する要素である。また、第2の実施の形態では、図6に示す、ステップS28,S32の処理が本発明の「比率更新手段」に対応する要素である。
これにより、本発明の電池パックでは、最新の充電効率の差に関する指標に基づいて決定した比率を用いて分流回路を第1の電池セルに接続するので、一層、組電池の放電時の電池セルの過放電及び充電時の過充電が発生し難く、また、各電池セルの性能を十分に活用することができる。
(態様3)
「請求項5、6、態様2のいずれかに記載の電池パックであって、
前記組電池を構成する各電池セルの公称電圧に基づく前記組電池の公称電圧が、前記組電池で作動される機器に対応する所定の電圧値であることを特徴とする電池パック。」
組電池で作動される機器には、種々の電源電圧を要するものがあり、組電池は、当該組電池の公称電圧が機器の電源電圧に適合するものを選択する。
中でも、電動工具の電源としては、公称電圧9.6V,12V,14.4V,18V,24V等の組電池が用いられている。電動工具用の組電池は、前述したように、できる限り性能を高く維持しておく必要があり、また、高い耐久性が要求されることが多い。本発明によれば、機器に適合する電源電圧を供給する組電池において、組電池を構成する電池群間での残容量差を効果的に縮小することができる。これにより、性能を高く維持しつつ、耐久性のよい組電池、そして電池パックを形成することができ、ひいては、電動工具にも好適に適用できることとなった。
第1の実施の形態に係る電池パック100のブロック図を、電池パック100を充電する充電器200のブロック図とともに示す。 電池パック100につき、電池制御部130における電池群110,120間の充電効率差に基づく残容量差の発生を防止し、組電池を構成する電池セルをバランス良く充電する処理を、フローチャート図で示す。 電池制御部130が、分流回路をリチウムイオン電池群110へ接続/非接続するデューティー比を決定する際に用いるデューティー比のマッピングデータを示す。 電池制御部130によりスイッチSW1がオン/オフ制御され、リチウムイオン電池群110に備えられた分流回路が、リチウムイオン電池群110に接続/非接続を繰り返す状態をタイミングチャート図で示す。 第2の実施の形態に係る電池パック101のブロック図を示す。 第2の実施の形態の電池パック101につき、電池群110,120間の充電効率差に基づく残容量差の発生を防止して組電池を構成する電池セルをバランス良く充電する、電池制御部130が実行する処理をフローチャート図で示す。
符号の説明
100 電池パック
110 リチウムイオン電池群
111,112,113 リチウムイオン電池セル
120 ニッケル水素電池群
121 ニッケル水素電池セル
130 電池制御部
200 充電器
SW1,SW2 スイッチ
TM サーミスタ
R1,R2 抵抗

Claims (6)

  1. 複数の電池セルを有する組電池であって、
    前記組電池を構成する第1の電池セルと第2の電池セルとの充電効率の差に基づいて、前記第1の電池セルを充電する充電電流が分流されることを特徴とする組電池。
  2. 請求項1に記載の組電池であって、
    前記第1の電池セルは、前記第2の電池セルとは種類が異なることを特徴とする組電池。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の組電池であって、
    前記第1の電池セルに、当該電池セルを充電する充電電流が分流される分流回路を並列接続可能であり、前記充電効率の差に基づいて、前記分流回路に分流される充電電流の量が決定される組電池。
  4. 請求項3に記載の組電池であって、
    前記充電効率の差に基づいて、前記分流回路を第1の電池セルへ接続状態とする時間と非接続状態とする時間の比率が決定され、決定された比率に基づいて前記接続状態と前記非接続状態とが繰り返される組電池。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の組電池を備えた電池パックであって、
    前記充電効率の差に関する指標を検出する検出手段と、当該充電効率の差に関する指標から前記第1の電池セルを充電する充電電流を分流するタイミングを決定する制御手段を有していることを特徴とする電池パック。
  6. 請求項5に記載の電池パックであって、
    前記検出手段で検出する前記充電効率の差に関する指標は、残容量指標、温度指標、充電電流のうちの少なくとも1つである電池パック。
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