JP2005219423A - 成形体製造装置及び成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】周縁の少なくとも1つの端縁部に、本体部10から略直角に曲がってその裏側に延びる第1縦部12、この第1縦部12の先端から本体部10と略平行に外方向に延びる横部13、及びこの横部13の先端から上記第1縦部12と略平行に本体部10の裏側に延びる第2縦部14を有する折曲げ端縁部11が設けられた基材1の表面に対し、表皮材16を接着剤又は粘着剤により成形型を用いて貼り合わせる場合において、基材1折曲げ端縁部11に表皮材16を浮きやしわの発生を有効に防止しながら、一体に貼り合わせ得るようにする。
【解決手段】成形型による表皮材16の貼り合わせ動作に伴い、基材1の折曲げ端縁部11を第1縦部12から横部13を経て第2縦部14に向かうように移動させながら、折曲げ端縁部11の表面に表皮材16を押し付けて貼り合わせる圧着部材91を有する縦面貼り合わせ装置70を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、基材表面に表皮材を接着剤又は粘着剤により貼り合わせて成形体を製造する成形体製造装置及びそれによって製造される成形体に関するものである。
従来より、この種の成形体として、自動車の内装材としてのドアトリムが知られている。そして、外観見映えの向上等のために、このドアトリムを例えばアッパ部とロア部とに分割して、そのアッパ部の基材表面(車室内側の面)に布や合成皮革等からなる表皮材を一体的に貼り合わせることが一般的に行われている。このように基材表面に表皮材を貼り合わせる場合、例えば特許文献1〜3に示されるように、基材において表皮材の端縁部が位置する部分の表面に木目込み用の凹溝を予め形成しておき、成形型の成形面間で基材と表皮材とを挟み込んで加圧することにより、基材表面に表皮材を貼り合わせるとともに、表皮材の端縁部を基材の凹溝内に押し込んで収めることが行われている。
特開平8―25478号公報 特開平2―121839号公報 実願昭63―98830号のマイクロフィルム(実開平2―19526号公報)
ところで、上記従来のものでは、基材表面に凹溝を形成し、その凹溝内に表皮材の端縁部を押し込んで収めるので、例えば基材周縁の端縁部に、基材の本体部から略直角に曲がってその裏側に延びる第1縦部と、この第1縦部の先端から本体部と略平行に外方向に延びる横部と、この横部の先端から第1縦部と略平行に本体部の裏側に延びる第2縦部とを有する折曲げ端縁部が設けられている形状では、その折曲げ端縁部を除く本体部の端縁部に凹溝を形成する必要があり、折曲げ端縁部まで表皮材を貼り合わせることはできない。このため、折曲げ端縁部が表皮材で覆われずに剥き出しになってしまい、内装材の見映えを有効に高めることができないという問題がある。
そこで、本願の発明者は、上記のような折曲げ端縁部を有する基材表面に対し、その折曲げ端縁部の表面も含めて表皮材を貼り合わせようとするために、両成形型に、基材の折曲げ端縁部と表皮材の端縁部とを押圧可能な端縁部を有する成形面を形成し、その成形面の端縁部により、両成形型による成形と同時に基材折曲げ端縁部に表皮材の端縁部を一体に貼り合わせることを試みた。
しかしながら、その場合、以下に説明する問題が生じる。すなわち、両成形型を接近させて成形面間で基材表面に表皮材を接着剤や粘着剤により貼り合わせる際に、その途中で成形面の端縁部が基材折曲げ端縁部に表皮材を押し付ける前の段階で、基材の折曲げ端縁部のうち第1縦部、横部及び第2縦部の各表面に沿ってそれらに密着するように貼り合わせられるべき表皮材が、第1縦部の基端部分(本体部との境界部分)と横部の先端部分(第2縦部との境界部分)との間で短絡的に延びていわゆるテント張り状態となり、表皮材を第1縦部及びその先端部に連続する横部の各表面に沿って滑らかに貼り合わせることが難しい。このため、表皮材の浮き(基材表面からの浮上がり)やしわの発生を確実に解消することができない。このときの浮きやしわの発生要因としては、表皮材の種類や厚さが多種類であること、圧縮される基材及び表皮材の板厚に差があること(例えば0.5〜1.2mm)、表皮材の伸びが変化すること等が挙げられる。
この浮き及びしわの発生要因である板厚の差を吸収するために、表皮材の裏面に、比重0.02〜0.06、板厚1.0〜3.0mmのウレタン発泡体を貼り合わせること、及び、表皮材の伸びを調整するために、表皮材のセット位置を表皮材毎に個別に設定してテンションコントロールをすることも実行したが、基材の折曲げ端縁部において、表皮材が成形型の成形方向と同じ方向に加圧される本体部及び横部に対する接着力が、同加圧方向の略直交する方向に加圧される縦部との間の接着力よりも大きくなって両者に差が生じることから、表皮材の浮きの発生は避けられない。また、基材折曲げ端縁部の縦部においては、圧縮される基材及び表皮材の板厚の差を成形面間のクリアランスで吸収できず、やはりしわが発生することとなる。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、成形型に付設される構造に工夫を凝らすことにより、上記のように成形面の端縁部を用いるのではなく、両成形型による成形と同時に、基材折曲げ端縁部に、浮きやしわの発生を有効に防止しながら、表皮材を一体に貼り合わせ得るようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、成形型による成形動作に伴って基材の折曲げ端縁部を第1縦部から横部を経て第2縦部に向かうように移動する圧着部材を設け、この圧着部材の押付けにより、折曲げ端縁部の表面に表皮材を貼り合わせるようにした。
具体的には、請求項1の発明では、周縁の少なくとも1つの端縁部に、本体部から曲がってその裏側に延びる第1縦部と、この第1縦部の先端から本体部と略平行に外方向に延びる横部と、この横部の先端から本体部の裏側に延びる第2縦部とを有する折曲げ端縁部が設けられた基材の表面に対し、表皮材を、上記基材の本体部表面から第1縦部、横部及び第2縦部の各表面に沿って延びるように接着剤又は粘着剤により貼り合わせることにより、成形体を製造するようにした成形体製造装置が対象である。
そして、上記基材が装着される成形面を有する第1成形型と、この第1成形型の成形面に対応する成形面を有する第2成形型とを備え、上記第1又は第2成形型の一方が他方に対し相対的に接離可能に設けられていて、両成形型の接近動作により該両成形型の成形面間に上記基材、及び該基材の表側に配置される表皮材を挟圧して、該表皮材を基材表面に貼り合わせるように構成されている。
さらに、上記第1及び第2成形型による表皮材の貼り合わせ動作に伴い、上記基材の折曲げ端縁部表面に沿って第1縦部から横部を経て第2縦部に向かうように移動しながら、該折曲げ端縁部の表面に表皮材を押し付けて貼り合わせる圧着部材を有する縦面貼り合わせ装置を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明では、周縁の少なくとも1つの端縁部に、本体部から曲がってその裏側に延びる第1縦部と、該第1縦部の先端から本体部と略平行に外方向に延びる横部とを有する折曲げ端縁部が設けられた基材の表面に対し、表皮材を、上記基材の本体部表面から第1縦部及び横部の各表面に沿って延びるように接着剤又は粘着剤により貼り合わせることにより、成形体を製造するようにした成形体製造装置が対象である。
そして、上記基材が装着される成形面を有する第1成形型と、この第1成形型の成形面に対応する成形面を有する第2成形型とを備え、上記第1又は第2成形型の一方が他方に対し相対的に接離可能に設けられていて、両成形型の接近動作により上記成形面間に上記基材と該基材の表側に配置される表皮材とを挟圧して、該表皮材を基材表面に貼り合わせるように構成されている。また、第1及び第2成形型による表皮材の貼り合わせ動作に伴い、上記基材の折曲げ端縁部表面に沿って第1縦部から横部に向かうように移動しながら、該折曲げ端縁部の表面に表皮材を押し付けて貼り合わせる圧着部材を有する縦面貼り合わせ装置とを備えたことを特徴とする。
これら発明の構成によると、第1及び第2成形型が離れている状態で、その第1成形型の成形面上に基材が装着され、この第1成形型の成形面に装着された基材表側に表皮材が配置される。この後に第1及び第2成形型が互いに接近するように相対移動して、両成形型の成形面間に上記基材及び表皮材が挟圧されて該表皮材が基材表面に貼り合わせられる。このような第1及び第2成形型による表皮材の貼り合わせ動作に伴い、縦面貼り合わせ装置の圧着部材が上記基材の折曲げ端縁部表面に沿って第1縦部から横部に、請求項1の発明の場合は該横部表面を経てさらに第2縦部表面に向かうように移動し、この移動する圧着部材により、折曲げ端縁部の表面に表皮材が押し付けられて貼り合わされる。すなわち、こうして圧着部材が基材の折曲げ端縁部表面に沿って第1縦部から横部、又は横部表面を経て第2縦部表面に向かって移動しながら表皮材を折曲げ端縁部の表面に押し付けるので、表皮材を手貼りのように馴染ませながら基材の折曲げ端縁部表面に貼り合わせることができ、しわの発生を有効に防止することができる。しかも、表皮材をその張力がない状態で基材表面に押し付けるので、その表皮材は折曲げ端縁部の縦部の表面及び横部の表面であっても略同じ圧力で押し付けられて貼り合わせられることとなり、表皮材に浮きが発生するのをも有効に防止することができる。さらには、表皮材をその伸びによる影響を受けずに貼り合わせることができ、表皮材の種類や物性の幅を拡大することができる。
請求項3の発明では、上記縦面貼り合わせ装置は、成形型の移動方向に沿って移動する可動部を有するアクチュエータと、このアクチュエータの可動部に揺動可能に支持され、付勢手段により常時は成形型の移動方向に対し所定角度で傾いた中立位置に付勢される揺動部材と、この揺動部材に進退方向にスライド可能に支持され、付勢手段により前進方向に付勢されるスライド部材とを備え、このスライド部材に上記圧着部材が支持されている構成とする。
このことで、アクチュエータの作動により可動部が移動すると、この可動部に揺動部材及びスライド部材を介して支持されている圧着部材が基材の折曲げ端縁部を第1縦部から横部を経て第2縦部に向かって移動しながら表皮材を折曲げ端縁部の表面に押し付ける。そのとき、揺動部材はアクチュエータの可動部に揺動可能に支持され、かつ付勢手段により常時は成形型の移動方向に対し傾いた中立位置に付勢され、スライド部材は揺動部材に進退方向にスライド可能に支持され、かつ付勢手段により前進方向に付勢されているので、例えば基材の折曲げ端縁部及びその上の表皮材の合計の厚さが異なっていても、圧着部材は厚さの差を吸収しながら第1縦部から横部の各表面をスムーズに移動する。このことで、表皮材の浮きやしわの発生をさらに有効に防止することができる。
請求項4の発明では、上記請求項3の成形体製造装置において、圧着部材はスライド部材に対し、弾性部材により弾性支持されているものとする。
このことで、表皮材を基材の折曲げ端縁部表面に貼り合わせる際の圧着初期段階の圧着力を適正に維持することができ、圧着力が過大になった場合に接着剤又は粘着剤が表皮材表面側へ染み込んで表皮材にへたりが生じるのを防止することができる。
請求項5の発明では、圧着部材は、基材の折曲げ端縁部における第1縦部と横部との境界部表面の曲率半径以下の曲率半径に設定された断面円弧状の圧着部を有するものとする。このことで、圧着部材をその断面円弧状の先端圧着部にて表皮材を介して基材に連続的に接触させて圧着力を確保することができる。
請求項6の発明では、上記圧着部材は、断面円弧状の先端部を有する中実体からなるものとする。また、請求項7の発明では、圧着部材は、断面円形状の心材と、該心材に外嵌合された円筒状の外装材とを備えてなるものとする。また、請求項8の発明では、圧着部材を、表皮材との接触部分が断面円形状とされた板ばねとする。さらに、請求項9の発明では、圧着部材は、スライド部材に支持ピンを介して同心状にかつ回転自在に支持された同径の多数の円板と、該多数の円板に亘り外嵌合された軟質材からなるチューブとを備え、上記各円板は、支持ピンに支持された軟質材からなる内側円板部と、該内側円板部の外周に一体的に外嵌合された剛性部材からなる外側円環部とで構成されているものとする。これら発明によると、圧着部材の好ましい構造が得られる。
請求項10の発明では、上記表皮材の端縁部を基材に、表皮材の端縁部先端が基材の先端面を越えて裏面まで延びる裏巻き状態となるように貼り合わせる表皮材端縁部裏貼り装置を設ける。こうすると、表皮材端縁部裏貼り装置により自動的に、表皮材の端縁部を基材に、表皮材の端縁部先端が基材の先端面を越えて裏面まで延びる裏巻き状態に貼り合わせることができる。
請求項11は成形体の発明であり、この発明の成形体は、上記請求項1〜10のいずれか1つの成形体製造装置により、基材表面に表皮材が貼り合わせられて製造されたことを特徴とする。このことで、基材の折曲げ端縁部の表面に表皮材を浮きやしわが発生しないように貼り合わせた美麗な成形体が得られる。
請求項12の発明では、成形体は車両の内装材とする。このことで、基材の折曲げ端縁部の表面に表皮材を浮きやしわが発生しないように貼り合わせた美麗な内装材が得られる。
以上説明したように、請求項1又は2の発明によると、周縁の少なくとも1つの端縁部に、本体部から曲がってその裏側に延びる第1縦部、及びこの第1縦部の先端から本体部と略平行に外方向に延びる横部を有する折曲げ端縁部が設けられた基材の表面に対し、表皮材を接着剤又は粘着剤により成形型を用いて貼り合わせる場合において、成形型による表皮材の貼り合わせ動作に伴い、基材の折曲げ端縁部表面に沿って第1縦部から横部に向かうように移動させながら、折曲げ端縁部の表面に表皮材を押し付けて貼り合わせる圧着部材を有する縦面貼り合わせ装置を設けたことにより、基材の折曲げ端縁部の表面に表皮材を、基材からの浮きやしわの発生を有効に防止しながら貼り合わせることができる。
請求項3の発明によれば、縦面貼り合わせ装置は、成形型の移動方向に沿って移動する可動部を有するアクチュエータと、このアクチュエータの可動部に揺動可能に支持され、付勢手段により常時は成形型の移動方向に対し所定角度で傾いた中立位置に付勢される揺動部材と、この揺動部材に進退方向にスライド可能に支持され、付勢手段により前進方向に付勢されるスライド部材とを備え、このスライド部材に圧着部材を支持したことにより、例えば基材の折曲げ端縁部及びその上の表皮材の合計の厚さが異なっていても、圧着部材を第1縦部から横部の各表面をスムーズに移動させて、表皮材の浮きやしわの発生をさらに有効に防止することができる。
請求項4の発明によると、圧着部材をスライド部材に、弾性部材により弾性支持したことにより、表皮材を基材の折曲げ端縁部表面に貼り合わせる際の圧着初期段階の圧着力を適正に維持して、接着剤又は粘着剤が表皮材表面側へ染み込んで表皮材にへたりが生じるのを防止することができる。
請求項5の発明によると、圧着部材は、基材の折曲げ端縁部における第1縦部と横部との境界部表面の曲率半径以下の曲率半径に設定された断面円弧状の圧着部を有するものとしたことにより、圧着部材をその断面円弧状の先端部にて表皮材を介して基材に連続的に接触させて圧着力を確保することができる。
請求項6の発明では、圧着部材は、断面円弧状の先端部を有する中実体からなるものとした。また、請求項7の発明では、圧着部材は、断面円形状の心材と、該心材に外嵌合された円筒状の外装材とを備えてなるものとした。また、請求項8の発明では、圧着部材を板ばねとした。さらに、請求項9の発明では、圧着部材は、スライド部材に支持ピンを介して同心状にかつ回転自在に支持された同径の多数の円板と、これら円板に亘り外嵌合された軟質材からなるチューブとを備え、各円板は、支持ピンに支持された軟質材からなる内側円板部と、この内側円板部の外周に一体的に外嵌合された剛性部材からなる外側円環部とで構成されているものとした。これら発明によると、圧着部材の好ましい構造が得られる。
請求項10の発明によると、表皮材の端縁部を基材に、表皮材の端縁部先端が基材の先端面を越えて裏面まで延びる裏巻き状態となるように貼り合わせる表皮材端縁部裏貼り装置を設けたことにより、表皮材端縁部裏貼り装置により自動的に、表皮材の端縁部を基材に、表皮材の端縁部先端が基材の先端面を越えて裏面まで延びる裏巻き状態に貼り合わせることができる。
請求項11によれば、成形体は、上記請求項1〜10のいずれか1つの成形体製造装置により基材表面に表皮材が貼り合わせられた成形体であるので、基材の折曲げ端縁部の表面に表皮材を浮きやしわが発生しないように貼り合わせた美麗な成形体が得られる。
請求項12の発明によると、成形体は車両の内装材としたことにより、基材の折曲げ端縁部の表面に表皮材を浮きやしわが発生しないように貼り合わせた美麗な内装材が得られる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態1)
図18は本発明の実施形態1に係るドアトリムWを示し、このドアトリムWは、下側のトリムロア部WLと、その上側に位置するトリムアッパ部WUとに2分割されている。この実施形態では、上記トリムアッパ部WUが本発明でいう成形体及び車両用内装材を構成している。図19及び図20にも示すように、上記トリムアッパ部WUは、成形された樹脂材からなる基材1を備え、この基材1の上部には表側、つまり車室内側(図20で右側)に膨らむように湾曲した湾曲部2が形成され、この湾曲部2の表面には、別工程で溶融樹脂との成形により表皮材3が一体化されている。基材1の下部は前後方向に細長い表皮材貼合わせ部5とされ、この貼合わせ部5と湾曲部2との境界部分には略水平方向に延びる凹溝6が形成され、この凹溝6内に、上記一体成形された表皮材3の下端縁部と後述の表皮材16の上端縁部とが突き合わせ状態で収容される。
上記トリムアッパ部WUにおける貼合わせ部5の基材1は、前後方向に沿った略垂直面に沿って延びる本体部10と、この本体部10の前後端縁(図19で左右側端縁)に一体に形成された折曲げ端縁部11,11とを備えている。この各折曲げ端縁部11は、後側の折曲げ端縁部11について図21に拡大して示すように、本体部10から略直角に曲がってその裏側つまり車幅方向で車室外側(図21で下側)に延びる第1縦部12と、この第1縦部12の先端から上記本体部10と略平行に後方向(前側の折曲げ端縁部11では前方向)、つまり本体部10にとって外方向に延びる横部13と、この横部13の先端から上記第1縦部12と略平行に本体部10の裏側に延びる第2縦部14とを有する。そして、このトリムアッパ部WUにおける表皮材貼合わせ部5の基材1の本体部10表面ないし折曲げ端縁部11表面に亘り、それら形状に対応した細長い形状の表皮材16が図示しない接着剤(又は粘着剤であってもよい)により一体的に貼り合わされ、この表皮材16の後端縁部は基材1に対し、表皮材16の端縁部先端が基材1の第2縦部14の先端面を越えて該第2縦部14の裏面まで延びる裏巻き状態となるように貼り合わせられる。尚、トリムロア部WLの前後端縁にも、上記トリムアッパ部WUと同様の折曲げ端縁部11′が該トリムアッパ部WUの折曲げ端縁部11の下端に連続するように形成されている。図18及び図19中、17は表皮材16の長さ方向両端部に開口された位置決め用孔である。18はトリムアッパ部WUの基材1及び表皮材16の双方に開口された、インナハンドル(図示せず)を取り付けるためのハンドル取付孔、20はトリムロア部WLに開口されたスピーカ取付孔である。
図22に拡大詳示するように、上記表皮材16は、布や合成皮革等からなる表面層16aと、この表面層16aの裏面に一体接合されたウレタン発泡体等からなる中間層16bと、この中間層16bの裏面に一体接合された不織布等からなる裏面層16cとの3層構造のもので、この表皮材16が、予め接着剤が塗布されている基材1表面に貼り合わせされる。上記不織布等からなる裏面層16cは、表皮材16を基材1に圧着するときに、上記接着剤が中間層16bに染み込んでそのへたりが生じるのを防止するために配置される。
図1は、上記基材1における表皮材貼合わせ部5の表面に表皮材16を接着剤により貼り合わて成形体としてのトリムアッパ部WUを製造するための成形体製造装置Aを示し、この成形体製造装置Aは、表皮材16の端縁部については上記基材1の本体部10表面から折曲げ端縁部11の第1縦部12、横部13及び第2縦部14の各表面に沿って延びるように接着剤により貼り合わせるようになっている。
すなわち、成形体製造装置Aは、例えば固定台19上の固定板21に設置された第1成形型としての下型22と、この下型22の上方に配置され、昇降板23に取付支持された第2成形型としての上型28とを備えている。この上型28は、昇降板23の昇降移動により昇降移動可能に、つまり下型22に対し相対的に接離可能に設けられている。具体的には、昇降板23の下面には上型ベース24が取付固定され、この昇降板23及び上型ベース24を貫通して上下方向に延びる複数の支持ボルト25,25,…(1つのみ図示する)が設けられ、この各支持ボルト25の下端部は上型28の上面に螺合締結されている一方、上端の頭部は昇降板23の上面に係止されており、これら複数の支持ボルト25,25,…により上型28を昇降板23に昇降可能に吊下げ状態で支持されている。また、上型ベース24下面には有底のばね収容孔24aが形成され、ばね収容孔24aの底面と上型28上面との間には圧縮ばね26が配置されており、後述するように上型28が下降移動して下型22との間で、トリムアッパ部WUの基材1における表皮材貼合わせ部5の表面に表皮材16を貼り合わせる際に、圧縮ばね26により上型28を下方向つまり加圧方向に付勢するようにしている。
下型22の上面には、上記トリムアッパ部WUの基材1裏面に対応した形状を有する成形面30が形成されている。この成形面30は図8、図11及び図15に示すように、前後の一方(図8、図11及び図15で右側)が他方よりも高くなるように傾斜しており、成形面30上にトリムアッパ部WUの基材1における表皮材貼合わせ部5(下部)が、その裏面を下側に、また前後端縁を左右方向(図1で左右方向)にそれぞれ配置しかつ表皮材貼合わせ部5以外の湾曲部2(上部)を成形面30からはみ出させた状態で載置されて装着される。
一方、上型28の下面には、上記下型22の成形面30に略対応する成形面31が形成され、この成形面31にはゴム板32が貼り合わせられており、上型28の下降移動による両型22,28の接近動作により、両成形面30,31間に上記トリムアッパ部WUの基材1と、その上に配置される表皮材16とを挟圧して該表皮材16を基材1表面に貼り合わせるようにしている。
尚、昇降板23の下面には上記上型28の前後方向の一方に木目込み用刃34が垂下状態で取付固定されており、トリムアッパ部WUの基材1における表皮材貼合わせ部5表面に表皮材16を貼り合わせる際に、木目込み用刃34の下端部により貼合わせ部5と湾曲部2との境界にある凹溝6内に表皮材16の上端縁部を押し込むようにしている。
また、下型22上面の成形面30には、その上に載置されるトリムアッパ部WUにおける基材1のハンドル取付孔18に対応した位置に凹部35が形成され、この凹部35内に表皮材位置決めブロック36が上部を成形面30上に突出させた状態で昇降可能に収容されている。この位置決めブロック36は上端部に、基材1及び表皮材16双方のハンドル取付孔18に挿通可能な挿通部36aと、この挿通部36aの下側に連続し、挿通部36aよりも大きい段部36bとを有する。この段部36bは、表皮材16の貼合わせ前にその表皮材16が基材1表面に接着されるのを防止するために設けられている。また、この段部36b近傍に及ぶ接着防止板38が同様の目的で略一致した高さで設けられている。位置決めブロック36の下側の凹部35内には上下方向に延びるシリンダ39が配置され、このシリンダ39の上側に突出するピストンロッド上端(先端)に上記表皮材位置決めブロック36が移動一体に連結されている。また、シリンダ39は凹部35内の底面にばね40を介して支持されており、このシリンダ39の伸縮によりブロック36が昇降するようになっている。
一方、上型28下面の成型面31にも凹部42が上記下型22の凹部35に対応して形成され、この凹部42内には、上記下型22の表皮材位置決めブロック36の上端部を嵌合可能な嵌合凹部43aを下端面に有する表皮材押えブロック43が下端部を成形面31から下側に突出させた状態で昇降可能に収容されている。この表皮材押えブロック43は、凹部42内の底面にばね44を介して昇降可能に吊下げ支持されている。
上記表皮材16は、その長さ方向両端を表皮材支持装置としての左右1対の表皮材クランプ装置46,46によりクランプされた状態で支持される。これら両表皮材クランプ装置46,46は、それぞれ下型22の左右側方であってその成形面30上にある基材1の各折曲げ端縁部11が配置される左右の固定台19上に設置されている。各表皮材クランプ装置46は、下型22側方の固定台19上に立設されたシリンダ47と、このシリンダ47の上側に延びるピストンロッド上端(先端)に固定され、シリンダ47の伸縮動作により昇降可能なクランプ下枠48と、このクランプ下枠48の基端部に基端部で揺動可能に支持され、クランプ下枠48の上面に略重なった状態で先端部下面及びクランプ下枠48の先端部上面間で表皮材16の長さ方向端縁部を挟持可能なクランプ上枠49と、クランプ下枠48の基端部にそれよりも垂れ下がった状態で固定支持され、上側に延びるピストンロッド上端(先端)がクランプ上枠49の基端部に連結され、そのクランプ上枠49を揺動させるクランプシリンダ50とを備えている。クランプ下枠48の先端部上面には、上記表皮材16端縁部の位置決め用孔17を挿通可能なセットピン51が形成されている一方、クランプ上枠49の先端部下面には上記セットピン51を挿通させるピン孔52が開口されている。また、クランプ上枠49の先端部下面には、上記ピン孔52よりも先端側に押圧部53が突設されており、クランプシリンダ50の伸張動作によりクランプ上枠49を回動させてクランプ上枠49の押圧部53により表皮材16の長さ方向端縁部をクランプ下枠48の先端部上面に押圧してクランプすることで、両表皮材クランプ装置46,46間に表皮材16を張り渡し、上記下型22の成形面30上に装着された基材1上側(表側)に表皮材16を配置するようにしている(図4〜図7参照)。
また、上記下型22の左右側方の固定板21上には、後述する表皮材端縁部裏貼り装置59における圧着ブロック67よりも外側に、表皮材16の長さ方向の端縁部を上載保持するための表皮材端縁部保持装置55,55が設けられている。この各表皮材端縁部保持装置55は、下型22側方の固定板21上に立設された上下方向のシリンダ56と、このシリンダ56の上側に延びるピストンロッド上端(先端)に取り付けられた保持ブロック57とからなり、表皮材クランプ装置46によりクランプされている表皮材16の各端縁部をアンクランプするときには、シリンダ56の伸張動作により保持ブロック57を上昇させて、その上端面で表皮材16の端縁部を上載保持し、表皮材16の端縁部の張力を下げるようにしている(図7、図9、図12及び図13参照)。
さらに、上記下型22の左右側方には、表皮材16の長さ方向端縁部を基材1に、その表皮材16の端縁部先端が基材1における折曲げ端縁部11の第2縦部14先端面を越えて該第2縦部14の裏面まで延びる裏巻き状態となるように貼り合わせる表皮材端縁部裏貼り装置59が配設されている。この表皮材端縁部裏貼り装置59は、下型22に近付く前方向及び下型22から離れる後方向に水平方向に沿ってスライド移動可能な進退部材61と、この進退部材61をスライドさせるシリンダ62と、基端部にて進退部材61に軸63により揺動可能に支持され、図外のばねにより常時は水平状態の上端回動位置に回動付勢された貼合わせブロック64とを備えている。このブロック64の先端部は、基材1における折曲げ端縁部11の第2縦部14先端から垂れ下がった表皮材16の端縁部に対応する高さ位置に配置され、この先端部は上側に膨出している。
一方、表皮材端縁部裏貼り装置59は、下型22側方の固定板21上に立設された上下方向のシリンダ66と、このシリンダ66の上側に延びるピストンロッド上端(先端)に取り付けられた圧着ブロック67とも備えている。この圧着ブロック67の上端面は、トリムアッパ部WUにおける基材1の折曲げ端縁部11の横部13ないし第2縦部14の各裏面の形状に対応するように形成されており、図17に示すように、シリンダ62による進退部材61の前進移動により、貼合わせブロック64の先端部をトリムアッパ部WUにおける折曲げ端縁部11の基材1の第2縦部14先端から垂れ下がった表皮材16の端縁部に接近させて、そのブロック64の上端回動位置への回動付勢力により先端の膨出部分で、垂れ下がった表皮材16の端縁部を第2縦部14裏側に折り曲げて仮貼りし、その後、シリンダ66の伸張動作により圧着ブロック67を上昇させて、その上端面により上記仮貼りされた表皮材16の端縁部を第2縦部14裏面に押圧して加圧接着させるようにしている。
そして、上記上型28において、上記下型22の成形面30上にある基材1の折曲げ端縁部11が配置される左右両側には、それぞれ上型28及び下型22による表皮材16の貼り合わせ動作に伴い、基材1の折曲げ端縁部11の表面に表皮材16を押し付けて貼り合わせる縦面貼り合わせ装置70,70が設けられている。この左右の縦面貼り合わせ装置70は互いに同じ構造で、図2及び図3に拡大詳示するように、シリンダボディ上端が上型28左右両側の昇降板23下面に垂下するように取付固定されたアクチュエータとしてのシリンダ71(シリンダ以外のアクチュエータを用いることもできる)を備え、このシリンダ71は上型28の移動方向に沿って昇降移動するピストンロッド71a(可動部)を有する。また、縦面貼り合わせ装置70は、シリンダ71の前後両側(前後方向は図1及び図2で図の面と直交する方向であり、図3では左右方向である)の昇降板23下面にシリンダ71と平行に垂下するように取付固定されかつ下側に突出する昇降可能なロッド72aを有する前後1対のリニアブッシュ72,72を備え、この両リニアブッシュ72,72のロッド72a,72aの先端部(下端部)と、シリンダ71のピストンロッド71a先端部(下端部)とは連結部材74により移動一体に連結されている。この連結部材74は、各リニアブッシュ72に対応する位置を上方に向かって上型28から離れる方向に斜めに延びる前後1対の傾斜部74a,74aを有し、その各傾斜部74aの上端部(先端部)には、傾斜部74aの表側に位置する揺動部材としての揺動板75が上端部にて水平前後方向の軸心を持つヒンジ76を介して揺動可能に支持されている。この各揺動板75は上記傾斜部74aと略平行に斜めに延びるもので、その下端部には前後1対の孔部(図示せず)が開口され、この各孔部には、揺動板75と直交する方向の前後1対のボルト78,78が先端側及び頭部側をそれぞれ揺動板75から突出させかつ若干の隙間をあけた遊嵌合状態で摺動可能に挿通され、この各ボルト78の先端部は連結部材74の各傾斜部74a表面下部に螺合連結されている。各ボルト78の頭部と揺動板75との間には付勢手段としての第1ばね79が、また連結部材74の各傾斜部74a表面下部と揺動板75との間には付勢手段としての第2ばね80がそれぞれボルト78周りに配置された状態で縮装されており、両ばね79,80により揺動板75を常時は中立位置(後述するシャフト82が上型28の移動方向に対し所定の傾斜角度θで傾いた位置)に付勢して、後述の圧着部材91の左右方向(トリムアッパ部WUの前後方向)の位置調整をし、圧着部材91がトリムアッパ部WUにおける基材1の折曲げ端縁部11からその長さ方向外側(上型28から離れる側)に押されて、揺動板75が中立位置から図2で反時計回り方向に回動したときには、第1ばね79が圧縮されて該第1ばね79の伸張付勢力により揺動板75を押圧して圧着部材91と共に中立位置に戻す一方、逆に圧着部材91が基材1の折曲げ端縁部11からその長さ方向内側(上型28に近付く側)に押されて、揺動板75が中立位置から図2で時計回り方向に回動したときには、第2ばね80が圧縮されて該第2ばね80の伸張付勢力により揺動板75を押圧して圧着部材91と共に中立位置に戻すようにしている。
さらに、上記各揺動板75の表面の上下略中央部には、揺動板75と平行に延びるスライド部材としてのシャフト82がリニアブッシュ83を介して下側たる前進側と上側たる後退側との間でスライド可能に支持されている。つまり、このシャフト82は、上型28の移動方向に対し所定の傾斜角度θで傾いた方向にスライド可能に支持されている。このシャフト82の上型28の移動方向に対する傾斜角度θはθ=30°(水平方向に対し60°)に設定されている。θ>30°の場合には、圧着部材91が基材1の折曲げ端縁部11の先端までスムーズに動き難くなる一方、θ<30°の場合には、折曲げ端縁部11の縦部12,14表面に対し適正な圧力が加わらないからである。
また、リニアブッシュ83上側のシャフト82にはストッパ部(図示せず)が一体に突設されており、このストッパ部をリニアブッシュ83上端面に係止させることで、シャフト82の抜落ちを防止している。各揺動板75表面の上端部にはシャフト82の上部を摺動可能に貫通させたばね止め84が取付固定され、このばね止め84とストッパ部との間のシャフト82の周りにばね85が配置されており、このばね85によりシャフト82を下向き前進方向に付勢して圧着部材91の上下方向の位置調整をし、圧着部材91が基材1の折曲げ端縁部11からシャフト82の長さ方向に押されたときに、ばね85がストッパ部とばね止め84との間で圧縮されて該ばね85の伸張付勢力により圧着部材91を下側に戻すようにしている。
上記2本のシャフト82,82の下端部間に亘り前後方向に延びる圧着部材91が支持されている。この圧着部材91は、トリムアッパ部WUにおける基材1の折曲げ端縁部11の上下寸法と略同じ長さを有するもので、上記両シャフト82,82の下端部にそれぞれナックルジョイント89,89を介して揺動可能に取付支持した取付板90の下面に一体的に固定された中実体からなる。この圧着部材91をなす中実体は、変形せずに滑りがよく、加工し易くて錆びない材料、例えばジュラコン樹脂等からなる。圧着部材91は先端に断面円弧状の圧着部Pを有し、この圧着部Pの円弧面の曲率半径rは、トリムアッパ部WUの基材1の折曲げ端縁部11における第1縦部12と横部13との境界部表面の曲率半径R(図21参照)以下に設定されている(r≦R)。上記両シャフト82,82の下端部間は、前後方向に延びる調整ねじ部87と、その両端部のロッドエンドベアリング88,88とを介して一体的に連結されており、両ロッドエンドベアリング88,88により、圧着部材91の両側が連結されているシャフト82,82が連係して移動するように、圧着部材91の左右方向つまりトリムアッパ部WUの長さ方向における位置調整を行うとともに、調整ねじ部87により両ロッドエンドベアリング88,88をも固定して、圧着部材91の左右方向つまりトリムアッパ部WUの長さ方向における位置調整を行うようにしている。
次に、上記構成の成形体製造装置Aにより、トリムアッパ部WUの基材1における貼合わせ部5表面に表皮材16を貼り合わせてトリムアッパ部WUを製造する工程について図4〜図17に基づき説明する。
まず、図4に示すように、上型28を上昇端位置まで上昇させ、下型22の成型面30上に、予め接着剤が塗布されたトリムアッパ部WUの基材1をその裏面が下側になりかつ前後端縁が左右方向になるように載置して装着した後、左右の表皮材クランプ装置46,46におけるシリンダ47,47を同期して伸張させて各クランプ下枠48とそれに支持されたクランプ上枠49とを上昇させるとともに、下型22内のシリンダ39を伸張させて位置決めブロック36を下型22の成型面30から突出させる。このとき、位置決めブロック36の上面の高さは、クランプ下枠48の上面と略同じになる。この状態で、位置決めブロック36上部の段部36bの近傍まで接着防止板38が側方より移動して段部36bと略同じ高さに配置され、その上に表皮材16を裏面層16cが下側になりかつ位置決めブロック36の挿通部36aが基材1のハンドル取付孔18に挿通されるように載せる。そして、図5(a)に示すように、各表皮材クランプ装置46のクランプシリンダ50を収縮させてクランプ上枠49をクランプ下枠48に対し開き、両表皮材クランプ装置46,46のクランプ下枠48,48間に上記表皮材16を掛け渡し、その端縁部の位置決め用孔17に各クランプ上枠49上面のセットピン51を挿通した後に、図5(b)に示す如く、クランプシリンダ50の伸張により各クランプ上枠49を閉じてクランプ下枠48との間に表皮材16の端縁部を挟み込む。そのとき、クランプ上枠49の先端部下面の押圧部53が表皮材16の長さ方向端縁部をクランプ下枠48の先端部上面に押圧してクランプする。このことで、両表皮材クランプ装置46,46間に表皮材16が張り渡され、上記下型22の成形面30上に装着された基材1の上側に表皮材16が配置される。
次いで、図6に示すように、上記接着防止板38が側方に退避した後、図7及び図8に示すように、上記シリンダ47の収縮によりクランプ下枠48をクランプ上枠49と共に両者間に表皮材16の端縁部をクランプした状態で下降させるとともに、シリンダ56の伸張により保持ブロック57を上昇させる。同時に、シリンダ66の伸張により圧着ブロック67も上昇させる。このことで、表皮材16の長さ方向端縁部を除いた略全体が下型成形面30上の基材1に上載される。尚、この段階では、表皮材16の裏面は基材1表面に接触しているが、接着剤による貼り合わせ状態とはなっていない。
この後、図9〜図11に示すように、昇降板23が上型ベース24、上型28、左右の縦面貼り合わせ装置70,70と共に下降するとともに、その各縦面貼り合わせ装置70のシリンダ71が伸張し、最初に、図10に示す如く、各縦面貼り合わせ装置70における圧着部材91の圧着部Pが、下型22の成形面30上にある基材1の本体部10と各折曲げ端縁部11との境界部分上の表皮材16に当たってその部分を押さえる。これと同時に、上記シリンダ47の収縮によりクランプ上枠49と共にクランプ下枠48が下降するとともに、クランプシリンダ50が収縮してクランプ上枠49がクランプ下枠48に対し開き、表皮材16の端縁部のクランプが解除される。
そして、上記上型28がさらに下降し、それに対応して上記圧着部材91の圧着部Pが表皮材16を略同じ圧力のままで押さえるようにシリンダ71が相対的に収縮する。この上型28の下降に伴い、図12に示すように上型28の成型面31が表皮材16表面(上面)に接触し、上型28の略下降端位置では、その表皮材16を下型22の成形面30との間に押圧して基材1表面に圧着する。このことで表皮材16の長さ方向端縁部を除いた略全体が基材1表面に接着剤により接着されて貼り合わされる。尚、この状態では、上記下型22内における表皮材位置決めブロック36の挿通部36aが上型28の表皮材押えブロック43下端面の嵌合凹部43a内に嵌合されて、その嵌合凹部43a周囲の下端面で表皮材16が押圧されて位置決めされる。
次に、図13〜図15に示すように、上記上型28が下降端位置にあって表皮材16の略全体が基材1表面に圧着されている状態で、各縦面貼り合わせ装置70がその作動を開始する。つまり、まず、そのシリンダ71が伸張してピストンロッド71aが下降し、その下端部に連結部材74、揺動板75,75、リニアブッシュ83,83及びシャフト82,82を介して支持されている上記圧着部材91が下降する。
そして、上記各揺動板75は連結部材74の傾斜部74a上端部にヒンジ76を介して揺動可能に支持され、この各揺動板75に対し各シャフト82がリニアブッシュ72を介してスライド可能に支持され、両シャフト82,82の下端部間に上記圧着部材91が支持されている。また、各揺動板75は第1及び第2ばね79,80により常時中立位置に付勢され、圧着部材91は上方に押されたときにばね85により下方に付勢されるようになっている。このことから、上記シリンダ71の伸張動作に伴い、上記圧着部材91が基材1の折曲げ端縁部11の表面に沿って第1縦部12から横部13を経て第2縦部14に向かうように滑りながらスムーズに移動する。この移動により、その折曲げ端縁部11の上側に位置している表皮材16も、上記移動する圧着部材91の圧着部Pにより基材1の折曲げ端縁部11表面に第1縦部12から横部13を経て第2縦部14に順に押し付けられて、該折曲げ端縁部11表面に接着剤により貼り合わされる。併せて、折曲げ端縁部11の裏面に、上記シリンダ66の伸張により上昇した状態の圧着ブロック67が略接触し、上記各縦面貼り合わせ装置70による一連の貼り合わせ動作による押圧力を受けて基材1の折曲げ端縁部11が下方に変形することを防止し、このことで一定の接着力が得られる。そして、上記圧着部材91が最終の下降端位置に移動したときには、図14実線に示すように、圧着部材91下端の圧着部Pは基材1の折曲げ端縁部11における第2縦部14の下端まで移動し、表皮材16の端縁部は第2縦部14の下端から垂れ下がった状態となる。
このとき、各縦面貼り合わせ装置70の前後1対のシャフト82,82はそれぞれ揺動板75,75にスライド可能に支持され、これらシャフト82,82の下端部間に圧着部材91が連結支持されているので、上記のように下型22の成形面30、その上に載置された基材1、その折曲げ端縁部11及び表皮材16が前後方向に傾斜していても、図15に示すように、上記各縦面貼り合わせ装置70において下型成形面30の高い側に位置するシャフト82が低い側のシャフト82よりも大きく上方向にスライドし、両シャフト82,82の下端部間に支持されている圧着部材91は上記傾斜に沿って傾斜するようになり、このことで、圧着部材91が基材1の折曲げ端縁部11を前後方向に沿って均一に押圧する。すなわち、下型成形面30に装着される基材1の折曲げ端縁部11が上型28の移動方向と直交する方向に対し傾いていても、その傾きのある基材1の折曲げ端縁部11表面に表皮材16を確実に貼り合わせることができる。
また、この間、昇降板23下面の木目込み用刃34の下端部によりトリムアッパ部WUの貼合わせ部5と湾曲部2との境界にある凹溝6内に表皮材16の上端縁部が押し込まれる。
そして、上記の如く、圧着部材91が基材1の折曲げ端縁部11表面に沿って第1縦部12から横部13表面を経て第2縦部14表面に向かって移動しながら表皮材16を折曲げ端縁部11の表面に押し付けるので、表皮材16は基材1の折曲げ端縁部11表面に手貼りのように馴染ませられながら貼り合わされることになり、そのしわの発生を有効に防止することができる。しかも、表皮材16をその張力がない状態で基材1表面に押し付けるので、その表皮材16は折曲げ端縁部11の縦部12,14表面及び横部13表面であっても略同じ圧力で押し付けられて貼り合わせられることとなり、表皮材16に浮きが発生するのをも有効に防止することができる。さらには、表皮材16をその伸びによる影響を受けずに貼り合わせることができ、表皮材16の種類や物性の幅を拡大することができる。
また、上記各縦面貼り合わせ装置70の各揺動板75は、シリンダ71のビストンロッド71a下端部に固定した連結部材74の傾斜部74a上端に揺動可能に支持され、この各揺動板75にシャフト82がスライド可能に支持され、両シャフト82,82の下端部間に圧着部材91が支持されているので、その圧着部材91の上下方向(トリムアッパ部WUの厚さ方向/車両の左右方向)及び左右方向(トリムアッパ部WUの長さ方向/車両の前後方向)の各移動位置が適正に調整され、例えば基材1の折曲げ端縁部11及びその上の表皮材16の合計の厚さが異なっていても、圧着部材91が第1縦部12から横部13の各表面をスムーズに移動するようになり、表皮材16の浮きやしわの発生をさらに有効に防止することができる。
さらに、上記圧着部材91先端の圧着部Pは、基材1の折曲げ端縁部11における第1縦部12と横部13との境界部表面の曲率半径R以下の曲率半径rに設定されているので、圧着部材91をその断面円弧状の圧着部Pにて表皮材16を介して基材1に連続的に接触させて圧着力を確保することができる。
このようにして各縦面貼り合わせ装置70の作動により、表皮材16が基材1の折曲げ端縁部11表面に貼り合わされると、その後、図16に示す如く、その縦面貼り合わせ装置70のシリンダ71の収縮により圧着部材91が上昇するとともに、シリンダ47の伸張によりクランプ下枠48がクランプ上枠49と共に上方に移動して待避する。また、シリンダ66を収縮させて圧着ブロック67を下降させる。これら圧着部材91、クランプ下枠48及びクランプ上枠49、圧着ブロック67の待避により上記基材1の折曲げ端縁部11における第2縦部14周囲のスペースが空けられる。
そして、上記基材1の折曲げ端縁部11の第2縦部14下端から垂れ下がった表皮材16の端縁部が表皮材端縁部裏貼り装置59により、第2縦部14先端面を越えてその裏面まで延びる裏巻き状態となるように貼り合わせられる。すなわち、まず、図17(a)に示すように、表皮材端縁部裏貼り装置59のシリンダ62が伸張して進退部材61を貼合わせブロック64と共に前進させる。この前進により、図17(b)に示す如く、貼合わせブロック64先端の膨出部分が上記垂れ下がった表皮材16の端縁部を基材1の折曲げ端縁部11の第2縦部14裏側に押し曲げる。貼合わせブロック64は図外のばねにより常時は水平状態の上端回動位置に回動付勢されているので、上記表皮材16の端縁部を第2縦部14の裏側に押す際に、その第2縦部14の先端部(下端部)によりブロック64先端の膨出部分がばねの付勢力に抗して上端回動位置から下側に移動するように図17(b)では反時計回り方向に回動し、図17(c)に示すように、膨出部分が第2縦部14の先端部を越えると、ばねの付勢力によって元の上端回動位置に戻る。このようなブロック64の揺動により表皮材16の端縁部が上側に折り曲げられて第2縦部14の裏側に回り込み、その第2縦部14の裏面に表皮材16端縁部の裏面が接着剤により仮貼りされる。次いで、図17(d)に示すように、上記シリンダ62が収縮して進退部材61及び貼合わせブロック64が後退した後、今度はシリンダ66が伸張して圧着ブロック67が上昇し、このブロック67の上端面により、上記仮貼りされた表皮材16の端縁部裏面が第2縦部14裏面に押圧されて加圧接着される。このことで、表皮材16の端縁部が第2縦部14先端面を越えてその裏面まで延びる裏巻き状態に貼り合わせられる。
以上により、基材1における貼合わせ部5表面に表皮材16が全体的に貼り合わされてトリムアッパ部WUが得られる。従って、このトリムアッパ部WUは、基材1の折曲げ端縁部11の表面に表皮材16を浮きやしわが発生しないように貼り合わた美麗なものとなる。
(実施形態2)
図23及び図24は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1〜図22と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、各縦面貼り合わせ装置70の構造を変えたものである。
すなわち、上記実施形態1では、各縦面貼り合わせ装置70の圧着部材91は各シャフト82の下端部にナックルジョイント89を介して直接に連結支持されているのに対し、この実施形態での圧着部材91は各シャフト82の下端部にナックルジョイント89及び弾性部材としてのばね93,93,…を介して連結支持されている。上記両シャフト82,82下端部のナックルジョイント89,89間には取付板90が掛け渡されて取り付けられ、この取付板90には複数のボルト挿通孔(図示せず)が長さ方向に並んで形成されている。この各ボルト挿通孔に支持ボルト94が頭部を取付板90上側に配置した状態で摺動可能に挿通され、この各支持ボルト94の下端部は圧着部材91の下端部に螺合締結されており、圧着部材91は取付板90に対し各支持ボルト94により抜け止めされた状態で吊下げ支持されている。そして、取付板90と圧着部材91との間には各支持ボルト94周りに位置するばね93が縮装されており、このことで、圧着部材91は両シャフト82,82に対しばね93,93,…により弾性支持されている。その他の構成は上記実施形態1と同じである。
したがって、この実施形態の場合、圧着部材91が取付板90及び両シャフト82,82に対し複数のばね93,93,…により弾性支持されているので、表皮材16を基材1の折曲げ端縁部11表面に貼り合わせる際の圧着初期段階の圧着力がばね93の収縮により適正に維持され、圧着力が過大になった場合に接着剤が表皮材16表面側へ染み込んで表皮材16にへたりが生じるのを防止することができる利点がある。
尚、このように圧着部材91がばね93,93,…により弾性支持されている場合には、表皮材16における中間層16bのへたりが生じ難いので、表皮材16は裏面層16cが省略された、表面層16a及び中間層16bのみの2層構造、又は表面層16aのみの1層構造であってもよい。
(実施形態3)
図25及び図26は実施形態3を示し、各縦面貼り合わせ装置70の構造を簡略化したものである。すなわち、この実施形態では、各縦面貼り合わせ装置70における連結部材74の傾斜部74aは1つとされ、この傾斜部74a表面の上下略中央部には前後1対の軸受ブラケット74b,74bが突設されている。一方、揺動板75も1つとされて、その裏面の上下略中央部にも前後1対の軸受ブラケット75a,75aが突設され、これら軸受ブラケット75a,75aと傾斜部74aの軸受ブラケット74b,74bとの間に水平前後方向に延びる軸96が挿通されており、この軸96を介して揺動板75が傾斜部74aに揺動可能に支持されている。揺動板75の上端部及び下端部にはそれぞれボルト97,98が遊嵌合状態で摺動可能に挿通され、この各ボルト97,98の頭部は揺動板75の表面に係止可能とされ、先端部は連結部材74の傾斜部74a表面に螺合連結されている。揺動板75裏面の上端部と傾斜部74a表面との間には第1ばね79が、また揺動板75裏面の下端部と傾斜部74a表面との間には第2ばね80がそれぞれボルト97,98周りに配置された状態で縮装されており、両ばね79,80により揺動板75を常時は中立位置に付勢して、圧着部材91′の左右方向の位置調整をするようにしている。
揺動板75の表面には支持板99が一体的に固定され、この支持板99の下端部に圧着部材91′が前後中央部にて取付固定されている。この圧着部材91′は、円柱状(又は円筒状であってもよい)の心材101と、この心材101に回動不能に外嵌合されたテフロン(登録商標)等の滑り易い材料からなる円筒状の外装材102とを備えてなり、この外装材102の一部が圧着部Pを構成している。また、103は圧着部材91′の外側(上型28から離れる側)に配置された前後縦方向に延びる板状の表皮材先行押え部材で、この表皮材先行押え部材103は圧着部材91′の上面にボルト締結により一体的に取付固定されている。その他の構成は実施形態1と同じである。
したがって、この実施形態においては、各縦面貼り合わせ装置70のシリンダ71の伸張により圧着部材91′が下降するとき、図27に拡大して示すように、その圧着部材91′は、基材1の折曲げ端縁部11表面に沿って第1縦部12から横部13を経て第2縦部14に向かうように滑りながら下降移動する。そして、圧着部材91′が基材1表面の横部13付近にあるときに、基材1の外側に向かおうとする表皮材16の端縁部が表皮材先行押え部材103により下側に向けて押さえられて基材1の折曲げ端縁部11の第2縦部14に沿うように曲げられ、このことで、その第2縦部14表面に表皮材16が接着される。
この実施形態では、トリムアッパ部WUにおける基材1の折曲げ端縁部11の高さ(トリムアッパ部WUの厚さ方向の寸法)が該折曲げ端縁部11の長さ方向(トリムアッパ部WUの上下方向)の全体に亘り略一定である等、その形状が複雑でない場合に用いるのが有効であり、実施形態1に比べて構造を簡単にすることができる。
(実施形態4)
図28〜図31は実施形態4を示す。この実施形態では、図28に示すように、各縦面貼り合わせ装置70のうちの両シャフト82,82の下端部に、前後方向に延びる固定プレート106がロッドエンドベアリング88及びナックルジョイント89を介して取付固定されている。この固定プレート106は前後両端部が下側に折れ曲がった略コ字状のもので、この折れ曲がり端部間には支持ピン107が掛け渡され、この支持ピン107に圧着部材91″が回転可能に支持されている。
上記圧着部材91″は、図29及び図30に拡大して示すように、前後方向つまり支持ピン107の長さ方向に同心状に並べて配置されかつ支持ピン107に回転自在に支持された多数の同径の円板109,109,…と、これら円板109,109,…に亘り外嵌合された変形可能なウレタン等の軟質材からなるチューブ110とからなる。各円板109は、中心孔を有する変形可能なウレタン等の軟質材からなる内側円板部109aと、この内側円板部109aの外周に一体的に外嵌合され、鉄等の剛性部材からなる外側円環部109bとで構成され、上記内側円板部109aの中心孔に支持ピン107を相対回転可能に挿通することで、各円板109が支持ピン107に回転自在に支持されている。また、外側円環部109bの外周縁(円板109の外周縁)は円弧状の断面となっている。
さらに、圧着部材91″の両端部と固定プレート106両端の折れ曲がり端部との間の支持ピン107には滑り易い材料からなる円板状のベアリング112,112が回転可能に挿通支持され、このベアリング112により、チューブ110内からの各円板109の抜けを防止しかつその回転をスムーズにしている。そして、圧着部材91″が表皮材16の端縁部裏面を基材1の折曲げ端縁部11の表面に押圧するときに、その押圧面に前後方向(支持ピン107の長さ方向)の凹凸があっても、それに対応して沿うように一部の円板109の内側円板部109aが変形して該一部の円板109が他の円板109に対し非同心状態となりかつ該一部の円板109外側のチューブ110が圧縮変形することで、凹凸を吸収しながら均一に押圧するようになっている。
上記各円板109の厚さは1.5mm程度が好ましい。その理由は、これよりも薄いと、強度不足が生じ、押圧時に破損し易くなる一方、逆に厚いと、圧着部材91″が基材1の折曲げ端縁部11の形状に沿い難く、均一な圧着力が得られなくなるからである。
さらに、上記固定プレート106には複数(図示例では4つ)の位置調整プレート114,114,…が圧着部材91″の長さ方向に間隔をあけて取付支持されている。この各位置調整プレート114は略コ字状に折り曲げられた所定幅の板材からなり、その下部が固定プレート106と圧着部材91″との間に、また上部が固定プレート106の上側にそれぞれ位置するように配置されている。また、各位置調整プレート114の上部には取付ボルト115が摺動可能に挿通され、この取付ボルト115の先端部(下端部)は固定プレート106の上面に螺合締結されている一方、位置調整プレート114の上面と取付ボルト115の頭部との間には該取付ボルト115周りに位置するばね116が縮装されており、各位置調整プレート114を取付ボルト115により支持するとともに、ばね116により位置調整プレート114を下側に付勢して圧着部材91″の上面を部分的に下側に押圧し、圧着部材91″を上下方向に位置調整するようにしている。その他の構成は実施形態1と同様である(図3参照)。
尚、上記のように複数の位置調整プレート114,114,…が圧着部材91″を部分的に押圧しても、圧着部材91″における多数の円板109,109,…は共通した1本の支持ピン107に支持されているので、圧着部材91″全体の位置ずれが生じることはない。そして、1つの位置調整プレート114を圧着部材91″の長さ方向全体に設けた場合には、その圧着部材91″の動きが阻害されるので、好ましくない。
この実施形態の場合、各縦面貼り合わせ装置70の圧着部材91″は、シャフト82,82の下端部間に支持ピン107を介して同心状にかつ回転自在に支持された同径の多数の円板109,109,…と、これら多数の円板109,109,…に亘り外嵌合された軟質材からなるチューブ110とを備えたものであるので、シリンダ71が伸張して圧着部材91″が表皮材16を基材1の折曲げ端縁部11の表面に押圧する際、その押圧面に前後方向の凹凸があっても、それに対応して沿うように一部の円板109の内側円板部109aが変形して該一部の円板109が他の円板109に対し非同心状態となりかつ一部の円板109外側のチューブ110が圧縮変形し、このことで凹凸を吸収しながら均一に押圧することができる。
尚、上記各実施形態では、トリムアッパ部WUの基材1の折曲げ端縁部11が第1縦部12、横部13及び第2縦部14を有しているが、第2縦部14がなくて第1縦部12及び横部13のみを有する折曲げ端縁部に表皮材16の端縁部を貼り合わせる場合であっても、本発明を適用することができ、各実施形態と同様の作用効果が得られる。
(その他の実施形態)
尚、圧着部材としては、上記各実施形態の構造の他、例えば表皮材との接触部分(先端部)が断面円形状とされた板ばねを用いることもできる。要は、基材の折曲げ端縁部の表面に上を滑りながら移動して該表面に表皮材を押し付ける構造であればよい。
上記各実施形態では、前後の両側に折曲げ端縁部11,11が形成された基材1に表皮材16を貼り合わせるようにしているが、前後のいずれか一方のみに折曲げ端縁部が形成された基材や、前後以外の端部に折曲げ端縁部が形成された基材に対し表皮材を貼り合わせる場合にも本発明を適用できる。さらに、本発明は車両用トリムアッパ部WUに限らず、車両用以外の他の内装材や、基材1表皮材を貼り合わせた成形体に対しても適用ができる。
以上説明の如く、本発明は、基材の折曲げ端縁部の表面に表皮材を、基材からの浮きやしわの発生を有効に防止しながら自動的に貼り合わせることができるので、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
本発明の実施形態1に係る成形体製造装置の正面図である。 縦面貼り合わせ装置の拡大正面図である。 縦面貼り合わせ装置の拡大側面図である。 成形体製造装置にドアトリムアッパ部及び表皮材をセットした工程を示す正面図である。 表皮材のクランプ動作を示す正面図である。 成形体製造装置から接着防止板を除いた工程を示す正面図である。 表皮材を仮接着した工程を示す正面図である。 表皮材を仮接着した工程を示す側面図である。 表皮材の端部を圧着部材で押さえた工程を示す正面図である。 圧着部材が表皮材の端部を押さえた状態の拡大正面図である。 表皮材の端部を圧着部材で押さえた工程を示す側面図である。 上下型の成形面間で表皮材の中央部を基材の中央部に圧着して貼り合わせる工程を示す正面図である。 縦面貼り合わせ装置により表皮材の端縁部を基材の折曲げ端縁部表面に圧着して貼り合わせる工程を示す正面図である。 圧着部材の下降移動最終位置を示す正面図である。 縦面貼り合わせ装置により表皮材の端縁部を基材の折曲げ端縁部表面に圧着して貼り合わせる工程を示す側面図である。 縦面貼り合わせ装置の作動終了状態を示す正面図である。 表皮材端縁部裏貼り装置により表皮材の端縁部を裏巻き状態で基材に裏貼りする動作を示す正面図である。 ドアトリムの正面図である。 ドアトリムアッパ部の基材及び表皮材を分離して示す正面図である。 ドアトリムアッパ部の基材及び表皮材を分離して示す断面図である。 ドアトリムアッパ部における基材の折曲げ端縁部の拡大断面図である。 表皮材の拡大断面図である。 本発明の実施形態2を示す図2相当図である。 実施形態2を示す図3相当図である。 本発明の実施形態3を示す図2相当図である。 実施形態3を示す図3相当図である。 圧着部材の圧着状態を拡大して示す正面図である。 本発明の実施形態4を示す図3相当図である。 実施形態4の圧着部材の一部破断拡大側面図である。 図29のXXX−XXX線断面図である。 圧着部材の圧着状態を拡大して示す正面図である。
符号の説明
A 成形体製造装置
W ドアトリム
WU トリムアッパ部(成形体)
1 基材
10 本体部
11,11′ 折曲げ端縁部
12 第1縦部
13 横部
14 第2縦部
R 曲率半径
16 表皮材
22 下型(第1成形型)
28 上型(第2成形型)
30 成形面
31 成形面
46 表皮材クランプ装置(表皮材支持装置)
59 表皮材端縁部裏貼り装置
70 縦面貼り合わせ装置
71 シリンダ(アクチュエータ)
71a ピストンロッド(可動部)
74 連結部材
74a 傾斜部
75 揺動板(揺動部材)
79 第1ばね(付勢手段)
80 第2ばね(付勢手段)
82 シャフト(スライド部材)
θ シャフト傾斜角度
85 ばね
91,91′91″ 圧着部材
P 圧着部
r 圧着部曲率半径
93 ばね(弾性部材)
101 心材
102 外装材
109 円板
109a 内側円板部
109b 外側円環部
110 チューブ

Claims (12)

  1. 周縁の少なくとも1つの端縁部に、本体部から曲がってその裏側に延びる第1縦部と、該第1縦部の先端から本体部と略平行に外方向に延びる横部と、該横部の先端から本体部の裏側に延びる第2縦部とを有する折曲げ端縁部が設けられた基材の表面に対し、表皮材を、上記基材の本体部表面から第1縦部、横部及び第2縦部の各表面に沿って延びるように接着剤又は粘着剤により貼り合わせることにより、成形体を製造するようにした成形体製造装置であって、
    上記基材が装着される成形面を有する第1成形型と、
    上記第1成形型の成形面に対応する成形面を有する第2成形型とを備え、
    上記第1又は第2成形型の一方が他方に対し相対的に接離可能に設けられていて、両成形型の接近動作により上記成形面間に上記基材と該基材の表側に配置される表皮材とを挟圧して、該表皮材を基材表面に貼り合わせるように構成され、
    第1及び第2成形型による表皮材の貼り合わせ動作に伴い、上記基材の折曲げ端縁部表面に沿って第1縦部から横部を経て第2縦部に向かうように移動しながら、該折曲げ端縁部の表面に表皮材を押し付けて貼り合わせる圧着部材を有する縦面貼り合わせ装置を備えたことを特徴とする成形体製造装置。
  2. 周縁の少なくとも1つの端縁部に、本体部から曲がってその裏側に延びる第1縦部と、該第1縦部の先端から本体部と略平行に外方向に延びる横部とを有する折曲げ端縁部が設けられた基材の表面に対し、表皮材を、上記基材の本体部表面から第1縦部及び横部の各表面に沿って延びるように接着剤又は粘着剤により貼り合わせることにより、成形体を製造するようにした成形体製造装置であって、
    上記基材が装着される成形面を有する第1成形型と、
    上記第1成形型の成形面に対応する成形面を有する第2成形型とを備え、
    上記第1又は第2成形型の一方が他方に対し相対的に接離可能に設けられていて、両成形型の接近動作により上記成形面間に上記基材と該基材の表側に配置される表皮材とを挟圧して、該表皮材を基材表面に貼り合わせるように構成され、
    第1及び第2成形型による表皮材の貼り合わせ動作に伴い、上記基材の折曲げ端縁部表面に沿って第1縦部から横部に向かうように移動しながら、該折曲げ端縁部の表面に表皮材を押し付けて貼り合わせる圧着部材を有する縦面貼り合わせ装置を備えたことを特徴とする成形体製造装置。
  3. 請求項1又は2の成形体製造装置において、
    縦面貼り合わせ装置は、成形型の移動方向に沿って移動する可動部を有するアクチュエータと、
    上記アクチュエータの可動部に揺動可能に支持され、付勢手段により常時は成形型の移動方向に対し所定角度で傾いた中立位置に付勢される揺動部材と、
    上記揺動部材に進退方向にスライド可能に支持され、付勢手段により前進方向に付勢されるスライド部材とを備え、
    上記スライド部材に圧着部材が支持されていることを特徴とする成形体製造装置。
  4. 請求項3の成形体製造装置において、
    圧着部材はスライド部材に対し、弾性部材により弾性支持されていることを特徴とする成形体製造装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つの成形体製造装置において、
    圧着部材は、基材の折曲げ端縁部における第1縦部と横部との境界部表面の曲率半径以下の曲率半径に設定された断面円弧状の圧着部を有することを特徴とする成形体製造装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つの成形体製造装置において、
    圧着部材は、中実体からなることを特徴とする成形体製造装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つの成形体製造装置において、
    圧着部材は、断面円形状の心材と、該心材に外嵌合された円筒状の外装材とを備えてなることを特徴とする成形体製造装置。
  8. 請求項1〜5のいずれか1つの成形体製造装置において、
    圧着部材は、表皮材との接触部分が断面円形状とされた板ばねからなることを特徴とする成形体製造装置。
  9. 請求項1〜5のいずれか1つの成形体製造装置において、
    圧着部材は、スライド部材に支持ピンを介して同心状にかつ回転自在に支持された同径の多数の円板と、該多数の円板に亘り外嵌合された軟質材からなるチューブとを備え、
    上記各円板は、支持ピンに支持された軟質材からなる内側円板部と、該内側円板部の外周に一体的に外嵌合された剛性部材からなる外側円環部とで構成されていることを特徴とする成形体製造装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つの成形体製造装置において、
    表皮材の端縁部を基材に、表皮材の端縁部先端が基材の先端面を越えて裏面まで延びる裏巻き状態となるように貼り合わせる表皮材端縁部裏貼り装置を設けたことを特徴とする成形体製造装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つの成形体製造装置により、基材表面に表皮材が貼り合わせられて製造されたことを特徴とする成形体。
  12. 車両の内装材であることを特徴とする請求項11の成形体。
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