JP7319537B2 - 製造装置及び製造方法 - Google Patents
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特許文献1に記載の自動車用内装部品は、縫製加工して形成された表皮材の縫製部分を、縫製ラインに沿って基材に凹設された溝部内に嵌挿させた後、真空成形により、表皮材を基材の表面に一体的に貼着することにより製造される。
縫製部分を基材の溝部に挿入する前に、蛇行抑制機構が縫製部分に当接して縫製部分の形を整えて蛇行を抑制するため、溝部に対する縫製部分の位置がずれにくくなる。そのため、表皮を基材に貼着する際、溝の縁に引っ掛かることがなくなり、縫製部分の倒れが抑制され、縫製部分の溝部への挿入が阻害されることなく、部品を製造することができる。
また、当接部材が表皮材に向けて付勢する付勢部により、当接部材を表皮材に押し付けたときの圧力が吸収されるため、表皮材の意匠面に押し跡が残ることを抑制できる。
縫製部分を挟み込む位置に当接部材を複数備えることで、縫製部分の両側の側部から当接し、縫製部分をより正確な基材の溝に位置合わせすることができる。
当接部材を複数に分割して設けることで、分割された当接部材のそれぞれが独立して動作可能となる。
付勢部を当接部材の端部に配置することにより、当接部材を安定して上下方向に移動させることができる。
縫製ラインの曲がった部分に合わせて形成された屈曲部分により、縫製ラインが曲がった部分においても蛇行を抑制することができる。
真空成形により表皮材を成形することにより、表皮の意匠面にデザインを転写してから基材に貼着させることができる。
蛇行抑制機構が縫製部分に当接して縫製部分の形が整えられることで、縫製部分の倒れが抑制され、縫製部分の溝部への挿入が阻害されることなく部品が製造されるようになる。
縫製部分を挟み込む位置に当接部材を複数備えることで、縫製部分の両側側部から当接し、縫製部分をより正確な基材の溝に位置合わせすることができる。
また、縫製部分の側部に当接するプレート状又は棒状の当接部材により、縫製部分の蛇行を抑制できる。
縫製部分を挟み込む位置に当接部材を複数備えることで、縫製部分の両側側部から当接し、縫製部分をより正確な基材の溝に位置合わせすることができる。
当接部材を複数に分割して設けることで、分割された当接部材のそれぞれが独立して動作可能となる。
当接部材が表皮材に向けて付勢する付勢部により、当接部材を表皮材に押し付けたときの圧力が吸収されるため、表皮材の意匠面に押し跡が残ることを抑制できる。
付勢部を当接部材の端部に配置することにより、当接部材を安定して上下方向に移動させることができる。
縫製ラインの曲がった部分に合わせて形成された屈曲部分により、縫製ラインが曲がった部分においても蛇行を抑制することができる。
真空成形により表皮材を成形することにより、表皮の意匠面にデザインを転写してから貼り合わせることができる。
また、本発明の製造方法により、蛇行抑制機構が縫製部分に当接して縫製部分の形が整えられることで、縫製部分の倒れが抑制され、縫製部分の溝部への挿入が阻害されることなく部品が製造されるようになる。
また、縫製部分を挟み込む位置に当接部分を複数備えることで、縫製部分の両側側部から当接し、縫製部分をより正確な基材の溝に位置合わせすることができる。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する装置・部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。また、以下の実施形態において同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を付して示し、理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
表皮ピース材6a、6bの素材としては、熱処理によって硬化する素材が用いられる。その素材の一例としてポリ塩化ビニル(PVC)、サーモプラスチックオレフィン(TPO)が挙げられるが、これに限定されることはない。
表皮ピース材6a、6bは、その端部を突き合わせて、図1A、図5A、図5Bに示すように裏面側に端部を立ち上げ、端部同士を重ねた状態で糸Sにより縫い合わされている。縫い合わされた部分より先の部分が縫製部分7として表皮材6の裏面側に突出する。
表皮材6は、図2に示すように、表皮ピース材6a、6bが縫製された状態で周囲が表皮クランプ27によって固定され、その状態で、図1Aに示すように、真空成形装置20にセットされる。
なお、表皮ピース材6a、6bが突き合わされ、縫製部分7が形成された境界線を縫製ライン8と呼ぶ。本実施形態の表皮材6は、図2に示すように、途中に曲がった部分10が形成された縫製ライン8を有する。
基材4と表皮材6との貼着には、接着剤11が用いられる。接着剤11は、基材4の表面4aに塗布される。基材4は、表皮材6を貼着する際、基材4は、図1A及び図3に示すように、真空成形装置20の下型22(第二の型)に載置される。基材4は下型22に載置されたのち、後述する吸引ポンプ26の吸引により固定される。
そして、吸引ポンプ25を稼働させて、表皮材6を吸引し、上型21により成形する。このとき、表皮材6の意匠面に模様が形成される。
表皮材6の吸引を解除して、下型22を下方に移動させることにより、図1Dに示すように、ドア内装部品3の基材4に表皮材6が貼着された状態となる。この後、余分な表皮材6を切断する等の工程を経てドア内装部品3が完成する。
また、本実施形態では、貼着機構として真空成形装置20を用いていたが基材4及び表皮材6は吸着以外の方法、例えばクランプ等により上型、下型に固定されてもよい。また、基材4及び表皮材6は上下逆にセットされてもよい。
3 ドア内装部品(部品)
4 基材
4a 表面
5 溝部
6 表皮材
6a、6b 表皮ピース材
7 縫製部分
7a 先端
7b 根元部分
7c 側部
8 縫製ライン
9 屈曲部分
10 曲がった部分
11 接着剤
12 クッション材
20 真空成形装置(貼着機構)
21 上型(第一の型)
21a 吸引孔
22 下型(第二の型)
22a 吸引孔
25 吸引ポンプ
25a パイプライン
26 吸引ポンプ
26a パイプライン
27 表皮クランプ
30 蛇行抑制装置(蛇行抑制機構)
31 基部
32 当接部材
32a 上端
32c 端部
33 支持部材
34 付勢部
35 連結部
36 バネ
38 押え部
38a 上端
39 屈曲部分
Claims (8)
- 縫製部分を有する表皮材と前記縫製部分を挿入する溝部が表面に形成された基材とを備える部品を製造する製造装置であって、
前記縫製部分を前記溝部に挿入する前に、前記縫製部分に当接し前記縫製部分の形を整える蛇行抑制機構と、
前記縫製部分を前記溝部に挿入して前記基材の表面に前記表皮材を貼着する貼着機構と、を備え、
前記蛇行抑制機構は、前記縫製部分の縫製ラインに沿って形成され前記縫製部分の側部に当接するプレート状又は棒状の当接部材と、該当接部材を支持する基部と、を備え、
前記蛇行抑制機構の前記当接部材は、前記基部に対して上下方向に移動可能に設けられ、
前記蛇行抑制機構は、前記当接部材を前記表皮材に向けて付勢する付勢部を有することを特徴とする製造装置。 - 前記蛇行抑制機構は、前記縫製部分を挟み込む位置に前記当接部材を複数備えることを特徴とする請求項1に記載の製造装置。
- 前記蛇行抑制機構の前記当接部材は、前記縫製部分の縫製ラインに対して複数に分割して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造装置。
- 前記付勢部は、前記当接部材のそれぞれの端部に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の製造装置。
- 前記当接部材は、前記縫製部分の縫製ラインが曲がった部分に合わせて形成された屈曲部分を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の製造装置。
- 前記貼着機構は、真空成形により前記表皮材を成形して前記基材に貼着することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の製造装置。
- 縫製部分を有する表皮材と、前記縫製部分を挿入する溝部が表面に形成された基材とを備える部品を、第一の型、第二の型、前記表皮材の周囲を挟持する表皮クランプ及び前記縫製部分に当接し前記縫製部分の形を整える蛇行抑制機構を用いて製造する製造方法であって、
前記蛇行抑制機構は、前記表皮材の前記縫製部分を挟み込む位置に前記表皮材の側部に当接するプレート又は棒状の当接部材と、該当接部材を支持する基部と、を備え、
前記蛇行抑制機構の前記当接部材は、前記基部に対して上下方向に移動可能に設けられ、
前記蛇行抑制機構は、前記当接部材を前記表皮材に向けて付勢する付勢部を有しており、
前記製造方法は、
前記基材を前記第二の型に配置する工程と、
前記表皮材を加熱し、加熱された前記表皮材を前記表皮クランプに取り付ける工程と、
前記表皮クランプに取り付けられた前記表皮材を前記第一の型と前記第二の型との間に移動させる工程と、
前記表皮材を前記第一の型に向けて移動させると共に前記蛇行抑制機構を移動させ、前記付勢部が前記当接部材を前記表皮材に向けて付勢すると共に前記蛇行抑制機構を前記縫製部分に当接させ前記縫製部分の形を整えつつ前記表皮材を成形する工程と、
前記第一の型と前記第二の型とを噛合わせて、前記縫製部分を前記溝部に挿入しつつ前記表皮材と前記基材とを圧着する工程と、
を含むことを特徴とする製造方法。 - 前記表皮材を成形する工程において、前記縫製部分が前記当接部材に挟み込まれた状態で、真空成形により前記表皮材を成形することを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
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