JP2005219286A - 印刷装置、印刷方法、及び印刷システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成するドット形成動作と、媒体を移動方向と交差する交差方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返すことで、移動方向に沿う複数のドットから構成されたラインを、前記交差方向に複数形成して画像を印刷する印刷装置において、画像における交差方向の濃度を補正する補正値をライン毎に設定する。ドット形成動作では、前記補正値に基づき補正された濃度となるように、対応するラインのドットを形成させる。そして、ライン毎の補正値は、媒体上に印刷された補正用パターンを構成するライン群のうち、そのラインを含む複数の前記ラインの濃度に基づき設定される。
【選択図】 図26
Description
この種のプリンタでは、インク滴の量や飛行方向などのインク滴の吐出特性が、ノズル毎にばらつく。この吐出特性のばらつきは、印刷画像の濃度ムラの原因となるため好ましくない。そこで、従来は、ノズル毎に補正値を設定し、設定された補正値に基づいて、インクの量を調整していた(例えば、特許文献1を参照。)。
所定の移動方向に移動する複数の前記ノズルからインクを吐出して前記媒体にドットを形成するドット形成動作と、前記搬送ユニットにより前記媒体を前記移動方向と交差する交差方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返すことで、前記移動方向に沿う複数のドットから構成されたラインを、前記交差方向に複数形成して画像を印刷する印刷装置において、
前記画像における前記交差方向の濃度を補正する補正値を、前記ライン毎に設定し、
前記ドット形成動作では、前記補正値に基づき補正された濃度となるように、対応するラインのドットを形成し、
前記ライン毎の補正値は、
前記媒体上に印刷された補正用パターンを構成するライン群のうち、そのラインを含む複数の前記ラインの濃度に基づき、設定されていることを特徴とする。
このような印刷装置によれば、ライン毎の補正値を用いて各ラインの濃度を調整するので、印刷画像上で搬送方向に隣り合う各ラインを担当するノズルの順序が、ヘッドにおけるノズルの配列と異なっていても、各ラインを所望の濃度で形成することができる。また、或るラインの補正値を設定するにあたり、補正用パターンにおける他のラインの濃度が加味されているため、加味された分だけ濃度が平滑化される。このため、設定された補正値に関し、隣り合うライン間における極端な変化を防止できる。その結果、特定のラインについて、その濃度を過度に補正してしまうことを防止できる。従って、濃度ムラを抑えつつも、粒状性の悪化を防止でき、印刷画像の品質を高めることができる。
このような印刷装置によれば、交差方向に隣接するN本のラインの濃度に基づき、ライン毎の補正値が設定されているので、或るラインの補正値を設定するにあたり、このラインと極く近い他のラインの濃度が加味される。これにより、適正な補正値を設定することができ、印刷画像の品質をより高めることができる。
このような印刷装置によれば、2本から4本のラインの濃度に基づき、ライン毎の補正値を設定するので、或るラインの補正値を設定するにあたり、このラインの濃度が十分に反映される。これにより、そのラインに適した補正値を設定することができ、印刷画像の品質をより高めることができる。
このような印刷装置によれば、N本のラインに対して共通の補正値を使用するので、補正値のデータ量を削減することができる。
このような印刷装置によれば、N本のラインのそれぞれについて取得した仮補正値の平均値を共通の値として用いるので、各ラインについて適正な補正値を設定することができる。その結果、印刷画像の品質をより高めることができる。
このような印刷装置によれば、補正値が特定のライン毎に設定されるので、そのラインに対してより適した補正値を設定することができ、印刷画像の品質をより高めることができる。
このような印刷装置によれば、N本のラインのそれぞれについて取得した仮補正値の平均値を特定のラインの補正値とするので、特定のラインについて適正な補正値を設定することができる。その結果、印刷画像の品質をより高めることができる。
このような印刷装置によれば、交差方向の両側に位置するラインの仮補正値を加味して特定のラインの補正値が設定されるので、特定のラインについて適正な補正値を設定することができる。その結果、印刷画像の品質をより高めることができる。
このような印刷装置によれば、交差方向の一側に位置するラインの仮補正値を加味して特定のラインの補正値が設定されるので、特定のラインについて適正な補正値を設定することができる。その結果、印刷画像の品質をより高めることができる。
このような印刷装置によれば、濃度に関する階調値を補正値によって変化させるので、処理を簡素化することができ、インクの高周波吐出に対応できる。
このような印刷装置によれば、隣り合うラインを担当するノズルの関係は、ノズル列を構成するノズルの配列(並び順)とは一致しない場合があり得るが、このような場合でも、画像の濃度ムラを効果的に抑制できる。
このような印刷装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
次に、印刷システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、印刷システム1000の外観構成を示した説明図である。この印刷システム1000は、プリンタ1と、コンピュータ1100と、表示装置1200と、入力装置1300と、記録再生装置1400とを備えている。プリンタ1は、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。なお、以下の説明では、代表的な媒体である用紙S(図9を参照。)を例に挙げて説明することにする。コンピュータ1100は、プリンタ1と通信可能に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、当該画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。表示装置1200は、ディスプレイを有し、アプリケーションプログラム1104やプリンタドライバ1110(図2を参照。)等のユーザーインタフェースを表示する。入力装置1300は、例えばキーボード1300Aやマウス1300Bであり、表示装置1200に表示されたユーザーインタフェースに沿って、アプリケーションプログラム1104の操作やプリンタドライバ1110の設定等に用いられる。記録再生装置1400は、例えば、フレキシブルディスクドライブ装置1400AやCD−ROMドライブ装置1400Bが用いられる。
なお、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ1を意味するが、広義にはプリンタ1とコンピュータ1100とのシステムを意味する。
<プリンタドライバについて>
図2は、プリンタドライバ1110が行う基本的な処理の概略的な説明図である。なお、既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ1100では、このコンピュータ1100に搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ1102、アプリケーションプログラム1104、及びプリンタドライバ1110などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ1102は、アプリケーションプログラム1104やプリンタドライバ1110からの表示命令に従って、例えばユーザーインタフェース等を表示装置1200に表示させる機能を有する。アプリケーションプログラム1104は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザーは、アプリケーションプログラム1104のユーザーインタフェースを介して、アプリケーションプログラム1104により編集した画像を印刷するための指示を与えることができる。アプリケーションプログラム1104は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ1110に画像データを出力する。
なお、画素とは、インクを着弾させドットを形成する位置を規定するために、用紙上に仮想的に定められた方眼状の升目である。言い換えると、この画素は、ドットを形成し得る媒体上の領域であり、「ドットの形成単位」と表現することもできる。
なお、この画像データ中の各画素データは、RGB色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を有するデータである。以下、このRGBの階調値を有する画素データのことをRGB画素データと言い、また、これらRGB画素データから構成される画像データをRGB画像データと言う。
このようなハーフトーン処理には、例えばディザ法等が利用され、プリンタ1がドットを分散して形成できるような2ビットのCMKY画素データを作成する。なお、このディザ法によるハーフトーン処理については、後述する。また、このハーフトーン処理に用いる方法は、ディザ法に限るものではなく、γ補正法や誤差拡散法等を利用しても良い。そして、本実施形態では、このハーフトーン処理において、補正値に基づく濃度補正が行われる。この濃度補正については、後で詳細に説明する。
ここで、ディザ法によるハーフトーン処理について詳細に説明する。図3は、このディザ法によるハーフトーン処理のフローチャートである。プリンタドライバ1110は、当該フローチャートに従って、以下のステップを実行する。
まず、ステップS300において、プリンタドライバ1110は、CMYK画像データを取得する。このCMYK画像データは、例えば、C,M,Y,Kの各インク色につき256段階の階調値で示された画像データから構成される。すなわち、CMYK画像データは、シアン(C)に関するC画像データ、マゼンタ(M)に関するM画像データ、イエロー(Y)に関するY画像データ、及びブラック(K)に関するK画像データを備えている。そして、これらC,M,Y,K画像データは、それぞれに、各インク色の階調値を示すC,M,Y,K画素データから構成されている。なお、以下の説明は、C,M,Y,K画像データの何れについてもあてはまるため、これらを代表してK画像データについて説明する。
図7は、プリンタドライバ1110のユーザーインタフェースの説明図である。このプリンタドライバ1110のユーザーインタフェースは、ビデオドライバ1102を介して、表示装置1200に表示される。ユーザーは、入力装置1300を用いて、プリンタドライバ1110の各種の設定を行うことができる。基本設定としては、余白形態モードや画質モードの設定が用意され、また用紙設定としては、用紙サイズモードの設定等が用意されている。そして、プリンタドライバ1110は、このユーザーインタフェースによる設定に基づいて、印刷解像度や用紙Sの大きさを認識する。
<プリンタの構成について>
図8は、本実施形態のプリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図9は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の概略図である。また、図10は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の横断面図である。以下、これらの図を参照して、本実施形態のプリンタ1の基本的な構成について説明する。
この搬送ユニット20は、用紙Sを搬送する搬送機構として機能し、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータともいう。)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21はD形の断面形状をしており、円周部分の長さは、搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されている。このため、この円周部分を用紙表面に当接させた状態で給紙ローラ21を回転させることにより、用紙Sを搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、用紙Sを搬送方向に搬送するためのモータであり、例えばDCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された用紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の用紙Sを、用紙Sの裏面側から支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した用紙Sを搬送方向へ搬送するためのローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
図11は、ヘッド41の下面(つまり、用紙Sとの対向面)におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル列Nkと、シアンインクノズル列Ncと、マゼンタインクノズル列Nmと、イエローインクノズル列Nyが形成されている。各ノズル列は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを、n個(例えば、n=180)備えている。各ノズル列の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ、つまり、用紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720インチ)である場合、k=4である。図示の例において、各ノズル列のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯n)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯nよりも搬送方向の下流側(つまり、用紙Sの上端側)に位置している。
図12は、ヘッド41の駆動回路の説明図である。この駆動回路は、前述のユニット制御回路64内に設けられている。この図に示すように、駆動回路は、原駆動信号発生部644Aと、駆動信号整形部644Bとを備えている。本実施形態では、この駆動回路が、ノズル列毎、即ち、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色のノズル列毎に設けられ、ノズル列毎に個別にピエゾ素子の駆動が行われるようになっている。なお、図中に各信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。
図13は、各信号を説明するタイミングチャートである。すなわち、同図には、原駆動信号ODRVと、印刷信号PRT(i)と、駆動信号DRV(i)の各信号のタイミングチャートが示されている。
図14は、印刷時の動作のフローチャートである。以下に説明される各動作は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
このような構成を有する本実施形態のプリンタ1では、インターレース方式による印刷が実行可能である。そして、このインターレース方式を用いることで、インクの吐出特性といったノズル毎の個体差を、印刷される画像上で分散し、目立たないようにしている。ここで、図15A及び図15Bは、インターレース方式の説明図である。以下、インターレース方式による印刷方法について説明する。
CMYKのインクを用いて多色印刷された画像中に生じる濃度ムラは、基本的には、その各インク色でそれぞれに生じる濃度ムラが原因である。このため、通常は、各インク色の濃度ムラをそれぞれ別々に抑制することによって、多色印刷された画像中の濃度ムラを抑制する方法が採られている。
この場合には、これらのドットが構成するラスタラインrの形成位置も搬送方向に関して目標形成位置からずれてしまう。このため、搬送方向に隣り合うラスタライン同士の間隔が空いたり詰まったりした状態となる。これを巨視的に見ると横縞状の濃度ムラとなって見えてしまう。すなわち、隣り合うラスタラインrとの間隔が相対的に広いラスタラインrは巨視的に薄く見え、間隔が相対的に狭いラスタラインrは巨視的に濃く見えてしまう。なお、インクの飛行方向のばらつきは、例えば、ノズルの加工精度のばらつきによって生じる。
なお、この濃度ムラの発生原因は、他のインク色に関しても当てはまることである。そして、CMYKのうちの1色でもこの傾向があれば、多色印刷の画像中には濃度ムラが顕れてしまう。
このような濃度ムラを抑制する参考例の方法について説明する。この参考例の方法では、まず、所定濃度の補正用パターンを用紙S上に印刷し、この補正用パターンを構成する各ラスタラインの濃度を測定する。次に、各ラスタラインの濃度から、そのラスタラインに対する補正値を取得する。そして、画像の本印刷時には、取得された補正値を用いて、そのラスタラインの濃度を調整する。例えば、補正用パターンにおいて、或るラスタラインの濃度が規定よりも薄かった場合には、本印刷時において、当該ラスタラインを担当するノズルについてインクの吐出量を増加させる。一方、補正用パターンにおいて、或るラスタラインの濃度が規定よりも濃かった場合には、本印刷時において、当該ラスタラインを担当するノズルについてインクの吐出量を減少させる。
そして、このような現象は、隣り合うラスタライン同士の間で急激な濃度変化が生じた場合に、顕著になる。
<本実施形態における印刷方法の要点>
このような事情に鑑み、本実施形態では、画像における搬送方向の濃度を補正する補正値をラスタライン毎に設定する。この補正値を設定するにあたっては、まず、用紙Sに補正用パターン(テストパターン)を印刷し、印刷された補正用パターンを構成する各ラスタラインの濃度を測定する。そして、ラスタライン毎の補正値は、補正用パターンを構成するラスタライン群のうち、そのラスタラインを含む、複数のラスタラインの濃度に基づいて設定される。
図19は、本実施形態に係る画像の印刷方法に関連する工程等の流れを示すフローチャートである。以下、このフローチャートを参照して、各工程の概略を説明する。まず、製造ラインにおいてプリンタ1が組み立てられる(S110)。次に、検査ラインの作業者によって、濃度を補正するための補正値がプリンタ1に設定される(S120)。ここでは、得られた補正値を、プリンタ1のメモリ63、詳しくは、補正値格納部63a(図8を参照。)に格納する。次に、プリンタ1が出荷される(S130)。そして、このプリンタ1を購入したユーザーによって画像の本印刷が行われるが、その本印刷の際には、プリンタ1は、補正値に基づいてラスタライン毎に濃度補正を実行しながら用紙Sに画像を印刷する(S140)。そして、本実施形態に係る画像の印刷方法は、補正値の設定工程(ステップS120)、及び画像の本印刷(ステップS140)に特徴を有する。従って、以下では、ステップS120及びステップS140の内容について説明する。
図20は、補正値の設定に使用される機器を説明するブロック図である。なお、既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。この図において、コンピュータ1100Aは、検査ラインに設置されたコンピュータであり、工程用補正プログラム1120が動作している。この工程用補正プログラム1120は、補正値取得処理を行うことができる。この補正値取得処理は、用紙Sに印刷された補正用パターンCP(図25参照。)をスキャナ装置100が読み取ることで得られたデータ群(例えば、所定解像度の256階調のグレイスケールデータ)に基づき、対象となるラスタラインについての補正値を取得する。なお、補正値取得処理については、後で詳細に説明する。また、このコンピュータ1100Aで動作するアプリケーションプログラム1104は、補正用パターンCPを印刷させるための画像データを、プリンタドライバ1110に対して出力する。そして、プリンタドライバ1110は、前述した解像度変換処理からラスタライズ処理までの一連の処理を行うことで、補正用パターンCPを印刷させるための印刷データを、プリンタ1に出力する。
この設定手順は、補正用パターンCPを印刷するステップ(S121),補正用パターンCPを読み込むステップ(S122),各ラスタラインの濃度を測定するステップ(S123),各ラスタラインに対する濃度の補正値を設定するステップ(S124)を有する。以下、各ステップについて詳細に説明する。
まず、ステップS121において、補正用パターンCPを用紙Sに印刷する。ここでは、検査ラインの作業者は、検査ラインのコンピュータ1100Aにプリンタ1を通信可能な状態に接続し、このプリンタ1によって補正用パターンCPを印刷する。すなわち、作業者は、コンピュータ1100Aのユーザーインタフェースを介し、補正用パターンCPを印刷させる指示をする。その際には、このユーザーインタフェースから、印刷モード及び用紙サイズモードなどが設定される。この指示により、コンピュータ1100Aは、メモリに格納されている補正用パターンCPの画像データを読み出し、前述した解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、及びラスタライズ処理を行う。その結果、コンピュータ1100Aからプリンタ1に対し、補正用パターンCPを印刷させるための印刷データが出力される。そして、プリンタ1は、印刷データに基づいて用紙Sに補正用パターンCPを印刷する。なお、この補正用パターンCPを印刷するプリンタ1は、補正値の設定対象となるプリンタである。つまり、補正値の設定は、プリンタ毎に行われる。
次に、印刷された補正用パターンCPをスキャナ装置100で読み取る。このステップS122では、まず、検査ラインの作業者は、補正用パターンCPが印刷された用紙Sを原稿台ガラス102に載置する。このとき、図23Bに示すように、補正用パターンCP(CPc〜CPk)におけるラスタラインの方向と、スキャナ装置100における直交方向(つまり、リニアセンサ108の配列方向)とが同じ方向となるように、用紙Sを載置する。用紙Sを載置したならば、作業者は、コンピュータ1100Aのユーザーインタフェースを介して読み取り条件を指定し、その後、読み取り開始を指示する。ここで、読取キャリッジ104の移動方向の読み取り解像度は、ラスタラインにおけるピッチの整数倍の細かさにするのが望ましい。このようにすることで、読み取った濃度の測定値とラスタラインとの対応付けが容易になり、測定精度の向上が図れるからである。読み取り開始の指示を受け取ると、スキャナ装置100のコントローラ(図示せず)は、読取キャリッジ104を制御するなどして、用紙Sに印刷された補正用パターンCPを読み取り、画素単位のデータ群を取得する。そして、取得されたデータ群は、コンピュータ1100Aのメモリ(図示せず)に転送される。
次に、コンピュータ1100Aは、補正用パターンCPの濃度をラスタライン毎に測定する。この濃度測定は、取得されたデータ群に基づいて行われる。まず、コンピュータ1100Aは、スキャナ装置100から転送されたデータ群の中から、濃度測定対象となるラスタラインに属するデータを認識する。次に、コンピュータ1100Aは、認識したデータに基づき、そのラスタラインの濃度を測定する。この場合において、ラスタラインにおける濃度の測定値は、同じラスタラインに属する複数画素の濃度の平均値とすることが好ましい。これは、この補正用パターンCPが中間調で印刷されていることに起因する。すなわち、補正用パターンCPが中間調で印刷されているため、同じラスタラインに属するドットであっても大きさが異なっていたり、隣り合うドット同士が間引かれて形成されていたりする。このため、1つの画素に、そのラスタライン全体を代表させてしまうと、濃度測定が行われる画素、すなわち主走査方向の位置によって、そのラスタラインの濃度が変化してしまう虞がある。このため、本実施形態において、コンピュータ1100Aは、同じラスタラインに属する数十〜数百の画素について、それぞれに濃度を取得し、取得した濃度の平均値をそのラスタラインにおける濃度の測定値としている。
次に、コンピュータ1100Aは、ラスタライン毎に濃度の補正値を設定する。ここで、コンピュータ1100Aは、各記録テーブルの各レコードに記録された測定値に基づいて、濃度の補正値を設定し、当該補正値をプリンタ1の補正値格納部63a(図22を参照。)に格納する。
仮補正値th=目標値M/濃度測定値C … (式1)
例えば、そのラスタラインの濃度測定値Cが110であり、目標値Mが100であるとする。この場合、このラスタラインの仮補正値thは、100/110で求められ、0.9となる。反対に、そのラスタラインの濃度測定値Cが90であり、目標値Mが100であるとする。この場合、このラスタラインの仮補正値thは、100/90で求められ、1.1となる。
以後は、同様な処理がなされ、新たな副走査位置Yが、最終ラスタラインに対応する番号を越えると、一連の処理が終了する(ステップS124i)。
このようにして濃度の補正値が設定され、出荷されたプリンタ1は、ユーザーの下で使用される。すなわち、ユーザーの下で本印刷が行われる。この本印刷において、プリンタドライバ1110とプリンタ1が協働してラスタライン毎に濃度補正し、濃度ムラを抑制した印刷を実行する。ここでは、補正値格納部63aに格納された補正値をプリンタドライバ1110が参照し、この補正値に基づき補正された濃度となるように、画素データを補正する。すなわち、プリンタドライバ1110は、RGB画像データを印刷データに変換する際に、補正値に基づき、多階調の画素データを変更する。そして、補正後の画像データに基づく印刷データをプリンタ1に出力する。プリンタ1は、この印刷データに基づいて、対応するラスタラインのドットを形成する。以下、印刷手順について詳細に説明する。
具体的には、画質モードや用紙サイズモード等の必要な情報が入力された状態で、プリンタドライバ1110のユーザーインタフェースの画面から、印刷実行の操作がなされたことを条件に行われる。以下、各ステップ毎に処理を説明する。
ハーフトーン処理(S143):次に、プリンタドライバ1110は、ハーフトーン処理を実行する。このハーフトーン処理は、C,M,Y,K画像データ中の各画素データが示す256段階の階調値を、プリンタ1で表現可能な4段階の階調値に変換する処理である。そして、本実施形態では、このハーフトーン処理において、ラスタライン毎の濃度補正を実行する。すなわち、各画像データを構成する各画素データを、256段階から4段階の階調値に変換する処理を、前述した補正値分に基づいて補正しながら行う。この濃度補正は、各インク色の補正値テーブルに基づいて、C,M,Y,K画像データのそれぞれに対して行われるが、ここでは、これら画像データを代表してブラック(K)に係るK画像データについて説明する。
なお、図3を用いて既に説明したハーフトーン処理と、ここでのハーフトーン処理との相違点は、レベルデータを設定するステップS301,S303,S305の部分であって、これ以外の部分は同じである。従って、以下の説明では、この異なる部分を重点的に説明し、同じ部分の説明は簡単に説明する。また、以下の説明は、図3のフローチャート及び図4のドットの生成率テーブルを参照して行う。
例えば、その画素データが属するラスタラインが第1番目である場合には、前述したように第1レコードの補正値Hが対応付けられている。そして、その画素データの階調値がgrであった場合には、この補正値Hを階調値grに乗算して得られた新たな階調値(gr×H)で、レベルデータLVLを読み取る。これにより、レベルデータLVLは、11dと求められる。
そして、このような演算処理は、容易且つ高速に行うことが可能である。従って、処理を簡素化することができ、インクの高周波吐出に対応できる。
なお、このステップ306において、レベルデータLVSが閾値THSよりも大きい場合には、ステップS308に進み、当該画素データには、小ドットを対応付けて記録する。一方、それ以外の場合にはステップS307に進んで、当該画素データには、ドット無しを対応付けて記録する。
ところで、前述した実施形態では、隣接する複数本のラスタラインに共通の補正値を設定するものであった。この点に関し、複数本のラスタラインの濃度から特定のラスタラインにおける補正値を設定するようにしてもよい。以下、このように構成した他の実施形態について説明する。なお、他の実施形態において、前述した実施形態との違いは、主にラスタライン毎に濃度の補正値を設定する処理(図24におけるステップS124)にある。従って、以下の説明では、この違いを中心に説明することにする。
なお、特定のラスタラインが1番目のラスタラインr1であった場合、特定のラスタラインよりも上端側にはラスタラインが存在しない。この場合、コンピュータ1100は、特定のラスタラインの仮補正値thと、1本下端側に形成されたラスタラインの仮補正値thとを読み出す。同様に、特定のラスタラインが最終のラスタラインであった場合には、特定のラスタラインの仮補正値th、及び1本上端側のラスタラインの仮補正値thを読み出す。
そして、この処理においても、特定のラスタラインが1番目のラスタラインr1であった場合には、1番目のラスタラインr1の仮補正値th1、及び2番目のラスタラインr2の仮補正値th2について平均値が取得される。同様に、特定のラスタラインが最終のラスタラインであった場合には、特定のラスタラインの仮補正値th、及び1本上端側のラスタラインの仮補正値thについての平均値が算出される。
加えて、この実施形態では、各ラスタラインに対して個別に補正値が設定されるので、そのラスタラインに最適な補正値を設定することができる。その結果、粒状性の悪化防止や濃度補正を、より適正に行うことができる。
上記の各実施形態は、主としてプリンタ1について記載されているが、その中には、印刷装置、印刷方法、印刷システム1000等の開示が含まれている。また、一実施形態としてのプリンタ1等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上記の各実施形態では、各ラスタラインの濃度に基づく仮補正値を設定し、この仮補正値の平均値を、そのラスタラインの補正値とする方法について説明したが、この方法に限られるものではない。例えば、仮補正値を介さず、複数のラスタラインの濃度からそのラスタラインの補正値を取得するように構成してもよい。
前述の実施形態では、プリンタ1とスキャナ装置100とが個別に構成され、それぞれがコンピュータ1100に対して通信可能に接続されていた。しかし、この構成に限られるものではない。例えば、プリンタ1の機能とスキャナ装置100の機能とを併せ持つ、所謂プリンタ・スキャナ複合機であってもよい。
また、前述の実施形態では、プリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
前述の実施形態は、プリンタ1の実施形態であったので、染料インク又は顔料インクをノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出するインクは、このようなインクに限られるものではない。
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、インクを吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
前述の実施形態では、印刷方式としてインターレース方式を例に説明したが、この印刷方式は、これに限るものではなく、所謂オーバーラップ方式を用いても良い。前述のインターレースでは、一つのラスタラインは一つのノズルにより形成されるところ、当該オーバーラップ方式では、一つのラスタラインが、二つ以上のノズルにより形成される。すなわち、このオーバーラップ方式では、用紙Sが搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、キャリッジ移動方向に移動する各ノズルが、数画素おきに間欠的にインク滴を吐出することによって、キャリッジ移動方向に間欠的にドットを形成する。そして、他のパスにおいて、他のノズルが既に形成されている間欠的なドットを補完するようにドットを形成することにより、1つのラスタラインが複数のノズルにより完成する。
前述の実施形態では、ハーフトーン処理において補正値に基づく濃度補正が行われているが、この方法に限定されるものではない。例えば、解像度変換処理で得られたRGB画像データに対して、補正値に基づく濃度補正を行うように構成してもよい。
前述の実施形態では、キャリッジ31の往方向の移動時にのみインクを吐出する単方向印刷を例に説明したが、これに限るものではなく、キャリッジ31の往復たる双方向移動時にインクを吐出する所謂双方向印刷を行っても良い。
前述の実施形態では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のインクを用紙S上に吐出してドットを形成する多色印刷を例に説明したが、インク色はこれに限るものではない。例えば、これらインク色に加えて、ライトシアン(薄いシアン、LC)及びライトマゼンタ(薄いマゼンタ、LM)等のインクを用いても良い。また、逆に、上記4つのインク色のいずれか一つだけを用いて単色印刷を行っても良い。
23 搬送ローラ,24 プラテン,25 排紙ローラ,30 キャリッジユニット,
31 キャリッジ,32 キャリッジモータ,40 ヘッドユニット,41 ヘッド,
50 センサ,51 リニア式エンコーダ,52 ロータリー式エンコーダ,
53 紙検出センサ,54 紙幅センサ,60 コントローラ,
61 インターフェース部,62 CPU,63 メモリ,64 ユニット制御回路,
644A 原駆動信号発生部,644B 駆動信号整形部,90 インクカートリッジ,
100 スキャナ装置,101 原稿,102 原稿台ガラス,
104 読取キャリッジ,106 露光ランプ,108 リニアセンサ,
1000 印刷システム,1100・1100A コンピュータ,
1102 ビデオドライバ,1104 アプリケーションプログラム,
1110 プリンタドライバ,1120 工程用補正プログラム,1200 表示装置,
1300 入力装置,1300A キーボード,1300B マウス,
1400 記録再生装置,1400A フレキシブルディスクドライブ装置,
1400B CD−ROMドライブ装置,
CP 補正用パターン
Claims (14)
- インクを吐出するためのノズルと、媒体を搬送するための搬送ユニットとを備え、
所定の移動方向に移動する複数の前記ノズルからインクを吐出して前記媒体にドットを形成するドット形成動作と、前記搬送ユニットにより前記媒体を前記移動方向と交差する交差方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返すことで、前記移動方向に沿う複数のドットから構成されたラインを、前記交差方向に複数形成して画像を印刷する印刷装置において、
前記画像における前記交差方向の濃度を補正する補正値を、前記ライン毎に設定し、
前記ドット形成動作では、前記補正値に基づき補正された濃度となるように、対応するラインのドットを形成し、
前記ライン毎の補正値は、
前記媒体上に印刷された補正用パターンを構成するライン群のうち、そのラインを含む複数の前記ラインの濃度に基づき、設定されていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置であって、
前記ライン毎の補正値は、
前記交差方向に隣接するN本のラインの濃度に基づき、設定されていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項2に記載の印刷装置であって、
前記N本のラインは、
2本から4本のラインであることを特徴とする印刷装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の印刷装置であって、
前記ライン毎の補正値は、
前記N本のラインに対して共通の値に設定されていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項4に記載の印刷装置であって、
前記N本のラインのそれぞれについて、そのラインの濃度に基づく仮補正値を取得し、
前記共通の値は、
前記N本のラインのそれぞれに対応する仮補正値の平均値であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の印刷装置であって、
前記N本のラインのそれぞれの濃度に基づき、特定のラインの補正値が設定されていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項6に記載の印刷装置であって、
前記N本のラインのそれぞれについて、そのラインの濃度に基づく仮補正値を取得し、
前記特定のラインの補正値は、
前記N本のラインのそれぞれに対応する仮補正値の平均値であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項7に記載の印刷装置であって、
前記仮補正値の平均値は、
前記特定のラインに対応する仮補正値、及び当該ラインを挟んで前記交差方向の両側に隣接するラインに対応する仮補正値の平均値であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項7に記載の印刷装置であって、
前記仮補正値の平均値は、
前記特定のラインに対応する仮補正値、及び当該ラインから前記交差方向の一側に隣接するラインに対応する仮補正値の平均値であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記ドット形成動作では、
階調値に応じた濃度で前記ラインを形成し、
前記ライン毎の補正値は、
前記階調値を変化させるものであることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載の印刷装置であって、
1回の前記ドット形成動作で形成される前記ライン同士の間に、形成されない前記ラインを設定し、
複数回の前記ドット形成動作により、各ラインを補完的に形成することを特徴とする印刷装置。 - インクを吐出するためのノズルと、媒体を搬送するための搬送ユニットとを備え、
所定の移動方向に移動する複数の前記ノズルからインクを吐出して前記媒体にドットを形成するドット形成動作と、前記搬送ユニットにより前記媒体を前記移動方向と交差する交差方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返すことで、前記移動方向に沿う複数のドットから構成されたラインを、前記交差方向に複数形成して画像を印刷する印刷装置において、
前記画像における前記交差方向の濃度を補正する補正値を、前記ライン毎に設定し、
前記ドット形成動作では、階調値に応じた濃度で前記ラインを形成するとともに、前記階調値を変化させることで、前記補正値に基づき補正された濃度となるように、対応するラインのドットを形成し、且つ、1回の前記ドット形成動作で形成される前記ライン同士の間に、形成されない前記ラインを設定し、複数回の前記ドット形成動作により、各ラインを補完的に形成し、
前記ライン毎の補正値は、
前記媒体上に印刷された補正用パターンを構成するライン群のうち、そのラインを含むとともに前記交差方向に隣接する2本から4本のラインのそれぞれについて、各ラインの濃度に基づき取得された仮補正値の平均値であり、且つ、前記2本から4本のラインに対して共通の値に、或いは、前記2本から4本のラインの中の特定のラインに対して、設定され、
前記特定のラインに対して設定するにあたり、
当該特定のラインに対応する仮補正値、及び当該特定のラインを挟んで前記交差方向の両側に隣接するラインに対応する仮補正値の平均値、或いは、当該特定のラインに対応する仮補正値、及び当該特定のラインから前記交差方向の一側に隣接するラインに対応する仮補正値の平均値とすることを特徴とする印刷装置。 - 所定の移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して媒体にドットを形成するドット形成動作と、前記媒体を前記移動方向と交差する交差方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返すことで、前記移動方向に沿う複数のドットから構成されたラインを、前記交差方向に複数形成して画像を印刷する印刷方法において、
前記画像における前記交差方向の濃度を補正する補正値を、前記ライン毎に設定し、
前記ドット形成動作では、前記補正値に基づき補正された濃度となるように、対応するラインのドットを形成し、
前記ライン毎の補正値は、
前記媒体上に印刷された補正用パターンを構成するライン群のうち、そのラインを含む複数の前記ラインの濃度に基づき、設定されることを特徴とする印刷方法。 - コンピュータと印刷装置とが通信可能に接続された印刷システムであって、
前記印刷装置は、インクを吐出するためのノズルと、媒体を搬送するための搬送ユニットとを備え、
所定の移動方向に移動する複数の前記ノズルからインクを吐出して前記媒体にドットを形成するドット形成動作と、前記搬送ユニットにより前記媒体を前記移動方向と交差する交差方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返すことで、前記移動方向に沿う複数のドットから構成されたラインを、前記交差方向に複数形成して画像を印刷する印刷システムにおいて、
前記画像における前記交差方向の濃度を補正する補正値を、前記ライン毎に設定し、
前記ドット形成動作では、前記補正値に基づき補正された濃度となるように、対応するラインのドットを形成し、
前記ライン毎の補正値は、
前記媒体上に印刷された補正用パターンを構成するライン群のうち、そのラインを含む複数の前記ラインの濃度に基づき、設定されることを特徴とする印刷システム。
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