JP2005219247A - 画像形成装置および自動リブート方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障に対し、ユーザの操作を要することなく、自動かつ適切にリブートを行うことのできる画像形成装置および自動リブート方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 画像形成に使用されるハードウェア資源と、画像形成にかかる処理を行うプログラムとを有する画像形成装置において、電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障のうちリブート対象となる故障を検出する手段と、上記ハードウェア資源および上記プログラムをリブートする手段とを備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は画像形成装置および自動リブート方法に関する。
コピー機等の画像形成装置にあっては、ハードウェアもしくはプログラム(ソフトウェア)の種々の原因に基づく故障が発生する場合があり、これらの故障への対応は円滑な機器の利用を担保する上で重要なテーマである。
従来、故障は例えば次のようなA〜Dの4つのタイプに分類されていた。
タイプA・・緊急性を要し、サービスマンによる修理が必要な故障
タイプB・・特定のユニットの故障で、基本機能に影響のない故障
タイプC・・ログ機能の故障
タイプD・・電源のオフ(OFF)/オン(ON)により復旧可能なその他の故障
なお、上記のタイプ分けは便宜的なものであって、必ずしも故障の重大性の序列を意味しているものではない。
図10は従来における故障発生時の動作を示す操作フロー図であり、上記のタイプAおよびタイプDの故障に対する動作である。なお、タイプBについては別途のアラートが表示され、タイプCについては特段の表示は行われない。
図10において、タイプAもしくはタイプDの故障が発生すると(ステップS601)、タイプAの故障の場合もしくはタイプDの故障が所定の頻度で発生した場合には、画像形成装置にCSS(Customer Satisfaction Service)と呼ばれる自動通報機能があってその機能が有効である場合は故障時自動通報画面を表示してサービスセンタに自動通報を行う(ステップS602)。そして、通報が成功した場合はサービスマンによる修理を待つ旨が表示され(ステップS603)、電源のOFF/ONを待つ状態になる(ステップS604)。また、通報が失敗した場合はユーザにサービスセンタへ連絡すべき旨が表示され(ステップS605)、電源のOFF/ONを待つ状態になる(ステップS606)。
また、タイプDの故障が単発(所定の頻度に達しない発生)で発生した場合には、画像形成装置の自動通報機能が有効である場合であっても自動通報は行われず、ユーザに電源のOFF/ONを促す旨が表示され(ステップS607)、電源のOFF/ONを待つ状態になる(ステップS608)。
一方、画像形成装置の自動通報機能が無効であるか自動通報機能自体が存在しない機種である場合、タイプAの故障の場合もしくはタイプDの故障が所定の頻度で発生した場合には、ユーザにサービスセンタへ連絡すべき旨が表示され(ステップS611)、電源のOFF/ONを待つ状態になる(ステップS612)。また、タイプDの故障が単発で発生した場合には、ユーザに電源のOFF/ONを行い、それでも再び故障が発生した場合にはサービスセンタへ連絡すべき旨が表示され(ステップS609)、電源のOFF/ONを待つ状態になる(ステップS610)。
従来の故障発生時における対応は上述したように行われていたが、次のような問題点があった。
すなわち、タイプDの故障が単発で発生した場合には自動通報機能の有無にかかわらずユーザによる電源のOFF/ONが促されるため、ユーザに負担が発生するという問題点があった。この際、通常のコピー操作等においては電源スイッチを使用することはほとんどないので、操作に慣れていない者には電源スイッチの場所がわからずに困惑する場合もあった。
また、タイプDの故障が所定の頻度で発生した場合には自動通報が行われるかサービスセンタへの連絡が促されるが、それ以前に発生したタイプDの故障の際に適切に電源のOFF/ONを行っていれば解消されたかもしれない故障が、ユーザによる不適切な電源のOFF/ONによって再発する場合もあり、その場合には本来はサービスマンを呼ぶまでもない故障であっても自動通報もしくはユーザによる連絡が行われてしまうという問題点があった。
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障に対し、ユーザの操作を要することなく、自動かつ適切にリブート(リセット、再起動)を行うことのできる画像形成装置および自動リブート方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、画像形成に使用されるハードウェア資源と、画像形成にかかる処理を行うプログラムとを有する画像形成装置において、電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障のうちリブート対象となる故障を検出する手段と、上記ハードウェア資源および上記プログラムをリブートする手段とを備えるようにしている。
また、請求項2に記載されるように、リブート対象となる故障は、電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障が所定の枚数の印刷を行う間に所定の回数に達しない範囲で発生した場合とすることができる。
また、請求項3に記載されるように、上記所定の枚数は10とし、上記所定の回数は2とすることができる。
また、請求項4に記載されるように、上記各手段は、アプリケーション管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、ハードウェア資源管理、割り込みアプリケーション制御などの処理を行うシステムコントロールサービスの一機能として構成することができる。
また、請求項5に記載されるように、リブート対象となる故障の検出からリブートの実行までの間に他の故障が発生した場合、当該他の故障が自動通報の対象であっても自動通報を行わずにリブートを継続実行するようにすることができる。
また、請求項6に記載されるように、リブート対象となる故障を検出した直後に上記ハードウェア資源および上記プログラムの動作抑制を行うようにすることができる。
また、請求項7に記載されるように、上記動作抑制に対して上記ハードウェア資源および上記プログラムから応答があってからリブートの実行まで所定の時間待機するようにすることができる。
また、請求項8に記載されるように、上記ハードウェア資源および上記プログラムのリブートは、エンジンのリセット、ハードディスクドライブのアクセス停止、エンジン電源のOFF、エンジン電源のON、アプリのリブートを順次に行うようにすることができる。
また、請求項9に記載されるように、上記ハードウェア資源および上記プログラムのリブートは、省エネ移行中であることを検出した場合は、後処理後にエンジン電源のONを最初に実行するようにすることができる。
また、請求項10に記載されるように、上記エンジン電源のONに続き、ハードディスクドライブのアクセス停止、アプリのリブートを順次に行うようにすることができる。
また、請求項11に記載されるように、上記リブート対象となる故障を検出した場合に自動リブートの実行開始を知らせる画面を表示するようにすることができる。
また、請求項12に記載されるように、上記自動リブートの実行開始を知らせる画面は、上記ハードウェア資源および上記プログラムの後処理の進行状況を示す表示を含むようにすることができる。
また、請求項13に記載されるように、上記自動リブートの実行開始を知らせる画面は、リブート実行までの時間を示す表示を含むようにすることができる。
また、請求項14に記載されるように、上記自動リブートの実行開始を知らせる画面は、即座にリブートの開始を指示するボタンを含むようにすることができる。
また、請求項15に記載されるように、上記リブートの実行後にユーザに確認を求める画面を表示するようにすることができる。
また、請求項16〜19に記載されるように、画像形成に使用されるハードウェア資源と画像形成にかかる処理を行うプログラムとを有する画像形成装置における電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障のうちリブート対象となる故障を検出する工程と、上記ハードウェア資源および上記プログラムをリブートする工程とを備える等の自動リブート方法として構成することができる。
本発明にあっては、電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障に対し、ユーザの操作を要することなく、自動かつ適切にリブートを行うことができるという効果がある。
以下、本発明の好適な実施形態につき図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の構成図である。
図1において、画像形成装置1は、ソフトウェア群2と、画像形成装置起動部3と、ハードウェア資源4とを含むように構成される。
画像形成装置起動部3は画像形成装置1の電源投入時に最初に実行され、アプリケーション層5およびプラットホーム層6を起動する。例えば画像形成装置起動部3は、アプリケーション層5およびプラットホーム層6のプログラムを、ハードディスク装置(以下、HDDという)などから読み出し、読み出した各プログラムをメモリ領域に転送して起動する。ハードウェア資源4は、スキャナ25と、プロッタ26と、ADF(Auto Document Feeder)などのハードウェアリソース24とを含む。
また、ソフトウェア群2は、UNIX(登録商標)などのオペレーティングシステム(以下、OSという)上に起動されているアプリケーション層5とプラットホーム層6とを含む。アプリケーション層5は、プリンタ、コピー、ファックスおよびスキャナなどの画像形成にかかるユーザサービスにそれぞれ固有の処理を行うプログラムを含む。
アプリケーション層5は、プリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ9と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ10と、ファックス用アプリケーションであるファックスアプリ11と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ12とを含む。
また、プラットホーム層6は、アプリケーション層5からの処理要求を解釈してハードウェア資源4の獲得要求を発生するコントロールサービス層7と、1つ以上のハードウェア資源4の管理を行ってコントロールサービス層7からの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(以下、SRMという)21と、SRM21からの獲得要求に応じてハードウェア資源4の管理を行うハンドラ層8とを含む。
コントロールサービス層7は、ネットワークコントロールサービス(以下、NCSという)13、デリバリーコントロールサービス(以下、DCSという)14、オペレーションパネルコントロールサービス(以下、OCSという)15、ファックスコントロールサービス(以下、FCSという)16、エンジンコントロールサービス(以下、ECSという)17、メモリコントロールサービス(以下、MCSという)18、ユーザインフォメーションコントロールサービス(以下、UCSという)19、システムコントロールサービス(以下、SCSという)20など、一つ以上のサービスモジュールを含むように構成されている。
なお、プラットホーム層6は予め定義されている関数により、アプリケーション層5からの処理要求を受信可能とするAPI28を有するように構成されている。OSは、アプリケーション層5およびプラットホーム層6の各ソフトウェアをプロセスとして並列実行する。
NCS13のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するものであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、各アプリケーションからのデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。
例えばNCS13は、ネットワークを介して接続されるネットワーク機器とのデータ通信をhttpd(HyperText Transfer Protocol Daemon)により、HTTP(HyperText Transfer Protocol)で制御する。
DCS14のプロセスは、蓄積文書の配信などの制御を行う。OCS15のプロセスは、オペレータと本体制御との間の情報伝達手段となるオペレーションパネルの制御を行う。FCS16のプロセスは、アプリケーション層5からPSTNまたはISDN網を利用したファックス送受信、バックアップ用のメモリで管理されている各種ファックスデータの登録/引用、ファックス読み取り、ファックス受信印刷などを行うためのAPIを提供する。
ECS17のプロセスは、スキャナ25、プロッタ26、その他のハードウェアリソース24などのエンジン部の制御を行う。MCS18のプロセスは、メモリの取得および解放、HDDの利用などのメモリ制御を行う。UCS19は、ユーザ情報の管理を行うものである。
SCS20のプロセスは、アプリケーション管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、ハードウェア資源管理、割り込みアプリケーション制御などの処理を行う。
SRM21のプロセスは、SCS20と共にシステムの制御およびハードウェア資源4の管理を行うものである。例えばSRM21のプロセスは、スキャナ25やプロッタ26などのハードウェア資源4を利用する上位層からの獲得要求に従って調停を行い、実行制御する。
具体的に、SRM21のプロセスは獲得要求されたハードウェア資源4が利用可能であるか(他の獲得要求により利用されていないかどうか)を判定し、利用可能であれば獲得要求されたハードウェア資源4が利用可能である旨を上位層に通知する。また、SRM21のプロセスは上位層からの獲得要求に対してハードウェア資源4を利用するためのスケジューリングを行い、要求内容(例えば、プリンタエンジンによる紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成など)を直接実施している。
また、ハンドラ層8は後述するファックスコントロールユニット(以下、FCUという)の管理を行うファックスコントロールユニットハンドラ(以下、FCUHという)22と、プロセスに対するメモリの割り振り及びプロセスに割り振ったメモリの管理を行うイメージメモリハンドラ(以下、IMHという)23とを含む。SRM21およびFCUH22は、予め定義されている関数によりハードウェア資源4に対する処理要求を送信可能とするエンジンI/F27を利用して、ハードウェア資源4に対する処理要求を行う。
画像形成装置1は、各アプリケーションで共通的に必要な処理をプラットホーム層6で一元的に処理することができる。次に、画像形成装置1のハードウェア構成について説明する。
図2は本発明の一実施形態にかかる画像形成装置のハードウェア構成図である。
図2において、画像形成装置1は、コントローラボード30と、オペレーションパネル43と、FCU44と、エンジン47とを含む。また、FCU44は、G3規格対応ユニット45と、G4規格対応ユニット46とを有する。
また、コントローラボード30は、CPU31と、ASIC40と、HDD42と、システムメモリ(MEM−P)32と、ローカルメモリ(MEM−C)41と、ノースブリッジ(以下、NBと記す)33と、サウスブリッジ(以下、SBと記す)34と、NIC35(Network Interface Card)と、USBデバイス36と、IEEE1394デバイス37と、セントロニクスデバイス38とを含む。
オペレーションパネル43は、コントローラボード30のASIC40に接続されている。また、SB34と、NIC35と、USBデバイス36と、IEEE1394デバイス37と、セントロニクスデバイス38とは、NB33にPCIバスで接続されている。
また、FCU44と、エンジン47は、コントローラボード30のASIC40にPCIバスで接続されている。
なお、コントローラボード30は、ASIC40にMEM−C41、HDD42などが接続されると共に、CPU31とASIC40とがCPUチップセットのNB33を介して接続されている。このように、NB33を介してCPU31とASIC40とを接続すれば、CPU31のインタフェースが公開されていない場合に対応できる。
また、ASIC40とNB33とはPCIバスを介して接続されているのでなく、AGP(Accelerated Graphics Port)39を介して接続されている。このように、図1のアプリケーション層5やプラットホーム層6を形成する一つ以上のプロセスを実行制御するため、ASIC40とNB33とを低速のPCIバスでなくAGP39を介して接続し、パフォーマンスの低下を防いでいる。
CPU31は、画像形成装置1の全体制御を行うものである。CPU31は、図1のNCS13、DCS14、OCS15、FCS16、ECS17、MCS18、UCS19、SCS20、SRM21、FCUH22、IMH23をOS上にそれぞれプロセスとして起動して実行させると共に、アプリケーション層5を形成するプリンタアプリ9、コピーアプリ10、ファックスアプリ11、スキャナアプリ12を起動して実行させる。
NB33は、CPU31、MEM−P32、SB34およびASIC40を接続するためのブリッジである。MEM−P32は、画像形成装置1の描画用メモリなどとして用いるメモリである。SB34は、NB33とPCIバス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。また、MEM−C41はコピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるメモリである。
ASIC40は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。HDD42は、画像の蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積などを行うためのストレージである。また、オペレーションパネル43は、ユーザからの入力操作を受け付けると共に、ユーザに向けた表示を行う操作部である。
図3は本発明の故障対応のために図1のSCS20内に設けられた機能部の構成例を示すブロック図である。なお、故障対応に関する部分のみを示している。
図3において、SCS20には、前述したタイプAおよびタイプDの故障を検出する故障検出部20aと、発生した故障をログに書き込むログ書込部20bと、電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高いタイプDの故障のうちリブート対象となる故障(例えば印刷枚数をカウントするトータルカウンタが10カウントアップする間にタイプDの故障が2回に達しない範囲で発生する場合、すなわち1回目のタイプDの故障)を検出するリブート対象故障検出部20cとを含んでいる。
また、SCS20には、故障発生時に自動通報および自動リブートに関する画面を表示する画面表示制御部20dと、タイプAの故障もしくはタイプDの故障が所定の頻度で発生した場合(例えば印刷枚数をカウントするトータルカウンタが10カウントアップする間にタイプDの故障が2回発生した場合)に前述したCSSあるいはネットワークを利用した診断サービスであるNRS(New Remote Service)を使用してサービスセンタに自動通報を行う自動通報制御部20eとを含んでいる。
更に、SCS20には、リブート対象となる故障を検出した直後に、リブートに先立って、画像形成装置1のハードウェア資源4であるエンジンやプログラム(ソフトウェア群2)に対して動作抑制(新たな動作の抑制、プロセス間通信の抑制、HDDへのアクセスの抑制等を含む)を行う動作抑制制御部20fと、画像形成装置1のエンジンやプログラムに対して一連のリブート(リセット)処理を行うリブート実行制御部20gとを含んでいる。なお、省エネ移行検出部20hは画像形成装置1が省エネ状態に入っていることを検出する部分である。
図4は故障発生時における画像形成装置の動作を示す操作フロー図である。
図4において、タイプAもしくはタイプDの故障が発生すると(ステップS101)、タイプAの故障の場合もしくはタイプDの故障であってリブート対象とならない場合(印刷枚数をカウントするトータルカウンタが10カウントアップする間にタイプDの故障が2回発生した場合)には、画像形成装置1にCSSもしくはNRSによる自動通報機能があってその機能が有効である場合は、故障時自動通報画面を表示してサービスセンタに自動通報を行う(ステップS102)。そして、通報が成功した場合はサービスマンによる修理を待つ旨が表示され(ステップS103)、あるいは別パターンとして営業時間外であるため対応が次営業日になる旨が表示され(ステップS105)、電源のOFF/ONを待つ状態になる(ステップS104、S106)。また、通報が失敗した場合はユーザにサービスセンタへ連絡すべき旨が表示され(ステップS107)、電源のOFF/ONを待つ状態になる(ステップS108)。
また、タイプDの故障であってリブート対象となる場合(1回目の発生の場合)には、画像形成装置1の自動通報機能が有効である場合であっても自動通報は行われず、本発明の特徴的な動作としての自動リブートの実行開始を知らせる画面が表示される(ステップS109)。この画面では、リブートにより処理内容が消去されるため再び作業をやり直す必要がある旨が表示されるほか、ハードウェア資源およびプログラムのリブートのための後処理の進行状況を示す表示と、リブート実行までの時間を示す表示と、即座にリブートの開始を指示するボタンとが含まれている。ここで、後処理は、エンジンに紙が残らないようにしたり、HDDの故障等を起こさないよう、適切なリブートが行えるようにするための処理である。また、リブート実行までの時間として、後処理が終了してリブートが行えるようになってから例えば30秒の待機時間を設けている。これは、後処理が短時間に終了した場合には自動リブートの開始を伝える画面が短時間しか表示されず、ユーザに充分に認識させることができないからである。また、即座にリブートの開始を指示するボタンを設けているのは、作業を急いでいる場合に所定の待機時間を待つことなくリブートを実施し、早急な復旧を図るためである。
自動リブートの実行開始を知らせる画面が表示されてから所定の待機時間が経過した場合には自動リブートが実行され(ステップS110)、自動リブートを実行したことをユーザに伝えて確認を求める画面が表示される(ステップS111)。そして、ユーザが確認のボタンを押すことで、通常画面に移行する(ステップS112)。
また、自動リブートの実行開始を知らせる画面からユーザによって即座にリブートの開始を指示するボタンが押された場合には、所定の待機時間を経ることなしに自動リブートが実行され(ステップS113)、通常画面に移行する(ステップS112)。この場合は自動リブートを実行したことをユーザに伝えて確認を求める画面(ステップS111)は省略される。
一方、画像形成装置1の自動通報機能が無効であるか自動通報機能自体が存在しない機種である場合、タイプAの故障の場合もしくはタイプDの故障であってリブート対象とならない場合には、ユーザにサービスセンタへ連絡すべき旨が表示され(ステップS117)、電源のOFF/ONを待つ状態になる(ステップS118)。
また、タイプDの故障であってリブート対象となる場合には、自動通報機能が有効な場合(ステップS109)と同様の自動リブートの実行開始を知らせる画面が表示され(ステップS114)、所定の待機時間が経過した場合には自動リブートが実行され(ステップS115)、自動リブートを実行したことをユーザに伝えて確認を求める画面が表示され(ステップS111)、ユーザが確認のボタンを押すことで通常画面に移行する(ステップS112)。また、自動リブートの実行開始を知らせる画面からユーザによって即座にリブートの開始を指示するボタンが押された場合には、所定の待機時間を経ることなしに自動リブートが実行され(ステップS116)、通常画面に移行する(ステップS112)。
以上の動作により、電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障であって自動通報を行うまでもないと考えられる故障については、ユーザの手を煩わすことなく適切かつ自動的にリブートが行われることになる。
次に、図5はリブート対象故障発生時における画像形成装置の動作を示すシーケンス図である。
図5において、OCS15およびSCS20は、図1に同符号を付して示したものに対応している。なお、SCS20として図1におけるSRM21の機能も含めて示している。また、アプリ101、102は、図1におけるプリンタアプリ9、コピーアプリ10、ファックスアプリ11、スキャナアプリ12に対応しており、エンジン103は図1におけるハードウェア資源4に対応している。xCS104は図1におけるNCS13、DCS14、FCS16、ECS17、MCS18、UCS19等のコントロールサービス層7のプロセスに対応している。なお、リブートにかかる処理は図3に示したSCS20内の機能部によって主として行われる。
図5において、リブート対象となる故障(タイプDの故障であって1回目の発生の場合)が発生し、SCS20がこれを検出すると(ステップS201)、自動リブートの実行開始を知らせる画面を表示し(ステップS202)、ほぼ同時に、xCS104、アプリ101、102、エンジン103に対して動作抑制の通知を行う(ステップS203〜S206)。動作抑制の通知を受けた各部は、後処理として、仕掛かり中の処理を区切りのよい、リブートが安全に行える状態で動作停止し、インタフェースの抑制を行うことで新たな動作を抑制し、SCS20に対して応答を通知する(ステップS207〜S210)。SCS20は応答の受付を例えば3分間でタイムアウトする。
次いで、SCS20は例えば30秒間の待機を行い(ステップS211)、リブートの実行に入る。ここで、OCS15に対して操作部ドライバの通信停止要求を行うが、関数内でブロックされるため応答はない(ステップS212)。続いて、SCS20はエンジン103に対してリセット要求を行い(ステップS213)、エンジン103から応答を受け取る(ステップS214)。そして、HDDのアクセス停止処理(ステップS215)、エンジン電源のOFF(ステップS216)、エンジン電源のON(ステップS217)、アプリ101、102のリブート実行(ステップS218)を順次に行い、エンジン103に対してコントローラ起動を行い(ステップS219)、エンジン103からエンジンコンフィグを受け取る(ステップS220)。そして、自動リブートを実行したことをユーザに伝えて確認を求める画面を表示する(ステップS221)。
このように、各モジュールの動作抑制を行い、動作中の処理の後始末とインタフェースの抑制を行うことで、残紙やHDD故障やデータのゴミ等を生ずることなく、速やかにリブートを行うことができる。
ところで、自動リブートもしくは自動通報の処理中に更に別の故障が発生する場合がある。図6は自動リブートもしくは自動通報の処理中に故障が発生した場合の動作パターンを示す図であり、1回目および2回目の故障のタイプに応じてパターンを分けてある。
図6において、改善前とは、タイプAの故障の場合もしくはタイプDの故障であってリブート対象とならない場合(印刷枚数をカウントするトータルカウンタが10カウントアップする間にタイプDの故障が2回発生した場合)に自動通報を行うという原則をそのまま適用した場合であり、改善後とは、その際の問題点を考慮して動作を修正したものである。なお、前述した図4および図5の動作フローは改善後のものに対応している。
特に問題となるのは、図6のパターン(1)とパターン(3)の場合である。すなわち、パターン(1)では、1回目のタイプDの故障により自動リブート処理に入った後に、2回目としてタイプDの故障が発生した場合、改善前は自動リブートを中断して自動通報処理に入ってしまうこととなる。しかし、この場合、リブート処理の初期に行われる各モジュールの動作抑制によりNRS等による自動通報機能が使えない状態となっており、自動通報処理は必ず失敗してしまうことになる。また、自動通報処理にいったん移行することで、タイプDの故障の発生頻度を把握するカウント値がクリアされてしまうため、自動通報の失敗の後に再びタイプDの故障が発生すると、本来は3度目のタイプDの故障であって自動通報をすべきものであるが、1回目のタイプDの故障と扱われてリブート処理に入ってしまい、リブート処理が繰り返されるという問題もある。
一方、パターン(3)は2回目がタイプAの故障の場合であり、動作抑制によって自動通報処理が必ず失敗するという問題は同様であるが、更に、定着SC(定着部の故障)のようにサービスマンの解除が行われないと復旧できないようにするためのSPモード(特殊モード)に入ることができず、手動によるリブート後も同じタイプAの故障が発生するという問題がある。
図7は上述したリブート処理中に故障が発生した場合の改善前の動作を示す図であり、自動リブートの対象となる故障が発生し(ステップS301)、自動リブートの実行開始を伝える画面が表示された後(ステップS302)、通常であればリブートが実施され(ステップS303)、確認画面が表示されて処理を終えるものであるが(ステップS304)、処理の途中でタイプAもしくはタイプDの故障が発生すると(ステップS305)、自動通報(自動通報機能が無効の場合はサービスコール画面の表示)が行われ(ステップS306)、電源のOFF/ONを待つ状態で停止してしまうものである(ステップS307)。
このような問題があることから、改善後の動作として、自動リブート処理が開始された後に他の故障が発生した場合は、ログのみを残し、リブート処理を継続するようにしている。
図8はリブート処理中に故障が発生した場合の改善後の動作を示す図であり、自動リブートの対象となる故障が発生し(ステップS401)、自動リブートの実行開始を伝える画面が表示された後は(ステップS402)、別のタイプAもしくはタイプDの故障が発生しても(ステップS405)、ログを書き込むのみとし(ステップS406)、リブートを実施するものである(ステップS403)。そして、リブートの実施後は通常は確認画面が表示されて処理を終えるものであるが(ステップS404)、その前に更に自動通報の対象となる故障が発生すれば(定着SCの場合はタイプAの故障として必ず再発)(ステップS407)、自動通報もしくはサービスコールの画面に移行することになる(ステップS408)。こうすることで、故障内容に応じた適切な対応を行うことができる。
次に、図9は省エネ移行中における自動リブートの動作を示すシーケンス図である。すなわち、画像形成装置は電力消費量節減のために省エネモードに入るようになっているものが多いが、そのような省エネ移行中にリブートの対象となる故障が発生した場合の動作である。
図9において、リブート対象となる故障(タイプDの故障であって1回目の発生の場合)が発生し、SCS20がこれを検出すると(ステップS501)、自動リブートの実行開始を知らせる画面を表示し(ステップS502)、ほぼ同時に、xCS104、アプリ101、102に対して動作抑制の通知を行う(ステップS503〜S505)。なお、SCS20は省エネ状態に移行していることを認識しており、省エネ移行によりエンジン103は実質的に停止状態であるため、エンジン103に対しては動作抑制の通知を行わない。
動作抑制の通知を受けた各部は、後処理として、仕掛かり中の処理を区切りのよい、リブートが安全に行える状態で動作停止し、インタフェースの抑制を行うことで新たな動作を抑制し、SCS20に対して応答を通知する(ステップS506〜S508)。SCS20は応答の受付を例えば3分間でタイムアウトする。
次いで、SCS20は例えば30秒間の待機を行った後(ステップS509)、最初にエンジンのONを行い(ステップS510)、続いてHDDのアクセス停止処理を行う(ステップS511)。その後、OCS15からレディーの通知が行われ(ステップS512)、OCS15に対して操作部ドライバの通信停止要求を行う(ステップS513)。なお、省エネ移行によりエンジン103は実質的に停止状態にあるため、エンジン103に対してはリセット要求を行わず、電源をいったんOFFにすることもない。そして、アプリ101、102のリブート実行を行い(ステップS514)、エンジン103に対してコントローラ起動を行い(ステップS515)、エンジン103からエンジンコンフィグを受け取り(ステップS516)、自動リブートを実行したことをユーザに伝えて確認を求める画面を表示する(ステップS517)。
このようにすることで、画像形成装置1が省エネ移行中であっても適切にリブートを行うことができる。
本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の構成図である。 本発明の一実施形態にかかる画像形成装置のハードウェア構成図である。 SCS内の故障対応のための機能部の構成例を示すブロック図である。 故障発生時における画像形成装置の動作を示す操作フロー図である。 リブート対象故障発生時における画像形成装置の動作を示すシーケンス図である。 自動リブートもしくは自動通報の処理中に故障が発生した場合の動作パターンを示す図である。 リブート処理中に故障が発生した場合の改善前の動作を示す図である。 リブート処理中に故障が発生した場合の改善後の動作を示す図である。 省エネ移行中における自動リブートの動作を示すシーケンス図である。 従来における故障発生時の動作を示す操作フロー図である。
符号の説明
1 画像形成装置
15 OCS
20 SCS
20a 故障検出部
20b ログ書込部
20c リブート対象故障検出部
20d 画面表示制御部
20e 自動通報制御部
20f 動作抑制制御部
20g リブート実行制御部
20h 省エネ移行検出部
21 SRM
101 アプリ
102 アプリ
103 エンジン
104 xCS

Claims (19)

  1. 画像形成に使用されるハードウェア資源と、画像形成にかかる処理を行うプログラムとを有する画像形成装置において、
    電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障のうちリブート対象となる故障を検出する手段と、
    上記ハードウェア資源および上記プログラムをリブートする手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. リブート対象となる故障は、電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障が所定の枚数の印刷を行う間に所定の回数に達しない範囲で発生した場合とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 上記所定の枚数は10とし、上記所定の回数は2としてなることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 上記各手段は、アプリケーション管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、ハードウェア資源管理、割り込みアプリケーション制御などの処理を行うシステムコントロールサービスの一機能として構成されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. リブート対象となる故障の検出からリブートの実行までの間に他の故障が発生した場合、当該他の故障が自動通報の対象であっても自動通報を行わずにリブートを継続実行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. リブート対象となる故障を検出した直後に上記ハードウェア資源および上記プログラムの動作抑制を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 上記動作抑制に対して上記ハードウェア資源および上記プログラムから応答があってからリブートの実行まで所定の時間待機することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 上記ハードウェア資源および上記プログラムのリブートは、エンジンのリセット、ハードディスクドライブのアクセス停止、エンジン電源のOFF、エンジン電源のON、アプリのリブートを順次に行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 上記ハードウェア資源および上記プログラムのリブートは、省エネ移行中であることを検出した場合は、後処理後にエンジン電源のONを最初に実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 上記エンジン電源のONに続き、ハードディスクドライブのアクセス停止、アプリのリブートを順次に行うことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 上記リブート対象となる故障を検出した場合に自動リブートの実行開始を知らせる画面を表示することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 上記自動リブートの実行開始を知らせる画面は、上記ハードウェア資源および上記プログラムの後処理の進行状況を示す表示を含むことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 上記自動リブートの実行開始を知らせる画面は、リブート実行までの時間を示す表示を含むことを特徴とする請求項11または12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  14. 上記自動リブートの実行開始を知らせる画面は、即座にリブートの開始を指示するボタンを含むことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  15. 上記リブートの実行後にユーザに確認を求める画面を表示することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  16. 画像形成に使用されるハードウェア資源と画像形成にかかる処理を行うプログラムとを有する画像形成装置における電源のOFF/ONによって復旧する可能性の高い故障のうちリブート対象となる故障を検出する工程と、
    上記ハードウェア資源および上記プログラムをリブートする工程とを備えたことを特徴とする自動リブート方法。
  17. リブート対象となる故障の検出からリブートの実行までの間に他の故障が発生した場合、当該他の故障が自動通報の対象であっても自動通報を行わずにリブートを継続実行することを特徴とする請求項16に記載の自動リブート方法。
  18. リブート対象となる故障を検出した直後に上記ハードウェア資源および上記プログラムの動作抑制を行うことを特徴とする請求項16または17に記載の自動リブート方法。
  19. 上記ハードウェア資源および上記プログラムのリブートは、エンジンのリセット、ハードディスクドライブのアクセス停止、エンジン電源のOFF、エンジン電源のON、アプリのリブートを順次に行うことを特徴とする請求項16乃至18に記載の自動リブート方法。

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