JP2020021985A - 画像処理装置、その制御方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、その制御方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像処理装置において、画像形成部にトラブルが発生した場合に、制御部を無用にリブートすることを回避しつつ、必要に応じて制御部のリブートを実行するための技術を提供すること。【解決手段】画像処理装置のメインCPUは、印刷ジョブの実行中にプリンター部等のメカ要素において1回目のトラブルの発生を検出した場合(ステップS108にてYES)、メインCPUをリブートすることなく、サブCPUにリブートを指示する。一方、メインCPUは、上記印刷ジョブの終了前にメカ要素において2回目のトラブルの発生を検出した場合には(ステップS108にてNO)、画像処理装置全体(サブCPUおよびメインCPU)をリブートする。【選択図】図10

Description

本開示は、画像処理装置の制御に関する。
MFP(Multi-Functional Peripheral)等の画像処理装置は、感光体および用紙搬送機構などの画像形成を実行する要素を含む画像形成部と、当該画像形成部を制御する制御部とを含む。制御部は、たとえば画像処理装置の中央の制御基板によって実現される。
従来、画像処理装置において、一部にトラブルが発生した場合、トラブルが発生した部分のみをリブートし、他の部分の動作を継続させるための技術が種々提案されている。たとえば、特開2013−054314号公報(特許文献1)は、複数のCPU(Central Processing Unit)画像形成装置において、一つのCPUが暴走した場合に、それ以外のCPUによる機能を継続させながら、暴走したCPUをリセットする技術を開示している。特開2016−175349号公報(特許文献2)は、印刷ジョブの実行中に障害が発生した場合、印刷ジョブを中断し、印刷ジョブ情報を記憶装置に格納し、画像形成部をリセットした後、画像形成部と制御部とを接続して、中断した印刷ジョブを再開する、画像形成装置を開示している。特開2017−046354号公報(特許文献3)は、操作部と画像処理部が異なるOS(オペレーティングシステム)上で動作する画像処理装置において、操作部に異常が発生した場合、操作部のみをリブートする技術を開示している。
特開2013−054314号公報 特開2016−175349号公報 特開2017−046354号公報
従来の画像処理装置には、画像形成部においても、感光体などの要素を制御するためのファームウェア(FW)を実行するプロセッサーが設置されているものがあった。画像形成部のプロセッサーは、制御部のプロセッサーによって制御される。このような画像処理装置において、制御部のプロセッサーは、画像形成部を利用することなく実行するジョブを実行する場合がある。このようなジョブの一例は、画像処理装置の記憶装置に格納されたデータを他の機器に送信するジョブである。
画像形成部においてトラブルが発生した場合、画像形成部のみをリブートすることによって、制御部が無用にリブートされることを回避できる場合がある。たとえば、制御部のプロセッサーが上記のようにデータを送信するジョブを実行している場合、制御部のプロセッサーは、無用にリブートされることなく継続して実行できる。
しかしながら、画像形成部におけるトラブルが制御部の処理にも影響を及ぼす場合があり得る。このような場合、画像形成部のみがリブートされても、画像処理装置に新たなトラブルが発生する場合があった。
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、画像処理装置において、画像形成部にトラブルが発生した場合に、制御部を無用にリブートすることを回避しつつ、必要に応じて制御部のリブートを実行するための技術を提供することである。
本開示のある局面に従うと、画像形成動作を実行する画像形成部と、画像形成部の画像形成動作を制御する制御部とを備え、画像形成部は、画像形成動作のために駆動する駆動部と、駆動部を制御する制御回路とを含み、制御部は、印刷ジョブの実行中に画像形成部において1回目のトラブルの発生を検出した場合に、制御部をリブートすることなく制御回路にリブートを指示し、印刷ジョブの終了前に画像形成部において2回目のトラブルの発生を検出した場合に、制御回路および制御部をリブートする、画像処理装置が提供される。
制御部は、2回目のトラブルの発生を検出した場合に、画像形成部を利用しない他のジョブの実行中であるときには当該他のジョブの終了を待って、制御部をリブートしてもよい。
制御部は、画像形成部を利用するジョブを第1のプロセス空間で実行し、画像形成部を利用しないジョブを第2のプロセス空間で実行してもよい。画像形成部は、印刷ジョブに利用する用紙を収容する給紙トレイを含んでいてもよい。制御回路は、給紙トレイ内の用紙サイズを特定する情報を制御部へ送信してもよい。制御部は、印刷ジョブの実行のために、制御回路に、制御回路から受信した用紙サイズを特定する情報を利用した制御指示を送信してもよい。
画像形成部は、駆動部が所定の信号に従って出力した画像に基づいて、画像形成用の信号と駆動部の動作態様との関係を表す補正情報を生成し、当該補正情報を制御部へ送信してもよい。制御部は、印刷ジョブの実行のために、制御回路に、制御回路から受信した補正情報を利用した制御指示を送信してもよい。
本開示の他の局面に従うと、画像形成動作を実行する画像形成部と、画像形成部の画像形成動作を制御する制御部とを備える画像処理装置において、制御部によって実行される画像処理装置の制御方法が提供される。画像形成部は、画像形成動作のために駆動する駆動部と、駆動部を制御する制御回路とを含む。制御方法は、印刷ジョブの実行中に画像形成部において1回目のトラブルの発生を検出した場合に、制御部をリブートすることなく制御回路にリブートを指示するステップと、印刷ジョブの終了前に画像形成部において2回目のトラブルの発生を検出した場合に、制御回路にリブートを指示し、制御部をリブートするステップとを備える。
本開示のさらに他の局面に従うと、画像形成動作を実行する画像形成部と、画像形成部の画像形成動作を制御する制御部とを備える画像処理装置において、制御部によって実行されるプログラムが提供される。画像形成部は、画像形成動作のために駆動する駆動部と、駆動部を制御する制御回路とを含む。プログラムを実行することにより、制御部は、印刷ジョブの実行中に画像形成部において1回目のトラブルの発生を検出した場合に、制御部をリブートすることなく制御回路にリブートを指示するステップと、印刷ジョブの終了前に画像形成部において2回目のトラブルの発生を検出した場合に、制御回路にリブートを指示し、制御部をリブートするステップとを実行する。
本開示によれば、画像処理装置の制御部は、印刷ジョブの実行中に画像形成部において1回目のトラブルの発生を検出した場合に、制御部をリブートすることなく制御回路にリブートを指示する。当該制御部は、上記印刷ジョブの終了前に画像形成部において2回目のトラブルの発生を検出した場合に、駆動部の制御回路および制御部をリブートする。これにより、画像処理装置において、画像形成部にトラブルが発生した場合に、制御部を無用にリブートすることを回避しつつ、必要に応じて制御部のリブートを実行するための技術が提供される。
画像処理装置1の外観図である。 画像処理装置1のハードウェアブロック図である。 図2のメインCPU20およびサブCPU30,31のそれぞれがファームウェアプログラムを実行することによって実現される機能を説明するための図である。 メインCPU20がHDD24において管理する仮想メモリーの構成の一例を示す図である。 印刷ジョブの設定を入力するために表示部15に表示される画面の一例を示す図である。 画像処理装置1において実行予定のジョブを管理する情報(ジョブ情報)の一例を示す図である。 コントローラーFW201とプリンター部13のメカコンFW301との間の、通信の一例のシーケンス図である。 コントローラーFW201とプリンター部13のメカコンFW301との間の、通信の他の例のシーケンス図である。 誤ったサイズ情報に従ったジョブ情報の更新態様の一例を示す図である。 メインCPU20によって、印刷ジョブのために実行される処理のフローチャートである。 図10のステップS102(エンジントラブルの検出)のサブルーチンのフローチャートである。 メインCPU20の機能構成の変形例を示す図である。 図12の例においてメインCPU20が実行する処理のフローチャートである。 エンジントラブルによってメカコンFWからコントローラーFWへと送信される誤ったデータの他の例を説明するための図である。 エンジントラブルによってメカコンFWからコントローラーFWへと送信される誤ったデータの他の例を説明するための図である。 エンジントラブルによってメカコンFWからコントローラーFWへと送信される誤ったデータの他の例を説明するための図である。 図14〜図16を参照して説明される処理に対応する、メインCPU20の機能構成の2つ目の変形例を示す図である。 図16の例においてメインCPU20が実行する処理のフローチャートである。 FAX受信ジョブのために管理される、仮想メモリーの構成の一例を示す図である。 利用される記憶領域がプロセスごとに分離されることの効果を説明するための図である。
以下に、図面を参照しつつ、画像処理装置の一実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
[1.画像処理装置の外観]
図1は、画像処理装置1の外観図である。図1に示されるように、画像処理装置1は、その上部に、原稿搬送部11とスキャナー部12とを備える。原稿搬送部11は、当該原稿搬送部11に載置された原稿を、1枚ずつスキャナー部12に自動搬送する。これにより、スキャナー部12は、原稿に記録された文字、記号、画像などを光学的に読み取る。
スキャナー部12の下方には、プリンター部13が設けられている。プリンター部13の下方には、給紙部14が設けられている。給紙部14は、プリンター部13に対して用紙を供給する。給紙部14は、それぞれが用紙を収容する給紙トレイ14A〜14Dを含む。
プリンター部13は、コピー、ネットワークプリンター、又はFAXに関するジョブを実行する。より具体的には、プリンター部13は、給紙部14から供給される用紙に画像を形成し、当該用紙を排出口19から出力する。
画像処理装置1の前面側には、表示部15と操作部18とが設けられている。表示部15は、ユーザーに対して、画像処理装置1によって実行されるジョブに関する情報やその他の情報を表示する。表示部15は、たとえば液晶ディスプレイによって実現される。操作部18は、画像処理装置1に対する情報の入力を受け付け、タッチパネル16と操作ボタン17とを含む。一例では、操作ボタン17は、表示部15の周囲に配置される。
[2.画像処理装置のハードウェア構成]
図2は、画像処理装置1のハードウェアブロック図である。図2に示されるように、画像処理装置1は、図1に示された構成要素に加えて、メインCPU(Central Processing Unit)20、ROM(Read Only Memory)21、RAM(Random Access Memory)22、不揮発メモリー23、HDD(Hard Disc Drive)24、NIC(Network Interface Card)25、および、FAX送受信部26を備える。
メインCPU20は、ROM21に格納されるプログラム(コントローラーFW(FirmWare))をRAM22に読み出して実行することにより、画像形成装置としての基本機能(コピー、ネットワークプリンター、スキャナー、FAXなどの基本機能)を実現する。本明細書では、独自のファームウェアによって動作を制御される要素を「メカ要素」とも称する。メカ要素は、たとえば、原稿搬送部11、スキャナー部12、プリンター部13、および、給紙部14である。画像処理装置1において、メカ要素を制御する要素として機能するメインCPU20を、「コントローラー」とも称する。コントローラーFWは、メインCPU20がコントローラーとして機能するための実行するファームウェアプログラムを意味する。
NIC25およびFAX送受信部26は、画像処理装置1における通信インタフェースとして機能することにより、画像処理装置1が他の機器との間でデータ通信することを可能にする。NIC25による通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。FAX送受信部26は、たとえば、G3−FAX規格に従って通信し、モデムとTA(ターミナルアダプタ)とによって実現される。ROM21に記憶されるプログラムは、ネットワークなどを介して外部の装置からダウンロードすることにより、最新バージョンのプログラムに更新することができるようになっている。
画像処理装置1は、サブCPU30をさらに含む。サブCPU30は、ROM21に格納されるプログラム(メカコンFW)をRAM22に読み出して実行することにより、メカ要素であるプリンター部13および給紙部14の駆動を制御する。「メカコンFW」とは、メカ要素を制御するためのファームウェアプログラムを意味する。本明細書では、プリンター部13および給紙部14は、「プリントエンジン」とも称される場合がある。サブCPU31は、ROM21に格納されるプログラムをRAM22に読み出して実行することにより、メカ要素である原稿搬送部11およびスキャナー部12の駆動を制御する。本明細書では、原稿搬送部11およびスキャナー部12は、「スキャンエンジン」とも称される場合がある。プリンター部13、給紙部14、原稿搬送部11、および、スキャナー部12は、本明細書では、「エンジン」と総称される場合がある。
メインCPU20は、画像処理装置の制御部の一例である。サブCPU30,31は、駆動部の制御回路の一例である。
[3.画像処理装置の機能的構成(1)]
図3は、図2のメインCPU20およびサブCPU30,31のそれぞれがファームウェアプログラムを実行することによって実現される機能を説明するための図である。
<メインCPU20の機能>
図3では、メインCPU20がコントローラーFWのプログラムを実行することによって実現される機能が、コントローラーFW201として示されている。以下、コントローラーFWに含まれるプログラムモジュールによって実現される各機能の役割を説明する。
(Job制御)
Job制御は、メインCPU20がJob制御用のプログラムモジュールを実行することによって実現される。Job制御は、印刷ジョブの開始および停止を、後述する「Print制御」に指示し、また、FAXジョブの開始および停止を「Print制御」および「Fax制御」に指示する。また、ジョブの順番を制御することによりジョブリストを生成(または調整)し、当該ジョブリストを後述する「Panel制御」に送る。
(Print制御)
Print制御は、メインCPU20がPrint制御用のプログラムモジュールを実行することによって実現される。Print制御は、プリンター部13用のメカコンFW301を介して、プリンター部13と通信し、給紙部14と通信する。Print制御は、プリンター部13および給紙部14と通信することによって、印刷ジョブについての、画像転送および給紙を制御する。
(Scan制御)
Scan制御は、メインCPU20がScan制御用のプログラムモジュールを実行することによって実現される。Scan制御は、スキャナー部12用のメカコンFW311を介してスキャナー部12と通信する。Scan制御は、スキャナー部12と通信することにより、画像を読み取る。
(Net制御)
Net制御は、メインCPU20がNet制御用のプログラムモジュールを実行することによって実現される。Net制御は、NIC25と通信することにより、外部の情報処理装置との間でジョブの送受信を行う。
(Fax制御)
Fax制御は、メインCPU20がFax制御用のプログラムモジュールを実行することによって実現される。Fax制御は、Fax送受信部26と通信することにより、FAX対向機とFAX送受信を行う。
(Box制御)
Box制御は、メインCPU20がBox制御用のプログラムモジュールを実行することによって実現される。Box制御は、HDD24と通信することにより、当該HDD24内のファイル記憶領域240(通称、「BOX」)を管理する。一例では、Box制御は、HDD24においてファイル記憶領域240の作成および/または削除を実行する。他の例では、Box制御は、HDD24のファイル記憶領域240に、画像データを格納する。
(Panel制御)
Panel制御は、メインCPU20がPanel制御用のプログラムモジュールを実行することによって実現される。Panel制御は、表示部15と通信することによって表示部15における表示を制御し、また、操作部18と通信することによって操作部18に入力された情報を「Job制御」へ送る。一例では、Panel制御は、操作部18に入力されたジョブの開始指示を「Job制御」へ送る。これにより、「Job制御」は、「Print制御」等のジョブの開始を指示する。他の例では、Panel制御は、操作部18に入力されたジョブについての設定を「Job制御」へ送る。これにより、「Job制御」は、「Print制御」等に指示するジョブの内容を調整する。
(CPU異常監視)
CPU異常監視は、メインCPU20がCPU異常監視用のプログラムモジュールを実行することによって実現される。CPU異常監視は、「エンジン」におけるトラブルの一例として、サブCPU30,31の暴走を検出する。一例では、CPU異常監視は、サブCPUの暴走を検出した場合、暴走したサブCPUにファームウェアのリブートの実行を指示する。
<サブCPU30,31の機能>
図3では、サブCPU30が、プリンター部13および給紙部14用のファームウェアを実行することによって実現される機能が、メカコンFW301として示されている。
図3では、サブCPU31が、スキャナー部12用のファームウェアを実行することによって実現される機能が、メカコンFW311として示されている。サブCPU31が、原稿搬送部11用のファームウェアを実行することによって実現される機能が、メカコンFW312として示されている。
図3の例では、コントローラーFW201が1つのプロセス空間(プロセスアドレス空間)を用いて実現される。メカコンFW301、メカコンFW311、メカコンFW312のそれぞれが1つずつプロセス空間を用いて実現される。
[4.仮想メモリーの構成]
図4は、メインCPU20がHDD24において管理する仮想メモリーの構成の一例を示す図である。図4に示されるように、仮想メモリー2410は、概略的には、プログラム領域と、データ領域と、スタック領域とによって構成される。
プログラム領域2411は、ROM21に格納されたプログラムがロードされる領域である。データ領域は静的メモリー2412と動的メモリー2413とを含む。動的メモリー2413は、確保されかつ解放されることが可能である。これにより、動的メモリー2413は、異なる用途で再利用され得る。静的メモリー2412は、一度確保されるとその領域は解放されることができない。
スタック領域は、プログラム領域の中で実際にメインCPU20により実行された関数や変数のデータが配置される。メインCPU20がOSのタスクスケジューラー制御を実行することによって、複数のスタック領域の中から利用するスタック領域を切り替えることにより、1つのメインCPU20が、複数のタスクを同時に進行しているように振る舞う。タスクスケジューラー制御は、タスクプライオリティーに基づいて、タスクの処理順番を決定する。図4の例では、4種類のスタック領域が定義される。Job制御タスクのスタック領域2414は、コントローラーFW201のJob制御において利用される。Print制御タスクのスタック領域2415は、コントローラーFW201のPrint制御において利用される。Scan制御タスクのスタック領域2416は、コントローラーFW201のScan制御において利用される。Net制御タスクのスタック領域2417は、コントローラーFW201のNet制御において利用される。
[5.印刷ジョブの設定]
図5は、印刷ジョブの設定を入力するために表示部15に表示される画面の一例を示す図である。図5に示されるように、画面5000の欄5100には、用紙を供給する給紙トレイの選択のための領域5110、用紙への印字面(片面/両面)の設定のための領域5120、印刷対象の原稿のページ数の設定のための領域5130とを含む。領域5110は、4種類の選択肢「自動」「トレイ1」「トレイ2」「トレイ3」を含む。「自動」は、原稿(印刷の対象)のサイズに従って、画像処理装置1が当該サイズに適した用紙を収容している給紙トレイを選択することを意味する。
「トレイ1」「トレイ2」「トレイ3」のそれぞれは、給紙部14の3つの給紙トレイ(給紙トレイ14A,14B,14C)のそれぞれを示す。領域5110は、項目「用紙情報」として、「トレイ1」「トレイ2」「トレイ3」のそれぞれに収容されている用紙の情報を表示する。図5の例では、「トレイ1」には、種類「厚紙1」でありA3サイズの用紙が収容されている。「トレイ2」には、種類「普通紙」でありA4サイズの用紙が収容されている。「トレイ3」には、種類「薄紙1」でありA5サイズの用紙が収容されている。
図5の例では、領域5110にて「トレイ2」が選択され、領域5120にて「両面」が選択され、領域5130にて「1−2」(1ぺーじ目から2ページ目)が選択されている。
[6.ジョブ情報]
図6は、画像処理装置1において実行予定のジョブを管理する情報(ジョブ情報)の一例を示す図である。ジョブ情報600は、ジョブによって印刷されるページごとに情報を有する。ジョブ情報は、項目「ページ位置」「APSモード」「給紙トレイ」「用紙サイズ」「用紙種類」「印字面」を含む。
「ページ位置」は、ジョブ中のページ位置を示す。
「APSモード」は、APS(自動用紙選択)機能を利用するか否かを表す。設定画面の領域6110にて「自動」が選択されると、ジョブ情報における「APSモード」の値として「ON」が設定される。
「給紙トレイ」は、ユーザーの設定によって、または、APS機能によって、選択された給紙トレイを示す。
「用紙サイズ」は、選択された給紙トレイに収容される用紙のサイズを示す。
「用紙種類」は、選択された給紙トレイに収容される用紙の種類を示す。
「印字面」は、ジョブにおける印字面の設定内容を示す。
図6によって示されるジョブでは、たとえば、1ページ目の出力は、APS機能によって選択された「トレイ2」に収容される、A4サイズの普通紙が利用される。1ページ目と2ページ目の印字面の設定値は「両面」である。これにより、用紙の表面に1ページ目の画像が印刷され、当該用紙の裏面に2ページ目の画像が印刷される。
[7.コントローラーFWとメカコンFWとの通信(例1)]
図7は、コントローラーFW201とプリンター部13のメカコンFW301との間の、通信の一例のシーケンス図である。
図7の例では、メカコンFW301は、コントローラーFW201に、「用紙サイズレポート」として、給紙部14の各給紙トレイに格納された用紙のサイズ情報を送信する。一例では、給紙部14は、各給紙トレイに収容された用紙のサイズを検出するセンサーを含んでいてもよい。メカコンFW301は、当該センサーの出力に従って、コントローラーFW201に用紙のサイズ情報を送信してもよい。コントローラーFW201は、送信されたサイズ情報に従って、ジョブ情報を編集する。図7の例では、トレイ2のサイズ情報として「A4サイズ」が送信される。これに応じて、図6に示されたように、ジョブ情報では、「トレイ2」を含むページの用紙サイズの値として「A4サイズ」が設定される。
コントローラーFW201は、1ページ目の印刷のための「印刷開始コマンド」を、メカコンFW301へ送信する。「印刷開始コマンド」は、ジョブ情報(図6等)における、対応するページの情報を含む。
図7の例では、1ページ目の印刷「印刷開始コマンド」の送信後、メカ要素においてトラブルが発生している。本明細書では、メカ要素においてトラブルが発生したことを「エンジントラブル」とも称する。
コントローラーFW201は、エンジントラブルの発生を検出すると、メカコンFW301に対して「リブ―ト指示」を送信することにより、リブートを指示する。
これに応じて、サブCPU30は、メカコンFW301をリブートする。
メカコンFW301のリブートが完了すると、コントローラーFW201は、再度、メカコンFW301へ、1ページ目の「印刷開始コマンド」を送信する。図7の例では、リブートによりメカ要素におけるエンジントラブルが解消し、メカ要素(給紙部14およびプリンター部13)は1ページ目の画像の印刷を完了する。その後、コントローラーFW201は、メカコンFW301へ、2ページ目の「印刷開始コマンド」を送信する。メカ要素(給紙部14およびプリンター部13)は2ページ目の画像の印刷を完了する。
[8.コントローラーFWとメカコンFWとの通信(例2)]
図8は、コントローラーFW201とプリンター部13のメカコンFW301メカコンFW301との間の、通信の他の例のシーケンス図である。
図8の例では、図7の例と同様に、1回目の1ページ目の「印刷開始コマンド」の送信後、エンジントラブルが発生する。
図8の例では、エンジントラブルによってノイズが発生し、当該ノイズによって、メカコンFW301が誤ったサイズ情報をコントローラーFW201へ送信する。このサイズ情報では、「トレイ2」に(正しい「A4サイズ」ではなく)「A3サイズ」が関連付けられる。
コントローラーFW201は、エンジントラブルの発生に応じて、メカコンFW301にリブートを指示する。これにより、メカコンFW301がリブートする。
その後、コントローラーFW201は、再度、1ページ目から、「印刷開始コマンド」を送信する。
図8の例では、メカコンFW301から誤ったサイズ情報を受信したことにより、コントローラーFW201は、当該誤ったサイズ情報に従ってジョブ情報を更新してしまう。図9は、誤ったサイズ情報に従ったジョブ情報の更新態様の一例を示す図である。図9の左側のジョブ情報600は、更新前の正しい情報を示す。コントローラーFW201は、誤ったサイズ情報を受信することにより、右側に示されたジョブ情報610へと、ジョブ情報600を書き換える。ジョブ情報610では、2ページ目の用紙サイズが「A3サイズ」へと変更されている。
図8に戻って、コントローラーFW201は、1ページ目の「印刷開始コマンド」に続いて、2ページ目の「印刷開始コマンド」を、メカコンFW301へ送信する。送信される2ページ目の「印刷開始コマンド」は、図9のジョブ情報610に従う。1ページ目と2ページ目の「印刷開始コマンド」によれば、1ページ目の画像が用紙の表面に印刷され、2ページ目の画像が用紙の裏面に印刷される。しかしながら、ジョブ情報が誤って更新されたことによって、1ページ目と2ページ目の用紙サイズが異なる、という矛盾が生じている。
図8の例では、上記矛盾によってメカコンFW301においてエラーが発生することにより、2回目のエンジントラブルが発生する。
本実施の形態のコントローラーFW201は、同じジョブにおいて2回目のエンジントラブルが発生した場合には、画像処理装置1のシステム全体をリブートする。これにより、コントローラーFW201は、メカコンFW301から正しいサイズ情報を取得し、これにより、矛盾のないジョブ情報を生成する。矛盾のないジョブ情報に従って、コントローラーFW201からメカコンFW301へ、矛盾のない「印刷開始コマンド」が送信される。
すなわち、図7および図8の例によれば、エンジントラブルによってコントローラーFW201が利用するデータに影響が無ければ、図7に示されたように、メカコンFW301のみのリブートが指示され、コントローラーFW201は処理を続行する。一方、エンジントラブルによってコントローラーFW201が利用するデータが影響を受けた場合、画像処理装置1のシステム全体がリブートする。
同じ印刷ジョブの中で、1回目のエンジントラブルの発生に応じたメカコンFWのみのリブートの後、再度のエンジントラブルの発生に応じて、初めてコントローラーFW201のリブートも含めた画像処理装置1全体のリブートが実施される。これにより、画像処理装置1全体のリブートを極力回避しながら、必要な場合には画像処理装置1全体のリブートが実行される。
なお、第1の印刷ジョブの実行中に1回目のエンジントラブルが発生した後、その後はエンジントラブルが発生することなく、当該第1の印刷ジョブが完了し、その後、当該第1の印刷ジョブとは別の第2の印刷ジョブにおいて1回目のエンジントラブルが発生した場合には、画像処理装置1全体のリブートではなく、メカコンFW301のみのリブートが実行される。
本明細書において、同じジョブにおける1回目のエンジントラブルと2回目のエンジントラブルは、同一のメカ要素のエンジントラブルであってもよいし、異なる種類のメカ要素のエンジントラブルであってもよい。前者の場合には、同じ印刷ジョブにおいて、プリンター部13においてエンジントラブルが発生した後、給紙部14において発生したトラブルは、1回目のエンジントラブルである。一方、後者の場合には、同じ印刷ジョブにおいて、プリンター部13においてエンジントラブルが発生した後、給紙部14において発生したトラブルは、2回目のエンジントラブルである。
図7の例では、1回目のエンジントラブルの後、メカコンFW301のみのリブートにて2回目のエンジントラブルが回避された。このような例における「1回目のエンジントラブル」の一例は、プリンター部13および給紙部14を構成する要素において異常が発生することである。要素の異常の一例は、転写ベルト等を駆動するモーターの回転の異常である。
図8の例では、1回目のエンジントラブルの後、メカコンFW301のみをリブートしても、2回目のエンジントラブルが発生した。このような例における「1回目のエンジントラブル」の一例は、サブCPU30が、ノイズによりデータを誤って書き換え、さらに書き換えられたデータをメインCPU20へ送信する、という異常が発生することである。
[9.処理の流れ]
図10は、メインCPU20によって、印刷ジョブのために実行される処理のフローチャートである。図10の処理は、たとえばメインCPU20がコントローラーFWのプログラムを実行することによって実現される。図10の処理は、たとえば、画像処理装置1が印刷ジョブの開始指示を入力されたことに応じて開始される。印刷ジョブの開始指示の入力の一例は、操作ボタン17中の開始ボタンを操作されることである。
ステップS100にて、メインCPU20は、メカコンFW301に、印刷開始コマンドを送信する。
ステップS102にて、メインCPU20は、エンジントラブルの有無を検出する。ステップS102の内容は、図11を参照して後述する。
ステップS104にて、メインCPU20は、エンジントラブルが発生したか否かを判断し、発生したと判断するとステップS108へ制御を進め(ステップS104にてYES)、発生していないと判断するとステップS106へ制御を進める(ステップS104にてNO)。
ステップS106にて、メインCPU20は、図10の処理のために開始された印刷ジョブが終了したか否かを判断し、未だ終了していないと判断するとステップS102へ制御を戻し(ステップS106にてNO)、終了したと判断すると図10の処理を終了させる(ステップS106にてYES)。
ステップS108にて、メインCPU20は、直近のステップS104において検出されたエンジントラブルが、今回の図10の処理の開始後、1回目のエンジントラブルの発生であるか否かを判断する。メインCPU20は、1回目のものであると判断すると(ステップS108にてYES)、ステップS110へ制御を進め、1回目のものではないと判断すると(ステップS108にてNO)、ステップS112へ制御を進める。
ステップS110にて、メインCPU20は、メカコンFW301へ、リブートを指示した後、ステップS102へ制御を戻す。
ステップS112にて、メインCPU20は、コントローラーFW201を含む画像処理装置1全体をリブートして、ステップS100へ制御を戻す。
図11は、図10のステップS102(エンジントラブルの検出)のサブルーチンのフローチャートである。図11を参照して、ステップS201にて、メインCPU20は、メカコンFW301の各タスクのCPU30の一定時間内の使用時間を測定する。
ステップS202にて、メインCPU20は、ステップS201にて測定された使用時間が閾値を超えたか否かを判断する。一定時間の一例は、60秒であってもよい。閾値の一例は54秒であってもよい。メインCPU20は、上記使用時間が閾値を超えたと判断すると(ステップS202にてYES)、ステップS203へ制御を進め、閾値を超えていないと判断すると(ステップS202にてNO)、そのまま処理を図10へ戻す。
なお、メインCPU20は、図10のステップS102(エンジントラブルの検出)において、さらに、プリンター部13および給紙部14を構成する要素の異常の有無を検出してもよい。一例では、メインCPU20は、プリンター部13内のモーターの回転数を計測し、当該回転数が所与の範囲外である場合にエンジントラブルが発生していると判定してもよい。他の例では、メインCPU20は、サブCPU30へプリンター部13内の転写ベルトを予め定められた初期位置に移動することを指示し、当該転写ベルトが当該初期位置を計測し、当該転写ベルトが当該初期位置に存在しない場合にエンジントラブルが発生していると判定してもよい。さらに他の例では、メインCPU20は、プリンター部13および給紙部14内の他の要素に異常が発生した場合に、エンジントラブルが発生していると判定してもよい。
ステップS203にて、メインCPU20は、「エンジントラブル発生」との判定結果を生成した後、処理を図10へ戻す。
図11の処理では、ステップS202における、サブCPU30の使用時間の割合が所与の割合を超えたか否かの判断結果に従って、エンジントラブルが発生しているか否かが判断される。なお、エンジントラブルの発生の有無は、公知の如何なる基準に従って判断されてもよい。
図10のステップS104において、メインCPU20は、ステップS203にて「エンジントラブル発生」との判定結果が生成されていれば、エンジントラブルが発生したと判断する。上記判定結果が生成されていなければ、メインCPU20は、エンジントラブルが発生していないと判断する。
[10.画像処理装置の機能的構成(2)]
図12は、メインCPU20の機能構成の変形例を示す図である。図12の例では、メインCPU20は、コントローラーとして機能するために2つファームウェアを実行する。すなわち、メインCPU20は、第1のファームウェアを実行することによって、コントローラーFW(1)211として機能し、第2のファームウェアを実行することによって、コントローラーFW(2)212として機能する。
コントローラーFW(2)212によって実現される「Job制御2」は、FAX送信ジョブおよびFAX受信ジョブの制御を実行する。コントローラーFW(1)211によって実現される「Job制御1」は、FAX送信ジョブおよびFAX受信ジョブ以外の種類のジョブの制御を実行する。すなわち、図12の例では、FAX送受信のジョブを制御するためのプロセス空間(コントローラーFW(2)212)が、FAX送受信以外のジョブを制御するためのプロセス空間(コントローラーFW(1)211)とが別々に設定される。
このような構成によって、画像処理装置1では、印刷ジョブと、FAX送信ジョブまたはFAX受信ジョブとが、並列的に制御され得る。図12の例では、メインCPU20は、FAX受信ジョブの実行中に、印刷ジョブの2回目のエンジントラブルが発生した場合には、画像処理装置1全体のリブートをFAX受信ジョブの終了まで待つ。
図13は、図12の例においてメインCPU20が実行する処理のフローチャートである。図13の処理は、図10の処理と比較して、ステップS112の前にステップS111の制御を含む。
すなわち、メインCPU20は、ステップS108にて、実行中の印刷ジョブにおけるエンジントラブルの発生が1回目ではないと判断すると(ステップS108にてNO)、ステップS111へ制御を進める。
ステップS111にて、メインCPU20は、FAX受信ジョブの実行中であるか否かを判断する。メインCPU20は、FAX受信ジョブの実行中であると判断すると(ステップS111にてYES)、ステップS111の判断をたとえば一定時間ごとに繰り返し、FAX受信ジョブが実行中でなくなったと判断すると(ステップS111にてNO)、ステップS112へ制御を進める。
図13に示されたようにFAX受信ジョブの実行中であればFAX受信が完了するまで画像処理装置1の全体のリブートが延期されることにより、FAX対向機が文書を再送することを必要とされる事態が回避され得る。FAX文書の送信は、FAX対向機のユーザーに通信費を課する場合がある。画像処理装置1は、FAX文書の再送を極力回避することにより、FAX対向機のユーザーが、再送のために余計な通信費を必要とされる事態を極力回避することができる。
[11.エンジントラブルによる誤ったデータの他の例]
図14〜図16は、エンジントラブルによってメカコンFWからコントローラーFWへと送信される誤ったデータの他の例を説明するための図である。図7および図8を参照して説明された例では、用紙のサイズ情報について、誤ったデータが送信された。図14〜図16を用いて説明される例では、ガンマデータについて、誤ったデータが送信される。ガンマデータとは、画像形成用の信号(たとえば、印刷ジョブに係る画像データ)と駆動部の動作態様(たとえば、感光体の帯電電圧)との関係(補正カーブ等)を表わす補正情報の一例である。
図17は、図14〜図16を参照して説明される処理に対応する、メインCPU20の機能構成の2つ目の変形例を示す図である。図17の例では、メインCPU20は、コントローラーとして機能するために2つファームウェアを実行する。すなわち、メインCPU20は、第1のファームウェアを実行することによって、コントローラーFW(1)231として機能し、第2のファームウェアを実行することによって、コントローラーFW(2)232として機能する。
コントローラーFW(2)232によって実現される「Job制御2」は、印刷ジョブの制御を実行する。コントローラーFW(1)231によって実現される「Job制御1」は、印刷ジョブ以外の種類のジョブの制御を実行する。すなわち、図17の例では、印刷ジョブを制御するためのプロセス空間(コントローラーFW(2)232)が、FAX送受信以外のジョブを制御するためのプロセス空間(コントローラーFW(1)231)とが別々に設定される。
図14〜図16に戻って、印刷ジョブの概略的な流れを説明する。
まず、図14を参照する。図14の例では、誤ったデータは送信されない。すなわち、メカコンFW301は、コントローラーFW(2)232へ、メカ要素(プリンター部13)における画像安定化制御等によって生成された、正常なガンマデータを送信する。
コントローラーFW(2)232は、正常なガンマデータを利用して、印刷ジョブのデータを生成し、当該データに基づいて、メカコンFW301へ印刷開始コマンドを送信する。
たとえば、99ページ目の印刷開始コマンドの送信後、メカコンFW301においてエンジントラブルが発生する。
当該エンジントラブルの発生は、印刷ジョブにおける1回目エンジントラブルの発生でれば、コントローラーFW(2)232は、メカコンFW301へ、リブートを指示する。
リブート後、メカコンFW301は、コントローラーFW(2)232へ、画像安定化制御の実行の許可を要求する(画像安定化制御許可要求)。
コントローラーFW(2)232は、メカコンFW301へ、画像安定化制御の実行を許可する(画像安定化制御許可)。これに応じて、プリンター部13では画像安定化制御が実行される。
その後、コントローラーFW(2)232は、メカコンFW301へ、残りのページ(100ページ目以降)の印刷開始コマンドを送信する。
次に、図15の例を説明する。図15の例では、コントローラーFW(2)232は、1回目のエンジントラブルの発生時の、実行中の印刷ジョブの残りページ数が所与の値以下であれば、メカコンFW301への画像安定化制御の実行指示を省略する。当該省略の理由は、実行中の印刷ジョブを早期に終了させるためであってもよい。
より具体的には、図15の例では、1回目のエンジントラブルの発生により、コントローラーFW(2)232は、メカコンFW301へリブートを指示する。
リブート後、メカコンFW301は、コントローラーFW(2)232へ、画像安定化制御許可要求を送信する。
図15の例では、実行中の印刷ジョブにおける残り枚数が所与の閾値より少ない。したがって、コントローラーFW(2)232は、メカコンFW301へ画像安定化制御許可を送信することなく、残りのページ(100ページ目以降)の印刷開始コマンドを送信する。
図16の例では、図15の例に加えて、1回目のエンジントラブルの際に、メカコンFW301におけるガンマデータがノイズ等によって異常な値へと更新される。メカコンFW301は、コントローラーFW(2)232へ、異常なガンマデータを誤って送信する。
その後、コントローラーFW(2)232からの指示によってメカコンFW301がリブートしても、図15と同様にプリンター部13における画像安定化制御が実施されないため、誤ったガンマデータが訂正される機会が発生しない。
これにより、当該印刷ジョブにおいてそれ以降に送信される印刷開始コマンドによって、メカコンFW301にエラーが発生する場合がある。たとえば、異常なガンマデータによって生成された画像データによって、メカコンFW301が、本来あり得ないルーチン(たとえば、感光体の印加電圧の算出において所与の値をゼロで割る処理が発生する)に入る。メカコンFW301のエラーにより、実行中の印刷ジョブにおいて2回目のエンジントラブルが発生する。
この場合、コントローラーFW(2)232は、画像処理装置1全体のリブートを実行する。これにより、メカコンFW301は、プリンター部13の画像安定化制御を実行し、正常なガンマデータを生成し、コントローラーFW(2)232へ送信する。
図18は、図16の例においてメインCPU20が実行する処理のフローチャートである。図18の処理は、図10の処理と比較して、ステップS110の後にステップS114,S116の制御を含む。
より具体的には、メインCPU20(コントローラーFW(2)232)は、ステップS110にて、メカコンFW301へリブートを指示した後、ステップS114へ制御を進める。ステップS114にて、メインCPU20は、実行中の印刷ジョブにおいて、印刷されるべきページのうち、残りのページ数が所与の閾値以下であるか否かを判断する。メインCPU20は、残りのページ数が所与の閾値以下ではないと判断すると(ステップS114にてNO)、ステップS116にて、メカコンFW301へ、プリンター部13の画像安定化制御の実行を指示した後、ステップS102へ制御を戻す。一方、メインCPU20は、残りのページ数が所与の閾値以下であると判断すると(ステップS114にてYES)、画像安定化制御の実行を指示することなく、ステップS102へ制御を戻す。画像安定化制御の実行の指示の一例は、メカコンFW301からの画像安定化制御許可要求に対して、許可することを示す信号を送信することである。
[12.プロセス空間の分離]
画像処理装置1では、図12または図17において示されたように、ジョブの種類ごとに、メインCPU20によって実行されるファームウェアのプロセス空間を分離することができる。図12の例では、FAXの送受信ジョブとそれ以外の種類のジョブとで、プロセス空間が分離された。図17の例では、印刷ジョブとそれ以外の種類のジョブとで、プロセス空間が分離された。
プロセス空間が分離されることにより、RAM22(実メモリー)およびHDD24上の仮想メモリーにおいて使用される記憶領域が分離される。これにより、ある種類のジョブについて、メカコンFWから送信された誤ったデータによってコントローラー側のデータが書き換えられても、このような誤った書き換えの影響が他の種類のジョブについてのコントローラー側のデータに影響が与えられることが極力回避される。
以下、仮想メモリーにおけるデータ構成をより具体的に説明する。図12の例では、FAX受信ジョブのためのプロセス空間が、印刷ジョブのためのプロセス空間とは分離される。これにより、印刷ジョブのために生成されるタスクは、図4において仮想メモリー2410として示されたような領域で管理される。
なお、図12の例に適用される場合には、図4の「コントローラーFWのプログラム領域2411」は、図12の「コントローラーFW(1)211」がロードされる領域へと変更され得る。また、図12の例に適用される場合には、図4の「Job制御タスクのスタック領域2414」は、図12の「Job制御1」において利用されるように変更され得る。
一方、FAX受信ジョブのために生成されるタスクは、仮想メモリー2410とは異なる領域で管理される。図19は、FAX受信ジョブのために管理される、仮想メモリーの構成の一例を示す図である。
図19に示されるように、仮想メモリー2420は、概略的には、プログラム領域と、データ領域と、スタック領域とによって構成される。
プログラム領域2421は、ROM21に格納されたプログラム(コントローラーFW(2))がロードされる領域である。データ領域は静的メモリー2422と動的メモリー2423とを含む。
スタック領域は、未使用領域2424,2427、「Job制御2」タスクのスタック領域2425、および、Fax制御タスクのスタック領域2426を含む。Job制御2タスクのスタック領域2425は、コントローラーFW(1)211のJob制御2において利用される。Fax制御タスクのスタック領域2426は、コントローラーFW(1)211のFax制御において利用される。
図20は、利用される記憶領域がプロセスごとに分離されることの効果を説明するための図である。図20において、仮想メモリー2410は、図4を参照して説明されたような印刷ジョブ用に管理される仮想メモリーの構成を示す。仮想メモリー2420は、図19を参照して説明されたようなFAX受信ジョブ用に管理される仮想メモリーの構成を示す。図20では、複数の線によって、仮想メモリー2410とRAM22との間のマッピングが示されている。すなわち、仮想メモリー2410の領域5101,5102,5103のそれぞれは、RAM22の領域2204,2202,2205のそれぞれにマッピングされる。
また、図20では、複数の線によって、仮想メモリー2420とRAM22との間のマッピングが示されている。すなわち、仮想メモリー2420の領域5201,5202のそれぞれは、RAM22の領域2203,2201のそれぞれにマッピングされる。仮想メモリ2410と仮想メモリー2420では、互いに独立して、データの読出および書込が実行される。これにより、コントローラーにおいて、FAX受信ジョブを実行する部分と印刷ジョブを実行する部分とは、互いに独立して再起動(リブート)が可能である。
同様に、図17の例では、コントローラーにおいて、印刷ジョブを実行する部分と印刷ジョブ以外を実行する部分とは、互いに独立して再起動(リブート)が可能である。
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
1 画像処理装置、11 原稿搬送部、12 スキャナー部、13 プリンター部、14 給紙部、14A,14B,14C,14D 給紙トレイ、15 表示部、16 タッチパネル、17 操作ボタン、18 操作部、19 排出口、20 メインCPU、21 ROM、22 RAM、23 不揮発メモリー、26 送受信部、30,31 サブCPU、301,311,312 メカコンFW。

Claims (7)

  1. 画像形成動作を実行する画像形成部と、
    前記画像形成部の画像形成動作を制御する制御部とを備え、
    前記画像形成部は、画像形成動作のために駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御回路とを含み、
    前記制御部は、
    印刷ジョブの実行中に前記画像形成部において1回目のトラブルの発生を検出した場合に、前記制御部をリブートすることなく前記制御回路にリブートを指示し、
    前記印刷ジョブの終了前に前記画像形成部において2回目のトラブルの発生を検出した場合に、前記制御回路および前記制御部をリブートする、画像処理装置。
  2. 前記制御部は、前記2回目のトラブルの発生を検出した場合に、前記画像形成部を利用しない他のジョブの実行中であるときには当該他のジョブの終了を待って、前記制御部をリブートする、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記制御部は、前記画像形成部を利用するジョブを第1のプロセス空間で実行し、前記画像形成部を利用しないジョブを第2のプロセス空間で実行する、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像形成部は、前記印刷ジョブに利用する用紙を収容する給紙トレイを含み、
    前記制御回路は、前記給紙トレイ内の用紙サイズを特定する情報を前記制御部へ送信し、
    前記制御部は、前記印刷ジョブの実行のために、前記制御回路に、前記制御回路から受信した前記用紙サイズを特定する情報を利用した制御指示を送信する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像形成部は、前記駆動部が所定の信号に従って出力した画像に基づいて、画像形成用の信号と前記駆動部の動作態様との関係を表す補正情報を生成し、当該補正情報を前記制御部へ送信し、
    前記制御部は、前記印刷ジョブの実行のために、前記制御回路に、前記制御回路から受信した前記補正情報を利用した制御指示を送信する、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 画像形成動作を実行する画像形成部と、前記画像形成部の画像形成動作を制御する制御部とを備える画像処理装置において、前記制御部によって実行される前記画像処理装置の制御方法であって、
    前記画像形成部は、画像形成動作のために駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御回路とを含み、
    印刷ジョブの実行中に前記画像形成部において1回目のトラブルの発生を検出した場合に、前記制御部をリブートすることなく前記制御回路にリブートを指示するステップと、
    前記印刷ジョブの終了前に前記画像形成部において2回目のトラブルの発生を検出した場合に、前記制御回路にリブートを指示し、前記制御部をリブートするステップとを備える、画像処理装置の制御方法。
  7. 画像形成動作を実行する画像形成部と、前記画像形成部の画像形成動作を制御する制御部とを備える画像処理装置において、前記制御部によって実行されるプログラムであって、
    前記画像形成部は、画像形成動作のために駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御回路とを含み、
    前記プログラムを実行することにより、前記制御部は、
    印刷ジョブの実行中に前記画像形成部において1回目のトラブルの発生を検出した場合に、前記制御部をリブートすることなく前記制御回路にリブートを指示するステップと、
    前記印刷ジョブの終了前に前記画像形成部において2回目のトラブルの発生を検出した場合に、前記制御回路にリブートを指示し、前記制御部をリブートするステップとを実行する、プログラム。
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