以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成システムの概略構成を示す図である。この画像形成システムは、複合機などで構成される画像形成装置1を有している。この画像形成装置1は、コピー機能、プリンタ機能、FAX機能などの複数の機能を有している。そして画像形成装置1は、それら各機能で印刷ジョブを実行すると、用紙にトナー像を形成して定着させるプロセスを行い、画像形成された印刷用紙を出力する。この画像形成装置1は、図1に示すようにLAN(Local Area Network)などのネットワーク10に接続されている。ネットワーク10には、画像形成装置1の他、コンピュータ12や、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)13が接続されている。画像形成装置1は、ネットワーク10を介してコンピュータ12とデータ通信を行うことができるようになっており、例えばコンピュータ12から受信する印刷ジョブに基づいて印刷出力を行うことが可能である。また画像形成装置1は、ネットワーク10を介してWAN13に接続し、そのWAN13に接続されているデータサーバ15とデータ通信可能である。また画像形成装置1には、公衆電話回線などの通信網11に接続されており、この通信網11を介してFAXデータの送受信を行うことが可能である。
画像形成装置1は、図1に示すように、装置本体の上部に設けられたスキャナユニット2と、中央に設けられた画像形成ユニット3と、下部に設けられた給紙ユニット4と、装置本体の一方の側面に隣接して配置される排紙装置5と、装置本体の正面側に設けられる操作パネル6とを備えている。
スキャナユニット2は、ユーザによってセットされる原稿の画像を読み取って画像データを生成するものである。このスキャナユニット2は、複数枚の原稿を1枚ずつ取り出して自動搬送する原稿搬送部2aと、原稿搬送部2aによって搬送される1枚の原稿が所定の読み取り位置を通過する際に、その原稿の画像を読み取る画像読取部2bとを備えている。
画像形成ユニット3は、その内部に用紙にトナー像を形成して定着させて印刷出力を行うための機構が設けられる。また給紙ユニット4は、複数枚の用紙を収容しておくための給紙カセットを有し、その内部に、給紙カセットから用紙を1枚ずつ取り出して画像形成ユニット3に搬送する機構が設けられている。これら画像形成ユニット3および給紙ユニット4は、画像形成装置1において画像形成が行われるときに動作するものである。
排紙装置5は、画像形成ユニット3において画像形成が行われた用紙を取り込み、その用紙に対してステープルやパンチ、中折りなどの所定の後処理を施して指定された排紙トレイに排紙する装置である。ただし、排紙装置5においては、上記のような後処理が常に行われるとは限らず、画像形成ユニット3から出力される用紙に対して後処理を行うことなく、排紙トレイに排紙することも可能である。
操作パネル6は、ユーザが画像形成装置1を使用する際のユーザインタフェースとなるものである。この操作パネル6は、ユーザに対して各種情報を表示するための表示部6aと、ユーザからの操作入力を受け付ける操作部6bとを備えている。例えば、表示部6aは、カラー液晶ディスプレイで構成される。また操作部6bは、表示部6aの画面上に配置されたタッチパネルキーと、表示部6aの画面周囲に配置された押しボタンキーとを備えて構成される。このような操作パネル6は、例えばサービスマンが画像形成装置1のメンテナンス作業を行うときのユーザインタフェースとしても機能する。
また画像形成装置1は、図1に示すように、装置本体の側面所定箇所に、可搬型記録媒体8を装着するための装着部7を備えている。可搬型記録媒体8は、例えばUSBメモリなどのようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。例えば、この装着部7には、画像形成装置1に不具合などが発生した場合、サービスマンによって可搬型記録媒体8が装着される。このとき装着される可搬型記録媒体8には、図1に示すようにファームウェア9が格納されている。
そして画像形成装置1は、装着部7に可搬型記録媒体8が装着された状態で電源が投入されると、ファームウェア更新モードで起動し、画像形成装置1の内部に予め組み込まれているファームウェアを可搬型記録媒体8に格納されているファームウェア9に更新することが可能な状態となる。このようなファームウェア更新モードでは、ジョブの実行が禁止される。そのため、画像形成装置1がファームウェア更新モードで起動すると、ユーザは画像形成装置1を使用することができない状態となる。
これに対し、画像形成装置1は、装着部7に可搬型記録媒体8が装着されていない状態で電源が投入されると、通常モードで起動する。この通常モードでは、ジョブの実行が許可される。そのため、ユーザが画像形成装置1を使用するときには、画像形成装置1が通常モードで起動していることが必要となる。
一方、データサーバ15は、例えば画像形成装置1の開発拠点、製造拠点或いはサービス拠点などに設置されるサーバ装置であり、ハードディスク装置などの記憶装置15aを備えている。この記憶装置15aには、画像形成装置1に予め組み込まれているファームウェア16が記憶される。また記憶装置15aに記憶されるファームウェア16は、常に最新バージョンとなるように管理されており、例えば画像形成装置1の発売後に改良がなされると、その改良された最新バージョンが記憶されるようになっている。
次に画像形成装置1の制御機構について説明する。図2は、画像形成装置1の制御機構を示すブロック図である。画像形成装置1は、全体制御部20と、操作パネル制御モジュール21と、原稿搬送制御モジュール22と、画像読取制御モジュール23と、画像形成制御モジュール24と、排紙装置制御モジュール25と、FAX制御モジュール26と、NVRAM38と、起動制御部40と、ハードディスク装置41と、ネットワーク接続部42と、ファームウェア更新部43とを備えている。
全体制御部20は、通常モードにおいて各部の動作を統括的に制御するものである。この全体制御部20は、情報の書き換えが可能な不揮発性メモリであるROM30を備えており、このROM30には全体制御部20において実行されるファームウェア30aが記憶されている。全体制御部20は、通常モードにおいてROM30に記憶されたファームウェア30aを読み出して実行することにより、各部の動作を統括的に制御する。
操作パネル制御モジュール21は、操作パネル6を制御するものである。この操作パネル制御モジュール21は、情報の書き換えが可能な不揮発性メモリであるROM31を備えており、このROM31には操作パネル制御モジュール21において実行されるファームウェア31aが記憶されている。操作パネル制御モジュール21は、このROM31に記憶されたファームウェア31aを読み出して実行することにより、操作パネル6を制御する。
原稿搬送制御モジュール22は、原稿搬送部2aの動作を制御するものである。この原稿搬送制御モジュール22は、情報の書き換えが可能な不揮発性メモリであるROM32を備えており、このROM32には原稿搬送制御モジュール22において実行されるファームウェア32aが記憶されている。原稿搬送制御モジュール22は、このROM32に記憶されたファームウェア32aを読み出して実行することにより、原稿搬送部2aによる原稿の搬送動作を制御する。
画像読取制御モジュール23は、画像読取部2bの動作を制御するものである。この画像読取制御モジュール23は、情報の書き換えが可能な不揮発性メモリであるROM33を備えており、このROM33には画像読取制御モジュール23において実行されるファームウェア33aが記憶されている。画像読取制御モジュール23は、このROM33に記憶されたファームウェア33aを読み出して実行することにより、画像読取部2bによる原稿の読み取り動作を制御する。この画像読取制御モジュール23は、原稿搬送制御モジュール22によって制御される原稿搬送部2aの動作に同期して画像読取部2bの読み取り動作を制御する。
画像形成制御モジュール24は、画像形成ユニット3および給紙ユニット4の内部に設けられた用紙搬送部27、画像形成部28および定着部29の動作を制御するものである。この画像形成制御モジュール24は、情報の書き換えが可能な不揮発性メモリであるROM34を備えており、このROM34には画像形成制御モジュール24において実行されるファームウェア34aが記憶されている。画像形成制御モジュール24は、このROM34に記憶されたファームウェア34aを読み出して実行することにより、用紙搬送部27、画像形成部28および定着部29のそれぞれの動作を制御する。
ここで、画像形成制御モジュール24によって制御される用紙搬送部27、画像形成部28および定着部29について説明する。図3は、画像形成ユニット3および給紙ユニット4の内部構造を簡略化して示す図である。図3に示すように、画像形成ユニット3および給紙ユニット4の内部には、用紙搬送部27と画像形成部28と定着部29とが設けられている。また、給紙ユニット4の内部には、複数の給紙カセット4a,4bが設けられている。
用紙搬送部27は、給紙カセット4a,4bに収容されている用紙を1枚ずつ取り出して給紙するピックアップローラ27aと、用紙の搬送路に沿って配置された複数の搬送ローラ27bとを備えている。また、用紙搬送部27には、両面印刷時に用紙を反転させるための用紙反転路27cが設けられている。用紙搬送部27は、画像形成制御モジュール24からの制御信号に基づいて、給紙カセット4a,4bの一方に設けられたピックアップローラ27aを駆動することにより、1枚の用紙を取り出す。そして搬送ローラ27bを駆動することにより、ピックアップローラ27aで取り出された用紙を搬送路に沿って搬送する。
画像形成部28は、カラー画像を形成するように構成されており、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)の4色それぞれに対応するトナーボトル51Y,51M,51C,51Kを備えている。また画像形成部28には、それら4色のそれぞれに対応したトナー像形成部52Y,52M,52C,52Kを備えると共に、中間転写ベルト53および転写ローラ54を備えている。各トナー像形成部52Y,52M,52C,52Kは、それぞれ図示を省略しているが、感光体ドラムと、その感光体ドラムを露光する露光手段と、露光手段によって感光体ドラムに形成された静電潜像にトナーを付着させることによってトナー像に現像する現像手段とを有している。画像形成部28は、画像形成制御モジュール24からの制御信号に基づいて、各トナー像形成部52Y,52M,52C,52Kのそれぞれを動作させることにより、Y,M,C,Kのそれぞれの色のトナー像を形成する。そして各トナー像形成部52Y,52M,52C,52Kにおいて形成されるトナー像は、中間転写ベルト53に1次転写される。中間転写ベルト53は、無端ベルトであり、所定方向に循環移動することにより、各トナー像形成部52Y,52M,52C,52Kにおいて1次転写されたトナー像を転写ローラ54に向けて移動させる。そして中間転写ベルト53に転写されたトナー像は、用紙搬送部27によって搬送される用紙が転写ローラ54を通過する際に、その用紙に2次転写される。
転写ローラ54によってトナー像が転写された用紙は、用紙搬送部27によってさらに搬送され、定着部29へと導かれる。定着部29には、画像形成制御モジュール24からの制御信号に基づいて温度調整が行われる定着ローラが設けられている。この定着部29は、トナー像が転写された用紙に対して定着ローラを押圧させることにより、加熱処理および加圧処理を施し、トナー像を用紙に定着させる。定着部29によってトナー像の定着した用紙は、所定の排出口から排紙装置5へと導かれる。ただし、用紙に対して両面印刷が行われる場合、用紙搬送部27は、一面にトナー像が形成された用紙を用紙反転路27cに導く。その後、上記と同様のプロセスが行われることにより、両面印刷された用紙が出力されるようになる。
上記のように、画像形成制御モジュール24は、用紙搬送部27、画像形成部28および定着部29の動作を制御することにより、画像形成時のプロセスを制御するように構成される。画像形成制御モジュール24は、このような画像形成時のプロセス制御をROM34に記憶されているファームウェア34aに基づいて行う。すなわち、用紙搬送部27が用紙を搬送するタイミング、画像形成部28が各トナー像形成部52Y,52M,52C,52Kにおいてトナー像を形成するタイミング、或いは、定着部29において用紙を加熱処理する際の温度などは、全てファームウェア34aに定義されたパラメータなどに基づいて制御される。そのため、出力用紙に形成される画像の品質は、ROM34に予め格納されているファームウェア34aに依存するものとなっている。
図2に戻り、排紙装置制御モジュール25は、排紙装置5の動作を制御するものである。この排紙装置制御モジュール25は、情報の書き換えが可能な不揮発性メモリであるROM35を備えており、このROM35には排紙装置制御モジュール25において実行されるファームウェア35aが記憶されている。排紙装置制御モジュール25は、このROM35に記憶されたファームウェア35aを読み出して実行することにより、排紙装置5によって行われる後処理や用紙の排紙動作などを制御する。
FAX制御モジュール26は、通信網11に接続されるFAX部19を制御するものである。このFAX制御モジュール26は、情報の書き換えが可能な不揮発性メモリであるROM36を備えており、このROM36にはFAX制御モジュール26において実行されるファームウェア36aが記憶されている。FAX制御モジュール26は、このROM36に記憶されたファームウェア36aを読み出して実行することにより、FAX部19を制御し、通信網11を介してFAXデータの送受信を行うように構成される。
また図2に示すNVRAM38は、情報の書き換えが可能な不揮発性メモリである。このNVRAM38には、上述した各制御モジュールに記憶されているファームウェアのバージョン情報39が記憶されている。
起動制御部40は、画像形成装置1に電源が投入されたときに機能し、通常モードとファームウェア更新モードとのいずれか一方で画像形成装置1を起動する制御を行う。すなわち、この起動制御部40は、電源投入時、ファームウェア更新部43を介して装着部7に可搬型記録媒体8が装着されているか否かを確認し、可搬型記録媒体8が装着されていれば、画像形成装置1をファームウェア更新モードで起動する。また、可搬型記録媒体8が装着されていない場合、起動制御部40は、画像形成装置1を通常モードで起動する。
ハードディスク装置41は、各種データを記憶するためのものであり、例えばネットワーク10を介して受信する印刷ジョブなどを記憶する。
ネットワーク接続部42は、画像形成装置1をネットワーク10に接続するためのものである。画像形成装置1は、このネットワーク接続部42を介してコンピュータ12とデータ通信を行うと共に、さらにWAN13を介してデータサーバ15にアクセスすることができるようになっている。
ファームウェア更新部43は、上述した各制御モジュール、すなわち、操作パネル制御モジュール21、原稿搬送制御モジュール22、画像読取制御モジュール23、画像形成制御モジュール24、排紙装置制御モジュール25およびFAX制御モジュール26のそれぞれに記憶されているファームウェア31a,32a,33a,34a,35aおよび36aを書き換えて更新する処理部である。また、ファームウェア更新部43は、全体制御部20のファームウェア30aを更新することも可能である。
このファームウェア更新部43は、画像形成装置1に電源が投入されたタイミングで、装着部7に可搬型記録媒体8が装着されているか否かを確認し、その確認結果を、起動制御部40に出力する。その後、起動制御部40によってファームウェア更新モードが起動されると、ファームウェア更新部43は、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェア9を読み出し、操作パネル6の表示部6aに対して可搬型記録媒体8に記録されているファームウェア9の一覧を表示する。そしてファームウェア更新部43は、一覧表示の中から更新対象となるファームウェア9の選択操作を受け付け、その選択操作に基づいて、更新対象となる制御モジュールとファームウェア9とを特定する。そしてファームウェア更新部43は、その特定したファームウェア9を可搬型記録媒体8から読み出し、更新対象として特定した制御モジュールに記憶されているファームウェアを、可搬型記録媒体8から読み出したファームウェア9に書き換えて更新する。
このようなファームウェアの更新は、例えばサービスマンによるメンテナンス作業時に行われる。サービスマンは、画像形成装置1のユーザから不具合発生などの連絡があった場合、その不具合などを解消する最新バージョンのファームウェア9が記録された可搬型記録媒体8を持参する。例えば、排紙装置5における排紙動作に不具合が発生している場合、サービスマンは、少なくとも排紙装置制御モジュール25のファームウェア35aに対応する最新バージョンのファームウェア9が記録された可搬型記録媒体8を持参する。ただし、可搬型記録媒体8には、上述した全ての制御モジュールに対応するファームウェアが記録されていても良い。
サービスマンは、そのような可搬型記録媒体8を装着部7に装着した状態で画像形成装置1に電源を投入し、画像形成装置1において発生している不具合などを解消するために必要となるファームウェア9を選択してファームウェアの更新を指示する。ファームウェア更新部43は、サービスマンによって上記のような指示が行われると、指定された制御モジュールに記録されているファームウェアを、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェアに書き換えて更新する処理を開始する。
またファームウェア更新部43は、サービスマンによって指定されたファームウェアの更新処理を開始することに伴い、ネットワーク接続部42を介してデータサーバ15とのデータ通信を開始し、画像形成制御モジュール24に対応する最新バージョンのファームウェアをデータサーバ15から取得し、画像形成制御モジュール24に記憶されているファームウェア35aを最新バージョンに更新する処理を行う。このような画像形成制御モジュール24のファームウェア35aの更新は、サービスマンによる更新指示が行われていない場合でも、ファームウェア更新部43が自動で行うように構成される。
以下、上記構成を有する画像形成装置1において行われる動作について更に詳しく説明する。図4乃至図8は、画像形成装置1において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず図4は、画像形成装置1において電源が投入された場合に行われる処理手順を示すフローチャートである。画像形成装置1は、電源が投入されると(ステップS1)、可搬型記録媒体8が装着されているか否かを確認する(ステップS2)。そして可搬型記録媒体8が装着されていない場合(ステップS2でNO)、画像形成装置1は、通常モードで起動し(ステップS3)、ジョブの実行を可能な状態とする。これに対し、可搬型記録媒体8が装着されている場合(ステップS2でYES)、画像形成装置1は、ファームウェア更新モードで起動し(ステップS4)、ファームウェア更新処理の実行を開始する(ステップS5)。
図5は、ファームウェア更新処理(ステップS5)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。このファームウェア更新処理(ステップS5)は、主として上述したファームウェア更新部43によって行われる処理である。図5に示すように、ファームウェア更新部43は、このファームウェア更新処理を開始すると、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェア9を検索し(ステップS10)、操作パネル6の表示部6aにそのファームウェア9の一覧表示を行う(ステップS11)。
図9は、操作パネル6に表示されるファームウェアの一覧表示画面G1の一例を示す図である。図9に示す例では、可搬型記録媒体8に、操作パネル制御モジュール21、原稿搬送制御モジュール22、画像読取制御モジュール23、画像形成制御モジュール24、排紙装置制御モジュール25およびFAX制御モジュール26のそれぞれに対応するファームウェア9が記録されている場合を示している。この一覧表示画面G1では、各制御モジュールに対応して、選択ボタン61と非選択ボタン62とが表示されるようになっている。そしてサービスマンは、更新対象の制御モジュールに対応した選択ボタン61を操作することにより、更新対象となるファームウェア9を選択する。またサービスマンは可搬型記録媒体8に記録された全てのファームウェア9の更新を行う場合には、一覧表示の最下欄に設けられた全ての制御モジュールを更新対象として選択する選択ボタン61を操作すれば良いようになっている。尚、図例では、サービスマンによって排紙装置制御モジュール25が更新対象の制御モジュールとして選択された場合を示している。そしてサービスマンは、更新対象の制御モジュールを選択した後、スタートボタン63を操作することによってファームウェアの更新開始を指示することができるようになっている。
ファームウェア更新部43は、一覧表示画面G1を操作パネル6に表示した後、上述したようなサービスマンによるファームウェアの選択操作を受け付け(ステップS12)、その選択操作に基づいて更新対象となる制御モジュールを特定する(ステップS13)。例えば、図9に示すような選択操作が行われた場合、ファームウェア更新部43は、更新対象として排紙装置制御モジュール25を特定する。
そしてファームウェア更新部43は、サービスマンによって更新対象として選択された制御モジュールの中に画像形成制御モジュール24が含まれているか否かを判断する(ステップS14)。その結果、サービスマンによって選択された制御モジュールの中に、画像形成制御モジュールが含まれている場合(ステップS14でYES)、ファームウェア更新部43は、画像形成制御モジュール24のファームウェア34aを更新するための更新用ファームウェアの取得先を、可搬型記録媒体8とデータサーバ15とのいずれか一方に決定するためにバージョン比較処理(ステップS15)を実行する。
図6は、このバージョン比較処理(ステップS15)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。ファームウェア更新部43は、更新対象として選択された制御モジュールの中に画像形成制御モジュール24が含まれている場合、まず可搬型記録媒体8に記録されている画像形成制御モジュール24のファームウェア34aを更新するための更新用ファームウェア9のバージョンを読み出す(ステップS30)。次に、ファームウェア更新部43は、ネットワーク接続部42を介してデータサーバ15に接続し(ステップS31)、データサーバ15に保持されているファームウェア16の中から、画像形成制御モジュール24に対応するファームウェアのバージョンを取得する(ステップS32)。そしてファームウェア更新部43は、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェアのバージョンと、データサーバ15に保持されているファームウェアのバージョンとを比較し(ステップS33)、同一バージョンであるか否かを判断する(ステップS34)。
その結果、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェアのバージョンと、データサーバ15に保持されているファームウェアのバージョンとが同一バージョンである場合(ステップS34でYES)、ファームウェア更新部43は、画像形成制御モジュール24のファームウェア35aを書き換えるための更新用ファームウェアの取得先を可搬型記録媒体8に決定する(ステップS35)。これにより、画像形成制御モジュール24に書き込むためのファームウェアをWAN13経由で入手する必要がなくなるため、効率的に画像形成制御モジュール24のファームウェア34aを最新バージョンに書き換えることができるようになる。
これに対し、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェアのバージョンと、データサーバ15に保持されているファームウェアのバージョンとが同一バージョンでなかった場合(ステップS34でNO)、ファームウェア更新部43は、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェア9での更新対象から、画像形成制御モジュール24を除外する(ステップS36)。すなわち、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェアのバージョンと、データサーバ15に保持されているファームウェアのバージョンとが異なる場合、可搬型記録媒体8には旧バージョンのファームウェアが記録されていることになる。そのため、このような場合には、画像形成制御モジュール24のファームウェア34aが旧バージョンのファームウェアに更新されないようにするため、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェア9での更新対象から、画像形成制御モジュール24を除外する。これにより、画像形成制御モジュール24に書き込むためのファームウェアは、後述する処理により、WAN13経由でデータサーバ15から取得されるようになる。以上で、バージョン比較処理(ステップS15)が終了する。
図5に戻り、サービスマンによって選択された制御モジュールの中に、画像形成制御モジュールが含まれていない場合(ステップS14でNO)、上記のようなバージョン比較処理(ステップS15)は行われずにスキップする。
そしてファームウェア更新部43は、更新対象として選択された制御モジュールのファームウェアの更新処理を開始する(ステップS16)。このステップS16では、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェア9に基づいて各制御モジュールのファームウェアを書き換える処理が開始される。ただし、上述した図6のステップS36において、可搬型記録媒体8に記録されているファームウェア9での更新対象から、画像形成制御モジュール24が除外されている場合、このステップS16においてファームウェアの更新が開始される制御モジュールから、画像形成制御モジュール24は除外される。
そしてファームウェア更新部43は、ステップS16で開始したファームウェアの更新対象に画像形成制御モジュールが含まれているか否かを判断する(ステップS17)。その結果、ステップS16で開始したファームウェアの更新対象に画像形成制御モジュールが含まれていない場合(ステップS17でNO)、ファームウェア更新部43は、画像形成制御モジュール24のファームウェア自動更新処理を開始する(ステップS18)。これに対し、ステップS16で開始したファームウェアの更新対象に画像形成制御モジュールが含まれている場合(ステップS17でYES)、ファームウェア更新部43は、ステップS18の処理を行うことなく、スキップする。
図7は、画像形成制御モジュール24のファームウェア自動更新処理(ステップS18)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。ファームウェア更新部43は、この処理を開始すると、NVRAM38に記憶されているバージョン情報39を取得し、画像形成制御モジュール24のROM34に記憶されている現在のファームウェア34aのバージョンを読み出す(ステップS40)。次に、ファームウェア更新部43は、ネットワーク接続部42を介してデータサーバ15に接続し(ステップS41)、データサーバ15に保持されている画像形成制御モジュール24用のファームウェアのバージョンを取得する(ステップS42)。そしてファームウェア更新部43は、ステップS40で取得したバージョンと、ステップS42で取得したバージョンとを比較し(ステップS43)、画像形成制御モジュール24のファームウェアを更新する必要があるか否かを判断する(ステップS44)。すなわち、画像形成制御モジュール24の現在のファームウェア34aのバージョンがデータサーバ15に保持されるファームウェア16と同じバージョンであれば、画像形成制御モジュール24のファームウェアを更新する必要がないと判断される。この場合(ステップS44でNO)、ファームウェア更新部43は、自動更新を開始することなく処理を終了する。
一方、画像形成制御モジュール24の現在のファームウェア34aのバージョンがデータサーバ15に保持されるファームウェア16と異なるバージョンであれば、画像形成制御モジュール24の現在のファームウェア34aは最新バージョンではないため、更新が必要であると判断される。この場合(ステップS44でYES)、ファームウェア更新部43は、データサーバ15からネットワーク経由で最新バージョンのファームウェア16の取得を開始し(ステップS45)、データサーバ15から取得するファームウェア16に基づいて画像形成制御モジュール24のROM34に記憶されているファームウェア34aの書き換えを行う更新処理を開始する(ステップS46)。以上で、画像形成制御モジュール24のファームウェア自動更新処理(ステップS18)が終了する。
再び図5に戻り、ファームウェア更新部43は、上記のようしてファームウェアの更新を開始すると、更新状態表示処理を実行する(ステップS19)。この処理では、操作パネル6の表示部6aに、ファームウェアの更新状態が表示されるようになる。
図10は、ファームウェアの更新状態を表示する表示画面G2の一例を示す図である。図10に示すように、この表示画面G2では、画像形成装置1に設けられた複数の制御モジュールのうち、ファームウェア更新部43によってファームウェアの更新処理が行われているものがハイライト表示される。図例では、画像形成制御モジュール24と、排紙装置制御モジュール25とがハイライト表示されている場合を示している。また表示画面G2では、その時点でのファームウェアの更新状況がリアルタイムに更新されながら表示される。図例では、画像形成制御モジュール24および排紙装置制御モジュール25のそれぞれに書き込むためのファームウェアのダウンロード中であることが表示されている。さらに表示画面G2では、各制御モジュールに書き込まれる更新用ファームウェアの取得元に関する情報が表示される。図例では、画像形成制御モジュール24に書き込むためのファームウェアの取得元がデータサーバ15であることが示されており、また排紙装置制御モジュール25に書き込むためのファームウェアの取得元が可搬型記録媒体8であることが示されている。
ファームウェアの更新中は、図10のような表示画面G2が操作パネル6に表示されることにより、サービスマンはファームウェアの更新状況を把握することができる。また、画像形成制御モジュール24については、データサーバ15から最新バージョンのファームウェア16がダウンロードされて自動更新されることを把握することができる。
そしてファームウェア更新部43は、ファームウェアの更新が終了したか否かを判断し(ステップS20)、ファームウェアの更新が終了していない場合にはステップS19に戻って表示画面G2の表示内容を逐次更新する。これに対し、ファームウェアの更新処理が終了した場合(ステップS20でYES)、ファームウェア更新部43は、更新終了処理を実行する(ステップS21)。
図8は、この更新終了処理(ステップS21)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。ファームウェア更新部43は、この処理を開始すると、NVRAM38に記憶されているバージョン情報39を更新する(ステップS50)。すなわち、上述したファームウェア更新部43によって更新された各制御モジュールのバージョンがバージョン情報39に登録される。
次にファームウェア更新部43は、可搬型記録媒体8のアンマウント処理を実行する(ステップS51)。これにより、装着部7に装着された可搬型記録媒体8は、装着部7から取り外し可能な状態となる。このようなアンマウント処理は、ファームウェア更新部43がファームウェア更新処理の終了に伴って自動的に行うことにより、サービスマンが手動操作でアンマウント処理を行う必要がなくなるので、サービスマンによる操作負担を軽減することができ、メンテナンス作業に要する時間を短縮化できるという利点がある。
またファームウェア更新部43は、データサーバ15との接続状態を遮断する処理を行う(ステップS52)。これにより、WAN13を経由するデータサーバ15との接続状態が遮断される。そしてファームウェア更新部43は、ファームウェア完了表示処理を行う(ステップS53)。この処理では、操作パネル6の表示部6aに、ファームウェアの更新が完了したことが表示されるようになる。
図11は、ファームウェアの更新が完了したことを表示する表示画面G3の一例を示す図である。例えばファームウェアの更新処理が完了すると、図10に示した表示画面G2が、図11に示す表示画面G3のように切り替わる。図11に示すように、この表示画面G3では、ハイライト表示されている制御モジュールのファームウェア更新処理が完了したことが表示される。また、表示画面G3の下部には、サービスマンに対するメッセージM1が表示される。上述した処理により、既に可搬型記録媒体8のアンマウント処理が行われているため、メッセージM1には、記録媒体8を抜いて画像形成装置1を再起動すれば良いことが示されている。
ここで、図11に示す表示画面G3は、ハイライト表示されている全ての制御モジュールに対するファームウェアの更新が完了した場合に表示される画面を例示している。ところが、データサーバ15からのダウンロードが完了していない場合でも、可搬型記録媒体8に記録されたファームウェア9を用いて行うファームウェア更新が全て完了すれば、上述した可搬型記録媒体8のアンマウント処理を行うことが可能である。したがって、このような場合には、データサーバ15からのダウンロードが継続していても、先に可搬型記録媒体8のアンマウント処理を行い、サービスマンに対して可搬型記録媒体8を装着部7から取り外すことを促す画面を表示することがより好ましい。
図12は、データサーバ15からのダウンロード中に可搬型記録媒体8のアンマウント処理が行われた場合の表示画面G4の一例を示す図である。例えばサービスマンによって排紙装置制御モジュール25のファームウェアの更新が指示され、その指示されたファームウェアの更新が完了した場合、ファームウェア更新部43は、データサーバ15から画像形成制御モジュール24に対応するファームウェアのダウンロード中であっても、先に可搬型記録媒体8のアンマウント処理を行い、操作パネル6に表示される表示画面を、図10に示す表示画面G2から図12に示す表示画面G4に切り替える。
図12に示す表示画面G4では、画像形成制御モジュール24のファームウェア更新が継続中であるのに対し、排紙装置制御モジュール25のファームウェア更新が完了していることが示される。そして表示画面G4の下部には、サービスマンに対するメッセージM2が表示され、このメッセージM2には、可搬型記録媒体8が取り外し可能な状態であることが示される。このような表示画面G4が表示されると、サービスマンは、画像形成制御モジュール24のファームウェア更新が完了する前に、先に可搬型記録媒体8を装着部7から取り外しておくことができるようになるので、その後の作業効率がより一層向上する。
以上で、ファームウェア更新部43によるファームウェアの更新が終了する。そして本実施形態では、サービスマンが画像形成装置1のファームウェアを更新する際、画像形成制御モジュール24のファームウェア更新を指示しなかった場合でも、ファームウェア更新部43において上述した処理が行われることにより、画像形成制御モジュール24のファームウェアが最新バージョンのものに自動更新されるようになる。
以上のように、本実施形態の画像形成装置1は、画像形成プロセス制御を行うための画像形成制御モジュール24を含む複数の制御モジュール21〜26を有しており、各制御モジュール21〜26には専用のファームウェア31a〜36aが記憶されている。このようなファームウェア31a〜36aは、例えば画像形成装置1に何らかの不具合などが発生したとき、サービスマンによる操作で書き換えが行われるようになっている。そしてファームウェアの書き換えを行うための構成として、画像形成装置1は、複数の制御モジュール21〜26のうちの少なくとも1つの制御モジュールに対応する更新用ファームウェア9が記憶された可搬型記録媒体8を装着するための装着部7と、その装着部7に可搬型記録媒体8が装着されている場合に、複数の制御モジュール21〜26のうちの少なくとも1つの制御モジュールに記憶されたファームウェアを更新するファームウェア更新部43と、を備えている。そして本実施形態のファームウェア更新部43は、可搬型記録媒体8に記憶された更新用ファームウェア9に基づいて少なくとも1つの制御モジュールに記憶されたファームウェアの更新を開始することに伴い、ネットワーク接続部42を介して、画像形成制御モジュール24に対応する最新のファームウェアをデータサーバ15から取得し、画像形成制御モジュール24に記憶されたファームウェアを自動更新するように構成されている。
このような構成であるため、サービスマンがメンテナンス作業などにおいて任意のファームウェアの更新を行う際に、画像形成制御モジュール24のファームウェアの更新を指示しなくても、画像形成制御モジュール24のファームウェアは自動的に最新バージョンのものに更新されるようになる。すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、サービスマンの作業負担を増加することなく、任意のファームウェアが更新されるタイミングで画像形成制御モジュール24に組み込まれているファームウェアを自動で最新のものに漏れなく更新することが可能である。それ故、サービスマンによって任意のファームウェアの更新が行われると、それに伴い、画像形成装置1において出力される画像の品質を向上させることが可能となる。
また、画像形成制御モジュール24のファームウェアを自動更新する際には、バージョン比較などの処理を全て自動判別で行うようにしている。そのため、サービスマンに煩わしい確認作業などを行わせることがなく、メンテナンス作業などに要する時間を最小限に抑えながら、画像形成制御モジュール24のファームウェアを正確に最新バージョンに更新することが可能である。
また本実施形態におけるファームウェア更新部43は、可搬型記録媒体8に記憶された更新用ファームウェア9に基づいて画像形成制御モジュール24に記憶されたファームウェア34aを更新する場合には、当該更新用ファームウェア9のバージョンが最新のバージョンであるか否かを自動判別し、更新用ファームウェア9のバージョンが最新のバージョンであれば、データサーバ15からファームウェア16を取得することなく、画像形成制御モジュール24に記憶されたファームウェア34aを、可搬型記録媒体8に記憶された更新用ファームウェア9に基づいて更新するように構成されている。すなわち、可搬型記録媒体8に記憶されている画像形成制御モジュール24用の更新用ファームウェア9が最新バージョンであれば、WAN13を経由するデータサーバ15とのデータ通信を発生させずに、画像形成制御モジュール24に記憶されたファームウェア34aを最新バージョンに更新する構成である。このような構成によれば、画像形成制御モジュール24に記憶されたファームウェア34aを効率良く最新バージョンに更新することが可能である。
また、ファームウェア更新部43は、可搬型記録媒体8に記憶された更新用ファームウェア9基づいて画像形成制御モジュール24に記憶されたファームウェア34aを更新する場合において、更新用ファームウェア9のバージョンが最新のバージョンでなければ、更新用ファームウェア9を使用することなく、データサーバ15から最新のファームウェア16を取得して画像形成制御モジュール24に記憶されたファームウェア34aを更新するように構成される。したがって、このような構成によれば、画像形成制御モジュール24に記憶されたファームウェア34aを正確に最新バージョンに更新することが可能になる。
また本実施形態のファームウェア更新部43は、複数の制御モジュール21〜26のうちの少なくとも1つの制御モジュールのファームウェアの更新中には、その更新中のファームウェアの取得元を操作パネル6の表示部6aに表示させる構成である。このような構成により、例えば、データサーバ15から画像形成制御モジュール24のファームウェアをダウンロードして更新しているときには、そのファームウェアの取得元としてデータサーバ15が表示されるようになる。それ故、サービスマンは、そのような表示を見ることにより、画像形成制御モジュール24のファームウェアがデータサーバ15から自動取得されて更新が行われていることを把握することができるようになる。
さらに本実施形態のファームウェア更新部43は、可搬型記録媒体8に記憶された更新用ファームウェア9に基づくファームウェアの更新処理が終了することに伴って、可搬型記録媒体8のアンマウント処理を自動で行い、可搬型記録媒体8を装着部7から取り外し可能な状態とする。そのため、サービスマンが手動動作でアンマウント処理を行う必要がなくなるので、効率的に作業を進めることが可能となる。
そして本実施形態においてファームウェアの自動更新が行われる画像形成制御モジュール24は、画像形成時のプロセス制御として画像形成部28を制御するだけでなく、さらに画像形成時における用紙搬送部27および定着部29の制御を行うものである。これら画像形成部28、用紙搬送部27および定着部29は、いずれも画像形成時における画像品質に影響を与えるものであるため、ファームウェアが最新バージョンに自動更新されることにより、画像品質の向上を図ることができるようになっている。
(変形例)
以上、本発明に関する実施の形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能であることは言うまでもない。以下にそのいくつかの変形例について説明する。
まず、上述した実施形態においては、画像形成装置1が、コピー機能、プリンタ機能、FAX機能などの複数の機能を有する装置である場合を例示した。しかし、画像形成装置1は、必ずしもそれらの複数の機能を備えたものに限られるものではなく、例えば単機能装置であっても構わない。
また、上述した実施形態においては、画像形成制御モジュール24が、用紙搬送部27、画像形成部28および定着部29を統括的に制御する場合を例示した。しかし、用紙搬送部27、画像形成部28および定着部29は、それぞれ個別の制御モジュールによって制御される構成であっても構わない。ただし、この場合には、用紙搬送部27、画像形成部28および定着部29のそれぞれを個別に制御する各制御モジュールのファームウェアが、ファームウェア更新部43によってそれぞれ最新バージョンのものに自動更新される構成とすることが好ましい。