JP2005216904A - ウエハ検査方法およびウエハ検査装置 - Google Patents

ウエハ検査方法およびウエハ検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 より正確に検査を行って後工程で不良チップの発生を防止することができるウエハ検査方法およびウエハ検査装置を提供する。
【解決手段】 ウエハ内の各チップに対し異なる条件で検査を行い、当該異なる条件での検査の測定値が規格値を外れると不良チップであると判定するとともに、異なる条件での検査の測定値における相関が規格値を外れると不良チップであると判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウエハ検査方法およびウエハ検査装置に関するものである。
センサ等におけるウエハ検査として、ウエハ状態で異なる2つ以上の条件(例えば、温度が低/高、圧力が低/高、光量が低/高など)でチップの良否検査を行うことが一般的に行われている。ここで、ウエハ状態において異なる温度でチップの良否検査を行う場合の例を図15と図16を用いて説明する。
図15において、テスター201とプローバー211を用いて高温での計測を行って測定値が規定値から外れると不良チップであると判定してインキングする。また、テスター202とプローバー212を用いて低温での計測を行って測定値が規定値から外れると不良チップであると判定してインキングする。
あるいは、図16において、プローバー211,212,213がネットワーク化されている。そして、テスター201とプローバー211による高温での不良マップ(ウエハ内のどのチップが不良であるかを示すデータ)をプローバーネットワークホストコンピューター220に転送し、プローバー212における低温での計測の際に高温での不良マップを読み出して高温での不良チップ以外のチップに対し低温での計測を行う。さらに、テスター202とプローバー212による低温での測定後の不良マップ(ウエハ内のどのチップが不良であるかを示すデータ)をプローバーネットワークホストコンピューター220に転送し、プローバー213が低温での測定後の不良マップを呼び出して不良チップに対してインキングを行う。
しかし、異なる温度でそれぞれ独立して検査を行っているため、次のような不具合が発生する。
例えば、図17に示すように、高温(HT)での検査における電圧規格が10〜20mVであるとともに低温(LT)での検査における電圧規格が8〜18mVであった場合、正しい温度特性L1,L2,L3を持つ正常チップに対し、温度特性L10,L11,L12,L13,L14,L20,L21を持っていても低温と高温の検査はパスしてしまう。
近年の高精度化の要求でウエハ状態の素の特性に対して、アッシィ(組み付け)した後で選択ボンディングやEPROMを使った電気特性のトリミング調整により温度特性等の調整を行う。この場合に、図17の特性線L20,L21のように温度特性が曲がっている場合や特性線L10,L11,L12,L13,L14のように温度特性の傾きが正常の場合の温度特性L1,L2,L3と異なる場合は調整しきれずにアッシィで不良になってしまう。
この温度特性のような二つ以上の異なる条件での特性値の相関関係が要求される場合は、単純な異なる条件で複数回の良否検査を行っても不良チップの流出防止はできず、アッシィで大量不良が発生してしまうという課題がある。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、その目的は、より正確に検査を行って後工程で不良チップの発生を防止することができるウエハ検査方法およびウエハ検査装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載のウエハ検査方法では、ウエハ内の各チップに対し異なる条件で検査を行い、当該異なる条件での検査の測定値が規格値を外れると不良チップであると判定するとともに、異なる条件での検査の測定値における相関が規格値を外れると不良チップであると判定することを要旨とする。
よって、不良チップであると判定されるのは、異なる条件での検査の測定値が規格値を外れた場合に加えて、異なる条件での検査の測定値における相関が規格値を外れた場合であり、これによって、より正確に検査を行って後工程で不良チップの発生を防止することができる。ひいては、不良品を次工程に流出させないため、次工程で不良を加工する無駄が無くなるため、エネルギーの使用量の低減が実現できる。
この方法を実施する装置として、請求項2〜5に記載の装置を用いるとよい。
つまり、請求項2に記載のウエハ検査装置によれば、測定値取得手段によりウエハ内の各チップに対し異なる条件で検査が行われて測定値が取得され、第1の不良チップ判定手段により測定値取得手段による異なる条件での検査の測定値が規格値を外れると不良チップであると判定される。また、第2の不良チップ判定手段により測定値取得手段による異なる条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると不良チップであると判定される。このようにして、請求項1に記載のウエハ検査方法が実行される。
より具体的には、請求項3に記載のような構成とする。この装置において、プローバーネットワークホストコンピューターには第1の検査条件で検査を行う第1のプローバーおよび第2の検査条件で検査を行う第2のプローバーが繋がっており、プローバーネットワークホストコンピューターは、第1のプローバーから第1の検査条件での不良チップ判定データを受け取って第1の検査条件での不良チップを第2の検査条件での検査対象から外すとともに、第2のプローバーから第2の検査条件での不良チップ判定データを受け取る。また、相関不良検出用コンピューターには第1の検査条件で検査を行う第1のテスターおよび第2の検査条件で検査を行う第2のテスターが繋がっており、相関不良検出用コンピューターは、第1のテスターによる第1の検査条件での検査の測定値と第2のテスターによる第2の検査条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると、不良チップであると判定する。
ここで、請求項4に記載の装置においては、第1のテスターには、第1の検査条件での検査の測定値を記憶しておく不揮発性メモリが備えられ、第2のテスターには、第2の検査条件での検査の測定値を記憶しておく不揮発性メモリが備えられ、相関不良検出用コンピューターは、第1および第2の検査条件での検査を終了した後に、第1のテスターの不揮発性メモリから第1の検査条件での検査の測定値を読み出すとともに第2のテスターの不揮発性メモリから第2の検査条件での検査の測定値を読み出す。
また、請求項5に記載のような構成とすることもできる。この装置において、テスターネットワークホストコンピューターには第1の検査条件で検査を行う第1のテスターおよび第2の検査条件で検査を行う第2のテスターに繋がっており、テスターネットワークホストコンピューターの不揮発性メモリに第1のテスターによる第1の検査条件での検査の測定値が記憶される。第2のテスターは、テスターネットワークホストコンピューターの不揮発性メモリに記憶した第1のテスターによる第1の検査条件での検査の測定値と第2の検査条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると、不良チップであると判定する。
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。
図1には、本実施の形態におけるウエハ検査装置の構成を示す。本実施形態においては異なる条件での検査とは温度が低/高での検査であり、第1の検査条件が高温であり、第2の検査条件が低温である。
図1において、ウエハ検査装置は、2台のテスター10,11と3台のプローバー20,21,22とプローバーネットワークホストコンピューター30と温度特性判定用コンピューター40を備えている。プローバー20は高温検査用プローバーであり、プローバー21は低温検査用プローバーであり、プローバー22はインキング用プローバーである。テスター10は高温検査用テスターであり、テスター11は低温検査用テスターである。
高温検査用プローバー20にはウエハステージ20aとプローブ針20bが備えられ、ウエハステージ20aにはウエハ1が載置される。ウエハステージ20aはX,Y方向に移動することができるようになっている。また、プローブ針20bを、ウエハ状態でウエハ1内の複数のチップにおけるウエハ検査対象のチップでのパッドに対し当てることができるようになっている。同様に、低温検査用プローバー21にはウエハステージ21aとプローブ針21bが備えられ、ウエハステージ21aにはウエハ1が載置される。ウエハステージ21aはX,Y方向に移動することができるようになっている。また、プローブ針21bを、ウエハ状態でウエハ1内の複数のチップにおけるウエハ検査対象のチップでのパッドに対し当てることができるようになっている。インキング用プローバー22にはウエハステージ22aが備えられ、ウエハステージ22aにはウエハ1が載置される。ウエハステージ22aはX,Y方向に移動でき、これにより所望のチップに対しインキングすることができる。
各プローバー20,21,22はネットワーク化され、当該ネットワークにはプローバーネットワークホストコンピューター30が接続されている。つまり、各プローバー20,21,22にはプローバーネットワークホストコンピューター30が接続され、各プローバー20,21,22とプローバーネットワークホストコンピューター30との間において相互にデータのやり取りができるようになっている。
高温検査用プローバー20と高温検査用テスター10とは接続されており、高温検査用テスター10から高温検査用プローバー20に電源の供給が行われて計測できるようになっている。同様に、低温検査用プローバー21と低温検査用テスター11とは接続されており、低温検査用テスター11から低温検査用プローバー21に電源の供給が行われて計測できるようになっている。
高温検査用テスター10には測定データ記憶用ハードディスク10aが備えられ、このハードディスク10aに高温での検査の計測値が記憶される。同様に、低温検査用テスター11には測定データ記憶用ハードディスク11aが備えられ、このハードディスク11aに低温での検査の計測値が記憶される。
テスター10,11には温度特性判定用コンピューター40が接続され、温度特性判定用コンピューター40はテスター10,11の測定データ記憶用ハードディスク10a,11aのデータを読み出すことができるようになっている。また、温度特性判定用コンピューター40とプローバーネットワークホストコンピューター30とが接続され、温度特性判定用コンピューター40からプローバーネットワークホストコンピューター30にデータを転送することができるようになっている。
次に、このように構成したウエハ検査装置の作用を説明する。
図2は、ウエハ検査装置が実行する処理内容を表した工程フロー図である。図2において、符号100で示す高温検査、符号200で示す低温検査、符号300で示す相関検査、符号400で示す不良マップMf4の作成、符号500で示すインキングを、順に行う。
図2での高温検査(符号100)の詳細を図3に示すとともに図2での低温検査(符号200)の詳細を図4に示す。さらに、図2での相関検査(符号300)の詳細を図5に示すとともに図2での不良マップMf4の作成(符号400)の詳細を図6に示す。さらには、図2でのインキング(符号500)の詳細を図7に示す。
図3において、プローバー20およびテスター10は協働してステップ101において高温での計測を行い、ステップ102においてその測定値が規格内(例えば10〜20mV)であるか否か、即ち、良否判定をする。さらに、テスター10はステップ103で測定データをハードディスク10aに保存する。引き続き、プローバー20およびテスター10は協働してステップ104で全てのチップが検査を終了したか判定し、全てのチップが検査を終了していなければステップ105で次のチップに移行して(ウエハテーブル20aを移動して)ステップ101に戻る。
一方、このステップ101〜105の処理を繰り返すことにより、ウエハ1内の各チップにおいて不良判定が行われ、図8(a)に示す不良マップMf1、即ち、高温検査においてウエハ1内のどのチップが不良であるかを示すデータが作成される。
このようにして、連動する一対のプローバー20およびテスター10により、第1の検査条件においてウエハ状態でウエハ1内の検査対象のチップでのパッドにプローブ針20bを当てた状態で第1の検査条件で検査を行って測定値を取得して測定値が規格値(例えば10〜20mV)を外れると不良チップであると判定する。そして、チップ内での各チップに関する不良データを作成する。
さらに、図3のステップ104において全てのチップが検査を終了したならば、プローバー20はステップ106で不良マップMf1をプローバーネットワークホストコンピューター30に送出する。
図4において、プローバー21およびプローバーネットワークホストコンピューター30は協働してステップ201においてプローバーネットワークホストコンピューター30から不良マップMf1を読み出し、ステップ202で低温検査を行う対象のチップが、不良マップMf1において不良チップでないか否か判定する。そして、高温検査において不良チップでなければ、プローバー21およびテスター11は協働してステップ203において低温での計測を行い、ステップ204においてその測定値が規格内(例えば8〜18mV)であるか否か、即ち、良否判定をする。さらに、テスター11はステップ205で測定データをハードディスク11aに保存する。引き続き、コンピューター30、プローバー21およびテスター11は協働してステップ206で全てのチップが検査を終了したか判定し、全てのチップが検査を終了していなければステップ207で次のチップに移行して(ウエハテーブル21aを移動して)ステップ202に戻る。
前述のステップ202において不良マップMf1に基づいて検査対象チップが不良チップであったならば、当該チップに対しては低温検査は行わず、ステップ202からステップ206に移行する。
ステップ202〜207の処理を繰り返すことにより、ウエハ1内の各チップにおいて不良判定が行われ、図8(b)に示す不良マップMf2、即ち、高温検査に加えて低温検査においてウエハ1内のどのチップが不良であるかを示すデータが作成される。そして、図4のステップ206において全てのチップが検査を終了したならば、プローバー21はステップ208で不良マップMf2をプローバーネットワークホストコンピューター30に送出する。
このようにして、連動する一対のプローバー21およびテスター11により、第2の検査条件においてウエハ状態でウエハ1内の検査対象のチップでのパッドにプローブ針21bを当てた状態で第2の検査条件で検査を行って測定値を取得して測定値が規格値(例えば8〜18mV)を外れると不良チップであると判定する。また、プローバーネットワークホストコンピューター30は第1の検査条件で検査を行うプローバー20(第1のプローバー)および第2の検査条件で検査を行うプローバー21(第2のプローバー)に繋がっている。そして、コンピューター30は、プローバー20から第1の検査条件での不良チップ判定データを受け取って第1の検査条件での不良チップを第2の検査条件での検査対象から外すようにするとともに、プローバー21から第2の検査条件での不良チップ判定データを受け取る。
図5において、温度特性判定用コンピューター40はステップ301でテスター10のハードディスク10aでの高温測定データを取り込むとともにテスター11のハードディスク11aでの低温測定データを取り込む。そして、温度特性判定用コンピューター40はステップ302で相関を演算すべく、高温測定データ(高温検査での測定値)を例えば0.8倍してZ値を得る(Z=HT測定値×0.8)。さらに、温度特性判定用コンピューター40はステップ303で良否判定を行う。具体的には、低温測定データ(低温検査での測定値)が、例えば(Z±0.05)の範囲に入っていたならば規格内であり、外れていたならば規格外であり不良チップと判定する。この演算は、逆にZ=LT測定値/0.8としても同じことになる。
この相関について図9,10を用いて説明する。図9,10において横軸に高温実測値をとり、縦軸に低温実測値をとっている。図9はプロット点がばらついており出来の悪いウエハであり、図10はプロット点のばらつきが小さく出来のよいウエハである。相関は一次関数化し、かつその傾きで表している。つまり、傾きが例えば「0.8」の時がばらつきがまったく無い時である。この傾きが例えば「0.8」の時に対し例えば±0.05が規格線である。この規格から外れると、温度特性に関して不良と判定される。
引き続き、温度特性判定用コンピューター40は図5のステップ304で全てのチップに対する温度特性判定を終了したか判定し、全てのチップ対する温度特性判定が終了していなければステップ305で次のチップに移行してステップ301に戻る。
一方、このステップ301〜305の処理を繰り返すことにより、ウエハ内の各チップにおいて不良判定が行われ、図8(c)に示す不良マップMf3、即ち、相関検査においてウエハ1内のどのチップが不良であるかを示すデータが作成される。そして、温度特性判定用コンピューター40は図5のステップ304において全てのチップに対する温度特性判定を終了したならば、ステップ306で不良マップMf3をプローバーネットワークホストコンピューター30に送出する。
図6において、プローバーネットワークホストコンピューター30はステップ401で不良マップMf2と不良マップMf3を読み出す。そして、プローバーネットワークホストコンピューター30はステップ402で低温検査・高温検査不良マップMf2と相関検査不良マップMf3を重ね合わせて図8(d)に示す不良マップMf4、即ち、低温検査・高温検査・相関検査においてウエハ1内のどのチップが不良であるかを示すデータを作成する。
図7において、プローバー22およびプローバーネットワークホストコンピューター30は協働してステップ501で不良マップMf4を読み出し、プローバー22に送り、これにより、プローバー22においてステップ502で不良チップに対しバッドマークを付す(インキングする)。
なお、本実施形態においてはチップを特定することができるようになっている。即ち、異なる条件で測定した複数のデータがチップ単位で対応付けができ、これにより、異なる条件で測定した複数のデータをチップ単位で対応付けし演算でき、演算した結果を規格値で良否判定ができ、チップの良否判定した結果を識別できるようになっている。
従来では、図15,16で説明したように、異なる条件毎に検査規格を設けてそれぞれの検査が独立しており、例えば、高温検査での電圧規格が10〜20mV、低温検査での電圧規格が8〜18mVであった。
これに対し、本実施形態においては異なる条件での検査データをチップ対応で相関を取ることで、正常なチップの相関から外れる異常なチップを不良とし、異常チップの流出防止を図ることができる。なお、上述した実施形態においては測定値の相関式としてy=axという変数x,yに対し傾きaを有する式を立てたが、y=ax+bという切片aを有する式でもよく、さらに相関式に1次の相関以外の相関式を使ってもよい。
このように、二つ以上の異なる条件での特性値の相関関係を演算し、その演算結果に対して規格判定しチップの良否を識別することで、より正確に検査を行って後工程で不良チップの発生を防止することができる。詳しくは、図9において低温検査と高温検査でパスしたチップC1が相関検査により不良チップとされ、後工程への流出を防止することができる。
なお、図2に示すように、高温検査を行った後に低温検査を行ったが、これを逆して低温検査を行った後に高温検査を行ってもよい。
以上のように本実施形態は下記の特徴を有する。
(1)ウエハ検査方法として、ウエハ1内の各チップに対し異なる条件で検査を行い、当該異なる条件での検査の測定値が規格値を外れると不良チップであると判定するとともに、異なる条件での検査の測定値における相関が規格値を外れると不良チップであると判定する。よって、不良チップであると判定されるのは、異なる条件での検査の測定値が規格値を外れた場合に加えて、異なる条件での検査の測定値における相関が規格値を外れた場合であり、これによって、より正確に検査を行って後工程で不良チップの発生を防止することができる。ひいては、不良品を次工程に流出させないため、次工程で不良を加工する無駄が無くなるため、エネルギーの使用量の低減が実現できる。
(2)このウエハ検査方法を実施するためのウエハ検査装置として、テスター10,11とプローバー20,21により、測定値取得手段と第1の不良チップ判定手段を構成し、測定値取得手段によりウエハ1内の各チップに対し異なる条件で検査を行って測定値を取得するとともに、第1の不良チップ判定手段により測定値取得手段による異なる条件での検査の測定値が規格値を外れると不良チップであると判定する。また、第2の不良チップ判定手段としての温度特性判定用コンピューター40は、測定値取得手段による異なる条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると不良チップであると判定する。このようにして、(1)のウエハ検査方法が実行される。
(3)詳しくは、ウエハ検査装置は、相関不良検出用コンピューターとしての温度特性判定用コンピューター40を備え、同コンピューター40は、第1の検査条件で検査を行うテスター10(第1のテスター)および第2の検査条件で検査を行うテスター11(第2のテスター)に繋がっており、このコンピューター40を用いてテスター10による第1の検査条件での検査の測定値とテスター11による第2の検査条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると、不良チップであると判定する。
ここで、コンピューター40による処理とすることにより、相関検査の項目数を多くすることも簡単にでき、また、様々な品種に対応(1ウエハ当たりのチップ数が異なる品種やウエハ口径が異なる品種など)することができる。
また、テスター10(第1のテスター)には、第1の検査条件での検査の測定値を記憶しておく不揮発性メモリとしてのハードディスク10aが備えられ、テスター11(第2のテスター)には、第2の検査条件での検査の測定値を記憶しておく不揮発性メモリとしてのハードディスク11aが備えられている。そして、相関不良検出用コンピューターとしての温度特性判定用コンピューター40は、第1および第2の検査条件での検査を終了した後に、テスター10のハードディスク10aから第1の検査条件での検査の測定値を読み出すとともにテスター11のハードディスク11aから第2の検査条件での検査の測定値を読み出す機能を有している。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図11には、図1に代わる本実施の形態におけるウエハ検査装置の構成を示す。本実施形態においても異なる条件での検査とは温度が低/高での検査であり、第1の検査条件が低温であり、第2の検査条件が高温である。
図11において、ウエハ検査装置は、2台のテスター50,51と2台のプローバー60,61とテスターネットワークホストコンピューター70を備えている。プローバー60は低温検査用プローバーであり、プローバー61は高温検査用プローバーである。テスター50は低温検査用テスターであり、テスター51は高温検査用テスターである。
低温検査用プローバー60にはウエハステージ60aとプローブ針60bが備えられ、ウエハステージ60aにはウエハ1が載置される。ウエハステージ60aはX,Y方向に移動することができるようになっている。また、プローブ針60bを、ウエハ状態でウエハ1内の複数のチップにおけるウエハ検査対象のチップでのパッドに対し当てることができるようになっている。同様に、高温検査用プローバー61にはウエハステージ61aとプローブ針61bが備えられ、ウエハステージ61aにはウエハ1が載置される。ウエハステージ61aはX,Y方向に移動することができるようになっている。また、プローブ針61bを、ウエハ状態でウエハ1内の複数のチップにおけるウエハ検査対象のチップでのパッドに対し当てることができるようになっている。また、プローバー61は所望のチップに対しインキングすることができるようになっている。
図11においては、図1でのプローバーネットワークを使用していない(図1でのプローバーネットワークホストコンピューター30は使用していない)。
低温検査用プローバー60と低温検査用テスター50とは接続されており、低温検査用テスター50から低温検査用プローバー60に電源の供給が行われて計測できるようになっている。同様に、高温検査用プローバー61と高温検査用テスター51とは接続されており、高温検査用テスター51から高温検査用プローバー61に電源の供給が行われて計測できるようになっている。
また、図11において、低温検査用テスター50と高温検査用テスター51はネットワーク化されており、低温検査用テスター50と高温検査用テスター51にはテスターネットワークホストコンピューター70が接続されている。このホストコンピューター70には測定データ記憶用ハードディスク70aが備えられている。つまり、図1においては高温検査用テスター10および低温検査用テスター11に測定データ記憶用ハードディスク10a,11aが備えられていたが、これに対し、図11においては、ホストコンピューター70に測定データ記憶用ハードディスク70aが備えられている。この測定データ記憶用ハードディスク70aに低温での全チップの検査の測定値が記憶される。
次に、このように構成したウエハ検査装置の作用を説明する。
図12は、ウエハ検査装置が実行する処理内容を表した工程フロー図である。図12において、符号600で示す全チップ分の低温検査、符号700で示すチップ毎の高温検査・相関検査・インキングを順に行う。
図12での全チップ分の低温検査(符号600)の詳細を図13に示すとともに図12でのチップ毎の高温検査・相関検査・インキング(符号700)の詳細を図14に示す。
図13において、プローバー60とテスター50は協働してステップ601において低温での計測を行い、ステップ602においてその測定値が規格内か否か、即ち、良否判定をする。そして、テスター50はステップ603でチップの測定データと、そのチップ座標およびそのチップの良否結果を保存する。引き続き、プローバー60とテスター50は協働してステップ604で全てのチップが検査を終了したか判定し、全てのチップが検査を終了していなければステップ605で次のチップに移行して(ウエハテーブル60bを移動して)ステップ601に戻る。
このステップ601〜605の処理を繰り返すことにより、ウエハ1内の各チップにおいて良否判定が行われる。
このように、連動する一対のプローバー60およびテスター50により、第1の検査条件においてウエハ状態でウエハ1内の検査対象のチップでのパッドにプローブ針60bを当てた状態で第1の検査条件で検査を行って測定値を取得して測定値が規格値を外れると不良チップであると判定する。
さらに、図13のステップ604において全てのチップが検査を終了したならば、テスター50はステップ606で全チップの測定データと座標と良否結果をテスターネットワークホストコンピューター70に送出する。このデータはテスターネットワークホストコンピューター70のハードディスク70aに記憶される。
図14において、テスター51はテスターネットワークホストコンピューター70からステップ701においてハードディスク70aに記憶した低温検査での全チップの測定データと座標と良否結果を読み出して、ステップ702で対象チップの良否結果を基に低温検査での良否を識別する。そして、テスター51はステップ703において不良チップの場合はステップ707に移行してバッドマークを付す(インキングする)。このステップ707の後、ステップ708に移行する。一方、ステップ703で不良チップでないならば、ステップ704に移行して当該チップに対し、プローバー61とテスター51は協働して高温での計測を行い、ステップ705において測定値が規格値を外れると不良チップであると判定する。また、このステップ705においてテスター51は相関の演算を行い、この相関が規格から外れるか否かの良否判定を行う。
具体的には、高温測定データ(高温検査での測定値)を例えば0.8倍してZ値(=HT測定値×0.8)を得て、さらに、良否判定として、低温測定データ(低温検査での測定値)が、(Z±0.05)の範囲に入っていたならば規格内とし、外れていたならば規格外、即ち、不良チップと判定する。演算は、逆にZ=LT測定値/0.8としても同じことになる。
そして、ステップ706においてテスター51により不良と判定されたならば、プローバー61は当該チップ(不良チップ)に対しステップ707でバッドマークを付す(インキングする)。このステップ707の後、ステップ708に移行する。
一方、ステップ706において不良チップでなければ、ステップ708に移行する。
コンピューター70とテスター51とプローバー61は協働してステップ708において全てのチップが検査を終了したか判定し、全てのチップが検査を終了していなければステップ709で次のチップに移行して(ウエハテーブル61aを移動して)ステップ701に戻る。
ステップ701〜709の処理を繰り返すことにより、ウエハ1内の各チップにおいて高温での測定・不良判定および相関の検出・不良判定が行われ、不良チップに対してバッドマークが付される(インキングされる)。
このように、連動する一対のプローバー61およびテスター51により、高温検査条件(第2の検査条件)においてウエハ状態でウエハ1内の検査対象のチップでのパッドにプローブ針61bを当てた状態で高温検査条件(第2の検査条件)で検査を行って測定値を取得して測定値が規格値を外れると不良チップであると判定する。さらに、高温検査を行う際に、ホストコンピューター70のハードディスク70aの低温測定データを読み出して、高温検査で測定したデータとの相関をチップ単位で演算し、その演算結果を元に、規格値で判定してチップの良否を判断する。つまり、テスターネットワークホストコンピューターのハードディスク70aには、テスター50において低温検査条件(第1の検査条件)での全チップの検査を終了した後に、低温検査条件(第1の検査条件)での全チップの検査の測定値が記憶され、テスター51において高温検査条件(第2の検査条件)でのチップ毎の検査時に、相関による不良判定に供すべく、テスターネットワークホストコンピューター70のハードディスク70aに記憶した低温検査条件(第1の検査条件)での検査の測定値が読み出される。相関による不良判定の結果、不良の場合はバッドマークを付す(不良チップにインキングを行う)。
なお、本実施形態においては、低温検査と高温検査においてチップ対応で演算できるように低温検査のデータと高温検査のデータはそれぞれ対応できるようにチップの測定順がまったく同じ、もしくはチップデータにウエハ上の座標位置がわかるようになっている。
以上のように本実施形態は下記の特徴を有する。
(1)ウエハ検査装置は、テスターネットワークホストコンピューター70を備え、同コンピューター70には第1の検査条件で検査を行うテスター50(第1のテスター)および第2の検査条件で検査を行うテスター51(第2のテスター)が繋がっており、データのやり取りが行える。また、テスターネットワークホストコンピューター70には不揮発性メモリとしてのハードディスク70aが備えられている。テスター51は、テスターネットワークホストコンピューター70のハードディスク(不揮発性メモリ)70aに記憶したテスター50による第1の検査条件での検査の測定値と第2の検査条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると、不良チップであると判定する機能を有している。
なお、前記各実施形態は以下のように変更してもよい。
これまでの説明においては、温度で説明しているが圧力、光量、磁力等において異なる条件で検査する場合に適用できる。つまり、ウエハ状態で異なる2つ以上の条件として温度が低/高の場合について説明してきたが、他にも、例えば、圧力が低/高、光量が低/高、磁力が弱/強などでチップの良否検査を行う場合に適用することができる。
また、不良チップをインキングする場合を説明したが、これに限ることなく、不良チップをダイピックせずに良品チップのみをダイピックする場合に適用してもよい。
第1の実施の形態におけるウエハ検査装置の構成図。 ウエハ検査装置が実行する処理内容を表した工程フロー図。 高温検査の詳細な工程フロー図。 低温検査の詳細な工程フロー図。 相関検査の詳細な工程フロー図。 不良マップMf4の作成の詳細な工程フロー図。 インキングの詳細な工程フロー図。 (a)〜(d)は不良マップを示すデータ概念図。 測定結果を示すプロット図。 測定結果を示すプロット図。 第2の実施の形態におけるウエハ検査装置の構成図。 ウエハ検査装置が実行する処理内容を表した工程フロー図。 全チップ分の低温検査の詳細な工程フロー図。 チップ毎の高温検査・相関検査・インキングの詳細な工程フロー図。 背景技術を説明するためのウエハ検査装置の構成図。 背景技術を説明するためのウエハ検査装置の構成図。 課題を説明するための測定結果を示すプロット図。
符号の説明
1…ウエハ、10…テスター、10a…ハードディスク、11…テスター、11a…ハードディスク、20…プローバー、20a…ウエハテーブル、20b…プローブ針、21…プローバー、21a…ウエハテーブル、21b…プローブ針、22…プローバー、30…プローバーネットワークホストコンピューター、40…温度特性判定用コンピューター、50…テスター、51…テスター、60…プローバー、60a…ウエハテーブル、60b…プローブ針、61…プローバー、61a…ウエハテーブル、61b…プローブ針、70…テスターネットワークホストコンピューター、70a…ハードディスク。

Claims (5)

  1. ウエハ(1)内の各チップに対し異なる条件で検査を行い、当該異なる条件での検査の測定値が規格値を外れると不良チップであると判定するとともに、異なる条件での検査の測定値における相関が規格値を外れると不良チップであると判定することを特徴とするウエハ検査方法。
  2. ウエハ(1)内の各チップに対し異なる条件で検査を行って測定値を取得する測定値取得手段(10,11,20,21)と、
    前記測定値取得手段(10,11,20,21)による異なる条件での検査の測定値が規格値を外れると不良チップであると判定する第1の不良チップ判定手段(10,11,20,21)と、
    前記測定値取得手段(10,11,20,21)による異なる条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると不良チップであると判定する第2の不良チップ判定手段(40)と、
    を備えたことを特徴とするウエハ検査装置。
  3. 連動する一対のプローバー(20)およびテスター(10)により、第1の検査条件においてウエハ状態でウエハ(1)内の検査対象のチップでのパッドにプローブ針(20b)を当てた状態で第1の検査条件で検査を行って測定値を取得して測定値が規格値を外れると不良チップであると判定するとともに、連動する一対のプローバー(21)およびテスター(11)により、第2の検査条件においてウエハ状態でウエハ(1)内の検査対象のチップでのパッドにプローブ針(21b)を当てた状態で第2の検査条件で検査を行って測定値を取得して測定値が規格値を外れると不良チップであると判定するウエハ検査装置であって、
    前記第1の検査条件で検査を行う第1のプローバー(20)および前記第2の検査条件で検査を行う第2のプローバー(21)に繋がっており、前記第1のプローバー(20)から第1の検査条件での不良チップ判定データを受け取って第1の検査条件での不良チップを前記第2の検査条件での検査対象から外すとともに、前記第2のプローバー(21)から前記第2の検査条件での不良チップ判定データを受け取るためのプローバーネットワークホストコンピューター(30)と、
    前記第1の検査条件で検査を行う第1のテスター(10)および前記第2の検査条件で検査を行う第2のテスター(11)に繋がっており、前記第1のテスター(10)による第1の検査条件での検査の測定値と前記第2のテスター(11)による第2の検査条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると、不良チップであると判定する相関不良検出用コンピューター(40)と、
    を備えたことを特徴とするウエハ検査装置。
  4. 前記第1のテスター(10)には、第1の検査条件での検査の測定値を記憶しておく不揮発性メモリ(10a)が備えられ、
    前記第2のテスター(11)には、第2の検査条件での検査の測定値を記憶しておく不揮発性メモリ(11a)が備えられ、
    相関不良検出用コンピューター(40)は、第1および第2の検査条件での検査を終了した後に、第1のテスター(10)の不揮発性メモリ(10a)から第1の検査条件での検査の測定値を読み出すとともに第2のテスター(11)の不揮発性メモリ(11a)から第2の検査条件での検査の測定値を読み出す機能を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載のウエハ検査装置。
  5. 連動する一対のプローバー(60)およびテスター(50)により、第1の検査条件においてウエハ状態でウエハ(1)内の検査対象のチップでのパッドにプローブ針(60b)を当てた状態で第1の検査条件で検査を行って測定値を取得して測定値が規格値を外れると不良チップであると判定するとともに、連動する一対のプローバー(61)およびテスター(51)により、第2の検査条件においてウエハ状態でウエハ(1)内の検査対象のチップでのパッドにプローブ針(61b)を当てた状態で第2の検査条件で検査を行って測定値を取得して測定値が規格値を外れると不良チップであると判定するウエハ検査装置であって、
    前記第1の検査条件で検査を行う第1のテスター(50)および前記第2の検査条件で検査を行う第2のテスター(51)に繋がるテスターネットワークホストコンピューター(70)を備え、かつ、当該テスターネットワークホストコンピューター(70)は、前記第1のテスター(50)による第1の検査条件での検査の測定値を記憶する不揮発性メモリ(70a)を具備し、
    前記第2のテスター(51)は、前記テスターネットワークホストコンピューター(70)の不揮発性メモリ(70a)に記憶した前記第1のテスター(50)による第1の検査条件での検査の測定値と第2の検査条件での検査の測定値におけるその相関が規格値を外れると、不良チップであると判定する機能を有する
    ことを特徴とするウエハ検査装置。
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