JP2005212183A - 色変換装置、色変換方法、印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム - Google Patents

色変換装置、色変換方法、印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】改善インクの吐出の停止により極端に画質が劣化するという課題があった。
【解決手段】本発明にかかる色変換装置においては、CLインク(改善インク)のインク残量が不足すると判断された場合には、LUT15bに記述されたCLインクの階調値を下方修正するため、CLインクのインク残量内において指定枚数分印刷を行わせることができる。その際、CLインクの吐出を完全に停止させず、可能な限り多くCLインクを吐出させるため、画質が極端に劣化することはない。すなわち、CLインクの節約と、画質とを両立した印刷を実現させることが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、色変換装置、色変換方法、印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムに関し、特に、印刷画像の画質を改善するための改善インクを使用させる色変換装置、色変換方法、印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムに関する。
従来、改善インクを使用する印刷装置として、利用者の選択によって改善インクを吐出させるか否かを制御可能な印刷装置が知られている(例えば、特許文献1、参照。)。
かかる構成によれば、改善インクの吐出を不要とする記録媒体に印刷する場合や、試し印刷を行う場合には改善インクを吐出させないように制御することが可能であった。従って、不必要に改善インクを消費することが防止され、改善インクの節約をすることができた。
特開平6−72230号公報
上述した従来の印刷装置においては、ユーザーの指示に応じて改善インクを吐出させるか否かのいづれかしか制御することができないため、改善インクを吐出させる場合と、吐出させない場合とで印刷画質が極端に変動してしまうという課題があった。
特に、印刷指示した枚数分が印刷するだけの改善インクのインク残量がない場合に、全ての枚数を印刷するには改善インクの吐出を停止させるしかなく、極端に画質が劣化してしまうという課題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、画質が極端に変動しないように改善インクの吐出量が制御可能な色変換装置、色変換方法、印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムの提供を目的とする。
課題を解決するための手段及び作用・効果
上記目的を達成するため請求項1にかかる発明では、第一画像データでは複数の画素の色が第一の画像機器で使用される要素色の階調値で表現される。一方、第二画像データでは同画素の色が印刷装置にて使用される色剤を含む複数種の有色インクおよび印刷画像の画質を改善するための改善インクの階調値で表現される。そして、色変換装置は、色変換テーブルを参照することにより色変換処理を行い、第一の画像データを第二画像データに変換する。
色変換テーブル補正手段は、所定の条件に応じて上記色変換テーブルに記述される上記改善インクの階調値を修正する。これにより、印刷段階において消費される上記改善インクの使用量を、上記改善インクの階調値を修正に応じて増減させることができる。従って、上記改善インクの階調値を下方修正すれば上記改善インクを節約することができるし、上記改善インクの階調値を上方修正すれば上記改善インクを早く消費することも可能となる。上記改善インクの階調値を下方修正した場合でも上記改善インクの吐出量が完全に停止されるわけではないため、上記改善インクを節約するように制御しつつ、極端に画質が劣化しないようにすることが可能となる。
また、請求項2にかかる発明では、インク残量取得手段が上記改善インクのインク残量を取得し、消費量予測手段が印刷指示内容から上記改善インクの予想消費量を予測する。そして、上記予想消費量が上記インク残量を上回る場合に上記改善インクの階調値を修正する。すなわち、印刷指示内容に応じた印刷を実現するだけの上記改善インクのインク残量がない場合には上記改善インクの階調値を修正することにより、上記改善インクの消費量を抑えることができる。
さらに、請求項3にかかる発明では、実際に印刷を行った際の単位印刷枚数あたりの上記改善インクの消費量を単位消費量として記憶するとともに、同単位消費量の平均値を予想単位消費量として算出する。そして、同予想単位消費量に印刷指示枚数を乗算して得られた値を上記予想消費量として予測することができる。すなわち、過去に行った印刷の実績に基づいて上記予想消費量を予測することができる。
さらに、請求項4にかかる発明では、印刷指示がされた上記第一画像データについて上記色変換を行い、各画素毎に上記改善インクの階調を取得する。そして、同取得した上記改善インクの階調を全画素について累積することにより上記予想単位消費量を算出することができる。すなわち、実際に印刷を行おうとしている上記第一画像データに基づいて上記予想単位消費量を予測することができるため、同予想単位消費量の予測が正確なものとなる。
さらに、請求項5にかかる発明では、上記改善インクの上記インク残量を上記予想消費量で除算することにより、上記インク残量の上記予想消費量に対する割合を修正係数として算出する。そして、同修正係数を上記色変換テーブルに記述された上記改善インクの階調値に積算することにより修正後の上記色変換テーブルに記述される上記改善インクの階調値を算出する。
すなわち、本来消費される上記予想消費量に対する消費可能な上記インク残量の割合を修正係数として算出し、この修正係数を元の上記改善インクの階調値に乗算して上記改善インクの階調値を修正する。上記改善インクの階調値と印刷段階における上記改善インクの消費量は比例するため、印刷段階において消費される上記改善インクの量を上記インク残量と等しい量とすることができる。従って、補正後の上記色変換テーブルにより色変換を実行し印刷を行うことにより、上記インク残量を使い切ることができる。
また、請求項6にかかる発明では、上記インク残量からクリーニング消費量を控除することにより、上記インク残量のうち使用可能な正味の上記改善インクの量を算出することができる。従って、この使用可能な正味の上記改善インクの量を使用して上記修正を行うかどうかを判定することにより、上記クリーニング消費量も考慮した判定を行うことができる。同様に、この使用可能な正味の上記改善インクの量を使用して上記補正係数を算出することにより、上記クリーニング消費量も考慮し正確に上記補正係数を算出することができる。
さらに、請求項7にかかる発明では、上記改善インクの階調値に上記修正を行う色についての上記有色インクの階調値に応じて上記修正係数に重み付けが行われる。すなわち、上記有色インクの階調値が多い場合と少ない場合とで、上記改善インクの使用量を変化させることができる。
また、請求項8にかかる発明では、上記有色インクの階調値の総和が大きい色ほど上記改善インクの階調値が小さくなるように上記修正係数に重み付けを行う。すなわち、上記有色インクの階調値の総和が大きいければインク全体の記録媒体上への被覆率も高くなるため、上記改善インクの吐出量を大きく減少させても画質が極端に劣化することはない。
上述のような色変換を行う手法は必ずしも実体のある装置に限られるものではなく、請求項9に記載した発明のように方法の発明としても有効である。また、上述の色変換装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としては、各種の態様を含むものである。その一例として、請求項10に記載した発明では印刷制御装置として発明を特定し、請求項11に記載した発明では印刷制御方法として発明を特定している。
また、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。その一例として、請求項12に記載した発明では印刷制御プログラムとして発明を特定している。発明の思想の具現化例として印刷制御装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用される。むろん、その記録媒体としては、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。上記媒体とは異なるが、供給方法として通信回線を利用して行なう場合であれば通信回線が伝送媒体となって本発明が利用されることになる。さらに、これらの色変換方法、印刷制御方法および印刷制御プログラムにおいて上記請求項2〜請求項8に対応した構成にすることも可能である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)本発明の構成:
(2)LUTの構成:
(3)印刷処理:
(4)LUT補正処理:
(5)変形例:
(6)まとめ:
(1)本発明の構成:
図1は本発明にかかる色変換装置を構成するシステムの概略ハードウェア構成を示しており、図2はプリンタの概略ハードウェア構成を示している。即ち、本実施形態においてはプリンタとプリンタを制御するコンピュータとによって印刷装置を構成する。コンピュータ10はROM13やRAM14からなるプログラム実行環境を備えており、システムバス12を介しデータを授受して所定のプログラムを実行可能である。
システムバス12には外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)15とフレキシブルディスクドライブ16とCD−ROMドライブ17とが接続されており、HDD15に記憶されたOS20やアプリケーションプログラム(APL)25等がRAM14に転送され上記プログラムが実行される。コンピュータ10にはシリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。
さらに、プリンタ40とはUSB用I/O19bを介して接続が可能である。なお、本コンピュータ10としては、いわゆるデスクトップ型コンピュータであるが、ノート型であるとか、モバイル対応のものであっても良く種々の形態で実現可能である。また、コンピュータ10とプリンタ40の接続インタフェースも上述のものに限る必要はなくシリアルインタフェースやSCSI接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
この例では各プログラムの類はHDD15に記憶されているが、記録媒体はこれに限定されるものではない。例えば、フレキシブルディスク16aであるとか、CD−ROM17aであってもよい。これらの記録媒体に記録されたプログラムはコンピュータ10にて読み込まれ、HDD15にインストールされる。インストール後にはHDD15を介してRAM14上に読み込まれてコンピュータを制御することになる。また、記録媒体はこれに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。また、半導体デバイスとしてフラッシュカードなどの不揮発性メモリなどを利用することも可能であるし、モデムや通信回線を介して外部のファイルサーバにアクセスしてダウンロードする場合には通信回線が伝送媒体となって本発明が利用される。
一方、図2に示すように、プリンタ40内部に設けられたバス40aには、CPU41、ROM42、RAM43、ASIC44、コントロールIC45、USB用I/O46、イメージデータや駆動信号などを送信するためのインターフェース(I/F)47、等が接続されている。そして、CPU41が、RAM43をワークエリアとして利用しながらROM42に書き込まれたプログラムに従って各部を制御する。ASIC44は図示しない印刷ヘッドを駆動するためにカスタマイズされたICであり、CPU41と所定の信号を送受信しつつ印刷ヘッド駆動のための処理を行う。また、ヘッド駆動部49に対して印加電圧データを出力する。
ヘッド駆動部49は、専用ICと駆動用トランジスタ等からなる回路である。同ヘッド駆動部49は、ASIC44から入力される印加電圧データに基づいて印刷ヘッドに内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターンを生成する。印刷ヘッドは、7色のインクが充填されたインクカートリッジ48a〜48gを搭載可能なカートリッジホルダ48とインク別のチューブで接続されており、各インクの供給を受けるようになっている。そして、チューブから吐出口まで連通するインク室でピエゾ素子が駆動されることにより、インクを吐出する。
なお、本実施形態においてはシアンインク(Cインク)と、マゼンタインク(Mインク)と、イエローインク(Yインク)と、レッドインク(Rインク)と、バイオレットインク(Vインク)と、ブラックインク(Kインク)と、クリアーインク(CLインク)が使用される。ここで、C,M,Y,R,V,Kインクは各名称が意味する色剤が含まれる有色インクであり、CLインクは本発明にいう改善インクである。CLインクは、記録媒体上にてドットとなる際に他の有色インクと同様の光沢を呈するインクであり、色剤は含まれない。具体的には、特開平8−60059号公報に記載のインクをCLインクとして使用することにより、印刷画像の耐水性や耐光性を改善することができる。有色インクは、C,M,Y,R,V,Kインクに限られず、これらに含まれる色剤の濃度を増減させたインクや、異なる色のインクを使用することも可能である。
印刷ヘッドのインク吐出部には、7種類のインクのそれぞれを吐出する7組のノズル列が印刷ヘッドの主走査方向に並ぶように形成され、ノズル列のそれぞれは複数のノズルNz(例えば、64個)が副走査方向に一定の間隔で配置されている。上記インクカートリッジ48a〜48g内のインクとインク室とはチューブを介して連通され、各色インクがノズルNzから吐出可能になっている。
コントロールIC45は、各インクカートリッジ48a〜48gに搭載された不揮発性メモリであるカートリッジメモリを制御するICであり、CPU41の制御によって、カートリッジメモリに記録されたインクの色や残量の情報の読み出しや、インク残量の情報の更新等がなされる。USB用I/O46はコンピュータ10のUSB用I/O19bと接続されており、プリンタ40はUSB用I/O46を介してコンピュータ10から送信されるデータを受信する。I/F47には、キャリッジ機構47aと紙送り機構47bとが接続されている。紙送り機構47bは、紙送りモータや紙送りローラなどからなり、印刷用紙などの印刷記録媒体を順次送り出して副走査を行う。キャリッジ機構47aは、印刷ヘッドを搭載するキャリッジを備え、キャリッジを往復動させて印刷ヘッドを主走査させる。
図3はコンピュータにて実現される印刷装置の主な制御系の概略構成図を示している。上記プリンタ40はコンピュータ10にインストールされたプリンタドライバに制御されて印刷を実行するようになっており、プリンタドライバはコンピュータ10を色変換装置および印刷制御装置として機能させる。具体的には、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とがOS20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ18における画像データ等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力される上記キーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付ける。
APL25は、カラー画像のレタッチ等を実行可能なアプリケーションプログラムであり、利用者は当該APL25の実行下において上記操作用入力機器を操作し、画像データ15aが示す画像をレタッチするなどして印刷指示を行うことができる。APL25にて印刷指示がなされるとPRTDRV21が駆動され、同PRTDRV21がプリンタ40にて取り扱い可能な印刷データを作成することによって印刷を実行する。PRTDRV21は、印刷指示取得モジュール21aと、画像データ取得モジュール21bと、解像度変換モジュール21cと、色変換モジュール21dと、単位消費量蓄積モジュール21eと、ハーフトーン処理モジュール21fと、印刷データ生成モジュール21gと、LUT補正モジュール21hと、印刷可否判定モジュール21iとから構成されており、各モジュール21a〜21hが担当する処理の詳細については後述する。
(2)LUTの構成:
図4上段はLUT15bの一例を示している。LUT15bは、予め作成されHDD15に保存されており、色変換処理の際に読み出される。同LUT15bではR,G,Bの階調データとC,M,Y,R,V,K,CLの階調データのそれぞれが0〜255の値を有し、各色256階調(8ビット)である。また、RGBデータについてはRGBの各要素色について階調値域を16分割して代表色を形成しており、RGB各色について階調値「0,16,32,、、、255」の総ての組み合わせが規定されている。従って、LUT15bにおいては17個の代表色が存在する。なお、印刷段階においては原則的に各インクの階調値に略比例した量のインクが吐出されることとなるため、インクの階調値を吐出量やドット記録率としても捉えることができる。なお、CLインクの階調値を説明のためXと表記するものとする。
色変換時には、後述する色変換モジュールがこれらのRGBデータとC,M,Y,R,V,K,CLの階調データとを参照し、補間演算等により任意のRGBデータをC,M,Y,R,V,K,CLデータに変換する。17個の代表色にないR,G,Bデータであっても補完演算等を行うことにより、C,M,Y,R,V,K,CLデータに変換することができるため、実質的にR,G,Bデータで表現可能な256の全色について対応するC,M,Y,R,V,K,CLデータが規定されていると考えることができる。
LUT15bとしては、プリンタ40にて使用可能な用紙や印刷モード毎に異なるテーブルを作成し、適宜選択可能としている。なお、本実施形態において上記画像データ15aはRGBの各要素色を階調表現したドットマトリクス状のデータであり、sRGB規格に準拠したデータである。むろん、LUT15bにおいてはsRGBデータの具体的な値をデータとして有する構成の他、予め決められた順番に特定のRGBデータの組について色を規定することとし、RGBデータの具体的な値を省いてもよい。
一方、同図下段は修正LUT15b1を示している。修正LUT15b1において、有色インクのC,M,Y,R,V,Kの各階調はLUT15bのものと全く同じ値とされており、CLインクの階調値のみがLUT15bのCLインクの階調値Xに後述する修正係数α1を積算した値となっている。LUT15bは複数の用紙や印刷モード毎に異なるものが用意されているため、それぞれのLUT15bに対応する修正LUT15b1も複数用意される。
(3)印刷処理:
図5は、印刷処理の流れをフローチャートにより示している。利用者が上記APL25にて印刷実行を指示すると、ステップS300にてPRTDRV21における印刷指示取得モジュール21aが印刷モードや印刷枚数(N)や用紙情報等といった印刷指示の情報を取得するとともに、画像データ取得モジュール21bは印刷指示がされている画像データ15aを取得する。印刷指示の情報と画像データ15aを取得すると、ステップS305において印刷可否判定モジュール21iが、印刷モードおよび用紙情報および印刷枚数およびCLインクのインク残量とから、印刷指示のされている内容で印刷を実行した場合に、現在のCLインクのインク残量で足りるかどうかを判定する。現在のCLインクのインク残量で足りない場合には印刷不可と判定し、現在のCLインクのインク残量で足りる場合には印刷可能と判定する。その判定方法について説明する。
図6は、印刷可否判定の様子を模式的に示している。同図において、プリンタ40からCLインクのインク残量Cが取得され、同インク残量Cからクリーニング消費量Dを控除することにより吐出可能量Eを算出している。クリーニングは、印刷を実行するにあたって予めインクを吐出させておくことによりノズルつまり等を防止することを目的とするものであり、そのために必要なインクの吐出量をクリーニング消費量Dとしている。すなわち、インク残量Cからクリーニング消費量Dを予め減じておくことで、印刷に使用可能な正味のCLインクの量を吐出可能量Eとして算出することができる。
ここで、クリーニング消費量Dは、常に一定値であるものに限られず、印刷指示の内容によっても変動する場合もあるし、インクチェンジを行った直後はクリーニング消費量Dが通常よりも多くなるようにしてもよい。インク残量Cは、各インクカートリッジ48a〜48gに搭載されたカートリッジメモリに更新記録されている残量情報を読み出すことにより取得される。ただし、必ずしもカートリッジメモリに残量情報を記録しておく必要はなく、インクカートリッジ48a〜48g等に残量センサを備えさせ、同残量センサからインク残量を取得するようにしてもよい。
一方、印刷指示において指定されている印刷用紙一枚を印刷するために必要であると予想されるCLインクの消費量を概略予想単位消費量Aとし、同概略予想単位消費量Aに印刷枚数Nを乗算することにより、概略予想消費量Bを算出している。すなわち、概略予想消費量Bは印刷指示されている枚数N分印刷を行った場合に、必要であると予想されるCLインクの消費量を意味している。そして、図に示すケース2のように印刷に必要であると予想される概略予想消費量Bよりも吐出可能量Eが大きければCLインクが印刷途中でなくなることはないとして印刷可能であると判定し、ケース1のように概略予想消費量Bよりも吐出可能量Eが小さければCLインクが印刷途中でなくなるとして印刷不可であると判定する。なお、概略予想単位消費量Aの詳細については後述する。
以上のようにして、ステップS305で印刷可能であると判定されると、ステップS365において解像度変換モジュール21cが補完処理、間引き処理等を行いつつ解像度変換処理を実行する。これにより、画像データ15aは実際に印刷を行う大きさに対応した画素数に変換される。次に、ステップS370にて色変換モジュール21dがLUT15bを使用してR,G,Bの階調値で表現された第一画像データをC,M,Y,R,V,K,CLインクの階調値で表現された第二画像データに変換する。LUT15bにはR,G,Bの階調値とC,M,Y,R,V,K,CLインクの階調値との対応関係が規定されているため、補完演算等を行いつつ画像データ15aを構成するR,G,Bの階調値からC,M,Y,R,V,K,CLインクの階調値を特定することができる。そして、画像データ15aを構成する各画素について順次C,M,Y,R,V,K,CLインクの階調値を特定していくことにより、画像データ15a全体を色変換することができる。
図7は、色変換後の画像データ15aを模式的に示している。同図において、画像データ15aはn行×m列の画素で表現されており、各画素がC,M,Y,R,V,K,CLインクの階調値を有している。ここで、各画素のCLインクの階調値をXijとすると、画像データ15aが全体として有しているCLインクの階調値は下記式(1)により算出することができる。
Figure 2005212183
すなわち、CLインクの階調値Xijを全画素について累積することにより、画像データ15aが全体として有しているCLインクの階調値aを算出することができる。CLインクの階調値と印刷段階におけるCLインクの消費量は比例すると考えてよいため、画像データ15aが全体として有しているCLインクの階調値aは、印刷段階においては印刷用紙を一枚印刷するために必要なCLインクの単位消費量aと捉えることができる。
図8は、単位消費量aを印刷モード毎、用紙毎に蓄積した単位消費量データテーブル15cを示している。ステップS375では上記式(1)により単位消費量aを算出するとともに、同算出した単位消費量aをステップS300で取得した印刷モード、用紙情報別に単位消費量データテーブル15cに蓄積させている。同図において、過去に印刷を行った画像データ15aについての印刷用紙1枚数あたりに実際に消費したCLインクの消費量として複数の単位消費量aが蓄積記憶されている。同図下欄において概略予想単位消費量Aは、各印刷モード、用紙別に単位消費量aを平均することにより算出されており、各印刷モード、用紙別に傾向の異なる傾向の値となっている。
これは、上述したように各印刷モード、用紙毎に異なるLUT15bが使用されることに由来している。すなわち、LUT15b毎に記述されているCLインクの階調値が異なるため、概略予想単位消費量Aは異なるLUT15bが使用される各印刷モード、用紙別に傾向の異なる値となる。一般に、画質を重視した設定ほど、CLインクの階調値が大きくなるようにLUT15bが設計されており、印刷用紙のサイズが大きいほど印刷画素数が多くなるためCLインクの消費量が大きくなる。
逆に言うと、同一の印刷モードで同一の印刷用紙に印刷した場合には、単位消費量aは概ね似たような値となるということが言える。従って、同一の印刷モードで同一の印刷用紙に印刷する際の一枚あたりのCLインクの消費量が、これと同一の印刷モードで同一の印刷用紙に印刷した際の単位消費量aの平均である概略予想単位消費量Aに近い値となるということが予測できる。ステップS305における印刷可否判定では、印刷指示がされている印刷モードや印刷用紙に該当する概略予想単位消費量Aに印刷枚数Nを乗算することにより、概略予想消費量Bを算出している。なお、ステップS305を実行する段階では当該画像データ15aについての単位消費量aは、まだ算出されていないため、概略予想単位消費量Aは過去に印刷を行った画像データに基づいて算出されている。
ハーフトーン処理モジュール21fは、各画素のC,M,Y,R,V,K,CLインクの階調値を変換してインク滴の吐出の有無で表現するためのハーフトーン処理を行うモジュールであり、ステップS380にてハーフトーン処理を実行させる。印刷データ生成モジュール21gはかかるハーフトーン処理後のデータを受け取って、ステップS385にてプリンタ40で使用される順番に並べ替える。すなわち、プリンタ40においてはインク吐出デバイスとして吐出ノズル列が搭載されており、当該ノズル列では副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。
そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えるラスタライズを行う。このラスタライズの後、画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、ステップS390にて上記USB用I/O19bを介してプリンタ40に出力する。プリンタ40においては当該印刷データに基づいて上記ディスプレイ18に表示された画像を印刷する。このプリンタ40においては、上述のようにC,M,Y,R,V,K,CLインクの階調データに基づいてC,M,Y,R,V,K,CLの各色インクを印刷用紙に付着させる。なお、印刷枚数が複数指示されている場合には、枚数分印刷を繰り返すように印刷データをプリンタ40に出力する。プリンタ40が印刷を行う際には、ステップS305によりCLインクがなくならないことが保証されるため、最終の印刷用紙まで光沢性がよく、耐水性や耐光性のよい印刷画像を形成することができる。
(4)LUT補正処理:
以上、ステップS305によりCLインクがなくならないと判定された場合の処理について説明したが、ステップS305によりCLインクのインク残量が不足すると判定された場合には、そのまま印刷を実行させても最終の印刷用紙まで光沢性がよく、耐水性や耐光性のよい印刷画像を形成することができない。そこで、ステップS310では利用者による印刷枚数Nの変更を受け付けている。すなわち、ステップS305によりCLインクのインク残量が不足すると判定されると、ディスプレイ18に警告表示をする等して、利用者に印刷枚数Nの減少を促し、その印刷枚数Nの変更を受け付けるようにしている。なお、変更後の印刷枚数をNtと表すものとする。利用者に警告する際には、吐出可能量Eを概略予想単位消費量Aで除算した値を印刷可能枚数Naとして算出し、同印刷可能枚数Naを利用者に通知するようにしてもよい。
ステップS315はステップS305と同様に、吐出可能量Eと、概略予想単位消費量Aに変更後枚数Ntを積算して得られる概略予想消費量Btとを比較して、概略予想消費量Btよりも吐出可能量Eが大きければ印刷可能であると判定し、概略予想消費量Btよりも吐出可能量Eが小さければ印刷不可であると判定する。印刷可能であると判定した場合には、変更後枚数Ntにて上述したステップ365〜S390の印刷処理を実行させる。この場合にも、ステップS315によりCLインクがなくならないことが保証されるため、最終の印刷用紙まで光沢性がよく、耐水性や耐光性のよい印刷画像を形成することができる。
一方、ステップS315によりCLインクのインク残量が不足すると判定された場合には、ステップS320にて解像度変換処理を実行させる。ステップS320にて行う解像度変換処理はステップS365にて行う解像度変換処理と同様である。そして、ステップS325にて解像度変換後の画像データ15bに基づいて画像データ15bが有するCLインクの階調値Xijを全画素分累積することにより、CLインクの予想単位消費量Fを算出する。
図9は、予想単位消費量Fを算出する様子を模式的に示している。解像度変換がされた画像データ15bの各画素の色は256階調のR,G,Bの階調値の組み合わせにより2563色で表現されている。そして、2563色の色毎に、画像データ15bにおいてそれぞれの色を持つ画素の数Plがカウントされている。画像データ15bの各画素の色はR,G,Bの階調値で表現されているため、R,G,Bの階調値で表現した色から、当該色を有する画素の数Plを特定することは容易である。同図の例では、R=0,G=0,B=0の色を持つ画素は当該画像データ15bの中で9600個存在していることが分かる。なお、lは2563色のそれぞれの色に与えられる通し番号である。
一方、CLインクの階調値Xlは、2563色の色毎に算出されている。CLインクの階調値Xlは、LUT15bを参照しつつ、補完処理等を行うことにより全色について取得することができる。以上のようにして、色毎の画素の数Plと、色毎のCLインクの階調値Xlとを算出すると、下記式(2)により、予想単位消費量Fを算出する。
Figure 2005212183
上記式(2)において、予想単位消費量Fは、結果として各画素のCLインクの階調値ijを画像データ15bの全画素分累積することにより算出されている。すなわち、予想単位消費量Fも、上述した単位消費量aと同様に画像データ15aを一枚印刷するために必要なCLインクの消費量であると捉えることができる。ただし、上述した単位消費量aは過去に印刷を行った画像データ15aについての消費量であるのに対して、予想単位消費量Fはこれから印刷を行おうとする画像データ15aについての予想の消費量を意味している。従って、予想単位消費量Fによれば概略予想単位消費量Aよりも正確に、これから印刷を実行しようとする画像データ15aについてのCLインクの消費量を予測することができる。ただし、概略予想単位消費量Aは過去に蓄積しておいた単位消費量aを平均することにより得られるため、算出に多くの時間を必要とすることはないという利点を有している。
なお、以上は色変換をすることなく予想単位消費量Fを算出することができる手順を示したが、画像データ15aを予め色変換しておき、単位消費量aと同様に上記式(1)と同様の計算式により各画素についてCLインクの階調値Xijを全画素分累積して予想単位消費量Fを算出してもよい。
ステップS330では、ステップS305やステップS315と同様に印刷可否判定を行っている。ただし、ステップS330では印刷枚数Ntに予想単位消費量Fを積算することにより予想消費量Bsを算出し、同予想消費量Bsと吐出可能量Eとを比較している。すなわち、実際に印刷を行おうとしている画像データ15aから算出した予想単位消費量Fに基づいて判定を行っているため、過去の単位消費量aの平均である概略予想単位消費量Aに基づいて行うステップS305やステップS315の印刷可否判定よりも正確な判定を行うことができる。また、ステップS330において印刷可否判定を行った時点で利用者にもう一度印刷枚数の変更をするように促してもよい。なお、ステップS305における印刷可否判定は、印刷処理を実行する毎に行われるため、算出に時間を要さない概略予想単位消費量Aを使用することにより、印刷処理時間の短縮を図ることができる。
ステップS330において吐出可能量Eが予想消費量Bsよりも多いと判定されると、印刷実行中にCLインクがなくならないことが保証されるため、最終の印刷用紙まで光沢性がよく、耐水性や耐光性のよい印刷画像を形成することができる。従って、その場合はステップS370の色変換処理以降の処理を実行し、印刷を行わせる。一方、吐出可能量Eが予想消費量Bsよりも少ないと判定されると、ステップS335〜S340においてLUT補正モジュール21hがLUT補正処理を実行する。ステップS335においては、まず吐出可能量Eを印刷枚数Ntで除算することにより、一枚あたりに使用可能な可能単位使用量Gを算出する。図6の右欄には、可能単位使用量Gと印刷枚数Ntと吐出可能量Eとの関係が模式的に示されている。同図は、一枚あたりに可能単位使用量GだけCLインクを消費すれば、印刷枚数Ntだけ印刷したときに吐出可能量Eを全て消費させることができることを表している。
ステップS335では可能単位使用量Gを予想単位消費量Fで除算することにより、修正係数α1を算出する。修正係数α1は、本来、印刷用紙一枚あたりに使用したいCLインクの使用量である予想単位消費量Fに対する現インク残量Cにおいて最大限使用することが可能な使用量である可能単位使用量Gの割合を示している。なお、修正係数α1の分子・分母にそれぞれ印刷枚数Ntを積算しても値は変わらないため、修正係数α1は予想単位消費量Fに対する可能単位使用量Gの割合であるとともに、予想消費量Bsに対する吐出可能量Eの割合であると言うことができる。ステップS345においては、LUT15bに記述されたCLインクの階調値Xに修正係数α1を積算することにより、下方修正後のCLインクの階調値Xを算出する。そして、CLインクの階調値Xが下方修正されたLUTを、修正LUT15b1としてHDD15に記憶させる。なお、その他の有色インクの階調値については変更することなく修正LUT15b1に記述する。
また、本実施形態においては予想単位消費量Fに基づいて修正係数α1を算出するものとしたが、処理の高速化を図るために概略予想単位消費量Aを使用して修正係数α1を算出してもよい。さらに、概略予想単位消費量Aと予想単位消費量Fとを処理の段階に応じて使い分けることにより処理の高速性と正確性を両立させるものとしたが、いずれか一方のみを使用して印刷可否判定と色変換補正処理を行うようにしてもよい。また、LUT15bと修正LUT15b1とを別個独立なテーブルとして有している構成としたが、下方修正後のCLインクの階調値Xを元のLUT15bに上書きするようにして、HDD15の記憶容量を節約してもよい。
ステップS345においては、修正LUT15b1を参照することにより、画像データ15aの色変換処理を実行させる。そして、ステップS380のハーフトーン処理以降の印刷処理を行うことにより、印刷を実行させる。このように、修正係数α1をCLインクの階調値Xに一律に積算してCLインクの階調値を下方修正した修正LUT15b1を参照して色変換を行うことにより、色変換後のCLインクの階調値を全画素において一律に修正係数α1だけ下方修正させることができる。
CLインクの階調値は印刷段階におけるインクの消費量と比例関係にあるため、修正LUT15b1を参照して色変換を行った画像データ15aに基づいて印刷を行うとCLインクの消費量が通常より修正係数α1の割合だけ抑えることができる。また、現在のインク残量Cにおいて可能な限り多くCLインクを吐出させつつ指定された印刷枚数Ntを全て印刷することができる。CLインクの吐出量は通常時より減少するものの、可能な限り多く吐出させることができるため、極端に光沢性や耐光性や耐水性が劣化してしまうことはない。また、指定枚数を印刷した時点でCLインクを使い尽くすことができるため、CLインクを無駄なく消費することもできる。むろん、有色インクの階調値については変更していないため、修正LUT15b1を参照したとしても印刷画像において表現される色が変わることはない。
(5)変形例:
前実施形態では、LUT15bに記述されたCLインクの階調値Xに修正係数α1を一律に積算することにより、下方修正後のCLインクの階調値Xを算出するようにしたが、色に応じて下方修正量を変動させるようにしてもよい。それ自体に光沢性を有しているC,M,Y,R,V,Kの有色インクを多く吐出させて表現する色は、記録媒体上において有色インクにより被覆される割合が大きくなるため、CLインクを吐出させなくても光沢が確保される。一方、C,M,Y,R,V,Kの有色インクを少なく吐出させて表現する色は、記録媒体上において有色インクにより被覆される割合が小さくなるため、CLインクを多く吐出させないと光沢が確保できない。すなわち、CLインクの階調値を全色一律に減少させるとC,M,Y,R,V,Kの有色インクの吐出量の異なる色間で光沢がばらつくことが予想される。
そこで、本変形例ではC,M,Y,R,V,Kの有色インクの階調値の総和に基づいて修正係数α1を補正するこにより、C,M,Y,R,V,Kの有色インクを多く吐出させて表現する色については多めにCLインクの階調値Xを減少させ、C,M,Y,R,V,Kの有色インクを少なく吐出させて表現する色については少なめにCLインクの階調値Xを減少させ異なる色間で光沢がばらつくことを防止している。
図10は、C,M,Y,R,V,Kの有色インクの階調値の総和に基づいて修正係数α1を補正する様子を模式的に示している。同図において、補正後の修正係数α2は、修正係数α1に重み係数Kを積算することにより算出されている。重み係数Kは有色インクの階調値の総和の増加に伴い線形的に減少する関数で表されており、有色インクの階調値の総和が0%となるとき最大値1.2となり、有色インクの階調値の総和が100%となるとき最小値0.8となる。従って、補正後の修正係数α2をCLインクの階調値Xに積算してCLインクの階調値Xを下方修正することにより、有色インクの低階調領域においてはCLインクの階調値Xを少なく下方修正し、有色インクの高階調領域においてはCLインクの階調値Xを多く下方修正することができる。従って、異なる色間で光沢がばらつくことを防止することができる。
図11は、修正係数α2を適用した場合のLUT補正処理の流れを示している。同図において、ステップS1340では、修正係数α2をCLインクの階調値Xに積算して下方修正後のCLインクの階調値Xを算出している。ステップS1345にて修正LUT15b1により色変換処理を行い、ステップS1350において色変換処理により得られた各画素のCLインクの階調値Xijを全画素分累積して予想単位消費量Lを算出する。予想単位消費量Lは上記式(1)と同様の計算式により与えられる。
すなわち、予想単位消費量Lも上述した単位消費量aと同様に画像データ15aを一枚印刷するために必要なCLインクの消費量である。ステップS1355では、ステップS305やステップS315やステップS330と同様に印刷可否判定を行っている。本変形例においては、CLインクの階調値の下方修正率が色毎に異なるため、画像データ15aに含まれる画素の色の構成割合によっては下方修正量が不足する場合がある。例えば、高階調領域の有色インクで表現される色の画素が大半を占める画像データ15aを印刷する場合には、大半の画素については少ない下方修正量となるように重み係数Kにより補正されているため、CLインクの消費量の減少量も全体として少ないものとなり、結果としてCLインク量が不足してしまうことが考えられる。そのため、ここで再度印刷可否判定を行うことにより、CLインクのインク残量が不足してしまうことを未然に防止している。
ステップS1355にてCLインクのインク残量が不足すると判断された場合には、下方修正量が不足しているとして修正係数α2を5%小さい値に修正する。そして、CLインク量が不足しないような修正LUT15b1が形成できるまでステップS1340〜S1360の処理を繰り返している。一方、CLインクのインク残量において指定枚数Nt印刷することができると判断した場合には、ステップS380のハーフトーン処理以降の印刷処理を実行する。この場合も、ステップS1355によりCLインクがなくならないことが保証されるため、最終の印刷用紙まで光沢性がよく、耐水性や耐光性のよい印刷画像を形成することができる。
(6)まとめ:
以上説明したように、本発明にかかる色変換装置においては、CLインクのインク残量が不足すると判断された場合には、LUT15bに記述されたCLインクの階調値を下方修正するため、CLインクのインク残量内において印刷を行わせることができる。その際、CLインクの吐出を完全に停止させず、可能な限り多くCLインクを吐出させるため、画質が極端に劣化することはない。すなわち、CLインクの節約と、画質とを両立した印刷を実現させることが可能となる。
印刷制御装置を構成するシステムの概略ハードウェア構成を示す図である。 プリンタの概略ハードウェア構成を示す図である。 印刷装置の主な制御系の概略構成図を示す図である。 LUTの一例を示す図である。 印刷処理のフローチャートである。 印刷可否判定を示す模式図である。 画像データの構成を説明する図である。 単位消費量データテーブルを示した表である。 予想単位消費量を算出する様子を示す模式図である。 重み係数を示すグラフである。 変形例にかかるLUT補正処理のフローチャートである。
符号の説明
10…コンピュータ、11,41…CPU、12…システムバス
13,42…ROM、14,43…RAM 、15…HDD
15a…画像データ 、15b…LUT、15b1…修正LUT
15c…単位消費量データテーブル
16…フレキシブルディスクドライブ 、17…CD−ROMドライブ
18…ディスプレイ 、20…OS、21…PRTDRV
21a…印刷指示取得モジュール、21b…画像データ取得モジュール
21c…解像度変換モジュール、21d…色変換モジュール
21e…単位消費量蓄積モジュール、21f…ハーフトーン処理モジュール
21g…印刷データ生成モジュール、21h…LUT修正モジュール
21i…印刷可否判定モジュール、22…入力機器DRV
23…ディスプレイDRV、25…アプリケーションプログラム
31…キーボード、32…マウス、40…プリンタ、44…ASIC
45…コントロールIC、47a…キャリッジ機構、47b…紙送り機構
48a〜48g…インクカートリッジ、49…ヘッド駆動部
α…修正係数、K…重み係数

Claims (12)

  1. 画像を構成する複数の画素の色を第一の画像機器で使用される要素色の階調値で表現した第一画像データを、印刷装置にて使用される色剤を含む有色インクおよび印刷画像の画質を改善するための改善インクの階調値と上記要素色の階調値との対応関係を規定した色変換テーブルを参照することにより、上記画素の色を上記有色インクおよび上記改善インクの階調値で表現した第二画像データに色変換する色変換装置であって、
    上記色変換テーブルに記述される上記改善インクの階調値を所定の条件に応じて修正する色変換テーブル補正手段を具備することを特徴とする色変換装置。
  2. 上記色変換テーブル補正手段は、
    上記改善インクのインク残量を取得するインク残量取得手段と、
    印刷指示内容から上記改善インクの予想消費量を予測する消費量予測手段とを備えるとともに、
    上記予想消費量が上記インク残量を上回る場合に上記改善インクの階調値を修正することを特徴とする請求項1に記載の色変換装置。
  3. 上記消費量予測手段は、
    実際に印刷を行った際に消費された単位印刷枚数あたりの上記改善インクの単位消費量を蓄積し、同単位消費量の平均値を予想単位消費量を算出するとともに、
    同算出された予想単位消費量に印刷指示枚数を乗算することにより予想消費量を予測することを特徴とする請求項2に記載の色変換装置。
  4. 上記消費量予測手段は、
    印刷指示がされた上記第一画像データを上記色変換することにより得られる上記改善インクの各画素の階調を全画素について累積することにより上記予想単位消費量を算出することを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の色変換装置。
  5. 上記色変換テーブル補正手段は、
    上記改善インクの上記インク残量を上記予想消費量で除算することにより得られる修正係数を上記色変換テーブルに記述された上記改善インクの階調値に積算することにより修正後の上記改善インクの階調値を算出することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の色変換装置。
  6. 上記色変換テーブル補正手段は、
    上記インク残量からクリーニング消費量を控除して、上記修正を行うかどうかを判定し、上記補正係数を算出することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載の色変換装置。
  7. 上記色変換テーブル補正手段は、
    上記改善インクの階調値に上記修正を行う色についての上記有色インクの階調値に応じて、上記修正係数に重み付けを行うことを特徴とする請求項6に記載の色変換装置。
  8. 上記色変換テーブル補正手段は、
    上記改善インクの階調値に上記修正を行う色についての上記有色インクの階調値の総和が大きいほど上記改善インクの階調値が小さくなるように上記修正係数に重み付けを行うことを特徴とする請求項7に記載の色変換装置。
  9. 画像を構成する複数の画素の色を第一の画像機器で使用される要素色の階調値で表現した第一画像データを、印刷装置にて使用される色剤を含む有色インクおよび印刷画像の画質を改善するための改善インクの階調値と上記要素色の階調値との対応関係を規定した色変換テーブルを参照することにより、上記画素の色を上記有色インクおよび上記改善インクの階調値で表現した第二画像データに色変換する色変換方法であって、
    上記色変換テーブルに記述される上記改善インクの階調値を所定の条件に応じて修正することを特徴とする色変換方法。
  10. 画像を構成する複数の画素の色を第一の画像機器で使用される要素色の階調値で表現した第一画像データを、印刷装置にて使用される色剤を含む有色インクおよび印刷画像の画質を改善するための改善インクの階調値と上記要素色の階調値との対応関係を規定した色変換テーブルを参照することにより、上記画素の色を上記有色インクおよび上記改善インクの階調値で表現した第二画像データに色変換しつつ上記印刷装置を制御して印刷を実行させる印刷制御装置であって、
    上記色変換テーブルに記述される上記改善インクの階調値を所定の条件に応じて修正する色変換テーブル補正手段と、
    色変換された第二画像データから上記画像を印刷させるための印刷データを生成して印刷装置に出力する印刷データ出力手段と具備することを特徴とする印刷制御装置。
  11. 画像を構成する複数の画素の色を第一の画像機器で使用される要素色の階調値で表現した第一画像データを、印刷装置にて使用される色剤を含む有色インクおよび印刷画像の画質を改善するための改善インクの階調値と上記要素色の階調値との対応関係を規定した色変換テーブルを参照することにより、上記画素の色を上記有色インクおよび上記改善インクの階調値で表現した第二画像データに色変換しつつ上記印刷装置を制御して印刷を実行させる印刷制御方法であって、
    上記色変換テーブルに記述される上記改善インクの階調値を所定の条件に応じて修正する色変換テーブル補正工程と、
    色変換された第二画像データから上記画像を印刷させるための印刷データを生成して印刷装置に出力する印刷データ出力工程とを備えることを特徴とする印刷制御方法。
  12. 画像を構成する複数の画素の色を第一の画像機器で使用される要素色の階調値で表現した第一画像データを、印刷装置にて使用される色剤を含む有色インクおよび印刷画像の画質を改善するための改善インクの階調値と上記要素色の階調値との対応関係を規定した色変換テーブルを参照することにより、上記画素の色を上記有色インクおよび上記改善インクの階調値で表現した第二画像データに色変換しつつ上記印刷装置を制御して印刷を実行させる印刷制御プログラムであって、
    上記色変換テーブルに記述される上記改善インクの階調値を所定の条件に応じて修正する色変換テーブル補正機能と、
    色変換された第二画像データから上記画像を印刷させるための印刷データを生成して印刷装置に出力する印刷データ出力機能とをコンピュータに実行させることを特徴とする印刷制御プログラム。
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