JP2002019091A - インク残量の減少に伴う画像の変化を補償する印刷 - Google Patents

インク残量の減少に伴う画像の変化を補償する印刷

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JP2002019091A
JP2002019091A JP2000199336A JP2000199336A JP2002019091A JP 2002019091 A JP2002019091 A JP 2002019091A JP 2000199336 A JP2000199336 A JP 2000199336A JP 2000199336 A JP2000199336 A JP 2000199336A JP 2002019091 A JP2002019091 A JP 2002019091A
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Hiroichi Nunokawa
博一 布川
Hisashi Miyazawa
久 宮澤
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク残量の減少を起因とするインク吐出量
の減少に伴う印刷画像の劣化を防止する。 【解決手段】複数のインクタンクから供給されるインク
を吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを主
走査方向に走査しつつ、印刷媒体上にドットを形成する
印刷部を制御する印刷制御装置であって、前記複数のイ
ンクタンクが各々含有する各種類のインクの残量を計測
するインク残量計測部と、各インクタンク内の各種類の
インクの残量の減少に伴う印刷画質の変化を補償する印
刷画像補償部と、を備えることにより、印刷画像の劣化
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷ヘッドを用
いて印刷媒体上にドットを形成することによって印刷を
行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】主走査方向と副走査方向に走査しながら
印刷ヘッドを用いて印刷を行う印刷装置としては、シリ
アルスキャン型プリンタやドラムスキャン型プリンタ等
のようなインクジェットプリンタがある。インクジェッ
トプリンタは、印刷ヘッドの複数のノズルからインクを
吐出させることによって文字や画像を印刷媒体上に形成
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、あるインクタ
ンク内のインク残量が減少すると、そのインクタンク内
の圧力が低下してインク吐出量が減少し、画質が劣化す
るという問題があった。この画質の劣化は、特定の色の
濃度の低下に伴う色相のずれという問題も生じていた。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、インク残量の減
少に伴う画質の劣化を抑制することのできる技術を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印
刷制御装置は、複数のインクタンクから供給されるイン
クを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを
主走査方向に走査しつつ、印刷媒体上にドットを形成す
る印刷部を制御する印刷制御装置であって、前記複数の
インクタンクが各々含有する各種類のインクの残量を計
測するインク残量計測部と、各インクタンク内の各種類
のインクの残量の減少に伴う印刷画質の変化を補償する
印刷画像補償部とを備える。
【0006】本発明の印刷制御装置は、各インクタンク
内の各種類のインクの残量の減少に伴う印刷画質の変化
を補償する印刷画像補償部を備えている。これにより、
インクタンク内のインク残量の減少に伴う印刷画質の変
化を補償し、印刷画像の劣化を抑制することができる。
【0007】上記の装置において、さらに、前記複数の
ノズルからインク滴を吐出させるために前記複数のノズ
ル毎に付随する駆動素子を駆動させるための駆動波形を
生成する駆動波形生成部を備え、前記印刷画像補償部
は、各インクタンク内の各種類のインクの残量の減少に
伴うインク吐出量の変化を補償するために、前記駆動波
形生成部に駆動波形の調整をさせるインク吐出量補償部
を有することが好ましい。
【0008】こうすれば、各インクタンク内の各種類の
インクの残量の減少に伴うインク吐出量の変化を直接的
に抑制することができ、画質の劣化の抑制が可能とな
る。
【0009】上記の装置において、前記インク吐出量補
償部は、インク残量の複数の範囲に応じて設定された波
形の異なる複数の駆動波形の中から、印刷時の前記各イ
ンクタンク内の各種類のインクの残量情報に基づいて、
前記駆動波形生成部が使用する駆動波形を選択しても良
い。
【0010】これにより、複数の異なる駆動波形を予め
準備することにより、容易に駆動波形の調整を行うこと
ができる。
【0011】あるいは、上記の装置において、前記イン
ク吐出量補償部は、インク残量の複数の範囲に応じて前
記駆動波形の複数の補正データの中から、印刷時の前記
各インクタンク内の各種類のインクの残量情報に基づい
て、前記駆動波形生成部が使用する補正データを選択し
ても良い。
【0012】こうすれば、互いに異なる駆動波形を予め
準備するよりも少ない量のデータで、容易に駆動波形の
調整を行うことができる。
【0013】上記の装置において、前記インク吐出量補
償部は、白黒印刷時においては、ブラックインクの残量
に応じて前記駆動波形の調整を実行するようにしても良
い。
【0014】これにより、白黒印刷時の画質劣化を抑制
することができる
【0015】あるいは、上記の装置において、前記イン
ク吐出量補償部は、カラー印刷時においては、カラー印
刷に用いられる複数種類のインクの残量の平均値に応じ
て前記駆動波形の調整を実行するようにしても良い。
【0016】こうすれば、カラー画像の様々な色の領域
における画質劣化をそれぞれ抑制することができる。
【0017】あるいは、上記の装置において、前記イン
ク吐出量補償部は、カラー印刷時においては、カラー印
刷に用いられる複数種類のインクの中から予め選択され
た少なくとも1つの特定種類のインクの残量に応じて前
記駆動波形の調整を実行するようにしても良い。
【0018】これにより、特定種類のインクで再現され
る領域における画質劣化を抑制することができる。
【0019】上記の装置において、前記印刷ヘッドは、
少なくともマゼンタとシアンに関して、色相がほぼ同一
で比較的濃度の高い濃インクと比較的濃度の低い淡イン
クとをそれぞれ吐出可能であり、前記インク吐出量補償
部は、カラー印刷時においては、少なくともマゼンタと
シアンの淡インクの残量の平均値に応じて前記駆動波形
の調整を実行するようにするのが好ましい。
【0020】濃度の低い中間調画像領域では、淡シアン
インクや淡マゼンタインクが多く用いられる傾向にあ
る。したがって、淡シアンインクと淡マゼンタインクの
残量の平均値に応じて駆動波形を選択するようにすれ
ば、濃度の低い中間調画像領域における画質劣化を抑制
することが可能である。
【0021】あるいは、上記の装置において、前記印刷
ヘッドは、互いに異なる駆動波形によって駆動可能な複
数のノズル群に区分されており、前記駆動波形生成部
は、前記複数のノズル群に供給すべき複数の駆動波形を
供給可能であり、前記インク吐出量補償部は、各ノズル
群で使用されるインクの残量に応じて各ノズル群に供給
される駆動波形の調整をそれぞれ実行するようにしても
良い。
【0022】こうすれば、各ノズル群毎に駆動波形を調
整できるので、画質劣化をより効率的に抑制できる。
【0023】上記の装置において、前記印刷画像補償部
は、RGB画像データを、前記印刷部が利用可能な各種
類のインク色の多階調データに変換する色変換部を備え
ており、前記色変換部は、各インクタンク内のインク残
量の減少に伴う印刷画像の変化を補償するために前記多
階調データを調整するデータ調整部を備えるようにして
も良い。
【0024】こうすれば、駆動波形を変えることなく、
インクタンク内のインク残量の減少に伴う印刷画質の変
化を補償し、印刷画像の劣化を抑制することができる。
【0025】上記の装置において、前記データ調整部
は、インク残量の複数の範囲に応じて設定された複数の
色変換テーブルの中から、印刷時の前記各インクタンク
内の各種類のインクの残量情報に基づいて、前記色変換
部が使用する色変換テーブルを選択するようにしても良
い。
【0026】こうすれば、画像処理の速度をあまり落と
すことなく、インクタンク内のインク残量の減少に伴う
印刷画質の変化を補償し、印刷画像の劣化を抑制するこ
とができる。
【0027】あるいは、上記の装置において、前記デー
タ調整部は、インク残量の複数の範囲に応じて設定され
た複数の前記多階調データの調整係数から、印刷時の前
記各インクタンク内の各種類のインクの残量情報に基づ
いて、各種類のインク毎に前記色変換部が使用する多階
調データの調整係数を選択するようにしても良い。
【0028】こうすれば、調整係数を多階調データに乗
ずることによって、容易に画質劣化を補償することがで
きる。
【0029】上記の装置において、前記インクタンク
は、書き換え可能な不揮発性メモリを備えており、前記
印刷制御装置は、さらに、少なくとも各インクタンクが
前記印刷部に装着されたときに、各インクタンク内の各
種類のインクの残量情報を、前記不揮発性メモリから読
み出すメモリ読み出し部と、前記インク残量計測部が算
出した印刷終了時における各インクタンク内の各種類の
インクの残量情報を、前記不揮発性メモリに書き込むメ
モリ書込部とを備え、前記インク残量計測部は、前記不
揮発性メモリから読み出した各種類のインクの残量と各
種類のインクの吐出量から前記各インクタンク内部の各
種類のインクの残量を計算するようにしても良い。
【0030】この方法によれば、インクタンクに圧力セ
ンサその他のセンサを備えることなく、インク残量を計
測できる。
【0031】本発明の記録媒体は、複数のインクタンク
から供給されるインクを吐出するための複数のノズルを
有する印刷ヘッドを主走査方向に走査しつつ、印刷媒体
上にドットを形成する印刷部を用いて印刷を行うため
に、前記印刷部に供給すべき印刷データをコンピュータ
に生成させるためのコンピュータプログラムを記録した
コンピュータ読みとり可能な記録媒体であって、前記コ
ンピュータプログラムは、RGB画像データを、前記印
刷部が利用可能な各種類のインク色の多階調データに変
換する機能と、各インクタンク内のインク残量の減少に
伴う画像の変化を補償するために前記多階調データを調
整する機能と、を前記コンピュータに実現させるプログ
ラムを有する。
【0032】本発明の記録媒体に記録されたコンピュー
タプログラムをコンピュータで実行する場合にも、本発
明の装置、方法を用いる場合と同様の作用・効果を奏
し、インク残量の低下に伴う画質の劣化を抑制すること
ができる。
【0033】なお、本発明は、種々の態様で実現するこ
とが可能であり、たとえば、印刷方法および印刷装置、
印刷制御方法および印刷制御装置、それらの方法または
装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、
そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、その
コンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化された
データ信号、等の態様で実現することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.インク残量の低下に伴う画質補償の概要: B.装置の構成: C.インクタンク内のインク残量とインク吐出量の関
係: D.インク残量の計測方法: E.駆動波形の生成方法: F.実施例: G.変形例:
【0035】A.インク残量の低下に伴う画質補償の概
要:図1は、本発明の種々の実施例において行われるイ
ンク残量の低下に伴う画質補償の概要を示す説明図であ
る。印刷システムは、RGB画像データから印刷データ
PDを生成する印刷データ生成部300と、印刷ヘッド
28のノズル(図示せず)を駆動するための駆動信号波
形を生成する駆動信号発生部220と、インクカートリ
ッジ107のインク残量を決定するインク残量計測部6
8とを備えている。
【0036】印刷データ生成部300は、解像度変換モ
ジュール97と、色変換部302と、ハーフトーンモジ
ュール99と、ラスタライザ100とを備えている。色
変換部302は、色変換モジュール98が色変換テーブ
ルLUTを用いてRGB成分の多階調データをインクの
色成分の多階調データに変換するものである。変換後の
多階調データは、ハーフトーンモジュール99でハーフ
トーン化された後に、ラスタライザ100によって印刷
時の順番に並び換えられて印刷データPDが生成され
る。
【0037】印刷データPDは、各ノズルからのインク
の吐出状態を決定する際に用いられる。すなわち、駆動
信号発生部220で生成された駆動信号は、印刷データ
PDに応じてオン/オフ制御されて印刷ヘッドのノズル
に供給され、これに応じて各ノズルからのインクの吐出
状態が決定される。
【0038】本発明の実施例では、インク残量の減少に
伴う画質の劣化という課題を、大きく分けて二通りの方
法で解決する。第1の方法は、駆動信号発生部220の
インク吐出量補償部312において駆動波形を調整する
方法である。第2の方法は、色変換部302のデータ調
整部304(または306)において印刷データPDを
調整する方法である。前者では駆動信号発生部220
が、後者では印刷データ生成部300が、印刷画像補償
部として機能する。
【0039】一般に、インクの残量が低下すると、イン
クの吐出量も低下する傾向にある。そこで、ノズルの駆
動波形を調整する方法では、インク残量が低下したとき
には、より多くのインクを吐出するように駆動波形を調
整する。これにより、インク残量の減少に伴うインク吐
出量の減少が回避することができ、印刷画像の劣化が防
止される。換言すると、インク残量が減少したときに
は、それに応じて駆動波形を変えることにより、ほぼ同
一の量のインクを吐出することができるようにする。こ
の方法の実施の形態は、実施例1、2、および3に基づ
いて説明される。
【0040】印刷データPDを調整する方法では、通常
の印刷データに比べて濃い印刷濃度となるような印刷デ
ータPDを生成することにより、印刷画像の変化を補償
するものである。これにより、インク残量の減少に伴う
インク吐出量の減少が相殺され、印刷画像の劣化が防止
される。換言すると、インク残量の減少に伴うインク吐
出量の減少を考慮した印刷データPDを生成することに
より、かかるインク吐出量の減少を補う方法である。こ
れには2通りの方法がある。第1のデータ調整部304
を用いて、色変換された多階調データを調整する方法
と、第2のデータ調整部306を用いて、色変換におい
て使用する色変換テーブルを切り替える方法である。こ
の方法の実施の形態は、それぞれ実施例4、5に基づい
て説明される。
【0041】B.装置の構成:図2は、本発明の一実施
例としての印刷システムの構成を示すブロック図であ
る。この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピ
ュータ90と、印刷部としてのカラープリンタ20と、
を備えている。なお、カラープリンタ20とコンピュー
タ90の組み合わせを、広義の「印刷装置」と呼ぶこと
ができる。
【0042】コンピュータ90では、所定のオペレーテ
ィングシステムの下で、アプリケーションプログラム9
5が動作している。オペレーティングシステムには、ビ
デオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれ
ており、アプリケーションプログラム95からは、これ
らのドライバを介して、カラープリンタ20に転送する
ための印刷データPDが出力されることになる。アプリ
ケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して
所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介して
CRT21に画像を表示する。
【0043】アプリケーションプログラム95が印刷命
令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ9
6が、画像データをアプリケーションプログラム95か
ら受け取り、これをカラープリンタ20に供給するため
の印刷データPDに変換する。図2に示した例では、プ
リンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール
97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュ
ール99と、ラスタライザ100と、色変換テーブルL
UTと、が備えられている。
【0044】解像度変換モジュール97は、アプリケー
ションプログラム95が扱っているカラー画像データの
解像度(すなわち、単位長さ当りの画素数)を、プリン
タドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役
割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、
まだRGBの3色からなる画像情報である。色変換モジ
ュール98は、色変換テーブルLUTを参照しつつ、各
画素ごとに、RGB画像データを、カラープリンタ20
が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換す
る。
【0045】色変換された多階調データは、たとえば2
56階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュー
ル99は、インクドットを分散して形成することによ
り、カラープリンタ20でこの階調値を表現するための
ハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理された
画像データは、ラスタライザ100によりカラープリン
タ20に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な
印刷データPDとして出力される。なお、印刷データP
Dは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデー
タと、副走査送り量を示すデータと、を含んでいる。
【0046】なお、プリンタドライバ96は、印刷デー
タPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相
当する。プリンタドライバ96の機能を実現するための
プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に
記録された形態で供給される。このような記録媒体とし
ては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気デ
ィスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカー
ド、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピ
ュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)
および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能
な種々の媒体を利用できる。
【0047】図3は、カラープリンタ20の概略構成図
である。カラープリンタ20は、紙送りモータ22によ
って印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構
と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプ
ラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走
査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッド
ユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動
してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆
動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモー
タ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32
との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えてい
る。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュー
タ90に接続されている。
【0048】印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、
紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ロー
ラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図
示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査
送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリ
ッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッ
ジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設する
プーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位
置センサ39とを備えている。
【0049】図4は、制御回路40を中心としたカラー
プリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路
40は、CPU41と、プログラマブルROM(PRO
M)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを
記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備え
た算術論理演算回路として構成されている。この制御回
路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェース
を専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用
回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動して
インクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモー
タ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆
動回路54とを備えている。I/F専用回路50は、パ
ラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ5
6を介してコンピュータ90から供給される印刷データ
PDを受け取ることができる。カラープリンタ20は、
この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、R
AM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバ
ッファメモリとして機能する。
【0050】印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド2
8を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能
である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品
としてカラープリンタ20に着脱される。すなわち、印
刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユ
ニット60を交換することになる。
【0051】図5は、印刷ヘッド28の下面におけるノ
ズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面に
は、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノ
ズル列KD と、濃シアンインクを吐出するための濃シア
ンインクノズル列CD と、淡シアンインクを吐出するた
めの淡シアンインクノズル列CL と、濃マゼンタインク
を吐出するための濃マゼンタインクノズル列MD と、淡
マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズ
ル列ML と、イエローインクを吐出するためのイエロー
インクノズル列YD とが形成されている。
【0052】なお、各ノズル列を示す符号における最初
のアルファベットの大文字はインク色を意味しており、
また、添え字の「D 」は濃度が比較的高いインクである
ことを、添え字の「L 」は濃度が比較的低いインクであ
ることを、それぞれ意味している。
【0053】各ノズル列の複数のノズルは、副走査方向
SSに沿って一定のノズルピッチk・Dでそれぞれ整列
している。ここで、kは整数であり、Dは副走査方向に
おける印刷解像度に相当するピッチ(「ドットピッチ」
と呼ぶ)である。本明細書では、「ノズルピッチはkド
ットである」とも言う。このときの単位[ドット]は、
印刷解像度のドットピッチを意味している。副走査送り
量に関しても同様に、[ドット]の単位を用いる。
【0054】各ノズルには、各ノズルを駆動してインク
滴を吐出させるための駆動素子としてのピエゾ素子(図
示せず)が設けられている。印刷時には、印刷ヘッド2
8が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルからインク
滴が吐出される。
【0055】なお、各ノズル列の複数のノズルは、副走
査方向に沿って一直線上に配列されている必要はなく、
たとえば千鳥状に配列されていてもよい。なお、ノズル
が千鳥状に配列されている場合にも、副走査方向に測っ
たノズルピッチk・Dは、図5の場合と同様に定義する
ことができる。この明細書において、「副走査方向に沿
って配列された複数のノズル」という文言は、一直線上
に配列されたノズルと、千鳥状に配置されたノズルと、
を包含する広い意味を有している。
【0056】以上説明したハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ20は、紙送りモータ22により用紙Pを
搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24に
より往復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を
駆動して、各色インク滴の吐出を行い、インクドットを
形成して用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0057】図6は、駆動波形の調整を行う回路の構成
を示す図である。ヘッド駆動回路52は、共通駆動信号
COMを生成するための1つ以上の駆動信号発生部22
0を備えている。駆動信号発生部220は、駆動波形生
成回路46と、この駆動波形生成回路46を制御する駆
動波形生成制御回路66とを有している。駆動波形生成
制御回路66は、インク吐出量補償部312を備えてい
る。
【0058】印刷ヘッドユニット60は、各ピエゾ素子
PEに駆動信号を供給するためのドライバIC51を有
している。このドライバIC51は、駆動波形生成回路
46から供給される共通駆動信号COMを、駆動波形生
成制御回路66から供給されるシリアル印刷信号PRT
に応じてオン/オフ制御する図示しないスイッチング回
路(マスク回路とも呼ぶ)を有している。なお、シリア
ル印刷信号PRTは、コンピュータ90(図2)から供
給された印刷データPDに含まれるラスタデータと同じ
内容を示すデータである。
【0059】ブラックインクカートリッジ107kと、
カラーインクカートリッジ107Fには、メモリ180
k,180Fがそれぞれ設けられている。これらのメモ
リ180k,180Fは、書き換え可能な不揮発性メモ
リであり、例えばEEPROMを利用することができ
る。これらのメモリ180k,180Fには、各インク
カートリッジ107k,107Fに収容されている各種
のインクの種類や、インク量が格納されており、さら
に、駆動波形の生成に使用される駆動波形データも格納
されている。
【0060】なお、カラーインクカートリッジ107F
は、5種類のインクのための5つのインクタンクが合体
されたものである。このようなインクカートリッジ10
7Fの代わりに、各インク毎に独立したインクタンクを
印刷ヘッドユニット60に装着できるように、印刷ヘッ
ドユニット60を構成してもよい。この場合には、各イ
ンクタンク毎に、書き換え可能な不揮発性メモリが設け
られる。この説明からも理解できるように、本明細書に
おいて、「インクタンク」とは、1種類のインクを収容
するための容器を意味している。また、インクカートリ
ッジとは、一体として形成され、少なくとも1つのイン
クタンクを有する容器を意味している。
【0061】図6に示すように、インクカートリッジ1
07k,107Fのメモリ180k,180Fの内容
は、プリンタ20の制御回路40(図4)内のメモリイ
ンターフェイス部67を介して駆動波形生成制御回路6
6とインク残量計測部68に読取られる。但し、インク
残量計測部68の機能は、制御回路40内のCPU41
(図4)がPROM43に格納されているプログラムを
実行することによって実現される。駆動波形生成制御回
路66のインク吐出量補償部312は、インク残量計測
部312で計測された各種のインクのインク残量に応じ
て、メモリ180k,180Fから読取られた駆動波形
データを補正する。この補正の内容については後述す
る。
【0062】C.インクタンク内のインク残量とインク
吐出量との関係:図7(a)は、インクタンクの内部構
造の例を示す図であり、図7(b)は、ノズルメニスカス
Meの状態を示す図である。ここで、「ノズルメニスカ
ス」とは、ノズル出口におけるインク液面の形状を意味
している。図7(a)に示すように、このインクタンク
の内にはウレタンフォームが入れられている。ウレタン
フォームには無数の小孔が空いており、インクはこれら
小孔の中に染み込んで、小孔とインクと空気との間に働
く表面張力の作用によってウレタンフォームに保持され
る。このとき、小孔の大きさや密度等のパラメータを調
整することにより、インクに働く表面張力がノズルメニ
スカスMeに発生する表面張力より若干大きくなるよう
に設計しておけば、インク滴を吐出しない状態では、図
7(b)に示すように、ノズルメニスカスMeが若干内側
に引き込まれた状態に保つことができる。これにより、
不必要な時にノズルNzからインクが漏れ出すこと等を
避けている。
【0063】このように設計されたインクタンクにおい
て、インク残量が少なくなってくるとウレタンフォーム
とインクとによって発生する毛細管力の界面が重力方向
に下がり、その下がった位置水頭分の圧力分が低下する
ため、ノズルNzでのノズルメニスカスMeの圧力は低
下する。なお、インクタンクがウレタンフォームを使用
しない場合においては、一般に、ノズルNzでのノズル
メニスカスMeの圧力が外気圧よりも低くなるように、
インクタンクの重力方向の位置を設計して、インクの漏
れ出し等を防止している。この場合においても、ウレタ
ンフォームを使用する場合と同様にインク残量の減少に
伴い、ノズルNzでのノズルメニスカスMeの圧力は低
下する。
【0064】図8は、ノズルメニスカスMeの状態とイ
ンク吐出量の関係を示す図である。インクの吐出は、図
8(a)に示すように、インクタンクからのインクの吸
引(d1)とインクの吐出(d2)からなるサイクルで
ピエゾ素子PEを駆動することにより行われる。ところ
が、図8(b)に示すように、ノズルメニスカスMeが大
きく引き込まれた状態でインク滴を吐出しても、小さめ
のインク滴Ipしか吐出することはできない。このた
め、インク収容器内のインク残量の変化によって、イン
ク滴の大きさが変動する。
【0065】図9は、インク消費量とインク吐出量との
関係を示す図である。ここで、図9(a)は、タンク内
のインク消費量とノズルメニスカスMeにかかる圧力の
関係を示す図であり、図9(b)は、ノズルからのイン
ク吐出量とノズルメニスカスMeにかかる圧力の関係を
示す図である。図9(a)に示すように、インク消費量
が増えるに従ってノズルメニスカスMeにかかる圧力は
減少する傾向にある。一方、図9(b)に示すように、
ノズルメニスカスMeにかかる圧力が減少するに従って
インク吐出量も減少する傾向にある。以上より、インク
消費量が増大するに従い、インク吐出量が少なくなるこ
とが分かる。そして、インク消費量の増大はインク残量
の減少を意味するから、インク残量の減少に伴いインク
吐出量が減少することが分かる。
【0066】D.インク残量の計測方法:図10は、イ
ンク残量を計測する処理の流れを示すフローチャートで
ある。なお、インク残量の計測は、プリンタ20内のイ
ンク残量計測部68(図6)で行っても良く、あるい
は、コンピュータ90のプリンタドライバ96で行って
も良い。以下、図10のフローチャートに従って、イン
ク残量計測処理の内容を説明する。
【0067】(a)インク吐出量累積値読込(ステップ
S200) プリンタ20の電源が入ると、直ちにインク残量監視ル
ーチンが起動し、インク残量計測部68は、メモリイン
ターフェイス部67を通じて、不揮発性メモリ180に
記憶されているインク吐出重量の累積値を読み出す(ス
テップS200)。インク残量監視ルーチンが処理を終
了する場合には、次回ルーチンを起動するときのために
インク吐出量の累積値を不揮発性メモリに書き込んでお
くので、ルーチンが起動されたら先ず初めにこの累積値
を読み出すのである。本実施例のカラープリンタ20
は、C(シアン)、LC(淡シアン)、M(マゼン
タ)、LM(淡マゼンタ)、Y(イエロ)、およびK
(黒)の6色のインクを使用することに対応して、イン
ク吐出重量の累積値も各色インク毎に記憶されている。
【0068】カートリッジ内のインク残量の計測は、イ
ンク吐出量累積値を読み込んだ後、読み込んだ値とイン
クカートリッジのインク収容量とを比較することにより
行う。
【0069】(b)インク供給条件検出(ステップS2
02) インク吐出量累積値の読込を行った後、インク残量計測
部68はインク供給条件を検出する(ステップS20
2)。インク室へのインクの供給に関わる条件として、
たとえば、インク温度と、インク種類と、インクカート
リッジ内のインク残量とを検出する。
【0070】(c)所定期間内のインク滴数計数(ステ
ップS204) インク残量計測部68は、インク供給条件の検出が終わ
ると、所定期間内に吐出されるインク滴数を各色インク
毎に計数する(ステップS204)。カラープリンタ2
0が、たとえば、大・中・小の3種類のインクドットを
形成するときは、インク残量計測部68は、インクドッ
トの大きさを区別して計数する。
【0071】(d)インク吐出量算出(ステップS20
6) 所定期間内のインク滴数を計数すると、インク残量計測
部68は、計数値にインク滴重量(インク滴1滴当たり
のインク重量)を乗算してインク吐出重量を算出する
(ステップS206)。インクの供給に関わるインク供
給条件が異なると、吐出されるインク滴重量も異なって
くるので、ステップS206の処理においては、予めス
テップS202で検出されたインク供給条件を反映させ
ることにより、インク吐出重量の算出精度を向上させて
いる。なお、インク滴1滴当たりの重量でなく体積を記
憶しておき、インク吐出数とインクの体積とを乗算する
ことでインク吐出体積を算出することも可能である。
【0072】(e)インク吐出量累積・インク残量表示
等(ステップS208〜S212) 所定期間内のインク吐出重量を算出すると、インク残量
計測部68は得られた値を、前回算出したインク吐出重
量に加算する。
【0073】以上の処理が終わると、印刷が終了したか
否かを判断し(ステップS210)、印刷が終了してい
なければ再びステップS204に戻って、続く一連の処
理を繰り返す。印刷が終了していれば、次回印刷時に読
み出せるように、インク吐出量累積値を不揮発性メモリ
180に格納する(ステップS212)。こうすれば、
印刷装置の電源を切断しても、インク吐出量を累積して
インクカートリッジ内のインク残量を監視することがで
きる。
【0074】E.駆動波形の生成:図11は、駆動波形
生成回路46の内部構成を示すブロック図である。駆動
波形生成回路46は、駆動波形生成制御回路66(図
6)から与えられる駆動波形データを記憶するメモリ8
0と、メモリ80から読み出された駆動波形データを一
時的に保持する第1ラッチ81と、第1ラッチ81の出
力と後述する第2ラッチ83の出力とを加算する加算器
82と、第2ラッチ83と、第2ラッチ83の出力をア
ナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器85
と、を備えている。また変換されたアナログ信号をピエ
ゾ素子PEが動作する電圧まで増幅する電圧増幅部86
と、増幅された電圧信号に対応した電流供給を行うため
の電流増幅部87も備えている。加算器82と第2ラッ
チ83とは、駆動波形データを累算する累算部84を構
成する。駆動波形生成回路46には、駆動波形生成制御
回路66から種々の信号が供給される。すなわち、メモ
リ80には、第1のクロック信号CLK1と、駆動波形
データを表すデータ信号と、アドレス信号A0〜A4
と、イネーブル信号とが供給されている。また、第1ラ
ッチ81には、第2のクロック信号CLK2と、リセッ
ト信号RESETとが供給されている。第2ラッチ83
には、第3のクロック信号CLK3と、リセット信号R
ESETとが供給されている。第1と第2のラッチ8
1,83に供給されるリセット信号RESETは、同じ
ものである。
【0075】図12は、メモリ80内に駆動波形データ
を書きこむタイミングを示すタイミングチャートであ
る。駆動波形COMの生成に先立って、駆動波形データ
を示すデータ信号と、そのデータ信号のアドレスとが、
第1のクロック信号CLK1に同期して、駆動波形生成
制御回路66(図6)からメモリ80に供給される。デ
ータ信号は1ビットであるが、図12に示したように、
第1のクロック信号CLK1を同期信号とするシリアル
転送によって、駆動波形データが1ビットずつ転送され
る。すなわち、駆動波形生成制御回路66からメモリ8
0へ駆動波形データを転送する場合には、まず、第1の
クロック信号CLK1に同期してデータ信号を複数ビッ
ト分供給する。その後、このデータを格納するための書
きこみアドレスを表すアドレス信号A0〜A4と、イネ
ーブル信号とを供給する。メモリ80は、このイネーブ
ル信号が供給されたタイミングでアドレス信号を読み取
り、受け取った駆動波形データをそのアドレスに書きこ
む。アドレス信号A0〜A4は5ビットなので、最大3
2種類の駆動波形データをメモリ80に記憶しておくこ
とができる。
【0076】図13は、駆動波形生成回路46において
駆動波形を生成していく過程を示す説明図である。メモ
リ80内への駆動波形データの書き込みが終了した後、
駆動波形生成制御回路66からメモリ80へ読出しアド
レスBがアドレス信号A0〜A4として出力されると、
メモリ80から最初の駆動波形データΔV1が出力され
る。その後、第2のクロック信号CLK2のパルスが発
生すると、この駆動波形データΔV1が第1ラッチ81
に保持される。この状態で、次に第3のクロック信号C
LK3のパルスが発生すると、第2ラッチ83の18ビ
ットの出力と、第1ラッチ81の16ビットの出力とが
加算器82により加算され、その加算結果が第2ラッチ
83に保持される。すなわち、図13に示したように、
一旦、アドレス信号に対応した駆動波形データが選択さ
れると、その後、第3のクロック信号CLK3のパルス
を受けるたびに、第2ラッチ83の出力には、その駆動
波形データの値が累算されていく。なお、第3のクロッ
ク信号CLK3のパルスの発生周期は一定である必要は
なく、所望の累算タイミングが得られるように変化させ
てもよい。
【0077】図13に示した例では、アドレスBには、
第3のクロック信号CLK3の1周期t当たりの電圧を
ΔV1だけ上昇させることを示す駆動波形データが格納
されている。したがって、第2のクロック信号CLK2
によりアドレスBが有効になると、ΔV1ずつ電圧が上
昇していくことになる。また、アドレスAには、駆動波
形データとしてΔV2=0、すなわち、電圧を保持する
ことを示す値が格納されている。したがって、第2のク
ロック信号CLK2によりアドレスAが有効になると、
駆動信号の波形は、増減のないフラットな状態に保たれ
る。また、アドレスCには、第3のクロック信号CLK
3の1周期t当たりの電圧をΔV3だけ低下させること
を示す駆動波形データが格納されている。したがって、
第2のクロック信号CLK2によりアドレスCが有効に
なった後は、ΔV3ずつ電圧が低下していくことにな
る。なお、増加か減少かは、各アドレスに格納されたデ
ータの符号により決定される。
【0078】こうして、加算器82により加算された1
8ビットの加算結果のうち、上位10ビットの電圧レベ
ルデータD0は、デジタル/アナログ変換器85に入力
される。また、18ビットの加算結果全体は、加算器8
2に再入力される。この結果、第2ラッチ83から出力
される電圧レベルデータD0は、図13(a)に示した
ように段階的に変化する。この電圧レベルデータD0
は、デジタル/アナログ変換器85により変換され、図
13(b)に示した駆動波形が形成される。
【0079】F.実施例:図14は、本発明の第1実施
例における印刷ヘッド28の駆動回路の構成を示す説明
図である。この第1実施例では、各種類のインクを吐出
するノズル群に対して、それぞれ独立した駆動信号発生
部220が設けられている。各駆動信号発生部220で
生成された共通駆動信号COMは、ドライバIC51
(図6)内のマスク回路222によって印刷信号PRT
に応じてオン/オフ制御される。マスク回路222は、
この駆動信号DRVを各ノズルのピエゾ素子PEに供給
する。これにより、各種類のインク毎に独立して駆動波
形を調整することができ、インク残量に伴うインク吐出
量の減少を防止することができる。
【0080】図15は、本発明の第1実施例で行う駆動
波形の補正方法を示す説明図である。図15(a)は補
正前の駆動波形を示し、図15(b)は補正後の駆動波
形を示す。この補正では、図15(a)のゼロでない駆
動波形データΔV1、ΔV3を、より大きな絶対値を有
する値ΔV1a、ΔV3aに補正することによって、ピ
ーク時の電圧をδ1からδ2に上昇させている。これに
より、インク吐出量を補正前の駆動波形よりも比較的多
くすることができ、インク残量の減少に伴うインク吐出
量の減少を防止している。
【0081】この第1実施例では、駆動波形データの値
を変えることにより、駆動波形を補正している。しか
し、駆動波形データの値を変えることなく、アドレス指
定のタイミングや第2のクロック信号CLK2のタイミ
ングを変更することにより駆動波形を調整することも可
能である。
【0082】このような駆動波形の調整は、駆動波形デ
ータとタイミングデータとの組をあらかじめ複数準備し
ておき、インク残量の減少に応じて適切な組を選択する
ことにより行うことが可能である。あるいは、基本形と
なる駆動波形を表す駆動波形データと、その波形を補正
する複数の補正データとをあらかじめ準備しておき、イ
ンク残量の減少に応じて適切な補正データを選択するこ
ともできる。
【0083】図16(a)は、インク吐出量補正処理の
流れを示すフローチャートであり、図16(b)は、時
間の経過に伴うインク残量の変化の一例を表す図であ
る。一つのインクタンク内のインク残量の全範囲は、3
つの領域Z1〜Z3に区分されている。ステップS30
1では、インク残量を計算するために、図10に示した
インク残量計算処理が行われる。ステップS302で
は、そのインク残量が図16(b)の3つのインク残量
領域Z1〜Z3のいずれに該当するか判断して駆動波形
を選択する。具体的には、たとえば、時刻t1のインク
残量は、領域Z1に該当する。駆動波形選択処理では、
インク残量がこれらの3つの領域Z1〜Z3のいずれに
存在するかに応じて駆動波形を選択する。ステップS3
03では、駆動波形生成制御回路66(図6)が、選択
された駆動波形データを駆動波形生成回路46に出力
し、これに応じて共通駆動信号COMが生成される。こ
れにより、インクタンク内のインク残量が減少しても、
インク吐出量の減少が防止される。なお、インク残量の
計測は、各インクタンクに圧力センサや光センサその他
のセンサを設けることにより、実現しても良い。
【0084】この第1実施例では、各種類のインク毎に
インク吐出量を補正することができる。したがって、あ
る特定の種類のインクの残量の減少に伴いその色のイン
クの吐出量が減少し、画像の色相がずれるという画質の
劣化を防止することができる。
【0085】図17は、本発明の第2実施例における印
刷ヘッド28の駆動回路の構成を示す説明図である。2
つのノズル列で構成される各ノズル群毎に、1つの駆動
信号発生部220が設けられている。具体的には、ブラ
ックノズル列KDとイエローノズル列YDで構成されるノ
ズル群と、2つのシアンノズル列CD,CLで構成される
ノズル群と、2つのマゼンタノズル列MD,MLで構成さ
れるノズル群と、に対してそれぞれ1つの駆動信号発生
部220が設けられている。従って、各ノズル群を構成
する2種類のインクの残量に応じて、駆動波形をそれぞ
れ調整することが可能である。特に、この第2実施例で
は、シアンとマゼンタに関しては、色相がほぼ同一で濃
度が異なる2つのノズル列に供給される共通駆動信号C
OMの波形をまとめて調整できるので、これらの色相の
ドットサイズの変化に起因した色ズレが少なくなるよう
に、駆動波形を調整することが可能である。
【0086】図18(a)は、時間の経過に伴う濃マゼ
ンタインクと淡マゼンタインクの残量の変化の一例を示
す図あり、図18(b)は、各領域に対応する駆動波形
データの割当てを示す図である。具体的には、濃マゼン
タインクの残量が領域Z12にあり、淡マゼンタインク
の残量が領域Z23にあるときは、駆動波形データDW
5に基づいて駆動波形が生成される。すなわち、濃淡マ
ゼンタの各インクの残量がいずれの領域にあっても、濃
淡マゼンタインクが表現する色相における印刷濃度が変
化しないように駆動波形が設定され、これにより、印刷
画像の色相のずれを防止することができる。
【0087】図19は、本発明の第3実施例における印
刷ヘッド28の駆動回路の構成を示す説明図である。こ
の第3実施例は、すべての種類のインクの吐出を全体と
してのみ調整でき、各種類のインク毎の補正も各色相の
インク毎の補正もできない点で、第1、2実施例と相違
する。
【0088】第3実施例においては、以下のような種々
の駆動波形選択方法を採用することが可能である。 (1)白黒印刷では、ブラックインクの残量に応じて駆
動波形を選択する。 (2)カラー印刷では、すべてのインクの残量の平均値
に応じて駆動波形を選択する。 (3)カラー印刷では、予め設定された特定種類のイン
クの残量の平均値に応じて駆動波形を選択する。
【0089】上記方法(1)を採用すれば、白黒印刷時
の画質劣化を抑制することができる。また、上記方法
(2)では、カラー画像の様々な色の領域における画質
劣化をそれぞれ抑制することができる。方法(3)で
は、特定種類のインクで再現される領域における画質劣
化を抑制することができる。たとえば、濃度の低い中間
調画像領域では、淡シアンインクや淡マゼンタインクが
多く用いられる傾向にある。したがって、淡シアンイン
クと淡マゼンタインクの残量の平均値に応じて駆動波形
を選択するようにすれば、濃度の低い中間調画像領域に
おける画質劣化を抑制することが可能である。
【0090】図20は、時間の経過に伴う淡シアンイン
クと淡マゼンタインクの残量の変化の一例を示す図であ
る。時刻t1においては、淡マゼンタと淡シアンのいず
れもそのインク残量が領域Z1にあるため、領域Z1に
対応する駆動波形が選択される。時刻t3においても、
同様にして、領域Z3に対応する駆動波形が選択され
る。時刻t2においては、淡シアンのインク残量は領域
Z1にあり、淡マゼンタのインク残量は領域Z2にあ
る。この場合、両者の残量の平均をとり、その平均値が
該当する領域Z2に対応する駆動波形が選択される。
【0091】図21は、本発明の第4実施例における画
像処理の方法を説明する図である。この第4実施例で
は、第1のデータ調整部304が色変換モジュール98
によって生成された多階調データを調整することによ
り、インク残量の減少に伴う画質の劣化を防止する。
【0092】図21に示すように、色変換モジュール9
8は、色変換テーブルLUTを参照しつつ、各画素毎
に、RGB画像データを、カラープリンタ20が利用可
能な複数のインク色の多階調データに変換する。この多
階調データは、たとえば256階調の階調値を有するデ
ータであり、各種類のインク毎に生成される。第2のデ
ータ調整部306は、あるインクの残量が低下したとき
には、より階調を上げるようにそのインクの多階調デー
タの階調値を調整する。これにより、その色のドットの
個数が増加して、その色のインクの残量の低下に伴う印
刷濃度の低下が抑制される。
【0093】図22(a)は、多階調データ調整処理の
流れを示すフローチャートである。ステップS401で
は、実施例1、2、3と同様に各インクタンク内のイン
ク残量を計測する。次に、ステップS402では、その
計測結果に基づき各インクの多階調データの階調値を調
整するための調整係数を選択する。この選択は、具体的
には、各インクについて複数の調整係数をあらかじめ準
備しておき、インク残量の低下に応じて、適切な調整係
数を選択するというものである。ステップS403で
は、各インク毎に選択された調整係数を、各インクの多
階調データに乗ずることによって、多階調データのレベ
ルを調整する。
【0094】図22(b)は、第1のデータ調整部30
4の入出力特性の一例を示す図である。実線は調整前の
特性を、点線は調整後の特性を表す。ただし、階調値が
高くなると、そのままでは階調値の最大値を超えること
となるため、この例では最大階調値である255が出力
データとなっている。なお、調整係数を階調値に応じて
変更しても良い。たとえば、階調値が120以下では、
調整係数を1.3とし、階調値が121では、1.2と
するようにしても良い。
【0095】この第4実施例では、カラープリンタ20
が利用可能なインク色ごとに生成された多階調データを
調整するため、各種類のインク色毎に調整することが可
能である。このように、多階調データの階調値を上げる
ことにより、印刷媒体上に記録されるインクドットの個
数は上昇する。すなわち、この方法では、ドット毎のイ
ンク吐出量の減少を、単位面積当たりのドット数の増大
により相殺して調整している。
【0096】図23は、本発明の第5実施例における画
像処理の方法を説明する図である。この方法では、イン
クの残量状態に応じて、第2のデータ調整部306が、
色変換テーブル(LUT)を適切に選択することによ
り、インク残量の低下によるインク吐出量の減少に伴う
画質の変化を補償している。
【0097】第2のデータ調整部306は、各種類のイ
ンクの残量状態に応じた複数の色変換テーブルを有して
おり、各インクの残量状態に応じて、該当する色変換テ
ーブルを選択する。たとえば、ある特定の色のインク残
量が減少した場合は、その色の多階調データの階調値が
上がるような色変換テーブルを選択することができる。
なお、色変換テーブルの選択は、前述した第1実施例な
いし第3実施例に準じて行うことができる。
【0098】G.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、たとえば次のような変形も可能である。
【0099】この発明はカラー印刷だけでなくモノクロ
印刷にも適用できる。また、1画素を複数のドットで表
現することにより多階調を表現する印刷にも適用でき
る。また、ドラムプリンタにも適用できる。尚、ドラム
プリンタでは、ドラム回転方向が主走査方向、キャリッ
ジ走行方向が副走査方向となる。また、この発明は、イ
ンクジェットプリンタのみでなく、一般に、複数のノズ
ル列を有する記録ヘッドを用いて印刷媒体の表面に記録
を行うドット記録装置に適用することができる。
【0100】上記実施例において、ハードウェアによっ
て実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換え
るようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現
されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるよう
にしてもよい。たとえば、図1に示したプリンタドライ
バ96の機能の一部または全部を、プリンタ20内の制
御回路40が実行するようにすることもできる。この場
合には、印刷データを作成する印刷制御装置としてのコ
ンピュータ90の機能の一部または全部が、プリンタ2
0の制御回路40によって実現される。
【0101】本発明の機能の一部または全部がソフトウ
ェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピ
ュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記
録媒体に格納された形で提供することができる。この発
明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」
とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携
帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコ
ンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコ
ンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】インク残量の低下に伴う画質補償の概要を示す
説明図。
【図2】本発明の一実施例として印刷システムの構成を
示すブロック図。
【図3】プリンタの構成を示す説明図。
【図4】制御回路40を中心としたカラープリンタ20
の構成を示すブロック図。
【図5】印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示
す説明図。
【図6】駆動波形の調整を行う回路の構成を示す図。
【図7】インクタンクの内部構造の例とノズルメニスカ
スMeの状態を示す図。
【図8】ノズルメニスカスMeの状態とインク吐出量の
関係を示す図。
【図9】インク消費量とインク吐出量の関係を示す図。
【図10】インク残量を計測する処理の流れを示すフロ
ーチャート。
【図11】駆動波形生成回路46の内部構成を示すブロ
ック図。
【図12】メモリ80内に駆動波形データを書きこむタ
イミングを示すタイミングチャート。
【図13】駆動波形生成回路46において駆動波形を生
成していく過程を示す説明図。
【図14】本発明の第1実施例における印刷ヘッド28
の駆動回路の構成を示す説明図。
【図15】本発明の第1実施例で行う駆動波形の補正方
法を示す説明図。
【図16】インク吐出量補正処理の流れを示すフローチ
ャートと時間の経過に伴うインク残量の変化の一例を表
す図。
【図17】本発明の第2実施例における印刷ヘッド28
の駆動回路の構成を示す説明図。
【図18】時間の経過に伴う濃マゼンタインクと淡マゼ
ンタインクの残量の変化の一例と各領域に対応する駆動
波形データの割当てを示す図。
【図19】本発明の第3実施例における印刷ヘッド28
の駆動回路の構成を示す説明図。
【図20】時間の経過に伴う濃マゼンタインクと淡マゼ
ンタインクの残量の変化の一例。
【図21】本発明の第4実施例における画像処理の方法
を説明する図。
【図22】多階調データ調整処理の流れを示すフローチ
ャートとその階調値調整の一例を示す図。
【図23】本発明の第5実施例における画像処理の方法
を説明する図。
【符号の説明】
10…上位 20…カラープリンタ 21…CRT 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 30…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置センサ 40…制御回路 41…CPU 43…PROM 44…RAM 46…駆動波形生成回路 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 60…印刷ヘッドユニット 66…駆動波形生成制御回路 67…メモリインターフェイス部 68…インク残量計測部 80…メモリ 81…第1ラッチ 82…加算器 83…第2ラッチ 84…累算部 85…デジタル/アナログ変換器 86…電圧増幅部 87…電流増幅部 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…解像度変換モジュール 98…色変換モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100…ラスタライザ 107…インクカートリッジ 180…不揮発性メモリ 220…駆動信号発生部 222…マスク回路 300…印刷データ生成部 302…色変換部 304…第1のデータ調整部 306…第2のデータ調整部 312…インク残量計測部 312…インク吐出量補償部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 H04N 1/46 Z Fターム(参考) 2C056 EA04 EA11 EB02 EB20 EB49 EB56 EB59 EC07 EC28 EC42 EC79 ED07 EE03 FA04 FA10 KC01 KC11 KC30 5C074 AA02 BB16 CC26 DD23 DD27 EE08 EE11 FF15 HH04 5C077 LL19 MP08 PP31 PP32 PP33 PP37 PP46 PP74 PQ08 TT05 5C079 HB01 HB03 HB12 KA02 KA12 KA15 KA20 LA01 LA31 LB01 MA01 MA04 NA02 PA07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のインクタンクから供給されるイン
    クを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを
    主走査方向に走査しつつ、印刷媒体上にドットを形成す
    る印刷部を制御する印刷制御装置であって、 前記複数のインクタンクが各々含有する各種類のインク
    の残量を計測するインク残量計測部と、 各インクタンク内の各種類のインクの残量の減少に伴う
    印刷画質の変化を補償する印刷画像補償部と、を備える
    印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷制御装置であって、
    さらに、 前記複数のノズルからインク滴を吐出させるために前記
    複数のノズル毎に付随する駆動素子を駆動させるための
    駆動波形を生成する駆動波形生成部を備え、 前記印刷画像補償部は、各インクタンク内の各種類のイ
    ンクの残量の減少に伴うインク吐出量の変化を補償する
    ために、前記駆動波形生成部内に設けられて前記駆動波
    形の調整を行うインク吐出量補償部を有する、印刷制御
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷制御装置であって、 前記インク吐出量補償部は、インク残量の複数の範囲に
    応じて予め準備された波形の異なる複数の駆動波形の中
    から、印刷時の前記各インクタンク内の各種類のインク
    の残量情報に基づいて、前記駆動波形生成部が使用する
    駆動波形を選択する、印刷制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の印刷制御装置であって、 前記インク吐出量補償部は、インク残量の複数の範囲に
    応じて予め準備された前記駆動波形の複数の補正データ
    の中から、印刷時の前記各インクタンク内の各種類のイ
    ンクの残量情報に基づいて、前記駆動波形生成部が使用
    する補正データを選択する、印刷制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれかに記載の印
    刷制御装置であって、前記インク吐出量補償部は、白黒
    印刷時においては、ブラックインクの残量に応じて前記
    駆動波形の調整を実行する、印刷制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし4のいずれかに記載の印
    刷制御装置であって、 前記インク吐出量補償部は、カラー印刷時においては、
    カラー印刷に用いられる複数種類のインクの残量の平均
    値に応じて前記駆動波形の調整を実行する、印刷制御装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項2ないし4のいずれかに記載の印
    刷制御装置であって、 前記インク吐出量補償部は、カラー印刷時においては、
    カラー印刷に用いられる複数種類のインクの中から予め
    選択された少なくとも1つの特定種類のインクの残量に
    応じて前記駆動波形の調整を実行する、印刷制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の印刷制御装置であって、 前記印刷ヘッドは、少なくともマゼンタとシアンに関し
    て、色相がほぼ同一で比較的濃度の高い濃インクと比較
    的濃度の低い淡インクとをそれぞれ吐出可能であり、 前記インク吐出量補償部は、カラー印刷時においては、
    少なくともマゼンタとシアンの淡インクの残量の平均値
    に応じて前記駆動波形の調整を実行する、印刷制御装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項2ないし4のいずれかに記載の印
    刷制御装置であって、 前記印刷ヘッドは、互いに異なる駆動波形によって駆動
    可能な複数のノズル群に区分されており、 前記駆動波形生成部は、前記複数のノズル群に供給すべ
    き複数の駆動波形を供給可能であり、 前記インク吐出量補償部は、各ノズル群で使用されるイ
    ンクの残量に応じて各ノズル群に供給される駆動波形の
    調整をそれぞれ実行する、印刷制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の印刷制御装置であっ
    て、 前記印刷画像補償部は、RGB画像データを、前記印刷
    部が利用可能な各種類のインク色の多階調データに変換
    する色変換部を備えており、 前記色変換部は、各インクタンク内のインク残量の減少
    に伴う印刷画像の変化を補償するために前記多階調デー
    タを調整するデータ調整部を備える、印刷制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の印刷制御装置であっ
    て、 前記データ調整部は、インク残量の複数の範囲に応じて
    予め準備された複数の色変換テーブルの中から、印刷時
    の前記各インクタンク内の各種類のインクの残量情報に
    基づいて、前記色変換部が使用する色変換テーブルを選
    択する、印刷制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の印刷制御装置であっ
    て、 前記データ調整部は、インク残量の複数の範囲に応じて
    予め準備された複数の前記多階調データの調整係数か
    ら、印刷時の前記各インクタンク内の各種類のインクの
    残量情報に基づいて、各種類のインク毎に前記色変換部
    が使用する多階調データの調整係数を選択し、選択され
    た調整係数を前記多階調データに乗ずる、印刷制御装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
    の印刷制御装置であって、 前記インクタンクは、書き換え可能な不揮発性メモリを
    備えており、 前記印刷制御装置は、さらに、 少なくとも各インクタンクが前記印刷部に装着されたと
    きに、各インクタンク内の各種類のインクの残量情報
    を、前記不揮発性メモリから読み出すメモリ読み出し部
    と、 前記インク残量計測部が算出した印刷終了時における各
    インクタンク内の各種類のインクの残量情報を、前記不
    揮発性メモリに書き込むメモリ書込部とを備え、 前記インク残量計測部は、前記不揮発性メモリから読み
    出した各種類のインクの残量と各種類のインクの吐出量
    から前記各インクタンク内部の各種類のインクの残量を
    計算する、印刷制御装置。
  14. 【請求項14】 印刷装置であって、 複数のノズルを有する印刷ヘッドを備える印刷部と、 請求項1ないし13のいずれかに記載の印刷制御装置
    と、を備える印刷装置。
  15. 【請求項15】 複数のインクタンクから供給されるイ
    ンクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッド
    を主走査方向に走査しつつ、印刷媒体上にドットを形成
    する印刷部を用いて印刷を行うために、前記印刷部に供
    給すべき印刷データをコンピュータに生成させるための
    コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読みと
    り可能な記録媒体であって、 前記コンピュータプログラムは、 RGB画像データを、前記印刷部が利用可能な各種類の
    インク色の多階調データに変換する機能と、 各インクタンク内のインク残量の減少に伴う画像の変化
    を補償するために前記多階調データを調整する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるプログラムを有するコ
    ンピュータ読みとり可能な記録媒体。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100477700B1 (ko) * 2003-01-15 2005-03-18 삼성전자주식회사 잉크잔량에 의한 인자농도 제어 방법
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DE102018100537B3 (de) * 2018-01-11 2019-07-11 Océ Holding B.V. Verfahren zur Einstellung eines Betriebsparameters eines Druckkopfes

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