JP2005211904A - 金属溶湯供給装置 - Google Patents

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Tomiyuki Murayama
富幸 村山
Tomohiro Yamaguchi
智宏 山口
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Abstract

【課題】加圧室と溶湯受容れ領域とをつなぐ導管経由での給湯後に導管の吐出口又は導管内部に生じた酸化物等の付着物を強制除去することができ、次回給湯時に溶湯受容れ領域に金属溶湯以外の付着物が混入するのを未然防止可能な金属溶湯供給装置を提供する。
【解決手段】金属溶湯供給装置は、金属溶湯Mを一時収容してガス加圧するための加圧室12と、その加圧室12から溶湯受容れ領域としての射出スリーブ41に金属溶湯Mを導くための導管20とを備える。導管20の先端部は、導管本体部21に対し首折れ可能な吐出管部22によって構成されている。吐出管部22の吐出口33付近には、その吐出口33に向けて高圧エアを噴射するための外部噴射ノズル39が設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、金属の溶湯を鋳造機や鋳型等の溶湯受容れ領域に供給するための金属溶湯供給装置に関する。
溶融したアルミニウム合金等の金属溶湯を例えばダイカスト機(金型鋳造機)の射出スリーブ(溶湯受容れ領域に相当する)内に供給する方法として、ラドル反転方式や底抜きラドル方式が知られている。しかし、これらの方式は、ラドル本体を保持炉の金属溶湯に浸してラドル内に溶湯を導き入れ、給湯時にはラドルを射出スリーブの入口に移動させてラドルからスリーブ内に溶湯を直接流し込む方式であるため、ラドル本体の外周面に付着した溶湯が酸化し易く、その付着溶湯に由来する酸化物までもが射出スリーブ内に落下することを避け難い。酸化物が混入すると鋳造品の品質が低下してしまう。
この点を解決するために特許文献1の密閉式給湯装置では、底抜き可能且つ密閉可能ななラドル(加圧室に相当する)を懸垂支持昇降手段で支持すると共に、一端がラドル内に収納され他端が射出スリーブ内に装入された導管と、ラドル内の溶湯液面を加圧する不活性ガスの注入手段とを設けている。そして、不活性ガスの加圧力によりラドル内の金属溶湯を導管を介して射出スリーブへ給湯する際には、懸垂支持昇降手段を操作して、射出スリーブ内の溶湯液面に導管の吐出口が常に近接配置され、且つ、射出スリーブ内の溶湯液面が上昇してもその溶湯液面に導管の吐出口が触れないように、射出スリーブ内での溶湯液面の上昇速度にあわせて導管を上動させている。この装置によれば、導管の外周面(特に吐出口の外周部)に金属溶湯が付着しないため、その限りでは、外周面への付着溶湯に由来する酸化物が射出スリーブ内に落下混入することはない。
しかしながら、特許文献1の給湯装置においても装置の休止時に導管内に大気が進入することは避けられず、導管の内壁に残存付着した金属溶湯が酸化して酸化膜を形成する。導管経由での給湯を何度も繰り返すうちに、導管内壁の酸化膜が次第に堆積していくのみならず、堆積した酸化膜の一部が導管内壁から剥がれて吐出口に押し出され、吐出口から液だれ状の凝固物として垂れ下がるにいたる。その垂れ下がった凝固物(酸化物を含む)はいずれ射出スリーブ内に落下混入することになる。
このように導管の内壁に堆積した酸化物等の付着物が鋳造品に混入する事態を阻止できないとすれば、特許文献1の装置においてラドルと射出スリーブとをつなぐ導管を新たに設けた趣旨が半ば没却してしまう。本発明はかかる事情に鑑みてなされたものである。
特開平8−197227号公報
本発明の目的は、加圧室と溶湯受容れ領域とをつなぐ導管経由での給湯後に、導管の吐出口又は導管内部に生じた酸化物等の付着物を強制除去することができ、次回給湯時に、溶湯受容れ領域に金属溶湯以外の付着物が混入するのを未然防止することができる金属溶湯供給装置を提供することにある。
請求項1の発明は、金属溶湯を一時収容してガス加圧するための加圧室と、その加圧室から溶湯受容れ領域に金属溶湯を導くための導管とを備えた金属溶湯供給装置であって、前記導管の吐出口付近には、その吐出口に向けてガスを噴射するための外部噴射ノズルが設けられていることを特徴とする金属溶湯供給装置である。
請求項1によれば、加圧室に金属溶湯を一時収容した後、加圧室内をガス加圧することにより、加圧室内の金属溶湯が導管を介して溶湯受容れ領域に圧送(給湯)される。給湯完了時に、導管内に付着した金属溶湯やその酸化物が導管の吐出口から垂れ下がることがあるが、そのような場合でも、導管の吐出口付近に設けられた外部噴射ノズルから導管の吐出口に向けてガスを噴射することで、吐出口から垂れ下がった金属溶湯等を吹き飛ばして強制除去できる。それ故、導管の吐出口に金属溶湯等がそのまま残存し凝固物となって付着し続けることがなく、次回給湯時に金属溶湯以外の付着物が溶湯受容れ領域に混入することが未然防止される。
請求項2の発明は、請求項1に記載の金属溶湯供給装置において、前記吐出口を構築する前記導管の吐出管部は少なくとも、その吐出口が前記溶湯受容れ領域に対して向けられる吐出位置と、吐出口が前記溶湯受容れ領域以外に対して向けられる除去位置との間を切替え配置可能に構成されていることを特徴とする。
請求項2によれば、吐出口を構築する導管の吐出管部は吐出位置と除去位置との間を切替え配置可能となっている。このため、加圧室内の金属溶湯を導管を介して溶湯受容れ領域に圧送する場合(給湯時)には、導管の吐出管部は、その吐出口が溶湯受容れ領域に対して向けられる吐出位置に配置され、給湯完了後には、導管の吐出管部は、その吐出口が溶湯受容れ領域以外に対して向けられる除去位置に配置される。給湯完了後に、除去位置に配置された吐出管部の吐出口付近に設けられた外部噴射ノズルからガスを噴射して、吐出口から垂れ下がった金属溶湯等を吹き飛ばす際も、導管の吐出管部が除去位置に配置されているため、吹き飛ばされた金属溶湯等が誤って溶湯受容れ領域に入り込むことが回避される。
請求項3は、請求項2に記載の金属溶湯供給装置において、前記外部噴射ノズルは、前記除去位置に配置された吐出管部の吐出口付近において、その吐出口の向きに対し略直交する方向からガスを噴射するように設けられていることを特徴とする。
請求項3によれば、外部噴射ノズルは吐出口の向きに対し略直交方向からガスを噴射するように設けられているため、その噴射ガスは吐出口から垂れ下がった金属溶湯等を確実に吹き飛ばすことができる。
請求項4は、金属溶湯を一時収容してガス加圧するための加圧室と、その加圧室から溶湯受容れ領域に金属溶湯を導くための導管とを備えた金属溶湯供給装置であって、前記導管の吐出口付近には、その吐出口に向けてガスを噴射するための外部噴射ノズルが設けられており、前記導管の一部には、当該導管内においてその吐出口に向けたガス流を生じさせるための内部噴射機構が設けられていることを特徴とする金属溶湯供給装置である。
請求項4によれば、加圧室に金属溶湯を一時収容した後、加圧室内をガス加圧することにより、加圧室内の金属溶湯が導管を介して溶湯受容れ領域に圧送(給湯)される。給湯完了時に、導管内に付着した金属溶湯やその酸化物が導管の吐出口から垂れ下がることがあるが、そのような場合でも、導管の吐出口付近に設けられた外部噴射ノズルから導管の吐出口に向けてガスを噴射することで、吐出口から垂れ下がった金属溶湯等を吹き飛ばして強制除去できる。それ故、導管の吐出口に金属溶湯等がそのまま残存し凝固物となって付着し続けることがない。更に給湯完了時に、導管の一部に設けられた内部噴射機構を作動させ当該導管内でその吐出口に向けたガス流を生じさせることにより、導管内に金属溶湯等がそのまま残留することを回避して酸化膜が堆積するのを未然防止できる。従って、この装置によれば、次回給湯時に金属溶湯以外の付着物が溶湯受容れ領域に混入することを更に確実に防止することができる。
請求項5は、請求項4に記載の金属溶湯供給装置において、前記吐出口を構築する前記導管の吐出管部は少なくとも、その吐出口が前記溶湯受容れ領域に対して向けられる吐出位置と、吐出口が前記溶湯受容れ領域以外に対して向けられる除去位置との間を切替え配置可能に構成されており、前記外部噴射ノズルは、前記除去位置に配置された吐出管部の吐出口付近において、その吐出口の向きに対し略直交する方向からガスを噴射するように設けられており、前記内部噴射機構は、前記除去位置に配置された吐出管部内においてその吐出口に向けたガス流を生じさせることを特徴とする。
請求項5によれば、吐出口を構築する導管の吐出管部は吐出位置と除去位置との間を切替え配置可能となっている。このため、加圧室内の金属溶湯を導管を介して溶湯受容れ領域に圧送する場合(給湯時)には、導管の吐出管部は、その吐出口が溶湯受容れ領域に対して向けられる吐出位置に配置され、給湯完了後には、導管の吐出管部は、その吐出口が溶湯受容れ領域以外に対して向けられる除去位置に配置される。給湯完了後に、除去位置に配置された吐出管部の吐出口付近に設けられた外部噴射ノズルからガスを噴射して、吐出口から垂れ下がった金属溶湯等を吹き飛ばす際も、又、内部噴射機構により導管内でその吐出口に向けたガス流を生じさせる際も、導管の吐出管部が除去位置に配置されているため、外部噴射ノズルからのガスによって吹き飛ばされた金属溶湯等や内部噴射機構によって生じたガス流に乗って吐出管部から排出された金属溶湯等が、誤って溶湯受容れ領域に入り込むことが回避される。また、外部噴射ノズルは吐出口の向きに対し略直交方向からガスを噴射するように設けられているため、その噴射ガスは吐出口から垂れ下がった金属溶湯等を確実に吹き飛ばすことができる。
(付記)本発明の更に好ましい態様や追加的構成要件を以下に列挙する。
請求項2,3又は5において、前記吐出管部には、その吐出管部を加熱又は保温するための手段(例えばヒータや断熱材)が併設されていること。
請求項1〜3に記載の金属溶湯供給装置によれば、加圧室と溶湯受容れ領域とをつなぐ導管経由での給湯後に、導管の吐出口に生じた酸化物等の付着物を強制除去することができ、次回給湯時に、溶湯受容れ領域に金属溶湯以外の付着物が混入するのを未然防止することができる。
請求項4及び5に記載の金属溶湯供給装置によれば、加圧室と溶湯受容れ領域とをつなぐ導管経由での給湯後に、導管の吐出口及び導管内部に生じた酸化物等の付着物を強制除去することができ、次回給湯時に、溶湯受容れ領域に金属溶湯以外の付着物が混入するのを未然防止することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1及び図2を参照しつつ説明する。本実施形態の金属溶湯供給装置は、溶融状態にある金属(金属溶湯M)を蓄えておく溶解保持炉11と、内部に加圧室12が区画形成された密閉容器13と、その加圧室12と外部の溶湯受容れ領域(後ほど説明)とをつなぐ導管20とを備えている。
溶解保持炉11は、十分な量の金属溶湯Mを蓄えると共に前記密閉容器13をも収容できるだけの大きさを有している。
密閉容器13は、略円筒状をなす気密性の高い容器として構成されている。その密閉容器13は、図示しない支持手段によって当該容器13の少なくとも下半部が溶解保持炉の金属溶湯M中に浸漬され得るように溶解保持炉11内に保持されている。密閉容器13の底部中央には連通孔14が形成され、又、密閉容器13の天井部中央には作動ロッド15が上下動可能に支持されている。作動ロッド15の下端部には、作動ロッド下動時に前記連通孔14を閉塞可能な略逆円錐台形状のストッパ16が設けられている。作動ロッド15の上端部はロッド駆動機構17に作動連結されている。ロッド駆動機構17は作動ロッド15を上下動して前記ストッパ16で連通孔14を開放したり閉塞したりする。
密閉容器13の天井部には、外部から加圧室12に不活性ガスを導入するための第1の不活性ガス導入管18が連結され、そのガス導入管18に設けられた開閉弁19の操作に基づき、不活性ガス(例えば窒素ガス)を加圧室12に適宜導入可能となっている。
導管20は、導管本体部21と吐出管部22とから構成される。導管本体部21は密閉容器13の天井部を貫通するように設けられ、導管本体部21の基端(図では下端)は加圧室12内の奥深くに位置し、導管本体部21の先端(図では上端)は密閉容器13及び溶解保持炉11の外側斜め上方に位置している。導管本体部21の基端に設定された導管入口23には、不純物等の捕捉用のフィルター24が装着されている。導管本体部21のうち密閉容器13の外に露出している部分の周囲には、加熱又は保温用のヒータ25が巻き付けられている。また、導管本体部21の傍らには、導管本体部21の先端付近と密閉容器13の天井部とをつなぎ加圧室12を導管本体部21の先端に連通させるためのガス連通管26が配設されている。ガス連通管26に設けられた開閉弁27の操作に基づき、加圧室12内に充満する不活性ガスを導管本体部21の先端付近に適宜放出可能となっている。
導管の吐出管部22は、管壁の一部に横孔31(図2参照)が開口したストレートパイプ状をなしている。この吐出管部22は、導管本体部21の先端に対しヒンジ機構32を介して回動可能に連結されており、その結果、図1に示す吐出位置と図2に示す除去位置との間を切替え配置可能となっている。吐出管部22の切替え配置は、図示しない管部駆動機構によって行われる。吐出管部22が吐出位置に配置されると、前記横孔31を介して導管本体部21と吐出管部22とが連結され、前記導管入口23から吐出管部22の先端(下端)の吐出口33(即ち導管出口)に到る金属溶湯Mの圧送経路が構築されると共に、その吐出口33が溶湯受容れ領域に向けられる。他方、吐出管部22が吐出位置から首折れ的に回動されて除去位置に配置されると、導管本体部21と吐出管部22との連結が途絶えると共に、吐出管部先端の吐出口33が溶湯受容れ領域から廃物回収ボックス28(図2参照)の方に向けられる。なお、吐出管部22の周囲には、加熱又は保温用のヒータ34が巻き付けられている。
吐出管部22の後端(上端)は、切換弁35を介して高圧エア導入管36及び第2の不活性ガス導入管37と連結されている。切換弁35は、例えば三方弁構造の弁として構成されており、高圧エア導入管36もしくは第2の不活性ガス導入管37を選択的に吐出管部22に連結させ、又は、両導入管36,37と吐出管部22との連通を遮断する。この切換弁35の操作に基づき、高圧エア又は不活性ガスを吐出管部22の後端から先端に向けて噴射又は導入可能となっている。なお、本実施形態において、切換弁35及び高圧エア導入管36は、導管20の吐出管部22内において吐出口33に向けたガス流を生じさせる内部噴射機構を構成する。
この金属溶湯供給装置の傍らには、鋳造機の射出スリーブ41が配設されている。射出スリーブ41は、それが傾斜配置される注湯位置(図1参照)と、直立配置される射出位置(図2参照)との間を首振り揺動可能となっている。注湯位置への配置時には射出スリーブ41が傾斜することで、該スリーブ41の上端開口と吐出位置に配置された吐出管部22の吐出口33とが対向すると共に、傾斜した射出スリーブ41の軸線と吐出位置にある吐出管部22の軸線とがほぼ平行な関係となる。故に、給湯位置に配置された射出スリーブ41は、本実施形態における溶湯受容れ領域を構成する。なお、射出スリーブ41は射出位置に配置されることで、受け容れた金属溶湯を図示しない金型に対して射出(つまり加圧供給)可能となる。
本実施形態の金属溶湯供給装置は更に、導管20の吐出口付近において外部噴射ノズル39を備えている。より具体的には図2に示すように、外部噴射ノズル39は、除去位置に配置された吐出管部22の吐出口33付近においてその吐出口33の向きに対しほぼ直交する方向から高圧エアを噴射し得るように角度設定されている。外部噴射ノズル39及び前記高圧エア導入管36は、図示しない高圧エア供給源(例えば高圧エア発生用のポンプ又はコンプレッサ)に接続されており、そこから高圧エアの供給を受ける。
次に、この金属溶湯供給装置を使用して溶解保持炉11から注湯位置に配置された射出スリーブ41に金属溶湯Mを供給する手順及び給湯後の処理手順について説明する。
最初に給湯前準備として、導管20の吐出管部22を吐出位置に配置すると共に、作動ロッド15を下動させてストッパ16により連通孔14を閉塞しておく。そして、開閉弁19及び27を共に開いて外部の窒素ガスボンベ等(図示略)から窒素ガスを導入し、加圧室12及び導管20内を窒素ガスでほぼ完全に置換する。続いて開閉弁19を閉じて窒素ガス供給を一旦停止すると共に、作動ロッド15及びストッパ16を上動させて連通孔14を開放する。すると、連通孔14を介して溶解保持炉11の金属溶湯Mが密閉容器13の加圧室12内に進入し、加圧室12内での金属溶湯のレベル(湯面高)と溶解保持炉11での金属溶湯のレベル(湯面高)とが一致するまで金属溶湯Mが加圧室12内に導入される(図2の湯面描写参照)。金属溶湯Mを導入する際、加圧室12内上部の気相領域(窒素ガス領域)は、開閉弁27が開かれたガス連通管26を介して外気につながっているので、大気圧に保たれる。加圧室12への金属溶湯Mの導入完了時には、導管入口23は金属溶湯Mの湯面よりも下に位置する。こうして給湯前準備が整う。
給湯開始時には、図1示すように作動ロッド15を下動させてストッパ16により連通孔14を閉塞すると共に、ガス連通管26の開閉弁27を閉じて密閉容器13を一旦完全密閉状態にする。そして、開閉弁19を開き、第1の不活性ガス導入管18経由で高圧の窒素ガスを加圧室12に導入する。すると、加圧室12内の気相圧力が上昇するに伴い、金属溶湯Mの湯面が押し下げられると共に、加圧室12内の金属溶湯Mが逃げ場を求めて導管本体部21内を急上昇する。導管本体部21に沿って上昇した金属溶湯Mは吐出管部22に到達し、その吐出口33を経て、注湯位置に配置された射出スリーブ41内に流れ込む。こうして、加圧室12に一時収容された金属溶湯Mは、導管20を介して溶湯受容れ領域としての射出スリーブ41内に圧送される。
なお、金属溶湯Mの圧送時、導管入口23のフィルター24は溶湯中に紛れ込んだ不純物を捕捉して、射出スリーブ41内の金属溶湯の汚染を極力防止する。また、導管本体部21のヒータ25及び吐出管部22のヒータ34によって導管20が加熱又は保温されているので、金属溶湯Mは導管20内でも適度な流動性を保ち導管20の途中で凝固するようなことはない。更に金属溶湯Mの圧送時には、切換弁35を操作して第2の不活性ガス導入管37を吐出管部22に連結し、その不活性ガス導入管37経由で吐出管部22に常に窒素ガスが供給される。このため、外気に近い吐出管部22を通過する金属溶湯Mが外気中の酸素によって酸化される事態が極力回避される。
射出スリーブ41への所要量の金属溶湯Mの供給が完了したら、開閉弁19を閉じて窒素ガス供給を停止すると共に、開閉弁27を開いて加圧室12の密閉状態を解除する。すると、加圧室12内の気相圧力が低下し、加圧室12から導管20への金属溶湯Mの圧送が停止される。加圧室12の内圧低下に伴って導管20内の湯面が次第に下がるに従い、ガス連通管26経由で導管本体部21の先端付近に逃がされた窒素ガスが湯面の下がった導管20内に補充されるため、導管20内に残留する金属溶湯Mの湯面が酸化されることはない。
金属溶湯Mの供給停止後、図2に示すように、射出スリーブ41を注湯位置から射出位置に切替え配置すると共に、吐出管部22を吐出位置から除去位置に切替え配置する。すると、導管20の先端で首折れした吐出管部22の吐出口33が外部噴射ノズル39の近傍に配置される。このとき、その吐出口33及び外部噴射ノズル39の直下に廃物回収ボックス28を設置する。この廃物回収ボックス28は、除去位置に配置された吐出管部22の吐出口33が向けられた溶湯受容れ領域以外の領域に相当する。
続いて、切換弁35を操作して第2の不活性ガス導入管37経由での窒素ガス導入を遮断すると共に高圧エア導入管36から高圧エアを吐出管部22に導入する。そして、ストレートパイプ状の吐出管部22内でその後端から先端(吐出口33)に向けた高圧エア流を生じさせることにより、エアの勢いで吐出管部22の内壁に残留付着する金属溶湯Mを吐出口33にまで押し出す。それと同時に、外部噴射ノズル39からも高圧エアを吐出口33に向けて噴射する。これにより、吐出口33から液だれ状に垂れ下がった金属溶湯M及びその酸化物等を吹き飛ばし、吐出口33から強制除去する。外部噴射ノズル39は吐出口33の向きに対し略直交方向から高圧エアを噴射するように角度設定されているため、高圧エア噴射による金属溶湯等の吹き飛ばし効率は非常に高い。吐出口33から吹き飛ばされた金属溶湯等は、廃物として廃物回収ボックス28に回収される。
なお、給湯停止後の内部噴射機構(35,36)及び外部噴射ノズル39による高圧エア噴射処理時においても、ヒータ34による加熱又は保温は継続されるため、吐出管部22内での金属溶湯等の流動性は十分に維持される。高圧エアにより却って金属溶湯等の凝固が促進されて吐出管部22内に固着するようなことはない。
このように本実施形態では、導管20を介しての金属溶湯Mの供給が完了するたびに、内部噴射機構(35,36)及び外部噴射ノズル39による高圧エア噴射処理を行って、吐出管部22の内壁に金属溶湯が残留付着したり吐出口33から酸化物等の凝固物が垂れ下がり残留したりするのを極力防止している。つまり、全ての操作の終了時には、少なくとも導管20の出口付近を構成する吐出管部22は清浄な状態に保たれる。このように本実施形態によれば、導管の吐出口33に酸化物等の凝固物が付着することがなく、又、吐出管部22の内壁に金属が残留付着して酸化膜として堆積することもほとんどない。それ故、次回給湯時に金属溶湯M以外の酸化物等の付着物が射出スリーブ41内に混入するのを確実に防止して、鋳造品の品質を維持することができる。また、吐出管部22が常に清浄な状態に保たれるため、吐出口33の清掃等のメンテナンス作業をかなり省略でき、保守管理コストの低減を図ることができる。
(変更例)本発明の実施形態を以下のように変更してもよい。
上記実施形態において、導管本体部21のヒータ25や吐出管部22のヒータ34を、保温用の断熱材等で置換してもよい。
上記実施形態において、高圧エア導入管36や外部噴射ノズル39から噴射されるガスは高圧エアに限定されず、窒素ガス又はアルゴンガス等の不活性ガスであってもよい。また、高圧エア導入管36や外部噴射ノズル39から噴射されるガスは、予め加温された高温のガスであることは好ましい。高温の噴射ガスは、吐出管部22における金属溶湯等の流動性維持に役立つ。
給湯時における金属溶湯供給装置の概略断面図。 給湯後の高圧エア噴射処理時における金属溶湯供給装置の概略断面図。
符号の説明
11…溶解保持炉、12…加圧室、13…密閉容器、18…第1の不活性ガス導入管、20…導管、21…導管本体部、22…吐出管部、23…導管入口、25…ヒータ(加熱又は保温の手段)、28…廃物回収ボックス、33…吐出口(導管出口)、34…ヒータ(加熱又は保温の手段)、35…切換弁、36…高圧エア導入管(35,36は内部噴射機構を構成する)、37…第2の不活性ガス導入管、39…外部噴射ノズル、41…鋳造機の射出スリーブ41(溶湯受容れ領域)、M…金属溶湯。

Claims (5)

  1. 金属溶湯を一時収容してガス加圧するための加圧室と、その加圧室から溶湯受容れ領域に金属溶湯を導くための導管とを備えた金属溶湯供給装置であって、
    前記導管の吐出口付近には、その吐出口に向けてガスを噴射するための外部噴射ノズルが設けられていることを特徴とする金属溶湯供給装置。
  2. 前記吐出口を構築する前記導管の吐出管部は少なくとも、その吐出口が前記溶湯受容れ領域に対して向けられる吐出位置と、吐出口が前記溶湯受容れ領域以外に対して向けられる除去位置との間を切替え配置可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属溶湯供給装置。
  3. 前記外部噴射ノズルは、前記除去位置に配置された吐出管部の吐出口付近において、その吐出口の向きに対し略直交する方向からガスを噴射するように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の金属溶湯供給装置。
  4. 金属溶湯を一時収容してガス加圧するための加圧室と、その加圧室から溶湯受容れ領域に金属溶湯を導くための導管とを備えた金属溶湯供給装置であって、
    前記導管の吐出口付近には、その吐出口に向けてガスを噴射するための外部噴射ノズルが設けられており、
    前記導管の一部には、当該導管内においてその吐出口に向けたガス流を生じさせるための内部噴射機構が設けられていることを特徴とする金属溶湯供給装置。
  5. 前記吐出口を構築する前記導管の吐出管部は少なくとも、その吐出口が前記溶湯受容れ領域に対して向けられる吐出位置と、吐出口が前記溶湯受容れ領域以外に対して向けられる除去位置との間を切替え配置可能に構成されており、
    前記外部噴射ノズルは、前記除去位置に配置された吐出管部の吐出口付近において、その吐出口の向きに対し略直交する方向からガスを噴射するように設けられており、
    前記内部噴射機構は、前記除去位置に配置された吐出管部内においてその吐出口に向けたガス流を生じさせることを特徴とする請求項4に記載の金属溶湯供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008221312A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Honda Motor Co Ltd 遠心鋳造装置
EP2283950A1 (de) * 2009-08-12 2011-02-16 Strikowestofen Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Dosieren von geschmolzenem Metall
CN103418783A (zh) * 2012-05-18 2013-12-04 无锡蠡湖叶轮制造有限公司 重力铸造定量炉用咀
CN108472721A (zh) * 2016-01-08 2018-08-31 史杰克西股份有限公司 用于计量熔融物料的装置和方法

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