JP6171138B2 - 溶湯容器内の溶湯流出方法 - Google Patents

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本発明は、溶融金属(以下、溶湯という)を収容する溶湯容器内の溶湯を他の容器等に流出する溶湯の流出方法に関するものである。
金属の連続鋳造において、取鍋からタンディッシュに溶湯を流出する際に、又は、タンディッシュから鋳型に溶湯を流出する際には、取鍋又はタンディッシュの底部に取り付けられた開孔システムであるバルブを開にして溶湯をタンディッシュ又は鋳型に流出する。
このとき用いられる開孔システムの一つとして、スライディングノズルゲート方式と呼ばれる溶湯の流量制御を行うための開孔システムがある。この開孔システムは、溶湯容器の底部に設けられた、溶湯容器内部と連通する上ノズル孔を有する上ノズルと、次工程へとつなぐ部分としての下ノズル孔を有する下ノズルと、これらの上ノズルと下ノズルとの間に設けられる、いわゆるゲートを構成し、それぞれプレート孔を有する固定プレートである上プレート及び摺動プレートである下プレートとから構成されている。溶湯容器の溶湯流出孔は、この上ノズルの上ノズル孔、上プレートの上プレート孔、下プレートの下プレート孔及び下ノズルの下ノズル孔で形成されている。そして溶湯容器内の溶湯を出湯する際に、摺動プレートである下プレートをスライドさせ上プレートの溶湯流出孔と下プレートの溶湯流出孔を合わせることで開の状態にして出湯する。このとき、下プレートのスライド調節で溶湯流出孔の大きさを調節することで溶湯の流量制御を行うことができる。
大部分の溶湯を出湯させた後、ノロ等を含む一部の溶湯を残して、下プレートを摺動させて溶湯流出孔を閉の状態にする。その後、取鍋内に残留した前記ノロを含む溶湯を、取鍋を傾けることにより、ノロパン(「ノロ鍋」ともいう)或いはドライピット(「スラグ畠」ともいう)に排出される。これにより、溶湯に含まれるノロ等を排出する。
溶湯が溶湯容器内に注入され、保持されている間は、溶湯流出孔は閉の状態にある。この状態で溶湯流出孔に詰め物が無い場合には、溶湯流出孔にも溶湯が入り込む。具体的には、溶湯流出孔を区画する上ノズルと上プレートの上ノズル孔及び上プレート孔に前記溶湯が侵入し、溶湯で満たされる。溶湯流出孔は溶湯容器の壁あるいは底部に設けられているため、前記溶湯は溶湯容器で冷却され、冷却されることにより凝固し、溶湯流出孔に凝固した金属が詰り、溶湯が流出しない初期閉塞が起こる虞がある。この初期閉塞を防止する方法として、予め上ノズルの上ノズル孔と上プレートの上プレート孔に詰物(以下、充填物という)を充填し、溶湯流出孔を開にする直前に前記充填物にガスを噴射することでガスの圧力により前記充填物を上ノズル孔と上プレート孔からなる溶湯流出孔から吹き飛ばし、溶湯湯面に浮上させ、前記溶湯流出孔を開孔し溶湯を流出するという方法がある(例えば、特許文献1参照)。
前記ガスを噴射するため、上プレートにはその上プレート孔の内周面に複数開口するガス吹き込み細孔が設けられている。また他の方法として、溶湯流出孔が閉の状態において、下プレート摺動により上ノズルと上プレートの上ノズル孔及び上プレート孔と合致する下プレート摺動面にガス吹き込み細孔が設けられている場合もある。ガス供給源よりガスがガス導入通路に供給されることにより、上ノズルと上プレートの上ノズル孔及び上プレート孔からなる溶湯流出孔にガスが噴射され、前記ガスの圧力で充填物を前記溶湯流出孔より除去する。
充填物を使用しない方法としては、摺動盤孔をずらした閉の状態で摺動盤孔に設けたガス導入通路より少量のガスを溶湯流出孔に供給して溶湯流出孔内の溶湯を入れ変え溶湯の凝固を防止するものもある(特許文献2参照)。
出湯ノズル孔ではないポーラスプラグを持つガス吹き込み装置を備えた取鍋の溶湯凝固によるポーラスプラグの詰まりを防止する取鍋として蓄圧ボンベを持つ取鍋が知られている(特許文献3参照)。
特開昭63−238971号公報 実開昭54−69110号公報 特開2004−223575号公報
ここで、溶湯流出が開始されると溶湯が上ノズルの上ノズル孔及び上プレートの上プレート孔を通過する。この際、上述のようにガス吹き込み細孔が上プレートの通孔の内周面に設けられている場合は、ガス吹き込み細孔に溶湯が流入してしまう虞がある。また、溶湯流出終了後も上ノズルと上プレートの上ノズル孔及び上プレート孔内に残留するノロ等を含む一部の溶湯が、ガス吹き込み細孔に流入してしまう虞もある。そして、溶湯がガス吹き込み細孔に流入し冷却凝固してしまうと、ガス導入通路に詰りが生じ、ガス供給源よりガス導入通路開口を介して充填物にガスを噴射することが不能となる。ガス吹き込み細孔が下プレートの摺動面に設けられている場合も同様である。
そして、ガス吹き込み細孔は細孔であるため、酸素洗浄等では流入した溶湯等を除去することは困難である。そのため、ガス吹き込み細孔を有するプレートは再利用がすることができず、溶湯容器に溶湯を注入し、保持し、流出する1チャージ毎にガス吹き込み細孔を有するプレートの交換を行わなければならなかった。
本発明の課題は、上記の問題点に鑑み、溶湯流出開始後から溶湯等によるガス吹き込み細孔への流入凝固を抑制し、ガス吹き込み細孔の閉塞を防止する。さらに、前記ガス吹き込み細孔の閉塞を防止することでガス吹き不能を回避し、プレートの再利用を実現する。そして、プレートの交換を行わずに溶湯容器の繰り返し使用を可能にすることにある。
上記課題を解決するための本発明の溶湯容器内の溶湯流出方法は、溶湯容器の溶湯流出孔に予め粉粒状の充填物を充填し、前記溶湯流出孔を閉じた状態で前記溶湯容器内に溶湯を貯留させ、前記溶湯流出孔を開にする直前に前記溶湯流出孔にガス導入通路のガス吹き込み細孔よりガスを供給して前記充填物を前記溶湯湯面に浮上させ、次いで前記溶湯流出孔を開にして前記溶湯容器内の前記溶湯を流出する溶湯容器内の溶湯流出方法において、前記溶湯容器は、ガス源から前記ガス導入通路を介してガス吹き込みを行う配管と、該配管から供給されるガスを蓄圧する機能を有する蓄圧ボンベと、該配管を介してガス吹込の開始時に、又はガス吹込中に、該蓄圧ボンベにガスを蓄圧し、該配管を通してガス吹込の終了時に、該蓄圧ボンベに蓄圧されたガスのガス吹込が可能な機能を有する、ガスの供給を制御する制御ユニットと、を有し、前記溶湯流出孔を開にした後や前記溶湯を流出した後も前記ガス導入通路に少量のガスを供給し続け前記ガス吹き込み細孔よりガスを放出して前記ガス吹き込み細孔に溶湯が凝結付着しないようにすることを特徴とする。
溶湯容器とは溶湯を収容する容器のことであり、取鍋やタンディッシュ等をいう。溶湯流出孔とは、溶湯容器の底部等に設けられる通孔を意味し、通常、溶湯が次工程の溶湯容器に流出されるときに通過する上ノズル、上プレート、下プレート、下ノズルの通過孔のことを意味する。充填物には、ガス吹きにより除去された後溶湯の湯面に浮上することが望まれるため、溶湯より比重の小さい砂等が好ましい。また、溶湯汚染の原因にならないためにも溶湯に溶解しない物質が好ましい。ガス吹き込み細孔は、溶湯流出孔の内周面に開口する細孔であり、上プレートに設けられるのが好ましい。しかし、下プレートの摺動面等の他の部分に設けることもできる。
本発明では、溶湯流出孔を開の状態にして溶湯を溶湯流出孔より流出させる間や、溶湯容器から溶湯が流出した後にもガス導入通路に少量のガスを供給し続け前記ガス吹き込み細孔からガスを放出し、放出されるガスの圧力で前記ガス吹き込み細孔に溶湯が流入し冷却凝固することを抑制し、前記ガス吹き込み細孔及び前記ガス導入通路の閉塞を防止する。
ここで、前記上ノズルは耐火物製であることが好ましく、また前記上ノズルの下端に上プレートが固定されており、前記上プレートの通孔の内周面に開口した前記ガス導入通路が設けられ、前記上プレートの通孔を介して前記上ノズルのノズル孔にガスが供給されることが好ましい。
溶湯流出孔が開の状態により溶湯が流出開始された後も、この溶湯流出孔にガス導入通路のガス吹き込み細孔からガスが供給し続けられるため、前記ガスの圧力により前記ガス吹き込み細孔に溶湯が流入することを抑制することができる。その結果、ガス導入通路にガスが供給されないためにガス導入通路に溶湯が流入することで起きていた溶湯の冷却凝固付着による、前記ガス導入通路の閉塞を防止することが出来る。
またこれにより、前記ガス吹き込み細孔が閉塞せずに開口しているため、再び溶湯流出孔を閉にすると共に溶湯流出孔に砂等を詰め、新たな溶湯を注ぎ入れて次のチャージが可能となる。その結果、以前には1チャージ毎にガス導入通路を区画するプレート等の部品を交換しなければならなかったが、本発明の方法によりガス導入通路の閉塞を防止することができることで、プレート等の再利用が可能となり、溶湯容器の大きな補修をすることなく再び溶湯容器を使用でき、経済的にも優れることとなる。
実施形態1に係る溶湯の流出方法を実施するためのスライディングノズルゲート装置の要部を示す模式図である。 実施形態2に係る取鍋の側方視図である。 実施形態2に係る取鍋の配管構造の説明図である。 実施形態3に係る溶湯の流出方法を実施するための装置を示す概念図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面とともに説明する。なお、本実施例はこれらに限定されるものではない。
(実施形態1)
実施形態1に係る溶湯の流出方法を図1に示す模式図により説明する。図中、取鍋15は溶湯容器であり、溶湯を収容できるよう上部が開放されたほぼバケツ状である。取鍋15の基本構造は任意であるが、例えば、強度を確保するため金属などから構成された外郭と、その内部に画成された耐熱材料からなる溶湯収容部のような2重構造とからなる。また、取鍋15は溶湯を収容し、プラント内で運搬するための容器として構成されている。
取鍋15内には一次精錬で溶融された金属である、例えば、鉄、アルミニウム等の溶湯14が貯留されている。取鍋15の底部には前記溶湯14を流出するための溶湯流出孔12が形成されている。そして、溶湯14を取鍋15で精錬された後(二次精錬・取鍋精錬という)、溶湯流出孔12から図示しないタンディッシュに溶湯14が流出される。
溶湯流出孔12は上ノズル13の上ノズル孔121と上プレート22の上プレート孔122で区画されている。上ノズル13は耐火物製であり、上プレート22に嵌合されている。そして、上プレート22の下にスライディングノズル23が取り付けられている。
スライディングノズル23は、上プレート22の下に設けられた摺動プレートである下プレート21と、下プレート21に嵌合されている下ノズル19を備える。そして、前記スライディングノズル23に設けられる溶湯流出孔18は前記下プレート21の下プレート孔182と前記下ノズル19の下ノズル孔181で区画されている。
この下プレート21を左右にスライドさせ、溶湯流出孔12と溶湯流出孔18とを連通させることで溶湯14を流出することができ、また、下プレートのスライド調節により連通する溶湯流出孔の大きさを調節し、溶湯の流量抑制を行うことができる。溶湯を流出しない状態においては、下プレート21は溶湯流出孔12と溶湯流出孔18とを連通させず閉塞する。
下プレート21の下端には下ノズル19が取り付けられており、取鍋15内の溶湯14がこの下ノズル19を介してタンディッシュ内に流出される。下ノズル19は流出される溶湯14が大気による酸化汚染されないために、タンディッシュ内に流出した溶湯14に浸漬されるロングノズルであることが好ましい。
上ノズル13の上ノズル孔121と上プレート22の上プレート孔122で区画される溶湯流出孔12内には、取鍋15に溶湯14を貯留させる前に予め充填物11が充填されており、上ノズル13の上ノズル孔121と上プレート22の上プレート孔122に溶湯14が流入することを防止し、溶湯14の冷却凝固による溶湯流出孔12の初期閉塞を防止する。
上プレート22にはガス導入通路17が備えられており、このガス導入通路17に図示しないガス供給手段からガスが供給される。そして、前記ガスは上プレート22の上プレート孔122の内周面に複数開口しているガス吹き込み細孔20から噴射され、上ノズル13の上ノズル孔121と上プレート22の上プレート孔122で区画される溶湯流出孔12内に予め充填していた充填物11を前記ガスの圧力で除去する。
実施形態1の方法について説明する。
スライディングノズル23の下プレート21によって溶湯流出孔12を閉塞させ、上ノズル13の上ノズル孔121と上プレート22の上プレート孔122とで区画される溶湯流出孔12内に充填物11を充填させておき、取鍋15内に溶湯14を貯留させる。
溶湯14をタンディッシュに流出する直前に、ガス供給手段からガス導入通路17を介して上プレート22の上プレート孔122の内周面に複数開口するガス吹き込み細孔20より溶湯流出孔12内にガスを噴射する。前記ガスは、溶湯14に悪影響を及ぼさせないため、アルゴンガスや窒素ガスのような不活性ガスを用いることが好ましい。
上述により、充填物11はガスの浮上効果により溶湯14の湯面に浮上する。充填物11は、例えば、砂等の溶湯14に融解されにくく、溶湯14よりも比重の小さい物質を使用することが好ましい。この結果、溶湯14より比重の小さい充填物11が溶湯の湯面に浮上する。
このようにして、充填物11を上ノズル13の上ノズル孔121と上プレート22の上プレート孔122で区画される溶湯流出孔12内から除去した直後に、下プレート21をスライドさせ、溶湯流出孔12と溶湯流出孔18とを連通させ、溶湯14を次工程に流出させる。実施形態1では、充填物11を除去するためのガス吹き細孔20を上プレート22の上プレート孔122に設けているが、上ノズル13の上ノズル孔121の内周面に設けることも望ましい。
ここで、充填物11を除去するのに使用した、ガス導入通路17を介してガス吹き込み細孔20より溶湯流出孔12内に供給されたガスを、さらに溶湯流出孔12と溶湯流出孔18とを連通し、溶湯14の流出開始状態後も供給し続ける。
大部分の溶湯14を出湯させた後、ノロ等を含む一部の溶湯14を残して、下プレート21を摺動させて溶湯流出孔12を閉の状態にする。その後、取鍋内に残留した前記ノロを含む溶湯を、取鍋15を傾けることにより、ノロパン(「ノロ鍋」ともいう)或いはドライピット(「スラグ畠」ともいう)に排出される。これにより、溶湯に含まれるノロ等を排出する。そして、取鍋内に残留したノロ等を含む溶湯を排出するこの工程においても、ガス吹き込み細孔20より溶湯流出孔12内に前記ガスを供給し続ける。溶湯14を次工程に流出後の取鍋15は、例えば、酸素洗浄するため鍋整備場に移動させられるが、この際プラント内のガス供給源から上プレート22に備えられたガス導入通路17が離脱される。
この時、上プレート22に備えられたガス導入通路17にガスを供給し続ける為に、例えば、取鍋15に蓄圧ボンベを設け、この蓄圧ボンベからガスを供給することができる。蓄圧ボンベ以外の他のガス供給手段であっても良い。
(実施形態2)
図2は実施形態2に係る蓄圧ボンベを持つ取鍋の側方視図(要部断面図)である。取鍋100は、溶湯を収容できるように上部が開放されたほぼバケツ状の取鍋本体10を有している。取鍋本体10の基本構造は任意であるが、たとえば、強度を確保するため金属などから構成された外殻と、その内部に画成された耐熱材料からなる溶湯収容部のような2重構造とする。
取鍋本体10の底部には溶湯を取り出すためのスライディングノズル装置5を備え、取鍋本体10の外殻には蓄圧ボンベ3と制御ユニット30とが固定されている。取鍋本体10の外殻と制御ユニット30の間には、図2に示すように、断熱材6が配設されている。断熱材6は、耐熱樹脂や多孔質の焼成材など断熱効果の高い材質から構成するとよい。
取鍋本体10の底部には出湯ノズル50が装着され、出湯ノズル50にはスライディングノズル装置5が装着されている。
スライディングノズル装置5は、固定盤孔51aを備える固定盤51と、摺動盤孔52aを備え固定盤51の下面に摺動可能に装着された摺動盤52を備えている。
固定盤51には固定盤孔51aの内周壁に開口するガス吹き込み細孔を有するガス導入通路53が形成されている。
図3は、ガス源からガスが供給される供給口31〜スライディングノズル装置5の間の配管の構成を詳細に示している。
ガス源と接続する供給口31からの配管は、制御ユニット30に入る。制御ユニット30のフィイルター307を経由して蓄圧ボンベ3へ向かう配管とスライディングノズル装置5へ向かう配管に分岐する。蓄圧ボンベ3を有する配管と、蓄圧ボンベ3を介さずスライディングノズル装置5に向かう配管は図示のように並列の接続関係となっている。
蓄圧ボンベ3に向かう配管には逆止弁351が、スライディングノズル装置5向かう配管には逆止弁352がそれぞれ配設されている。逆止弁351、352、あるいは後述の逆止弁353は、矢印の方向へのみガスの流通を許容するように構成されている。
逆止弁351を経た配管は、さらに、蓄圧ボンベ3へ向かう配管とスライディングノズル装置5に向かう配管に再分岐する。再分岐で蓄圧ボンベ3へ向かう配管は、蓄圧ボンベ3に連結されている。再分岐してスライディングノズル装置5へ向かう配管には、まず安全弁301が配置される。この安全弁301の下流には、さらにプラントのガス源または蓄圧ボンベ3からの供給ガス圧を測定する圧力計302、圧力調整弁303、圧力調整後の供給ガス圧を測定する圧力計304、スライディングノズル装置5へのガス流量を制御するニードルバルブ305、及び逆止弁353が配置されている。逆止弁353を経た配管は、逆止弁352の下流の位置においてスライディングノズル装置5に向かう配管に合流している。なお、圧力計302及び圧力計304は脱着式である。
次に本実施形態の方法を説明する。先ず、摺動盤孔52aを固定盤孔51aからずらして閉状態にして固定盤孔51aと出湯ノズル孔50aに充填物として耐火砂9を充填する。次に溶融金属を取鍋本体10に受湯する。供給口31に外部ガス源を接続し、外部ガス源のバルブを開く。すると、供給口31に供給されたガスはガス吹き込み細孔が開口するガス導入通路53と蓄圧ボンベ3に向かう。ガス導入通路53に向かったガスは固定盤孔51aに達し、耐火砂9を出湯ノズル孔50aと固定盤孔51aから吹き飛ばして溶湯の湯面に浮上させる。一方、蓄圧ボンベ3に向かったガスは蓄圧ボンベ3に貯蔵される。耐火砂9がなくなると溶湯が出湯ノズル孔50aと固定盤孔51a流れ込み注湯スタンバイ状態になる。
次に、供給口31を外部ガス源から切り離して鋳型等に移動し摺動盤52を摺動させて摺動盤孔52aと固定盤孔51aを連通させて開状態にして注湯する。この間も蓄圧ボンベ3からガス導入通路53のガス吹き込み細孔にガスが供給される。
鋳型等への注湯が終了したら、摺動盤孔52aを固定盤孔51aからずらして閉状態にして取鍋本体10を傾けて取鍋本体10の底部に残った溶湯やノロ等を排出して一連の動作が終了する。溶湯やノロ等を排出する間も蓄圧ボンベ3からガス導入通路53にガスが供給される。
上記のように、注湯中に供給口31を外部ガス源から切り離しても、蓄圧ボンベ3からガス導入通路53にガスが継続して供給されるので、注湯中に溶湯がガス導入通路53のガス吹き込み細孔に流れ込むことが抑制される。
また、注湯後も残った溶湯やノロ等が排出されるまで蓄圧ボンベ3からガス導入通路53にガスが継続して供給されるので、残余の溶湯やノロ等がガス導入通路53に流れ込むことが抑制される。
(実施形態3)
実施形態3に係る溶湯の流出方法を図4に示す模式図により説明する。この実施形態においては、上プレート22ではなく下プレート21にガス導入通路24が備えられており、このガス導入通路24に図示しないガス供給手段からガスが供給される。そして、前記ガスは、溶湯流出孔12が閉の状態での上プレート22の上プレート孔220と相対する下プレート21の摺動面に複数開口しているガス吹き込み細孔20から噴射される。これにより、上ノズル13の上ノズル孔121と上プレート22の上プレート孔220で区画される溶湯流出孔12内に予め充填していた充填物11を前記ガスの圧力で除去する。
実施形態3の方法について説明する。
スライディングノズルの下プレート21によって溶湯流出孔12を閉塞させ、上ノズル13の上ノズル孔121と上プレート22の上プレート孔220とで区画される溶湯流出孔12内に充填物11を充填させておき、取鍋15内に溶湯14を貯留させる。
溶湯14をタンディッシュに流出する直前に、ガス供給手段からガス導入通路24を介して、溶湯流出孔12が閉の状態での上プレート22の上プレート孔122と相対する下プレート21の摺動面に複数開口しているガス吹き込み細孔20より溶湯流出孔12内にガスを噴射する。
上述により、充填物11はガスの吹き上げ効果により溶湯14の湯面に浮上する。充填物11は、例えば、砂等の溶湯14に融解されにくく、溶湯14よりも比重の小さい物質を使用することが好ましい。この結果、溶湯14より比重の小さい充填物11が溶湯湯面に浮上する。
このようにして、充填物11を上ノズル13の上ノズル孔と上プレート22の上プレート孔で区画される溶湯流出孔12内から除去した直後に、下プレート21をスライドさせ、溶湯流出孔12と溶湯流出孔18とを連通させ、溶湯14を次工程に流出させる。
ここで、充填物11を除去するのに使用した、ガス導入通路24を介してガス吹き込み細孔20より供給されたガスを、さらに溶湯14の流出開始状態後も供給し続ける。
大部分の溶湯14を出湯させた後、ノロ等を含む一部の溶湯14を残して、下プレート21を摺動させて溶湯流出孔12を閉の状態にする。その後、取鍋内に残留した前記ノロを含む溶湯14を、取鍋15を傾けることにより、ノロパン(「ノロ鍋」ともいう)或いはドライピット(「スラグ畠」ともいう)に排出される。これにより、溶湯14に含まれるノロ等を排出する。そして、取鍋内に残留したノロ等を含む溶湯14を排出するこの工程においても、ガス吹き込み細孔20より溶湯流出孔12内に前記ガスを供給し続ける。溶湯14を次工程に流出後の取鍋15は、例えば、酸素洗浄するため鍋整備場に移動させられるが、この際プラント内のガス供給源から下プレート21に備えられたガス導入通路24が離脱される。
11・・充填物、 12・・溶湯流出孔、 121・・上ノズル孔、 122・・上プレート孔、 13・・上ノズル、 14・・溶湯、 15・・取鍋、 16・・耐火物、 17・・ガス導入通路、 18・・溶湯流出孔、 181・・下ノズル孔、 182・・下プレート孔、 19・・下ノズル、 20・・ガス吹き込み細孔、 21・・下プレート、 22・・上プレート、 23・・スライディグノズル、 24・・ガス供給管、 25・・主配管、 26・・制御部、 27・・蓄圧ボンベ、 28・・蓄圧ボンベ式ガス吹き込み装置、 29・・ガス供給源、 30・・開閉弁、 31・・逆止弁、 32・・安全弁

Claims (2)

  1. 溶湯容器の溶湯流出孔に予め粉粒状の充填物を充填し、前記溶湯流出孔を閉じた状態で前記溶湯容器内に溶湯を貯留させ、前記溶湯流出孔を開にする直前に前記溶湯流出孔にガス導入通路のガス吹き込み細孔よりガスを供給して前記充填物を前記溶湯湯面に浮上させ、次いで前記溶湯流出孔を開にして前記溶湯容器内の前記溶湯を流出する溶湯容器内の溶湯流出方法において、
    前記溶湯容器は、ガス源から前記ガス導入通路を介してガス吹き込みを行う配管と、該配管から供給されるガスを蓄圧する機能を有する蓄圧ボンベと、該配管を介してガス吹込の開始時に、又はガス吹込中に、該蓄圧ボンベにガスを蓄圧し、該配管を通してガス吹込の終了時に、該蓄圧ボンベに蓄圧されたガスのガス吹込が可能な機能を有する、ガスの供給を制御する制御ユニットと、を有し、
    前記溶湯流出孔を開にした後や前記溶湯を流出した後も前記ガス導入通路に少量のガスを供給し続け前記ガス吹き込み細孔より前記溶湯流出孔にガスを放出して前記ガス吹き込み細孔に溶湯が凝結付着しないようにすることを特徴とする溶湯容器内の溶湯流出方法。
  2. 前記溶湯流出孔は、前記溶湯容器に設けられた耐火物製の上ノズルの上ノズル孔と、前記上ノズルの下端に固定された上プレートに設けられた上プレート孔を有し、前記ガス導入通路は前記上プレートに設けられている請求項1に記載の溶湯容器内の溶湯流出方法。
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