JP2005211845A - 水素化芳香族類の脱水素触媒及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 290〜350℃という比較的低い反応温度で水素化芳香族類の転化率90%以上を達成でき、しかも、98%以上の高い反応選択性を有し、長期に亘って安定的に水素化芳香族類の脱水素反応を行うことができる脱水素触媒及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 水素化芳香族類を脱水素して対応する芳香族類と水素とを回収するために用いる脱水素触媒であり、表面積150m2/g以上、細孔容積0.55cm3/g以上、平均細孔径90〜300Å、及び細孔径90〜300Åの占有率が60%以上である多孔性γ-アルミナ担体に、白金等の触媒金属が、必要により更にアルカリ性金属が担持されている水素化芳香族類の脱水素触媒であり、また、多孔性γ-アルミナ担体に白金等の触媒金属の化合物の溶液を含浸させて乾燥したのち焼成し、得られた触媒金属担持焼成物にアルカリ性金属の化合物の溶液を含浸させて乾燥し、次いで得られたアルカリ性金属担持乾燥物を焼成することなく水素還元する水素化芳香族類用脱水素触媒の製造方法である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、デカリン等の水素化芳香族類を脱水素して対応する芳香族類と水素とを回収するために用いる水素化芳香族類の脱水素触媒及びその製造方法に関する。
近年、定置型燃料電池、水素自動車、燃料電池自動車等の水素エネルギー利用技術の開発や実用化が進み、これらの定置型燃料電池、水素自動車、燃料電池自動車等にその燃料としての水素を供給するための水素貯蔵・輸送技術の開発が精力的に進められている。また、燃料電池自動車に水素を供給するインフラとしては、各種の水素ステーションの開発が実証段階にあり、メタノールやナフサ等の化石燃料をステーション内で改質して水素を得るオンサイト型水素ステーションと電解副生水素等の水素を圧縮又は液化してステーションに輸送するオフサイト型水素ステーションとに大別される。
しかしながら、前者のオンサイト型水素ステーションでは、改質時に一酸化炭素(CO)が多量に副生するため、最終的に相当量の二酸化炭素(CO2)が不可避的に排出されるという問題がある。そして、一次エネルギーを二次エネルギーである水素に転換して利用する大きな目的は、硫黄化合物や窒素化合物の排出抑制ばかりではなく、温暖化ガスである炭酸ガスの排出抑制にもあり、むしろ炭酸ガスの排出抑制がその第1目的と考えられる。従って、化石燃料を地理的に分散した水素ステーションで改質することは、二酸化炭素排出抑制の観点から好ましくない。
また、後者のオフサイト型水素ステーションでは、水素が外部から輸送されるが、この際の方法としては圧縮水素又は液化水素が検討されている。圧縮水素については、現在、350気圧までの圧力容器が実証段階にあって燃料電池自動車に積載されているが、圧力容器の容積に制限があって積載量が少ないため、今後700気圧に向けた開発が進められる方向にある。また、液体水素は−253℃の超低温を常に維持する必要があると共に、ボイルオフによる水素のロスが大きくて実用化は困難であると考えられている。
上記の如き背景に基づき、炭酸ガスをまとめて、かつ、容易に処理できるように、水素を一箇所で効率良く製造し、安全かつ効率的に使用場所まで貯蔵・輸送する方法の開発が望まれている。そして、このような要請に応えるものとして、例えばシクロヘキサン等の液状水素化芳香族類を可逆水素化・脱水素対としての水素貯蔵媒体として利用するケミカルハイドライド法がある。この方法による水素の貯蔵・輸送システムは、常温・常圧で液化水素と同等以上の貯蔵密度を有し、350気圧や700気圧等の圧縮水素や超低温を維持する必要がある液化水素の方法に比べて、潜在的な危険が極めて少なく、安全性の高いシステムであると考えられている。
しかしながら、水素化芳香族類を脱水素して、使用場所で水素を製造する際に安定的に作動する脱水素触媒の開発が完成されておらず、これまでに技術的にも確立されていないのが現状であった。また、システムをより経済的に成立させるためには、脱水素反応の吸熱を、比較的に低い反応温度で供給することができる高活性な触媒の開発が望まれている。
東京理化大学の斎藤泰和教授らの研究グループは、熱源の問題と触媒劣化の問題を解決すべく、過熱液膜法と呼ばれる液相と気相の中間的な液膜状態を反応場に用いることによって、平衡規制を逃れて200℃程度での低温で脱水素反応を行う方法を提案している(斉藤泰和、「表面」VOL.33, No.1, 1-9 (1995))。
また、特開2002-134,141号公報には、この方法により水素を製造するシステムが開示されており、例えばトルエン等の液状有機水素貯蔵体を収容する水素貯蔵体収容部と、メチルシクロヘキサン等の液状有機水素供給体(水素化芳香族類)を収容する水素供給体収容部と、金属担持触媒を有して液状有機水素貯蔵体の水素化反応及び液状有機水素供給体の脱水素反応を行う反応容器と、上記の水素貯蔵体収容部又は水素供給体収容部から上記反応容器に液状有機水素貯蔵体又は液状有機水素供給体を必要時に供給する供給手段と、上記反応容器で生成した水素を分離する水素分離器とを備え、金属担持触媒による液状有機水素貯蔵体の水素化反応及び液状有機水素供給体の脱水素反応を利用して水素の貯蔵又は供給を行う水素の貯蔵・供給システムが提案されている。
更に、「触媒」Vol.43, No.4, 259-263(2001)には、炭素担持金属触媒に適量のデカリンを滴下しつつ沸騰加熱すると、速やかにナフタレンと水素が生成し、高い転化率と熱利用率を達成できることが記載されている。
この過熱液膜状態を反応場として利用する方法は、非常に効率的な方法であるが、反応場を実際の反応器の中で維持するための反応器及びその制御方法と、反応器のコンパクト化が開発要素と考えられることから、簡便な固定床型反応器で比較的に低温で使用できる高活性な脱水素触媒の開発による解決が最もシンプルな解決策となる。ケミカルハイドライド法は、1980年代にカナダとヨーロッパによるユーロ・ケベック計画において、既に優れたシステムとして取り上げられ、液化水素法と共に検討された経緯がある。当時の脱水素触媒の研究は、既存のPt担持アルミナ系脱水素触媒、Pt-Re等のバイメタルをアルミナに担持した改質触媒、ゼオライト触媒等が中心に検討されている。
Coughlinらは、Pt-Reのバイメタルをアルミナ担体に担持させた改質触媒についてメチルシクロヘキサン(MCH)の脱水素反応への適用を検討し、Ptのみをアルミナ担体に担持した触媒に比べて寿命が長く、コークの析出量が少ないことを報告している。反応温度:500℃、常圧、WHSV:0.14g-MCH/h/g-catの反応条件の下に原料混合ガスをH2/N2/MCH=9/9/1のモル比で供給している。反応成績は、初期においてMCH転化率が双方の触媒共に100%に近い値を示すが、20時間程度で90%(Pt-Re担持触媒)及び75%(Pt担持触媒)に劣化している(R.W.Coughlin, K.Kawakami, Akram Hasan, Journal of Catalisis, Vol.88, 150-162 (1984))。
Jothlmurugesanらも同様のPt-Reバイメタルをアルミナ担体に担持した改質触媒系を検討している。反応温度:500℃、常圧、W/F:26g-MCH・h/molの反応条件の下に原料混合ガスをH2/MCH=5.0のモル比で供給している。MCH転化率80%強で24時間安定に作動しているが、多量の水素ガスを共供給すると共に転化率が十分ではない結果となっている(K.Jothlmurugesan, S.Bhatla, R.D.Srivastava, Ind.Eng.Chem.Fundam., Vol.24, 433-438 (1985))。
Cormaらは、酸点を有する数種類のY型ゼオライトを用いて、MCHの分解機構を明らかにしている(A.Corma, F.Mochoki, V.Orchilles, G.S.Koermer, R.J.Madon, Applied Catalysis, Vol.67, 307-324 (1991))。脱水素触媒の失活要因は、プロパンやイソブタンの脱水素と同様に、分解生成物によるコーク析出であり、これを如何に抑制するかが安定して作動する触媒開発の鍵となっていた。
上記のように、これら既存の脱水素触媒、改質触媒、ゼオライト触媒等を脱水素反応の触媒として用いた場合、達成される水素化芳香族類の転化率は数%から90%以上まで反応条件によって様々ではあるが、十分な転化率を得るための反応温度が一般的に500℃以上となって、この温度領域では原料の分解によるコーク析出反応が激しく、触媒劣化を抑制するまでには至っていない。
本発明者らは、特開2000-208,749号公報、特開2000-044,251号公報、及び特開2000-37,626号公報を通じて、細孔が制御されたアルミナ担体に酸化亜鉛を含浸担持することでアルミナの表面を酸化亜鉛でほぼ全面的に被覆できること、これを高温焼成することで均一な細孔分布を有する多孔質スピネル型担体を調製できること、及び、この担体にPt-Snのバイメタルとアルカリ金属を担持することで優れたアルカン脱水素触媒が調製できることを開示している。また、特願2002-370,744号公報では、この触媒系がシクロアルカン類の水素化芳香族にも有用であることを見出し、ケミカルハイドライド法に適用できる触媒系として提案している。
この触媒系は、上記の先行技術の触媒に比べて著しく、活性、選択性及び寿命の性能に優れた触媒系であり、これを凌ぐ性能の触媒は他に類をみないものであった。しかしながら、イソブタンの直鎖アルカンの脱水素反応温度領域が500℃以上であるのに比べ、シクロアルカン類の水素化芳香族類の脱水素平衡は図2に示すように約300℃で平衡転化率100%に到達する反応であり、願わくば300℃程度で平衡転化率に近い性能を発現することが望まれたが、300℃程度の温度領域での転化率は十分ではなく、90%以上の転化率を得るには500℃程度の高温が必要であった。
500℃程度の温度領域では、この脱水素反応の際に副生した水素化芳香族類の分解生成物が脱水素されて触媒上の活性点に炭素質となって析出し、触媒の活性劣化を引き起こして触媒寿命が短くなるため、水素の貯蔵・供給システムを長期間安定的に稼動させることが難しくなるほか、この脱水素反応の反応温度が高温になるほど多大な熱エネルギーを必要とし、水素製造コストが嵩むという問題もある。従って、より低温でも高活性な性能を発現する触媒の改良が望まれていた。
特開2002-134,141号公報 特開2000-208,749号公報 特開2000-044,251号公報 特開2000-37,626号公報 特願2002-370,744号公報 斉藤泰和「表面」VOL.33, No.1, 1-9 (1995) 「触媒」Vol.43, No.4, 259-263 (2001) R.W.Coughlin, K.Kawakami, Akram Hasan, Journal of Catalysis, Vol.88, 150-162 (1984) K.Jothlmurugesan, S.Bhatla, R.D.Srivastava, Ind.Eng.Chem.Fundam., Vol.24, 433-438 (1985) A.Corma, F.Mochoki, V.Orchilles, G.S.Koermer, R.J.Madon, Applied Catalysis, Vol.67, 307-324 (1991)
そこで、本発明者らは、可及的に低い反応温度、好ましくは350℃以下の反応温度で水素化芳香族類の転化率90%以上、好ましくは95%以上を達成でき、しかも、98%以上の高い反応選択性を有し、長期に亘って安定的に水素化芳香族類の脱水素反応を行うことができる脱水素触媒について鋭意検討した結果、意外なことには、特定の物理的性状を有する多孔性γ-アルミナ担体に白金等の触媒金属を担持せしめることにより、また、特定の物理的性状を有する多孔性γ-アルミナ担体に触媒金属とアルカリ性金属とを担持せしめることにより、更には、多孔性γ-アルミナ担体に触媒金属とアルカリ性金属とを所定の方法で担持させて水素還元することにより、得られた脱水素触媒が300℃前後の比較的低温で所望の水素化芳香族類の転化率90%以上を達成できることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、290〜350℃という比較的低い反応温度で水素化芳香族類の転化率90%以上を達成でき、しかも、98%以上の高い反応選択性を有し、長期に亘って安定的に水素化芳香族類の脱水素反応を行うことができる脱水素触媒を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、このように比較的低い反応温度で比較的高い水素化芳香族類の転化率を達成でき、しかも、高い反応選択性を有し、長期に亘って安定的に水素化芳香族類の脱水素反応を行うことができる脱水素触媒の製造方法を提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、本発明の脱水素触媒を使用した後、再びこの使用後の脱水素触媒を再生する方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、水素化芳香族類を脱水素して対応する芳香族類と水素とを回収するために用いる脱水素触媒であり、表面積150m2/g以上、細孔容積0.55cm3/g以上、平均細孔径90〜300Å、及び全細孔容積に対して細孔径90〜300Åの細孔が占める割合(細孔径90〜300Å占有率)が60%以上である多孔性γ-アルミナ担体に、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム及びルテニウムから選ばれた少なくとも1種の触媒金属が担持されている、水素化芳香族類の脱水素触媒である。
また、本発明は、水素化芳香族類を脱水素して対応する芳香族類と水素とを回収するために用いる脱水素触媒であり、表面積150m2/g以上、細孔容積0.55cm3/g以上、平均細孔径90〜300Å、及び全細孔容積に対して細孔径90〜300Åの細孔が占める割合(細孔径90〜300Å占有率)が60%以上である多孔性γ-アルミナ担体に、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム及びルテニウムから選ばれた少なくとも1種の触媒金属とアルカリ性金属とが担持されている、水素化芳香族類の脱水素触媒である。
更に、本発明は、多孔性γ-アルミナ担体に白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム及びルテニウムから選ばれた少なくとも1種の触媒金属化合物の溶液を含浸させて乾燥したのち焼成し、得られた触媒金属担持焼成物にアルカリ性金属の化合物の溶液を含浸させて乾燥し、次いで得られたアルカリ性金属担持乾燥物を焼成することなく直接に水素還元を実施する、水素化芳香族類用脱水素触媒の製造方法である。
更にまた、本発明は、本発明の水素化芳香族類の脱水素触媒を使用後に再生するための方法であであって、脱水素触媒の再生を水素ガスにより、好ましくは温度条件が250〜550℃、及び流量条件がGHSV(gas hourly space velocity)=10〜100hr-1で行う、水素化芳香族類の脱水素触媒の再生方法である。
本発明において、触媒担体として用いる多孔性γ-アルミナ担体は、表面積が150m2/g以上、好ましくは200m2/g以上であり、細孔容積が0.55cm3/g以上、好ましくは0.65cm3/g以上であり、平均細孔径が90Å以上300Å以下、好ましくは100Å以上200Å以下であり、細孔径90〜300Å占有率が60%以上、好ましくは80%以上であるのがよく、表面積が150m2/g未満であると触媒化後の活性が十分ではなく、細孔容積が0.55cm3/g未満であると活性金属成分の均一な担持が困難であり、平均細孔径が90Åより小さいと表面積は大きくなるが、細孔容積が小さくなり、反対に平均細孔径が300Åより大きいと表面積が小さくなり、細孔容積が大きくなるため、これらの相関を総合的に考慮した結果、平均細孔径が90Å〜300Åが適当である。また、細孔径90〜300Å占有率が60%未満であると、触媒性能において本発明の効果が少なくなる。
このような特定の物理性状を有するアルミナ担体を特段に用いる理由は、細孔分布が均一に制御され、細孔の大きさが担体全体を通じて90〜300Åの範囲に集中したアルミナ担体を用いることによって、白金やカリウムの含浸が均一に行われて分散状態が良好になるためである。アルミナ担体の細孔分布制御は元来、反応基質や生成物の拡散を良好にすることを目的に、主として大きな分子サイズを持つ重質油等を対象としたプロセスの触媒担体に対して行われていた。しかしながら、最近アルミナ担体の細孔分布を均一に制御することによって、表面を担持金属で被覆したり、担持金属の含浸を良好に実施できるメリットが見い出されている(岡田佳巳、今川健一、浅岡佐知夫、石油学会誌、Vol.44, No.5, 277-285 (2001))。
本触媒を完成させるに当り、細孔分布を均一に制御していないアルミナ担体とpHスイング操作によって細孔分布を均一に制御したアルミナ担体を用いて触媒を調製し、白金の分散度と反応成績を検討した結果、アルミナ担体の細孔分布を制御した触媒の方が分散度及び反応成績共に優れていることを見出し、特定の物理性状を有するアルミナ担体を採用するに至った。
このような特定の物理的性状を有する多孔性γ-アルミナ担体は、例えば特公平6-72,005号公報に開示されているように、アルミニウム塩の中和により生成した水酸化アルミニウムのスラリーを濾過洗浄し、得られたアルミナヒドロゲルを脱水乾燥した後、400〜800℃で1〜6時間程度焼成することにより得られるものであり、好ましくはアルミナヒドロゲルのpH値をアルミナヒドロゲル溶解pH領域とベーマイトゲル沈殿pH領域との間で交互に変動させると共に少なくともいずれか一方のpH領域から他方のpH領域へのpH変動に際してアルミナヒドロゲル形成物質を添加してアルミナヒドロゲルの結晶を成長させるpHスイング工程を経て得られたものであるのがよい。このpHスイング工程を経て得られた多孔性γ-アルミナ担体は、細孔分布の均一性に優れ成形後のアルミナ担体ペレットにおいても物理性状のばらつきが少なく、個々のペレット毎の物理性状が安定しているという点で優れている。
そして、このような特定の物理性状を有する多孔性γ-アルミナ担体に担持させる触媒金属は、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム及びルテニウムから選ばれた1種又は2種以上の金属であって、好ましくは白金であり、その担持量については、例えば触媒金属が白金である場合、0.3重量%以上2.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以上1.0重量%以下である。この白金の担持量が0.3重量%より少ないと活性が低いという問題があり、反対に、2.0重量%より多くなると白金の粒子径が大きくなり、選択性が低下すると共にシンタリングしやすく劣化し易いという問題がある。
また、白金やパラジウム等の貴金属類をアルミナ担体に含浸担持する場合において、含浸水溶液のpHによって焼成担持後の貴金属類の分散度が異なることが挙げられる。特定の物理性状を有するアルミナ担体を用いる本触媒系において、その最適なpHの範囲は、1.8〜3.0の範囲である。含浸溶液のpH値が1.8より低い場合には、担持後の貴金属類の分散度が低く、pH値が3.0より高い場合も分散度は低下する。このことは、含浸時のpH値によりアルミナ担体への金属化合物分子の吸着力が異なり、焼成時にシンタリングして粒子成長する際に大きな影響を与えていると推定される。
また、貴金属の分散度は、その後のアルカリ金属の担持によって低下する傾向があるが、貴金属の含浸時のpH値を1.8〜3.0の範囲に調整して含浸することで、アルカリ金属の担持による貴金属分散度の低下を最小限にとどめることができる。これらにより、触媒化後の貴金属の分散度を70%以上、より好ましくは80%以上に高分散することが可能である。
上記のように分散度が高い貴金属粒子のサイズは10Å以下であり、70%の分散度では7Å以下となる。この様に小さな貴金属粒子のクラスターでは、平面を形成する白金原子の数は少なく、水素化芳香族類の分子サイズを考慮すると、これらの芳香族類の分子が平面的に吸着してしまう貴金属表面の平面は著しく少ないものと考えられる。従って、芳香族類の炭素原子が複数吸着することが著しく少ないためにこれらの分解反応を抑制することができるものと推定される。
一般的に、改質触媒や脱水素触媒では、白金等の貴金属粒子をレニウムやスズ等の第2金属成分でバイメタル化して白金等の分解活性を有する原子の連続的な配列を断つことによって、原料や生成物の炭素原子の平面的な吸着を阻害して分解反応を抑制することが行われるが、本発明に係る触媒系は貴金属粒子が高分散状態で粒子径が十分に小さいため、バイメタル化を行わなくとも分解反応を抑制することが可能と考えられる。
また、本発明において、アルカリ金属を担持する理由は、アルミナ上の酸点をマスキングして、アルミナ表面での分解反応を抑制することが目的である。アルミナ上の残留酸点は貴金属類の担持量によって変動すると考えられ、貴金属類の担持量が多くなるとマスキングに必要なアルカリ金属の量は減少する。従って、白金の高分散状態が実現されていれば、アルカリ金属によるマスキングを実施しない場合でも、ある程度の性能は確保される。しかしながら、水素化芳香族類は脱水素後に、回収され再び水素化原料として利用されることから、少しでも分解によるロスを低減させる必要があり、この観点からアルカリ金属を担持することがより望ましい。
更に、多孔性γ-アルミナ担体に担持させるアルカリ性金属は、具体的にはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウムを包含する周期律表の第1A族及び第2A族の金属元素であって、好ましくはカリウムであり、その担持量については、例えばアルカリ性金属がカリウムである場合、0.001重量%以上1.0重量%以下、好ましくは0.005重量%以上0.5重量%以下である。このアルカリ性金属の担持量が0.001重量%より少ないと実質的に効果が得られないという問題があり、反対に、1.0重量%より多くなると過剰となって活性が低下するという問題がある。
本発明の脱水素触媒は、上記の多孔性γ-アルミナ担体に上記の触媒金属の溶液を含浸させ、乾燥したのち焼成して触媒金属担持焼成物とし、この触媒金属担持焼成物を還元しない状態でアルカリ性金属の溶液を含浸させて乾燥し、次いで得られたアルカリ性金属担持乾燥物を、焼成することなく、直接に最終的な水素還元を実施することにより製造される。
ここで、多孔性γ-アルミナ担体に含浸させる触媒金属の化合物の溶液としては、触媒金属の塩化物、臭化物、アンモニウム塩、カルボニル化合物、アミン及びアンミン錯体やアセチルアセトナト錯体等の各種の錯体化合物等を挙げることができ、例えば触媒金属が白金である場合、塩化白金酸、アセチルアセトナト白金、白金酸アンモニウム塩、臭化白金酸、二塩化白金、四塩化白金水和物、二塩化カルボニル白金二塩化物、ジニトロジアミン白金酸塩等の白金化合物が挙げられる。また、触媒金属を担持させる際には、多孔性γ-アルミナ担体に上記の触媒金属の化合物の溶液を含浸させた後、好ましくは50℃以上200℃以下、0.5時間以上48時間以下の条件で乾燥し、次いで、好ましくは350℃以上600℃以下、0.5時間以上48時間以下、より好ましくは350℃以上450℃以下の温度で0.5時間以上5時間以下の条件で焼成するのがよい。
また、多孔性γ-アルミナ担体に触媒金属を担持させて得られた触媒金属担持焼成物にアルカリ性金属を担持させる際に用いるアルカリ性金属の化合物としては、アルカリ性金属の塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩等を例示でき、好ましくは水溶性のもの及び/又はアセトン等の有機溶媒に可溶のものがよく、例えば、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸カリウム、塩化ルビジウム、臭化ルビジウム、ヨウ化ルビジウム、硝酸ルビジウム、硫酸ルビジウム、酢酸ルビジウム、プロピオン酸ルビジウム、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、硝酸リチウム、硫酸リチウム、酢酸リチウム、プロピオン酸リチウム、塩化セシウム、臭化セシウム、ヨウ化セシウム、硝酸セシウム、硫酸セシウム、酢酸セシウム、プロピオン酸セシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム等を挙げることができる。
また、触媒金属担持焼成物にアルカリ性金属を担持させる際には、アルカリ性金属の化合物の溶液を含浸させた後、室温以上200℃以下及び0.5時間以上48時間以内、好ましくは50℃以上150℃以下及び0.5時間以上24時間以内、より好ましくは80℃以上120℃以下及び0.5時間以上5時間以内の乾燥条件で乾燥するのがよい。
触媒金属担持焼成物にアルカリ性金属を含浸させ、乾燥して得られたアルカリ性金属担持乾燥物については、次に焼成することなく直接に最終的な水素還元を行うが、この水素還元の還元条件は、水素ガスの雰囲気下に、350℃以上600℃以下及び0.5時間以上48時間以下、好ましくは350℃以上550℃以下及び3時間以上24時間以下で行うのがよい。このアルカリ性金属担持乾燥物の水素還元に先駆けて焼成を行うと、活性、選択性及び寿命の触媒性能が低くなるという問題が生じ、また、この水素還元時の温度が350℃未満であると十分に白金が還元されないという問題があり、反対に、600℃を超えると還元時に白金粒子がシンタリングして金属分散度が低下するという問題が生じる。
白金等の貴金属類を含浸した後に、焼成のみを行って還元を行わずにアルカリ金属を含浸乾燥し、焼成を行わずに直接に水素還元を行い、白金の還元とアルカリ金属化合物の分解を行うことによって、性能が高い触媒が調製できる理由については、現時点において明確に解明されてはいないが、次のように推定される。
白金等の貴金属を含浸後に焼成することは、貴金属化合物類の分解を行うと同時に貴金属種を担体に固定化することを意味している。この後にアルカリ金属化合物は一般的には水溶液の状態で含浸されるので、このときに還元状態の白金を水と接触させることは好ましくなく、水によって金属状態の白金が酸化され、不働態被膜が生じることは明白と考えられる。従って、白金は還元されることなく、空気焼成によって酸化物として固定された状態でアルカリ金属化合物の含浸を行うことが好ましい。
続いて、アルカリ金属化合物の分解固定化の工程が必要であるが、この場合に空気焼成して固定化してから水素還元する方法よりも、乾燥のみにとどめて直接に水素還元を実施する方が高い触媒性能を発現することができる。この理由は、還元雰囲気で分解した方が、アルカリ金属種が1%以下の少量であるにもかかわらず、アルミナの酸点を良好にマスキングすることができるためと考えられる。アルカリ金属の役割は白金担持後に残留するアルミナ担体表面上の酸点をマスキングして水素化芳香族類の分解を抑制することにある。両方の調製方法で同様に調製した触媒の性能を比較すると後者の選択性が高く、酸点が良好にマスキングされていることを支持する結果となる。
本発明の脱水素触媒により脱水素される水素化芳香族類としては、それ自体が安定であると共に脱水素されて安定な芳香族類となるものであれば特に制限されるものではないが、好ましくはシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の単環式水素化芳香族類や、テトラリン、デカリン、メチルデカリン等の2環式水素化芳香族類や、テトラデカヒドロアントラセン等の3環式水素化芳香族類等を挙げることができ、より好ましくはシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の単環式水素化芳香族類や、テトラリン、デカリン、メチルデカリン等の2環式水素化芳香族類である。
本発明の脱水素触媒の劣化速度は通常は極めて小さな値であり、基本的には再生を行わないでも安定した運転が可能であるが、脱水素触媒の再生は水素化芳香族の供給を止めて水素ガスのみあるいは水素ガスと共に窒素等の不活性ガスを供給することで再生することができる。これは、触媒劣化の要因がコーク前駆体等の芳香族類の低重合化合物等による被毒であり、これらの被毒物のほとんどは原料の供給を停止して、反応温度で水素ガスのみの供給とすることで水素化されストリッピングされる。
脱水素触媒の再生の際の温度は高いほど水素ストリッピングし易いが、高すぎると白金のシンタリングにより分散度が低下して活性を落としてしまうので、反応温度のまま実施することが好ましい。再生時間は1時間以上24時間以内、好ましくは3時間以上15時間以内であり、再生水素の供給量としてはGHSVで10〜100hr-1、好ましくは30〜50hr-1である。夜間に停止する水素ステーション等の運転においては、夜間に原料の供給を停止して製造した水素をリサイクルするのみの運転で、その日に吸着した被毒物が夜間に除去され、常に安定した性能を維持することが可能となる。
脱水素触媒の再生の方法としては、酸素又は空気を不活性ガスで希釈して供給する燃焼再生も考えられるが、希薄な酸素による燃焼においても局部的な温度上昇は避けられないため、白金の分散度低下の原因となる。また、水素を扱う触媒の再生に爆鳴気を形成する可能性がある酸素を扱うことは好ましくない。従って、本発明による脱水素触媒は、水素再生が可能であり、脱水素システムを構築する際に潜在的な危険が少ない再生が可能である。
本発明の方法によって得られた脱水素触媒は、反応温度300℃、常圧及び原料溶液のLHSVが2.0h-1の反応条件下において、水素化芳香族類の転化率が通常90%以上、好ましくは95%以上に達し、また、その反応選択性が通常98%以上、好ましくは99%以上に達する。
本発明の脱水素触媒は、290〜350℃という比較的低い反応温度で水素化芳香族類の転化率90%以上を達成でき、しかも、98%以上の高い反応選択性を有し、長期に亘って安定的に水素化芳香族類の脱水素反応を行うことができる。
以下、実施例又は比較例を示す実験例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
〔多孔性γ-アルミナ担体の調製〕
特公平6-72,005号公報中の実施例1に記載されるようにして、γーアルミナ担体を製造した。この方法のあらましを述べると、熱希硫酸中に激しく撹拌しながら瞬時にアルミン酸ソーダ水溶液を加えることにより水酸化アルミニウムスラリーの懸濁液(pH10)を得、これを種子水酸化アルミニウムとして、撹拌を続けながら熱希硫酸とアルミン酸ソーダ水溶液を交互に一定時間おいて加える操作を繰り返し、ろ過洗浄ケーキを得、これを押し出し成形して乾燥した後、500℃で3時間焼成するというものである。
このようなpHスイングの操作(pHスイング法)によって得られるγ-アルミナ(担体A)の性状は典型的には下記の表1の通りである。また、細孔分布を制御していないアルミナ担体の例として、一般に用いられる市販のγ-アルミナ担体(担体B)の性状も表1に合わせて示した。また、図1にこれらのアルミナ担体の細孔分布を水銀圧入法によって測定した結果を示す。
Figure 2005211845
〔脱水素触媒の調製〕
上記のように調製した表面積240m2/g、細孔容積0.713cm3/g、平均細孔径119Å、及び細孔径90〜300Åの占有率が90%の物理的性状を有する多孔性γ-アルミナ担体20gに、pH値が2.0になるように調製した0.4wt%-塩化白金酸水溶液79gを添加し、3時間放置して含浸させた後、デカンテーションにより水を除去し、次いで120℃で3時間乾燥させてからマッフル炉により空気流通下に400℃で3時間焼成した。
得られた焼成物をデシケーター中で常温まで冷却した後、これに0.52wt%-硝酸カリウム水溶液10gを添加し、3時間放置して含浸せしめ、次いでエバポレーターにより水分を除去した後、120℃で3時間乾燥させ、水素流通下に400℃で15時間還元し、脱水素触媒を調製した。この触媒の白金の担持量は0.6重量%であり、カリウムの担持量は0.1重量%である。
実験例1[細孔を制御した担体と細孔分布がブロードな担体による金属分散度の比較]
細孔制御した担体Aを用いて、上記の手順で、白金とカリウムを担持して触媒化した触媒No.1と、白金のみを担持した後にカリウムは担持せずに水素還元を実施して白金のみを担持した触媒No.2を調製して、白金の分散度を測定した。また、細孔分布がブロードな市販のアルミナ担体Bを用いて、白金及びカリウムの担持を同様の手順で調製した触媒No.3(白金0.6重量%、カリウム0.1重量%)について分散度を同様に測定した。
分散度の測定はCOのパルス吸着法によって実施した。即ち、白金の格子定数面積a2に対し、COが1分子吸着するものとして金属表面積を算出した。また、白金の担持量を0.6重量%として金属分散度及び粒子径を求めた。測定には全自動触媒ガス吸着量測定装置(大倉理研社製:R6015)を用いて行った。結果を表2に示す。
Figure 2005211845
表2から明らかなように、担体Aを用いて調製した触媒は担体Bを用いた場合に比べて白金の分散度が著しく高く、粒子径も小さいことがわかる。また担体Aを用いた触媒において、白金のみを担持した触媒に比べてカリウムも担持した触媒は白金の分散度が低下する傾向がある。
実験例2[白金水溶液含浸時のpH値による金属分散度の比較]
担体Aを用いて、塩化白金酸の含浸時に用いる塩化白金酸水溶液のpH値を0.5、1.0、3.0に変えた以外は、上記の触媒調製手順に従って白金とカリウムを担持した触媒(No.4、6、8)と白金のみを担持後に還元した触媒(No.5、7、9)を調製し、白金の分散度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2005211845
表3からわかるように、各pH値共に白金のみの担持の場合に比べてカリウムも担持した場合の方が、白金の分散度が低い傾向が見られるが、pH値が2〜3の値を持つ場合は、その低下の度合いが小さく、白金のみの場合もカリウムを担持した場合も高い分散度を有している。
実験例3〔反応試験A〕
上記で得られたNo.1の脱水素触媒10ccを、内径12.6mmφ×300mmサイズで、反応管断面の中心に外形1/8インチの熱電対用保護管を備えたステンレス製反応管の長さ方向の中心に触媒層の中心が位置するように触媒を充填し、触媒の上側に予熱層として1mmφの球状α-アルミナビーズ10ccを充填した。水素流通(LHSV=5.0; 50cc/hr)下に触媒層の中心温度が300℃になるまで昇温した。次いでメチルシクロヘキサン(MCH)を高速液体クロマトグラフィ(HPLC)用送液ポンプ(HPLCポンプ)によってLHSV=2.0(20cc/hr)に相当する量を反応器に供給し、直に水素の流量をMCHと水素のガス量の合計量に対して水素のガス量が20mol%になるように調節した。反応中は触媒層の中心温度が300℃になるように電気炉の出力を調整して反応試験を行った。
反応管の出口には気液分離器を設け、この脱水素反応により生成したトルエン等の液状生成物と水素ガス等の気体とを分離し、回収された液状生成物と気体とを各々ガスクロマトグラフィで分析した。
反応開始2時間後と24時間後におけるMCH転化率(%)、トルエン選択率(%)、トルエン収率(%)、及び水素発生量(cc/h/cc-cat)を求めた。結果を表4に示す。また図2にMCHの反応温度(℃)と平衡転化率(%)との関係を示す。反応温度300℃におけるMCHの平衡転化率は96%である。
実験例4〔反応試験B〕
実験例3の反応を実施した後に、加速寿命試験を実施するために、反応温度を320℃に変更し、脱水素反応を3000時間継続した。反応開始から3時間後、300時間後、及び3000時間後におけるMCH転化率(%)、トルエン選択率(%)、トルエン収率(%)、及び水素発生量(Ncc/h/cc-cat)を求めた。結果を表4に示す。
Figure 2005211845
表4に示したように本発明の脱水素触媒は、3000時間に亘って安定した性能を維持しており、安定的に選択性良く水素を発生させることができる。
実験例5(水素再生の効果)
実験例3の反応試験Aを実施した直後にMCHの原料供給のみを停止して水素ガスのみを供給し、夜間15時間反応温度を保持した。15時間経過後にMCHの供給を再開して1時間後に性能を測定した。結果を表5に示す。
Figure 2005211845
表5に示したように、15時間の水素再生によって脱水素触媒の活性はほぼ完全に再生している。この操作を繰り返すことによって安定的に触媒性能を維持することが可能と考えられる。
実験例6(担体Bによる触媒の性能)
細孔分布を制御していないブロードな細孔分布の担体Bから調製した触媒No.3を用いて、反応試験Aと同様の反応条件にて反応試験を行った。結果を表6に示す。
Figure 2005211845
細孔分布を制御していない担体Bを用いて調製した触媒は初期性能は発現するが、劣化速度が大きい。担体Bは、細孔のサイズが不規則で大きな細孔と微細な細孔がランダムに存在するため、分散度が低いと共に、アルカリ金属によるマスキングが良好に実施しずらく劣化し易いものと考えられる。
実験例7(白金の担持量の影響)
白金の担持量を0.3重量%及び2.0重量%に変えた以外は、触媒No.1と同様にして触媒No.10及び11を調製し、反応試験Aと同様の反応条件にて反応試験を行った。結果を表7に示す。
Figure 2005211845
表7に示したように、白金の担持量が少ないと触媒活性は低く、逆に多く白金を担持すると活性はやはり低下する。白金のコストは触媒コストを大きく左右するため最適な範囲の白金を利用することが好ましい。
実験例8(カリウム担持量の影響)
白金のみを担持してカリウムを担持していない触媒No.2について、反応試験Aと同様の反応条件にて反応試験を行うと共に、カリウムの担持量を2.0重量%に変えた以外は触媒No.1と同様に触媒No.12を調製し、反応試験Aと同様の反応条件にて反応試験を行った。結果を表8に示す。
Figure 2005211845
表8に示したように、カリウムを担持しない触媒は劣化速度が大きく、またカリウムの担持量が過剰であると触媒活性が著しく損なわれる。これより適正な範囲のアルカリ金属でアルミナ表面の酸点をマスキングすることが好ましいことがわかる。
実験例9(還元温度の影響)
水素還元の温度を500℃及び550℃に変えた以外は触媒No.1と同様に触媒No.13及び14を調製し、白金の分散度測定を行うと共に、反応試験Aと同様の反応条件にて反応試験を行った。結果を表9及び表10に示す。
Figure 2005211845
Figure 2005211845
表9及び表10に示したように、還元温度が高くなると白金のシンタリングが進行して分散度が低くなり、これに伴って触媒活性も低くなる。従って、還元操作は、白金の還元反応が進行するできるだけ低い温度で、経済性が許容する範囲で長い時間をかけて還元することが好ましい。
実験例10(カリウム含浸後の空気焼成操作の影響)
触媒No.1の調製手順において、カリウムを含浸後の水素還元前に乾燥物をマッフル炉にて400℃、3時間の空気流通下での焼成を行った後に水素還元した触媒No.15を調製し、反応試験Aと同様の反応条件にて反応試験を行った。結果を表11に示す。
Figure 2005211845
表11に示したように、カリウムを焼成してから還元すると、選択性が低くなると共に、劣化速度が大きくなる。
実験例11(カリウム担持前の白金還元操作の影響)
触媒No.1の調製手順において、白金を含浸焼成後、カリウム含浸の前に400℃、3時間の水素流通下での還元を行った後にカリウムの含浸を行い、再度還元して触媒No.16を調製し、反応試験Aと同様の反応条件にて反応試験を行った。結果を表12に示す。
Figure 2005211845
表12に示したように、カリウム含浸前に白金を還元した触媒の活性は低く、選択性も低い、更に劣化速度は大きく安定した性能が得られない。水素還元操作は触媒調製の経済性にも影響する操作であるが、本発明による脱水素触媒は1回の水素還元操作で調製することができる。
本発明の脱水素触媒は、300℃程度の比較的低い反応温度で水素化芳香族類の脱水素反応を転化率90%以上で達成でき、しかも、98%以上の高い反応選択性を有することから、簡便な固定床式反応器で長期間に亘って安定的に水素化芳香族類の脱水素反応を行うことができると共に、大掛かりな水素精製装置を用いることなく、水素を供給することができる。従って、特段の高圧を要することなく、潜在的な危険が少ない常温・常圧の水素化芳香族類を水素貯蔵媒体として燃料電池を稼動させることができ、その工業的価値の高いものである。
図1は、pHスイング法によって調製された特定の物理性状を有するアルミナ担体と細孔分布が制御されていない市販のアルミナ担体の水銀圧入法による細孔分布図である。 図2は、MCHの脱水素反応の平衡転化率(%)と反応温度(℃)との関係を示すグラフ図である。

Claims (15)

  1. 水素化芳香族類を脱水素して対応する芳香族類と水素とを回収するために用いる脱水素触媒であり、表面積150m2/g以上、細孔容積0.55cm3/g以上、平均細孔径90〜300Å、及び全細孔容積に対して細孔径90〜300Åの細孔が占める割合が60%以上である多孔性γ-アルミナ担体に、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム及びルテニウムから選ばれた少なくとも1種の触媒金属が担持されていることを特徴とする水素化芳香族類の脱水素触媒。
  2. 多孔性γ-アルミナ担体に、触媒金属に加えて、アルカリ性金属が担持されている請求項1に記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  3. 多孔性γ-アルミナ担体が、アルミナヒドロゲル合成時のスラリー水溶液のpH値をアルミナヒドロゲル溶解pH領域とベーマイトゲル沈殿pH領域との間で交互に変動させると共に、少なくともいずれか一方のpH領域から他方のpH領域へのpH変動に際してアルミナヒドロゲル原料物質を添加してアルミナヒドロゲルの結晶を成長させるpHスイング工程を経て得られたものである請求項1又は2に記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  4. 多孔性γ-アルミナ担体に白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム及びルテニウムから選ばれた少なくとも1種の触媒金属化合物の溶液を含浸させる際に、含浸溶液のpH値を1.8〜3.0の間に調整して行い、触媒化後の貴金属類の金属分散度が60%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  5. 触媒金属が白金である請求項1〜4のいずれかに記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  6. アルカリ性金属がカリウムである請求項2〜5に記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  7. 白金の担持量が0.3〜2.0重量%である請求項5又は6に記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  8. カリウムの担持量が0.001〜1.0重量%である請求項6又は7に記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  9. 水素化芳香族類が、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン及びメチルデカリンから選ばれた1種又は2種以上の混合物である請求項1〜8のいずれかに記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  10. 反応温度300℃、常圧及び原料溶液のLHSV2.0h-1の反応条件下での水素化芳香族類の脱水素転化率が90%以上である請求項1〜9のいずれかに記載の水素化芳香族類の脱水素触媒。
  11. 請求項2〜10のいずれかに記載の水素化芳香族類の脱水素触媒を製造するための方法であり、多孔性γ-アルミナ担体に白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム及びルテニウムから選ばれた少なくとも1種の触媒金属化合物の溶液を含浸させて乾燥したのち焼成し、得られた触媒金属担持焼成物にアルカリ性金属の化合物の溶液を含浸させて乾燥し、次いで得られたアルカリ性金属担持乾燥物を焼成することなく直接に最終的な水素還元を実施することを特徴とする水素化芳香族類用脱水素触媒の製造方法。
  12. アルカリ性金属の化合物の溶液を含浸せしめた触媒金属担持焼成物が、最終的な水素還元に先駆けて、室温〜200℃及び0.5〜48時間の乾燥条件で乾燥される請求項11に記載の水素化芳香族類用脱水素触媒の製造方法。
  13. 最終的な水素還元が、温度350〜550℃及び0.5〜48時間の還元条件で水素気流を用いて実施する請求項11又は12に記載の水素化芳香族類用脱水素触媒の製造方法。
  14. 請求項1〜10のいずれかに記載の水素化芳香族類の脱水素触媒を使用後に再生するための方法であり、脱水素触媒の再生を水素ガスによって行うことを特徴とする水素化芳香族類の脱水素触媒の再生方法。
  15. 触媒の再生を水素ガスによって行う際の温度条件が250〜550℃、流量条件がGHSV=10〜100hr-1である請求項14に記載の水素化芳香族類の脱水素触媒の再生方法。
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