JP2005208465A - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高屈折率を有するアルカリ現像可能なポジ型の感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマー、(B)チオエーテル基、フルオレン基、スルホニル基から選ばれる基を1種以上を有し、かつフェノール性水酸基および/またはチオフェノール基を含有する化合物、(C)エステル化したキノンジアジド化合物、(D)アルミニウム化合物、ケイ素化合物、スズ化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物から少なくとも1種選ばれる粒子径1nmから30nmの無機粒子を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
【化1】
(式中R1は2個以上の炭素原子を有する2価から8価の有機基、R2は、2個以上の炭素原子を有する2価から6価の有機基、R3 は水素、または炭素数1から20までの有機基を示す。nは10から100000までの範囲、mは0から2までの整数、p、qは0から4までの整数を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、高透明性と高屈折率が要求される光学素子用の光導波路や、レンズなどに適した、紫外線で露光した部分がアルカリ水溶液に溶解するポジ型の感光性樹脂組成物に関する。
露光した部分がアルカリ現像により溶解するポジ型の感光性樹脂組成物としては、ポジ型のレジスト組成物や、ポジ型の感光性ポリイミド前駆体組成物、ポジ型の感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成物等が既に開発されている(例えば特許文献1参照)。これらは、半導体用のシリコン酸化膜ドライエッチング工程におけるマスク用として及び、加熱あるいは適当な触媒により耐熱性樹脂とし、半導体用の表面保護膜、層間絶縁膜、有機電界発光素子用の絶縁層等に使用されている(例えば特許文献2参照)。これらを光学素子用のレンズ等に適用する場合、この樹脂組成物は、膜の透明性及び屈折率に問題があり、これを解決するために透明性の高いポリイミドに高屈折率粒子を導入したものが開発されている(例えば特許文献3参照)。
特開2002−241611号公報(第1−5頁) 特開2002−221794号公報(第1−3頁) 特開2003−75997号公報(第1−4頁)
しかしながらこれらの材料は、光学素子である電荷結合素子のレンズ等に適用する場合、昨今の技術トレンドである高画素化と微細化の観点から、現状のものは屈折率が十分とは言えず問題となっている。また、高屈折粒子を多く導入する手法を用いた場合、粒子間に空隙が発生し、その空隙の作用によって、屈折率が飽和してしまう等、屈折率をさらに向上させることは困難であった。
本発明は、露光前はアルカリ現像液にほとんど溶解せず、露光すると容易にアルカリ現像液に溶解し、微細パターンを解像することができ、光学素子に用いることができる高透明性で高屈折率を有する組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、(A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーと、(B)チオエーテル基、フルオレン基、スルホニル基から選ばれる基を1種以上を有し、かつフェノール性水酸基および/またはチオフェノール基を含有する化合物と、(C)エステル化したキノンジアジド化合物と、(D)アルミニウム化合物、ケイ素化合物、スズ化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物から少なくとも1種選ばれる粒子径1nmから30nmの無機粒子を含有するポジ型感光性樹脂組成物である。
Figure 2005208465
(式中R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価から8価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素原子を有する2価から6価の有機基、R3 は水素、または炭素数1から20までの有機基を示す。nは10から100000までの整数、mは0から2までの整数、p、qは0から4までの整数を示す。)
本発明によれば、アルカリ水溶液で現像でき、高透明性、高屈折率のポジ型の感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明における(a)成分の一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーとは、加熱あるいは適当な触媒により、イミド環、オキサゾール環、その他の環状構造を有するポリマーとなり得るものである。環構造となることで、耐熱性、耐溶剤性が飛躍的に向上する。
Figure 2005208465
上記一般式(1)は、水酸基を有したポリアミド酸および/またはポリアミド酸エステルを表しており、この水酸基の存在のために、アルカリ水溶液に対する溶解性が水酸基を有さないポリアミド酸よりも良好になる。特に、水酸基の中でもフェノール性の水酸基がアルカリ水溶液に対する溶解性より好ましい。また、フッ素原子を一般式(1)中に10重量%以上有することで、アルカリ水溶液で現像する際に、膜の界面に撥水性が適度に出るために、界面のしみこみなどが抑えられる。しかしながら、フッ素原子含有量が20重量%を越えると、アルカリ水溶液に対する溶解性が低下すること、熱処理により環状構造にしたポリマーの耐有機溶媒性が低下すること、発煙硝酸に対する溶解性が低下するために好ましくない。このように、フッ素原子は10重量%以上20重量%以下含まれることが好ましい。
上記一般式(1)のR1は酸二無水物の構造成分を表しており、この酸二無水物は芳香族環を含有し、かつ、水酸基を1個〜4個有した、2個以上の炭素原子を有する2価〜8価の有機基であることが好ましく、炭素数6〜30の3価または4価の有機基がさらに好ましい。
Figure 2005208465
具体的には、一般式(2)に示されるような構造のものが好ましく、この場合、R4、R6は炭素数2〜20より選ばれる2価〜4価の有機基を示しているが、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を含んだものが好ましく、その中でも特に好ましい構造としてトリメリット酸、トリメシン酸、ナフタレントリカルボン酸残基のようなものを挙げることができる。またR5は炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基が好ましい。さらに、水酸基はアミド結合と隣り合った位置にあることが好ましい。このような例として、フッ素原子を含んだ、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、フッ素原子を含まない、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)プロパン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,4−ジアミノ−フェノール、2,5−ジアミノフェノール、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼンのアミノ基が結合したものなどを挙げることができる。
また、一般式(2)のR7、R8は水素、および/または炭素数1〜20までの有機基が良い。炭素数20より大きくなるとアルカリ現像液に対する溶解性が低下する。
一般式(2)のo、sは0〜2の整数をあらわしており、rは1〜4までの整数を表している。rが5以上になると、得られる耐熱性樹脂組成物膜の特性が低下する。
一般式(1)のR1(COOR3)m(OH)pが一般式(2)で表される化合物の中で、好ましい化合物を例示すると下記に示したような構造のものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 2005208465
また、アルカリに対する溶解性、感光性能、耐熱性を損なわない範囲で、水酸基を有していないテトラカルボン酸、ジカルボン酸で変性することもできる。この例としては、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸やそのカルボキシル基2個をメチル基やエチル基にしたジエステル化合物、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族のテトラカルボン酸やそのカルボキシル基2個をメチル基やエチル基にしたジエステル化合物、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを挙げることができる。これらは、酸成分の50モル%以下の変性が好ましいが、さらに好ましくは30モル%以下である。50モル%より多くの変性を行うと、アルカリに対する溶解性、感光性が損なわれる恐れがある。
上記一般式(1)のR2は、ジアミンの構造成分を表している。この中で、R2の好ましい例としては、得られるポリマーの耐熱性より芳香族を有し、かつ水酸基を有するものが好ましく、具体的な例としてはフッ素原子を有した、ビス(アミノ−ヒドロキシ−フェニル)ヘキサフルオロプロパン、フッ素原子を有さない、ジアミノジヒドロキシピリミジン、ジアミノジヒドロキシピリジン、ヒドロキシ−ジアミノ−ピリミジン、ジアミノフェノール、ジヒドロキシベンチジンなどの化合物や一般式(3)、(4)、(5)に示す構造のものをあげることができる。
Figure 2005208465
9、R11は炭素数2〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜4価の有機基を示し、R10は炭素数2〜30より選ばれる2価の有機基を示す。t、uは1あるいは2の整数を示す。R12、R14は炭素数2〜20までの2価の有機基を示し、R13は、炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示す。vは1〜4までの整数を示す。R15は炭素数2〜20より選ばれる2価の有機基を示し、R16は、炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示す。wは1〜4までの整数を示す。
この中で、一般式(3)内のR9、R11、一般式(4)内のR13、一般式(5)内のR16は、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環、水酸基を有した有機基が好ましい。一般式(3)内のR10、一般式(4)内のR12、R14、一般式(5)内のR15は、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を有した有機基が好ましい。また一般式(3)のt、uは1あるいは2の整数を示し、一般式(4)のv、一般式(5)のwは1〜4までの整数を示す。
一般式(1)のR2(OH)qを一般式(3)で表される具体例を下記に示す。
Figure 2005208465
また、一般式(1)のR2(OH)qを一般式(4)で表される具体例を下記に示す。
Figure 2005208465
一般式(1)のR2(OH)qを一般式(5)で表される具体例を下記に示す。
Figure 2005208465
一般式(3)において、R9、R11は炭素数2〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜4価の有機基を示しており、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を有したものが好ましい。具体的にはヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基、ヒドロキシビフェニル基、ジヒドロキシビフェニル基、ビス(ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン基、ヒドロキシジフェニルエーテル基、ジヒドロキシジフェニルエーテル基などを表す。また、ヒドロキシシクロヘキシル基、ジヒドロキシシクロヘキシル基などの脂肪族の基も使用することができる。R10は炭素数2〜30までの2価の有機基を表している。得られるポリマーの耐熱性よりは芳香族を有した2価の基がよく、このような例としてはフェニル基、ビフェニル基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルヘキサフルオロプロパン基、ジフェニルプロパン基、ジフェニルスルホン基などをあげることができるが、これ以外にも脂肪族のシクロヘキシル基なども使用することができる。
一般式(4)において、R12、R14は炭素数2〜20までの2価の有機基を表している。得られるポリマーの耐熱性よりは芳香族を有した2価の基がよく、このような例としてはフェニル基、ビフェニル基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルヘキサフルオロプロパン基、ジフェニルプロパン基、ジフェニルスルホン基などをあげることができるが、これ以外にも脂肪族のシクロヘキシル基なども使用することができる。R13は、炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示しており、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を有したものが好ましい。具体的にはヒロドキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基、ヒドロキシビフェニル基、ジヒドロキシビフェニル基、ビス(ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン基、ヒドロキシジフェニルエーテル基、ジヒドロキシジフェニルエーテル基などを表す。また、ヒドロキシシクロヘキシル基、ジヒドロキシシクロヘキシル基などの脂肪族の基も使用することができる。
一般式(5)においてR15は炭素数2〜20より選ばれる2価の有機基を表している。得られるポリマーの耐熱性から芳香族を有した2価の基がよく、このような例としてはフェニル基、ビフェニル基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルヘキサフルオロプロパン基、ジフェニルプロパン基、ジフェニルスルホン基などをあげることができるが、これ以外にも脂肪族のシクロヘキシル基なども使用することができる。R16は炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示しており、得られるポリマーの耐熱性より芳香族環を有したものが好ましい。具体的にはヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基、ヒドロキシビフェニル基、ジヒドロキシビフェニル基、ビス(ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン基、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン基、ヒドロキシジフェニルエーテル基、ジヒドロキシジフェニルエーテル基などを表す。また、ヒドロキシシクロヘキシル基、ジヒドロキシシクロヘキシル基などの脂肪族の基も使用することができる。
また、1〜40モル%の範囲の、他のジアミン成分を用いて変性することもできる。これらの例としては、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルエーテル、アミノフェノキシベンゼン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(トリフルオロメチル)ベンチジン、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホンあるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物などを挙げることができる。このような例として、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルエーテル、アミノフェノキシベンゼン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ビス(トリフルオロメチル)ベンチジン、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホンあるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物など、脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどが挙げられる。このようなジアミン成分を40モル%より多い範囲で共重合すると得られるポリマーの耐熱性が低下する。
一般式(1)のR3は水素、または炭素数1〜20の有機基を表している。得られるポジ型感光性樹脂組成物溶液の安定性からは、R3は有機基が好ましいが、アルカリ水溶液の溶解性より見ると水素が好ましい。本発明においては、水素原子とアルキル基を混在させることができる。このR3の水素と有機基の量を制御することで、アルカリ水溶液に対する溶解速度が変化するので、この調整により適度な溶解速度を有したポジ型感光性樹脂組成物を得ることができる。好ましい範囲は、R3の10%〜90%が水素原子であることである。R3の炭素数が20を越えるとアルカリ水溶液に溶解しなくなる。以上よりR3は、炭素数1〜16までの炭化水素基を1つ以上含有し、その他は水素原子であることが好ましい。
また一般式(1)のmはカルボキシル基の数を示しており、0〜2までの整数を示している。一般式(1)のnは本発明のポリマーの構造単位の繰り返し数を示しており、10〜100000の範囲であることが好ましい。
ポリアミド酸と類似の耐熱性高分子前駆体としてポリヒドロキシアミドをポリアミド酸の代わりに使用することも出来る。このようなポリヒドロキシアミドの製造方法としては、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸を縮合反応させることで得ることが出来る。具体的には、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のような脱水縮合剤と酸を反応させ、ここにビスアミノフェノール化合物を加える方法やピリジンなどの3級アミンを加えたビスアミノフェノール化合物の溶液にジカルボン酸ジクロリドの溶液を滴下するなどがある。
ポリヒドロキシアミドを使用する場合、ポリヒドロキシアミドの溶液にナフトキノンジアジドスルホン酸エステルのような感光剤を加えることで、紫外線で露光した部分をアルカリ水溶液で除去できるポジ型の感光性樹脂組成物を得ることが出来る。
さらに、基板との接着性を向上させるために、耐熱性を低下させない範囲で 一般式(1)のR1、R2にシロキサン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよい。具体的には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(p−アミノ−フェニル)オクタメチルペンタシロキサンなどを1〜10モル%共重合したものなどがあげられる
本発明の一般式(1)で表されるポリマーは、その構造単位のみからなるものであっても良いし、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド体であっても良い。その際、一般式(1)で表される構造単位を90モル%以上含有していることが好ましい。共重合あるいはブレンドに用いられる構造単位の種類および量は最終加熱処理によって得られるポリイミド系ポリマの耐熱性を損なわない範囲で選択することが好ましい。
本発明の一般式(1)で表されるポリマーは、例えば、低温中でテトラカルボン酸2無水物とジアミン化合物を反応させる方法、テトラカルボン酸2無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後アミンと縮合剤の存在下で反応させる方法、テトラカルボン酸2無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後残りのジカルボン酸を酸クロリド化し、アミンと反応させる方法などで合成することができる。
本発明で使用される(B)のチオエーテル基、フルオレン基、スルホニル基から選ばれる基を1種以上を有し、かつフェノール性水酸基および/またはチオフェノール基を含有する化合物は、化合物の骨格に高屈折率を発現する基であるチオエーテル基、フルオレン基、スルホニル基等を有することから、該樹脂組成物の屈折率向上に際だった効果を示す。また高屈折率粒子を、ポリマー100重量部に対して、30重量部を越える量を導入した場合に発生すると考えられる粒子間の空隙を埋める作用をする。さらに、(B)の化合物は、アルカリ可溶性基であるフェノール性水酸基やチオフェノール基を有することから、露光部をアルカリ現像した場合の残差低減にも効果を示す。
本発明の(B)の化合物のチオエーテル基を含有する化合物としては、例えば、TDP、MPS、HOPS、HMPS(以上、商品名、住友精化((株))製)、DFTDP等が挙げられる。
Figure 2005208465
フルオレン基を含有する化合物としては、例えば、BPFL(商品名、JFEケミカル(株)製)、DFBPFL、BTFL、DFBTFLが挙げられる。
Figure 2005208465
スルホン基を含有する化合物としては、例えば、4,4’−ジフェニルスルホン(4,4’−DFS:東京化成工業(株)製)、ABPS(商品名、日本化薬(株)製)、DF−DFSOが挙げられる。
Figure 2005208465
これらのうち、TDP、MPS、ABPS、4,4’−ジフェニルスルホン、BPFL、DFBTFLが特に好ましい。これらの化合物を添加することで得られた該樹脂組成物は、添加前と比較して屈折率が上昇する。このような化合物の添加量としては、ポリマー100重量部に対して好ましくは1〜30重量部であり、特に好ましくは3〜20重量部である。
また、その他の成分として(B)の化合物の構造に該当しないフェノール性水酸基を有する化合物も、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。例えば、Bis−Z、BisOC−Z、BisOPP−Z、BisP−CP、Bis26X−Z、BisOTBP−Z、BisOCHP−Z、BisOCR−CP、BisP−MZ、BisP−EZ、Bis26X−CP、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisCR−IPZ、BisOCP−IPZ、BisOIPP−CP、Bis26X−IPZ、BisOTBP−CP、TekP−4HBPA(テトラキスP−DO−BPA)、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOFP−Z、BisRS−2P、BisPG−26X、BisRS−3P、BisOC−OCHP、BisPC−OCHP、Bis25X−OCHP、Bis26X−OCHP、BisOCHP−OC、Bis236T−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X、BisRS−OCHP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、BIR−OC、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−PCHP、BIP−BIOC−F、4PC、BIR−BIPC−F、TEP−BIP−A(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)が挙げられる。
これらのうち、好ましいフェノール性水酸基を有する化合物としては、たとえば、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−F等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいフェノール性水酸基を有する化合物としては、たとえば、Bis−Z、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisRS−2P、BisRS−3P、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−Fである。このフェノール性水酸基を有する化合物を添加することで、得られる樹脂組成物は、露光前はアルカリ現像液にほとんど溶解せず、露光すると容易にアルカリ現像液に溶解するために、現像による膜減りが少なく、かつ短時間で現像が容易になる。
このようなフェノール性水酸基を有する化合物の添加量としては、ポリマー100重量部に対して、好ましくは1から20重量部であり、さらに好ましくは3から20重量部の範囲である。
本発明に添加される(C)のエステル化したキノンジアジド化合物としては、フェノール性水酸基を有する化合物にナフトキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合した化合物が好ましい。ここで用いられるフェノール性水酸基を有する化合物は、(B)の化合物と同じであっても異なってもよい。このような化合物としては、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X(以上商品名、本州化学工業(株)製)、BIR−OC、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−PCHP、BIP−BIOC−F、4PC、BIR−BIPC−F、TEP−BIP−A(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)、ナフトール、テトラヒドロキシベンゾフェノン、没食子酸メチルエステル、ビスフェノールA、メチレンビスフェノール、BisP−AP(商品名、本州化学工業(株)製)などの化合物に4−ナフトキノンジアジドスルホン酸あるいは5−ナフトキノンジアジドスルホン酸をエステル結合で導入したものが好ましいものとして例示することが出来るが、これ以外の化合物を使用することもできる。
また、本発明で用いるナフトキノンジアジド化合物の分子量が1000より大きくなると、その後の熱処理においてナフトキノンジアジド化合物が十分に熱分解しないために、得られる膜の耐熱性が低下する、機械特性が低下する、接着性が低下するなどの問題が生じる可能性がある。このような観点より見ると、好ましいナフトキノンジアジド化合物の分子量は300から1000である。さらに好ましくは、350から800である。このようなナフトキノンジアジド化合物の添加量としては、ポリマー100重量部に対して、好ましくは1から50重量部である。
本発明に添加される(D)の無機粒子は、アルミニウム化合物、ケイ素化合物、スズ化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物から少なくとも1種選ばれる粒子径1nmから30nmの無機粒子である。具体的には、アルミニウム錯体、酸化アルミニウム粒子、酸化スズ−酸化アルミニウム複合粒子、酸化ケイ素−酸化アルミニウム複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム複合粒子、酸化スズ−酸化ケイ素複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化ケイ素複合粒子等、スズ錯体、酸化スズ粒子、酸化ジルコニウム−酸化スズ複合粒子等、チタン錯体、酸化チタン粒子、酸化スズ−酸化チタン複合粒子、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化チタン複合粒子等、ジルコニウム錯体、酸化ジルコニウム粒子等があげられる。好ましくは、酸化スズ−酸化チタン複合粒子、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子、酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム−酸化スズ複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化ケイ素複合粒子、酸化ジルコニウム粒子である。
これらの無機粒子の粒子径は、1nmから30nmが好ましく、好ましくは、1nmから15nmである。粒子径が、1nmから30nmの場合、露光により所定のパターンを解像することができ感光性を有する。一方、30nmを越えると、露光に使用する光が粒子により乱反射し、所定のパターンを解像することができず感光性を有しない。また、これら無機粒子の添加量としては、ポリマー100重量部に対して、好ましくは50重量部から500重量部であり、特に好ましくは、60重量部から300重量部である。添加量がポリマー100重量部に対して、50重量部から500重量部である場合、屈折率と透過率(特に400nm)共に向上することが確認される。一方、50重量部より少ないと、透明性と屈折率が共に上がらず、500重量部を越えると、透明性と屈折率は共に向上するが、パターン加工が全く困難となり感光性を有しない。
これらの無機粒子は、単体粒子としても、複合粒子としても利用できる。さらに、これらの無機粒子は、1種以上を混合して用いられることもできる。
市販されている化合物としては、酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−502”、”オプトレイクTR−504”、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−503”、酸化チタン粒子の”オプトレイクTR−505”、”オプトレイクTR−512”、”オプトレイクTR−513”、”オプトレイクTR−514”、”オプトレイクTR−515”(以上、商品名、触媒化成工業(株)製)、酸化ジルコニウム粒子((株)高純度化学研究所製)、酸化スズ−酸化ジルコニウム複合粒子(触媒化成工業(株)製)、酸化スズ粒子((株)高純度化学研究所製)等が挙げられる。
また、必要に応じて上記、感光性樹脂組成物と基板との塗れ性を向上させる目的で界面活性剤、乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類を混合しても良い。また、その他の無機粒子、あるいはポリイミドの粉末などを添加することもできる。
さらにシリコンウエハなどの下地基板との接着性を高めるために、シランカップリング剤などを感光性樹脂組成物のワニスに0.5から10重量%添加したり、下地基板をこのような薬液で前処理したりすることもできる。
ワニスに添加する場合、メチルメタクリロキシジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、などのシランカップリング剤、アルミキレート剤をワニス中のポリマーに対して0.5から10重量%添加する。
基板を処理する場合、上記で述べたカップリング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5から20重量%溶解させた溶液をスピンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などで表面処理をする。場合によっては、その後50℃から300℃までの温度をかけることで、基板とカップリング剤との反応を進行させる。
次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いて樹脂パターンを形成する方法について説明する。
感光性樹脂組成物を基板上に塗布する。基板としてはシリコンウエハ、セラミックス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限定されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが通常、乾燥後の膜厚が、0.1から150μmになるように塗布される。
次に感光性樹脂組成物を塗布した基板を乾燥して、感光性樹脂組成物膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50℃から150℃の範囲で1分から数時間行うのが好ましい。
次に、この感光性樹脂組成物膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射し、露光する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるのが好ましい。
感光性樹脂のパターンを形成するには、露光後、現像液を用いて露光部を除去することによって達成される。現像液としては、テトラメチルアンモニウムの水溶液、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクロン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像後は水にてリンス処理をする。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしても良い。(a)成分が、一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーであるため、200℃から500℃の温度を加えて耐熱性樹脂組成物膜に変換して使用する。
耐熱性樹脂組成物膜に変換する加熱処理によって、本発明のポジ型感光性樹脂組成物内の(C)の化合物が熱分解し、400〜450nmに光吸収が発生する。パターン形成のための露光および現像後、温度を加える前に、紫外線を未露光部に100mJ/cm2から4000mJ/cm2照射し、その後温度を加えて耐熱性樹脂組成物膜に変換する。この場合、紫外線未照射に比べて、照射した耐熱性樹脂組成物膜は、400nmから450nmにおける透明性が増加する。また、チタン成分を含有した無機粒子を用いた場合、光触媒反応も手伝って、400〜450nmの透明性がさらに向上する。
この加熱処理は温度を選び、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分から5時間実施する。一例としては、130℃、200℃、350℃で各30分づつ熱処理する。あるいは室温より400℃まで2時間かけて直線的に昇温するなどの方法が挙げられる。
本発明による感光性組成物により形成した樹脂組成物膜は、光学素子用の高屈折率層間膜やマイクロレンズなどの用途に用いられる。
以下実施例および技術をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中の感光性樹脂組成物の評価は以下の方法により行った。
感光性樹脂組成物膜の作製
シリコンウエハ上及びガラス基板上に、感光性樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)を、下記の膜厚の測定方法に基づいてプリベーク後の膜厚が1.2μmとなるように塗布し、ついでホットプレ−ト(大日本スクリーン製造(株)製SCW−636)を用いて、120℃で3分プリベークすることにより、感光性樹脂組成物膜を得た。
膜厚の測定方法
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、屈折率1.64で感光樹脂組成物膜の膜厚の測定を行った。
露光
シリコンウエハ上に作製した感光性樹脂組成物膜を、露光機((株)ニコン製i線ステッパーNSR−1755−i7A)に、パターンの切られたレチクルをセットし、露光量300mJ/cm2で(365nmの強度)i線露光を行った。
現像
シリコンウエハ上に作製した露光後の感光性樹脂組成物膜を、東京エレクトロン(株)製MARK−7の現像装置を用い、50回転で水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38%水溶液を10秒間噴霧した。この後、0回転で40秒間静置し、400回転で水にてリンス処理、3000回転で10秒振り切り乾燥した。
感光性の確認
シリコンウエハ上に作製した露光、現像後の感光性樹脂組成物膜を、5μmスクエアが開口していることを上記膜厚の測定で用いたラムダエースSTM−602により目視にて確認することにより、感光性を確認した。
耐熱性樹脂組成物膜の作製
露光、現像されたシリコンウエハ上の感光性樹脂組成物膜及び、露光、現像されていないガラス基板上の感光性樹脂組成物膜を、露光機(キャノン(株)製コンタクトアライナーPLA501F)を用いて、紫外線強度5mW/cm2(365nm換算)で所定の時間、紫外線全波長露光(主用波長:330nm、365nm、405nm、436nm)を行い、その後、ホットプレート(アズワン(株)製PMCデジタルホットプレート722A−1)を用いて、280℃で5分加熱、キュアし、耐熱性樹脂組成物膜を得た。
膜厚、屈折率の測定方法
ガラス基板上に作製した上記耐熱性樹脂組成物膜について、プリズムカプラーMODEL2010(METRICON(株)製)を用いて、室温22℃での波長が632.8nm(He−Neレーザー光源使用)、ガラス基板の屈折率N=1.4696、測定屈折率範囲1.46〜1.86において、膜面に対して垂直方向の屈折率(TE)を測定した。
透過率の算出
ガラス基板上に作製した耐熱性樹脂組成物膜について、紫外可視分光光度計MultiSpec−1500(島津製作所(株)製)を用いて、400nmと450nmの膜透過率を測定した。
合成例1 ヒドロキシル基含有酸無水物(a)の合成
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAHF)18.3g(0.05モル)とアリルグリシジルエーテル34.2g(0.3モル)をガンマブチロラクトン100gに溶解させ、−15℃に冷却した。ここにガンマブチロラクトン50gに溶解させた無水トリメリット酸クロリド22.1g(0.11モル)を反応液の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、0℃で4時間反応させた。この溶液をロータリーエバポレーターで濃縮して、トルエン1lに投入して酸無水物(a)を得た。
Figure 2005208465
合成例2 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物(b)の合成
BAHF18.3g(0.05モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
固体30gを300mlのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセルソルブ250mlに分散させ、5%パラジウム−炭素を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、ろ過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ジアミン化合物(b)を得た。得られた固体をそのまま反応に使用した。
Figure 2005208465
合成例3 ヒドロキシル基含有ジアミン(c)の合成
2−アミノ−4−ニトロフェノール15.4g(0.1モル)をアセトン50ml、プロピレンオキシド30g(0.34モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここにイソフタル酸クロリド11.2g(0.055モル)をアセトン60mlに溶解させた溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させた。その後、室温に戻して生成している沈殿をろ過で集めた。
この沈殿をGBL200mlに溶解させて、5%パラジウム−炭素3gを加えて、激しく攪拌した。ここに水素ガスを入れた風船を取り付け、室温で水素ガスの風船がこれ以上縮まない状態になるまで攪拌を続け、さらに2時間水素ガスの風船を取り付けた状態で攪拌した。攪拌終了後、ろ過でパラジウム化合物を除き、溶液をロータリーエバポレーターで半量になるまで濃縮した。ここにエタノールを加えて、再結晶を行い、目的の化合物の結晶を得た。
Figure 2005208465
合成例4 ヒドロキシル基含有ジアミン(d)の合成
2−アミノ−4−ニトロフェノール15.4g(0.1モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させた。その後、室温に戻して生成している沈殿をろ過で集めた。この後、合成例2と同様にして目的の化合物の結晶を得た。
Figure 2005208465
合成例5 キノンジアジド化合物(1)の合成
乾燥窒素気流下、2−ナフトール7.21g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド13.43g(0.05モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン5.06gを系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入させた。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、キノンジアジド化合物(1)を得た。
Figure 2005208465
合成例6 キノンジアジド化合物(2)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)、15.31g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド40.28g(0.15モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.18gを用い、合成例5と同様にしてキノンジアジド化合物(2)を得た。
Figure 2005208465
合成例7 キノンジアジド化合物(3)の合成
乾燥窒素気流下、4−イソプロピルフェノール6.81g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド13.43g(0.05モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン5.06gを用い、合成例5と同様にしてキノンジアジド化合物(3)を得た。
Figure 2005208465
合成例8 キノンジアジド化合物(4)の合成
乾燥窒素気流下、ビスフェノールA 11.41g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.86g(0.1モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン10.12gを用い、合成例8と同様にしてキノンジアジド化合物(4)を得た。
Figure 2005208465
同様に、各実施例、比較例に使用したフェノール性水酸基を有する化合物を下記に示した。
Figure 2005208465
実施例1
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル4.1g(0.0205モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gに溶解させた。ここにヒドロキシ基含有酸無水物(a)21.4g(0.03モル)をNMP14gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間反応させた。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間攪拌した。
得られた溶液40gにナフトキノンジアジド化合物(1)2g、(B)の化合物としてTDP(商品名、住友精化(株)製)1g、酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−502”(商品名、触媒化成工業(株)製、粒子径5nm、粒子屈折率=2.1)26gを加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスAを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、硬化膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例2
乾燥窒素気流下、ジアミン(b)13.6g(0.0225モル)、末端封止剤として、4−エチニルアニリン(商品名:P−APAC、富士写真フイルム(株)製)0.29g(0.0025モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gに溶解させた。ここにヒドロキシ基含有酸無水物(a)17.5g(0.025モル)をピリジン30gとともに加えて、60℃で6時間反応させた。反応終了後、溶液を水2lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。
このようにして得たポリマーの固体10gを計り、ナフトキノンジアジド化合物(2)2g、(B)の化合物としてBPFL(商品名、JFEケミカル(株)製)2g、ビニルトリメトキシシラン1gと、酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−502”(商品名、触媒化成工業(株)製、粒子径5nm、粒子屈折率=2.1)50gとをガンマブチロラクトン30gに溶解させてポジ型感光性樹脂組成物のワニスBを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例3
乾燥窒素気流下、ジアミン化合物(c)20.78g(0.055モル)、1、3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)をNMP50gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物13.95g(0.045モル)をNMP21gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で2時間反応させた。50℃で2時間攪拌後、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール14.7g(0.1モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間攪拌した。
得られた溶液30gにナフトキノンジアジド化合物(3)1.6g、(B)の化合物として4,4’−DFS(東京化成工業(株)製)0.8g、酸化チタン粒子の”オプトレイクTR−505”(商品名、触媒化成工業(株)製、粒子径10nm、粒子屈折率=2.3)85gを溶解させてポジ型感光性樹脂組成物のワニスCを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例4
乾燥窒素気流下、ジアミン化合物(d)6.08g(0.025モル)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル4.21g(0.021モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.806g(0.00325モル)をNMP70gに溶解させた。ヒドロキシル基含有酸無水物(a)24.99g(0.035モル)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物4.41g(0.015モル)を室温でNMP25gとともに加え、そのまま室温で1時間、その後50℃で2時間攪拌した。ついで、グリシジルメチルエーテル17.6g(0.2モル)をNMP10gで希釈した溶液を加え、70℃で6時間攪拌した。
このポリマー溶液40gにナフトキノンジアジド化合物(4)2.5g、(B)の化合物としてTDP(商品名、住友精化(株)製)2g、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−503”(商品名、触媒化成工業(株)製、粒子径8nm、粒子屈折率=2.2)150gを溶解させてポジ型感光性樹脂組成物のワニスDを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例5
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン16.93g(0.04625モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50g、グリシジルメチルエーテル26.4g(0.3モル)に溶解させ、溶液の温度を−15℃まで冷却した。ここにジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド7.38g(0.025モル)、イソフタル酸ジクロリド5.08g(0.025モル)をガンマブチロラクトン25gに溶解させた溶液を内部の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、6時間−15℃で攪拌を続けた。
反応終了後、溶液を水3lに投入して白色の沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。
このようにして得られたポリマー粉体10gにナフトキノンジアジド化合物(2)2g、(B)の化合物としてABPS(商品名、日本化薬(株)製)1g、酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−504”(商品名、触媒化成工業(株)製、粒子径5nm、粒子屈折率=2.0)250gをNMP30gに溶解させてポジ型感光性樹脂組成物のワニスEを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例6
乾燥窒素気流下、ジアミン(b)13.6g(0.0225モル)、末端封止剤として、4−(3−アミノフェニル)−2−メチル−3−ブチン−2−オール(商品名:M−APACB、富士写真フイルム(株)製)0.44g(0.0025モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gに溶解させた。ここにヒドロキシ基含有酸無水物(a)17.5g(0.025モル)をピリジン30gとともに加えて、60℃で6時間反応させた。反応終了後、溶液を水2lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。
このようにして得たポリマーの固体10gを計り、ナフトキノンジアジド化合物(2)2g、(B)の化合物としてBPFL(商品名、JFEケミカル(株)製)2g、酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−504”(商品名、触媒化成工業(株)製、粒子径5nm、粒子屈折率=2.0)100gと、ビニルトリメトキシシラン1gをガンマブチロラクトン30gに溶解させてポジ型感光性樹脂組成物のワニスFを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例7
実施例1の酸化スズ−酸化チタン複合粒子のオプトレイクTR−502”を酸化ジルコニウム粒子((株)高純度化学研究所製、粒子径5nm、粒子屈折率=2.0)に変更し、他は実施例1と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスGを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例8
実施例3の酸化チタン粒子の”オプトレイクTR−505”(粒子径10nm、粒子屈折率=2.3)を酸化スズ−酸化ジルコニウム複合粒子(触媒化成工業(株)製、粒子径25nm、粒子屈折率=1.9)に変更し、他は実施例3と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスHを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例9
実施例2の酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−502”(粒子径5nm、粒子屈折率=2.1)を酸化アルミニウム−酸化チタン複合粒子(触媒化成工業(株)製、粒子径15nm、粒子屈折率=1.8)に変更し、他は実施例2と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスIを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例10
実施例5の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン16.93gを18.3g(0.05モル)に変更し、酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−504”(粒子径5nm、粒子屈折率=2.0)を、酸化スズ粒子(粒子径10nm、粒子屈折率=1.8)に変更し、他は、実施例5と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスJを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
比較例1
実施例1の”オプトレイクTR−502”(粒子径5nm、粒子屈折率=2.1)を用いない他は、実施例1と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスKを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
比較例2
実施例2の酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−502”(粒子径5nm、粒子屈折率=2.1)を酸化スズ−酸化チタン複合粒子の”オプトレイクTR−506”(商品名、触媒化成工業(株)製、粒子径60nm、粒子屈折率=2.1)に変更し、他は実施例2と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスLを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
比較例3
実施例3の酸化チタン粒子の”オプトレイクTR−505”(粒子径10nm、粒子屈折率=2.3)を酸化チタン粒子の”オプトレイクTR−509”(商品名、触媒化成工業(株)製、粒子径35nm、粒子屈折率=2.3)に変更し、他は実施例3と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスMを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
比較例4
実施例5の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン16.93gを18.3g(0.05モル)に変更し、”オプトレイクTR−504”(粒子径5nm、粒子屈折率=2.0)を用いない他は、実施例5と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスNを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
比較例5
実施例1の(B)の化合物TDPを用いず、新たにBis−Z(商品名、本州化学工業(株)製)を追加し、他は実施例1と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスOを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
比較例6
実施例2の(B)の化合物BPFLを用いず、新たにBisRS−2P(商品名、本州化学工業(株)製)を追加し、他は実施例1と同様に行い、ポジ型感光性樹脂組成物のワニスPを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハ上及びガラス基板上にポジ型感光性樹脂組成物膜を作製、露光、現像、熱硬化し、ワニスの感光性、耐熱性樹脂組成物膜の透過率及び屈折率について評価を行った。
実施例1〜10、比較例1〜6の評価結果については表1に示した。
Figure 2005208465

Claims (4)

  1. (A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマー、(B)チオエーテル基、フルオレン基、スルホニル基から選ばれる基を1種以上を有し、かつフェノール性水酸基および/またはチオフェノール基を含有する化合物、(C)エステル化したキノンジアジド化合物、(D)アルミニウム化合物、ケイ素化合物、スズ化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物から少なくとも1種選ばれる粒子径1nmから30nmの無機粒子を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 2005208465
    (式中R1は2個以上の炭素原子を有する2価から8価の有機基、R2は2個以上の炭素原子を有する2価から6価の有機基、R3 は水素、または炭素数1から20までの有機基を示す。nは10から100000までの範囲、mは0から2までの整数、p、qは0から4までの整数を示す。)
  2. 一般式(1)のR1(COOR3)m(OH)pが、一般式(2)で表される請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 2005208465
    (R4、R6は炭素数2〜20より選ばれる2価〜4価の有機基を示し、R5は、炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示し、R7、R8は水素、あるいは炭素数1〜20までの有機基を示す。o、sは0から2までの整数、rは1〜4までの整数を示す。)
  3. 一般式(1)のR2(OH)qが、一般式(3)〜(5)に表される少なくとも1種である請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
    Figure 2005208465
    (R9、R11は炭素数2〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜4価の有機基を示し、R10は炭素数2〜30より選ばれる2価の有機基を示す。t、uは1あるいは2の整数を示す。R12、R14は炭素数2〜20までの2価の有機基を示し、R13は、炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示す。vは1〜4までの整数を示す。R15は炭素数2〜20より選ばれる2価の有機基を示し、R16は、炭素数3〜20より選ばれる水酸基を有した3価〜6価の有機基を示す。wは1〜4までの整数を示す。)
  4. 請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物に紫外線を照射した後、加熱して形成された耐熱性樹脂のレリーフパターン。
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