JP2005206967A - 再生ポリエステル複合繊維 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 リサイクルポリエステルを解重合した低分子量体を用いて再重合してなるポリエステルAを少なくとも一成分とする複合繊維であって、ポリエステルAが繊維表面に露出しており、リサイクルポリエステルの含有量が繊維全体の30質量%以上であることを特徴とする再生ポリエステル複合繊維。
【選択図】 図2
Description
(1) リサイクルポリエステルを解重合した低分子量体を用いて再重合してなるポリエステルを含有するポリエステルAを少なくとも一成分とする複合繊維であって、ポリエステルAが繊維表面に露出しており、リサイクルポリエステルの含有量が繊維全体の30質量%以上であることを特徴とする再生ポリエステル複合繊維。
(2) 溶融粘度の異なる2種類のポリエステル成分が、互いにサイドバイサイド型に複合された繊維であり、少なくとも一成分がポリエステルAである(1)記載の再生ポリエステル複合繊維。
2種のポリエステルの極限粘度の差が上記の範囲より小さいと、両成分の熱収縮性が近似するため、目的とする捲縮性能を発現することが困難となる傾向がある。
(a)ポリエステルMのみからなるポリエステルA。
(b)ポリエステルMにバージンポリエステルをブレンドしたポリエステルA。
(c)ポリエステルNのみからなるポリエステルA。
(d)ポリエステルNとバージンポリエステルをブレンドしたポリエステルA。
(1)極限粘度
フェノールと四塩化エタンの質量比1/1の混合物を溶媒とし、20℃で測定した。
(2)操業性
16錘で24時間紡糸を行った時の切糸回数で評価し、○と△を合格基準とした。
0回:○、1〜2回: △、3回以上:×
(3)繊維の色調
前記の方法で測定した。
(4)染色斑
(4)の測定の際に得た筒編地を染色し、染色斑を目視で判定し、3段階で評価した。
○:良好
△:やや斑がある
×:斑の発生大
染色条件は、Terasil Nevy Blue SGL (ハ゛イエル社製原糸用染料)の2.0%owf 浴比 1:50の染液を用いて99℃で60分間、常法により染色した。
(5) 隠蔽性の評価
(4)の測定の際に得た筒編地(染色前)の隠蔽性を目視で判定し、3段階で評価した。
○:良好
△:やや透ける
×:透ける
(6) 捲縮回復応力
得られた複合繊維を外周1.125mの検尺機で5回かせ取りして2重にし、1/6830cN/dtexの加重を掛けて30分間放置した。次いで、荷重を掛けたままの状態で30分間沸水処理し、30分間乾燥したものを試料とした。この試料をオリエンテック社製万能引張試験機テンシロンRTC1210を用いて次のようにして測定した。まず、引張速度100mm/分、記録計のチャート速度を100mm/分に設定し、試料をセットした。次いで、(繊度×1.96)cNの応力が掛かる点まで試料を伸長させ、引き続き、同じ速度で回復させた。このとき、チャートの最大応力点(α)から垂線を降ろし、応力0gの線との交点(β)から45°の角度で応力曲線側に引いた線と回復応力曲線との交点(γ)での応力測定値sを読み取り(図4参照)、次の式で算出した。
捲縮回復応力(cN/dtex)=s(cN)/〔繊度(dtex)×20〕(7)ストレッチ性
得られた複合繊維を経糸と緯糸に用いて平織組織(経糸密度110本/2.54cm、緯糸密度84本/2.54cm)に製織して織物を得た。この織物のストレッチ性を触感で×、△、○、◎の4段階で評価し、◎と○を合格とした。
リサイクルポリエステルとしてPETボトル屑(低分子に戻されずに再び成形するために回収されたフレーク状の樹脂)を用い、エチレングリコール(EG)をリサイクルポリエステルに対して15質量%添加して、温度250℃で2時間、微加圧下で解重合反応を行った。そして、解重合後には目開き20μmのフィルターで異物の除去を行った。解重合により分子量(数平均分子量)が約2000の低分子量体とした。
続いて、バージンポリエステルとして、テレフタル酸とEGのモル比を1:1.6として常法により温度250℃にてエステル化反応を行い、PETオリゴマーを得た。
そして得られたオリゴマーを、解重合により低分子量化したリサイクルポリエステルに添加し、溶融重合(再重合)を行った。このとき、低分子量化したリサイクルポリエステルとPETオリゴマーとを質量比60:40の比率で重縮合反応釜に投入した後、三酸化アンチモンを重縮合触媒として285℃にて常法により重縮合反応を行い、常法によりチップ化して複合繊維を構成する一成分(成分1)としてのポリエステルAを得た。
得られたポリエステルAは、極限粘度が0.64、リサイクルポリエステルの割合が60質量%のものであった。
複合繊維を構成する他成分(成分2)として、極限粘度が0.44のPET(バージンポリエステル)を用い、両成分のチップを常法により乾燥した後、複合繊維紡糸装置に供給し、295℃で溶融し、孔径0.25mmの紡糸孔24個が穿設された紡糸口金より両成分の質量比を1/1とし、サイドバイサイド型に貼り合わされるようにして複合紡糸を行った。紡糸された糸条束を空気流により冷却し、オイリング装置を通過させて0.5質量%の付着量となるように油剤を付与し、集束ガイドで集束し、交絡付与後、紡糸速度3500m/minのローラで引き取り、捲取機にて巻き取った。
得られた繊維(半未延伸糸)は160dtex/24fであり、毛羽、単糸切れによる欠点はなかった。次にこれを通常の延伸装置を用い、700 m/minの速度で倍率1.45倍、温度180℃で延伸し、図2に示すような断面形状を呈する110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
重縮合反応時間を調整し、ポリエステルAの極限粘度を0.44とし、成分2として極限粘度が0.64のPET(バージンポリエステル)を用いた以外は、実施例1と同様に行い110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
成分2として、重縮合反応時間を調整してポリエステルAの極限粘度を0.44としたものを用いた以外は、実施例1と同様に行い、110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
再重合時のリサイクルポリエステルの低分子量体とバージンポリエステルオリゴマーの添加量を変更し、ポリエステルA中のリサイクルポリエステルの割合を80質量%とし、極限粘度0.64のポリエステルA及び極限粘度0.44のポリエステルAを得、これらを成分1と成分2に用いた以外は実施例1と同様に行い、110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
リサイクルポリエステルを解重合後、バージンオリゴマーを添加せずに再重合を行った以外は実施例1と同様に行い、リサイクルポリエステル100%のポリエステルA(極限粘度0.44)を得た。成分2として極限粘度が0.64のPET(バージンポリエステル)を用いた以外は実施例1と同様に紡糸、延伸を行い、110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
実施例1で用いたポリエステルAを鞘成分に用い、極限粘度が0.64のPET(バージンポリエステル)を芯成分に用い、複合紡糸装置で芯鞘型複合繊維(芯鞘質量比:芯/鞘=4/6)とした以外は実施例1と同様に行い、図1に示すような断面形状を呈する110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
ポリエステルAは再重合時に酸化チタンを添加(酸化チタンとエチレングリコールのスラリーとして添加)して、酸化チタンの含有量が2質量%のポリエステルAとし、成分2として酸化チタンを2質量%含有するPET(バージンポリエステル)を用い、繊維中の酸化チタンの含有量を表1に示す値となるようにした以外は、実施例1と同様に紡糸、延伸を行い、110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
ポリエステルAの再重合時に酸化チタンを添加(酸化チタンとエチレングリコールのスラリーとして添加)し、酸化チタン含有量が2質量%のポリエステルAとし、重縮合時間を変更して極限粘度0.64のポリエステルAと極限粘度0.44のポリエステルAを得、これらを成分1と成分2に用いた以外は実施例1と同様に紡糸、延伸を行い、110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
実施例1で用いたPETボトル屑をそのまま溶融してフィルターで異物を除去した後、チップ化した極限粘度0.64のリサイクルポリエステル(PETボトル屑100%のもの)を成分1とし、極限粘度0.44のPET(バージンポリエステル)を成分2に用いた以外は、実施例1と同様に紡糸、延伸を行い、110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
比較例1で成分1として用いたリサイクルポリエステルと、バージンポリエステルとして極限粘度0.64のPETを成分2として両者を、チップ段階で混合(質量比1/1)して溶融混練し、単一成分繊維を得る紡糸装置より溶融紡糸を行った以外は、実施例1と同様に紡糸、延伸を行い、110dtex/24fの再生ポリエステル繊維を得た。
成分2として、酸化チタンを4.0質量%含有し、極限粘度が0.44のPET(バージンポリエステル)を用いた以外は、比較例1と同様にして複合紡糸、延伸を行い、110dtex/24fの再生ポリエステル複合繊維を得た。
Claims (3)
- リサイクルポリエステルを解重合した低分子量体を用いて再重合してなるポリエステルを含有するポリエステルAを少なくとも一成分とする複合繊維であって、ポリエステルAが繊維表面に露出しており、リサイクルポリエステルの含有量が繊維全体の30質量%以上であることを特徴とする再生ポリエステル複合繊維。
- 極限粘度の異なる2種類のポリエステル成分が、互いにサイドバイサイド型に複合された繊維であり、少なくとも一成分がポリエステルAである請求項1記載の再生ポリエステル複合繊維。
- 繊維の色相を示すL値が85以上、b値が5.0以下である請求項1又は2記載の再生ポリエステル複合繊維。
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