JP3883898B2 - 高白度ポリエステル繊維 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高白度ポリエステル繊維に関するものである。さらに詳しくは、繰返しの洗濯および/またはアイロン掛けによって黒ずみが発生せず、高いレベルの白度を長期にわたって保持するポリエステル繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル繊維は、物理的、化学的性能が優れているため、衣料用布帛素材として広く使用されているが、高い白度が要求される布帛用途では、ポリエステル固有の弱黄色を帯びる色調が問題となっている。この黄色味を打ち消し、ポリエステル繊維の白度を向上させるには、従来、蛍光染料(蛍光増白剤)により着色する方法あるいは特定の重合触媒を用いて色調を改善したポリエステルなどが提案されている。
【0003】
例えば、特開平8−325846号公報には、420〜460nmに最大蛍光強度を有する蛍光増白剤0.01〜0.3重量%と、520〜560nmに吸収ピークを有する染料0.1〜10ppmとを原液配合により添加配合し、白度に優れたポリエステル繊維が開示されている。しかし、このポリエステル繊維からなる布帛に、繰返し洗濯および/またはアイロン掛けを施すと、徐々に布帛に黒ずみが発生し、白度が低下してくるという問題があった。
【0004】
また、特開昭53−113893号公報にはチタン化合物を使用して重縮合し、特定量の蛍光剤と青色染料とを含有せしめ色調に優れたポリエステルを製造する方法が開示されている。この方法で製造されたポリエステル繊維からなる布帛は、確かに繰返し洗濯および/またはアイロン掛けによる黒ずみは少ないが、ポリエステル固有の黄色味色調がかなり残っており、高白度布帛用としてはなお不満足な色調レベルであるという課題が残っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、繰返しの洗濯および/またはアイロン掛けによって黒ずみが発生せず、高いレベルの白度を長期にわたって保持するポリエステル繊維を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、上記課題は、アンチモン化合物を含まない重合触媒を用いて重縮合されたポリエステルからなり、420〜460nmに最大蛍光強度を有する蛍光増白剤0.01〜0.3重量%と、520〜560nmに吸収ピークを有する染料0.1〜10ppmとを原液配合により添加配合したことを特徴とする高白度ポリエステル繊維により達成されることが見出された。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、主たる繰り返し単位としてエチレンテレフタレートが85モル%以上、好ましくは95モル%以上からなるポリエステルである。テレフタル酸成分および/またはエチレングリコール成分以外の成分を少量(通常は、テレフタル酸成分に対して20モル%以下)共重合したものであっても良い。かかるポリエステルの固有粘度(35℃のオルソ−クロロフェノール溶液を溶媒として使用し算出)は、通常衣料用布帛素材として使用されるポリエステルと同じ程度の固有粘度0.45〜0.70のものが好ましい。また、かかるポリエステルには、後述の蛍光増白剤および染料以外に、従来ポリエステルに添加配合されている艶消し剤、制電剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を、本発明の効果を阻害しない範囲で任意に添加配合しても良い。
【0008】
本発明のポリエステルは、通常用いられているアンチモン化合物を実質的に含まない重合触媒を使用して重縮合したポリエステルであることが大切である。
【0009】
一般的に、ポリエステル布帛を繰返し洗濯および/またはアイロン掛けした場合、布帛が徐々に黒ずみを帯びて、白度が低下してくる(以下黒ずみと称する)。本発明者等はこの現象を鋭意解析し、黒ずみの主たる原因は、外部からの汚染物質等の付着によるのではなく、繊維表面へのポリエステル内部からの汚染物質析出であることを見出した。繊維表面に析出した汚染物質を化学分析した結果、その成分はアンチモンが主体であることを突き止め、前述のアンチモン化合物を実質的に含まない重合触媒を使用して重縮合したポリエステルに到達した。
【0010】
アンチモンを含まない重合触媒としては、ポリエステルの重縮合触媒として一般的なチタン化合物、例えば、酢酸チタンやテトラ−n−ブトキシチタンなどを挙げることができる。特に望ましいのは、下記一般式(I)で表わされる化合物、もしくは一般式(I)で表わされる化合物と下記一般式(II)で表わされる芳香族多価カルボン酸またはその無水物とを反応させた生成物である。
【0011】
【化1】
【0012】
[上記式中、Rはアルキル基および/またはフェニル基を示し、nは0〜2の整数を示す。]
【0013】
【化2】
【0014】
[上記式中、nは2〜4の整数を表わす]
一般式(I)で表わされる化合物としては、Rがアルキル基および/またはフェニル基であれば特に限定されないが、テトラアルキル(またはフェニル)チタネート、ヘキサアルキル(またはフェニル)ジチタネート、オクタアルキル(またはフェニル)トリチタネートがあげられ、特にテトラアルキルチタネートが好ましい。具体的には、テトライソプロポキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラフェノキシチタンなどが好ましく用いられる。また、かかるチタン化合物として反応させる一般式(II)で表される芳香族多価カルボン酸またはその無水物としては、フタル酸、トリメリット酸、ヘミメリット酸、ピロメリット酸およびこれらの無水物が好ましく用いられる。上記チタン化合物と芳香族多価カルボン酸またはその無水物とを反応させる場合には、溶媒に芳香族多価カルボン酸またはその無水物の一部とを溶解し、これにチタン化合物を滴下し、0〜200℃の温度で30分以上反応させれば良い。
【0015】
また、ポリエステルの重縮合工程で上記チタン化合物とともに用いられるリン化合物として、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ホスホネート化合物及びそれらの誘導体等があげられる。これらは単独で使用してもよく、また二種以上併用してもよい。本発明のポリエステルの製造に際しては、これらのリン化合物中、特に下記一般式(III)で表されるホスホネート化合物が好ましい。
【0016】
【化3】
【0017】
[上記式中、R1およびR2は、同じかまたは異なっていて良く、かつ炭素数原子数1〜4のアルキル基を示し、Xは、−CH2−または−CH(Y)を示す(Yは、ベンゼン環を示す)]
上述のホスホネート化合物としては、ホスホン酸のジメチル−、ジエチル−、ジプロピル−およびジブチルエステルが挙げられ、具体的にはカルボメトキシメタンホスホン酸、カルボエトキシメタンホスホン酸、カルボプロポキシメタンホスホン酸、カルボブトキシメタンホスホン酸、カルボメトキシ−ホスホノ−フェニル酢酸、カルボエトキシ−ホスホノ−フェニル酢酸、カルボプロポキシ−ホスホノ−フェニル酢酸、カルボブトキシ−ホスホノ−フェニル酢酸等が挙げられる。
【0018】
本発明においては、このようなチタン化合物を重合触媒とし、リン化合物を安定剤として、ポリエステル中に可溶なチタン化合物が全ジカルボン酸成分に対し、チタン元素として2〜15ミリモル%含有され、かつポリエステル中のチタン元素とリン元素が下記式(1)および/または(2)を満足するように重縮合したポリエステルを使用するのが好ましい。
2≦P/Ti≦15 (1)
10≦Ti+P≦100 (2)
(上記式中、Tiはポリエステル中に含有されるポリエステル可溶チタン化合物のチタン元素の濃度(ミリモル%)、Pはポリエステル中に含有されるリン化合物のリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)
前述の式(1)の(P/Ti)が2未満の場合、色相が著しく黄味を帯び高白度ポリエステル繊維が得られなくなることが多い。また、(P/Ti)が15を超えるとポリエステルの重合反応性が大幅に低下し、目的の固有粘度のポリエステルを得ることができない。なお、(P/Ti)は3〜12の範囲、さらには4〜10の範囲がより好ましい。一方、前述の式(2)の(Ti+P)が10に満たない場合は、ポリエステルの重合反応性が大幅に低下し、高白度ポリエステル繊維として実用に耐えるレベルの固有粘度のポリエステルを得ることができない。また、(Ti+P)が100を超える場合は、ポリエステルの溶融紡糸時に紡糸口金周辺に異物が蓄積し、紡糸断糸が多くなることがある。なお、(Ti+P)は15〜85の範囲、さらには20〜70の範囲がより好ましい。
【0019】
このような、アンチモン化合物を含まない重合触媒を用いて重縮合され、かつチタン元素およびリン元素の含有濃度が特定の範囲に限定されたポリエステルは、通常のポリエステルに比較して、それ自体黄色傾向が少なく、白度が大幅に向上している。従って、該ポリエステルに、後述の特定波長に最大蛍光強度を有する蛍光増白剤および吸収ピークを有する染料を各々特定量含有せしめることにより、高いレベルの白度を長期にわたって保持する高白度ポリエステル繊維を得ることができる。なお、ここでいう高白度とは、繊維を筒編地として測定したカラーL*値とカラーb*値との差(以下(L*−b*)値と称する)が98以上の色調をいう。(L*−b*)値が98未満のポリエステル繊維は高白度布帛用として好ましくない。
【0020】
すなわち、該ポリエステルに、420〜460nmに最大蛍光強度を有する蛍光増白剤0.01〜0.3重量%と、520〜560nmに吸収ピークを有する染料0.1〜10ppmとを原液配合によって含有せしめることにより、(L*−b*)値が98以上の高白度ポリエステル繊維が得られる。
【0021】
本発明において、原液配合によりポリエステル繊維に添加配合する蛍光増白剤は、420〜460nmに最大蛍光強度を有していることが必要であり、最大蛍光強度がこの範囲外では、十分な白度が得られない。かかる蛍光増白剤としては、例えば、ユビテックスOB[2,5―ビス(5′―t―ブチルベンゾオキゾリル(2))チオフェン、チバガイギー社製]、OB−1[4,4′―ビス(ベンゾオキサゾール―2―イル)スチルベン、イーストマンコダック社製]等を挙げることができ、なかでも、OB−1が好ましい。
【0022】
上記蛍光増白剤の配合量はポリエステル繊維に対して0.01〜0.3重量%とする必要があり、特に、0.05〜0.2重量%とすることが好ましい。蛍光増白剤の配合量が0.01重量%未満の場合には、増白効果が不十分であり、ポリエステル繊維の黄色味を消すことができない。一方、0.3重量%を越えて配合した場合には、濃度消光現象を起こし、逆に黄色味が増加して、増白性能が低下するので不適当である。
【0023】
本発明においては、上記蛍光増白剤に加えて、520〜560nmに吸収ピークを有する染料を0.1〜10ppm配合することが肝要であり、本発明のポリエステル繊維が、従来にない著しい白度の向上を示すのは、後述するように上記蛍光増白剤と上記染料が同時にポリエステル中に存在することによる相乗効果のためである。上記染料は、520〜560nmに吸収ピークを有していることが必要であり、吸収ピークがこの範囲外では、上記蛍光増白剤との相乗効果が認められず、十分な白度が得られない。かかる520〜560nmに吸収ピークを有する染料としては、例えば、CI Solvent Red 121、CI Solvent Red 151、Sumiplast Red 3Bなどを挙げることができ、なかでも、CI Solvent Red 121が好ましく用いられる。上記染料の配合量は、ポリエステル繊維に対して0.1〜10ppmとする必要があり、特に、0.5〜5ppmとすることが好ましい。上記染料の配合量が0.1ppm未満では、蛍光増白剤との相乗効果による白度向上効果が不十分であり、10ppmを越えて配合した場合には、赤味が目立つようになり、満足できる白度が得られなくなるため不適当である。
【0024】
上記蛍光増白剤および染料をポリエステル中に添加配合するには、特別な方法を採用する必要はなく、例えばポリエステルの重合工程で加える方法、蛍光増白剤と染料をマスターバッチ化した後、ベースポリエステルと混練する方法、蛍光増白剤と染料を液状ポリエステルとあらかじめ混合した液状改質剤を紡糸直前の溶融ポリエステル流中に計量しながら注入添加する方法等が用いられる。なかでも、添加剤の取扱性や多品種少量生産対応を考慮すると、マスターバッチを用いる方法が好ましい。以上のように蛍光増白剤および染料を原液配合したポリエステルを繊維化するには、常法により乾燥、溶融紡糸、延伸、熱処理すればよい。なお、紡糸後巻き取ることなく、連続して延伸を行うスピンドロー(直延)方式で製糸しても良い。また、2000m/min〜4000m/minで紡糸巻き取りして、延伸と同時に仮撚を行う延伸仮撚加工方式で仮撚加工糸としても良い。
【0025】
本発明の高白度ポリエステル繊維の断面形状は特に限定されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲であれば、丸断面繊維、異形断面繊維、中空繊維のいずれであっても良い。
【0026】
かくして得られた高白度ポリエステル繊維は、繰返しの洗濯および/またはアイロン掛けによっても黒ずみが発生せず、高白度((L*−b*)値98以上)を長期にわたって保持する性能を有している。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
(1)固有粘度
オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定した。
(2)L*、b*値、(L*−b*)値
ポリエステル繊維を12ゲージ丸編機で30cm長の筒編みとし、マクベス社製カラー測定装置(Macbeth COLOR−EYE)を用い、L*値、b*値を測定し、その差を処理前の(L*−b*)値とした。測定後の筒編時を下記条件で繰り返し50回洗濯およびアイロン掛けを行った後、L*値、b*値を測定し、その差を処理後の(L*−b*)値とした。
(繰り返し洗濯)
JIS 0844 A−1の条件で洗い、水洗、脱水および乾燥を実施した。
(アイロン掛け)
上記洗濯実施毎に、JIS L−0850 B法の条件で実施した。
【0028】
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル100部とエチレングリコール70部の混合物に、テトラ−n−ブチルチタネート0.009部を加圧反応が可能なSUS製容器に仕込み、0.07MPaの加圧を行い140℃から240℃に昇温しながらエステル交換反応させた後、トリエチルホスホノアセテート0.04部を添加し、エステル交換反応を終了させた。その後反応生成物を重合容器に移し、290℃まで昇温し、30Pa以下の高真空にて重縮合反応を行って、固有粘度0.60であるポリエステルを得、ペレット状に裁断しポリエステルペレットとした。なお、このポリエステル中のチタン元素濃度(Ti)およびリン元素濃度(P)は、P/Ti=6、Ti+P=35mmol%の範囲であった。
【0029】
得られたポリエステルペレット97重量部と、該ポリエステルペレット96.7重量部、OB−1(イーストマンコダック社製、440nmに最大蛍光強度を有する蛍光増白剤)3.3重量部、CI Solvent Red 121(540nmに吸収ピークを有する染料)83ppmからなるポリエステル組成物(マスターペレット)3.0重量部とを攪拌混合後、160℃で乾燥し、スクリュー式押出機を装備した溶融紡糸設備で溶融し、290℃に保たれたスピンブロックを通し、孔径0.3mmの吐出孔を48個穿設した紡糸口金より吐出し、冷却・固化後、油剤を付与して、1200m/分の速度で引き取った。得られた未延伸糸を常法により3.3倍に延伸し、熱セットして、167dtex/48フィラメントのポリエステル繊維を得た。該ポリエステル繊維中のOB−1およびCI Solvent Red 121の含有量を表1に示す。
【0030】
該ポリエステル繊維を12ゲージ丸編機で30cm長の筒編みとし、L*値、b*値((L*−b*)値)を測定した結果、表1に示すように(L*−b*)値は101.9であった。また、該筒編地を上記(繰り返し洗濯)および(アイロン掛け)の条件で繰り返し洗濯およびアイロン掛けを行った後L*値、b*値((L*−b*)値)を測定した結果、表1に示すように。(L*−b*)値は100.4であり、高白度が維持されていた。
【0031】
【表1】
【0032】
[比較例1]
テレフタル酸ジメチル100部とエチレングリコール70部の混合物に、テトラ−n−ブチルチタネート0.009部を加圧反応が可能なSUS製容器に仕込み、0.07MPaの加圧を行い140℃から240℃に昇温しながらエステル交換反応させた後、トリエチルホスホノアセテート0.04部を添加し、エステル交換反応を終了させた。その後反応生成物に三酸化二アンチモン0.053部添加し、混合物を重合容器に移し、290℃まで昇温し、30Pa以下の高真空にて重縮合反応を行って、固有粘度0.60であるポリエステルを得、ペレット状に裁断しポリエステルペレットとした。なお、このポリエステル中のチタン元素濃度(Ti)およびリン元素濃度(P)は、P/Ti=6、Ti+P=35mmol%の範囲であり、アンチモン化合物(Sb2O3として)の含有量は30mmol%であった。
【0033】
得られたポリエステルペレットを用い実施例1と同じ方法、条件でポリエステル繊維を作成し、筒編となし、L*値、b*値((L*−b*)値)を測定した。さらに上記の条件で繰り返し洗濯およびアイロン掛けを行った後L*値、b*値((L*−b*)値)を測定した。表1から明らかなように、処理前は高い白度であった本比較例におけるポリエステル繊維筒編は、繰り返し洗濯およびアイロン掛け後、その白度((L*−b*)値)が98以下に低下した。
【0034】
[実施例2〜5、比較例2〜5]
ポリエステル繊維中のOB−1およびCI Solvent Redの含有量をおのおの表1に示す含有量とする以外は実施例1と同じ方法、条件でポリエステル繊維を作成し、筒編となし、L*値、b*値((L*−b*)値)を測定した。さらに上記(繰り返し洗濯)および(アイロン掛け)の条件で繰り返し洗濯およびアイロン掛けを行った後L*値、b*値((L*−b*)値)を測定した。
【0035】
表1から明らかなように、OB−1あるいはCI Solvent Redの含有量が本発明の範囲を外れる比較例2〜5においては、処理前および処理後の(L*−b*)値が98未満であり、高白度ポリエステル繊維として使用できる品位ではなかった。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、繰返しの洗濯および/またはアイロン掛けによって黒ずみが発生せず、高いレベルの白度を長期にわたって保持するポリエステル繊維を提供することができる。
Claims (2)
- アンチモン化合物を含まない重合触媒を用いて重縮合されたポリエステルからなり、420〜460nmに最大蛍光強度を有する蛍光増白剤0.01〜0.3重量%と、520〜560nmに吸収ピークを有する染料0.1〜10ppmとを原液配合により添加配合したことを特徴とする高白度ポリエステル繊維。
- 繊維を筒編地として測定したカラーL*値とカラーb*値との差が98以上である請求項1記載の高白度ポリエステル繊維。
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