JP2005206817A - 新規な重合性化合物、該重合性化合物の製造方法、該重合性化合物を含む重合性組成物及びその硬化物 - Google Patents

新規な重合性化合物、該重合性化合物の製造方法、該重合性化合物を含む重合性組成物及びその硬化物 Download PDF

Info

Publication number
JP2005206817A
JP2005206817A JP2004371070A JP2004371070A JP2005206817A JP 2005206817 A JP2005206817 A JP 2005206817A JP 2004371070 A JP2004371070 A JP 2004371070A JP 2004371070 A JP2004371070 A JP 2004371070A JP 2005206817 A JP2005206817 A JP 2005206817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
group
formula
structural formula
polymerizable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004371070A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4679136B2 (ja
Inventor
Keisuke Ota
啓介 太田
Kazufumi Kai
和史 甲斐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2004371070A priority Critical patent/JP4679136B2/ja
Publication of JP2005206817A publication Critical patent/JP2005206817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4679136B2 publication Critical patent/JP4679136B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】 優れた重合性を有するN−アリールアミン化合物、該化合物の製造方法、該化合物を含む重合性組成物、および表面硬度、耐溶剤性に優れた該重合性組成物の硬化物を提供する。
【解決手段】 一般式(1)で表される構造を有する重合性化合物を用いて、優れた重合性のみならず、表面硬度、耐溶剤性に優れた該重合性組成物の硬化物を得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は重合性化合物に関し、より詳しくは、従来より重合性が改良された重合性化合物であって、例えば、電子写真感光体、有機電界発光素子、各種ポリマーの架橋剤、塗料、コーティング、接着剤、シーリング材等に特に好適に利用可能な重合性化合物、その製造方法、該重合性化合物を含む重合性組成物、および該重合性組成物の硬化物に関する。
N−アリールアミン構造を有する化合物は、正孔輸送機能を有していることが知られており、従来より、電子写真感光体、有機電界素子等の分野で利用されている。例えば電子写真感光体の製造方法としては、N−アリールアミン構造を有する化合物をポリカーボネート等の熱可塑性樹脂に混合し、コーティング膜を製造する方法が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、このコーティング膜の製造方法においては、熱可塑性樹脂に可塑剤に類する性質を有するN−アリールアミン化合物を高濃度で混合するため、得られたコーティング膜の表面硬度、耐溶剤性が低下するといった欠点があり、より高性能なコーティング膜を得ることができる樹脂組成物が求められていた。
このような欠点を解決するために、N−アリールアミン構造を有する化合物にアクリル基等の重合性官能基を導入し、熱や光で硬化させるコーティング膜の製造方法が知られている(特許文献2)。
この方法により、従来より表面硬度、耐溶剤性に優れたコーティング膜の製造が可能となったが、該樹脂化合物を硬化するためには、なお比較的高濃度の重合開始剤を必要としていた。これは、アクリル基を有するN−アリールアミン化合物が充分な重合性を有していないことに起因していた。しかしながら、電子写真感光体としての性能を充分に発揮させるためには、重合開始剤をできるだけ少なくする必要があるため(特許文献3)、N−アリールアミン化合物自身の重合性を向上させることが必要であった。
他方、アクリル基を有する重合性化合物は、酸素による重合阻害を受け易いことが知られている。特にコーティング材等の分野においては、重合阻害による表面のタック(tackiness)が残り易いという欠点がある。このため、該化合物の硬化は、一般に酸素がない条件下で行うことが望ましいとされて来た。N−アリールアミン構造を有する化合物にアクリル基を導入した化合物においても同様の欠点があり、従って、このようなアクリル基を導入した化合物の硬化条件も、非酸素雰囲気下であることが必要とされて来た。
一方、アリル(allyl)エーテル基や1−プロペニルエーテル基等のアルケニルエーテル基と、フマレート基を同一分子内に有する化合物は、酸素による重合阻害が少なく、且つ重合性に優れた化合物であることが知られている(特許文献4)。これらの官能基をN−アリールアミン構造を有する化合物に導入すれば、酸素による重合阻害が少ない、優れた重合性を有するN−アリールアミン化合物を得ることができると考えられるが現在まで具体的な提案はなかった。
特開2002−278100号公報
特開2001−166501号公報
特開2001−166501号公報(第6頁、第106頁)
特開2002−256065号公報
本発明の目的は、上記した従来技術における問題を解消することが可能なN−アリールアミン化合物を提供することにある。
本発明の他の目的は、優れた重合性を有するN−アリールアミン化合物、該化合物の製造方法、該化合物を含む重合性組成物、および表面硬度、耐溶剤性に優れた該重合性組成物の硬化物を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究の結果、特定の重合性官能基を有するN−アリールアミン化合物が優れた重合性を有することを見い出した。本発明者らはこの発見に基づき更に研究を重ねた結果、該化合物を含む重合性組成物の硬化物が表面硬度のみならず、耐溶剤性に優れることを見いだし、本発明を完成させた。
すなわち、本発明(I)はN−アリールアミン化合物の同一分子内に、一般式(2)で表される重合性官能基を有することで、重合性に優れたN−アリールアミン化合物を見出し、本発明を完成させるに至った。
一般式(2)
Figure 2005206817
(一般式(2)において、R4はそれぞれ独立に、一般式(3)または一般式(4)で表される構造であり、X1はそれぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。Y1はそれぞれ独立に構造式(1)または構造式(2)を表す。X2はそれぞれ独立に炭素数1〜炭素数4のアルキレン鎖を表す。n1は1〜10の整数を表し、n2は0〜1の整数を表す。)
一般式(3)
Figure 2005206817
(一般式(3)において、R5、R6はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。)
一般式(4)
Figure 2005206817
(一般式(4)において、R7は水素原子または炭素数1〜炭素数6のアルキル基を表す。)
構造式(1)
Figure 2005206817
構造式(2)
Figure 2005206817
本発明(II)は、上記した本発明(I)の重合性化合物の製造方法である。
本発明(III)は、本発明(I)の重合性化合物を含有することを特徴とする重合性組成物である。
本発明(IV)は、上記の重合性組成物を硬化してなる硬化物である。
本発明は、例えば以下の態様を含む。
[1] 一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする重合性化合物。一般式(1)
Figure 2005206817
(一般式(1)において、R1、R2、およびR3のうち少なくとも一つは一般式(2)で表される重合性官能基を有するアリール基であり、且つ他はアルキル基、アラルキル基、またはアリール基からなる群から選ばれる少なくとも一種である。但しR1、R2およびR3は同一であっても異なっていても良い。)
一般式(2)
Figure 2005206817
(一般式(2)において、R4はそれぞれ独立に、一般式(3)または一般式(4)で表される構造であり、X1はそれぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。Y1はそれぞれ独立に構造式(1)または構造式(2)を表す。X2はそれぞれ独立に炭素数1〜炭素数4のアルキレン鎖を表す。n1は1〜10の整数を表し、n2は0〜1の整数を表す。)
一般式(3)
Figure 2005206817
(一般式(3)において、R5、R6はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。)
一般式(4)
Figure 2005206817
(一般式(4)において、R7は水素原子または炭素数1〜炭素数6のアルキル基を表す。)
構造式(1)
Figure 2005206817
構造式(2)
Figure 2005206817
[2] 一般式(2)のR4において、一般式(4)で表される基の数/{(一般式(3)で表される基の数)+(一般式(4)で表される基の数)}が0.6以上であることを特徴とする[1]に記載の重合性化合物。
[3] 一般式(2)のY1において、(構造式(2)で表される構造の数)/({構造式(1)で表される構造の数)+(構造式(2)で表される構造の数)}が0.6以上であることを特徴とする[1]または[2]のいずれかに記載の重合性化合物。
[4] 一般式(4)のR7が、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびiso−プロピル基からなる群のいずれか一種以上であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の重合性化合物。
[5] 一般式(2)におけるX1が、それぞれ独立にアルキレンジオールの残基、脂環式ジオールの残基、芳香族ジオールの残基、または一般式(5)で表されることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の重合性化合物。
一般式(5)
Figure 2005206817
(R8、R9はそれぞれ独立に水素原子または一般式(6)を表し、少なくとも一方は一般式(6)である。)
一般式(6)
Figure 2005206817
(一般式(6)において、R10は塩素原子、臭素原子、フッ素原子、水素原子または炭素数1〜炭素数3のアルキル基を表す。)
[6] 一般式(1)のR1、R2、およびR3が一般式(7)〜一般式(12)のいずれかで表されることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の重合性化合物。
一般式(7)
Figure 2005206817
一般式(8)
Figure 2005206817
一般式(9)
Figure 2005206817
一般式(10)
Figure 2005206817
一般式(11)
Figure 2005206817
一般式(12)
Figure 2005206817
(一般式(7)〜一般式(12)において、R11〜R61はそれぞれ独立に一般式(2)、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、一般式(13)または一般式(14)で表される基を表す。
一般式(13)
Figure 2005206817
(式中X3はそれぞれ独立に炭素数1から炭素数4のアルキレン基を表し、n3は1〜10の整数を表す。)
一般式(14)
Figure 2005206817
(式中X4はそれぞれ独立に炭素数1から炭素数4のアルキレン基を表し、n4は1〜10の整数を表す。)
[7] 更に構造式(3)〜構造式(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造を有する[1]〜[6]に記載の重合性化合物。
構造式(3)
Figure 2005206817
構造式(4)
Figure 2005206817
構造式(5)
Figure 2005206817
構造式(6)
Figure 2005206817
構造式(7)
Figure 2005206817
構造式(8)
Figure 2005206817
構造式(9)
Figure 2005206817
[8] 下記一般式(15)で表されるカルボン酸と、少なくとも1個の水酸基を有するアリールアミン化合物とを触媒の存在下に反応させることを特徴とする[1]〜[7]に記載の重合性化合物の製造方法。
一般式(15)
Figure 2005206817
(一般式(15)において、R62、R63はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。X5はそれぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。Y2はそれぞれ独立に構造式(1)または構造式(2)を表す。n5は1〜10の整数を表す。)
構造式(1)
Figure 2005206817
構造式(2)
Figure 2005206817
[9] 一般式(15)で表されるカルボン酸と、少なくとも1個の水酸基を有するアリールアミン化合物とを、触媒として縮合剤の存在下に反応させることを特徴とする[1]〜[7]に記載の重合性化合物の製造方法。
[10] 縮合剤がスルホニルクロリドであることを特徴とする[9]に記載の重合性化合物の製造方法。
[11] 末端基として一般式(3)を有する[1]〜[7]に記載の重合性化合物の末端基に対して、該末端基の異性化反応を触媒の存在下に行うことにより、末端基を一般式(4)に変換することを特徴とする、末端基に一般式(4)を有する重合性化合物の製造方法。
[12] 末端基として一般式(3)を有する[1]〜[7]のいずれかの重合性化合物における一般式(3)の60%以上を、異性化反応において一般式(4)の基に変換することを特徴とする[11]に記載の重合性化合物の製造方法。
[13] 異性化反応に用いる触媒が、パラジウム、ロジウム、およびルテニウムの少なくとも一種以上を含んだ触媒であることを特徴とする[11]または[12]に記載の重合性化合物の製造方法。
[14] [1]〜[7]のいずれかに記載の重合性化合物を含有することを特徴とする重合性組成物。
[15] [1]〜[7]のいずれかに記載の重合性化合物を1質量%〜99質量%、および不飽和ポリエステル、(メタ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物、およびラジカル重合性単量体からなる群から選ばれた少なくとも一種以上の化合物を1質量%〜99質量%含有することを特徴とする重合性組成物。
[16] [1]〜[7]に記載の重合性化合物、または[14]または[15]に記載の重合性組成物を100質量部、およびラジカル重合開始剤を0.01質量部〜15質量部含有することを特徴とする重合性組成物。
[17] [1]〜[7]に記載の重合性化合物、または[14]〜[16]のいずれかに記載の重合性組成物を硬化してなる硬化物。
上記構成を有する本発明の重合性化合物は、該化合物の構造(特に、官能基の組合せ)に基づき、酸素による重合阻害が少なく、しかも優れた重合性を有するという優れた特徴を有する。本発明の重合性化合物は、優れた重合性を有しているため、例えば空気中において、重合開始剤の使用量を低減しつつ(ないしは、重合開始剤を使用することなく)重合させることが可能である。したがって、本発明の重合性化合物は、上記特性を活かして、種々の広い応用・用途(例えば、重合開始剤を実質的に使用しない、ないしは重合開始剤の使用量低減が好ましい用途)に好適に使用することができる。
加えて、本発明の重合性化合物は優れた正孔輸送機能を発揮することが可能な骨格を有し、且つ、上記した官能基の組合せが、この正孔輸送機能を実質的に阻害することもないため、重合開始剤等の不純物を少なくすることが可能である。この結果、正孔輸送機能を活かした用途(例えば電子写真感光体用のポリマー等)に、特に好適に使用することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明を更に具体的に説明する。以下の記載において量比を表す「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準とする。
(アリールアミン化合物)
本発明の重合性化合物は、上記した一般式(1)に示すように、アリールアミン骨格を有する化合物である。本発明において、「アリールアミン化合物」とは、アミン化合物の窒素原子に直接アリール基が結合しているアミン化合物を言う。更に、アリール基とは、「芳香族炭化水素から水素1原子が失われてできる残基」を言う(すなわち、フェニル、ナフチル等を総称して、アリール基と称する;標準化学用語辞典 縮刷版 平成12年3月20日 第5冊発行 日本化学会編 丸善株式会社発行 第19頁を参照)。
(本発明(I))
まず、本発明(I)について説明する。本発明(I)はアリールアミン化合物の同一分子内に、一般式(2)で示される重合性官能基を少なくとも一つ以上有することを特徴とする重合性化合物である。
本発明中に記載のアリールアミン構造は、一般式(1)として表すことができる。一般式(1)
Figure 2005206817
(一般式(1)において、R1、R2、およびR3のうち少なくとも一つは一般式(2)で表される重合性官能基を有するアリール基であり、且つ他はアルキル基、アラルキル基、またはアリール基からなる群から選ばれる少なくとも一種である。但しR1、R2およびR3は同一であっても異なっていても良い。)
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基等が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フルオレニル基又、一般式(7)〜一般式(12)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(7)
Figure 2005206817
一般式(8)
Figure 2005206817
一般式(9)
Figure 2005206817
一般式(10)
Figure 2005206817
一般式(11)
Figure 2005206817
一般式(12)
Figure 2005206817
(一般式(7)〜一般式(12)において、R11〜R61はそれぞれ独立に一般式(2)、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、または一般式(13)または一般式(14)で表される基を表す。
一般式(13)
Figure 2005206817
(式中X3はそれぞれ独立に炭素数1から炭素数4のアルキレン基を表し、n3は1〜10の整数を表す。)
一般式(14)
Figure 2005206817
(式中X4はそれぞれ独立に炭素数1から炭素数4のアルキレン基を表し、n4は1〜10の整数を表す。)
更に、本発明のアリールアミン化合物から、一般式(2)の重合性官能基を除くアリールアミン構造としては、特開2001−166520号に例示されている化合物等が挙げられるが、なんらこれらに限定されるものではない。
(重合性官能基)
次に一般式(2)で示される重合性官能基について説明する。
一般式(2)
Figure 2005206817
(一般式(2)において、R4はそれぞれ独立に、一般式(3)または一般式(4)で表される構造であり、X1はそれぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。Y1はそれぞれ独立に構造式(1)または構造式(2)を表す。X2はそれぞれ独立に炭素数1〜炭素数4のアルキレン鎖を表す。n1は1〜10の整数を表し、n2は0〜1の整数を表す。)
一般式(3)
Figure 2005206817
(一般式(3)において、R5、R6はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。)
一般式(4)
Figure 2005206817
(一般式(4)において、R7は水素原子または炭素数1〜炭素数6のアルキル基を表す。)
構造式(1)
Figure 2005206817
構造式(2)
Figure 2005206817
本発明に関わる一般式(2)のR4は一般式(3)または一般式(4)のいずれかを表す。
一般式(3)のR5、R6はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。一般式(3)において重合性の点で好ましくはR5、R6の少なくとも一方が水素原子またはメチル基で他方が水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびiso−プロピル基の少なくとも一種である。より好ましくはR5、R6の少なくとも一方が水素原子で他方が水素原子またはメチル基であり、最も好ましくはR5、R6のいずれもが水素原子である。炭素数4以上のアルキル基では重合性が低下する恐れがあり好ましくない。
また、一般式(4)のR7は水素原子または炭素数1〜炭素数6のアルキル基を表す。一般式(4)において重合性の点で好ましくはR7が水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびiso−プロピル基の少なくとも一種である。より好ましくはR7が水素原子またはメチル基である。炭素数4以上のアルキル基では重合性が低下する恐れがあり好ましくない。
上記したX1は、2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。
(多価アルコール)
上記した基X1を誘導するための具体的な上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等のアルキレンジオール、また置換したアルキレングリコールとしては、1−フェニルエチレングリコール、1,2−ジフェニルエチレングリコール、またこれらのポリアルキレンジオール、1,1−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール等の脂環式ジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ベンゼンジメタノール等の芳香族ジオール、およびこれらの多価アルコールのエチレンオキシド付加体、プロピレンオキシド付加体、シクロヘキセンオキシド付加体、スチレンオキシドの付加体等が挙げられる。
また、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価アルコール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン等の四価のアルコール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等の六価のアルコール、またこれらの多価アルコールのエチレンオキシド付加体、プロピレンオキシド付加体、シクロヘキセンオキシド付加体、スチレンオキシド付加体等の多価アルコールが挙げられる。
又、多価アルコールの種類によっては、立体異性体、幾何異性体が存在する場合がある。例えば一般式(2)においてn1=2でX1が1,2−シクロヘキサンジオールから誘導される有機残基の場合、2つのシクロヘキシル環に結合するそれぞれの置換位置関係は、cis−cis、cis−trans、trans−transの3つが考えられ、分子全体としては光学異性体となることがある。このような場合、必要に応じて、光学活性カラム等で特定の光学異性体の存在比を高めて使用してもよく、また、このような処理をせずに使用しても構わない。
これらの中では、X1は、エチレン基(−(CH22−)、1,3−プロピレン基(−(CH23−)、1,2−プロピレン基(−CH2−CH(CH3)−)等の炭素数2〜炭素数4のアルキレン基、1,1−シクロヘキシレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、 式(−CH2−C610−CH2−)で表される1,1−シクロヘキサンジメタノールから誘導される有機残基、1,2−シクロヘキサンジメタノールから誘導される有機残基、1,3−シクロヘキサンジメタノールから誘導される有機残基、または1,4−シクロヘキサンジメタノールから誘導される有機残基等の炭素数6〜炭素数8のシクロアルキレンが、重合後の硬化物の硬さの点で優れている。
更に、硬化物の屈折率を向上させるには、ビスフェノールAおよびビスフェノールAのエチレンオキシド付加体、1−フェニル−エチレングリコール、1,2−ジフェニレングリコール等のフェニル基またはフェニレン基を有したアルキレンジオールが好ましい。
また、一般式(2)n1は1〜10の整数であるが、好ましくは1〜5である。n1が6以上では粘度が高くなり、製造しにくくなるため好ましくない。
1が三価以上の多価アルコール有機残基の場合は、下記一般式(16)等の分岐構造をとることも可能である。
一般式(16)
Figure 2005206817
(一般式(16)中、n6は0〜4の整数を表す)
(末端の重合性基)
一般式(2)の末端の重合性基であるR4は、単独でのラジカル重合性が乏しく、フマレート基またはマレート基との共重合で硬化が進むため、一般にR4基/(フマレート基またはマレート基)のモル比が1に近いものが硬化物の物性に優れている。好ましくはR4基/(フマレート基またはマレート基)のモル比が0.2〜2の範囲であり、より好ましくは0.8〜1.5の範囲である。
4はそれぞれ独立に一般式(3)または一般式(4)を表す。従って、一般式(3)の構造と一般式(4)の構造は本発明における重合性化合物中に併存する事ができる。一般式(4)の構造を有する末端は一般式(3)の構造をすべてまたは一部を異性化する事によっても製造できる。
このように、一般式(3)を有する重合性化合物を異性化させることにより、一般式(4)を有する重合性化合物を製造する場合、一般式(3)を有する重合性化合物の構造によっては、いくつかの本重合性化合物からなる、重合性組成物になる場合がある。
例えば、構造式(3)で表される重合性化合物を用いて異性化反応を行った場合、その生成物は構造式(3)と構造式(4)と構造式(5)からなる重合性組成物になる場合がある。その場合でも、特に精製することなく重合性組成物として使用することが可能である。
構造式(3)
Figure 2005206817
構造式(4)
Figure 2005206817
構造式(5)
Figure 2005206817
重合性化合物、および重合性組成物中における、一般式(3)と一般式(4)との比は、一般式(4)で表される基の数/{(一般式(3)で表される基の数)+(一般式(4)で表される基の数)}が0.6以上であることが、重合性の点で好ましい。より好ましくは、この一般式(3)と一般式(4)との比は0.8以上である。
この比率は、製造方法により制御することが可能であるが、製品中の一般式(3)で表される基の数と一般式(4)で表される基の数における比率の再確認は、例えばプロトン核磁気共鳴装置(以下「1H−NMR」と略す。)を測定し、一般式(3)で表される基、および一般式(4)で表される基に帰属されるピークの面積比を比較することにより再確認することが可能である。
一般式(3)におけるR5、R6は重合性の点から、水素原子、またはメチル基であることが好ましく、双方が水素原子であることが更に好ましい。
また、重合性の点から、一般式(4)におけるR7はメチル基(一般式(4)全体としては1−プロペニル基)であることが好ましい。
一般式(2)中のY1はそれぞれ独立に構造式(1)、構造式(2)を表す。従って、構造式(1)の構造と構造式(2)の構造は本発明における重合性化合物中に併存することができる。一般式(2)におけるR4との共重合のし易さの点から、(構造式(2)で表される構造の数)/({構造式(1)で表される構造の数)+(構造式(2)で表される構造の数)}が0.6以上であることが好ましく、より好ましくは0.8以上である。
この比率は、製造方法により制御することが可能であるが、製品中の構造式(1)と構造式(2)の比率の再確認は、例えば1H−NMRを測定し、構造式(1)および構造式(2)に帰属されるピークの面積比を比較することにより再確認することが可能である。
一般式(2)中のX2は炭素数1〜炭素数4のアルキレン基を表す。具体的なアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられる。
(他の重合性官能基)
本発明の重合性化合物は、一般式(2)で表される重合性官能基を有する化合物である。更に同一分子内に一般式(2)以外の重合性官能基を有していても構わない。このような重合性官能基の具体的な例としては以下のものがある。但し本発明はこれらに限定されるものではない。
構造式(6)
Figure 2005206817
構造式(7)
Figure 2005206817
構造式(8)
Figure 2005206817
構造式(9)
Figure 2005206817
構造式(10)
Figure 2005206817
構造式(11)
Figure 2005206817
構造式(12)
Figure 2005206817
(本発明(II))
次に本発明(II)について説明する。本発明(II)は本発明(I)の重合性化合物の製造方法である。
本発明(I)の重合性化合物の製造方法は、以下に示すA)、B)の二つの工程に分けることができる。即ち、
A)アリールアミン構造を有する化合物に一般式(2)でR4が一般式(3)である重合性官能基を形成する工程;
B)一般式(4)で示される末端の重合性基を一般式(3)で示される基の異性化により形成する工程;の二つである。
この二つの工程を組合せることは、本発明(I)の重合性化合物を製造する上で必須ではない。すなわち、上記したA)またはB)のいずれか片方の工程だけでも本発明(I)の重合性化合物を製造することは可能である。
(Aの工程)
まず、本発明(I)の重合性化合物の製造方法におけるA)の工程について説明する。
本発明(I)の重合性化合物でR4が一般式(3)で表される化合物は、一般式(15)で表されるカルボン酸と、少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物との反応により合成することができる。
一般式(15)
Figure 2005206817
(一般式(15)において、R62、R63はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。X5はそれぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。Y2はそれぞれ独立に構造式(1)または構造式(2)を表す。n5は1〜10の整数を表す。)
構造式(1)
Figure 2005206817
構造式(2)
Figure 2005206817
5として好ましい多価アルコールや、分岐構造を取りうる点においても、一般式(1)のX1と同様である。
少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物とは、本発明(I)の説明で例示したアリールアミン化合物中に、少なくとも一つの水酸基が置換された化合物である。
まず、一般式(15)でY2がマレイン酸残基である化合物の製造法について述べる。
一般式(15)でY2がマレイン酸残基である化合物の製造法としては、一般式(17)で表されるアルコールと、無水マレイン酸を付加反応させることにより製造することができる。
一般式(17)
Figure 2005206817
(一般式(17)において、R64、R65はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。X6はそれぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。n8は1〜10の整数を表す。)
6として好ましい多価アルコールや、分岐構造を取りうる点においても、一般式(1)のX1と同様である。
無水マレイン酸と一般式(17)で表されるアルコールとの付加反応は無触媒下、または触媒下で行うことができる。触媒としては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアミノピリジン等の塩基性触媒が挙げられる。
反応温度は20℃〜150℃、好ましくは40℃〜120℃で行う。反応温度が20℃未満では、反応の進行が遅く必要以上に時間を要する恐れがある。また、反応温度が150℃を越えるとジエステルの生成量が多くなる等し、収率が低下する恐れがあり好ましくない。
また、無水マレイン酸と一般式(17)で表されるアルコールの仕込量の比率には特に制限はない。一般的には無水マレイン酸1モルに対して、一般式(17)で表されるアルコールが0.2モル当量〜10モル当量の範囲、好ましくは0.5モル当量〜5モル当量、より好ましくは0.9モル当量〜2モル当量の範囲である。
一般式(17)で表されるアルコールの仕込量の比率が10モル当量を越えると、余剰のアルコールが多くなり、0.2モル当量未満では未反応の無水マレイン酸が多くなり、経済的に好ましくない。
また、この付加反応の際に溶媒を加えることも可能である。このような溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジ(メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。
一般式(17)で表されるアルコールのR64,R65はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基である。特に、R64,R65がいずれも水素原子である場合が重合性の点で望ましい。
このような一般式(17)で表されるアルコールの具体例としては、エチレングルコールモノアリルエーテル、プロピレングルコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,4−ブチレングリコールモノアリルエーテル、シクロヘキサンジオールモノアリルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングルコールモノアリルエーテル、2−アリルオキシ−2−フェニルエタノール、2−アリルオキシ−1−フェニルエタノール、2−アリルオキシ−1,2−ジフェニルエタノール等が挙げられる。
6が三価以上の多価アルコール有機残基の場合は分岐構造をとることが可能であるが、このような具体例としては、トリメチロールエタンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルおよびこれらアルコールのエチレンオキシド付加物、プロピレンオキシド付加物が挙げられる。
次に、一般式(15)でY2がフマル酸残基である化合物の製造法について述べる。
上記で得られたアルケニルオキシ基を有するマレイン酸モノエステルは、公知の塩酸等の酸性触媒、モルホリン、ピペリジン、ジエチルアミン等の塩基性触媒、チオ尿素、塩素、臭素、ヨウ素、酸クロリド等の触媒でアルケニルオキシ基を有するフマル酸モノエステルに異性化することができる。
当該異性化反応の反応温度には特に制限はない。一般には30℃〜200℃の範囲、好ましくは50℃〜150℃、より好ましくは70℃〜120℃の範囲である。反応温度が200℃を越えると、重合や分解反応の危険性が高くなり好ましくない。
また、この異性化反応においては、公知のヒンダートフェノール系の重合禁止剤や溶媒を用いても構わない。ここで、使用される溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジ(メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類が挙げられる。
このようにして得られたフマル酸エステルは、蒸留や分液、再結晶等の処理により精製することができる。
(エステル化反応)
次にA)の工程におけるエステル化反応について説明する。
エステル化反応の具体例としては、下記の三つが挙げられる。
(i)一般式(15)で表されるカルボン酸と、少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物とを酸触媒の存在下にエステル化する方法
(ii)一般式(15)で表されるカルボン酸を酸ハライドに誘導化した後に、少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物とを反応させエステル化する方法
(iii)一般式(15)で表されるカルボン酸と、少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物とを縮合剤を用いて反応させエステル化する方法
((i)の方法)
まず(i)の方法について説明する。
(i)の方法で使用できるエステル化触媒としては、公知の触媒である硫酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、イオン交換樹脂、ホウ酸と硫酸との混触媒、ポリリン酸、また三フッ化ホウ素エーテラート等のルイス酸等が挙げられる。
反応は、常圧下または加圧下または減圧下で、例えば絶対圧力で15Pa〜1MPaで行うことができる。反応温度20℃〜200℃、好ましくは40℃〜150℃で副生する水を留去しながら反応を進める。20℃未満では反応が遅く、200℃を超えると重合物等の副生成物が多くなる恐れがある。
反応の際、溶媒を使用することもできる。溶媒としては特に制限はないが、具体的には例えば、ベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等が挙げることができる。
また、一般式(15)で表されるカルボン酸と少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物との仕込み比率には特に制限はない。反応条件によっては重合性の化合物が副生することがある。例えば、一般式(15)で表されるマレイン酸モノエステルまたはフマル酸モノエステルのエステル部位から、一般式(17)に相当するアルコールが一部脱離し、更にこのアルコールが一般式(15)で表されるカルボン酸のカルボキシル基とエステル化反応を起こして、一般式(18)で表されるエステルを副生して、生成物中に含まれる場合もあるが、これらを除去することなく、重合組成物として使用することができる。
一般式(18)
Figure 2005206817
(一般式(18)おいて、R66〜R69はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表し、X7およびX8はそれぞれ独立にn7個あるいはn8個存在するX7およびX8において、それぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表し、Y3は、構造式(1)または構造式(2)を表し、n7またはn8は1〜10の整数を表す。)
構造式(1)
Figure 2005206817
構造式(2)
Figure 2005206817
エステル化反応終了後は、不純物や未反応物を除くために、精製を行うことも可能である。精製法としては、例えば、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル等の有機溶媒に重合性化合物を溶解させ、水、アルカリ洗浄を行うことにより、未反応の一般式(15)で表されるカルボン酸や副生したカルボン酸類を塩として除去することができる。
また、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素等の有機溶媒で生成物をデカンテーションや再沈殿する方法、シリカゲル等を用いてカラム精製を行う方法、薄層クロマトグラフィー等による精製を行うことで純度をあげることができる。
((ii)の方法)
次に(ii)の方法について述べる。
(ii)の方法は、一般式(15)で表されるカルボン酸等を酸ハライドに誘導化した後に、少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物とを反応させエステル化する方法である。
酸ハライドへの誘導化方法としては特に制限はなく、塩化チオニル、塩化ホスホリル、五塩化リン、三塩化リン、ホスゲン等を用いた公知の方法で誘導化することができる。
特に塩化チオニルを用いた場合、触媒として塩化亜鉛、ピリジン、ヨウ素、トリエチルアミン等を併用しても良い。また塩化チオニルとジメチルホルムアミドの混合物や塩化チオニルとヘキサメチルホスホリックトリアミドの混合物も酸ハライドを合成する良い試薬であることが知られている。
このようにして誘導化された酸ハライドと少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物とを公知の方法により反応させることにより、本発明の重合性化合物を製造することができる。
((iii)の方法)
最後に(iii)の方法について説明する。
(iii)の方法は一般式(15)で表されるカルボン酸と、少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物とを縮合剤を用いて反応させエステル化する方法である。
(iii)の方法に用いる縮合剤の具体例としては、ジシクロヘキシルカルボジイミドやトリフルオロ酢酸無水物、スルホニルクロリド等を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。一般に公知の縮合剤であれば特に制限なく用いることができる。
ここで用いるスルホニルクロリドとしては、p−トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホニルクロリド等が挙げられる。
一般式(15)で表されるカルボン酸とスルホニルクロリドの仕込量には特に制限はないが、一般には当量以上のスルホニルクロリドを用いる。好ましくはカルボン酸に対してスルホニルクロリドが1モル当量〜2モル当量の範囲である。
また一般式(15)で表されるカルボン酸等と少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物の仕込比率には特に制限はない。好ましくはカルボン酸のカルボキシル基(−COOH)に対して、少なくとも一つの水酸基を有するアリールアミン化合物のエステル化させたい水酸基(−OH)が0.2モル当量〜2モル当量の範囲、より好ましくは0.4モル当量〜1.2モル当量の範囲である。
この際に使用する溶媒としては、反応を阻害するものでなければ特に制限はない。具体的にはテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルオキシド等を挙げることができる。
塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属類が挙げられる。
塩基の量としては、その種類にもよるが、一般式(15)で表されるカルボン酸等に対して1モル当量〜5モル当量の範囲であることが好ましい。
反応温度は,−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜50℃である。100℃を越えると副反応が多くなり、また−20℃未満では反応が遅延することがあり好ましくない。
得られた生成物は、不純物を取り除くために精製することができる。精製方法としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロエタン、クロロホルム等の有機溶媒に、生成物を溶解させ、水、アルカリ、酸で洗浄を行う方法、また、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素等の有機溶媒で生成物を洗浄する方法や再沈殿する方法を挙げることができる。更に、シリカゲル等を用いてカラム精製を行う方法、薄層クロマトグラフィー等による精製を行うことで純度を上げることができる。
以上がA)アリールアミン化合物に一般式(2)でR4が一般式(3)である重合性官能基を形成する工程の説明である。
(Bの工程)
次にB)一般式(4)で示される末端の重合性基を一般式(3)で示される基の異性化により形成する工程について説明する。
本発明(I)のR4が一般式(4)で表される本発明の重合性化合物はR4が一般式(3)で表される本発明の重合性化合物の末端基を異性化する方法で製造することができる。
(異性化反応)
以下、その異性化反応について説明する。
一般式(3)から一般式(4)への異性化反応は、公知のパラジウム、ロジウム、ルテニウム等の元素の錯体やこれらの元素を担体に担持した担持型触媒を用いることにより行うことができる。
このような担持型触媒に用いる担体としては特に制限はなく、一般に担体として用いられる多孔質物質であれば良い。具体的にはシリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ゼオライト、活性炭、チタニア、マグネシア、またはその他の無機化合物を挙げることができる。
担体に担持させる元素量としては触媒全量に対し0.05質量%〜20質量%が好ましく、2質量%〜10質量%がより好ましい。担持量が0.05質量%未満であると、反応時間の遅延につながり、20質量%を越えると異性化反応に関与しない元素が多くなるため好ましくない。
このようにして得た担持型触媒の使用量としては、末端基のR1が一般式(3)である本発明の重合性化合物に対し、0.01質量%〜50質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましい。触媒量が0.01質量%未満であると反応時間の遅延につながり、50質量%を越えると異性化反応に関与しない触媒が多くなるため好ましくない。更に異性化触媒としては、単独または二種以上の触媒を用いることもできる。
異性化反応の反応温度には特に制限はない。一般には30℃〜200℃であり、好ましくは60℃〜180℃、より好ましくは80℃〜160℃の範囲である。反応温度が30℃未満では反応が遅く、200℃を越えると異性化中に重合を起こす可能性があり好ましくない。
本発明における異性化反応は溶媒中で行うことができる。使用する溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジ(メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、等のケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類等が挙げられる。これら溶媒を用いる場合、2種類以上の溶媒を混合しても構わない。
本異性化反応は常圧下または加圧下で、例えば、1KPa〜1MPaで行うことができる。
また、異性化反応中に重合を抑制するために、重合禁止剤を加えることもできる。重合禁止剤としては、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、2,5−ジフェニル-p−ベンゾキノン等のキノン類、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン等の多価フェノール類、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ジ−t−ブチルパラクレゾール、α−ナフトール等のフェノール類が挙げられる。
(本発明(III))
次に、本発明(III)について説明をする。
本発明(III)は、本発明(I)の重合性化合物を含有することを特徴とする重合性組成物である。
(他の成分)
本発明(III)の重合性組成物には、本発明(I)の重合性化合物以外に、必要に応じてラジカル重合性を有する化合物またはラジカル重合開始剤を含むことが可能である。
該ラジカル重合性化合物としては、不飽和ポリエステル、(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、ラジカル重合性単量体が挙げられる。
(不飽和ポリエステル)
不飽和ポリエステルとは、α,β−不飽和多塩基酸または酸無水物と飽和多塩基酸、多価アルコールとを重縮合反応して得られるものである。
(α,β−不飽和多塩基酸)
α,β−不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等である。また、酸成分として併用される飽和多塩基酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水ピロメリット酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ポリカルボン酸、無水エンディック酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオールまたは1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオールまたは1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,6−ノナンジオールまたは1,9−ノナンジオール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA等の脂環式ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加体等の芳香族ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエリスリトール等の三価以上のアルコール等が挙げられる。
その他の不飽和ポリエステルとして、前記の飽和多塩基酸および不飽和多塩基酸のジアルキルエステルと多価アルコールのエステル交換反応で得られるものがある。この場合、アルキル基としては、通常メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等である。
((メタ)アクリレート基を有するオリゴマー)
上記の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマーとは、構造中に(メタ)アクリロイル基を二個以上有する化合物であり、具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート、多価アルコールと多塩基酸またはその無水物および(メタ)アクリル酸の反応によって得られるポリエステル(メタ)アクリレート、水酸基含有化合物にエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを付加した多価アルコールと(メタ)アクリル酸を反応することで得られるポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸またはカルボキシル基を有する(メタ)アクリレートを反応することで得られるエポキシ(メタ)アクリレート、およびエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、シロキサン基と(メタ)アクリロイル基を有するシリコン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(ウレタン(メタ)アクリレート)
更に本発明のウレタン(メタ)アクリレートとは、公知のもので、多価アルコールとポリイソシアネートとヒドロキエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとを反応することで得られる。多価アルコールは、例えば、前記不飽和ポリエステルの多価アルコールに記載したものと同様なもの、また、ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
本発明のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートの原料として使用される多塩基酸と多価アルコ−ルは、例えば、前記不飽和ポリエステルで記したものと同様なものが挙げられる。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレートの原料に使用されるエポキシ化合物とは、ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型のビスフェノール類のグリシジルエーテル、ノボラック型グリシジルエーテル等のエポキシ樹脂系の化合物等が知られている。
(ラジカル重合性単量体)
本発明のラジカル重合性単量体とは、重合性不飽和基を有するものであり、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、α−スチレン、メトキシスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、カプロン酸ビニル等の脂肪族カルボン酸のビニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルエステル等の脂環式ビニルエステル、安息香酸ビニルエステル、t-ブチル安息香酸ビニルエステル等の芳香族ビニルエステル、ヒドロキシエチルビニルエステル、ヒドロキシプロピルビニルエステル、ヒドロキシブチルビニルエステル等のヒドロキシアルキルビニルエステル、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、トリメリット酸トリアリル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、ジアリルカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカボネート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等のアリル化合物、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−2―メチルフェニルマレイミド、N−2−クロルフェニルマレイミド、N−2−メトキシフェニルマレイミド、N,N−4,4’―ジフェニルメタンビスマレイミド等のマレイミド類、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル等の不飽和二塩基酸で表されるのフマル酸エステルが挙げられる。
これらのラジカル重合性単量体は、単独または複数以上の使用が可能である。
本発明(III)の重合性組成物における本発明(I)の重合性化合物の使用量は、重合性組成物中(すなわち、重合性組成物全体の質量を基準=100質量%として)、重合性化合物が好ましくは1質量%〜99質量%、更に好ましくは5質量%〜80質量%である。
(ラジカル重合開始剤)
本発明(III)の重合性組成物に用いることができるラジカル重合開始剤とは、例えば熱、紫外線、電子線、放射線によってラジカルを生成するものであればいずれのラジカル重合開始剤の使用も可能である。
熱によるラジカル重合に関して使用できるラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系化合物、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド類、ベンゾイルパーオキシド、デカノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド類、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ) 3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、t−ブチルパーオキシ 2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ 2−エチルヘキサノエート等のアルキルパーオキシエステル類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-sec-ブチルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーカーボネート類等が挙げられる。
また、特に熱によるコーティング等の膜成形においては、ラジカル重合開始剤を使用せず、自己架橋をさせることも可能である。
紫外線、電子線による重合に際して使用できるラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モンフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン等のアセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4−トリメチルシリルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン誘導体、メチルフェニルグリオキシレート、ベンゾインジメチルケタール、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。
これらの重合開始剤の使用量は、本発明(III)の重合性組成物の質量に対して、好ましくは0.01質量%〜15質量%、更に好ましくは0.1質量%〜10質量%の範囲である。
(添加剤)
また、本発明の重合性組成物を重合する場合、使用目的によって、必要に応じ、種々の添加剤を加えることができる。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム等の無機フィラー等を併用しても構わない。
本発明(III)の重合性組成物は、紫外線、電子線や熱を用いて、ロールコーター、スピンコーター等のコーティング、注型成型法、光造形法等の硬化方法により硬化させることができる。
また、本発明の重合性組成物は硬化の方法により、粘度を低下させる必要があれば、溶剤を使用しても構わない。使用される溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、エチルアルコール、(イソ)プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類等が挙げられる。
(本発明(IV))
最後に本発明(IV)について説明する。本発明(IV)は、本発明(III)の重合性組成物を硬化してなる硬化物である。
本発明(IV)の硬化物は、電子写真感光体、有機電界発光素子に代表されるような有機電子デバイスとして有用である。更に重合性組成物であることから、木工コーティング、フィルムコーティング、金属コーティング、プラスチックコーティング、無機コーティング、ハードコーティング、光ファイバーコーティング、ゲルコート剤等のコーティング材料、塗装や印刷インキ等のペイント材料、光造形材料、光ディスク、眼鏡レンズ、プリズム等の光学材料、接着剤、フォトレジスト、封止剤、成型材料等幅広く硬化性樹脂の分野に利用することができる。コーティングする基材としては特に制限はない。具体的には例えば金属、ガラス、プラスチック等を挙げることができる。
以下実施例により、更に詳しく説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明は実施例に限定されるものではない。
尚、各種データの測定には以下の機器を用いた。
(使用機器)
1 H−NMR
使用機種:JEOL EX−400(400MHz)
重水素化クロロホルムに溶解し、内部標準物質にテトラメチルシランを使用して測定した。
FT−IR
使用機種:パーキンエルマー社製 Spectrum GX
KBr板を用いて、液膜法で測定した。
GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)
使用機種:
ポンプ 昭和電工(株)社製 DS−4
示差屈折率検出器 昭和電工(株)社製 RI−71
使用カラム: K−G、K−801、K−802(いずれも昭和電工(株)社製)の
3本を連結して使用
溶離液: クロロホルム
カラム温度: 40℃
流量: 1mL
測定方法: ポリスチレン換算にて、MnおよびMwを測定した。
(実施例1)
3Lガラスフラスコに無水マレイン酸500g、エチエングリコールモノアリルエーテル573g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.05gを仕込み、窒素雰囲気下50℃で24時間加熱攪拌した。得られた反応物に1,4−ジオキサン1kg、濃塩酸10g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.1gを加え、100℃で1時間加熱攪拌した。その後1,4−ジオキサンを減圧留去し、その反応物にトルエン1kg、水1kgを加え分液した。有機層よりトルエンを減圧留去したところ、淡黄色液体として1020g得た。NMR、FT−IRにより分析を行ったところ、フマル酸モノ(2−アリルオキシエチル)であることを確認した。
構造式(13)
Figure 2005206817
(実施例2)
攪拌子、マグネチックスターラー、ジムロート冷却管、窒素導入管を備えた1L丸底フラスコに、シクロヘキサンジオールモノアリルエーテル118.19g、無水マレイン酸148.71g、ヒドロキノンモノメチルエーテル268mg、トルエン363gを加え、窒素雰囲気下110℃で24時間加熱攪拌した。得られた反応物に濃塩酸12.6g、ヒドロキノンモノメチルエーテル267mgを加え、窒素雰囲気下5時間加熱還流した。冷却後、析出した白色沈殿を0.1μmメンブランフィルターで濾別し、濾液を水で分液(500mL×3回)した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥しエバポレーターにて減圧下濃縮したところ、淡黄色粘調液体として162.49g得た。
構造式(14)
Figure 2005206817
(実施例3)
窒素導入管、誘導攪拌装置、温度計を備えた1Lガラスフラスコに、実施例1で得られたフマル酸モノ(2−アリルオキシエチル)44.4g、THF(テトラヒドロフラン)500gを仕込み、反応系内を窒素置換した後、炭酸カリウム154gを加えた。発熱が終わった後1時間攪拌し、反応液を氷水で冷却した。反応液の温度が10℃以下になったところで、p−トルエンスルホニルクロリド42.3gを加え、30分攪拌した。その後、構造式(15)で表される、水酸基を有するアリールアミン化合物20gを加え攪拌した。反応液を室温に戻し更に10時間攪拌した。次に反応液を濃縮しその濃縮液を分液漏斗に移し、酢酸エチル500gを加え水による分液洗浄を行った。その後、有機層を減圧下濃縮して黄色粘稠液体を得た。得られた粗生成物のカラム精製を行った。
シリカゲル(和光純薬工業(株)社製 WAKO−GEL C−200)1kgをヘキサンにてスラリーにし、直径15cmのカラムクロマト管に詰めた。先に得られた粗生成物をカラムクロマト管上部に乗せ、酢酸エチル/ヘキサン=1/10から1/2にグラジエントをかけながら粗生成物を溶出させ、TLC(MERCK社製 Pre-coated TLC Plates SILICA GEL 60 F−254)でRf値が0.45(展開液 酢酸エチル/ヘキサン=1/5)を示すフラクションを集め、それをエバポレーターにて減圧濃縮したところ、淡黄色油状物として39.8g得た。この生成物の1H−NMR、FT−IR測定し、構造式(16)で表される化合物であることを確認した。
構造式(15)
Figure 2005206817
構造式(16)
Figure 2005206817
(実施例4〜実施例6)
原料である、水酸基を有するアリールアミン化合物とカルボン酸の種類を変えた以外は、実施例3と同様に合成を行い、以下の表に示す化合物の合成を行った。
Figure 2005206817
構造式(17)
Figure 2005206817
構造式(3)
Figure 2005206817
構造式(18)
Figure 2005206817
構造式(19)
Figure 2005206817
構造式(20)
Figure 2005206817
(実施例7)
20mLオートクレーブに実施例3で得られた構造式(16)で表される化合物3.1g、トルエン9.0g、Pd担持量が5%のPd−Al23 0.9g、ヒドロキノンモノメチルエーテル6mgを仕込み、反応系内を窒素置換した後140℃のオイルバスにオートクレーブを浸し3時間加熱した。冷却後反応液よりPd−Al23を濾過により除去し、濾液よりトルエンを減圧留去することにより淡黄色粘稠液体を2.8g得た。1H−NMRを測定し、アリル基と1−プロペニル基のピークを比較することにより、アリル基の87%が1−プロペニル基へ異性化していることを確認した。
(実施例8〜10)
下記の表に従って、実施例7と同様に異性化反応を行い、1−プロペニル基を有する化合物の合成を行った。
Figure 2005206817
(実施例11)
窒素吹き込み管、誘導攪拌装置、ジムロート冷却管、セプタムキャップを備えた100mLフラスコに、構造式(17)で表される水酸基を有するアリールアミン化合物20g、トルエン20gを仕込み、オイルバス温度を100℃にして、加熱攪拌した。セプタムキャップよりフマリルクロリド2.4gをシリンジで加えた。その後6時間加熱攪拌をした。反応液より低沸点物を減圧留去し、得られた黄色粘稠液体にクロロホルムを加えて溶液とした。その溶液を大量のメタノール中に加え、再沈殿を行った。析出物を濾別し真空乾燥を行ったところ、淡黄色固体を得た。
窒素導入管、誘導攪拌装置、温度計を備えた500mLガラスフラスコに、実施例2で得られたフマル酸モノ(2−アリルオキシシクロヘキシル)43.4g、THF100gを仕込み、反応系内を窒素置換した後、炭酸カリウム116.7gを加えた。発熱が終わった後30分攪拌し、反応液を氷水で冷却した。反応液の温度が10℃以下になったところで、p−トルエンスルホニルクロリド32.5gを加え、30分攪拌した。その後、先に得られた淡黄色固体15gを加え攪拌した。反応液を室温に戻し更に22時間攪拌した。次に反応液を濃縮しその濃縮液を分液漏斗に移し、クロロホルム500gを加え水による分液洗浄を行った。その後、クロロホルムを減圧留去し、今度はトルエンを加えて溶解溶解させた。得られたトルエン溶液を大量のメタノール中に加え、再沈殿を行った。析出物を濾別し真空乾燥を行ったところ、淡黄色固体を得た。
この生成物の1H−NMR、FT−IR、GPCを測定し、構造式(21)で表される化合物であることを確認した。
Mn:2980
Mw:4120
Mw/Mn:1.38
構造式(21)
Figure 2005206817
(実施例12〜17および比較例1)
上記実施例で得られた本発明の重合性化合物またはそれを含む組成物をガラス基盤上に塗布して熱硬化を行い、硬化膜の表面硬度を調べた。尚、表面硬度はJIS K5400の鉛筆引っかき試験に準じた。
また、硬化表面のベタツキがないタックフリーのものを、タック性○、ベタツキがあるものを×とした。耐溶剤性は、アセトンで湿らせた脱脂綿で硬化表面を拭き、表面がなんら侵されないものを○、侵されたものを×とした。
比較例1に記載のコーティング膜は、以下のように作成した。(比較例1)
構造式(22)で表される構造の繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂(Mn=20000)10質量部と、構造式(23)で表されるアリールアミン化合物10部を、モノクロロベンゼン50質量部とジクロロメタン30質量部の混合溶媒に溶解し、この組成物をガラス基盤上に塗布し、110℃で1時間乾燥させ、コーティング膜を作成した。
構造式(22)
Figure 2005206817
構造式(23)
Figure 2005206817
上記により得られた結果を、下記の表3に示す。
Figure 2005206817

Claims (17)

  1. 一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする重合性化合物。
    一般式(1)
    Figure 2005206817
    (一般式(1)において、R1、R2、およびR3のうち少なくとも一つは一般式(2)で表される重合性官能基を有するアリール(aryl)基であり、且つ他はアルキル基、アラルキル基、またはアリール基からなる群から選ばれる少なくとも一種である。但しR1、R2およびR3は同一であっても異なっていても良い。)
    一般式(2)
    Figure 2005206817
    (一般式(2)において、R4はそれぞれ独立に、一般式(3)または一般式(4)で表される構造であり、X1はそれぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。Y1はそれぞれ独立に構造式(1)または構造式(2)を表す。X2はそれぞれ独立に炭素数1〜炭素数4のアルキレン鎖を表す。n1は1〜10の整数を表し、n2は0〜1の整数を表す。)
    一般式(3)
    Figure 2005206817
    (一般式(3)において、R5、R6はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。)
    一般式(4)
    Figure 2005206817
    (一般式(4)において、R7は水素原子または炭素数1〜炭素数6のアルキル基を表す。)
    構造式(1)
    Figure 2005206817
    構造式(2)
    Figure 2005206817
  2. 一般式(2)のR4において、一般式(4)で表される基の数/{(一般式(3)で表される基の数)+(一般式(4)で表される基の数)}が0.6以上であることを特徴とする請求項1に記載の重合性化合物。
  3. 一般式(2)のY1において、(構造式(2)で表される構造の数)/({構造式(1)で表される構造の数)+(構造式(2)で表される構造の数)}が0.6以上であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の重合性化合物。
  4. 一般式(4)のR7が、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびiso−プロピル基からなる群のいずれか一種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の重合性化合物。
  5. 一般式(2)におけるX1が、それぞれ独立にアルキレンジオールの残基、脂環式ジオールの残基、芳香族ジオールの残基、または一般式(5)で表されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の重合性化合物。
    一般式(5)
    Figure 2005206817
    (R8、R9はそれぞれ独立に水素原子または一般式(6)を表し、少なくとも一方は一般式(6)である。)
    一般式(6)
    Figure 2005206817
    (一般式(6)において、R10は塩素原子、臭素原子、フッ素原子、水素原子または炭素数1〜炭素数3のアルキル基を表す。)
  6. 一般式(1)のR1、R2、およびR3が一般式(7)〜一般式(12)のいずれかで表されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の重合性化合物。
    一般式(7)
    Figure 2005206817
    一般式(8)
    Figure 2005206817
    一般式(9)
    Figure 2005206817
    一般式(10)
    Figure 2005206817
    一般式(11)
    Figure 2005206817
    一般式(12)
    Figure 2005206817
    (一般式(7)〜一般式(12)において、R11〜R61はそれぞれ独立に一般式(2)、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、一般式(13)または一般式(14)で表される基を表す。
    一般式(13)
    Figure 2005206817
    (式中X3はそれぞれ独立に炭素数1から炭素数4のアルキレン基を表し、n3は1〜10の整数を表す。)
    一般式(14)
    Figure 2005206817
    (式中X4はそれぞれ独立に炭素数1から炭素数4のアルキレン基を表し、n4は1〜10の整数を表す。)
  7. 更に構造式(3)〜構造式(9)からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造を有する請求項1〜6に記載の重合性化合物。
    構造式(3)
    Figure 2005206817
    構造式(4)
    Figure 2005206817
    構造式(5)
    Figure 2005206817
    構造式(6)
    Figure 2005206817
    構造式(7)
    Figure 2005206817
    構造式(8)
    Figure 2005206817
    構造式(9)
    Figure 2005206817
  8. 下記一般式(15)で表されるカルボン酸と、少なくとも1個の水酸基を有するアリールアミン化合物とを触媒の存在下に反応させることを特徴とする請求項1〜7に記載の重合性化合物の製造方法。
    一般式(15)
    Figure 2005206817
    (一般式(15)において、R62、R63はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜炭素数5のアルキル基を表す。X5はそれぞれ独立に2個〜6個の水酸基を有する炭素数2〜炭素数30の多価アルコールから誘導される有機残基を表す。Y2はそれぞれ独立に構造式(1)または構造式(2)を表す。n5は1〜10の整数を表す。)
    構造式(1)
    Figure 2005206817
    構造式(2)
    Figure 2005206817
  9. 一般式(15)で表されるカルボン酸と、少なくとも1個の水酸基を有するアリールアミン化合物とを、触媒として縮合剤の存在下に反応させることを特徴とする請求項1〜7に記載の重合性化合物の製造方法。
  10. 縮合剤がスルホニルクロリドであることを特徴とする請求項9に記載の重合性化合物の製造方法。
  11. 末端基として一般式(3)を有する請求項1〜7に記載の重合性化合物の末端基に対して、該末端基の異性化反応を触媒の存在下に行うことにより、末端基を一般式(4)に変換することを特徴とする、末端基に一般式(4)を有する重合性化合物の製造方法。
  12. 末端基として一般式(3)を有する請求項1〜7のいずれかの重合性化合物における一般式(3)の60%以上を、異性化反応において一般式(4)の基に変換することを特徴とする請求項11に記載の重合性化合物の製造方法。
  13. 異性化反応に用いる触媒が、パラジウム、ロジウム、およびルテニウムの少なくとも一種以上を含んだ触媒であることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の重合性化合物の製造方法。
  14. 請求項1〜7のいずれかに記載の重合性化合物を含有することを特徴とする重合性組成物。
  15. 請求項1〜7のいずれかに記載の重合性化合物を1質量%〜99質量%、および不飽和ポリエステル、(メタ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物、およびラジカル重合性単量体からなる群から選ばれた少なくとも一種以上の化合物を1質量%〜99質量%含有することを特徴とする重合性組成物。
  16. 請求項1〜7に記載の重合性化合物、または請求項14または請求項15に記載の重合性組成物を100質量部、およびラジカル重合開始剤を0.01質量部〜15質量部含有することを特徴とする重合性組成物。
  17. 請求項1〜7に記載の重合性化合物、または請求項14〜16のいずれかに記載の重合性組成物を硬化してなる硬化物。
JP2004371070A 2003-12-22 2004-12-22 新規な重合性化合物、該重合性化合物の製造方法、該重合性化合物を含む重合性組成物及びその硬化物 Expired - Fee Related JP4679136B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004371070A JP4679136B2 (ja) 2003-12-22 2004-12-22 新規な重合性化合物、該重合性化合物の製造方法、該重合性化合物を含む重合性組成物及びその硬化物

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003425275 2003-12-22
JP2004371070A JP4679136B2 (ja) 2003-12-22 2004-12-22 新規な重合性化合物、該重合性化合物の製造方法、該重合性化合物を含む重合性組成物及びその硬化物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005206817A true JP2005206817A (ja) 2005-08-04
JP4679136B2 JP4679136B2 (ja) 2011-04-27

Family

ID=34913936

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004371070A Expired - Fee Related JP4679136B2 (ja) 2003-12-22 2004-12-22 新規な重合性化合物、該重合性化合物の製造方法、該重合性化合物を含む重合性組成物及びその硬化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4679136B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009176963A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Showa Denko Kk 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
JP2013536570A (ja) * 2010-07-02 2013-09-19 プレックストロニクス インコーポレーティッド 正孔輸送組成物ならびに関連するデバイスおよび方法(i)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000109454A (ja) * 1998-10-05 2000-04-18 Toyo Ink Mfg Co Ltd ビニル基含有多官能化合物、その製造方法および硬化性組成物
JP2002256065A (ja) * 2000-07-19 2002-09-11 Showa Denko Kk 新規なフマル酸エステルおよびその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000109454A (ja) * 1998-10-05 2000-04-18 Toyo Ink Mfg Co Ltd ビニル基含有多官能化合物、その製造方法および硬化性組成物
JP2002256065A (ja) * 2000-07-19 2002-09-11 Showa Denko Kk 新規なフマル酸エステルおよびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009176963A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Showa Denko Kk 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
JP2013536570A (ja) * 2010-07-02 2013-09-19 プレックストロニクス インコーポレーティッド 正孔輸送組成物ならびに関連するデバイスおよび方法(i)
US9577194B2 (en) 2010-07-02 2017-02-21 Nissan Chemical Industries, Ltd. Hole transport compositions and related devices and methods (I)
US10217938B2 (en) 2010-07-02 2019-02-26 Nissan Chemical Industries, Ltd. Hole transport compositions and related devices and methods (I)

Also Published As

Publication number Publication date
JP4679136B2 (ja) 2011-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5324080B2 (ja) フルオレン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートおよびその硬化物
TWI454492B (zh) 光學透鏡膜片用能量線硬化型樹脂組成物及其硬化物
CA1329810C (en) Trimethylolheptanes and use thereof
JP6381318B2 (ja) 光学レンズ用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
JP5395352B2 (ja) フルオレン骨格を有するアルコール
JP4679136B2 (ja) 新規な重合性化合物、該重合性化合物の製造方法、該重合性化合物を含む重合性組成物及びその硬化物
KR100508373B1 (ko) 푸말레이트 유도체 및 그 제조방법
JPH03247618A (ja) 紫外線硬化型耐熱性ウレタンアクリレート
JP7253548B2 (ja) 末端(メタ)アクリレートポリカーボネートオリゴマー
JP3888163B2 (ja) 変性(メタ)アクリレート化合物
JP6968338B2 (ja) (メタ)アクリル変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂、該樹脂を含む組成物、該樹脂を含んで得られる硬化物及び該樹脂の製造方法
JP5982798B2 (ja) ポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法
JP2005036223A (ja) 重合性組成物およびその硬化物
JP2020094104A (ja) ウレタン(メタ)アクリレート、その製造方法、およびこれを含む硬化性組成物
JP2002256065A (ja) 新規なフマル酸エステルおよびその製造方法
US6376702B1 (en) Ether compound, production thereof and curable compositions
JPH07110836B2 (ja) ポリ(α―ケトエステル)化合物
JP2004315570A (ja) ウレタン(メタ)アクリレート樹脂組成物
JP5517022B2 (ja) 縮環構造含有アルコール化合物
KR20090034148A (ko) 바이페닐 변성 아크릴레이트 및 이를 포함하는 광경화형 수지 조성물 및 이로부터 제조된 광학필름
KR100787037B1 (ko) 고굴절율을 갖는 나프탈렌 변성 아크릴레이트 및 이를포함하는 광경화형 수지 조성물 및 이로부터 제조된광학필름
JP2012153825A (ja) (メタ)アクリロイル基含有共重合体
JP2000154169A (ja) (メタ)アクリル酸エステルならびにその製造方法
JPH1072404A (ja) ソルビトールの(メタ)アクリル酸エステル及びその製法
JP2000239332A (ja) 硬化性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees