JP2012153825A - (メタ)アクリロイル基含有共重合体 - Google Patents

(メタ)アクリロイル基含有共重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】各種樹脂との相溶性、接着性、電気絶縁性、低吸水性、熱安定性、界面活性効果に優れ、例えばコーティング剤、塗料、接着剤として有用な(メタ)アクリロイル基含有共重合体を提供する。
【解決手段】(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物と、式(2)のα−オレフィンを共重合モノマーユニットとして含むアリルアルコール共重合体とを反応して得られる、(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
Figure 2012153825

(式中、Rは炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基を表し、分岐していても、環状構造を含んでいても良い。)
【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリロイル基含有共重合体に関する。
(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、その高い重合性から、コーティング剤、塗料、接着剤等幅広い分野で使用されている。特に、近年の電子材料の分野では、電気絶縁性に優れ、且つ基材との密着力が高く、耐湿性が良好な樹脂が求められている。
吸水性、電気絶縁性を改善するために、ゴム系オリゴマーと(メタ)アクリロイル基とをウレタン結合によって結合させた液状ポリジエン系(メタ)アクリレートがいくつか提案されている(例えば、特許文献1、2、3)。
ここで提案されている樹脂の硬化物は柔軟であり、耐水性、電気絶縁性、密着性は見られるが、ポリマー主鎖に不飽和基が残存することから、熱又は光により、着色、変形、ひび割れが発生するため、長期的な安定性にかけていた。
さらに、ゴム系オリゴマーの水素添加物と(メタ)アクリロイル基とをウレタン結合によって結合させた液状水添ポリジエン系(メタ)アクリレートがいくつか提案されている(例えば、特許文献4、5、6)。ここで提案されている樹脂も耐水性、電気絶縁性に優れているが、脂環式(メタ)アクリルモノマーを多量に含んでいる影響で、硬化物の柔軟性が十分でなく、さらに密着性も満足なものが得られていない。
特開2002−371101号公報 特開2004−299263号公報 特開2005−317523号公報 特開平6−65334号公報 特開2005−76017号公報 特開2006−124411号公報
本発明は、密着性、電気絶縁性、耐水性が良好であり、光又は熱により硬化が可能な(メタ)アクリロイル基含有共重合体及びその組成物、それらを硬化してなる硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた。その結果、式(1)及び式(2)で示される構造をモノマーユニットとして含むアリルアルコール共重合体と、(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを反応して得られる、(メタ)アクリロイル基含有共重合体が、密着性、電気絶縁性、耐水性に優れた硬化物を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、本発明において「(メタ)アクリロイル基」とはメタアクリロイル基、またはアクリロイル基のいずれか、またはその両方をあわせたものを意味する。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[13]に関する
[1] (メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物と、式(1)及び式(2)で表される構造をモノマーユニットとして含むアリルアルコール共重合体とを反応して得られる、(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
Figure 2012153825

Figure 2012153825

(式中、Rは炭素数2〜炭素数20の脂肪族炭化水素基を表し、分岐していても、環状構造を含んでいても良い。)
[2] アリルアルコール共重合体が、式(1)及び式(2)で示される構造のみをモノマーユニットとする、前記[1]に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
[3] 前記(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物が式(3)で表される化合物である前記[1]または[2]に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
Figure 2012153825

(式中、Rは水素原子、又はメチル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、炭素数2から炭素数20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基、アリーレン基、アリーレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基、シクロアルキレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基を表す。nは0から30の整数を表し、nは1から30の整数を表す。)
[4] 式(3)で表される化合物がメタクリル酸である前記[3]に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
[5] 前記(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物が式(4)で表される化合物である前記[1]または[2]に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
Figure 2012153825

(式中、Rは水素原子、又はメチル基を表す。Rは炭素数2から炭素数10のアルキレン基又は炭素数5から炭素数12のシクロアルキレン基を表す。nは0〜30の整数を表す。)
[6] 式(4)で表される化合物がグリシジルメタアクリレートである前記[5]に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
[7] 前記(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物が式(5)で表される化合物である前記[1]または[2]に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
Figure 2012153825

(式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、炭素数2から炭素数20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基、アリーレン基、アリーレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基、シクロアルキレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基を表す。Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれかを表す。nは0から30の整数を表し、nは1から30の整数を表す。)
[8] 式(5)で表される化合物がメタアクリロイルクロリドである前記[7]に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
[9] 前記[1]〜[6]のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体とラジカル重合開始剤を含有する硬化性組成物。
[10] 前記[1]〜[8]のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体または前記[9]に記載の硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物。
[11] 前記[1]〜[8]のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体または前記[9]に記載の硬化性組成物を用いてなるプラスチックコーティング用コーティング剤。
[12] 前記[1]〜[8]のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体または前記[9]に記載の硬化性組成物を用いてなる接着剤。
[13] 前記[1]〜[8]のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体または前記[9]記載の硬化性組成物を用いてなる塗料。
本発明によれば(メタ)アクリロイル基含有共重合体を効率よく製造することができる。本発明により得られる(メタ)アクリロイル基含有共重合体は極性基を有している点で、各種樹脂との相溶性及び接着性に優れる。また、疎水性基を有している点で、電気絶縁性、低吸水性、熱安定性、界面活性効果に優れている。それ故、コーティング剤、塗料、接着剤等幅広い分野で使用されている。
実施例1で得られたメタアクリロイル基含有アリルアルコール/1−デセン共重合体のFT−IRスペクトルである。 実施例1で得られたメタアクリロイル基含有アリルアルコール/1−デセン共重合体の1H−NMRスペクトルである。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
1.(メタ)アクリロイル基含有共重合体
まず、本発明の式(1)及び式(2)で表される構造をモノマーユニットとして含むアリルアルコール共重合体と、(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物とを反応して得られる、(メタ)アクリロイル基含有共重合体について説明する。
Figure 2012153825

Figure 2012153825

(式中、Rは炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基を表し、分岐していても、環状構造を含んでいても良い。)
式(2)におけるRは炭素数2〜20の、直鎖状あるいは分岐していても、環状構造を含んでいても良い脂肪族炭化水素基を表す。
直鎖状の脂肪族炭化水素基の例としては、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ぺンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられる。
分岐を有する脂肪族炭化水素基の例としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、イソオクチル基、イソデシル基などが挙げられる。
環状構造を含む脂環式炭化水素基の例としては、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、デカヒドロナフタレニル基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。
これらの中でもRとしては、炭素数2〜10の直鎖状の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数6〜10の飽和脂環式炭化水素基が、このアリルアルコール共重合体から得られる本発明の(メタ)アクリロイル基含有共重合体硬化物の耐水性が優れている点で好ましい。また、本発明の(メタ)アクリロイル基含有共重合体を他の重合性モノマーと混合して使用する場合には、重合性モノマーとの相溶性向上の観点から、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ぺンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、シクロヘキシル基が特に好ましい。この選択は、求める耐水性と、混合する重合性モノマーとの相溶性とのバランスを考慮して、自由に決めることができる。
分子中に含まれる式(2)は、単独の構造でも良く、又は2種類以上の構造が含まれていても構わない。
本発明に用いるアリルアルコール共重合体は式(1)で示される構造と式(2)で示される構造のみを含む共重合体が好ましいが、必要に応じて、第三のモノマーユニットを有していてもよい。第三のモノマーユニットは2種以上であってもよい。第三のモノマーユニットとしては不飽和カルボン酸もしくは不飽和カルボン酸エステルを共重合して得られる構造を導入してもよい。
不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。
不飽和カルボン酸エステルは前記不飽和カルボン酸のモノエステル、ジエステルである。それらの例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸(n−プロピル)、アクリル酸(n−ブチル)、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸(n−プロピル)、メタクリル酸(n−ブチル)、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ(n−プロピル)、マレイン酸ジ(n−ブチル)、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジ(n−プロピル)、フマル酸ジ(n−ブチル)、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジ(n−プロピル)、イタコン酸ジ(n−ブチル)などが挙げられる。
これらの中でも不飽和カルボン酸としては、接着性の観点からは、無水マレイン酸、イタコン酸が好ましい。
また、不飽和カルボン酸エステルとしては、他の重合性モノマーとの相溶性の観点からは、マレイン酸エステル、イタコン酸エステルが好ましく、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジ(n−ブチル)、イタコン酸ジメチルが特に好ましい。
本発明に用いるアリルアルコール共重合体において、式(1)で示されるモノマーユニットと式(2)で示されるモノマーユニットの共重合様式は重合条件により、ランダム、ブロック、交互のいずれも取ることができる。
本発明のアリルアルコール共重合体における、各モノマーユニットの組成比は重合時の式(1)で示されるモノマーユニットに相当するアリルアルコールと式(2)で示されるモノマーユニットに相当するオレフィン化合物及び不飽和カルボン酸もしくは不飽和カルボン酸エステルの仕込み比や重合条件により制御できる。
本発明に用いるアリルアルコール共重合体は、本発明の(メタ)アクリロイル基含有共重合体を混合する重合性モノマーへの相溶性及び重合性と耐水性を両立させる観点から式(1)で示されるモノマーユニットは全モノマーユニットに対して3〜50mol%であることが好ましい。さらに、5〜40mol%がより好ましく、10〜30mol%が最も好ましい。式(1)で示されるモノマーユニットが3mol%未満のときは重合性が著しく低下し、50mol%を超えると耐水性が低下する。
また、不飽和カルボン酸ユニットもしくは不飽和カルボン酸エステルユニットを含む場合、重合性モノマーとの相溶性と、ポリオレフィン樹脂への密着性を両立させる観点からそれらのモノマーユニットは全モノマーユニットに対して0.1〜5.0mol%であることが好ましい。さらに、0.5〜4.0mol%がより好ましく、2.0〜3.0mol%が最も好ましい。不飽和カルボン酸ユニットもしくは不飽和カルボン酸エステルユニットが0.1mol%未満のとき極性の高い樹脂との相溶性が悪化し、5mol%を超えると極性の低い樹脂との相溶性が悪化する。
本発明に用いるアリルアルコール共重合体のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に特に制限はない。各種樹脂への相溶性を考慮するとMn=200〜8000であることが好ましい。さらには300〜5000であることがより好ましく、400〜3000が最も好ましい。ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)が200未満のとき固体状樹脂との相溶性が悪くなり、8000を超えると液体状樹脂との相溶性が悪くなる。
2.(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物
次に、アリルアルコール共重合体と反応させる、(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物について説明する。
本発明で用いる(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物は、アリルアルコール共重合体の水酸基と反応することができる。前記化合物はカルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれを有していればよいが、これらの異なる官能基を2種、3種有していてもよい。また、単独でも良く、複数の種類の(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物を反応させてもよい。
さらに、アリルアルコール共重合体の水酸基は全てを反応させても良く、または一部を水酸基のまま残してもよい。
3.カルボキシル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物
カルボキシル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、式(3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2012153825

(式中、Rは水素原子、又はメチル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、炭素数2から炭素数20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基、アリーレン基、アリーレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基、シクロアルキレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基を表す。nは0から30の整数を表し、nは1から30の整数を表す。)
及びRは、それぞれ独立に、炭素数2から炭素数20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、アリーレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基、シクロアルキレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基を表す。アルキレン基の炭素数は2から10が好ましい。具体的な例としては、1,2−エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,2−ペンチレン基、1,2−へキシレン基、1,2−ノニレン基、1,2−ドデシレン基等が挙げられる。シクロアルキレン基の炭素数は5から12が好ましい。具体的な例としては、1,2−シクロペンチレン基、1,2−シクロへキシレン基、1,3−シクロへキシレン基、1,4−シクロへキシレン基、1,2−シクロノニレン基、1,2−シクロドデシレン等が挙げられる。アルケニレン基の炭素数は2から10が好ましい。具体的な例としては、ビニレン基、1−メチルビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基等が挙げられる。アリーレン基の炭素数は6から14が好ましい。具体的な例としては、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、3−フェニル−1,2−フェニレン基、2,2’−ジフェニレン基等が挙げられる。アリーレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基の具体的な例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールZ及びそれらのエチレンオキシド付加体、プロピレンオキシド付加体から水酸基を除いた残基が上げられる。シクロアルキレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基の具体的な例としては、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールS、水添ビスフェノールZ及びそれらのエチレンオキシド付加体、プロピレンオキシド付加体から水酸基を除いた残基が挙げられる。
(3)式においてnは0が好ましい。nは1〜5の整数が好ましい。RおよびRはともに炭素数2から炭素数20のアルキレン基が好ましく、1,2−エチレン基がより好ましい。(3)式で表される化合物としてはメタクリル酸、アクリル酸が好ましい。
アリルアルコール共重合体の水酸基と、カルボキシル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物とのエステル化反応は、公知の方法で行うことができる。使用できるエステル化触媒としては、公知の触媒である硫酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、イオン交換樹脂、ホウ酸と硫酸との混合触媒、ポリリン酸、また三フッ化ホウ素エーテラートなどのルイス酸などが挙げられる。
エステル化反応は、常圧下または加圧下または減圧下で、例えば絶対圧力で15Pa〜1MPaで行うことができる。反応温度20℃〜200℃、好ましくは40℃〜150℃で副生する水を留去しながら反応を進める。20℃未満では反応が遅く、200℃を超えると重合物等の副生成物が多くなる恐れがある。
エステル化反応の際、溶媒を使用することもできる。溶媒としては特に制限はないが、具体的には例えば、ベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどが挙げることができる。
4.エポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物
次に、エポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物について説明する。
エポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、式(4)で表される化合物が好ましい。
Figure 2012153825

(式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは炭素数2から炭素数10のアルキレン基又は炭素数3から炭素数12のシクロアルキレン基を表す。nは0〜30の整数を表す。)
は、水素原子又はメチル基を表す。Rは炭素数2から炭素数10のアルキレン基又は炭素数5から炭素数12のシクロアルキレン基を表す。炭素数2から炭素数10のアルキレン基の具体的な例としては、1,2−エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,2−ブチレン基、1,3−ブチレン基、1,2−ペンチレン基、1,2−へキシレン基、1,2−ノニレン基、1,2−ドデシレン基等が挙げられる。炭素数5から炭素数10のシクロアルキレン基の具体的な例としては、1,2−シクロペンチレン基、1,2−シクロへキシレン基、1,3−シクロへキシレン基、1,4−シクロへキシレン基、1,2−シクロノニレン基、1,2−シクロドデシレン等が挙げられる。
(4)式においてnは0が好ましい。Rは炭素数2から炭素数10のアルキレン基が好ましく、1,2−エチレン基がより好ましい。
(4)式で表される化合物を具体的に例示すると、(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−プロピル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−ブチル(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)クリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル等が挙げられる。これらの中では(メタ)アクリル酸グリシジルが好ましい。
エポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物エポキシ基とアリルアルコール共重合体の水酸基の反応は、通常、常圧下で、50℃〜150℃の範囲の温度で行われる。反応の際、好ましくは、触媒が用いられる。
触媒としては、エポキシ基と水酸基との反応で一般的に用いられているものであればどれでもよいが、使用する触媒の具体例としては、塩化アルミニウム、塩化錫、塩化亜鉛等の金属ハロゲン化物、ピリジン、α−ピコリン、イソキノリン、キノリン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のピリジン系化合物、N−メチルピリジニウムクロライド、N−メチルピリジニウムブロマイド、N−エチルピリジニウムクロライド、N−エチルピリジニウムブロマイド、2−ビニルピリジニウムクロライド、2−ビニルピリジニウムブロマイド、3−ビニルピリジニウムクロライド、3−ビニルピリジニウムブロマイド、4−ビニルピリジニウムクロライド、4−ビニルピリジニウムブロマイド等のピリジニウム塩、N,N−ベンジルジメチルアミン、N,N−ジメチルフェニルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N−(3−N’,N’−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、N−(3−N’,N’−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド等の3級アミン、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、トリメチルメタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド、トリメチルメタクリロイルオキシエチルアンモニウムブロマイド、トリメチルアクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド、トリメチルアクリロイルオキシエチルアンモニウムブロマイド、トリメチルアクリロイルアミノプロピルアンモニウムクロライド、トリメチルアクリロイルアミノプロピルアンモニウムブロマイド、トリメチルメタクリロイルアミノプロピルアンモニウムクロライド、トリメチルメタクリロイルアミノプロピルアンモニウムブロマイド、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩、トリフェニルホスフィン等のホスフィン系化合物、エチルトリフェニルホスフォニウムクロライド、エチルトリフェニルホスフォニウムブロマイド、テトラフェニルホスフォニウムクロライド、テトラフェニルホスフォニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスフォニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスフォニウムブロマイド等のホスフォニウム塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化物、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩、三フッ化ホウ素エーテラートなどのルイス酸が挙げられる。
このうち入手の容易さや付加反応の速度から特に塩化錫、ピリジン、イソキノリン、キノリン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチルアミン、トリフェニルホスフィンや、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド等のベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド等のベンジルトリエチルアンモニウム塩、エチルトリフェニルホスフォニウムクロライド、エチルトリフェニルホスフォニウムブロマイド等のエチルトリフェニルホスフォニウム塩、テトラフェニルホスフォニウムクロライド、テトラフェニルホスフォニウムブロマイド等のテトラフェニルホスフォニウム塩、ベンジルトリフェニルホスフォニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスフォニウムブロマイド等のベンジルトリフェニルホスフォニウム塩、三フッ化ホウ素エーテラートが好ましい。
また、反応の際、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエステル類、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族化合物等を反応溶剤として用いることができる。反応の際、重合禁止剤として、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、4−メチルキノリン、フェノチアジン等を反応系に共存させてもよい。
5.ハロホルミル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物
次に、ハロホルミル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物について説明する。
ハロホルミル基とは、下記式(6)で表される官能基である。
Figure 2012153825

(式中、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表す)
ハロホルミル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては式(5)で表される化合物が好ましい。
Figure 2012153825

(式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、炭素数2から炭素数20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基、アリーレン基、アリーレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基、シクロアルキレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基を表す。Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表す。nは0から30の整数を表し、nは1から30の整数を表す。)
(5)式においてnは0が好ましい。nは1〜5の整数が好ましい。RおよびRはともに炭素数2から炭素数20のアルキレン基が好ましく、1,2−エチレン基がより好ましい。R及びRは、式(3)におけるR及びRと同じものが例示される。好ましいものも同じである。Xは塩素原子が好ましい。
(5)式で表される化合物としてはメタクリル酸クロリド、アクリル酸クロリドが好ましい。
アリルアルコール共重合体の水酸基と、ハロホルミル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物とのエステル化反応は、公知の方法で行なうことができる。
ハロホルミル基と水酸基の反応は、通常、常圧下で、50℃〜150℃の範囲の温度で行われる。反応の際、好ましくは、触媒が用いられる。具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアミン類が用いられる。
また、反応の際、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエステル類、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族化合物等を反応溶剤として用いることができる。反応の際、重合禁止剤として、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、4−メチルキノリン、フェノチアジン等を反応系に共存させてもよい。
本発明の(メタ)アクリロイル基含有共重合体の例として式(7)で表す化合物が挙げられる。
Figure 2012153825

(式中、R〜R及びn〜nは、既に記載したものと同じである。q、r、sは、それぞれ独立に0から30の整数を表す。ただし、q、r、sの全てが整数0であることを除く。tは0から30の整数を表す。uは1〜30の整数を表す。q、r、s、t、uの繰り返し数で表される各構造は、上記構造に限定されるものではなく、各構造はランダムに並んでいても良い。)
前述の方法などにより合成した、本発明の(メタ)アクリロイル基含有共重合体は、そのまま使用しても良いし、精製してもかまわない。
精製方法としては、例えば、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル等の有機溶媒に生成物を溶解させ、水、アルカリ洗浄を行う方法、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素等の生成物であるエステルが溶解しにくい有機溶媒で生成物をデカンテーションや再沈殿する方法、シリカゲル等を用いてカラム精製を行う方法、薄層クロマトグラフィー等による精製を行う方法、活性化アルミナ、活性白土、活性炭、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素などの吸着剤を用いる方法、あるいは蒸留精製などを挙げることができる。
6.硬化性組成物
次に、本発明の硬化性組成物について説明する。本発明の硬化性組成物は(メタ)アクリロイル基含有共重合体とラジカル重合開始剤を含む組成物である。その他のラジカル重合性化合物を含んでいてもよい。
該ラジカル重合性化合物としては、不飽和ポリエステル、(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、ラジカル重合性単量体が挙げられる。
不飽和ポリエステルとは、α,β−不飽和多塩基酸または酸無水物と飽和多塩基酸、多価アルコールとを重縮合反応して得られるものである。
α,β−不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などである。また、酸成分として併用される飽和多塩基酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水ピロメリット酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ポリカルボン酸、無水エンディック酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオールまたは1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオールまたは1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,6−ノナンジオールまたは1,9−ノナンジオール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA等の脂環式ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加体等の芳香族ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエリスリトール等の三価以上のアルコール等が挙げられる。
その他の不飽和ポリエステルとして、前記の飽和多塩基酸および不飽和多塩基酸のジアルキルエステルと多価アルコールのエステル交換反応で得られるものが挙げられる。この場合、アルキル基としては、通常メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等である。
上記の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマーとは、構造中に(メタ)アクリロイル基を二個以上有するものであり、具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート、多価アルコールと多塩基酸またはその無水物および(メタ)アクリル酸の反応によって得られるポリエステル(メタ)アクリレート、水酸基含有化合物にエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを付加した多価アルコールと(メタ)アクリル酸を反応することで得られるポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸またはカルボキシル基を有する(メタ)アクリレートを反応することで得られるエポキシ(メタ)アクリレート、およびエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、シロキサン基と(メタ)アクリロイル基を有するシリコン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
さらに本発明のウレタン(メタ)アクリレートとは、公知のもので、多価アルコールとポリイソシアネートとヒドロキエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとを反応することで得られる。多価アルコールは、例えば、前記不飽和ポリエステルの多価アルコールに記載したものと同様なもの、また、ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
上記のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートの原料として使用される多塩基酸と多価アルコ−ルは、例えば、前記不飽和ポリエステルで記したものと同様なものが挙げられる。
上記のエポキシ(メタ)アクリレートの原料に使用されるエポキシ化合物とは、ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型のビスフェノール類のグリシジルエーテル、ノボラック型グリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂系の化合物等が知られている。
ラジカル重合性単量体とは、炭素−炭素二重結合の重合性基を有するものである。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ジフェニルホスフェート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシC1−C6アルキル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、α−スチレン、メトキシスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、カプロン酸ビニル等の脂肪族カルボン酸のビニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルエステル等の脂環式ビニルエステル、安息香酸ビニルエステル、t-ブチル安息香酸ビニルエステル等の芳香族ビニルエステル、ヒドロキシエチルビニルエステル、ヒドロキシプロピルビニルエステル、ヒドロキシブチルビニルエステル等のヒドロキシアルキルビニルエステル、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、トリメリット酸トリアリル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、ジアリルカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等のアリル化合物、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−2―メチルフェニルマレイミド、N−2−クロルフェニルマレイミド、N−2−メトキシフェニルマレイミド、N,N−4,4’―ジフェニルメタンビスマレイミドなどのマレイミド類、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル等の不飽和二塩基酸が挙げられる。これらのラジカル重合性単量体は、単独もしくは複数以上の使用が可能である。
本発明の硬化性組成物における(メタ)アクリロイル基含有共重合体の配合量は、硬化性組成物中、1質量%〜99質量%、好ましくは5質量%〜80質量%である。特に5質量%以上の使用では、電気絶縁性、耐水性、基材への密着性が発現され好ましい。特に、基材への密着性では、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンへの密着性が発現される。
本発明の硬化性組成物に用いることができるラジカル重合開始剤は、例えば熱、紫外線、電子線、放射線によってラジカルを生成するものであればいずれのラジカル重合開始剤の使用も可能である。
熱ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系化合物、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド類、ベンゾイルパーオキシド、デカノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド類、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、t−ブチルパーオキシ
2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ 2−エチルヘキサノエート等のアルキルパーオキシエステル類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-sec-ブチルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーカーボネート類等が挙げられる。
また、特に熱によるコーティング等の膜成形においては、ラジカル重合開始剤を使用せず、自己架橋をさせることも可能である。
紫外線、電子線による重合に際して使用できるラジカル重合開始剤としては、例えば、Ciba社から入手可能なIrgacure(登録商標)2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、Irgacure(登録商標)184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、Irgacure(登録商標)500(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン)、Irgacure(登録商標)651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、Irgacure(登録商標)369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1)、Irgacure(登録商標)907(2−メチル−1[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、Irgacure(登録商標)819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、Irgacure(登録商標)1800(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、Irgacure(登録商標)1800(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン)、Irgacure(登録商標)OXE01(1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)、Darocur(登録商標)1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン)、Darocur(登録商標)1116、1398、1174および1020、CGI242(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、BASF社から入手可能なLucirin
TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)、Lucirin TPO−L(2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキサイド)、日本シイベルヘグナー社から入手可能なESACURE
1001M(1−[4−ベンゾイルフェニルスルファニル]フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン、旭電化社から入手可能なアデカオプトマー(登録商標)N−1414(カルバゾール・フェノン系)、アデカオプトマー(登録商標)N−1717(アクリジン系)、アデカオプトマー(登録商標)N−1606(トリアジン系)、三和ケミカル製のTFE−トリアジン(2−[2−(フラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、三和ケミカル製のTME−トリアジン(2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、三和ケミカル製のMP−トリアジン(2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ミドリ化学製TAZ−113(2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ミドリ化学製TAZ−108(2−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン)、ベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、4−フェニルベンゾフェノン、エチルミヒラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−メチルチオキサントン、チオキサントンアンモニウム塩、ベンゾイン、4,4’−ジメトキシベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1,1,1−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンおよびジベンゾスベロン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイル
ビフェニル、4−ベンゾイル ジフェニルエーテル、1,4−ベンゾイルベンゼン、ベンジル、10−ブチル−2−クロロアクリドン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン)、2−エチルアントラキノン、2,2−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)1,2’−ビイミダゾール、2,2−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、ブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、等が挙げられる。
これらのラジカル重合開始剤の使用量は、硬化性組成物中、0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.1質量%〜10質量%の範囲である。
また、本発明の硬化性組成物を重合する場合、使用目的によって、種々の添加剤を加えることができる。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムなどの無機フィラー等を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物は、紫外線、電子線や熱を用いて、ロールコーター、スピンコーターなどを用いたコーティング、注型成型法の硬化方法により硬化させることができる。
また、本発明の硬化性組成物は硬化の方法により、粘度を低下させる必要があれば、溶剤を使用しても構わない。使用される溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、エチルアルコール、(イソ)プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類などが挙げられる。
7.硬化物
本発明の硬化物は(メタ)アクリロイル基含有共重合体または本発明の硬化性組成物を硬化してなる硬化物である。
本発明の硬化物は、例えば、木工コーティング、フィルムコーティング、金属コーティング、プラスチックコーティング、無機コーティング、ハードコーティング、光ファイバーコーティング、ゲルコート剤などのコーティング材料、塗装や印刷インキなどのペイント材料、接着剤、フォトレジスト、封止剤、成型材料など幅広く硬化性樹脂の分野に利用することができる。コーティングする基材としては特に制限はない。具体的には例えば金属、ガラス、プラスチック等を挙げることができる。
また、本発明の硬化性組成物を硬化させた樹脂は、撥水性、低誘電率、電気絶縁性、金属やポリオレフィンへの密着性が優れることから、これらが要求される分野に最適である。
以下実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載により何らの限定を受けるものではない。
実施例及び比較例で合成した物質の諸物性は、以下の通り測定した。
1. FT-IR
使用機種:Spectrum GX(パーキンエルマー社製)、
測定方法:KBr板を用いて、液膜法を測定した。
2.1H−NMR
使用機種:JEOL EX−400(400MHz、日本電子社製)、
測定方法:試料を重水素化クロロホルムに溶解し、内部標準物質にテトラメチルシランを使用して測定、化学シフトを計算した。
3.タック性
硬化後、指で触れてベタツキのないものを「○」、ベタツキのあるものを「×」と評価した。
4.鉛筆硬度
測定方法:JIS K 5600−5−4に則り測定を行なった。
5.水に対する接触角
使用機種:FTA−188 接触角計(FTA社製)、
6.碁盤目剥離試験
測定方法:JIS K 5600−5−6に則り、2mm間隔のマス目を100個作り、ポリプロピレン(PP)板および鋼板を基材とする碁盤目剥離試験を行なった。
[合成例1]アリルアルコール/1−デセン共重合体の製造
300mlのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子工業社製)に酢酸アリル(東京化成工業社製,12.00g,0.120mol)と1−デセン(和光純薬社製,84.16g,0.600mol)、ジ−t−ブチルパーオキシド(キシダ化学社製,4.81g,0.0329mol)を加え、フランジ部を取り付けた後、系内を窒素で3回置換した。次いで内容物を400rpmで撹拌しながら温度を上げ、145℃で6時間反応させた。内容物を室温まで冷却し、脱圧を行った後、反応器を開けて内容物を取り出し、減圧下に100℃で未反応の酢酸アリル、1−デセン及び開始剤残渣を除去して高粘性油状物42.11gを得た。
この油状物20.00gとエタノール250ml、水酸化ナトリウム(和光純薬社製,0.04g,0.001mol)を500mlの2口フラスコに加え、系内を窒素で置換した後、撹拌しながら80℃で4時間反応させた。内容物を室温まで冷却後、イオン交換樹脂(三菱化学社製、DAIAION PK208H)30gを詰めたカラムを通してナトリウム残渣を除去し、その後減圧下にエタノールを除去して微黄色油状物17.87gを得た。原料からの回収率は41.7%であった。
[実施例1]:メタアクリロイル基を有するアリルアルコール/1−デセン共重合体の製造
攪拌子と窒素導入管を備えた500mlフラスコに、合成例1で製造したデセンとアリルアルコールの共重合体(12.0g)、テトラヒドロフラン(200ml)を加え、共重合体を溶解させた。そこに、メタクリル酸クロリド(東京化成工業社製、3.4ml)を加え、次いで室温下、ピリジン(3.3ml)を30分かけて滴下した。滴下終了後、室温下5時間攪拌した。
生成したピリジン塩酸塩をPTFE製メンブランフィルターにて濾別除去し、テトラヒドロフランを減圧留去した。淡黄色油状物が14.0g得られた。
H−NMR、FT−IRを測定し、式(8)、式(9)及び式(10)で表される骨格を有する共重合体であることを確認した。
Figure 2012153825

Figure 2012153825

Figure 2012153825
[実施例2〜実施例7、比較例1〜6]:メタアクリロイル基を有するアリルアルコール/1−デセン共重合体の硬化性能の評価
実施例1で得られた共重合体を用い、表1に記載の硬化性組成物を調整し、イソプロパノールにより表面を脱脂したポリプロピレン(PP)板及び鋼板(SUS304製)表面に、膜厚が20μmになるように塗布し、UV照射若しくは熱により硬化させた。硬化温度及び硬化時間を表1に示す。得られた硬化膜について、水の接触角および碁盤目剥離試験を行なった。さらに各試験の評価結果を表1に示す。
<硬化条件>
UV照射硬化試験
使用機種
UV照射装置:HYPERCURE200(ウシオ電機(株)製)
光源:紫外線スポット光源(水銀キセノンランプ)
照射量:100mJ/cm
熱硬化試験
使用機種
オーブン:SPH−102(エスペック(株)製)
硬化雰囲気:窒素
<配合に使用した重合性化合物、開始剤>
EG−2A :エチレングリコールジメタクリレート(共栄社化学(株)製)
PE−3E :ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製)
BP−2EM:2,2’−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル
プロパンのメタクリル酸エステル化合物(エチレンオキサイド鎖の
平均モル数が2.2である混合物)(共栄社化学(株)製)
DCP :ジクミルパーオキシド
IRG184:イルガキュアー184(1−ヒドロキシ-シクロヘキシルフェニルケトン
チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)
Figure 2012153825
表1から分かるように、比較例の硬化物の接触角値に比較すると、明らかに本発明の(メタ)アクリロイル基を有するアリルアルコール/1−デセン共重合体を含有する硬化物の接触角は高く、低吸水性が良いことが分かる。
また、碁盤目剥離試験の結果については、実施例の方が比較例より剥離が少なく、基板との接着性が良いことが分かる。

Claims (13)

  1. (メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物と、式(1)及び式(2)で表される構造をモノマーユニットとして含むアリルアルコール共重合体とを反応して得られる、(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
    Figure 2012153825

    Figure 2012153825

    (式中、Rは炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基を表し、分岐していても、環状構造を含んでいても良い。)
  2. アリルアルコール共重合体が、式(1)及び式(2)で示される構造のみをモノマーユニットとする、請求項1に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
  3. 前記(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物が式(3)で表される化合物である請求項1または2に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
    Figure 2012153825

    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、炭素数2から炭素数20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基、アリーレン基、アリーレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基、シクロアルキレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基を表す。nは0から30の整数を表し、nは1から30の整数を表す。)
  4. 式(3)で表される化合物がメタクリル酸である請求項3に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
  5. 前記(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物が式(4)で表される化合物である請求項1または2に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
    Figure 2012153825

    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは炭素数2から炭素数10のアルキレン基又は炭素数5から炭素数12のシクロアルキレン基を表す。nは0〜30の整数を表す。)
  6. 式(4)で表される化合物がグリシジルメタアクリレートである請求項5に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
  7. 前記(メタ)アクリロイル基と、カルボキシル基、エポキシ基、ハロホルミル基のいずれかの官能基を有する化合物が式(5)で表される化合物である請求項1または2に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
    Figure 2012153825

    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表す。R及びRはそれぞれ独立に、炭素数2から炭素数20のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基、アリーレン基、アリーレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基、シクロアルキレン基とアルキレン基からなる二官能炭化水素基を表す。Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれかを表す。nは0から30の整数を表し、nは1から30の整数を表す。)
  8. 式(5)で表される化合物がメタアクリロイルクロリドである請求項7に記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体とラジカル重合開始剤を含有する硬化性組成物。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体または請求項9に記載の硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体または請求項9に記載の硬化性組成物を用いてなるプラスチックコーティング用コーティング剤。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体または請求項9に記載の硬化性組成物を用いてなる接着剤。
  13. 請求項1〜8のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル基含有共重合体または請求項9に記載の硬化性組成物を用いてなる塗料。
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