JP2005206314A - エレベータの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】かご位置が戸開可能範囲内にある場合に、戸開可能範囲を逸脱せずに床合わせ運転を速やかにかつ正確に行うことのできるエレベータの制御装置を得る。
【解決手段】位置特定手段5は、戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3の検出結果の状態遷移と走行方向検出手段4の検出結果とに基づいて、戸開可能範囲にあるかご位置を特定できる。運転方向決定手段6は、位置特定手段5で特定されたかご位置に基づいて床合わせの運転方向を決定できる。床合わせ運転制御手段7は、運転方向決定手段6で決定された運転方向に基づいて1方向の床合わせ動作で速やかにかつ正確にかご位置を正規着床範囲内に移動させることができる。この結果、床合わせ動作において戸開可能範囲を逸脱することも防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】位置特定手段5は、戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3の検出結果の状態遷移と走行方向検出手段4の検出結果とに基づいて、戸開可能範囲にあるかご位置を特定できる。運転方向決定手段6は、位置特定手段5で特定されたかご位置に基づいて床合わせの運転方向を決定できる。床合わせ運転制御手段7は、運転方向決定手段6で決定された運転方向に基づいて1方向の床合わせ動作で速やかにかつ正確にかご位置を正規着床範囲内に移動させることができる。この結果、床合わせ動作において戸開可能範囲を逸脱することも防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータの停止位置が正規の着床位置の範囲外であるときに、床合わせ動作を行うエレベータの制御装置に関するものである。
かごの着床位置の制御を行う制御装置の故障、あるいはかご内荷重の変化による特性変動などの影響により、エレベータのかごが予定階に停止したときに、乗場床とかご床とのレベルに段差が生じることがある。例えば、段差が許容誤差内である正規着床範囲内にかごがいったんは停止した場合でも、乗客の乗降によりかご内荷重が大きく変動すると、かごをつるした主索の伸縮等により、乗場床とかご床とのレベルに許容誤差以上の段差が生じることがある。
このような許容誤差以上の段差が生じないように、かご床をなるべく速やかに乗場床に近づける必要がある。すなわち、許容誤差以上の段差が発生した場合には、かご床のレベルを乗場床のレベルに合わせる動作(以下、床合わせ動作と呼ぶ)を行う制御が要求される。
かご位置が正規着床範囲内にあるか否かの判断は、上方範囲検出器及び下方範囲検出器の2つの検出器を用いて、それらがともに検出状態であるか否かによって行うことができる。すなわち、上方範囲検出器は、乗場床のレベルに対して、かご床のレベルが正規着床範囲の下限位置以上のある一定範囲内であることを検出する。一方、下方範囲検出器は、乗場床のレベルに対して、かご床のレベルが正規着床範囲の上限位置以下のある一定範囲内であることを検出する。そして、上方範囲検出器及び下方範囲検出器がともに検出状態である範囲を、正規着床範囲と定めている。
ここで、上方範囲検出器及び下方範囲検出器による検出範囲は、かごの戸が閉状態ばかりでなく、開状態においても床合わせ動作を行うことができる範囲に相当している。また、かご位置が上方範囲検出器及び下方範囲検出器による検出範囲内からはずれている場合にも、乗客がかご内に閉じこめられることを防止するために、かごの戸を開動作できる範囲として戸開可能範囲が規定されている。したがって、この戸開可能範囲は、上方範囲検出器及び下方範囲検出器による検出範囲よりも広く設定されており、戸開可能範囲を検出するための戸開可能範囲検出器が設けられている。
従来の床合わせ動作は、上述したような複数の検出器の出力状態を読み取ることにより行われている。例えば、上方範囲検出器が検出状態で、下方範囲検出器が非検出状態である場合には、かご床が正規着床範囲よりも高い位置にあることとなり、かごは下降走行指令にしたがって床合わせが行われる。一方、下方範囲検出器が検出状態で、上方範囲検出器が非検出状態である場合には、かご床が正規床範囲よりも低い位置にあることとなり、かごは上昇走行指令にしたがって床合わせが行われる。これにより、速やかに、かつ正確に床合わせ動作を行うことを可能としている(例えば、特許文献1参照)。
エレベータ運行中に何らかの異常が発生し急停止した場合などには、戸開可能範囲検出器のみが検出状態となる位置でかごが止まってしまうことも考えられる。この場合に床合わせ動作を行うためには、まず始めに今までの走行方向とは逆の方向にかごを低速走行させる。そして、上方範囲検出器あるいは下方範囲検出器が検出状態となれば、その状態から床合わせ動作を行うこととなる。
一方、低速走行中に上方範囲検出器あるいは下方範囲検出器が検出状態とならずに戸開可能範囲検出器が検出状態から非検出状態に切り替わった場合には、かご位置が戸開可能範囲を逸脱したこととなり、低速走行しているかごの走行方向を逆転させる。そして、上方範囲検出器あるいは下方範囲検出器が検出状態となった後に、その状態から床合わせ動作を行うこととなる。したがって、この場合には動作は2アクションとなる。
しかしながら、従来技術には次のような問題点がある。上述のように戸開可能範囲検出器のみが検出状態となる位置でかごが止まってしまった場合には、制御装置はどちらの方向に床合わせ動作を行うべきかが判断できず、まずは今までの走行方向と逆方向に低速走行を行っていた。したがって、停止位置によっては床合わせ動作が2アクションとなり、床合わせに時間がかかることとなる。
また、2アクション動作を行った場合には、元々は戸開可能範囲内にいたかごをいったんは戸開可能範囲外に逸脱させることとなる。もしも戸開可能範囲を逸脱した状態で何らかの異常が発生してかごを動かすことができなくなった場合には、かごの位置が戸開可能範囲でないために戸を開くことができなくなり、乗客をかご内に閉じこめてしまう状態が発生する恐れもある。
2アクション動作を避けるためには、上方範囲検出器及び下方範囲検出器による検出範囲を広くすることも考えられる。しかし、上方範囲検出器及び下方範囲検出器による検出範囲は、かごの戸が開状態においても床合わせ動作を行うことができる範囲であり、その範囲を広くすることは、戸が開状態で床合わせ動作を行う可能性のある範囲を広げることに相当する。したがって、乗客が乗降する際にかご床と乗場床との段差につまずいたりすることを防止するためにも、必要以上に上方範囲検出器及び下方範囲検出器による検出範囲を広げることはできない。
また、戸開可能範囲検出器が検出状態であれば、たとえ上方範囲検出器及び下方範囲検出器がともに非検出状態であったとしても、制御装置は戸開可能範囲と判断でき、床合わせ動作を行わずに戸を開くことができる。しかしこの状態では、かご床のレベルと乗場床のレベルとの位置関係には段差が生じており、乗客が乗降する際につまずくなどの恐れがある。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、かご位置が戸開可能範囲内にある場合に、戸開可能範囲を逸脱せずに床合わせ運転を速やかにかつ正確に行うことのできるエレベータの制御装置を得ることを目的とする。
本発明に係るエレベータの制御装置は、かごの戸開動作が可能な戸開可能範囲内にかごがいることを検出する戸開可能範囲検出器と、戸開可能範囲内において、かごが正規の着床範囲の下限位置以上のある一定範囲内にいることを検出する上方範囲検出器と、戸開可能範囲内において、かごが正規の着床範囲の上限位置以下のある一定範囲内にいることを検出する下方範囲検出器と、かごの走行方向を検出する走行方向検出手段と、戸開可能範囲検出器、上方範囲検出器及び下方範囲検出器からの検出結果の状態遷移と、走行方向検出手段からのかごの走行方向とに基づいて戸開可能範囲内におけるかご位置が、正規の着床範囲内であるか、正規の着床範囲よりも上方であるか、あるいは正規の着床範囲よりも下方であるかを特定する位置特定手段と、位置特定手段で特定されたかご位置に基づいて床合わせを行う運転方向を決定する運転方向決定手段と、運転方向決定手段からの運転方向に基づいて床合わせ運転を行う床合わせ運転制御手段とを備えたものである。
本発明によれば、戸開可能範囲検出器、上方範囲検出器及び下方範囲検出器からの検出結果の状態遷移と走行方向検出手段からのかごの走行方向とに基づいてかご位置を特定する位置特定手段を用いることにより、かご位置が戸開可能範囲内にある場合に、戸開可能範囲を逸脱せずに床合わせ運転を速やかにかつ正確に行うことのできるエレベータの制御装置を得ることができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るエレベータの制御装置の構成図である。戸開可能範囲検出器1は、乗場床とかご床との段差が戸開許容誤差以内であることを検出するための検出器である。上方範囲検出器2は、かご位置が階床の正規着床範囲の下限位置以上のある一定範囲内にあることを検出するための検出器である。また、下方範囲検出器3は、かご位置が階床の正規着床範囲の上限位置以下のある一定範囲内にあることを検出するための検出器である。上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3がともに検出状態となる範囲は、乗場床とかご床との段差が着床許容誤差以内であることに相当する。
以下、本発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るエレベータの制御装置の構成図である。戸開可能範囲検出器1は、乗場床とかご床との段差が戸開許容誤差以内であることを検出するための検出器である。上方範囲検出器2は、かご位置が階床の正規着床範囲の下限位置以上のある一定範囲内にあることを検出するための検出器である。また、下方範囲検出器3は、かご位置が階床の正規着床範囲の上限位置以下のある一定範囲内にあることを検出するための検出器である。上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3がともに検出状態となる範囲は、乗場床とかご床との段差が着床許容誤差以内であることに相当する。
走行方向検出手段4は、かごの走行方向を検出するものである。位置特定手段5は、戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3による検出結果の状態遷移と走行方向検出手段4による検出結果とに基づいてかご位置を特定するものである。このかご位置の特定方法の詳細については、図2を用いて後述する。
運転方向決定手段6は、位置特定手段5によって特定されたかご位置に基づいて、かご位置が正規着床範囲内にない場合に、かご位置を正規着床範囲内に移動させるための運転方向を決定する。さらに、床合わせ運転制御手段7は、かご位置が正規着床範囲内にない場合には、位置特定手段5によって特定されたかご位置と運転方向決定手段6により決定された運転方向とに基づいて床合わせ運転を行う。
次に、戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3の3種類の検出器による検出範囲について図を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る複数の検出器の検出範囲を示した図である。中央の太い横線は、乗場床のレベルを示している。これに対して、戸開可能範囲検出器1は符号「DZ」、上方範囲検出器2は符号「LU」、そして下方範囲検出器3は符号「LD」でそれぞれ表されており、それぞれの縦線の範囲が各検出器の検出範囲に相当している。
また、符号「PLOW」は正規着床範囲の下限位置を表し、符号「PHIGH」は正規着床範囲の上限位置を表している。さらに、Z1〜Z5、Z3U、Z3Dは、各位置検出器の検出状態に応じて区分される範囲を示している。
上方範囲検出器2である「LU」は、かご位置が階床の正規着床範囲の下限位置「PLOW」以上のある一定範囲内にあることを検出するためのものであり、Z3及びZ3Uで示された範囲を検出する。一方、下方範囲検出器3である「LD」は、かご位置が階床の正規着床範囲の上限位置「PHIGH」以下のある一定範囲内にあることを検出するためのものであり、Z3及びZ3Dで示された範囲を検出する。さらに、戸開可能範囲検出器1である「DZ」は、かご位置が戸開可能範囲内にあることを検出するためのものであり、Z2、Z3U、Z3、Z3D、Z4からなる範囲を検出する。
上方範囲検出器2である「LU」及び下方範囲検出器3である「LD」の検出/非検出状態からは、Z3U、Z3、Z3Dの範囲を識別することができる。上方範囲検出器2である「LU」及び下方範囲検出器3である「LD」がともに検出状態であれば、その範囲をZ3と定めることができる。ここで、Z3は、乗場床とかご床との段差が許容誤差以内である正規着床範囲に相当する。
これに対して、上方範囲検出器2である「LU」が検出状態であり、下方範囲検出器3である「LD」が非検出状態であれば、その範囲をZ3Uと定めることができる。ここで、Z3Uは、正規着床範囲よりも上の位置に相当し、下降方向に床合わせ動作をする必要がある範囲を示している。同様に、上方範囲検出器2である「LU」が非検出状態であり、下方範囲検出器3である「LD」が検出状態であれば、その範囲をZ3Dと定めることができる。ここで、Z3Dは、正規着床範囲よりも下の位置に相当し、上昇方向に床合わせ動作をする必要がある範囲を示している。
上方範囲検出器2である「LU」及び下方範囲検出器3である「LD」がともに非検出状態であり、かつ戸開可能範囲検出器1である「DZ」が検出状態である範囲としては、Z2及びZ4の2つの範囲がある。かご位置がZ2とZ4のどちらの範囲内に属するかは、単に戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3の状態からだけでは区別することができない。そこで、実施の形態1においては、位置特定手段5が、戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3の検出/非検出状態の遷移と走行方向検出手段4の走行方向とに基づいて、かご位置の特定を行い、これによりZ2とZ4との区別を可能としている。
位置特定手段5は、かご位置がZ2の範囲内にあるかZ4の範囲内にあるかを次のようにして特定している。まず、戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3が全て非検出である状態から戸開可能範囲検出器1である「DZ」だけが検出状態に遷移したときは、かごがZ1からZ2の範囲内に移動してきたか、あるいはZ5からZ4の範囲内に移動してきたかのどちらかである。この場合に、Z2とZ4とを区別するには、走行方向を加味することにより行う。
すなわち、上述の状態遷移が発生したときにかごの走行方向が下降方向であれば、位置特定手段5は、かごがZ1からZ2の範囲内に移動してきたと判断できる。一方、上述の状態遷移が発生したときにかごの走行方向が上昇方向であれば、位置特定手段5は、かごがZ5からZ4の範囲内に移動してきたと判断できる。
また、位置特定手段5は、かごがZ3UからZ2の範囲内に移動してきたことを、戸開可能範囲検出器1である「DZ」及び上方範囲検出器2である「LU」の状態遷移から判断できる。すなわち、戸開可能範囲検出器1である「DZ」及び上方範囲検出器2である「LU」がともに検出状態であり、下方範囲検出器3である「LD」が非検出状態であるZ3Uの範囲から、上方範囲検出器2である「LU」だけが検出状態から非検出状態に遷移した場合には、位置特定手段5は、かごがZ3UからZ2の範囲内に移動してきたと判断できる。そして戸開可能範囲検出器1である「DZ」だけが検出状態であるこの状態が続く間は、位置特定手段5は、かごがZ2の範囲内にいると判断できる。
同様に、位置特定手段5は、かごがZ3DからZ4の範囲内に移動してきたことを、戸開可能範囲検出器1である「DZ」及び下方範囲検出器3である「LD」の状態遷移から判断できる。すなわち、戸開可能範囲検出器1である「DZ」及び下方範囲検出器3である「LD」がともに検出状態であり、上方範囲検出器2である「LU」が非検出状態であるZ3Dの範囲から、下方範囲検出器3である「LD」だけが検出状態から非検出状態に遷移した場合には、位置特定手段5は、かごがZ3DからZ4の範囲内に移動してきたと判断できる。そして戸開可能範囲検出器1である「DZ」だけが検出状態であるこの状態が続く間は、位置特定手段5は、かごがZ4の範囲内にいると判断できる。
上述のように、位置特定手段5は、戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3からの検出/非検出状態の遷移と走行方向検出手段4からの走行方向とに基づいて、図2におけるZ2、Z3U、Z3、Z3D、Z4の範囲を識別することができる。また、位置特定手段5は、戸開可能範囲検出器1、上方範囲検出器2及び下方範囲検出器3がともに非検出状態であれば、かごがZ1もしくはZ5のいずれかの範囲内、すなわちZ2、Z3U、Z3、Z3D、Z4以外の範囲内にいることを識別することができる。
次に、位置特定手段5で特定されたかご位置に基づいて、運転方向決定手段6及び床合わせ運転制御手段7によって行われる床合わせ運転について説明する。図3は、本発明の実施の形態1におけるかご位置に基づく床合わせ運転のフローチャートである。位置特定手段5において、かご位置がZ2、Z3U、Z3、Z3D、Z4のいずれかの範囲もしくはZ1またはZ5の範囲内にいることが区別された結果に応じて、運転方向の決定及び床合わせ運転が行われる。
まず始めに、かご位置がZ3であるか否かを判断し(S301)、かご位置がZ3である場合は、すでにかご位置が正規着床範囲内にあるため床合わせ運転は行わずにそのまま終了する。かご位置がZ3でない場合には、かご位置がZ3Uであるか否かを判断する(S302)。かご位置がZ3Uである場合には、運転方向決定手段6は、床合わせのための運転方向を下降方向に設定する(S307)。その後、床合わせ運転制御手段7により床合わせ運転制御が行われる(S309)。
かご位置がZ3Uでない場合には、かご位置がZ3Dであるか否かを判断する(S303)。かご位置がZ3Dである場合には、運転方向決定手段6は、床合わせのための運転方向を上昇方向に設定する(S308)。その後、床合わせ運転制御手段7により床合わせ運転制御が行われる(S309)。
かご位置がZ3Dでない場合には、かご位置がZ1またはZ5のいずれか、すなわちZ2、Z3U、Z3、Z3D、Z4以外であるかを判断する(S304)。かご位置がZ1またはZ5である場合には、かごが戸開可能範囲外にいることに相当し、低速運転により戸開可能範囲検出器1である「DZ」が検出状態となる位置を探すこととなり、このための動作フラグをセットし(S305)、床合わせ運転は行わずに終了する。
かご位置がZ1でもZ5でもない場合には、かご位置がZ2であるかを判断する(S306)。かご位置がZ2である場合には、運転方向決定手段6は、床合わせのための運転方向を下降方向に設定する(S307)。その後、床合わせ運転制御手段7により床合わせ運転制御が行われる(S309)。
一方、かご位置がZ2でない場合には、最終的にかご位置がZ4であることに相当し、運転方向決定手段6は、床合わせのための運転方向を上昇方向に設定する(S308)。その後、床合わせ運転制御手段7により床合わせ運転制御が行われる(S309)。
上述のような床合わせ運転において、床合わせ運転制御手段7は、運転方向決定手段6で設定された運転方向に基づいて、1アクションで床合わせ運転制御を行うことができる。したがって、床合わせ動作を速やかに行えるとともに、床合わせ運転中にかごが戸開可能範囲を逸脱することを防止できる。
実施の形態1によれば、位置特定手段は、戸開可能範囲検出器、上方範囲検出器及び下方範囲検出器の検出結果の状態遷移と走行方向検出手段の検出結果とに基づいて、戸開可能範囲にあるかご位置を特定できる。さらに、特定されたかご位置に基づいて床合わせの運転方向を決定でき、1方向の床合わせ動作で速やかにかつ正確にかご位置を正規着床範囲内に移動させることができる。この結果、床合わせ動作において戸開可能範囲を逸脱することも防止できる。
実施の形態2.
実施の形態1においては、戸開可能範囲におけるかご位置に基づいて1アクションで床合わせ運転を行うことを説明した。実施の形態2では、さらに戸の開閉状態とかご位置との関係に基づいて、床合わせ運転制御手段7が、床合わせを行うか否かを判断する場合について説明する。
実施の形態1においては、戸開可能範囲におけるかご位置に基づいて1アクションで床合わせ運転を行うことを説明した。実施の形態2では、さらに戸の開閉状態とかご位置との関係に基づいて、床合わせ運転制御手段7が、床合わせを行うか否かを判断する場合について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2に係るエレベータの制御装置の構成図である。床合わせ運転制御手段7は、運転方向決定手段6からの運転方向の情報に加え、位置特定手段5で特定されたかご位置の情報及び開閉状態検出器8で検出された戸の開閉情報をさらに読み取る構成となっている。
位置特定手段5は、戸開可能範囲内のかご位置が、Z2、Z3U、Z3、Z3D、Z4のいずれの範囲内に属しているかを、実施の形態1と同様にして識別する。そして、床合わせ運転制御手段7は、位置特定手段5で特定されたかご位置と、開閉状態検出器8で検出された戸の開閉状態に基づいて、床合わせ運転を行うか否かを判断する。すなわち、かご位置がZ3U、Z3D、Z2、Z4の4通りの範囲のどこに属しているか応じて、床合わせ運転制御手段7は、以下のような判断を行う。
かご位置がZ3Uの範囲内であれば、床合わせ運転制御手段7は、かご床と乗場床との段差の関係から戸開状態で床合わせを行ってもよいと判断する。したがって、かご位置がZ3Uの範囲内であれば、床合わせ運転制御手段7は、戸が開/閉どちらの状態であっても下降方向に床合わせ運転を実行する。
これと同様に、かご位置がZ3Dの範囲内であれば、床合わせ運転制御手段7は、かご床と乗場床との段差の関係から戸開状態で床合わせを行ってもよいと判断する。したがって、かご位置がZ3Dの範囲内であれば、床合わせ運転制御手段7は、戸が開/閉どちらの状態であっても上昇方向に床合わせ運転を実行する。
これに対して、かご位置がZ2の範囲内であれば、床合わせ運転制御手段7は、かご床と乗場床との段差の関係から戸開状態で床合わせを行ってはいけないと判断する。したがって、かご位置がZ2の範囲内であれば、床合わせ運転制御手段7は、戸が閉状態である場合に限って下降方向に床合わせ運転を実行する。かご位置がZ2の範囲内であっても戸が開状態である場合には、床合わせ運転制御手段7は、床合わせ運転を実行せず、かごはその場で停止している。
同様に、かご位置がZ4の範囲内であれば、床合わせ運転制御手段7は、かご床と乗場床との段差の関係から戸開状態で床合わせを行ってはいけないと判断する。したがって、かご位置がZ4の範囲内であれば、床合わせ運転制御手段7は、戸が閉状態である場合に限って上昇方向に床合わせ運転を実行する。かご位置がZ4の範囲内であっても戸が開状態である場合には、床合わせ運転制御手段7は、床合わせ運転を実行せず、かごはその場で停止している。
実施の形態2によれば、床合わせ運転制御手段は、位置特定手段で特定されたかご位置と開閉状態検出器で検出された戸の開閉状態に基づいて、床合わせ運転を行うか否かを判断できる。これにより、床合わせ運転制御手段は、戸が開状態においても1方向の床合わせ動作で速やかにかつ正確にかご位置を正規着床範囲内に移動させることができる。さらに、床合わせ運転制御手段は、戸開可能範囲検出器のみが検出状態である範囲内にかごが停止している場合には、戸が閉状態である場合に限って、1方向の床合わせ動作で速やかにかつ正確にかご位置を正規着床範囲内に移動させることができる。
1 戸開可能範囲検出器、2 上方範囲検出器、3 下方範囲検出器、4 走行方向検出手段、5 位置特定手段、6 運転方向決定手段、7 床合わせ運転制御手段、8 開閉状態検出器。
Claims (2)
- かごの戸開動作が可能な戸開可能範囲内にかごがいることを検出する戸開可能範囲検出器と、
前記戸開可能範囲内において、かごが前記正規の着床範囲の下限位置以上のある一定範囲内にいることを検出する上方範囲検出器と、
前記戸開可能範囲内において、かごが前記正規の着床範囲の上限位置以下のある一定範囲内にいることを検出する下方範囲検出器と、
かごの走行方向を検出する走行方向検出手段と、
前記戸開可能範囲検出器、前記上方範囲検出器及び前記下方範囲検出器からの検出結果の状態遷移と、前記走行方向検出手段からのかごの走行方向とに基づいて前記戸開可能範囲内におけるかご位置が、前記正規の着床範囲内であるか、前記正規の着床範囲よりも上方であるか、あるいは前記正規の着床範囲よりも下方であるかを特定する位置特定手段と、
前記位置特定手段で特定されたかご位置に基づいて床合わせを行う運転方向を決定する運転方向決定手段と、
前記運転方向決定手段からの運転方向に基づいて床合わせ運転を行う床合わせ運転制御手段と
を備えたエレベータの制御装置。 - 請求項1に記載のエレベータの制御装置において、
戸の開閉状態を検出する開閉状態検出器をさらに備え、
前記床合わせ運転制御手段は、前記開閉状態検出器で検出された戸の開閉状態と、前記位置特定手段で特定されたかご位置とをさらに読み込み、かご位置が前記上方範囲検出器及び前記下方範囲検出器の検出範囲内になく、かつ前記戸開可能範囲検出器の検出範囲内にあるときは、戸が閉状態の場合のみ床合わせ運転を行い、かご位置が前記上方範囲検出器または前記下方範囲検出器の検出範囲内にあるときは、戸が開閉どちらの状態においても床合わせ運転を行うエレベータの制御装置。
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JP2016124692A (ja) * | 2015-01-07 | 2016-07-11 | 株式会社日立ビルシステム | エレベータ乗りかごの監視装置ならびに監視方法 |
CN107250016A (zh) * | 2015-02-13 | 2017-10-13 | 蒂森克虏伯电梯股份公司 | 用于操作电梯系统的方法 |
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2004
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