JP2005205940A - 走行車の油圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 主変速油圧クラッチ部などへの作動油の安定流量を確保した状態で、PTO油圧クラッチ及び前後進油圧クラッチの性能の安定維持を図ると共に、従来の如く油圧ポンプと主変速油圧クラッチ部などとの間に複雑な流量制御弁など設置することなく簡単な配管系路で接続させて性能とコストの両面での向上を図る。
【解決手段】 1つの油圧ポンプから走行駆動系及びPTO駆動系の油圧を得る一方、PTO駆動系の油圧調整油でPTO駆動系の自己潤滑を行うと共に、余剰油で走行駆動系の前後進油圧クラッチの潤滑を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、油圧ポンプから吐出される作動油を各種油圧装置に分配送油する走行車の油圧装置に関する。
従来から、トラクタなどの作業車両においては、作動油タンクとなるミッションケースに貯溜されている作動油を各種油圧装置に送油するための油圧ポンプとして、走行系油圧ポンプと作業機制御系油圧ポンプの2つが具備されており、これらの油圧ポンプをエンジンにより駆動することによって、作業機の昇降制御機構やパワーステアリング機構の油圧作動部などに油圧を供給していた。(例えば、特許文献1参照)
特開2000−170889公報
このような2つの油圧ポンプからの作動油の吐出量はエンジン回転数に依存するため、エンジン回転数が低い場合は吐出量が少なく、エンジン回転数が高い場合は吐出量が多くなる。したがって、アイドリング時など、エンジン回転数が低い状態に設定されている状態で、作業機を上昇させようとした場合、作業機制御系油圧ポンプからの作動油の一部がPTO油圧クラッチに送油される構成にあっては、作動油の供給量が不足することになる。このため、従来の作業車両の油圧回路においては、十分な量の作動油を昇降油圧シリンダへ供給することができるように、作業機制御系油圧ポンプは、必要となる容量に対応できる大きな容量を有するものとなっていた。また、走行系油圧ポンプからパワーステアリング機構に送油された後、作動油は2つに分岐してメインクラッチと変速機および四輪駆動時の増速機構とにそれぞれ送油されるように構成されたものにあっては、各油圧装置に対して十分な量の作動油を確保できるように走行系油圧ポンプも大きな容量を有するものとなっていた。このように油圧ポンプの容量を大きくしていたので、各種油圧装置への負荷が大きくなると共に、作動油温度が上昇するという問題があった。
そこで本発明は、1つの油圧ポンプから走行駆動系及びPTO駆動系の油圧を得る一方、PTO駆動系の油圧調整油でPTO駆動系の自己潤滑を行うと共に、余剰油で走行駆動系の前後進油圧クラッチの潤滑を行うものである。
また、走行用及び作業機制御用の2つの油圧ポンプを備え、走行油圧ポンプの分流させる一方の油圧ラインに走行駆動系の油圧作動部を接続させ、他方の油圧ラインにパワーステアリング機構及びPTO駆動系の各油圧作動部を接続させると共に、作業機制御用油圧ポンプの油圧ラインに作業機を左右傾斜角制御する傾斜制御機構と作業機を昇降制御する昇降制御機構の各油圧作動部を接続させたものである。
さらに、傾斜制御機構の油圧作動部の余剰油で走行駆動系の変速油圧クラッチの潤滑を行うものである。
而して本発明によれば、1つの油圧ポンプ(走行用油圧ポンプ)から走行駆動系及びPTO駆動系の油圧を得る一方、PTO駆動系の油圧調整油でPTO駆動系の自己潤滑を行うと共に、余剰油で走行駆動系の前後進油圧クラッチの潤滑を行うことによって、例えば作業機を制御する作業機系油圧ポンプとは異なるもう一つの走行系油圧ポンプを用い、作業機系油圧ポンプからの作動油を用いることなく走行系油圧ポンプからの作動油でPTO油圧クラッチを作動させて、作業機系油圧ポンプの安定した作動を小容量のポンプで可能とさせ、作動油の油温上昇も抑制させ、また主変速油圧クラッチ部などへの作動油の安定流量を確保した状態で、PTO油圧クラッチ及び前後進油圧クラッチの性能の安定維持を図ると共に、従来の如く油圧ポンプと主変速油圧クラッチ部などとの間に複雑な流量制御弁など設置することなく簡単な配管系路で接続させて性能とコストの両面での向上を図るものである。
また、走行用及び作業機制御用の2つの油圧ポンプを備え、走行油圧ポンプの分流させる一方の油圧ラインに走行駆動系の油圧作動部を接続させ、他方の油圧ラインにパワーステアリング機構及びPTO駆動系の各油圧作動部を接続させると共に、作業機制御用油圧ポンプの油圧ラインに作業機を左右傾斜角制御する傾斜制御機構と作業機を昇降制御する昇降制御機構の各油圧作動部を接続させたことによって、走行系に比べて比較的大きな容量を必要とする作業機系の油圧ポンプの供給量不足となるのを良好に防いで、走行系及び作業機系両方の油圧ポンプの小容量化を図ると共に、作動油温の上昇を抑えて各油圧作動部の安定保持を図るものである。
さらに、傾斜制御機構の油圧作動部の余剰油で走行駆動系の変速油圧クラッチの潤滑を行うことによって、走行系に比べ比較的大きな容量の作業機系油圧ポンプにおける一部の余剰油を用いて効果的に変速油圧クラッチの潤滑を行って性能の安定保持を容易に図るものである。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はトラクタの全体の側面図を示し、図中1は農業用などの作業車であるトラクタであり、エンジン2を内設させるボンネット3両側に左右の前輪4・4を装設させ、前記ボンネット3後方の運転キャビン5内に丸形操向ハンドル6を設け、該ハンドル6後方に運転席7を配置させ、運転席7両側外方に左右の後輪8・8を装設させ、作業者が運転席7に座乗して走行移動させると共に、トラクタ1機体後方に3点リンク機構9を介し耕耘ロータリ作業機10を昇降自在に装設させて耕耘作業を行うように構成している。
図2に示す如く、前記エンジン2の出力を伝えるミッションケース11の走行駆動系12は、主クラッチ部13と、前後進に切換える前後進切換部14、高低速に切換える高低速切換部15と、走行速度を3段に切換える主変速部16と、走行速度を機械的に切換える副変速部17と、副変速部17の走行出力軸18に後輪出力軸19を連結させるデフ機構20と、エンジン2からのPTO駆動軸21にPTO油圧クラッチ22及びPTO変速部23を介し連結させるPTO軸24と、副変速部17の走行出力軸18に4輪駆動及び前輪増速用油圧クラッチ25・26を介し連結させる前輪出力軸27とを備えている。
図3は走行系及び作業機系を作動させる油圧回路を示すもので、潤滑油を兼ねる作動油は作動油タンクを兼ねるミッションケース11内部に貯溜され、該作動油を各種油圧装置に圧送するための油圧ポンプとして、走行系油圧ポンプ28と作業機制御系油圧ポンプ29の2つを備え、該走行系油圧ポンプ28と作業機制御系油圧ポンプ29はエンジン2に付設されて駆動する。
作業機制御系の油圧回路において、前記作業機制御系油圧ポンプ29はリフトアーム30の昇降を行う昇降用油圧シリンダ31と傾斜用油圧シリンダ35とに作動油を供給するものであり、該作業機制御系油圧ポンプ29の吐出側にフローデバイダ33を介して作業機10の傾斜角度調節用の切換バルブ34を配管接続させ、該切換バルブ34を通じて傾斜用油圧シリンダ35に作動油を送油可能としている。
また、該油圧ポンプ29の吐出側には、フローデバイダ33を介して作業機用油圧制御装置36のポンプポートを配管接続させ、該油圧制御装置36まで送油された作動油の流れを、油圧制御装置36内に備えた上昇用比例電磁バルブ37及び下降用比例電磁バルブ38の開閉操作によって制御して、リフトアーム30の昇降動作を制御可能としている。
一方、図4・図5にも示す如く、走行系油圧回路において、前記走行系油圧ポンプ28はパワーステアリング機構39や油圧クラッチで構成される前後進切換部14の前進油圧クラッチ40・後進油圧クラッチ41、主変速部16の主変速油圧クラッチ42、高低速切換部15の高低速油圧クラッチ43、PTO油圧クラッチ22、前輪出力軸27の四輪駆動・増速切換油圧クラッチ機構44に作動油を供給するもので、走行系油圧ポンプ28の吐出側にはフローデバイダ45を接続させ、該フローデバイダ45の一方にはパワーステアリング油圧ユニット46を接続させ、他方にはメインクラッチ切換バルブ47を配置接続させている。
前記パワーステアリング油圧ユニット46は切換バルブ48と油圧モータ49とからなり、切換バルブ48に二次側にはパワーステアリングシリンダ50を接続させ、該パワーステアリングシリンダ50のピストンロッドを前輪4のステアリング装置のナックルアームまたはタイロッドなどに連結させている。また、切換バルブ48のスプールは油圧モータ49の出力軸と操向ハンドル6とに連結させている。
このような構成において、パワーステアリング油圧ユニット46では、操向ハンドル6を回転することによって切換バルブ48を切り換え、走行系油圧ポンプ28からの作動油をパワーステアリングシリンダ50に送油して前輪2・2を左右に回動すると共に、油圧モータ49を作動させて操向ハンドル6の回動に追随させることで切換バルブ48のスプールを逆方向に摺動させ、操向ハンドル6の切れ角に応じた前輪2・2の左右回動となるようにしている。
そして、パワーステアリング油圧ユニット46のタンクポート(戻り油)側にはフローデバイダ51を接続させ、一方はPTO切換バルブ52に配管接続させ、他方は前後進油圧ユニット40・41の潤滑部に接続させている。つまり、フローデバイダ51から一方は油路53を通じてPTO切換バルブ52に送油され、他方は油路54を通じて前後進油圧クラッチ40・41の潤滑部に送油される。
前記PTO切換バルブ52は電磁バルブで構成され、該PTO切換バルブ52のソレノイド52aは運転席に配設されたPTO操作レバーに連係させ、該PTO切換バルブ52の二次側にはPTO油圧クラッチ22とPTOブレーキ55を接続させている。該PTOブレーキ55はシリンダの如く構成され、ヘッド側のシリンダ室にバネ55aを収納させ、ロッド側のシリンダ室55bをPTO切換バルブ52の二次側と連通させている。そして、バネ55aの付勢力によってピストンロッド55cの先端がPTO油圧クラッチ22のクラッチハウジングを押圧して制動し、またシリンダ室55bに作動油を送油することでピストンロッド55cを縮小させてブレーキを解除するようにしている。
また、前記フローデバイダ51の一方の油路53にディレイリリーフバルブ56を接続させると共に、該ディレイリリーフバルブ56の二次側にはPTO油圧クラッチ22の潤滑部に対する自己潤滑油路57と自己潤滑油圧設定用のリリーフバルブ58を接続させて、リリーフバルブ58で一定油圧を確保する作動油を潤滑油としてPTO油圧クラッチ22の潤滑部に送油し、PTO油圧クラッチ22の調整油で自己潤滑する一方、他方の油路54を前進油圧クラッチ40と後進油圧クラッチ41の潤滑部に接続させ、PTO油圧クラッチ22の余剰油でこれらクラッチ40・41の潤滑を行うようにしている。
このような構成において、PTO油圧クラッチ22がOFFの状態では、PTO切換バルブ52は図3に示す位置となって閉じられ、油路53からの作動油はPTO切換バルブ52でブロックされる。PTOブレーキ55は、そのバネ55aの付勢力によってPTO油圧クラッチ22のクラッチハウジングを制動し、PTO軸24が慣性空転しないようにしている。つまり、PTO軸24を駆動するときにはPTOブレーキ55を解除し、PTO軸24に動力を伝達しないときには、PTOブレーキ55により制動して速やかに回転を停止するようにする。
そして、PTOスイッチの操作でソレノイド52aが作動してPTO切換バルブ52が切り換えられると、油路53からの作動油はPTO切換バルブ52からPTOブレーキ55に送油されて、該PTOブレーキ55が解除され、且つディレイリリーフバルブ56により調圧された作動油にてPTO油圧クラッチ22を緩やかに係合し、PTO油圧クラッチ22がONとなる構成としている。
また、前記フローデバイダ45の二次側とメインクラッチ切換バルブ47との接続油路59に主変速1速バルブ60・高低速切換バルブ61・前輪駆動切換バルブ62とを接続させると共に、これらに油圧の変動を小さくして安定した作動油を送油するアキュムレータ63を接続させ、主変速1速バルブ60に主変速2−3速バルブ64を接続させている。
前記主変速1速バルブ60と主変速2−3速バルブ64は電磁バルブで構成され、そのソレノイド60a・64aは運転部に設けた主変速レバーに連係させ、該主変速1速バルブ60の二次側には1速油圧クラッチ65と主変速2−3速バルブ64を配管接続させ、該主変速2−3速バルブ64の二次側に2速油圧クラッチ66、3速油圧クラッチ67を接続させ、主変速レバーの回動操作に応じて主変速1速バルブ60と主変速2−3速バルブ64を切り換えて、主変速油圧クラッチ42となる1速油圧クラッチ65、2速油圧クラッチ66、3速油圧クラッチ67のいずれかをONとするようにしている。
前記前輪駆動切換バルブ62は電磁バルブより構成されており、該前輪駆動切換バルブ62の二次側に4輪駆動用油圧クラッチ25と前輪増速用油圧クラッチ26を接続させ、前輪駆動切換レバーの操作や操向ハンドル6の回動や走行速度等によって前輪駆動切換バルブ62を切り換えるようにしている。すなわち、前輪駆動切換レバーの回動位置を2輪駆動とした場合にはソレノイド62a・62bはOFFとされて前輪駆動切換バルブ62は中立位置となり、前輪駆動切換レバーを4駆位置に回動操作することによってソレノイド62bが作動して前輪駆動切換バルブ62が切り換えられ、4輪駆動油圧クラッチ25がONとなる。また、増速位置の場合には、作業時においてソレノイド62bを作動させて4輪駆動とし、操向ハンドル6を設定角度以上移動させると、ソレノイド62aが作動して前輪駆動切換バルブ62が切り換えられ、前輪増速油圧クラッチ26がONとなる。
前記高低切換バルブ61は電磁バルブで構成され、該高低切換バルブ61のソレノイド61aは高低切換レバーに連係させている。該高低切換バルブ61の二次側には高低速切換部15の高低速油圧クラッチ43を構成する高速油圧クラッチ69と低速油圧クラッチ70を接続させ、高低切換レバーを高速側に操作すると、ソレノイド61aがONとなって高低切換バルブ61が切り換えられて、高速油圧クラッチ69がONとなり、低速側に操作すると高低切換バルブ64はOFFとなって低速油圧クラッチ70がONとなる。
また、前記フローデバイダ45の他方の二次側に接続される該メインクラッチ切換バルブ47のスプールは運転部に設けたクラッチペダルと連結させ、クラッチペダルを踏み込むと、メインクラッチ切換バルブ47を切り換えて送油を止め、前進油圧クラッチ40又は後進油圧クラッチ41がOFFとなって、走行側にエンジン5からの動力伝達を停止させる。
そして、前記電磁比例バルブ72の二次側に前後進切換バルブ71を接続させ、該前後進切換バルブ71のスプールを前後進切換レバーと接続させ、前進操作時には前後進切換バルブ71を切り換え前進油圧クラッチ40に送油させて、該前進油圧クラッチ40をONとさせ、後進操作時には同様に後進油圧クラッチ41をONとさせる。該前進油圧クラッチ40又は後進油圧クラッチ41がONのときにはパイロット油路を介してカットオフバルブ73を切り換えて、前記油路54からの潤滑油を前進油圧クラッチ40と後進油圧クラッチ41の潤滑部に送油するようにしている。
このような構成において、油圧ポンプ29から吐出される圧油シリンダ31・35へのみ送油されるので、各油圧クラッチ25・26・65・66・67・69・70のON/OFFに関係なく、昇降レバーの操作等により安定して作動させることが可能であり、従来に比べてポンプ容量を低減することが可能となる。
また、油圧ポンプ28から吐出される圧油は、まずパワーステアリング油圧ユニット46とメインクラッチ切換バルブ47に送油されるが、ハンドル操作するのは主に走行中であるから、変速操作と同時に行うことは殆どないため、エンジン始動後に変速するときには、油路59(メインクラッチ切換バルブ47と主変速油圧クラッチ42側)と油路53(PTOクラッチ22側)に送油される。
そして、変速操作するときはメインクラッチ切換バルブ47はOFFとしているので、圧油は主にPTOクラッチ22や主変速油圧クラッチ42側へ送油可能とされており、前記主変速1速バルブ60、高低切換バルブ61、前輪駆動切換バルブ62を切り換えると、圧油は各油圧クラッチに送油されてONとなる。このとき、PTO切換バルブ42を切り換えると、下流側のリリーフバルブ58により圧油が確保されて、PTO油圧クラッチ22をONとすることができる。
次に走行するために、クラッチペダルの踏み込みを解除してメインクラッチ切換バルブ47が開かれると、油路59からの圧油は前後進切換バルブ47を介して前進油圧クラッチ40又は後進油圧クラッチ41に送油されてクラッチはONとなる。このときカットオフバルブ73を切り換えて油路54の作動油を潤滑油として前後進油圧クラッチ40・41の潤滑部に送油する。
そして、前進油圧クラッチ40又は後進油圧クラッチ41のリバーサクラッチがONとなるとき動力が伝達されるが、主変速側の1速油圧クラッチ65、2速油圧クラッチ66、3速油圧クラッチ67と、4輪駆動油圧クラッチ25、前輪増速油圧クラッチ26と、高速油圧クラッチ69、低速油圧クラッチ70へ送油される圧油はフローデバイダ45の絞り45a作用で一定流量が確保されているため、油圧変動は小さく、これらの油圧クラッチはコンパクトに構成することができる。
ところで、前記傾斜角度調節用の切換バルブ34のタンクポート側を油路74を介して第1速〜第3速油圧クラッチ65・66・67と高低速油圧クラッチ69・70の潤滑部に接続させて、傾斜用油圧シリンダ35の余剰油でこれら油圧クラッチ65・66・67・69・70を潤滑させるもので、作業機10の傾斜角度調節用の作動油を有効に潤滑油として用いてクラッチ性能を安定保持させることができる。
上記からも明らかなように、1つの油圧ポンプ28から主変速部16などの走行駆動系及びPTO軸24のPTO駆動系の油圧を得る一方、PTO駆動系の油圧調整油でPTO駆動系の自己潤滑を行うと共に、余剰油で走行駆動系の前後進油圧クラッチ40・41の潤滑を行うもので、例えば作業機10を制御する作業機系油圧ポンプ29とは異なるもう一つの走行系油圧ポンプ28を用い、作業機系油圧ポンプ29からの作動油を用いることなく走行系油圧ポンプ28からの作動油でPTO油圧クラッチ22を作動させて、作業機系油圧ポンプ29の安定した作動を小容量のポンプで可能とさせ、作動油の油温上昇も抑制させ、また主変速油圧クラッチ42部などへの作動油の安定流量を確保した状態で、PTO油圧クラッチ22及び前後進油圧クラッチ40・41の性能の安定維持を図ると共に、従来の如く油圧ポンプ28と主変速油圧クラッチ42部などとの間に複雑な流量制御弁など設置することなく簡単な配管系路で接続させて性能とコストの両面での向上を図ることができるものである。
また、走行用及び作業機制御用の2つの油圧ポンプ28・29を備え、走行油圧ポンプ28の分流させる一方の油圧ラインである油路59に走行駆動系の油圧作動部である油圧クラッチ25・26・65・66・67・69・70を接続させ、他方の油圧ラインにパワーステアリング機構46及びPTO駆動系の各油圧作動部である油圧モータ49及び油圧クラッチ22を接続させると共に、作業機制御用油圧ポンプ29の油圧ラインに作業機10を左右傾斜角制御する傾斜制御機構と作業機10を昇降制御する昇降制御機構の各油圧作動部である傾斜用油圧シリンダ35及び昇降油圧シリンダ31を接続させもので、走行系に比べて比較的大きな容量を必要とする作業機系の油圧ポンプ29の供給量不足となるのを良好に防いで、走行系及び作業機系両方の油圧ポンプ28・29の小容量化を図ると共に、作動油温の上昇を抑えて各油圧作動部(油圧シリンダ31・35)の安定保持を図ることができるものである。
さらに、傾斜制御機構の油圧作動部である傾斜用油圧シリンダ35の余剰油で走行駆動系の変速油圧クラッチである油圧クラッチ65・66・67・69・70の潤滑を行うもので、走行系に比べ比較的大きな容量の作業機系油圧ポンプ29における一部の余剰油を用いて効果的に変速油圧クラッチ65・66・67・69・70の潤滑を行って性能の安定保持を容易に図ることができるものである。
トラクタの全体側面図。 エンジン駆動系の説明図。 油圧回路図。 走行系の油圧回路図。 ブロック説明図。
符号の説明
10 作業機
22 油圧クラッチ(油圧作動部)
25 4輪駆動用油圧クラッチ(油圧作動部)
26 前輪増速用油圧クラッチ(油圧作動部)
28 油圧ポンプ
29 油圧ポンプ
31 昇降用油圧シリンダ(油圧作動部)
35 傾斜用油圧シリンダ(油圧作動部)
40 前進油圧クラッチ
41 後進油圧クラッチ
46 パワーステアリング機構
49 油圧モータ(油圧作動部)
65 1速油圧クラッチ(油圧作動部)
66 2速油圧クラッチ(油圧作動部)
67 3速油圧クラッチ(油圧作動部)
69 高速油圧クラッチ(油圧作動部)
70 低速油圧クラッチ(油圧作動部)

Claims (3)

  1. 1つの油圧ポンプから走行駆動系及びPTO駆動系の油圧を得る一方、PTO駆動系の油圧調整油でPTO駆動系の自己潤滑を行うと共に、余剰油で走行駆動系の前後進油圧クラッチの潤滑を行うことを特徴とする走行車の油圧装置。
  2. 走行用及び作業機制御用の2つの油圧ポンプを備え、走行油圧ポンプの分流させる一方の油圧ラインに走行駆動系の油圧作動部を接続させ、他方の油圧ラインにパワーステアリング機構及びPTO駆動系の各油圧作動部を接続させると共に、作業機制御用油圧ポンプの油圧ラインに作業機を左右傾斜角制御する傾斜制御機構と作業機を昇降制御する昇降制御機構の各油圧作動部を接続させたことを特徴とする請求項1記載の走行車の油圧装置。
  3. 傾斜制御機構の油圧作動部の余剰油で走行駆動系の変速油圧クラッチの潤滑を行うことを特徴とする請求項2記載の走行車の油圧装置。
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