JP2005205787A - 装飾フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 着色層のグラデーションがなめらかであり、図柄やパターンに深みがあり、従来のドット由来の粗さが目立つことがない、換言すると、外観意匠性等に顕著に優れた装飾フィルムを提供すること。
【解決手段】 基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された感圧接着剤層とを含む装飾フィルムにおいて、前記着色層の少なくとも一部分に、前記装飾フィルムの予め定められ方向において、前記着色層の濃度が連続的に変動して間断のない濃度勾配が付与されたグラデーション領域が備わっているように構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、装飾フィルムに関し、さらに詳しく述べると、連続的に濃度が変動した着色層を備えることによって外観意匠性が顕著に改良された装飾フィルムと、そのような装飾フィルムを製造する方法に関する。
周知の通り、装飾フィルムは、いろいろな物品に貼付することで、外観意匠性を高めたり高級感をかもしだしたりすることができる。装飾フィルムが貼付されるべき物品は、多岐にわたっており、例えば、ビルディングの壁面や家屋の外壁及び内壁、広告塔、ショーウインドウなどの建築物から、電車、船舶、自動車等の移動体までを包含し、さらには各種のステーショナリーをも包含する。また、装飾フィルムは、樹脂フィルムを基材(ベースともいう)として使用するとともに、その表面にオフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷などの通常の印刷法によって着色層(外観付与層、外観意匠層などともいう)を積層しかつ基材の裏面に接着剤層を施した層構成を採用しているのが一般的である。
ところで、従来の装飾フィルムにおいて、その外観意匠性などを高めるために着色層にグラデーション(ハイライト部からシャドー部に至る濃度の段階的変化)を付与することも行われている。例えば、透明な基体シートの一方に光透過率が30〜85%のスモーク色層が形成され、他方の面に図柄層が形成されたことを特徴し、さらにはスモーク色層の色濃度にグラデーションをつけて変化させたことを特徴とするスモーク色装飾シートが提案されている(特許文献1を参照)。また、基体シート上に少なくとも図柄層を形成した加飾用フィルムであって、グラデーションを1方向以上にかけた領域の合計が50%以上占める図柄構成要素が多数配置されてなる図柄パターンを有することを特徴とする加飾用フィルムも提案されている(特許文献2を参照)。
しかし、これら及びその他の従来の装飾フィルムの場合、その着色層におけるグラデーションが印刷法、例えばオフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷などの印刷法における網点(ドット)の大きさ及び分布密度に依存しているため、いくつかの問題点をかかえている。例えば図1(B)は、プラスチックフィルムからなる基材51の上に着色インキ53をスクリーン印刷によって印刷して着色層52を形成し、かつ基材51の裏面に接着剤層55を積層することによって作製した装飾フィルム50を示しているけれども、この装飾フィルム50は、図1(A)の平面図から理解されるように、着色層52の形成に間隙54によって連続性が絶たれた面積が順次変化したドット53が使用されているので、着色層52の図柄やパターンに粗さが目立つといった欠点があり、また、着色層52の乾燥厚さがせいぜい約10μmもしくはそれ以下であるので、色自体に深みがないといった外観上の欠点もある。さらに、間隙54を介して下地の基板51を観察できるので、着色層52の図柄やパターンに加えて基材色のパターンが見えてしまうという欠点もある。
上記のような印刷法に代えて、スプレーコート法(ぼかし塗装法)を使用することも考えられる。この方法の場合、乾燥厚さで約10μmのグラデーション再現は理論的には可能であると考察されるけれども、スプレーを使用しているため、塗装すべき場所に正確に厚さを変化させた状態で塗装を行うことは、現実的には不可能である。すなわち、スプレーコート法の場合、従来の印刷法におけるドット由来の粗さを防止し、深みをだすことは可能であるかもしれないが、微細なグラデーションを正確に再現することが難しいという欠点がある。
特開平11−42728号公報(特許請求の範囲、段落0022及び0025) 特開2002−2192号公報(特許請求の範囲、段落0022、0027、0047)
本発明は、上記のような従来の技術の問題点を解決することを目的とする。
本発明の目的は、着色層のグラデーションがなめらかであり、図柄やパターンに深みがあり、従来のドット由来の粗さが目立つことがない、換言すると、外観意匠性等に顕著に優れた装飾フィルムを提供することにある。
また、本発明の目的は、微細なグラデーションを正確に再現した装飾フィルムを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、簡単な方法で微細なグラデーションを正確に再現でき、かつ外観意匠性等を顕著に向上させることのできる装飾フィルムを提供することにある。
さらにまた、本発明の目的は、外観意匠性等に顕著に優れた装飾フィルムを微細なグラデーションを正確に再現した状態で簡単に製造できる方法を提供することにある。
本発明の上記した目的やその他の目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
本発明は、その1つの面において、基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された接着剤層とを含む装飾フィルムであって、
前記着色層の少なくとも一部分に、前記装飾フィルムの予め定められ方向において、前記着色層の濃度が連続的に変動して間断のない濃度勾配が付与されたグラデーション領域が備わっていることを特徴とする装飾フィルムにある。
また、本発明は、そのもう1つの面において、基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された接着剤層とを含む装飾フィルムを製造する方法であって、
前記着色層の形成工程が、前記装飾フィルムの予め定められ方向において、前記着色層の濃度が連続的に変動して間断のない濃度勾配が付与されたグラデーション領域を形成する工程を包含することを特徴とする装飾フィルムの製造方法にある。
以下の詳細な説明から理解されるように、本発明によれば、着色層のグラデーションがなめらかであり、図柄やパターンに深みがあり、しかも従来の装飾フィルムにおいて不可避であったドット由来の粗さの問題が解決された装飾フィルムが得られる。また、このような特性に由来して、本発明の装飾フィルムは、外観意匠性等に顕著に優れ、それを貼付した物品の高級感を出すことにおいても有用である。
また、本発明によれば、装飾フィルムにおいて、所望とする微細なグラデーションを正確に再現することができる。
さらに、本発明によれば、本発明の装飾フィルムを簡単な方法で、微細なグラデーションを正確に再現した状態で製造することができる。
本発明は、上記したように、装飾フィルム及びその製造方法にある。以下、本発明をその好ましい実施の形態について説明するが、下記の形態に本発明が限定されるものでないことは明らかである。
本発明による装飾フィルムは、装飾性、意匠性の効果が求められている各種の被着体に貼付して有利に使用することができる。適当な被着体の一例を示すと、下記のものに限定されるわけではないけれども、建築物、例えばビルディングの壁面や家屋の外壁及び内壁、広告塔、ショーウインドウ等、移動体、例えば電車、船舶、自動車等、そして各種のステーショナリーなどがある。具体的には、船舶には例えば遊覧船、ヨット、モーターボートなどがあり、自動車には例えばトラック、バス、乗用車、オートバイ、スクータなどがある。
図1は、本発明による装飾フィルムの1つの典型例を模式的に示したものである。図示の装飾フィルム10は、基材1と、基材1の表面に形成された着色層2と、基材1の裏面に形成された接着剤層5とを含み、接着剤層5を介して自動車やその他の被着体(図示せず)に貼付され、固定されるように構成されている。着色層2は、基材の表面にその全体を覆って形成されていてもよく、基材の表面に部分的に形成されていてもよい。同様に、着色層2には、その全体を占めるか一部を占める形で、本発明に特有なグラデーション領域が備わっている。「グラデーション領域」は、以下において詳細に説明するように、装飾フィルム10の予め定められ方向において、着色層2の濃度が連続的に変動して間断のない濃度勾配が付与された領域を指している。グラデーション領域は、典型的には、図示されるように、着色層2の厚さの連続的な、換言すると、無段階的な変化によって具現することができる。なお、図示していないが、装飾フィルム10は、着色層2の上にさらにトップコート層(好ましくは、クリア層)を有していてもよい。また、図示していないが、接着剤層5は、装飾フィルム10を被着体に貼付する前、剥離紙(リリースライナーなどともいう)で保護されているのが一般的である。
本発明の装飾シートにおいて、基材は、特に限定されるものではなく、いろいろな材料から構成することができる。基材に好適な材料は、入手の容易性や加工性などの面から各種のプラスチック材料である。基材に好適なプラスチック材料の例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂などである。
具体的に説明すると、ポリウレタン樹脂(PUR)には、例えば直鎖状高分子量の熱可塑性ポリウレタン樹脂をフィルム状に押し出し加工したもの、ポリウレタン樹脂を有機溶剤または水を溶媒として溶解した溶液または分散したディスパーションを別の工程基材フィルム上に塗布して乾燥させてフィルム状にしたもの、イソシアネートとポリオールを含むプレ溶液を別の工程基材フィルム上に塗布して乾燥及び反応硬化させてフィルム状にしたものなどがある。
また、ポリエステル樹脂には、例えば、直鎖状高分子量で熱可塑性のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などを加熱してフィルム状に押し出し加工したもの、更にそれらを2軸延伸加工したもの、有機溶剤に可溶のポリエステル樹脂の溶液またはディスパーションを別の工程基材フィルム上に塗布して乾燥させてフィルム状にしたものなどがある。
さらに、ポリオレフィン樹脂には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、サーモプラスチックオレフィン(TPО;通常、PPと例えばEPDM(エチレン/プロピレン/ジエンモノマー共重合体)等のゴム成分のブレンド)、アイオノマー、EAA(エチレン/アクリル酸共重合体)、EEA(エチレン/アクリル酸エチル共重合体)、EVA(エチレン/酢酸ビニル共重合体)などがある。
上記したような基材は、装飾フィルムの使用目的や所望とする装飾効果などに応じて、透明であってもよく、半透明もしくは不透明であってもよい。下地の被着体などを透過できる場合には特殊な装飾効果などを得ることでできるので、透明な基材を有利に使用することができる。図5は、図2の装飾フィルム10において、基材1として透明なプラスチックフィルム、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用した例である。基材1が透明であるので、接着剤層5を介して被着体(図示せず)に貼付した場合、図2の装飾フィルムでは下地の基材の色に対して着色層の色のグラデーションが重なった意匠が得られたのに対して、被着体の色に対して着色層の色のグラデーションが重なった別のアトラクティブな意匠を得ることができる。なお、どちらの装飾フィルムの場合であっても、当然そのグラデーションは、段差や隙間などの不具合のない完全に連続かつ精密な変化を伴い、色自体に奥行きもある。
また、基材は、必要に応じて着色されていてもよい。すなわち、外観や装飾性の向上を図るため、各種の染料、顔料あるいはその他の着色剤、例えばフタロシアニン系青顔料、アゾ系赤顔料、アルミフレーク、マイカ粉などを補助的に含有していてもよい。さらに、その他の添加剤、例えば紫外線吸収剤などを含有していてもよい。
基材は、通常、単層で使用されるけれども、必要ならば、同一もしくは異なる樹脂からなる2層以上のフィルムの積層体あるいは複合体であってもよい。また、基材は、装飾フィルムの使用目的などに応じていろいろな厚さで使用することができるけれども、通常、その厚さは約10〜1,000μmの範囲であるのが好ましい。基材の厚さが10μmを下回ると、十分な支持機能を発現させることができず、反対に1,000μmを上回ると、装飾フィルム全体が厚くなるために、外観の低下や作業性の低下を避けることができない。基材の厚さは、さらに好ましくは、約30〜200μmの範囲である。
本発明の装飾フィルムでは、この基材によって着色層を支持する。着色層は、所望とする意匠や装飾効果などによっていろいろな図柄やパターンなどで形成することができ、基材の表面に全面的に形成してもよく、さもなければ部分的に(すなわち、非全面的に)形成してもよい。本発明の装飾フィルムでは、このような着色層の少なくとも一部の選択された領域に、濃度が連続的に変化したグラデーション領域が設けられる。グラデーション領域は、従来の印刷法によって形成された濃度が連続的に変化した網点(ドット)の集まりからなる諧調領域に代わるべきものとして、本発明によって初めて提案されるものである。
グラデーション領域は、着色層の予め定められた方向において濃度が連続的に変化した形で、すなわち、濃度勾配を有するように設けられる。ここで、グラデーション領域における濃度勾配の方向は、1方向でもよく、2方向もしくはそれ以上の方向が任意に組み合わさっていてもよい。一般的には、濃度勾配の方向は、装飾フィルムの幅方向であるかもしくは長手方向、あるいはその組み合わせである。ちなみに、図2及び図5の装飾フィルムでは、以下に参照する図3及び図4から理解されるように、装飾フィルム10の幅方向で濃度が連続的に変化するように着色層が形成されている。すなわち、着色層2の左端では濃度が0(ゼロ)であり、右側に向かって濃度の連続的な増加があり、右端で最高の濃度に達している。
上記の説明から理解されるように、本発明の装飾フィルムの場合、着色層の濃度勾配は、従来の印刷法による着色層とは異なって網点によって再現されておらず、着色層の形成時に基材に対して適用された着色剤の厚さによって再現されている。また、着色層は、図示されるように、その濃度勾配に応じて連続的に変動した厚さを有しているのが一般的である。但し、必要ならば、着色層が、その濃度勾配とは無関係にほぼ一定な厚さを有していてもよい。例えば、図2及び図5に示されるような濃度勾配をもった第1の着色層を形成した後、その厚さの変化を保証するためにほぼ無色の第2の着色層をさらに堆積して着色層の合計厚さをほぼ一定とした場合がこれに該当する。
着色層は、上記したように、その厚さの変化によって濃度勾配を得ることができる。このような着色層は、その層の要件にあわせて調製した着色溶液を基材上に予め定められた厚さ分布で塗布し、乾燥することによって形成することができる。塗布法としては、例えば、ナイフコート法、バーコート法、ブレードコート法、エアドクタコート法、ロールコート法、キャストコート法などを使用することができる。いずれの場合にも、基材とコータの間の間隙の大きさを一方の端から他方の端にむかって徐々に連続的に変化するように調整することが必要であり、これによって所望とする濃度勾配を得ることができる。間隙を押出される着色溶液の量が間隙の大きさの変化に応じて変動し、よって、着色層の厚さが変化して濃度勾配が得られるからである。換言すると、基材とコータとの間の間隙によって着色層の厚さの連続的な変動が規定されている。
ここで、本発明の装飾フィルムの製造方法を説明する。図3は、図2に示した装飾フィルムを本発明に従い作製する装置を模式的に示した平面図であり、図4は、図3に示した装置の線分IV−IVにそった断面図である。全体を示さない塗布装置において、その所定の位置を基材1が矢印方向に搬送されている。基材1は、長手方向に延在し、所定の幅をもったフィルムであり、装飾フィルムの作製後、所定のサイズに裁断可能である。基材1は、ナイフコータ(図示せず)によってその表面1Aに着色溶液が所定の厚さで塗布されている。この基材1が掻き落としバー9の下に案内されると、図4に示すように掻き落としバー9が傾斜していて、基材1と掻き落としバー9の間隙が左端から右端にかけて大きくなっておりかつ連続的に変化しているので、基材1の上にある余分の着色溶液が掻き取られる。その結果、掻き落としバー9の下を通過した後の基材1では、その表面1Bに残留せしめられた着色溶液が、図4に示すように、左端から右端にかけて厚さが連続的に大きくなった状態となる。このような状態で着色溶液を乾燥乾燥させ、被膜の状態となすと、図2を参照して先に説明したように、厚み(濃度)が連続的に変化したグラデーション領域を着色層2に備えた装飾フィルム10を得ることができる。また、本発明では、基材1に対する掻き落としバー9の傾斜角度を変化させることによって、グラデーション領域における着色層の厚みの変化(濃度勾配)を任意に変化させることができる。
図3においては、塗布法としてナイフコート法を使用し、それに掻き落としバーを併用して装飾フィルムを作製する方法を説明したが、その他の作製方法も使用可能である。例えば、回転可能なナイフコータあるいはバーコータを走行中の基材上に傾斜させて配置して、厚みが幅方向に連続的に変化した着色層を基材の表面に堆積させてもよく、さもなければ、基材の表面に着色溶液を供給しながら余分な塗布溶液を掻き取ることのよって同様な着色層を形成してもよい。
上記したような塗布法によって着色層を形成するため、着色溶液は、それぞれの塗布法の実施に好適な粘度を有していることが好ましい。着色溶液の粘度は、通常、約50〜10,000cPsの範囲にあることが好ましい。着色溶液の粘度がこの範囲の値よりも小さくとも大きくとも、満足のいく塗布作業を実施することができず、したがって、所望の濃度勾配をもった着色層を基材の表面に付与することができなくなる。着色溶液の粘度は、さらに好ましくは、約100〜5,000cPsの範囲である。
本発明の実施において、着色溶液は、いろいろな形で使用することができる。一般的に、着色溶液は、ポリウレタン樹脂、反応によってポリウレタンを構成するイソシアネート及びポリオール、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニルとフタル酸系・ポリエステル系などの可塑剤との混合物、アクリル樹脂といったバインダー樹脂成分と酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、ペリレン系・アゾ系・フタロシアニン系などといった顔料類、キノフタトン系・ジスアゾ系・アンスラキノン系・ベオゾピラン系といった染料類、アルミフレーク・パール粉と呼ばれる光輝剤といった着色成分と有機溶剤、水、水とアルコール類の混合物といった溶媒と必要に応じて顔料分散剤、光安定剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、帯電防止剤といった添加剤類を組み合わせたものが好ましい。
さらに好ましくは、着色溶液は、有機溶剤を溶媒とした2液硬化型ポリウレタンプレ溶液もしくは1液乾燥型ポリウレタン樹脂溶液であり、これらの溶液に耐光性の高い顔料類を顔料分散剤を使って分散させたり、メタリック色やマイカ色の再現が必要な場合は更にアルミフレーク・パール粉と呼ばれる光輝剤を併用することができる。アルミフレークを配合する場合には帯電防止剤を併用する。更に、粘度が低いものを厚塗りする場合にはレベリング剤か増粘剤を、粘度が高いものを厚塗りする場合は消泡剤を、それぞれ添加することが好ましい。
上記のような着色溶液から形成される着色層は、通常、単層からなるけれども、必要ならば、2層もしくはそれ以上の複合された層からなってもよい。後者の場合、例えば着色層を2層の複合された層から構成するとともに、下方の着色層をほぼ一定の厚さで形成し、かつその着色層の塗色を隠蔽する任意の塗色で、上方の着色層を形成することができる。上方の着色層に対して、本発明に従い任意の濃度勾配を付与する。
着色層は、いろいろな厚さで使用することができるが、通常、約1〜300μmの範囲であることが好ましい。着色層の厚さが1μmを下回ると、着色層を設けた効果が十分に発揮できなくなる恐れがあり、反対に300μmを上回ったところで、より以上の外観意匠の向上を達成することができない。着色層の厚さは、さらに好ましくは、約5〜100μmの範囲である。ところで、着色層に少なくとも部分的に形成されるグラデーション領域に限って見た場合、着色層の厚さは、それがグラデーション領域の形成に悪影響を及ぼさない限り特に限定されるものではなく、その下限が0(ゼロ)μmであってもよい。
本発明の装飾フィルムは、その表面にトップコート層を有することもできる。トップコート層は、好ましくは、ウレタン樹脂から形成される。ここで使用するウレタン樹脂は、好ましくは、2液型ウレタン樹脂である。このウレタン樹脂は、特に、耐候性と耐傷つき性を装飾フィルムに付与できるという点で有用である。
トップコート層も、上記した基材と同様に、装飾フィルムの使用目的などに応じて、透明であってもよく、半透明もしくは不透明であってもよい。透明なトップコート層(クリア層)が好適である。また、外観や装飾性の向上を図るため、各種の染料、顔料あるいはその他の着色剤、例えばフタロシアニン系青顔料、アゾ系赤顔料、アルミフレーク、マイカ粉などを追加的に含有していてもよい。さらに、その他の添加剤、例えば紫外線吸収剤、光沢調整剤などを含有していてもよい。紫外線吸収剤は、装飾フィルムやその下の被着体が日光に暴露されている間に劣化するのを効果的に防止する働きがあり、また、光沢調整剤は、装飾フィルムの表面に優れた光沢を付与する働きがある。
トップコート層は、装飾フィルムの使用目的などに応じていろいろな厚さで使用することができるけれども、通常、その厚さは約1〜300μmの範囲であるのが好ましい。トップコート層を使用する場合に、その厚さが1μmを下回ると、十分な耐候性と耐傷つき性を装飾フィルムに付与することができず、反対に300μmを上回っても、そのような機能が顕著に改善されることもない。トップコート層の厚さは、さらに好ましくは、約5〜100μmの範囲である。なお、トップコート層は、通常、単層で用いられるけれども、必要に応じて、2層もしくはそれ以上の多層構造で使用してもよい。
図6は、着色層の上にさらにトップコート層を設けた装飾フィルムの1例を示したものである。図示の装飾フィルム10は、基本的には図2を参照して先に説明した装飾フィルムと同じ構成を有しており、被着体(図示せず)の側から順に、貼付時に剥離して除去される剥離紙6、接着剤層5、基材1、着色層2、そしてトップコート層(ここでは、透明なクリア層)3からなっている。剥離紙6は、粘着テープなどにおいて剥離紙、離型紙、リリースペーパーなどとして一般的に使用されているものを、そのままあるいは変更して使用することができる。例えば、シリコーン化合物の塗工紙などを有利に使用することができる。トップコート層3は、装飾フィルム10を保護したり耐候性を向上させたりといった上記した作用効果に加えて、着色層2に原因して生じた装飾フィルム10の厚さの変動を補償するといった重要な役割を果たすことができる。この装飾フィルム10は、幅方向における厚さがほぼ一定であるので、巻取りの困難を伴うことなく長尺巻き(ロール)の状態で提供することができ、保存や運搬において好都合である。トップコート層3の形成は、着色層2の形成と同様にして行うことができ、少しも煩雑ではない。
本発明の装飾フィルムは、そのトップコート層の側にキャリヤフィルムを備えて、装飾フィルムの取り扱い性を改善してもよい。ここで使用するキャリヤフィルムは、好ましくは、剥離可能なキャリヤフィルムである。このキャリヤフィルムは、通常、装飾フィルムを被着体に貼付するまでの間、トップコート層を被覆するものであって、貼付作業の完成後にはトップコート層から剥離し、除去することができる。また、このキャリヤフィルムには、トップコート層に優れた表面光沢を付与する働きもある。すなわち、トップコート層の塗布後であってそれを硬化させる前、そのトップコート層の表面に光沢度を調整したキャリヤフィルムをラミネートすることによって、トップコート層の硬化の段階で、約90の高光沢から20以下の低光沢まで、得られる表面光沢を任意に再現することができる。
本発明の実施に適当なキャリヤフィルムとしては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えば、PET、PEN、カプトン、PPなどを挙げることができる。キャリヤフィルムは、装飾フィルムの使用目的などに応じていろいろな厚さで使用することができるけれども、その厚さは、通常、約5〜500μmの範囲であるのが好ましく、さらに好ましくは、約12〜100μmの範囲である。
本発明の装飾フィルムは、それを被着体に貼付して使用するため、接着剤層をさらに有する。接着剤層は、常用の接着剤を使用して任意に形成することができる。本発明の実施に好適な接着剤は、感圧接着剤である。感圧接着剤は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えば、ゴム系、アクリル系、オレフィン系、ポリエステル系及びポリウレタン系の接着剤などを包含する。
接着剤層は、いろいろな厚さで使用することができるというものの、その厚さは、通常、約5〜300μmの範囲であるのが好ましい。接着剤層の厚さが5μmを下回ると、所期の接着力を得ることができなくなる恐れがあり、反対に300μmを上回っても、より以上の接着力の向上を期待することができない。接着剤層の厚さは、さらに好ましくは、約20〜100μmの範囲である。
本発明の装飾フィルムは、その外観や特性などを改善する目的で、追加の層を任意に有していてもよく、追加の層を配置する位置も、任意に選択可能である。適当な追加の層として、例えば、層間を接合するための接着剤層、カラーコートのための基材層、フィルム全体にコシをもたせるためのベース層などを挙げることができる。
本発明の装飾フィルムは、その接着剤層を介して予め定められた被着体、例えば広告看板、自動車の車体や内装材、外装部品などに貼付することができる。例えば、自動車の外装部品を例にとると、外装部品は、特にオレフィン系樹脂、例えばポリプロピレン樹脂などからなるのが好ましい。このような樹脂は、成形性や加工性が良好であるばかりでなく、衝撃吸収性などにも優れているからである。もちろん、必要に応じて、オレフィン系樹脂以外の材料からなる外装部品等に本発明の装飾フィルムを貼付しても差し支えない。
本発明によれば、さらに、上記した装飾部品の簡単な製造方法も提供される。本発明の装飾フィルムの製造方法は、本発明の装飾フィルムについての今までの説明から理解されるように、基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された感圧接着剤層とを含む装飾フィルムを製造する方法であって、
前記着色層の形成工程が、前記装飾フィルムの予め定められ方向において、前記着色層の濃度が連続的に変動して間断のない濃度勾配が付与されたグラデーション領域を形成する工程を包含することを特徴とする装飾フィルムの製造方法にある。
本発明方法は、いろいろな工程を経て実施するけれども、着色層の形成工程において、着色層のグラデーション領域を着色溶液の塗布及び乾燥によって形成することが特に好ましい。
また、着色溶液を塗布するに当たっては、上記したように、ナイフコート法、バーコート法、ブレードコート法、エアドクタコート法、ロールコート法、キャストコート法などで塗布しかつ、その際、基材とコータの間の間隙を調整することによって、着色層の厚さの連続的な変動を規定することが好ましい。
さらに、着色溶液の粘度は、その塗布工程を好適に実施するため、上記したように、好ましくは約50〜10,000cPsの範囲であり、さらに好ましくは、約100〜5,000cPsの範囲である。
本発明方法の実施において、装飾フィルムを構成する基材の作製や、接着剤層及びその他の層の作製は、装飾フィルムの製造に常用の技法、例えばカレンダー成形法等の各種の成形法、ナイフコート法、バーコート法等の各種の塗布法を使用して実施することができるので、ここでの詳細な説明を省略することにする。
引き続いて、本発明をその実施例を参照して説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
実施例1
[装飾フィルムの作製]
厚さ50μm及び幅310mmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人社、GS50)を用意し、その片面に下記の組成の2液型反応性ポリウレタン前駆体の塗工溶液:
TONE 0210(ユニオンカーバイド社、カプロラクトンポリオール) 54重量%
デスモフェンA575(住友バイエルウレタン社、アクリルポリオール) 10重量%
デスモデュールZ4470(住友バイエルウレタン社、IPDIトリマー) 78重量%
酢酸n−ブチル 3重量%
DBTDL(ジブチル錫ジラウレート) 0.03重量%
BLK#100(レジノカラー社、黒色塗料) 1.5重量%
をナイフコータで塗布した。ここで使用したナイフコータは、320mm幅までのフィルムにコーティングできるように設計されたものであり、そのフィルム走行側に、先に図3を参照して説明したように、ノッチ付きの掻き落としバーをさらに備えていた。掻き落としバーは、フィルムとバーの間の間隔を任意に調整可能に設計されており、フィルム上に垂らした塗工溶液から余分な溶液を掻き取って塗布厚をコントロール可能である。本例の場合、フィルムとバーの間の間隔を、一方の端部でほぼ0μm、他方の端部で約100μmに設定した。
塗布後のフィルムを80℃の熱風オーブン中で加熱乾燥し、反応硬化させた。図7(A)に示すように、PETフィルムからなる厚さ50μmの基材21の上に着色層22を有する装飾フィルム20が得られた。この装飾フィルムにおいて、その着色層の厚さは、図示されるように、左端から右端に向かって幅方向に連続的に増加していた。左端における乾燥後の着色層の厚さは約4μm、右端におけるそれは約44μmであった。得られた装飾フィルムを上方から肉眼で観察したところ、完全に連続したグラデーション領域をもった黒色フィルムであることが認められた。また、グラデーション領域は、パターンのない完全に連続かつ精密な変化を伴い、奥行き感もあることが認められた。
[塗装板に対する貼付]
別に用意した120μm厚の2軸延伸PETライナー(シリコーン剥離処理済み)の上に下記の組成のアクリル系粘着溶液を上記した着色層の形成方法に準じて塗布し、乾燥した。
アクリル系粘着剤溶液:
SKダイン1310(綜研化学社、アクリル系粘着剤) 100重量%
コロネートL45(日本ポリウレタン社、ポリイソシアネート硬化剤) 1.5重量%
得られた約30μm厚の接着剤層の上に上記した装飾フィルムをその基材の裏面が接着剤層に密着するように積層した。ライナー付きの3層複合フィルムが得られた。
次いで、ライナー付きの3層複合フィルムからPETライナーを剥離した後、表面が平滑なシルバー色塗装板(31cm×31cm)に基材側を圧着した。得られた装飾フィルム付きシルバー色塗装板を常温常湿(約25℃、約65%RH)で放置し、接着剤層に使用したアクリル系粘着剤において十分な硬度と接着力が発現したことを確認した。図7(B)に示すように、シルバー色塗装板27の上に接着剤層25を介して積層された装飾フィルム20が得られた。この装飾フィルムを再び上方から肉眼で観察したところ、着色層が薄い側では下地の塗装板のシルバー色が透けて見えるが、着色層の厚さが増加するにつれて、下地のシルバー色が次第に見えなくなり、黒色へと連続的に変化するグラデーション外観が得られたことが認められた。
[塗装色フィルムに対する貼付]
上記と同様な手法によってライナー付きの3層複合フィルムを作製した。
次いで、ライナー付きの3層複合フィルムからPETライナーを剥離した後、シルバー色の塗装色フィルム(31cm×31cm;3M社、商品名:MT7811)に基材側を積層した。得られた装飾フィルム付き塗装色フィルムを常温常湿(約25℃、約65%RH)で放置し、接着剤層に使用したアクリル系粘着剤において十分な硬度と接着力が発現したことを確認した。装飾フィルムを上方から肉眼で観察したところ、シルバー色塗装板に貼付した場合と同様に、シルバー色から黒色へと連続的に変化するグラデーション外観が得られたことが認められた。
実施例2
[装飾フィルムの作製]
本例では、着色層の平坦化のため、先に図6を参照して説明したように、着色層の上にクリア層を積層した。
前記実施例1に記載の手法に従って装飾フィルムを作製した。得られた装飾フィルムにおいて、左端における乾燥後の着色層の厚さは約4μm、右端におけるそれは約44μmであった。
次いで、装飾フィルムの上に、前記実施例1の着色層の形成工程と同様の手順でクリア層を積層した。クリア層形成のための塗工溶液(クリア塗料)は、着色層形成のための2液型反応性ポリウレタン前駆体の塗工溶液から着色剤である黒色塗料(BLK#100)を省略したものであった。このクリア塗料を着色層の上に塗布するに当たって、フィルムと掻き取りバーの間の間隔(PETフィルムの表面からバーの下端までの距離)を、フィルムの一方の端部で約120μm、他方の端部で約55μmに設定した。クリア塗料を塗布した後のフィルムを80℃の熱風オーブン中で加熱乾燥し、反応硬化させた。図6に示したように、PETフィルムからなる厚さ50μmの基材の上に着色層及びクリア層を順次積層した装飾フィルムが得られた。この装飾フィルムにおいて、乾燥後の着色層及びクリア層の合計厚さは、左端(薄い側)において約54μm、右端(厚い側)において約55μmであり、それらの中間部においても同様な厚みであった。すなわち、本例の場合、幅方向において厚み差のない装飾フィルムを得ることができた。また、得られた装飾フィルムを上方から肉眼で観察したところ、完全に連続したグラデーション領域をもち、しかもクリア層の存在によって光沢のある黒色フィルムであることが認められた。さらに、グラデーション領域は、パターンのない完全に連続かつ精密な変化を伴い、奥行き感もあることが認められた。
装飾フィルムをスクリーン印刷によって作製する従来の方法を模式的に示した平面図及び断面図である。 本発明による装飾フィルムの好ましい1形態を示す断面図である。 図2の装飾フィルムを本発明に従い作製する装置を模式的に示した平面である。 図3に示した装置の線分IV−IVにそった断面図である。 本発明による装飾フィルムのもう1つの好ましい形態を示す断面図である。 本発明による装飾フィルムのさらにもう1つの好ましい形態を示す断面図である。 実施例において作製された装飾フィルムとその貼付形態を示す断面図である。
符号の説明
1…基材
2…着色層
3…クリア層
5…接着剤層
6…剥離紙
10…装飾シート
20…装飾シート
21…基材
22…着色層
25…接着剤層
27…塗装板

Claims (29)

  1. 基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された接着剤層とを含む装飾フィルムであって、
    前記着色層の少なくとも一部分に、前記装飾フィルムの予め定められ方向において、前記着色層の濃度が連続的に変動して間断のない濃度勾配が付与されたグラデーション領域が備わっていることを特徴とする装飾フィルム。
  2. 前記グラデーション領域において、濃度勾配の方向が、前記装飾フィルムの幅方向及び(又は)長手方向であることを特徴とする請求項1に記載の装飾フィルム。
  3. 前記濃度勾配が、網点によって再現されていないことを特徴とする請求項1又は2に記載の装飾フィルム。
  4. 前記濃度勾配が、前記着色層の形成時に前記基材に対して適用された着色剤の厚さに由来していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  5. 前記着色層が、その濃度勾配に応じて連続的に変動した厚さを有していることを特徴とする請求項4に記載の装飾フィルム。
  6. 前記着色層が、その濃度勾配とは無関係にほぼ一定な厚さを有していることを特徴とする請求項4に記載の装飾フィルム。
  7. 前記着色層が、着色溶液を前記基材上に塗布し、乾燥することによって形成されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  8. 前記着色溶液の粘度が、50〜10,000cPsの範囲にあることを特徴とする請求項7に記載の装飾フィルム。
  9. 前記着色溶液が、2液硬化型ポリウレタンプレ溶液又は1液乾燥型ポリウレタン樹脂溶液であることを特徴とする請求項7又は8に記載の装飾フィルム。
  10. 前記着色溶液を、ナイフコート法、バーコート法、ブレードコート法、エアドクタコート法、ロールコート法又はキャストコート法によって塗布するとともに、前記基材とコータの間の間隙によって、前記着色層の厚さの連続的な変動が規定されていることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  11. 前記着色層が、単層からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  12. 前記着色層が、2層もしくはそれ以上の複合された層からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  13. 前記着色層が、2層の複合された層からなり、その際、下方の着色層の塗色を隠蔽する塗色で、上方の着色層が形成されていることを特徴とする請求項12に記載の装飾フィルム。
  14. 前記着色層の厚さが、1〜300μmの範囲で変動していることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  15. 前記基材が、透明、半透明又は不透明であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  16. 前記基材が着色されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  17. 前記基材が、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂又はアクリル樹脂からなることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  18. 前記基材の厚さが、10〜1,000μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  19. 前記接着剤層が、感圧接着剤からなることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  20. 前記接着剤層の厚さが、5〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  21. 着色層の上にさらにトップコート層を有することを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  22. 前記トップコート層がウレタン樹脂からなることを特徴とする請求項21に記載の装飾フィルム。
  23. 前記トップコート層のウレタン樹脂が2液型ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項22に記載の装飾フィルム。
  24. 前記トップコート層の厚さが、1〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項21〜23のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  25. キャリヤフィルムをさらに有していることを特徴とする請求項21〜24のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
  26. 基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された感圧接着剤層とを含む装飾フィルムを製造する方法であって、
    前記着色層の形成工程が、前記装飾フィルムの予め定められ方向において、前記着色層の濃度が連続的に変動して間断のない濃度勾配が付与されたグラデーション領域を形成する工程を包含することを特徴とする装飾フィルムの製造方法。
  27. 前記着色層の形成工程において、前記グラデーション領域を着色溶液の塗布及び乾燥によって形成することを特徴とする請求項26に記載の装飾フィルムの製造方法。
  28. 前記着色溶液を、ナイフコート法、バーコート法、ブレードコート法、エアドクタコート法、ロールコート法又はキャストコート法で塗布しかつ、その際、前記基材とコータの間の間隙を調整することによって、前記着色層の厚さの連続的な変動を規定することを特徴とする請求項27に記載の装飾フィルムの製造方法。
  29. 前記着色溶液の粘度が、50〜10,000cPsの範囲にあることを特徴とする請求項27又は28に記載の装飾フィルムの製造方法。
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