JP7328776B2 - 粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、粘着テープに関する。
一般に粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。かかる性質を活かして、粘着剤は、様々な分野において、典型的には基材上に粘着剤層を有する粘着テープの形態で、接合や固定、表面保護、マスキング、標示等の目的で広く利用されている。一般に、標示用粘着テープは、例えば工場や体育館等の床面に区画、目印、情報等を標示するラインテープや、工事現場等において注意を喚起するためのトラ模様(黄色と黒の縞模様)を形成するためのテープ等として用いられる。標示用粘着テープに関する技術文献として特許文献1が挙げられる。
特開2001-279202号公報
粘着テープのなかには、例えばマスキングテープや標示用テープのように、被着体に貼り付けられた状態(使用状態)において所望の機能を発揮した後、必要に応じて該被着体から剥離除去される態様で使用されるものがある。なかでもラインテープ等の標示用テープでは、床面等の被着体に貼り付けられた使用状態において、該標示用テープの上を人や車両、荷物等が通過したり、その上に機械や構造材等の重量物を載せたりすることが想定される一方、標示期間の終了、標示位置の変更、標示用テープの更新(貼り替え)等の際には、被着体上に残渣を残すことなく(クリーンに)該被着体から剥離除去し得ることが望ましい。そのため、標示用テープには、被着体に対する接着耐久性(例えば、被着体への貼付け後、経時や外部応力の付加等によって非意図的に被着体から剥がれる事象が生じにくい性質)と、被着体からクリーンに剥離除去し得る性質(剥離除去性)とを併せもつことが求められる。しかし、一般に粘着テープの被着体に対する接着耐久性を高めると、該被着体からの剥離除去性は低下する傾向にある。
そこで本発明は、被着体に対する接着耐久性と該被着体からの剥離除去性とを高レベルで両立できる粘着テープを提供することを目的とする。
この明細書によると、基材と、該基材の第一面上に配置された粘着剤層と、を含む粘着テープが提供される。上記粘着テープは、作動油に72時間浸漬する油浸漬試験において、次式:吸油率(%)=((Wb-Wa)/Wa)×100;により算出される吸油率が15%以下であることが好ましい。ここで、上記式中のWaは浸漬前の重量であり、Wbは浸漬後の重量である。このような粘着テープでは、概して、粘着剤層が油分を吸って変質(例えば軟化)する事象が抑制されている。このため、例えば後述のように油分が供給され得る床面に貼り付けて用いられる使用態様においても、被着体から剥離除去する際に該被着体上に粘着剤が残留する事象(以下、糊残りともいう。)を抑制し得る。上記粘着テープは、破断強度が30N/15mm以上であることが好ましい。このような破断強度を有する粘着テープによると、該粘着テープの接着力(例えば、後述する90度剥離強度)を高くしても、剥離作業時に粘着テープが損傷(欠け、千切れ等)して被着体上に残留する事象が生じにくい。これにより、被着体に対する接着耐久性と該被着体からの剥離除去性とを高レベルで両立することができる。
いくつかの好ましい態様に係る粘着テープは、上記粘着剤層のゲル分率が45%以上である。ゲル分率が上記範囲にある粘着剤層を有する粘着テープによると、高い接着力と低い吸油率とを両立しやすい。
いくつかの態様において、上記粘着剤層としては、アクリル系粘着剤層を好ましく採用し得る。アクリル系粘着剤層によると、高い接着力と低い吸油率とを両立しやすい。
いくつかの態様において、上記粘着剤層は架橋されていることが好ましい。架橋により粘着テープの剥離除去性を高めることができる。粘着剤層は、少なくともイソシアネート系架橋剤で架橋されていることが好ましい。イソシアネート系架橋剤の使用により、高い接着力と低い吸油率とを好適に両立することができる。
いくつかの好ましい態様に係る粘着テープは、ステンレス鋼(SUS)板に対する90度剥離強度が8.0N/20mm以上である。ここに開示される粘着テープによると、このように高い90度剥離強度を有する態様においても、良好な剥離除去性を実現し得る。
いくつかの態様において、上記粘着剤層の厚さは30μmより大きいことが好ましい。かかる厚さの粘着剤層は、被着体の表面形状に対して良好な追従性を示し得る。このことは接着耐久性向上の観点から有利である。
いくつかの態様において、上記基材はポリエステル系樹脂層を含むことが好ましい。ポリエステル系樹脂層を含む基材によると、破断強度の高い粘着テープが得られやすい。
ここに開示される粘着テープは、例えば、上記基材がポリエステル系樹脂層とポリオレフィン系樹脂層とを含む態様で好ましく実施され得る。ポリエステル系樹脂層とポリオレフィン系樹脂層とを含む基材によると、ポリエステル系樹脂層の寄与による高い破断強度を有する粘着テープにおいて、糊残り防止性を向上させ得る。
ここに開示される粘着テープのいくつかの態様において、該粘着テープの背面は剥離面(例えば、シリコーン系剥離処理剤による剥離面)であり得る。背面が剥離面となっている粘着テープは、粘着剤層の表面(粘着面)が上記背面に当接することで保護されたロール体や積層体の形態で、製造、加工、保存、運搬等を行うことができる。かかる形態の粘着テープは、粘着面を保護するために粘着テープとは別体の剥離ライナーを必須としないので、資源の節約や作業性向上の観点から好ましい。
ここに開示される粘着テープは、例えば、床面に貼り付けられる用途に好ましく用いられ得る。なかでも、低分子量の油性物質を比較的多く含む床材(例えば、一般に可塑剤を比較的多く含有するポリ塩化ビニル系床材)により構成された床面;工場の床面等のように作動油、潤滑油、切削油等の油分が浸み込んでいるか粘着テープの貼付け後にそのような油分に曝され得る床面;体育館や店舗等のように油性ワックスが塗布され得る床面;等のように、粘着テープに油分が供給され得る床面に貼り付けられる用途に好適である。
ここに開示される粘着テープは、例えば、標示用テープとして好ましく用いられ得る。なかでも、上述のように粘着テープに油分が供給され得る床面に貼り付けて用いられる標示用テープ(例えばラインテープ)として好適である。
一実施形態に係る粘着テープを模式的に示す断面図である。 二層構造の基材を有する粘着テープの一実施形態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、本明細書に記載された発明の実施についての教示と出願時の技術常識とに基づいて当業者に理解され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明することがあり、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、図面に記載の実施形態は、本発明を明瞭に説明するために模式化されており、実際に提供される製品のサイズや縮尺を必ずしも正確に表したものではない。
また、この明細書において「アクリル系ポリマー」とは、(メタ)アクリル系モノマーに由来するモノマー単位をポリマー構造中に含む重合物をいい、典型的には(メタ)アクリル系モノマーに由来するモノマー単位を50重量%を超える割合で含む重合物をいう。また、(メタ)アクリル系モノマーとは、一分子中に少なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を有するモノマーをいう。ここで、「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基およびメタクリロイル基を包括的に指す意味である。したがって、ここでいう(メタ)アクリル系モノマーの概念には、アクリロイル基を有するモノマー(アクリル系モノマー)とメタクリロイル基を有するモノマー(メタクリル系モノマー)との両方が包含され得る。同様に、この明細書において「(メタ)アクリル酸」とはアクリル酸およびメタクリル酸を、「(メタ)アクリレート」とはアクリレートおよびメタクリレートを、それぞれ包括的に指す意味である。
<粘着テープの構造例>
ここに開示される粘着テープは、基材と、該基材の第一面上に設けられた粘着剤層とを含む。この明細書における「粘着テープ」の概念には、「粘着シート」と称されるものが包含され得る。ここに開示される粘着テープは、典型的には、幅方向の寸法に比べて長手方向の寸法が大きい形状であり、好適には、幅方向の寸法に比べて長手方向の寸法が大きい帯状の形状に構成されている。
一実施形態に係る粘着テープの構成例を図1に模式的に示す。この粘着テープ10は、第一面11Aおよび第二面11Bを有するシート状の基材11と、その第一面11A上に設けられた粘着剤層21とを備える。使用前(すなわち、被着体への貼付け前)の粘着テープ10は、例えば図1に示すように、長手方向に巻回されることにより基材の第二面11B(粘着テープの背面を兼ねていてもよい。)に粘着剤層21が当接してその表面(粘着面)21Aが保護された粘着テープロール100の形態であり得る。このような構成の粘着テープロール100は、例えば、粘着テープ10の一端を被着体に貼り付け、その貼り付けられた部分とロール100との間にテンションをかけて該ロール100を巻き戻し(すなわち、ロール100から粘着テープ10を繰り出し)、被着体に貼り付けられた部分と残りの粘着テープロール100との間で粘着テープ10をカットする態様で被着体に貼り付けられ得るが、これに限定されない。
あるいは、使用前の粘着テープは、粘着剤層の表面が、粘着テープとは別体であって少なくとも粘着剤層に対向する側が剥離面となっている剥離ライナーによって保護された形態であってもよい。剥離ライナーとしては、公知ないし慣用のものを特に限定なく使用することができる。例えば、プラスチックフィルムや紙等の基材の表面に剥離処理層を有する剥離ライナーや、フッ素系ポリマー(ポリテトラフルオロエチレン等)やポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)の低接着性材料からなる剥離ライナー等を用いることができる。
図1に示す基材11は、組成の異なる2以上の構造材料層を含む多層構造であり得る。二層構造の基材を有する粘着テープの一実施形態を図2に例示する。この粘着テープ20の基材11は、粘着剤層21側に配置された第一樹脂層101と、粘着剤層21とは反対側に配置された第二樹脂層102とを含む。基材11は、任意の構成要素として、図示しない補助層をさらに含んでいてもよい。第一樹脂層101は、例えばポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルムであり得る。第二樹脂層102は、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系樹脂フィルムであり得る。
あるいは、基材11は、同様の組成を有する2以上の構造材料層を含む多層構造であってもよい。例えば、図2に示す粘着テープ20において、第一樹脂層101および第二樹脂層102がいずれもポリエステル系樹脂フィルム(例えばポリエチレンテレフタレートフィルム)であってもよい。
また、基材11は、一層の構造材料層からなる構造であってもよい。例えば、図1に示す粘着テープ10における基材11は、構造材料層として一層のポリエステル系樹脂フィルム(例えばポリエチレンテレフタレートフィルム)を含み、任意の構成要素として、図示しない補助層をさらに含んでいてもよい。
<粘着剤層>
ここに開示される粘着テープの粘着剤層は、各種の粘着剤から適切に選択される一種または二種以上を用いて構成することができる。そのような粘着剤の例には、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、フッ素系粘着剤等が含まれるが、これらに限定されない。ここで、アクリル系粘着剤とは、アクリル系ポリマーをベースポリマーとする粘着剤をいう。同様に、ポリエステル系粘着剤とは、ポリエステルをベースポリマーとする粘着剤をいう。ゴム系粘着剤その他の粘着剤についても同様の意味である。また、粘着剤のベースポリマーとは、該粘着剤に含まれるゴム状のポリマー(室温付近の温度域においてゴム弾性を示すポリマーをいう。)のうちの主成分を指し、典型的にはポリマー成分の50重量%超(例えば70重量%以上であり得、90重量%以上であってもよい。)を占める成分をいう。ここに開示される粘着テープは、例えば、アクリル系粘着剤を用いて形成された粘着剤層(アクリル系粘着剤層)を有する態様で好ましく実施され得る。
(アクリル系ポリマー)
アクリル系粘着剤のベースポリマーであるアクリル系ポリマーとしては、例えば、アルキル(メタ)アクリレートを主モノマーとして含み、該主モノマーと共重合性を有する副モノマーをさらに含み得るモノマー原料の重合物が好ましい。ここで主モノマーとは、上記モノマー原料における全モノマー成分の50重量%超を占める成分をいう。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば下記式(1)で表される化合物を好適に用いることができる。
CH=C(R)COOR (1)
ここで、上記式(1)中のRは水素原子またはメチル基である。また、Rは炭素原子数1~20の鎖状アルキル基(以下、このような炭素原子数の範囲を「C1-20」と表すことがある。)である。粘着剤の貯蔵弾性率等の観点から、RがC1-14(例えばC2-10、典型的にはC4-9)の鎖状アルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、Rが水素原子でRがC4-9の鎖状アルキル基であるアルキルアクリレートがより好ましい。
がC1-20の鎖状アルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらアルキル(メタ)アクリレートは、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。特に好ましいアルキル(メタ)アクリレートとして、n-ブチルアクリレート(BA)および2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)が例示される。BAおよび2EHAは、いずれか一方を単独で、または両者を組み合わせて使用され得る。
全モノマー成分中における主モノマーの配合割合は、凡そ70重量%以上(例えば凡そ85重量%以上、典型的には凡そ90重量%以上)であることが好ましく、また、通常は凡そ99.5重量%以下(例えば凡そ99重量%以下)とすることが好ましい。モノマー成分としてC4-9アルキルアクリレートを使用する場合、該モノマー成分中に含まれるアルキル(メタ)アクリレートのうちC4-9アルキルアクリレートの割合は、凡そ70重量%以上であることが好ましく、凡そ90重量%以上であることがより好ましく、凡そ95重量%以上(典型的には凡そ99重量%以上凡そ100重量%以下)であることがさらに好ましい。好ましい一態様では、上記モノマー成分がBAおよび2EHAの少なくとも一方を含む。ここに開示される技術は、例えば、BAおよび2EHAの合計量が全モノマー成分の凡そ50重量%以上(典型的には凡そ70重量%以上、例えば凡そ90重量%以上)を占める態様で好ましく実施され得る。
主モノマーであるアルキル(メタ)アクリレートと共重合性を有する副モノマーは、アクリル系ポリマーに架橋点を導入したり、アクリル系ポリマーの凝集力を高めたりするために役立ち得る。副モノマーとしては、例えばカルボキシ基含有モノマー、水酸基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、ケト基含有モノマー、窒素原子含有環を有するモノマー、アルコキシシリル基含有モノマー、イミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー等の官能基含有モノマーの一種または二種以上を使用することができる。凝集力向上等の観点から、副モノマーとしてカルボキシ基含有モノマーおよび/または水酸基含有モノマーが共重合されたアクリル系ポリマーが好ましい。カルボキシ基含有モノマーの好適例としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。水酸基含有モノマーの好適例としては、2-ヒドロキシエチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
副モノマーの量は、所望の凝集力が実現されるように適宜選択すればよく、特に限定されない。通常は、接着力と凝集力とをバランス良く両立させる観点から、副モノマーの量は、アクリル系ポリマーの全モノマー成分中の凡そ0.5重量%以上とすることが適当であり、好ましくは凡そ1重量%以上である。また、副モノマーの量は、通常、全モノマー成分中の凡そ30重量%以下とすることが適当であり、凡そ15重量%以下(例えば凡そ10重量%以下)とすることが好ましい。
アクリル系ポリマーには、本発明の効果を顕著に損なわない範囲で、上記以外のモノマー(その他モノマー)が共重合されていてもよい。上記その他モノマーは、例えば、アクリル系ポリマーのガラス転移温度の調整、粘着性能(例えば剥離性)の調整等の目的で使用することができる。例えば、粘着剤の凝集力を向上させ得るモノマーとして、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等)、芳香族ビニル化合物等が挙げられる。上記その他モノマーは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。上記その他モノマーの含有量は、全モノマー成分中、凡そ30重量%以下(例えば凡そ10重量%以下)とすることが好ましく、また、例えば凡そ0.01重量%以上(典型的には凡そ0.1重量%以上)とすることができる。
アクリル系ポリマーを得る方法は特に限定されず、溶液重合法、エマルション重合法、塊状重合法、懸濁重合法等の、アクリル系ポリマーの合成手法として一般的に用いられる各種の重合方法を適用して該ポリマーを得ることができる。また、上記アクリル系ポリマーは、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体、グラフト共重合体等であってもよい。生産性等の観点から、通常はランダム共重合体が好ましい。
(架橋剤)
粘着剤層(例えば、アクリル系粘着剤層)には、必要に応じて架橋剤が用いられ得る。架橋剤を使用することは、ここに開示される技術において吸油率を好適な範囲に調節する有効な手段の一つとなり得る。架橋剤の適切な使用は、凝集力の向上を通じて、被着体への糊残りの防止にも役立ち得る。
架橋剤としては、粘着剤の分野において公知の架橋剤を使用することができる。例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、シリコーン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、シラン系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤等を挙げられるが、これらに限定されない。架橋剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的には、イソシアネート系架橋剤の例としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、および、これらとトリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体を挙げることができる。あるいは、1分子中に少なくとも1つ以上のイソシアネート基と、1つ以上の不飽和結合を有する化合物、具体的には、2-イソシアナートエチル(メタ)アクリレートなどもイソシアネート系架橋剤として使用することができる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ系架橋剤としては、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミングリシジルアミン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミンおよび1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
金属キレート化合物としては、金属成分としてアルミニウム、鉄、スズ、チタン、ニッケルなど、キレート成分としてアセチレン、アセト酢酸メチル、乳酸エチルなどが挙げられる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋剤を使用する場合における使用量は、特に限定されない。架橋剤の使用量は、例えば、該架橋剤が配合される粘着剤(例えばアクリル系粘着剤)100重量部に対して0重量部を超える量であってかつその使用効果が適切に発揮される量とすることができる。
いくつかの態様において、架橋剤の使用量は、粘着剤100重量部に対して、例えば0.01重量部以上とすることができ、0.05重量部以上とすることが好ましい。架橋剤の使用量の増大により、油浸漬試験における粘着剤層の吸油量は抑制される傾向にあり、したがって粘着テープの吸油率は低下する傾向にある。粘着テープの吸油率が低いことは、該粘着テープの剥離除去性(特に、糊残り防止性)向上等の観点から好ましい。いくつかの態様において、粘着剤100重量部に対する架橋剤の使用量は、0.1重量部以上でもよく、0.5重量部超でもよく、0.7重量部以上でもよく、1.0重量部超でもよく、1.2重量部超でもよく、1.5重量部超でもよく、2.0重量部超でもよい。
また、粘着剤100重量部に対する架橋剤の使用量は、通常、15重量部以下とすることが適当であり、10重量部以下としてもよく、5重量部以下としてもよい。架橋剤の使用量が多過ぎないことは、被着体に対する接着耐久性向上の観点から有利となり得る。
ここに開示される技術は、架橋剤として少なくともイソシアネート系架橋剤を用いる態様で好ましく実施され得る。被着体からの良好な剥離除去性と被着体に対する良好な接着耐久性とを両立する観点から、いくつかの態様において、粘着剤100重量部に対するイソシアネート系架橋剤の使用量は、例えば0.01重量部以上とすることができ、通常は0.1重量部以上とすることが適当であり、0.5重量部超とすることが好ましく、0.7重量部超でもよく、1.0重量部超でもよく、1.2重量部超でもよく、1.5重量部超でもよく、2.0重量部超でもよい。また、同様の観点から、いくつかの態様において、上記イソシアネート系架橋剤の使用量は、例えば15重量部以下とすることができ、通常は10重量部以下とすることが適当であり、5重量部以下でもよく、4重量部以下でもよく、4重量部未満でもよく、例えば3.8重量部以下でもよい。
(粘着付与剤)
粘着剤層は、必要に応じて粘着付与剤を含有していてもよい。粘着付与剤の使用により、被着体に対する接着性を向上させ得る。好ましく使用し得る粘着付与剤の例として、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、それらの水素添加物等の粘着付与樹脂が挙げられる。粘着付与剤は、一種を単独で、あるいは二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。粘着付与剤を使用する場合における使用量は、所望の使用効果が得られるように設定することができ、特に限定されない。粘着付与剤の使用量は、例えば、粘着剤層全体の重量の5重量%以上、10重量%以上または15重量%以上とすることができる。また、粘着付与剤の使用量は、例えば、粘着剤層全体の重量の60重量%以下、40重量%以下または30重量%以下とすることができる。ここに開示される粘着テープは、粘着付与剤を実質的に使用しない態様でも好ましく実施され得る。
粘着剤層には、当該粘着剤層への含有が許容される適宜の成分(添加剤)を必要に応じて配合することができる。かかる添加剤の例として、帯電防止剤、着色剤(顔料、染料等を包含する意味である。)、充填材、酸化防止剤、光安定剤(ラジカル捕捉剤、紫外線吸収剤等を包含する意味である。)等が挙げられる。このような添加剤は、それぞれ、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。各添加剤の配合量は、粘着テープの分野における通常の配合量と同程度とすることができる。
(粘着剤層の形成)
ここに開示される技術における粘着剤層の形成に使用する粘着剤組成物の形態は特に限定されない。上記粘着剤層は、例えば、水分散型粘着剤組成物、溶剤型粘着剤組成物、ホットメルト型粘着剤組成物または活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物から形成された粘着剤層であり得る。粘着剤層の形成は、公知の粘着テープにおける粘着剤層形成方法に準じて行うことができる。例えば、粘着剤組成物を基材に直接付与(典型的には塗布)して乾燥させる方法(直接法)や、粘着剤組成物を剥離性のよい表面(例えば、剥離ライナーの表面、離型処理された基材背面等)に付与して乾燥させることにより該表面上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層を基材に転写する方法(転写法)を採用することができる。
粘着剤層の厚さは特に限定されず、粘着テープの使用目的や使用態様等に応じて選択し得る。被着体に対する接着耐久性の観点から、いくつかの態様において、粘着剤層の厚さは、例えば10μm以上とすることができ、通常は25μm以上とすることが適当であり、30μm以上であることが好ましい。いくつかの態様において、被着体の表面形状への追従性(例えば粗面への密着性)向上の観点から、粘着剤層の厚さは、例えば30μm超であってよく、35μm超でもよく、40μm超でもよい。
また、粘着テープを貼り付けることで被着体上に生じる段差の高さを抑える観点から、いくつかの態様において、粘着剤層の厚さは、概ね500μm以下とすることが適当であり、250μm以下であることが好ましく、150μm以下でもよく、100μm以下でもよく、70μm以下でもよく、55μm以下でもよい。粘着剤層の厚さが大きすぎないことは、粘着テープの剥離除去性(特に、糊残り防止)の観点からも有利となり得る。
(ゲル分率)
ここに開示される粘着テープにおいて、粘着剤層のゲル分率は特に限定されない。粘着剤層のゲル分率は、原理上、0%以上であり、典型的には0%超であり、通常は20%超であることが適切であり、30%超であることが好ましく、35%以上または35%超であってもよい。いくつかの態様において、粘着剤層のゲル分率は、45%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、55%以上でもよく、60%以上でもよい。粘着剤層のゲル分率の増大により、油浸漬試験における粘着剤層の吸油量は抑制される傾向にあり、粘着テープの吸油率は低下する傾向にある。粘着テープの吸油率が低いことは、該粘着テープの剥離除去性(特に、糊残り防止性)向上の観点から好ましい。
また、粘着剤層のゲル分率は、原理上、100%以下であり、典型的には100%未満である。いくつかの態様において、粘着剤層のゲル分率は、例えば95%以下であってよく、90%以下でもよく、85%以下でもよい。粘着剤層のゲル分率が高すぎないことは、被着体に対する接着耐久性向上の観点から有利となり得る。ここに開示される粘着テープは、粘着剤層のゲル分率が、例えば80%以下、75%以下または70%以下である態様で好適に実施され得る。
上記ゲル分率は、以下の方法で測定される。すなわち、粘着剤層から採取したサンプル約0.1g(重量Wg1)を平均孔径0.2μmの多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜(重量Wg2)で巾着状に包み、口をタコ糸(重量Wg3)で縛る。上記多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜としては、商品名「ニトフロン(登録商標)NTF1122」(日東電工株式会社、平均孔径0.2μm、気孔率75%、厚さ85μm)またはその相当品を使用する。この包みをトルエン200gに浸し、70℃で24時間保持してサンプル中のゾル成分のみを上記膜外に溶出させる。次いで、上記包みを取り出し、外表面に付着しているトルエンを拭き取った後、該包みを130℃で2時間乾燥させ、該包みの重量(Wg4)を測定する。各値を以下の式に代入することによりゲル分率を算出することができる。後述の実施例でも同様の方法が用いられる。
ゲル分率(%)=[(Wg4-Wg2-Wg3)/Wg1]×100
(SP値)
ここに開示される粘着テープのいくつかの態様において、粘着剤層のベースポリマーのSP値は、9.6より高いことが好ましい。上記ベースポリマーのSP値は、例えば9.7以上であってよく、9.8以上であってもよく、10.0以上であってもよい。粘着剤層のベースポリマーのSP値が高くなると、油浸漬試験における粘着剤層の吸油量は抑制される傾向にあり、粘着テープの吸油率は低下する傾向にある。このことは粘着テープの剥離除去性(特に、糊残り防止性)向上の観点から好ましい。
ベースポリマーのSP値の上限は特に制限されない。材料の入手容易性や他の特性とのバランスを考慮して、ベースポリマーのSP値は、通常、14.0以下であることが適当であり、13.0以下であることが好ましく、12.0以下でもよく、11.0以下でもよく、例えば10.5以下でもよい。
ベースポリマーのSP値は、該ベースポリマーの調製に使用するモノマーを適切に選択することにより調節することができる。例えば、アクリル系ポリマーのSP値をより高くするために利用し得るモノマーとしては、上述のようなカルボキシ基含有モノマー、水酸基含有モノマー、アミド基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステル類等が挙げられるが、これらに限定されない。
この明細書においてSP値とは、フェドーズ(Fedors)が提案した方法で化合物の基本構造から計算される溶解度パラメータ(solubility parameter)の値を指す。具体的には、ポリマーを形成する各原子または原子団の25℃における蒸発エネルギーΔe[cal]と、各原子または原子団の25℃におけるモル容積Δv[cm]とから、以下の式(2):
SP値=(ΣΔe/ΣΔv1/2 (2);
に従ってSP値が計算される。ΔeおよびΔvの値は、例えば、日本接着学会誌、Vol.22、No.10(1986)p.566から得ることができる。ポリマーが共重合体である場合、そのSP値は、その共重合体を構成する各構成単位のそれぞれの単独共重合体のSP値を算出し、これらのSP値のそれぞれに各構成単位のモル分率を乗じたものを合算して算出される。また、ポリマーまたは該ポリマーの調製に用いられるモノマーの供給元等からSP値に関する情報が提供されている場合には、そのSP値を利用することができる。なお、本明細書中においてSP値を表す数値の単位は、特に断りのない限り「(cal/cm1/2」である。
<基材>
ここに開示される粘着テープの基材は特に限定されず、例えば、ポリプロピレンやエチレン-プロピレン共重合体等のポリオレフィンを主成分とするポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステルを主成分とするポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルを主成分とするポリ塩化ビニルフィルム等のプラスチックフィルム;ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリクロロプレンフォーム等の発泡体からなる発泡体シート;各種の繊維状物質(麻、綿等の天然繊維、ポリエステル、ビニロン等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、等であり得る。)の単独または混紡等による織布および不織布;和紙、上質紙、クラフト紙、クレープ紙等の紙類;アルミニウム箔、銅箔等の金属箔;これらを複合した構成の基材(例えば、金属箔と上記プラスチックフィルムとが積層した構造の基材、ガラスクロス等の無機繊維で強化されたプラスチック基材等)等のなかから、所望の吸油率および破断強度を満たす粘着テープが得られるように選択することができる。
ここに開示される粘着テープの基材としては、各種のフィルム基材を好ましく用いることができる。上記フィルム基材は、発泡体フィルム、織布、不織布等のように多孔質の基材であってもよく、非多孔質の基材であってもよく、多孔質の層と非多孔質の層とが積層した構造の基材であってもよい。
いくつかの態様において、上記フィルム基材としては、非多孔質の樹脂層を含むものを好ましく用いることができる。ここで、非多孔質の樹脂層とは、典型的には実質的に気泡を含まない(ボイドレスの)樹脂層を意味する。したがって、この明細書において、非多孔質の樹脂層(以下、単に樹脂層ともいう。)とは、発泡体フィルムや、織布および不織布とは区別される概念である。ここに開示される粘着テープの基材は、単一の樹脂層を含むものであってもよく、二層または三層以上(例えば2~5層)の樹脂層を含むものであってもよい。ここに開示される粘着テープは、非多孔質のフィルム基材、すなわち多孔質の層を含まない基材を用いて好ましく実施され得る。
樹脂層の構成に用いられ得る樹脂の非限定的な例として、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン(エーテル系ポリウレタン、エステル系ポリウレタン、カーボネート系ポリウレタン等)、ウレタン(メタ)アクリレート、熱可塑性エラストマー(オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、アクリル系エラストマー等)、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、部分芳香族ポリアミド等)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル(典型的には、軟質塩化ビニル樹脂)、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。上記樹脂層は、このような樹脂の一種を単独で含む樹脂材料を用いて形成されたものであってもよく、二種以上がブレンドされた樹脂材料を用いて形成されたものであってもよい。
樹脂層を構成する樹脂材料の好適例として、ポリエステル系樹脂およびポリオレフィン系樹脂が挙げられる。ここで、ポリエステル系樹脂とは、ポリエステルを50重量%を超える割合で含有する樹脂のことをいう。同様に、ポリオレフィン系樹脂とはポリオレフィンを50重量%を超える割合で含有する樹脂のことをいう。
ポリエステル系樹脂としては、典型的には、ジカルボン酸とジオールを重縮合して得られるポリエステルを主成分として含むポリエステル系樹脂が用いられる。
上記ポリエステルを構成するジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2-メチルテレフタル酸、5-スルホイソフタル酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルケトンジカルボン酸、4,4’-ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルスルホンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族ジカルボン酸;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸;これらの誘導体(例えば、テレフタル酸等の上記ジカルボン酸の低級アルキルエステル等);等が挙げられる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。強度等の観点から芳香族ジカルボン酸が好ましい。なかでも好ましいジカルボン酸として、テレフタル酸および2,6-ナフタレンジカルボン酸が挙げられる。例えば、上記ポリエステルを構成するジカルボン酸のうち50重量%以上(例えば80重量%以上、典型的には95重量%以上)が、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸またはこれらの併用であることが好ましい。上記ジカルボン酸は、実質的にテレフタル酸のみ、実質的に2,6-ナフタレンジカルボン酸のみ、または実質的にテレフタル酸および2,6-ナフタレンジカルボン酸のみから構成されていてもよい。
上記ポリエステルを構成するジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、ポリオキシテトラメチレングリコール等の脂肪族ジオール;1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,1-シクロヘキサンジメチロール、1,4-シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、キシリレングリコール、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン等の芳香族ジオール;等が挙げられる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、透明性等の観点から脂肪族ジオールが好ましく、エチレングリコールが特に好ましい。上記ポリエステルを構成するジオールに占める脂肪族ジオール(好ましくはエチレングリコール)の割合は、50重量%以上(例えば80重量%以上、典型的には95重量%以上)であることが好ましい。上記ジオールは、実質的にエチレングリコールのみから構成されていてもよい。
ポリエステル系樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。強度や寸法安定性の観点からPETおよびPENが好ましく、なかでもPETが特に好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、一種のポリオレフィンを単独で、または二種以上のポリオレフィンを組み合わせて用いることができる。該ポリオレフィンは、例えばα-オレフィンのホモポリマー、二種以上のα-オレフィンの共重合体、一種または二種以上のα-オレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体等であり得る。具体例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ-1-ブテン、ポリ-4-メチル-1-ペンテン、エチレンプロピレンゴム(EPR)等のエチレン-プロピレン共重合体、エチレン-プロピレン-ブテン共重合体、エチレン-ブテン共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-エチルアクリレート共重合体等が挙げられる。低密度(LD)ポリオレフィンおよび高密度(HD)ポリオレフィンのいずれも使用可能である。
ポリオレフィン系樹脂から構成された樹脂層(ポリオレフィン系樹脂層)を含む基材において、該ポリオレフィン系樹脂層は、強度や寸法安定性の観点から、少なくともPPを含むことが好ましい。PPを含むポリオレフィン系樹脂層は、PPによる連続構造(連続相)が形成されている樹脂層であることが好ましい。
PPを含むポリオレフィン系樹脂層におけるPPの含有量は、例えば5重量%以上であってよく、通常は20重量%以上であることが適当であり、30重量%以上でもよい。いくつかの態様において、上記PPの含有量は、強度や寸法安定性の観点から、例えば50重量%以上であってよく、75重量%以上でもよく、90重量%以上でもよい。実質的にPPからなるポリオレフィン系樹脂層であってもよい。
ここに開示される粘着テープのいくつかの態様において、基材としては、ポリエステル系樹脂層を含むフィルム基材を好ましく用いることができる。以下、ポリエステル系樹脂層を含むフィルム基材を「ポリエステル系基材」と表記することがある。ポリエステル系基材は、破断強度が30N/15mm以上である粘着テープの構築に適している。なかでもPET層を含むフィルム基材(PET系基材)が好ましい。
上記ポリエステル系基材は、一層または二層以上のポリエステル系樹脂層から構成される基材であってもよく、一層または二層以上のポリエステル系樹脂層に加えて他の層を含んで構成された基材であってもよい。上記他の層は、例えば他の樹脂層であり得る。上記他の樹脂層を構成する樹脂材料は、例えば、上記で例示した樹脂材料のうちポリエステル系樹脂以外の樹脂材料から選択することができる。
いくつかの態様において、ポリエステル系基材に含まれ得る上記他の樹脂層は、該ポリエステル系基材に含まれるポリエステル系樹脂層よりも引張弾性率の低い層(以下、低弾性率層ともいう。)であり得る。ポリエステル系樹脂層(例えばPET層)に加えて上記低弾性率層をさらに含む構成の基材によると、該低弾性率層の応力緩和能により、被着体から粘着テープを剥離除去する際に粘着剤層にかかる負荷を軽減し得る。このことは被着体への糊残り防止の観点から有利となり得る。上記基材の低弾性率層が粘着剤層側に位置するように粘着テープを構成することにより、上記の効果がよりよく発揮され得る。
なお、上記引張弾性率は、樹脂層を構成する樹脂材料から形成された樹脂フィルムを適当なサイズにカットして試験片を作製し、JIS K 7127に準拠して、室温(23℃)において上記試験片を一方向に延伸する引張試験を行い、これにより得られる応力-ひずみ曲線の線形回帰から算出することができる。上記引張試験において試験片を延伸する方向は、粘着テープの長手方向と直交する方向とすることが望ましい。
ポリエステル系基材に含まれ得る上記他の樹脂層の一好適例として、ポリオレフィン系樹脂層が挙げられる。ここに開示される粘着テープのいくつかの態様において、ポリエステル系樹脂層およびポリオレフィン系樹脂層を含むフィルム基材を好ましく用いることができる。以下、ポリエステル系樹脂層およびポリオレフィン系樹脂層を含むフィルム基材を「ポリエステル-ポリオレフィン系基材」と表記することがある。ここでいうポリエステル-ポリオレフィン系基材は、一層または二層以上のポリエステル系樹脂層(例えばPET層)と、一層または二層以上のポリオレフィン系樹脂層(例えばPP層)とから構成される基材であってもよく、ポリエステル系樹脂層およびポリオレフィン系樹脂層以外の層(例えば樹脂層)をさらに含んで構成された基材であってもよい。
樹脂層を構成する樹脂材料には、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤(染料、顔料等)、充填材、スリップ剤、アンチブロッキング剤等の公知の添加剤を、必要に応じて配合することができる。添加剤の配合量は特に限定されず、適切な使用効果が発揮されるように適宜設定することができる。
基材に含まれる樹脂層は、好ましくは樹脂フィルムから形成されたものであり得る。樹脂フィルムの製造方法は特に限定されない。例えば、押出成形、インフレーション成形、Tダイキャスト成形、カレンダーロール成形等の、従来公知の一般的な樹脂フィルム成形方法を適宜採用することができる。二層以上の樹脂層を含む基材は、例えば、それらの樹脂層を構成する樹脂材料の共押出成形や、各樹脂材料から個別に形成された樹脂フィルムの熱ラミネートや接着剤による積層によって得ることができる。基材に用いられる樹脂フィルムは、無延伸であってもよく、延伸(例えば一軸延伸または二軸延伸)されたものであってもよい。例えば、ポリエステル系樹脂フィルムとしては、無延伸PETフィルム、二軸延伸PETフィルム等が挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂フィルムの例としては、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、中密度ポリエチレン(MDPE)フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム、二種以上のポリエチレン(PE)をブレンドしたポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)をブレンドしたPP/PEブレンドフィルム等が挙げられる。
ここに開示される粘着テープの基材は、上述のような構造材料層(例えば、樹脂フィルム、発泡体シート等)から実質的に構成されたものであってもよく、上記構造材料層の他に補助的な層を含むものであってもよい。上記補助的な層の例としては、光学特性調整層(例えば着色層、反射防止層)、基材に所望の外観を付与するための印刷層やラミネート層、帯電防止層、基材の耐久性(耐傷つき性、耐摩耗性、防汚性等)向上等の目的で設けられるハードコート層、粘着テープの背面(粘着面とは反対側の表面)に剥離性を付与するための剥離層、粘着剤層の基材への投錨性向上や基材とハードコート層との密着性向上等の目的で設けられる下塗り層(プライマー層)等が挙げられる。
上記ハードコート層を形成するためのハードコート剤としては、例えばアクリル系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、シリコーン系等の、公知の材料を適宜使用することができる。ハードコート層の厚さは特に限定されず、目的に応じて適切に設定することができる。いくつかの態様において、ハードコート層の厚さは、例えば0.1μm~100μm程度であってよく、1μm~50μm程度であってもよい。
上記剥離層を形成するための剥離処理剤としては、例えばシリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等、公知の材料を適宜使用することができる。剥離層の厚さは特に限定されず、目的に応じて適切に設定することができる。いくつかの態様において、剥離層の厚さは、例えば0.01μm~5μm程度であってよく、0.05μm~3μm程度であってもよい。
上記下塗り層の形成に用いるプライマーの組成は特に限定されず、公知のものから適宜選択することができる。下塗り層の厚さは特に制限されず、目的に応じて適切に設定することができる。いくつかの態様において、下塗り層の厚さは、例えば0.01μm~1μm程度であってよく、0.1μm~1μm程度であってもよい。
上記補助的な層は、基材の第一面(粘着剤層側の表面)を構成していてもよく、基材の第二面(粘着テープの背面側の表面)を構成していてもよく、複数の構造材料層を有する基材においてそれらの構造材料層の間に配置されていてもよい。また、補助的な層は、基材の全範囲にわたって設けられてもよく、部分的に設けられていてもよい。
基材の第一面には、必要に応じて、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、酸処理、アルカリ処理等の、従来公知の表面処理が施されていてもよい。このような表面処理は、粘着剤層の基材への投錨性を向上させるための処理であり得る。上記表面処理は、単独でまたは組み合わせて適用することができる。
基材の厚さは、特に限定されず、粘着テープの使用目的や使用態様等に応じて選択し得る。基材の厚さは、例えば凡そ10μm~凡そ1000μmの範囲から選択し得る。使用状態または剥離除去時の粘着テープの損傷をよりよく抑制する観点から、いくつかの態様において、基材の厚さは、25μm以上であることが有利であり、30μm以上であることが好ましく、40μm以上でもよく、55μm以上でもよく、70μm以上でもよい。また、粘着テープを貼り付けることで被着体上に生じる段差の高さを抑える観点から、いくつかの態様において、基材の厚さは、概ね500μm以下とすることが適当であり、300μm以下であってもよく、250μm以下でもよく、200μm以下でもよく、150μm以下でもよく、130μm以下でもよい。
ポリエステル系樹脂層を含む基材(ポリエステル系基材)において、該ポリエステル系樹脂層(典型的にはポリエステル系樹脂フィルム、例えばPETフィルム)の厚さは、例えば5μm以上であってよく、強度向上等の観点から、通常は10μm以上であることが適当であり、25μm以上であることが好ましく、30μm以上でもよく、35μm以上でもよい。複数のポリエステル系樹脂層を含む基材では、少なくとも一つのポリエステル系樹脂層が上記厚さを有することが好ましい。また、ポリエステル系樹脂層の厚さは、取扱い性や粘着テープの薄型化等の観点から、通常、250μm以下であることが適当であり、200μm以下でもよく、150μm以下でもよく、130μm以下でもよい。いくつかの態様において、被着体の外形形状(例えば、曲面や、段差のある形状)への追従性等の観点から、ポリエステル系樹脂層の厚さは、120μm以下でもよく、100μm以下でもよく、80μm以下でもよく、60μm以下でもよく、45μm以下でもよい。
ここに開示される粘着テープのいくつかの態様において、上記厚さを有する一層または二層以上のポリエステル系樹脂層(例えばPETフィルム)を含み、任意の構成として補助層をさらに含んでもよいポリエステル系基材を好ましく使用し得る。
ポリエステル系樹脂層およびポリオレフィン系樹脂層を含む基材(ポリエステル-ポリオレフィン系基材)において、ポリエステル系樹脂層の合計厚さT1(ポリエステル系樹脂層の数が一層である場合は該ポリエステル系樹脂層の厚さ)は、例えば5μm以上であってよく、強度向上等の観点から、通常は10μm以上であることが適当であり、25μm以上であることが好ましく、30μm以上でもよく、35μm以上でもよい。
また、ポリエステル-ポリオレフィン系基材において、ポリエステル系樹脂層の合計厚さT1は、例えば200μm以下であってよく、被着体の外形形状への追従性等の観点から120μm以下でもよく、100μm以下でもよく、80μm以下でもよく、60μm以下でもよく、45μm以下でもよい。
ポリエステル-ポリオレフィン系基材において、ポリオレフィン系樹脂層の合計厚さT2(ポリオレフィン系樹脂層の数が一層である場合は該ポリオレフィン系樹脂層の厚さ)は、例えば10μm以上であってよく、通常は20μm以上であることが好ましく、30μm以上でもよく、50μm以上でもよく、70μm以上でもよい。ポリオレフィン系樹脂層の厚さの増大により、該ポリオレフィン系樹脂層による応力緩和効果はよりよく発揮される傾向にある。
また、ポリエステル-ポリオレフィン系基材において、ポリオレフィン系樹脂層の合計厚さT2は、通常、300μm以下であることが適当であり、基材の薄型化等の観点から、通常は200μm以下であることが適当であり、150μm以下でもよく、130μm以下でもよく、110μm以下でもよく、90μm以下でもよい。
ここに開示される粘着テープのいくつかの態様において、上記厚さを有する一層または二層以上のポリエステル系樹脂層(例えばPETフィルム)と、上記厚さを有する一層または二層以上のポリオレフィン系樹脂層(例えばPPフィルム)とを含み、任意の構成として補助層をさらに含んでもよいポリエステル-ポリオレフィン系基材を好ましく使用し得る。
ポリエステル-ポリオレフィン系基材において、ポリエステル系樹脂層の合計厚さT1に対するポリオレフィン系樹脂層の合計厚さT2の比(すなわち、T2/T1)は、特に限定されない。強度と柔軟性とをバランスよく発揮する観点から、上記比(T2/T1)は、例えば0.8以上であってよく、通常は1.0以上であることが適当であり、1.2以上であることが好ましく、1.5以上でもよく、1.7以上でもよく、2.0以上でもよい。また、同様の理由から、上記比(T2/T1)は、通常、10以下とすることが適当であり、7以下とすることが好ましく、5以下でもよく、3以下でもよい。
<粘着テープ>
ここに開示される粘着テープの厚さ(基材および粘着剤層の厚さを含むが、粘着面が剥離ライナーで保護された形態の粘着テープにおいて該剥離ライナーの厚さは含まない。)は、特に限定されず、粘着テープの使用目的や使用態様等に応じて選択し得る。
粘着テープを貼り付けることで被着体上に生じる段差の高さを抑える観点から、いくつかの態様において、粘着テープの厚さは、凡そ1500μm以下とすることが適当であり、通常は1000μm以下であることが好ましく、500μm以下でもよく、300μm以下でもよく、250μm以下でもよく、200μm以下でもよい。
また、被着体への接着耐久性や被着体からの剥離除去性の観点から、いくつかの態様において、粘着テープの厚さは、凡そ25μm以上とすることが適当であり、例えば40μm以上であってよく、55μm以上でもよく、75μm以上でもよく、95μm以上でもよく、125μm以上でもよく、150μm以上でもよい。
(吸油率)
ここに開示される粘着テープは、作動油に72時間浸漬する油浸漬試験において、次式:吸油率(%)=((Wb-Wa)/Wa)×100;により算出される吸油率が15%以下であることが好ましい。ここで、上記式中のWaは浸漬前の重量であり、Wbは浸漬後の重量である。吸油率の低い粘着テープでは、概して、粘着剤層が油分を吸って変質(例えば軟化)する事象が抑制されている。かかる粘着テープによると、油分が供給され得る床面(例えば、ポリ塩化ビニル系床材)に貼り付けて用いられる使用態様においても、被着体から剥離除去する際の糊残りを効果的に抑制し得る。油分の供給による糊残りをよりよく防止する観点から、いくつかの態様において、上記吸油率は、例えば15%未満であってよく、14%未満でもよく、13%未満でもよい。
上記吸油率は、より具体的には、下記の油浸漬試験において粘着テープを作動油に浸漬させた前後の重量変化に基づいて、以下の手順で求められる。後述の実施例でも同様の方法が用いられる。
[油浸漬試験]
粘着テープを幅50mm、長さ500mmのサイズに裁断して吸油率測定用のサンプルを作製し、その粘着面を露出させた状態で、室温(約23℃)の作動油に72時間浸漬する。上記作動油としては、合成脂肪酸エステル系作動油(具体的には、JXTGエネルギー社製の商品名「ハイランドジネンTX」またはその相当品)を使用する。72時間経過後、上記サンプルを作動油から引き上げ、該サンプルの表面に付着した作動油を拭き取った後に、上記サンプルの油浸漬後重量(Wb)を測定する。この油浸漬後重量(Wb)と、上記サンプルを作動油に浸漬する前に測定した該サンプルの重量(Wa)とを用いて、次式:吸油率(%)=((Wb-Wa)/Wa)×100;により吸油量が算出される。
粘着テープの吸油率は、通常、凡そ0%以上であることが好ましい。粘着テープの吸油率が0%より明らかに低い場合、上記油浸漬試験において粘着テープの構成成分(典型的には粘着剤層)の作動油への溶出が進行したことが示唆される。また、油分の供給による剥離除去性の低下抑制と他の特性(例えば、90度剥離強度、被着体の表面形状への追従性等)とをバランスよく両立する観点から、いくつかの態様において、粘着テープの吸油率は、通常、2%以上であることが有利であり、例えば4%以上であってよく、5%以上でもよく、6%以上でもよい。
(破断強度)
ここに開示される粘着テープのいくつかの態様において、該粘着テープは、破断強度が凡そ30N/15mm以上であることが好ましい。上記破断強度を有する粘着テープによると、剥離作業時に粘着テープが損傷(欠け、千切れ等)して被着体上に残留する事象を抑制しやすい。また、例えば標示用粘着テープ(特に、床面に貼り付けて用いられる標示用粘着テープ)では、標示用テープの上を通って(例えば、床面に貼り付けられた標示用テープを横切って)人や車両、荷物等が移動することが想定される。粘着テープの破断強度が高いことは、そのような使用態様における耐久性向上の観点からも好ましい。
粘着テープの破断強度は、JIS K 7127:1999に基づいて測定される。より具体的には、幅15mmの試験片を用いて、23℃、50%RH環境下において引張速度300mm/分の条件で引張試験を行うことにより、上記破断強度を測定することができる。引張試験機としては、島津製作所社製の製品名「オートグラフ AGS-J」を用いることができる。試験片の長さは50mm程度とし、チャック間距離が15mmとなるように引張試験機にセットする。上記の条件で試験片が破断するまで延伸し、そのときの最大引張荷重(N/15mm)を当該試験片の破断強度とする。後述の実施例においても同様の測定方法が採用される。なお、上記引張試験において試験片を延伸する方向は、粘着テープの長手方向と直交する方向とすることが望ましい。
上述の効果をよりよく発揮する観点から、粘着テープの破断強度は、例えば凡そ40N/15mm以上であってよく、凡そ60N/15mm以上であってもよく、凡そ80N/15mm以上でもよく、凡そ100N/15mm以上でもよい。破断強度の上限は特に制限されない。コスト等の実用性や粘着テープの厚さ等を考慮して、上記破断強度は、通常、凡そ500N/15mm以下であることが適当である。いくつかの態様において、粘着テープの破断強度は、例えば凡そ400N/15mm以下であってもよく、凡そ300N/15mm以下でもよく、凡そ250N/15mm以下でもよい。他の特性とのバランスをとりやすくする観点から、いくつかの態様において、上記破断強度は、例えば凡そ200N/15mm以下であってよく、150N/15mm以下であってもよい。粘着テープの破断強度は、例えば、基材(特に、構造材料層)の材質や構成の選択、基材の厚さの選択等によって調整することができる。
(90度剥離強度)
ここに開示される粘着テープのいくつかの態様において、該粘着テープは、ステンレス鋼板に対する90度剥離強度(以下、単に「90度剥離強度」ともいう。)が5.0N/20mm以上であることが適当であり、7.5N/20mm以上であることが好ましい。被着体への接着耐久性向上の観点から、いくつかの態様において、粘着テープの90度剥離強度は、8.0N/20mm以上でもよく、9.0N/20mm以上でもよく、10.0N/20mm以上でもよく、11.0N/20mm以上でもよい。
90度剥離強度の上限は特に限定されないが、被着体からの剥離除去性を考慮して、通常は30N/20mm以下とすることが適当である。いくつかの態様において、粘着テープの90度剥離強度は、20N/20mm以下でもよく、17N/20mm以下でもよく、15N/20mm以下でもよい。
粘着テープの90度剥離強度は、次のようにして測定される。すなわち、23℃、50%RHの環境下において、幅20mmの短冊状にカットした測定サンプルをステンレス鋼板(SUS 304BA板)の表面に、2kgのローラを1往復させて圧着する。これを同環境下に30分間放置した後、引張試験機を使用して、JIS Z 0237:2000に準じて、引張速度300mm/分、剥離角度90度の条件で剥離強度(N/20mm)を測定する。引張試験機としては、例えば島津製作所社製の製品名「オートグラフAGS-J」を用いることができる。後述の実施例においても同様の方法で測定される。
(保持力)
ここに開示される粘着テープは、以下の方法で行われる保持力試験において、72時間後にも落下しない性能を示すものであり得る。
[保持力試験]
23℃、50%RHの環境下において、幅10mmの短冊状にカットした測定サンプルを、10mm×20mmの接着面積にて、被着体としてのステンレス鋼板(SUS 304BA板)の表面に、2kgのローラを1往復させて圧着する。このようにして被着体に貼り付けられた測定サンプルを40℃の環境下に垂下して30分間放置した後、上記測定サンプルの自由端に所定の重さの荷重を付与する。上記荷重が付与された状態で40℃の環境下に72時間放置し、上記測定サンプルが上記被着体から落下したか否かを観察する。72時間後に測定サンプルが被着体から落下していなかった場合には、最初の貼付け位置からの測定サンプルのズレ距離(mm)を測定する。
ここに開示される粘着テープは、上記保持力試験において、少なくとも測定サンプルの自由端に付加する荷重が500gである場合、より好ましくは750gである場合、さらに好ましくは1000gである場合にも、72時間後まで落下しない性能を示すことが好ましい。上記各荷重において、測定サンプルのズレ距離は、好ましくは2mm以下であり、より好ましくは1mm以下であり、さらに好ましくは0.7mm以下である。なお、上記ズレ距離の下限値はゼロである。上記の保持力試験において良好な保持性を発揮するためには、凝集力と被着体に対する接着性とを高レベルでバランスよく両立することが求められる。したがって、上記保持力試験において良好な結果を示す粘着テープは、接着耐久性に優れたものとなり得る。
<用途>
ここに開示される粘着テープは、被着体に対する接着耐久性および該被着体からの剥離除去性に優れるという特長を活かして、例えば標示用粘着テープとして好ましく用いられ得る。例えば、工場、店舗、事務所、駐車場(ガレージ)、体育館等の床面等に区画、目印、情報等を標示するラインテープや、工事現場や駅構内等において注意を喚起するためのトラ模様を形成するためのテープ等として好適である。
また、ここに開示される粘着テープは、標示用粘着テープ以外の用途、例えば各種の産業分野における部材(例えば、リワーク性やリサイクル性が求められる部材)の固定や接合等の用途にも有用である。
この明細書により開示される事項には以下のものが含まれる。
(1) 基材と、該基材の第一面上に配置された粘着剤層と、を含む粘着テープであって、
作動油に72時間浸漬する油浸漬試験において、次式:
吸油率(%)=((Wb-Wa)/Wa)×100
(式中、Waは浸漬前の重量であり、Wbは浸漬後の重量である。);
により算出される吸油率が15%以下であり、かつ
破断強度が30N/15mm以上である、粘着テープ。
(2) 上記粘着剤層のゲル分率が45%以上である、上記(1)に記載の粘着テープ。
(3) 上記粘着剤層のベースポリマーのSP値が9.6(cal/cm1/2より高い、上記(1)または(2)に記載の粘着テープ。
(4) 上記粘着剤層はアクリル系粘着剤層である、上記(1)~(3)のいずれかに記載の粘着テープ。
(5) 上記粘着剤層は架橋している、上記(1)~(4)のいずれかに記載の粘着テープ。
(6) 上記粘着剤層はイソシアネート系架橋剤で架橋されている、上記(1)~(4)のいずれかに記載の粘着テープ。
(7) ステンレス鋼板に対する90度剥離強度が8.0N/20mm以上である、上記(1)~(6)のいずれかに記載の粘着テープ。
(8) 上記粘着剤層の厚さが30μmより大きい、上記(1)~(7)のいずれかに記載の粘着テープ。
(9) 上記基材は、ポリエステル系樹脂層を含むポリエステル系基材である、上記(1)~(8)のいずれかに記載の粘着テープ。
(10) 上記ポリエステル系基材は、上記ポリエステル系樹脂層を一層または二層以上含む、上記(9)に記載の粘着テープ。
(11) 上記基材は、ポリエステル系樹脂層とポリオレフィン系樹脂層とを含むポリエステル-ポリオレフィン系基材である、上記(1)~(9)のいずれかに記載の粘着テープ。
(12) 上記ポリエステル-ポリオレフィン系基材の上記ポリオレフィン系樹脂層側に上記粘着剤層が配置されている、上記(11)に記載の粘着テープ。
(13) 上記粘着テープの背面が剥離面となっている、上記(1)~(12)のいずれかに記載の粘着テープ。
(14) 上記粘着テープの背面がシリコーン系剥離処理剤による剥離面となっている、上記(1)~(12)のいずれかに記載の粘着テープ。
(15) 床面に貼り付けて用いられる、上記(1)~(14)のいずれかに記載の粘着テープ。
(16) ポリ塩化ビニル系床材に貼り付けて用いられる、上記(1)~(14)のいずれかに記載の粘着テープ。
(17) ラインテープとして用いられる、上記(1)~(16)のいずれかに記載の粘着テープ。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明中の「部」および「%」は、特に断りがない限り、重量基準である。
≪試験例1≫
<粘着テープの作製>
(例1)
アクリル系粘着剤a1(綜研化学製、商品名「SKダイン1310」、ベースポリマーのSP値:10.2)100部に、架橋剤c1(綜研化学製、イソシアネート系架橋剤、商品名「L-45」)2.5部を配合して、粘着剤組成物A1を調製した。アクリル系粘着剤および架橋剤の使用量は、いずれも不揮発分基準である(以下同様。)。
厚さ38μmのPETフィルムの片面がシリコーン系剥離剤による剥離面となっている剥離フィルムを用意した。この剥離フィルムの剥離面に粘着剤組成物A1を塗布し、100℃で2分間乾燥させて厚さ45μmの粘着剤層A1を形成した。
厚さ38μmのPETフィルムと厚さ80μmのPPフィルムとが接着剤で積層された構造を有する基材B1を用意した。この基材B1のPPフィルム側に、上記剥離フィルム上に形成された粘着剤層A1を貼り合わせて、本例に係る粘着テープを得た。
(例2)
100部のアクリル系粘着剤a1に対する架橋剤c1の使用量を4.0部に変更した他は粘着剤組成物A1の調製と同様にして、粘着剤組成物A2を調製した。粘着剤組成物A1に代えて粘着剤組成物A2を用いた他は例1の粘着テープの作成と同様にして、本例に係る粘着テープを得た。
(例3)
基材B1に代えて基材B3(厚さ75μmのPETフィルム)を使用した他は例1の粘着テープの作成と同様にして、本例に係る粘着テープを得た。
(例4)
100部のアクリル系粘着剤a1に対する架橋剤c1の使用量を0.5部に変更した他は粘着剤組成物A1の調製と同様にして、粘着剤組成物A4を調製した。粘着剤組成物A1に代えて粘着剤組成物A4を用いた他は例1の粘着テープの作成と同様にして、本例に係る粘着テープを得た。
(例5)
アクリル系粘着剤a5(綜研化学製、商品名「SKダイン1502C」、ベースポリマーのSP値:9.6)100部に、架橋剤c5(綜研化学製、エポキシ系架橋剤、商品名「E-AX」)0.4部を配合して、粘着剤組成物A5を調製した。粘着剤組成物A1に代えて粘着剤組成物A5を用いた他は例1の粘着テープの作成と同様にして、本例に係る粘着テープを得た。
(例6)
基材B1に代えて基材B6(厚さ40μmのPPフィルム)を使用した他は例1の粘着テープの作成と同様にして、本例に係る粘着テープを得た。
なお、アクリル系粘着剤a1およびアクリル系粘着剤a5は、例1~6において粘着剤層の形成に用いられた粘着剤組成物を調製するための主原料であり、ベース粘着剤としても把握され得る。
<測定および評価>
上記で得られた粘着テープについて、粘着剤層のゲル分率、粘着テープの吸油率、破断強度および90度剥離強度を上述の方法で測定した。結果を表1に示した。
さらに、粘着テープの貼り付けから長期間経過後における該粘着テープの除去性を、以下の方法で評価した。
すなわち、各例に係る粘着テープを幅20mm、長さ150mmサイズに裁断して試験片を作製した。この試験片を、被着体としてのポリ塩化ビニル系床材(ロンシール工業製のビニル床材、商品名「ロンリウム」、厚さ:2mm)に、2kgのローラを一往復させて圧着し、室温(約23℃)で30日間放置した。その後、上記試験片の長手方向の一端を掴み、上記被着体から約1000mm/分の剥離速度で180度方向に引き剥がすことにより、粘着テープの除去性を以下の基準で評価した。結果を表1に示した。
E:被着体上に粘着剤を残留させることなく試験片を除去できた(除去性:優)。
G:被着体上への粘着剤の残留が若干認められたが、実用上問題なく被着体から試験片を除去できた(除去性:良)。
P1:被着体への粘着剤の顕著な残留が認められた(糊残り防止性に乏しい)。
P2:剥離途中で試験片が千切れた(除去作業性に乏しい)。
Figure 0007328776000001
表1に示されるように、例1~3の粘着テープは、90度剥離強度が高く、かつ長期間経過後にもビニル床材からの剥離除去性に優れていた。一方、例4~6の粘着テープは、被着体からの剥離除去性に難があった。
なお、例1の粘着テープについて、上述した方法により荷重500g、750gおよび1000gの条件で保持力試験を行ったところ、いずれも72時間後まで測定サンプルが落下しないことが確認された。例2,例3の粘着テープの結果も同様であった。
≪試験例2≫
<粘着テープの作製>
(例7,8)
100部のアクリル系粘着剤a1に対する架橋剤c1の使用量を表2に示すように変更した他は粘着剤組成物A1の調製と同様にして、粘着剤組成物A7,A8を調製した。粘着剤組成物A1に代えて粘着剤組成物A7,A8を用いた他は例1の粘着テープの作成と同様にして、例7,8に係る粘着テープを得た。
<測定および評価>
例7,8により得られた粘着テープについて、粘着剤層のゲル分率および粘着テープの吸油率を上述の方法で測定した。得られた結果を、例1、2、4の粘着テープについて試験例1により得られた結果とともに、表2に示した。
ベース粘着剤としてアクリル系粘着剤a1を使用し、基材として基材B1(PETフィルムとPPフィルムとの積層基材)を使用した例1、2、4、7、8の粘着テープについて、さらに以下の評価試験を行った。
(ステンレス鋼板に対する経時後糊残り防止性)
各例に係る粘着テープを幅20mm、長さ50mmのサイズに裁断して試験片を作製した。厚さ2mmのステンレス鋼(SUS)板の一方の面の外縁部に、上記試験片の長さの約半分を、2kgのローラを1往復させて圧着した。次いで、上記試験片の残りの部分を折り返して上記ステンレス鋼板の他方の面に圧着した。これを40℃の環境下に72時間保持した後、試験片の状態を確認し、ステンレス鋼板からの試験片の浮き上がりが認められなかった場合には「E」(糊残り防止性に優れる)、ステンレス鋼板上に粘着剤層を残して基材が浮き上がっていた場合は「P」(糊残り防止性に乏しい)と評価した。結果を表2に示した。
(ビニル床材に対する経時後糊残り防止性)
例1、4、7、8の粘着テープを幅20mmの帯状に裁断して試験片を作製した。この試験片を、被着体としてのポリ塩化ビニル系床材(ロンシール工業製のビニル床材、商品名「ロンリウム」、厚さ:2mm)に、2kgのローラを一往復させて圧着し、50℃の環境下に30日間保持した。次いで、23℃、50%RHの標準環境下に30分間放置した後、引張試験機(島津製作所社製、製品名「オートグラフAGS-J」)を使用して、JIS Z0237に準じて、剥離角度180度、引張速度300mm/分の条件で上記被着体からの上記試験片の180°引きはがし粘着力(剥離強度)を測定した。また、剥離後の被着体表面への糊残りの有無を確認し、糊残りが認められなかった場合は「E」(糊残り防止性に優れる)、粘着剤層の大部分が被着体上に残留していた場合には「P」(糊残り防止性に乏しい)と評価した。結果を表2に示した。なお、例4,7については180°引きはがし粘着力の記載を省略した。
Figure 0007328776000002
表2に示されるように、例8の粘着テープは、例1、2の粘着テープと同様、90度剥離強度が高く、かつ長期間経過後にもビニル床材からの剥離除去性に優れていた。一方、例7の粘着テープは被着体からの剥離除去性に難があった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 粘着テープ
11 基材
11A 第一面
11B 第二面
20 粘着テープ
21 粘着剤層
21A 表面(粘着面)
100 粘着テープロール
101 第一樹脂層
102 第二樹脂層

Claims (5)

  1. 基材と、該基材の第一面上に配置された粘着剤層と、を含む粘着テープであって、
    前記基材は、ポリエステル系樹脂層とポリオレフィン系樹脂層とを含む基材であり、
    前記粘着剤層はアクリル系粘着剤層であり、
    前記粘着剤層のベースポリマーのSP値が9.6(cal/cm 1/2 より高く、
    前記粘着剤層はイソシアネート系架橋剤で架橋されており、
    前記粘着剤層のゲル分率は45%以上であり、
    作動油に72時間浸漬する油浸漬試験において、次式:
    吸油率(%)=((Wb-Wa)/Wa)×100
    (式中、Waは浸漬前の重量であり、Wbは浸漬後の重量である。);
    により算出される吸油率が15%以下であり、かつ
    破断強度が30N/15mm以上である、粘着テープ。
  2. ステンレス鋼板に対する90度剥離強度が8.0N/20mm以上である、請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記粘着剤層の厚さが30μmより大きい、請求項1または2に記載の粘着テープ。
  4. 前記粘着テープの背面がシリコーン系剥離処理剤による剥離面となっている、請求項1からのいずれか一項に記載の粘着テープ。
  5. 床面に貼り付けて用いられる、請求項1からのいずれか一項に記載の粘着テープ。
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