JP2005206724A - 装飾フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 装飾性及び耐候性に優れるとともに、耐傷つき性及び三次元曲面追従性を同時に満足させることのできる装飾フィルムを提供すること。
【解決手段】 基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された感圧接着剤層とを含む装飾フィルムにおいて、前記基材に、その全量を基準にして15〜70重量%の量で硬質充填材の微粒子が配合されているように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された感圧接着剤層とを含む装飾フィルムにおいて、前記基材に、その全量を基準にして15〜70重量%の量で硬質充填材の微粒子が配合されているように構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は装飾フィルムに関し、さらに詳しく述べると、例えば自動車の車体等に貼付して使用して外観意匠及び耐候性の改善を図ることができ、しかも耐傷付き性及び三次元曲面追従性を同時に満足させることのできる装飾フィルムに関する。
自動車の外装材等として使用される装飾フィルムは、周知の通り、樹脂フィルムを基材(ベースともいう)として使用するとともに、その表面に印刷などによって着色層(外観付与層、外観意匠層などともいう)を形成し、さらにその上に保護目的のクリア層(トップコート層ともいう)を積層し、かつ基材の裏面に感圧接着剤層を施した層構成を採用しているのが一般的であり、また、それぞれの層は、装飾フィルム自体を三次元曲面やその他の複雑な形状の被着体に貼付するのを可能とするため、常温で柔軟性をもつような材料から構成されている。しかし、柔軟性をもったこのような装飾フィルムは、被着体に貼付された状態で機械的衝撃等にさらされることが多く(例えば自動車の場合、ドライバーの手やキー、バックなどが不用意に当たったり、引っ掻き傷を生じることが多い)、場合によってはフィルムの破れといった不具合が起きやすい。このような不具合の原因としては、とりわけ柔らかく、フィルムの変形を引き起こしやすい感圧接着剤層や、着色層及びその上のクリア層の存在が考えられる。このような問題点を解決するために、感圧接着剤層と着色層の間で例えば2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのような硬質プラスチックフィルムを基材として使用することが考えられるが、得られる装飾フィルムは、引っ掻き傷に対する耐性を向上させることができる反面、硬さの増加によって三次元曲面追従性が損なわれてしまうという重要な問題がある。本発明者らの知る限り、引っ掻き傷に対する耐性と三次元曲面追従性を同時に向上させた装飾フィルムは未だ提案されていない。
参考までに記載すると、装飾フィルムの改良に向けられたものではないが、塗膜の硬度を向上し、耐傷付き性を付与するためのブラックアウト用水性塗料組成物が提案されている(特許文献1を参照)。この塗料組成物は、塩化ビニリデン系樹脂エマルジョンと、カーボンブラックからなる黒色塗料と、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム及び炭酸マグネシウムのうちの1種以上からなる充填剤とを含有することを特徴とする。しかし、耐傷付き性の改良のためのこの発明の思想は、炭酸カルシウム等の充填剤自身の白さと不透明感の影響の少ない黒色の塗膜でのみ有効であり、他の塗装色をもった装飾フィルムやグラフィック印刷等で意匠性を向上させた装飾フィルムには適用することができない。
また、耐傷付き性の改良に向けられたものではないが、フィラーを含有する延伸プラスチックフィルムと、この延伸プラスチックフィルムの少なくとも片面に着色層を介して積層された延伸ポリエステルフィルムとからなり、前記延伸ポリエステルフィルムの表面に凹凸模様が形成されていることを特徴とする擬革状シートも提案されている(特許文献2を参照)。なお、フィラーは、それを核としてプラスチックフィルムを延伸した時に内部に多数のボイドを形成し、延伸ポリエステルフィルムの表面に擬革状凹凸模様を付与するためのものである。
本発明は、引っ掻き傷に対する耐性と三次元曲面追従性を同時に向上させた装飾フィルムが未だ提案されていないことに着目したものであり、その目的は、外観意匠及び耐候性の改善を図ることができ、しかも耐傷付き性及び三次元曲面追従性を同時に満足させることのできる装飾フィルム提供することにある。
また、本発明の目的は、特に自動車の外装材として使用した時にその効果が発揮できる装飾フィルムを提供することにある。
本発明によれば、基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された感圧接着剤層とを含む装飾フィルムであって、前記基材に、その全量を基準にして15〜70重量%の量で硬質充填材の微粒子が配合されていることを特徴とする装飾フィルムが提供される。
以下の詳細な説明から理解されるように、本発明によれば、装飾効果や耐候性に優れることに加えて、良好な耐傷つき性及び良好な三次元曲面追従性を同時に満足させることのできる装飾フィルムを提供することができる。
また、本発明によれば、特に自動車の外装材としてこのような装飾フィルムを使用して、そのフィルムの優れた特性を十二分に発揮させることができる。
本発明による装飾フィルムは、いろいろな形態で実施することができる。以下、本発明の装飾フィルムをその有利な形態について説明するけれども、本発明は下記の形態に限定されるものではないことを理解されたい。
本発明の装飾フィルムは、装飾性、意匠性の効果が求められている各種の被着体に貼付して有利に使用することができる。また、本発明の装飾フィルムは耐候性を有しているので、屋外建造物や屋外で用いられる各種の移動体、例えば遊覧船、ヨット、モーターボート等の船舶、電車等の車両、自動車等の車体に貼付して有利に使用することができる。特に、この装飾フィルムは耐傷つき性と三次元曲面追従性を同時に満足させることができるので、各種の自動車の車体やその部品に貼付して有利に使用することができる。ここで、「自動車」とは、トラック、バス、乗用車などの他、オートバイ、スクータなどを包含する。また、このような自動車の部品としては、例えばサイドガードモールなどのモール類、ピラー類、その他を包含する。
図1は、本発明による装飾フィルムの典型例を模式的に示したものである。図示の装飾フィルム10は、基材1と、基材1の表面に少なくとも部分的に形成された着色層2(図では、基材1の表面の全体に着色層が形成されている)と、基材1の裏面に形成された感圧接着剤層4とを備え、感圧接着剤層4を介して自動車やその他の被着体(図示せず)に貼付され、固定されるように構成されている。なお、図示の装飾フィルム10では、着色層2の上にトップコート層(ここでは、クリア層)3がさらに積層されている。また、図示していないが、感圧接着剤層4は、装飾フィルム10を被着体に貼付する前、剥離紙(リリースライナーなどともいう)で保護されているのが一般的である。
本発明の実施において、基材は、その全量を基準にして約15〜70重量%の量で硬質充填材の微粒子が配合されていることが必要である。以下において詳細に説明するように、この硬質充填材は、基材中に配合することで、装飾フィルムの三次元曲面追従性を損なうことなく耐傷付き性を改良し、よって装飾フィルムから引っ掻き傷や破れ、穴明きの問題を排除するためのものである。
基材は、いろいろな材料から構成することができ、好ましくは、加工性や充填材の配合性の面から各種のプラスチック材料のフィルム(あるいは皮膜)から有利に構成することができる。基材に好適なプラスチックフィルムの例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、反応性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、フッ素系樹脂、1液乾燥型ポリウレタン樹脂などの樹脂から形成されたフィルムである。これらのフィルムは、通常、単層で使用されるけれども、必要ならば、同一もしくは異なる樹脂からなる2層以上のフィルムの積層体あるいは複合体であってもよい。
具体的に説明すると、反応性ポリウレタン樹脂(PUR)には、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系などのOH基を含むポリオールと、NCO基を含むヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、メチレンビス4−フェニルイソシアネート(MDI)などのイソシアネートもしくはそれらのポリマーであるビュレット体、イソシアヌレート体、アダクト体などのポリイソシアネートの組み合わせを反応硬化したものなどがある。
また、ポリエステル樹脂には、例えば、ユニチカ社の「エリーテル」シリーズや東洋紡績社の「バイロン」シリーズとして公知な、様々な分子量及びTgをもった熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂などがある。
さらに、ポリオレフィン樹脂には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、サーモプラスチックオレフィン(TPО;通常、PPと例えばEPDM(エチレン/プロピレン/ジエンモノマー共重合体)等のゴム成分のブレンド)、アイオノマー、EAA(エチレン/アクリル酸共重合体)、EEA(エチレン/アクリル酸エチル共重合体)、EVA(エチレン/酢酸ビニル共重合体)などがある。
上記したような基材は、装飾フィルムの使用目的や所望とする装飾効果などに応じて、透明であってもよく、半透明もしくは不透明であってもよい。また、基材は、以下に詳細に説明するように、耐傷付き性の改善などのために硬質充填材の微粒子を必須成分として含有する。さらに、外観や装飾性の向上を図るため、各種の染料、顔料あるいはその他の着色剤、例えばフタロシアニン系青顔料、アゾ系赤顔料、アルミフレーク、マイカ粉などを補助的に含有していてもよい。さらにまた、その他の添加剤、例えば紫外線吸収剤などを含有していてもよい。
硬質充填材は、各種の材料を包含する。基材に対する配合性や優れた耐傷付き性の達成などを考慮した場合、無機材料や金属材料を硬質充填材として有利に使用することができる。例えば、硬質充填材として好適な無機材料は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、炭酸カルシウム、タルク、ホウ酸アルミニウム、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化鉄などを包含する。また、硬質充填材として好適な金属材料は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、ステンレス鋼、ニッケル、錫、銅、アルミニウムなどを包含する。これらの硬質充填材は、単独で使用してもよく、2種類以上の充填材を組み合わせて使用してもよい。
また、硬質充填材は、通常、いろいろな形状及びサイズの微粒子の形で使用することができる。これらの微粒子の粒径は、所期の効果に応じて広い範囲で変更することができるというものの、通常、約50μm以下の平均粒径であることが好ましい。微粒子の粒径が50μmを上回ると、充填材を含んだ基材を成膜する際に凹凸外観が現れる、フィルムの全層を伸ばして貼り付けた際に表面の平滑性が失なわれる、といった不具合が発生する。微粒子の粒径は、さらに好ましくは、約11μm以下である。
さらに、上記したような硬質充填材の微粒子は、基材中にいろいろな量で配合することができるが、通常、基材の全量を基準にして約15〜70重量%の量で配合するのが好ましい。微粒子の配合量が15重量%を下回ると、耐傷付き性を向上させるのに十分な効果が得られないといった不具合が発生し、反対に70重量%を上回ると、微粒子を配合した層で十分な凝集力が得られないため、耐傷付き性を向上させることができず、その上、フィルムの全層を伸ばして貼り付ける時の柔軟性が失われるといった不具合が発生する。微粒子の配合量は、さらに好ましくは、約30〜50重量%の範囲である。
硬質充填材の微粒子を配合した基材は、いろいろな手法、例えば塗工法、カレンダー成形法などに従って調製することができる。例えば、基材を皮膜(コーティング)の形で調製する場合、皮膜形成用の塗工液に硬質充填材の微粒子を例えば攪拌によって均一に分散させた状態で塗工を行い、乾燥して皮膜とすることができる。硬質充填材の微粒子の配合量が50重量%もしくはその近傍であれば、塗工液の調製や塗工作業に何らの問題も発生しない。塗工法としては、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、キャストコート法、カーテンコート法、スプレーコート法などを挙げることができる。また、基材をフィルムの形で調製する場合、カレンダー成形法を有利に使用することができる。例えば、成形材料に硬質充填材の微粒子を例えば混練によって均一に分散させた後、カレンダー成形機にかけて所定の厚さのフィルム状基材とすることができる。また、このようにして基材を調製するのと同時あるいはほぼ同時に、着色層や感圧接着剤層などを積層することもできる。
上記したような硬質充填材の微粒子を配合した基材は、装飾フィルムの使用目的などに応じていろいろな厚さで使用することができるけれども、通常、その厚さは約10〜1,000μmの範囲であるのが好ましい。基材の厚さが10μmを下回ると、充填材を配合した効果や十分な支持機能を発現させることができず、反対に1,000μmを上回ると、装飾フィルム全体が厚くなるために、外観の低下や作業性の低下を避けることができない。基材の厚さは、さらに好ましくは、約30〜200μmの範囲である。
本発明によると、硬質充填材の微粒子を基材に配合した結果、今まで予想されなかったことであるが、得られる装飾フィルムにおいて良好な三次元曲面追従性を維持しつつ、耐傷付き性を同時に改良することができる。また、硬質充填材の微粒子を配合した基材は、一般的には白く不透明な外観を有するけれども、外観付与層、外観意匠層などとして機能する着色層の下側に配置されるので、装飾フィルムにおいて所望とされる外観特性に対して何らの悪影響がでることもない。ところで、本発明において、装飾フィルムの「耐傷付き性」は、日本工業規格JIS K5400 8.4.2、鉛筆引っかき値の測定法(手かき法)、に従って測定された鉛筆引っかき値で評価した。すなわち、JIS S6006に規定される芯硬度9H〜6Bの鉛筆を使用して、それぞれの供試装飾フィルムの表面を荷重1kg、引っかき角度45°で5回引き、フィルムの破れの有無を目視により観察した。フィルムの破れが発生しているものを○、発生していないものを×として、5回の引っかきのうちフィルムの破れ(○)が3回以上である最も高い芯硬度をもって鉛筆引っかき値(判定レベル)とした。
基材によって支持される着色層は、バインダ樹脂、着色剤及び溶媒から形成することができる。例えばバインダー樹脂としては、ポリウレタン樹脂、反応によってポリウレタンを構成するイソシアネート及びポリオール、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニルとフタル酸系・ポリエステル系などの可塑剤との混合物、アクリル樹脂などを使用することができる。また、着色剤としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、ペリレン系・アゾ系・フタロシアニン系などといった顔料類、キノフタトン系・ジスアゾ系・アンスラキノン系・ペオゾピラン系といった染料類、アルミフレーク・パール粉と呼ばれる光輝剤などを使用することができる。さらに、溶媒としては、有機溶剤、水、及び水とアルコール類の混合物などを使用することができる。さらにまた、必要に応じて、顔料分散剤、光安定剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、帯電防止剤といった添加剤を単独もしくは組み合わせて使用することができる。
また、着色層は、所望とする意匠や装飾効果などによっていろいろなパターンで形成することができ、基材の表面に全面的に形成してもよく、さもなければ部分的に(すなわち、非全面的に)形成してもよい。さらに、着色層は、いろいろな技法で形成することができる。例えば、印刷、転写、蒸着、フィルム貼付、バーコート、スプレー塗装などの技法を有利に使用することができる。必要なら、これらの技法を組み合わせて使用してもよい。
例えば、印刷によって着色層を形成する場合、例えば、スクリーン印刷法、例えばシルクスクリーンハイレゾ印刷、オフセット印刷法、グラビア印刷法、インクジェット印刷法などを使用することができる。印刷インキは、それぞれの印刷法に好適なものを任意に使用することができる。
着色層は、いろいろな厚さで使用することができるが、通常、約1〜300μmの範囲であるのが好ましい。着色層の厚さが1μmを下回ると、薄すぎてもはや十分な外観意匠を達成することができず、反対に300μmを上回ったところで、より以上の外観意匠の向上を達成することができない。着色層の厚さは、さらに好ましくは、約5〜100μmの範囲である。
本発明の装飾フィルムでは、その表面に透明なトップコート層を形成することもできる。トップコート層は、好ましくは、ウレタン樹脂から形成される。ここで使用するウレタン樹脂は、好ましくは、2液型ウレタン樹脂である。このウレタン樹脂は、特に、耐候性と耐傷つき性を装飾フィルムに付与できるという点で有用である。
トップコート層も、上記した基材と同様に、装飾フィルムの使用目的などに応じて、透明であってもよく、半透明もしくは不透明であってもよい。透明なトップコート層(クリア層)が好適である。また、外観や装飾性の向上を図るため、各種の染料、顔料あるいはその他の着色剤、例えばフタロシアニン系青顔料、アゾ系赤顔料、アルミフレーク、マイカ粉などを追加的に含有していてもよい。さらに、その他の添加剤、例えば紫外線吸収剤、光沢調整剤などを含有していてもよい。紫外線吸収剤は、装飾フィルムやその下の部品が日光に暴露されている間に劣化するのを効果的に防止する働きがあり、また、光沢調整剤は、装飾フィルムの表面に優れた光沢を付与する働きがある。
上記したようなトップコート層は、装飾フィルムの使用目的などに応じていろいろな厚さで使用することができるけれども、通常、その厚さは約1〜300μmの範囲であるのが好ましい。トップコート層を使用する場合に、その厚さが1μmを下回ると、十分な耐候性と耐傷つき性を装飾フィルムに付与することができず、反対に300μmを上回っても、そのような機能が顕著に改善されることもない。トップコート層の厚さは、さらに好ましくは、約5〜100μmの範囲である。なお、トップコート層は、通常、単層で用いられるけれども、必要に応じて、2層もしくはそれ以上の多層構造で使用してもよい。
本発明の装飾フィルムでは、そのトップコート層の側にキャリヤフィルムを備えて、装飾フィルムの取り扱い性を改善してもよい。ここで使用するキャリヤフィルムは、好ましくは、剥離可能なキャリヤフィルムである。このキャリヤフィルムは、通常、装飾フィルムを被着体に貼付するまでの間、トップコート層を被覆するものであって、貼付作業の完成後にはトップコート層から剥離し、除去することができる。また、このキャリヤフィルムには、トップコート層に優れた表面光沢を付与する働きもある。すなわち、トップコート層の塗布後であってそれを硬化させる前、そのトップコート層の表面に光沢度を調整したキャリヤフィルムをラミネートすることによって、トップコート層の硬化の段階で、約90の高光沢から20以下の低光沢まで、得られる表面光沢を任意に再現することができる。
本発明の実施に適当なキャリヤフィルムとしては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えば、PET、PEN、カプトン、PPなどを挙げることができる。キャリヤフィルムは、装飾フィルムの使用目的などに応じていろいろな厚さで使用することができるけれども、その厚さは、通常、約5〜500μmの範囲であるのが好ましく、さらに好ましくは、約12〜100μmの範囲である。
本発明の装飾フィルムは、それを被着体に貼付して使用するため、感圧接着剤層をさらに有する。この層は、常用の感圧接着剤を使用して任意に形成することができる。本発明の実施に好適な感圧接着剤は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えば、ゴム系、アクリル系、オレフィン系、ポリエステル系及びポリウレタン系の接着剤などを包含する。
感圧接着剤層は、いろいろな厚さで使用することができるというものの、その厚さは、通常、約5〜300μmの範囲であるのが好ましい。感圧接着剤層の厚さが5μmを下回ると、所期の接着力を得ることができなくなる恐れがあり、反対に300μmを上回っても、より以上の接着力の向上を期待することができない。感圧接着剤層の厚さは、さらに好ましくは、約20〜100μmの範囲である。
本発明の装飾フィルムは、その外観や特性などを改善する目的で、追加の層を任意に有していてもよく、追加の層を配置する位置も、任意に選択可能である。適当な追加の層として、例えば、層間を接合するための接着剤層、カラーコートのための基材層、フィルム全体にコシをもたせるためのベース層などを挙げることができる。
本発明の装飾フィルムは、フィルムの成形に一般的に使用されているいろいろな方法を使用して製造することができる。好適な製造方法は、例えば、基材、着色層及び必要に応じてトップコート層、キャリヤフィルムなどを同時あるいはほぼ同時に成形して、一枚の長尺のフィルムを製造する方法である。このような長尺のフィルムは、そのままの形で保管してもよく、基材の裏面に感圧接着剤層及び剥離紙を積層した後にロールの形に巻き取って保管してもよい。
剥離紙は、粘着テープなどにおいて剥離紙、離型紙、リリースペーパーなどとして一般的に使用されているものを、そのままあるいは変更して使用することができる。例えば、シリコーン化合物の塗工紙などを有利に使用することができる。
本発明の装飾フィルムは、その感圧接着剤層を介して予め定められた被着体、例えば自動車の車体や外装部品に貼付される。例えば、自動車の外装部品を例にとると、外装部品は、特にオレフィン系樹脂、例えばポリプロピレン樹脂などからなるのが好ましい。このような樹脂は、成形性や加工性が良好であるばかりでなく、衝撃吸収性などにも優れているからである。もちろん、必要に応じて、オレフィン系樹脂以外の材料からなる外装部品等に本発明の装飾フィルムを貼付しても差し支えない。
本発明によれば、さらに、自動車の車体又はその外装部品と、その車体又は外装部品の露出面(すなわち、自動車等に取り付けた時に露出し、本発明の装飾フィルムを貼付することが求められる面)に貼付された本発明の装飾フィルムとを含んでなることを特徴とする装飾された物品も提供される。
引き続いて、本発明をその実施例を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではないことを理解されたい。
[使用した材料の説明]
品名 入手先 詳細
TONE 0201 ユニオンカーバイド社 カプロラクトンポリオール
L212AL ダイセル化学工業社 カプロラクトンポリオール
エリテールUE3230-35 ユニチカ社 ポリエステル樹脂溶液
ユニストールP802 三井化学社 変性ポリオレフィン樹脂溶液
炭酸カルシウム 関東化学社 平均粒径:6μm
炭酸カルシウムSSB赤 白石カルシウム社 平均粒径:2.3μm
炭酸カルシウムB 白石カルシウム社 平均粒径:10.5μm
SF-SUS 316L 日本アトマイズ加工社 ステンレス粉(平均粒径:
5μm;8〜9μm)
SF-Ni 日本アトマイズ加工社 ニッケル粉(10μm)
タルク 関東化学社 Mg3(SiO4O10)(OH)2
アポライトPF03 四国化成社 ホウ酸アルミニウム粉
(平均粒径:3μm)
アポライトPF08 四国化成社 ホウ酸アルミニウム粉
(平均粒径:8μm)
D-170N 三井武田ケミカル社 HDIトリマー
Z4470BA 住友バイエル社 IPDIトリマー
BYK370 ビックケミー社 レベリング剤
上記のような材料を使用して、以下の実施例及び比較例を実施した。
実施例1
基材の作製のため、下記の第1表に記載のような配合比(重量%)の反応性ウレタン塗工溶液を調製した。なお、表中、DBTDLは、ジブチル錫ジラウレートの略称である。
[使用した材料の説明]
品名 入手先 詳細
TONE 0201 ユニオンカーバイド社 カプロラクトンポリオール
L212AL ダイセル化学工業社 カプロラクトンポリオール
エリテールUE3230-35 ユニチカ社 ポリエステル樹脂溶液
ユニストールP802 三井化学社 変性ポリオレフィン樹脂溶液
炭酸カルシウム 関東化学社 平均粒径:6μm
炭酸カルシウムSSB赤 白石カルシウム社 平均粒径:2.3μm
炭酸カルシウムB 白石カルシウム社 平均粒径:10.5μm
SF-SUS 316L 日本アトマイズ加工社 ステンレス粉(平均粒径:
5μm;8〜9μm)
SF-Ni 日本アトマイズ加工社 ニッケル粉(10μm)
タルク 関東化学社 Mg3(SiO4O10)(OH)2
アポライトPF03 四国化成社 ホウ酸アルミニウム粉
(平均粒径:3μm)
アポライトPF08 四国化成社 ホウ酸アルミニウム粉
(平均粒径:8μm)
D-170N 三井武田ケミカル社 HDIトリマー
Z4470BA 住友バイエル社 IPDIトリマー
BYK370 ビックケミー社 レベリング剤
上記のような材料を使用して、以下の実施例及び比較例を実施した。
実施例1
基材の作製のため、下記の第1表に記載のような配合比(重量%)の反応性ウレタン塗工溶液を調製した。なお、表中、DBTDLは、ジブチル錫ジラウレートの略称である。
約100μm厚の2軸延伸ポリプロピレンフィルムを用意し、その片面に上記のようにして調製した反応性ウレタン塗工溶液をバーコータで塗布し、80℃の熱風オーブン中で加熱乾燥し、反応硬化させた。約150μmの厚さをもった基材(皮膜)が得られた。次いで、得られた基材の上に約25μm厚の着色層及び約45μm厚のクリア層を順次積層した。着色層及びクリア層は、それぞれ、下記の組成の塗工溶液を使用して、上記した基材の作製方法に準じて成膜した。基材、着色層及びクリア層からなる3層複合フィルムが得られた。
着色層用塗工溶液:
TX-6013(日本油脂BASFコーティングス社、ウレタン系塗料、シルバーメタリック色) 100重量%
デスモデュールZ4470BA(住友バイエルウレタン社、IPDIトリマー)
10重量%
クリア層用塗工溶液:
TONE 0201(ユニオンカーバイド社、カプロラクトンポリオール) 54重量%
UA-702(三井武田ケミカル社、アクリルポリオール) 9重量%
デスモデュールZ4470BA(住友バイエルウレタン社、IPDIトリマー)
78重量%
酢酸n−ブチル 3重量%
DBTDL(ジブチル錫ジラウレート) 0.03重量%
上記のようにして3層複合フィルムを作製した後、別に用意しておいた約120μm厚の2軸延伸PETライナー(シリコーン剥離処理済み)の上に下記の組成の感圧接着剤溶液を上記した基材の作製方法に準じて塗布し、乾燥した。
感圧接着剤溶液:
SKダイン1310(綜研化学社、アクリル系粘着剤) 100重量%
コロネートL45(日本ポリウレタン社、ポリイソシアネート硬化剤)
1.5重量%
得られた約35μm厚の感圧接着剤層の上に3層複合フィルムをその基材の裏面が感圧接着剤層に密着するように積層した。ライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)が得られた。
実施例2及び3
下記の第1表に記載のような配合比(重量%)の反応性ウレタン塗工溶液を調製した後、前記実施例1に記載の手法に従って基材、着色層及びクリア層からなる3層複合フィルムを作製し、さらに前記実施例1に記載の手法に従ってライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)を作製した。
比較例1及び2
下記の第1表に記載のような配合比(重量%)の反応性ウレタン塗工溶液を調製した後、前記実施例1に記載の手法に従って基材、着色層及びクリア層からなる3層複合フィルムを作製した。なお、比較例1及び2の相違は、下記の通りである。
[比較例1]
次いで、前記実施例1に記載の手法に従ってライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)を作製した。
[比較例2]
3層複合フィルムをそのまま使用し、2軸延伸PETライナーにアクリル系粘着剤を塗布してライナー付きの4層複合フィルムを作製する工程を省略した。
着色層用塗工溶液:
TX-6013(日本油脂BASFコーティングス社、ウレタン系塗料、シルバーメタリック色) 100重量%
デスモデュールZ4470BA(住友バイエルウレタン社、IPDIトリマー)
10重量%
クリア層用塗工溶液:
TONE 0201(ユニオンカーバイド社、カプロラクトンポリオール) 54重量%
UA-702(三井武田ケミカル社、アクリルポリオール) 9重量%
デスモデュールZ4470BA(住友バイエルウレタン社、IPDIトリマー)
78重量%
酢酸n−ブチル 3重量%
DBTDL(ジブチル錫ジラウレート) 0.03重量%
上記のようにして3層複合フィルムを作製した後、別に用意しておいた約120μm厚の2軸延伸PETライナー(シリコーン剥離処理済み)の上に下記の組成の感圧接着剤溶液を上記した基材の作製方法に準じて塗布し、乾燥した。
感圧接着剤溶液:
SKダイン1310(綜研化学社、アクリル系粘着剤) 100重量%
コロネートL45(日本ポリウレタン社、ポリイソシアネート硬化剤)
1.5重量%
得られた約35μm厚の感圧接着剤層の上に3層複合フィルムをその基材の裏面が感圧接着剤層に密着するように積層した。ライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)が得られた。
実施例2及び3
下記の第1表に記載のような配合比(重量%)の反応性ウレタン塗工溶液を調製した後、前記実施例1に記載の手法に従って基材、着色層及びクリア層からなる3層複合フィルムを作製し、さらに前記実施例1に記載の手法に従ってライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)を作製した。
比較例1及び2
下記の第1表に記載のような配合比(重量%)の反応性ウレタン塗工溶液を調製した後、前記実施例1に記載の手法に従って基材、着色層及びクリア層からなる3層複合フィルムを作製した。なお、比較例1及び2の相違は、下記の通りである。
[比較例1]
次いで、前記実施例1に記載の手法に従ってライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)を作製した。
[比較例2]
3層複合フィルムをそのまま使用し、2軸延伸PETライナーにアクリル系粘着剤を塗布してライナー付きの4層複合フィルムを作製する工程を省略した。
試験例1
前記実施例1〜3及び比較例1及び2で作製した合計5種類の装飾フィルムについて、耐傷付き性及び三次元曲面追従性を下記の手順で評価した。
[耐傷付き性の評価]
JIS K5400 8.4.2に規定される鉛筆引っかき値の測定法(手かき法)に従い鉛筆引っかき値を測定し、「耐傷付き性」を評価した。
試料の作製(1):
実施例1〜3及び比較例1で作製した装飾フィルム(ライナー付きの4層複合フィルム)について、それぞれの複合フィルムからPETライナーを剥離した後、表面が平滑なアルミニウム板(9cm×9cm)に基材側を圧着した。
試料の作製(2):
比較例2で作製した装飾フィルム(3層複合フィルム)について、試料の作製(1)で使用したものと同じアルミニウム板の表面にシアノアクリレート系接着剤(コニシ社、商品名:アロンアルファ)を約3μm以下の厚さで薄く塗布した後、その複合フィルムを支持していたポリプロピレンフィルムを剥離し、基材側を貼り付けた。
前記実施例1〜3及び比較例1及び2で作製した合計5種類の装飾フィルムについて、耐傷付き性及び三次元曲面追従性を下記の手順で評価した。
[耐傷付き性の評価]
JIS K5400 8.4.2に規定される鉛筆引っかき値の測定法(手かき法)に従い鉛筆引っかき値を測定し、「耐傷付き性」を評価した。
試料の作製(1):
実施例1〜3及び比較例1で作製した装飾フィルム(ライナー付きの4層複合フィルム)について、それぞれの複合フィルムからPETライナーを剥離した後、表面が平滑なアルミニウム板(9cm×9cm)に基材側を圧着した。
試料の作製(2):
比較例2で作製した装飾フィルム(3層複合フィルム)について、試料の作製(1)で使用したものと同じアルミニウム板の表面にシアノアクリレート系接着剤(コニシ社、商品名:アロンアルファ)を約3μm以下の厚さで薄く塗布した後、その複合フィルムを支持していたポリプロピレンフィルムを剥離し、基材側を貼り付けた。
上記(1)及び(2)のそれぞれにおいて得られたフィルム付きアルミニウム板を常温常湿(約25℃、約65%RH)で放置し、アクリル系粘着剤及びシアノアクリレート系接着剤のいずれにおいても十分な硬度と接着力が発現したことを確認し、試料を完成した。
鉛筆引っかき値の測定(手かき法による):
それぞれの試料について、その装飾フィルムの表面をJIS S6006に規定される芯硬度9H〜6Bの鉛筆で引っかいた。鉛筆の荷重は1kg、引っかき角度は45°であった。各装飾フィルムの表面で、鉛筆の芯硬度を変えてそれぞれ5回にわたって測定を実施した。フィルムの破れの有無を目視により観察した。フィルムの破れが発生しているものを○、発生していないものを×として、5回の引っかきのうちフィルムの破れ(○)が3回以上である最も高い芯硬度をもって鉛筆引っかき値(判定レベル)とした。下記の第2表に記載するような評価結果が得られた。
鉛筆引っかき値の測定(手かき法による):
それぞれの試料について、その装飾フィルムの表面をJIS S6006に規定される芯硬度9H〜6Bの鉛筆で引っかいた。鉛筆の荷重は1kg、引っかき角度は45°であった。各装飾フィルムの表面で、鉛筆の芯硬度を変えてそれぞれ5回にわたって測定を実施した。フィルムの破れの有無を目視により観察した。フィルムの破れが発生しているものを○、発生していないものを×として、5回の引っかきのうちフィルムの破れ(○)が3回以上である最も高い芯硬度をもって鉛筆引っかき値(判定レベル)とした。下記の第2表に記載するような評価結果が得られた。
上記第2表に記載の評価結果から理解されるように、耐傷付き性の評価は、比較例2の結果が比較例1の結果よりもさらに悪いが、これは、シアノアクリレート系接着剤の使用に原因があるものと考察される。
実施例1〜3では、比較例1と同じタイプの感圧接着剤を使用しているにもかかわらず、比較例1と同等もしくはそれよりも良好な耐傷付き性を有していることが確認された。良好な耐傷付き性は、基材に配合した炭酸カルシウムによるところが大きいものと考察される。すなわち、このような結果を実用上で考察した場合、被着体に貼られた装飾フィルムに手や物が当たったり引っかいたりした時のフィルム面の傷、破れといった不具合が起きにくくなるという性能が向上したことを意味している。
[三次元曲面追従性の評価]
被着体:
図2(A)に示すように、直径dが約5mmでありかつ深さpが約4mmである半球状の凹部21を備えた塗装板20を用意した。塗装板20はスチール製であり、その表面にはメラミン樹脂塗料が静電塗装してあった。
試験方法:
実施例1〜3及び比較例1で作製した装飾フィルム(ライナー付きの4層複合フィルム)において、それぞれの複合フィルムを25mm×70mmの試験片にカットした。それぞれの試験片からPETライナーを剥離した後、試験片10を図2(B)に示すように基材側を下にして塗装板20の水平面に貼り付けた。次いで、図2(C)に示すように、塗装板20の凹部21に試験片10を押し込むようにして、凹部21の湾曲面に対して沿うように試験片10を貼り付けていった。いずれの装飾フィルムも、切れや割れ等の不具合を生じることなく凹部21の湾曲面に密着させて貼り付けることができた。
[三次元曲面追従性の評価]
被着体:
図2(A)に示すように、直径dが約5mmでありかつ深さpが約4mmである半球状の凹部21を備えた塗装板20を用意した。塗装板20はスチール製であり、その表面にはメラミン樹脂塗料が静電塗装してあった。
試験方法:
実施例1〜3及び比較例1で作製した装飾フィルム(ライナー付きの4層複合フィルム)において、それぞれの複合フィルムを25mm×70mmの試験片にカットした。それぞれの試験片からPETライナーを剥離した後、試験片10を図2(B)に示すように基材側を下にして塗装板20の水平面に貼り付けた。次いで、図2(C)に示すように、塗装板20の凹部21に試験片10を押し込むようにして、凹部21の湾曲面に対して沿うように試験片10を貼り付けていった。いずれの装飾フィルムも、切れや割れ等の不具合を生じることなく凹部21の湾曲面に密着させて貼り付けることができた。
以上の試験の結果から、本発明に従い基材に対して炭酸カルシウムを配合した場合でも、装飾フィルムとして十分な三次元曲面追従性を確保し、維持できるということが確認された。
また、塗装板に貼付した後の装飾フィルムの外観を肉眼で見た場合、実施例1〜3の装飾フィルムは、炭酸カルシウムを含有しない比較例1の装飾フィルムと同じであり、なんらの変化や不具合も認められなかった。
実施例4〜19及び比較例3〜8
基材の作製のため、下記の第3表に記載のような配合比(重量%)の反応性ウレタン塗工溶液を調製した。なお、表中、DBTDLは、ジブチル錫ジラウレートの略称である。
実施例4〜19及び比較例3〜8
基材の作製のため、下記の第3表に記載のような配合比(重量%)の反応性ウレタン塗工溶液を調製した。なお、表中、DBTDLは、ジブチル錫ジラウレートの略称である。
約100μm厚の2軸延伸ポリプロピレンフィルムを用意し、その片面に上記のようにして調製した反応性ウレタン塗工溶液をバーコータで塗布し、80℃の熱風オーブン中で加熱乾燥し、反応硬化させた。約100μmの厚さをもった基材(皮膜)が得られた。次いで、得られた基材の上に約25μm厚の着色層及び約45μm厚のクリア層を順次積層した。着色層及びクリア層は、それぞれ、前記実施例1で使用したものと同じ塗工溶液を使用して、上記した基材の作製方法に準じて成膜した。基材、着色層及びクリア層からなる3層複合フィルムが得られた。
上記のようにして3層複合フィルムを作製した後、別に用意しておいた約120μm厚の2軸延伸PETライナー(シリコーン剥離処理済み)の上に前記実施例1で使用したものと同じ感圧接着剤溶液を上記した基材の作製方法に準じて塗布し、乾燥した。
得られた約35μm厚の感圧接着剤層の上に上記のようにして作製した3層複合フィルムをその基材の裏面が感圧接着剤層に密着するように積層した。ライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)が得られた。
試験例2
前記実施例4〜19及び比較例3〜8で作製した合計22種類の装飾フィルムについて、前記試験例1に記載の手順で耐傷付き性及び三次元曲面追従性を評価した。
[耐傷付き性の評価]
前記試験例1に記載の手法に従い、それぞれの装飾フィルム(ライナー付きの4層複合フィルム)からPETライナーを剥離した後、表面が平滑なアルミニウム板に基材側を圧着した。試料の完成後、それぞれの試料の表面を芯硬度9H〜6Bの鉛筆で引っかき、5回の引っかきのうちフィルムの破れ(○)が3回以上である最も高い芯硬度をもって鉛筆引っかき値(判定レベル)とした。下記の第4表に記載するような評価結果が得られた。
前記実施例4〜19及び比較例3〜8で作製した合計22種類の装飾フィルムについて、前記試験例1に記載の手順で耐傷付き性及び三次元曲面追従性を評価した。
[耐傷付き性の評価]
前記試験例1に記載の手法に従い、それぞれの装飾フィルム(ライナー付きの4層複合フィルム)からPETライナーを剥離した後、表面が平滑なアルミニウム板に基材側を圧着した。試料の完成後、それぞれの試料の表面を芯硬度9H〜6Bの鉛筆で引っかき、5回の引っかきのうちフィルムの破れ(○)が3回以上である最も高い芯硬度をもって鉛筆引っかき値(判定レベル)とした。下記の第4表に記載するような評価結果が得られた。
上記第4表に記載の評価結果から理解されるように、バインダ樹脂を2液硬化型ポリウレタンに固定して、そこに配合する炭酸カルシウムの量を15〜70重量%の範囲に設定した時、鉛筆引っかき性が配合しない場合に比較して向上しており、また、平均粒径を10.5μmまで大きくした場合でも同様の結果であることがわかる。配合する粒子として、炭酸カルシウムの代りにステンレス鋼、ニッケル、タルク、ホウ酸アンモニウムを用いても、鉛筆引っかき性が向上していることがわかる。
[三次元曲面追従性の評価]
前記試験例1に記載の手法に従い、試験片を基材側を下にして塗装板の水平面に貼り付け、さらに塗装板の凹部に試験片を押し込むようにして、凹部の湾曲面に対して沿うように試験片を貼り付けていった。いずれの装飾フィルムも、切れや割れ等の不具合を生じることなく凹部の湾曲面に密着させて貼り付けることができた。
実施例20及び21、比較例9及び10
基材の作製のため、下記の第5表に記載のような配合比(重量%)の塗工溶液を調製した。
[三次元曲面追従性の評価]
前記試験例1に記載の手法に従い、試験片を基材側を下にして塗装板の水平面に貼り付け、さらに塗装板の凹部に試験片を押し込むようにして、凹部の湾曲面に対して沿うように試験片を貼り付けていった。いずれの装飾フィルムも、切れや割れ等の不具合を生じることなく凹部の湾曲面に密着させて貼り付けることができた。
実施例20及び21、比較例9及び10
基材の作製のため、下記の第5表に記載のような配合比(重量%)の塗工溶液を調製した。
約100μm厚の2軸延伸ポリプロピレンフィルムを用意し、その片面に上記のようにして調製した塗工溶液をバーコータで塗布し、80℃の熱風オーブン中で加熱乾燥し、反応硬化させた。約60μmの厚さをもった基材(皮膜)が得られた。次いで、得られた基材の上に約25μm厚の着色層及び約45μm厚のクリア層を順次積層した。着色層及びクリア層は、それぞれ、前記実施例1で使用したものと同じ塗工溶液を使用して、上記した基材の作製方法に準じて成膜した。基材、着色層及びクリア層からなる3層複合フィルムが得られた。
上記のようにして3層複合フィルムを作製した後、別に用意しておいた約120μm厚の2軸延伸PETライナー(シリコーン剥離処理済み)の上に前記実施例1で使用したものと同じ感圧接着剤溶液を上記した基材の作製方法に準じて塗布し、乾燥した。
得られた約35μm厚の感圧接着剤層の上に上記のようにして作製した3層複合フィルムをその基材の裏面が感圧接着剤層に密着するように積層した。ライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)が得られた。
比較例11
本例では、比較のため、約50μm厚の2軸延伸PETライナー(東レ社、商品名:T60)を用意し、基材として使用した。
本例では、比較のため、約50μm厚の2軸延伸PETライナー(東レ社、商品名:T60)を用意し、基材として使用した。
基材の片面にコロナ放電処理を施した後、約25μm厚の着色層及び約45μm厚のクリア層を順次積層した。着色層及びクリア層は、それぞれ、前記実施例1で使用したものと同じ塗工溶液を使用して、上記した基材の作製方法に準じて成膜した。基材、着色層及びクリア層からなる3層複合フィルムが得られた。
上記のようにして3層複合フィルムを作製した後、別に用意しておいた約120μm厚の2軸延伸PETライナー(シリコーン剥離処理済み)の上に前記実施例1で使用したものと同じ感圧接着剤溶液を上記した基材の作製方法に準じて塗布し、乾燥した。
得られた約35μm厚の感圧接着剤層の上に上記のようにして作製した3層複合フィルムをその基材の裏面が感圧接着剤層に密着するように積層した。ライナー付きの4層複合フィルム(装飾フィルム)が得られた。
試験例3
前記実施例20及び21、比較例9〜11で作製した合計5種類の装飾フィルムについて、前記試験例1に記載の手順で耐傷付き性及び三次元曲面追従性を評価した。
[耐傷付き性の評価]
前記試験例1に記載の手法に従い、それぞれの装飾フィルム(ライナー付きの4層複合フィルム)からPETライナーを剥離した後、表面が平滑なアルミニウム板に基材側を圧着した。試料の完成後、それぞれの試料の表面を芯硬度9H〜6Bの鉛筆で引っかき、5回の引っかきのうちフィルムの破れ(○)が3回以上である最も高い芯硬度をもって鉛筆引っかき値(判定レベル)とした。下記の第6表に記載するような評価結果が得られた。
試験例3
前記実施例20及び21、比較例9〜11で作製した合計5種類の装飾フィルムについて、前記試験例1に記載の手順で耐傷付き性及び三次元曲面追従性を評価した。
[耐傷付き性の評価]
前記試験例1に記載の手法に従い、それぞれの装飾フィルム(ライナー付きの4層複合フィルム)からPETライナーを剥離した後、表面が平滑なアルミニウム板に基材側を圧着した。試料の完成後、それぞれの試料の表面を芯硬度9H〜6Bの鉛筆で引っかき、5回の引っかきのうちフィルムの破れ(○)が3回以上である最も高い芯硬度をもって鉛筆引っかき値(判定レベル)とした。下記の第6表に記載するような評価結果が得られた。
[三次元曲面追従性の評価]
前記試験例1に記載の手法に従い、試験片を基材側を下にして塗装板の水平面に貼り付け、さらに塗装板の凹部に試験片を押し込むようにして、凹部の湾曲面に対して沿うように試験片を貼り付けていった。実施例20及び21ならびに比較例9及び10の装飾フィルムは、それぞれ、切れや割れ等の不具合を生じることなく凹部の湾曲面に密着させて貼り付けることができた。しかし、PETフィルムを基材に使用した比較例11の装飾フィルムだけは、硬くて伸びがないため、凹部の湾曲面に追従させることができなかった。
総合判定
下記の第7表は、上記したすべての実施例及び比較例の耐傷付き性及び三次元曲面追従性の評価結果から総合判定を行った結果をまとめたものである。
前記試験例1に記載の手法に従い、試験片を基材側を下にして塗装板の水平面に貼り付け、さらに塗装板の凹部に試験片を押し込むようにして、凹部の湾曲面に対して沿うように試験片を貼り付けていった。実施例20及び21ならびに比較例9及び10の装飾フィルムは、それぞれ、切れや割れ等の不具合を生じることなく凹部の湾曲面に密着させて貼り付けることができた。しかし、PETフィルムを基材に使用した比較例11の装飾フィルムだけは、硬くて伸びがないため、凹部の湾曲面に追従させることができなかった。
総合判定
下記の第7表は、上記したすべての実施例及び比較例の耐傷付き性及び三次元曲面追従性の評価結果から総合判定を行った結果をまとめたものである。
なお、上記の第7表において、「総合判定」は、同一の基材を使用した場合に、基材に配合された充填材の量が0(ゼロ)であった時に対して、耐傷付き性(鉛筆引っかき値)が向上しており、かつ三次元曲面追従性の評価が、○(供試フィルムを凹部に圧着でき、かつ凹部の湾曲面に追従させ貼付できたもの)であった装飾フィルムを“良い”と判定し、その他の装飾フィルムを“悪い”と判定した。本発明による装飾フィルムの場合、いずれも“良い”の判定を得ることができた。
1…基材
2…着色層
3…トップコート層
4…感圧接着剤層
10…装飾フィルム
20…塗装板
21…凹部
2…着色層
3…トップコート層
4…感圧接着剤層
10…装飾フィルム
20…塗装板
21…凹部
Claims (22)
- 基材と、その基材の表面に少なくとも部分的に形成された着色層と、前記基材の裏面に形成された感圧接着剤層とを含む装飾フィルムであって、前記基材に、その全量を基準にして15〜70重量%の量で硬質充填材の微粒子が配合されていることを特徴とする装飾フィルム。
- 前記硬質充填材の微粒子が、前記基材の全量を基準にして30〜50重量%の量で配合されていることを特徴とする請求項1に記載の装飾フィルム。
- 前記硬質充填材が、炭酸カルシウム、タルク及びホウ酸アルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも1種類の無機材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の装飾フィルム。
- 前記硬質充填材が、ステンレス鋼及びニッケルからなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の装飾フィルム。
- 前記硬質充填材の微粒子の粒径が、11μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記基材が、反応性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂又はポリオレフィン樹脂からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記ポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレン、ポリエチレン、サーモプラスチックオレフィン、アイオノマー、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体又はエチレン/酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の装飾フィルム。
- 前記基材の厚さが、10〜1,000μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記基材の厚さが、30〜200μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記着色層が、印刷、転写、蒸着、フィルム貼付、バーコート又はスプレー塗装によって形成されたものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記着色層の厚さが、1〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記着色層の厚さが、5〜100μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記感圧接着剤層が、アクリル系粘着剤からなることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記感圧接着剤層の厚さが、5〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記感圧接着剤層の厚さが、20〜100μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 着色層の上にさらにトップコート層を有することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記トップコート層がウレタン樹脂からなることを特徴とする請求項16に記載の装飾フィルム。
- 前記トップコート層のウレタン樹脂が2液型ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項17に記載の装飾フィルム。
- 前記トップコート層の厚さが、1〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項16〜18のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記トップコート層の厚さが、5〜100μmの範囲であることを特徴とする請求項16〜19のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- キャリヤフィルムをさらに有していることを特徴とする請求項16〜20のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
- 前記感圧接着剤層を介して自動車の車体もしくは外装部品に貼付されることを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の装飾フィルム。
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