JP2005205753A - 揺動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンクリート二次製品を製造する際に、流動性の異なる生コンクリートに対処できる揺動装置を提供する。
【解決手段】 型枠50を搭載する台盤30を水平方向に大きな振幅と長い周期で揺動するエアーシリンダ13と、上下方向に短い振幅と短い周期で振動するバイブレータ80とを備えた揺動装置1を提供する。長周期の振動を与えるエアーシリンダ13と、短周期の振動を与えるバイブレータ80とを独立して設けることにより、長周期の振動と短周期の振動を並列に加えたり、段階的に加えたりすることが可能となり、型枠50に注入される生コンクリートの流動性により様々なパターンで振動を型枠50に加えることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、型枠を用いてコンクリート二次製品を製造する際に、型枠を対象物として揺れ動かすのに適した装置に関するものである。
型枠を用いて様々な形状のコンクリート二次製品を製造する際、生コンクリートを投入あるいは注入する間および/または投入した直後に、型枠を短い周期で小刻みに振動させて、締め固める作業が行われる。この作業は、生コンクリートを型枠の隅々までいきわたらせたり、生コンクリート内に巻き込まれた空気を放出するなどの目的を有する。
特開平10−315210号公報
バイブレータと称される小刻みな振動を与えて型枠を振動させる装置に代わり、コンクリートが注入された型枠を適当な方向に駆動して、適当な振幅と周期で揺れ動かす振動装置が登場している。本明細書においては、いわゆるバイブレータと称される短い周期、すなわち高速で、小さな振幅、すなわち小刻みに型枠を振動させる、あるいは震動させる、振動装置に対して、目で見て振幅の大小が把握できる程度に揺れ動かす、あるいは振動させる装置を、上記のバイブレータと区別するために揺動装置と称される場合もある。
流動性の高いコンクリートは、高周波の振動を与えなくても、型枠を低周波、たとえば、1〜数rpsの振動で揺れ動かすことで、型枠に充填させることが可能となっている。例えば、コンクリート分散力の優れた高性能減水剤を用いることにより、低水分でも流動性の高いコンクリートが得られる。また、コンクリート内の水分が凍結して強度が劣化する凍結融解による害(凍害)を防止するためにはコンクリート中に十分な量の連行空気泡を導入し、自由水の凍結による大きな膨張圧を緩和することが望ましいとされており、小刻みな震動は、巻き込み空気をコンクリート二次製品から放出すると共に連行空気も放出しやすいので、巻き込み空気を放出し、かつ、連行空気をコンクリート二次製品の中に均等に分散させるためには、コンクリートが注入された状態の型枠を比較的大きな振幅(ストローク)と適当な周期(速さ)で振動させる(揺れ動かす)ことが望ましい。
その一方で、生コンクリート内の水分量を所望の値にすることは難しい作業であり、水分量の影響は生コンクリートの流動性に顕著に表れる。例えば、生コンクリートの骨材として砂利を用いる場合、砂利の表面水に応じて適度の水を加えることになるが、表面水を的確に判断することは難しく、水分が多すぎればコンクリートの強度が低下するし、低すぎれば流動性が低くなり型枠の角までコンクリートを詰めることが難しくなる。また、生コンクリート内の水分量は時間と共に変化する。コンクリート二次製品の強度を考えると、生コンクリート中の水分量は多すぎるよりは、少ない位が安全であるが、生コンクリートの流動性が低下すると低周波あるいは長周期の振動では型枠の隅々まで充填することが難しくなる。
そこで、本発明においては、流動性の高い高スランプのコンクリートであっても、流動性の低い低スランプのコンクリートであっても、二次製品を製造する型枠の隅々までコンクリート(生コンクリート)を行き渡らせ、ジャンカの発生がなく、さらに、耐凍害特性の高いコンクリート二次製品を製造する方法および揺動装置を提供することを目的としている。
本発明においては、コンクリートを充填した型枠などの対象物を搭載可能な台盤と、その台盤を、第1の振幅および第1の周期で揺動させる第1のアクチュエータと、台盤を、第1の振幅よりも小さな第2の振幅および第1の周期よりも短い第2の周期で振動させる第2のアクチュエータとを有する揺動装置を提供する。低周波数で振幅の大きな振動あるいは揺動を発生する第1のアクチュエータと、高周波数で振幅の小さな振動を発生する第2のアクチュエータとを独立して設けることにより、型枠に対して第1のアクチュエータによる揺動と、第2のアクチュエータによる振動とを独立に加えることができる。すなわち、本発明においては、型枠を用いてコンクリート二次製品を製造する製造方法であって、台盤の上に、コンクリートが注入された型枠を搭載し、台盤を、第1のアクチュエータにより、第1の振幅および第1の周期で揺動することにより、型枠を揺動する第1の工程と、台盤を、第2のアクチュエータにより、第1の振幅よりも小さな第2の振幅および第1の周期よりも短い第2の周期で振動することにより、型枠を振動する第2の工程とを独立して行うことができる製造方法を提供できる。
型枠に対して長周期の揺動を加える第1の工程と、短周期の振動を加える第2の工程とを独立して制御できるので、そのときに用意された生コンクリートの流動性により、第1の工程あるいは第2の工程を選んで型枠に振動を加えることができる。また、第1の工程と第2の工程とをこの順番で、あるいは逆の順番で加えることにより、流動性が多少低い生コンクリートであってもジャンカの発生を防止できると共に、生コンクリート内の空気が必要以上に放出されることを防止できる。このため、表面の精度が高く、さらに、耐凍害特性が高く、強度も高いコンクリート二次製品を製造できる。また、第1の工程と第2の工程とを並列に行うことも可能であり、型枠に長周期の振動を加える第1の工程の中で、部分的に、短周期の振動を加える第2の工程を並列に行うことも可能である。この製造方法は、基本的には型枠に長周期の振動あるいは揺動を加えることにより、耐凍害性能の高いコンクリート二次製品を製造可能とすると共に、第1の工程と並列して、部分的に短周期の振動を加えることにより、型枠を振動する時間を延ばさずに、流動性の低い生コンクリートを使用している場合でもジャンカのない、品質の高いコンクリート二次製品を製造することができる。
第1の工程において長周期の揺動は、型枠に対してコンクリートが安定して保持されるように、台盤を水平な方向、すなわち、水平な面内で往復動することによって加えることが好ましく、第1のアクチュエータの好適なものはエアーシリンダまたはオイルシリンダである。これに対し、第2の工程において短周期の振動は、第1の方向と異なる方向に加えることが望ましく、台盤を垂直あるいは鉛直な方向、すなわち、垂直な面内で往復動することが好ましい。第2のアクチュエータの好適なものは、回転軸に対して偏心した位置にある錘を回転駆動するモータである。モータは台盤に搭載することが可能であり、モータが搭載された台盤を、基盤に対してシリンダで往復動することにより、第1の工程と第2の工程とを、独立して、また、自由に組み合わせて行うことができる。
さらに、長周期の振動は、型枠の形状により方向を調整することが望ましく、型枠を台盤に搭載するときに適当な方向を向くようにしても良いが、第1のアクチュエータにより台盤を第1の方向に往復動し、さらに、第1の方向と異なる水平な第3の方向に往復動する第3のアクチュエータを設けることにより、型枠を搭載する方向に関わらず、型枠の形状により最適な方向に揺動することが可能となる。
このように、本発明においては、台盤に搭載された型枠に対して長周期の振幅の大きな振動を加える第1のアクチュエータと、短周期の振幅の小さな振動を加える第2のアクチュエータとを独立して備えた揺動装置を提供している。したがって、型枠に対して種類の異なる振動を独立して与えることができ、微妙な水分量により流動性が異なる条件の生コンクリートであっても、ジャンカがなく、また、十分な量の連行空気泡を導入した状態の耐凍害性能の高いコンクリート二次製品を製造し、提供することができる。
図1に、本発明の揺動装置の一例を示してある。この揺動装置1は、床あるいは土間2に設置できる第2の基盤(ベース)20と、この第2の基盤20の上で水平なY方向(第2の方向)に往復動する第1の基盤(ベース)10と、この第1の基盤10の上でY方向と垂直な水平方向のX方向(第1の方向)に往復動する台盤30とを備えている。さらに、台盤30は、裏面に設置されたバイブレータにより上下方向(Z方向)に振動するようになっている。台盤30はほぼ正方形のプレート材により構成されており、その表面31に型枠50の動きを止めるストッパー35が配置されている。台盤30は、第1の基盤10に配置された車輪の列に支持されており、X方向に駆動力が働くとガイド11に沿ってX方向に往復動する。台盤30の下側には、第1の基盤10に対して台盤30をX方向に往復動するためのエアーシリンダとコイルバネが配置されている。さらに、第1の基盤10は、第2の基盤20に配置された車輪の列に支持されており、Y方向に駆動力が働くとガイド21に沿ってY方向に往復動する。第1の基盤10の下側には、第2の基盤20に対して第1の基盤10をY方向に往復動するためのエアーシリンダとコイルバネが配置されている。第2の基盤20には、さらに、制御パネル60が取り付けられており、各々のエアーシリンダに対し、適当な圧力の圧縮空気を適当な時間だけ供給することにより台盤30の動きを制御する。
本図に示した型枠50は、側溝の蓋59を成型するものであり、本図のY方向に延びた型枠台51の上に、複数の蓋59を成型するための複数の小型枠52がY方向に積み重ねられた構成となっている。型枠50の長手方向Yの両側の型枠台51の下には、チャンネル材によりX方向に延びた脚部55が設けられており、脚部55から内側に向かってY方向に延びたロック用の部材56が取り付けられている。揺動装置1の台盤30のストッパー35は、図面の手前に配置された低い第1のストッパー35aと、図面の奥の側に配置された高い第2のストッパー35bから構成されている。
図2に、型枠50が揺動装置1にセットされた状態を示してある。フォークリフトなどで型枠50を持ち上げ、手前から型枠50を台盤30に搬入して設置するときに、後方の第2のストッパー35bに型枠底面のロック用の部材56が当たる位置まで型枠50を搬入し、その位置で下に下ろして脚部55により台盤30の上に型枠50が支持されると、ロック部材56は、第1のストッパー35aと第2のストッパー35bとの間に入り、型枠50がX方向にずれ動くのを防止する。さらに、ストッパー35aおよび35bは、脚部55に当たるので、型枠50がY方向にずれ動くのも防止される。
図3に、揺動装置1をY方向から見た構成を、断面により模式的に示してある。また、図4に、揺動装置1をX方向から見た構成を、断面により模式的に示してある。まず、台盤30の裏面に、台盤30を上下方向に振動するためのバイブレータ80が取り付けられている。このバイブレータ80は、回転軸82が水平方向(Y方向)を向くように台盤30に取り付けられたモータ81と、回転軸82に対して偏心した位置に錘83が取り付けられた振動板84とを備えている。したがって、モータ81が回転すると、錘83が回転軸82に対して垂直な面内で回転するので、その反動としてモータ81が垂直な面内を回転するように動き、その動きが振動として台盤30に伝達される。このバイブレータ80においては錘83がX−Z面内を回転するので、台盤30をX方向およびZ方向にモータ81の回転速度で微小変動するような振動が台盤30に加わる。この振動の周波数H2はモータ81の回転速度程度であり、数10rps程度あるいはそれ以上になる。したがって、周期T2は、数10分の1秒程度と短い。また、振幅W2は振動板84の半径程度であるので、数cmから10数cm程度である。台盤30はX方向には輪列12により移動できるように支持されており、台盤30は振動可能な状態になっている。しかしながら、後述するエアーシリンダ13とコイルバネ14によりX方向の動きが規制されており、バイブレータ80による上記のような短周期で小さな振幅の振動は台盤30の主に上下方向に加わり、型枠50を上下方向に高い周波数で駆動する。
さらに、図4に示すように、第1の基盤10は、台盤30がX方向に移動できるように支持する車輪列12と、台盤30をX方向にガイドする第1のガイド11とを備えている。また、図3に示すように、第1の基盤10は、台盤30をX方向に動かすエアーシリンダ13と、エアーシリンダ13と直線的に対向するように配置されたコイルバネ14とを備えている。
エアーシリンダ13とコイルバネ14とは、台盤30の裏側に固定された駆動部材15を挟んで配置されており、エアーシリンダ13の一方の端13aは駆動部材15に取り付けられ、他方の端13bは第1の基盤10のフレーム16に取り付けられている。コイルバネ14の一方の端14aは駆動部材15に取り付けられ、他方の端14bは第1の基盤10のフレーム16に取り付けられている。コイルバネ14の取り付け位置は、エアーシリンダ13が中立のときに自然長になるように設定されている。したがって、エアーシリンダ13に圧縮空気が供給されて、シリンダ13から突き出たアーム13cが伸び縮みすると、台盤30はコイルバネ14を伸び縮みさせながら、第1の基盤10に対してX方向に往復動する。エアーシリンダ13による振動は、周波数H1が1〜数rps程度であり、周期T1は1秒前後と長い。また、振幅W1はエアーシリンダ13のサイズによるが数10cmから1m程度である。したがって、エアーシリンダ13は本発明の第1のアクチュエータに対応し、バイブレータ80が第2のアクチュエータに対応する。エアーシリンダ13による揺動(振動)の周期T1および振幅W1と、バイブレータ80による振動の周期T2および振幅W2とを比較すると、振動の周期T2は、揺動の周期T1に対して1桁程度は小さく、短周期の動きである。また、振動の振幅W2も、揺動の振幅W1に対して1桁程度は小さく、動く範囲も小さい。
図3に示すように、第2の基盤20は、第1の基盤10のフレーム16がY方向に移動できるように支持する車輪列22と、第1の基盤のフレーム16をY方向にガイドする第2のガイド21とを備えている。また、図4に示すように、第2の基盤20は、第1の基盤10のフレーム16をY方向に動かすエアーシリンダ23と、エアーシリンダ23と直線的に対向するように配置されたコイルバネ24とを備えている。エアーシリンダ23とコイルバネ24とは、第1の基盤のフレーム16に固定された駆動部材25を挟んで配置されており、エアーシリンダ23とコイルバネ24の一方の端は駆動部材25に取り付けられ、他方の端は第2の基盤20のフレーム26に取り付けられている。したがって、エアーシリンダ23に圧縮空気を供給して駆動すると、第1の基盤10はコイルバネ24を伸び縮みさせながら、第2の基盤20に対してY方向に往復動する。第2の基盤20のフレーム26の下側には装置1の全体を支持する脚部29が設けられている。
第1の基盤10のエアーシリンダ13とコイルバネ14とにより台盤10を往復動する動きと、第2の基盤20のエアーシリンダ23とコイルバネ24とにより第1の基盤20を往復動する動きは基本的に同じであり、バイブレータ80の振動に対して、1桁程度長い周期と、1桁程度長い振幅の動きとなる。さらに、上述したエアーシリンダ13とコイルバネ14の組み合わせの駆動系(第1の駆動系)18と、エアーシリンダ23とコイルバネ24の組み合わせの駆動系(第2の駆動系)28とが上下に90度の角度を成して積層された構成になっている。さらに、制御装置60は、第1の駆動系18のエアーシリンダ13の振幅および周期をソレノイドバルブ(電磁弁)とタイマーにより切り替えられる制御手段と、第2の駆動系28のエアーシリンダ23の振幅と周期をソレノイドバルブおよびタイマーにより切り換えられる制御手段とを備えており、X方向およびY方向の振幅(ストローク)と周期(速度)を制御でき、さらに、エアーシリンダ13および23の振動の位相差も自由にセットすることができる。
したがって、この揺動装置1は、第1の駆動系18を単独に稼動させて、台盤30をX方向に動かすことができ、また、第2の駆動系28を単独に稼動させて、台盤30をY方向に動かすことができる。さらに、第1の駆動系18と第2の駆動系28を同時に稼動させて、X方向およびY方向以外の、台盤30をX−Y平面のいずれの方向にも動かすことが可能であり、X−Y平面内で、台盤30を円形または楕円形の軌跡を描くように動かすことも可能である。さらに、台盤30を右旋回させることも左旋回させることも可能である。
図5に、揺動装置1を用いて、コンクリート二次製品を製造するいくつかの例を示してある。図5(a)は、台盤30に対象物としてコンクリートが注入された型枠50を乗せて、台盤30をX方向に動かす例である。型枠50で成型するコンクリート二次製品が、蓋のように、X方向に基本的に長い形状のコンクリート二次製品を製造するのに適している。図5(b)は、台盤30により型枠50aをY方向に動かす例であり、型枠50aで成型するコンクリート二次製品が側溝用ブロックのように、Y方向に基本的に長い形状のコンクリート二次製品を製造するのに適している。
図5(c)は、台盤30により型枠50bをX−Y平面内で、X方向あるいはY方向以外に、斜め、円形あるいは楕円形といった異なった軌跡に沿って動かす例である。型枠50bで成型するコンクリート二次製品が、ボックス用のブロックなどのように、四方に側壁があるような箱型のコンクリート二次製品を製造するのに適している。第1の駆動系18と第2の駆動系28との振動の位相差を0、90、180、270度にセットし、振幅を変えることによりX−Y座標を斜めに動くいずれの方向にも台盤30を動かすことができる。また、このように、第1の駆動系18と第2の駆動系28との振動の位相差を上記以外にセットし、振幅を変えることにより、円形、楕円形さらに回転方向を変えて、台盤30を動かすことができる。このように、本例の揺動装置1は、1つの装置により、X−Y面内のいずれの方向にも、また、楕円や円を描くようにも型枠を揺れ動かすことができ、様々な形状のコンクリート二次製品の製造に使用することができる。
コンクリート二次製品を製造する過程において、型枠に注入されるコンクリートが高スランプで、その流動性が高い場合は、揺動装置1の第1の駆動系18および/または第2の駆動系28を用いて型枠に対して長周期の振動を与えることが望ましい。そして、型枠の振動方向は、型枠の面に沿った方向であることが望ましい。型枠内でコンクリートの移動距離が大きくなるので、気泡径の大きな巻き込み空気を除去し、気泡径の小さな連行空気をコンクリート内に分散させることにより、強度が高く、耐凍害性能の高いコンクリート二次製品を提供できる。また、滑らかな型枠の面に沿ってコンクリートが動くことになるので、型枠の面に沿った部分、すなわち、コンクリート二次製品の表面あるいは外面が、打ち込み面を除き、さらにスムーズに仕上がる。したがって、本発明の揺動装置1により、表面が気泡によりあばたにならないだけではなく、金こて仕上げをしたような滑らかな表面を備えたコンクリート二次製品を提供できる。
一方、型枠に注入されるコンクリートが低スランプで流動性が低い場合は、長周期の振動だけでは、型枠の隅々までコンクリートを充填することが難しい。しかしながら、揺動装置1のバイブレータ80を用いて短周期の振動を加えることにより、型枠の隅々までコンクリートを充填することができ、型枠の隅に大きな気泡が残らないようにすることができる。したがって、ジャンカの発生を防止でき、流動性が低いコンクリートであっても型枠の形状に沿った所望の形状のコンクリート二次製品を製造することができる。
型枠に注入される生コンクリートの流動性は、水分量に大きく影響されるが、上述したように骨材となる砂利等の表面水により水分量が変動する。また、水分を調整した生コンクリートであっても、時間と共に水分量は変動する。一方、水分量は多すぎると流動性が高くなりすぎると共に、製造されるコンクリート二次製品の強度が低下する要因ともなるので、水分量を高くすることは望ましくない。このような条件において、本例の揺動装置1は、流動性が若干高い状態の生コンクリートに対しては、型枠に生コンクリートを注入した直後にバイブレータ80により短周期の振動を加えることにより流動性の低下によるジャンカなどの不具合を未然に防止することができる。
型枠に対して数段階に分けて生コンクリートを注入することにより、振動あるいは揺動により型枠から生コンクリートが流れ出すことを防止できる。バイブレータ80による短周期の振動は、型枠の隅にコンクリートが流れ込む、注入の初期の段階で加えることが特に望ましい。また、揺動装置1は、長周期の振動を加える第1の駆動系18および第2の駆動系28と、短周期の振動を加えるバイブレータ80とが独立して用意されているので、コンクリートを型枠に注入するどの段階においても、長周期の振動と、短周期の振動とを独立して加えることができる。したがって、本例の揺動装置1により、注入の初期の段階で、型枠に対し短周期の振動を加え、後の段階で長周期の振動を加える製造方法、全段階において、短周期の振動と長周期の振動とを同時に加える製造方法、注入初期の段階では短周期の振動と長周期の振動とを同時に加え、後の段階では長周期の振動だけを加える製造方法など、型枠に注入される生コンクリートの流動性、型枠の形状などに応じて様々なパターンで振動を加えることが可能となる。
このため、本発明の揺動装置を用いてコンクリート二次製品を製造することにより、種々の理由によってコンクリートの水分量にばらつきが発生しても品質の安定したコンクリート二次製品を容易に製造することが可能となる。そして、流動性の低いコンクリートの場合であっても、短周期で高周波数の振動を長周期で低周波数の振動に加えて利用することにより、長周期の振動(揺動)を型枠に加えて生コンクリートを締め固めることができる。したがって、流動性の低いコンクリートが使用される場合でも、上記にて説明した長周期の振動を与えるメリット、すなわち、強度が高く、耐凍害性能が高く、さらに、滑らかな型枠の面に沿った表面あるいは外面の整ったコンクリート二次製品を提供できる。
なお、上記では、XおよびY方向の2系統の駆動系を備えた二次元の揺動装置を例示しているが、XまたはY方向の1系統の駆動系を備えた揺動装置も本発明に含まれる。さらに、上記の例では、長周期の揺動を加えるアクチュエータとしてエアーシリンダを用いているが、これに限らない。例えば、アクチュエータはモータであっても良いが、振幅や周波数を変える機構が複雑になり、設置方法や重量の点からもシリンダ型のアクチュエータが適している。エアーの代わりにオイルの圧力で動作するオイルシリンダであっても良い。しかしながら、動作用のオイルを制御するオイルユニットが必要となる点、本発明の揺動装置では、それほど大きな駆動力が要求されない点を考えると、最も簡単に入手でき、使い勝手も良い圧縮空気を用いたエアーシリンダが本発明の揺動装置には最適である。また、弾性的な支持手段としてコイルバネを上記の例では使用しているが、板バネなどの他の弾性支持手段であっても良い。しかしながら、ある程度の移動量(偏差)あるいはストロークが確保でき、強度も十分に高い点では、コイルバネが最も本発明の揺動装置に適している。
また、上記では、単独に設置され、型枠がフォークリフトなどで搭載されるタイプのスタンドアロン型の揺動装置を示しているが、本発明の揺動装置はコンクリート二次製品の製造ラインに設置することも可能である。図6(a)に示すように、ローラコンベア71を用いて形成された製造ライン70の途中に揺動装置1を設置し、台盤30にもローラコンベア71を設けて型枠50を移動可能とすることにより、製造ライン70に揺動装置1を組み込むことができる。そして、図6(b)に示すように、型枠50を振動および/または揺動する場合は、台盤30からストッパー35xが上方に突き出て型枠50の台51を掴んだり、台51と係合することにより台盤30に型枠50を固定し、台盤30を所望の方向あるいは軌跡を描くように振動させて、型枠50を揺れ動かすことができる。本発明の揺動装置は、揺動装置の向きを変えずに型枠の振動方向を自由に設定でき、さらに、流動性の低いコンクリートに対しては高周波の振動も与えることができる。したがって、ラインで製造するコンクリート二次製品の型枠の形状だけではなく、そのときに型枠に注入される生コンクリートの状態に合わせて、振動方向を変えたり、振動の周波数を変えることが可能であり、所望の品質を備えたコンクリート二次製品を容易に量産することが可能となる。
本発明の揺動装置の概要を示す図である。 図1に示す揺動装置に型枠を搭載した状態を示す図である。 図1に示す揺動装置をY方向から見た概略構造を断面により示す図である。 図1に示す揺動装置をX方向から見た概略構造を断面により示す図である。 揺動装置の動作例を示す図である。 揺動装置がラインに組み込まれた例を示す図である。
符号の説明
1 揺動装置
10 第1の基盤、18 第1の駆動系
20 第2の基盤、28 第2の駆動系
30 台盤
50 型枠
80 バイブレータ

Claims (8)

  1. 対象物を搭載可能な台盤と、
    その台盤を、第1の振幅および第1の周期で揺動させる第1のアクチュエータと、
    前記台盤を、前記第1の振幅よりも小さな第2の振幅および前記第1の周期よりも短い第2の周期で振動させる第2のアクチュエータとを有する揺動装置。
  2. 請求項1において、前記第1のアクチュエータは、前記台盤を水平な方向に揺動し、前記第2のアクチュエータは、前記台盤を垂直な方向に振動する、揺動装置。
  3. 請求項2において、前記第1のアクチュエータは前記台盤を第1の方向に往復動し、さらに、前記第1の方向と異なる水平な第2の方向に往復動する第3のアクチュエータを有する揺動装置。
  4. 請求項1において、前記第1のアクチュエータはシリンダであり、前記第2のアクチュエータは回転軸に対して偏心した位置にある錘を回転駆動するモータである、揺動装置。
  5. 型枠を用いてコンクリート二次製品を製造する製造方法であって、
    台盤の上に、コンクリートが注入された前記型枠を搭載し、前記台盤を、第1のアクチュエータにより、第1の振幅および第1の周期で揺動することにより、前記型枠を揺動する第1の工程と、
    前記台盤を、第2のアクチュエータにより、前記第1の振幅よりも小さな第2の振幅および前記第1の周期よりも短い第2の周期で振動することにより、前記型枠を振動する第2の工程とを有する製造方法。
  6. 請求項5において、前記第1のアクチュエータは、前記台盤を水平な方向に揺動し、前記第2のアクチュエータは、前記台盤を垂直な方向に振動する、製造方法。
  7. 請求項5において、前記第1の工程と第2の工程とを並列に行う、製造方法。
  8. 請求項5において、前記第1の工程の中で、部分的に前記第2の工程を並列に行う、製造方法。
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