JP2005204395A - ノイズ低減装置及び電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノイズ低減回路部の増幅回路専用の直流電源回路を設けずに、簡素な構成にする。
【解決手段】 整流平滑回路部2から増幅回路22に電源電流を供給し、その電流を供給するためのラインL1,L2を、零相変流器21の磁芯21aの孔に、ラインE1,E2、検出巻線とともに貫通させる。零相変流器21において、ラインE1,E2に流れるノイズによる漏れ電流と、接地ラインに流れるノイズ電流とは、キャンセルされる。このため、交流電源5側から電力変換装置に流入する漏れ電流は、ほぼ零になり、零相変流器21の後段の整流平滑回路部2が生成した直流電圧を増幅回路22に供給することができ、しかも増幅回路22の増幅度を正確に1にすることができる。そして、零相変流器21の前段の交流電源5側に直流電源を設ける必要がなくなり、簡易な構成とすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、簡素な構成にすることが可能なノイズ低減装置及び電力変換装置に関するものである。
従来より、電力変換装置には、交流電源線から伝播する漏れ電流を検出し、検出した漏れ電流に基づいて補償電流を生成して、漏れ電流を相殺する方向に、接地ラインに供給することにより、ノイズを低減するノイズ低減装置を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
従来の電力変換装置を図30に示す。かかる従来の電力変換装置は、ノイズフィルタ部61と、整流平滑回路部62と、電力変換回路部63と、ノイズ低減回路部64と、定電圧回路部65と、からなる。ノイズ低減装置としてのノイズ低減回路部64は、零相変流器66と、増幅器67と、コンデンサC61と、からなる。
このように構成された電力変換装置において、整流平滑回路部62は、交流電源68からノイズフィルタ部61を介して供給された交流電圧を整流、平滑化して直流電圧を生成する。
電力変換回路部63は、整流平滑回路部62が生成した直流電圧を電圧変換して、負荷R60に直流電圧を印加する。
電力変換回路部63で発生したノイズによる電流は、容量C62を介して接地ラインへと流れ、交流電源68から一対の電源線を伝播して電力変換装置に流れ込む。
ノイズ低減回路部64の零相変流器66は、このノイズによる漏れ電流を検出する。
定電圧回路部65は、増幅器67に電源電圧を供給する直流電源回路であり、ノイズフィルタ部61の出力端で交流電圧を取得して、整流、平滑化して直流電圧を生成する。
増幅器67は、定電圧回路部65によって直流電圧が印加されて、零相変流器66が検出した漏れ電流を増幅し、増幅した電流を補償電流として、漏れ電流を相殺するように、コンデンサ61を介して接地ラインに供給する。漏れ電流が相殺されれば、ノイズも低減される。
このノイズ低減回路部64は、零相変流器66が検出した漏れ電流に対応する補償電流を、漏れ電流の検出点よりも交流電源68側の接地ラインに供給するように構成されている。
そして、ノイズ低減回路部64の増幅器67は、増幅度が正確に1となるように構成され、増幅器67が零相変換器66よりも交流電源68側に配置されている。これにより、漏れ電流の電流値と補償電流の電流値とが等しくなり、漏れ電流が低い増幅度で相殺される。従来のノイズ低減装置を備えた電力変換装置は、このようにして、交流電源からのコモンモードノイズを低減させている。
特開2003−174777号公報(第6頁−第9頁、図1)
しかし、従来の電力変換装置は、零相変流器66よりも交流電源68側から増幅器67に供給する電源電圧を生成するように構成されていた。これは、漏れ電流の検出点と補償電流の注入点との位置関係(零相変流器66と増幅器67との位置関係)から、増幅器67の増幅度を正確に1にするためである。
このため、従来の電力変換装置では、整流平滑回路部62で直流電圧を生成しているにもかかわらず、増幅器67に電源電圧を供給する直流電源としての定電圧回路部65が必要となり、部品点数が増えてしまう。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、簡素な構成にすることが可能なノイズ低減装置及び電力変換装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るノイズ低減装置は、
所定の電源からの電力供給用の一対の電源線に伝播するノイズを低減するノイズ低減装置であって、
前記一対の電源線から接地線に漏れる漏れ電流を検出する漏れ電流検出部と、
前記漏れ電流検出部よりも前記電源側に配置されて所定の直流電源から電流供給線を介して電流が供給され、前記漏れ電流検出部が検出した漏れ電流を増幅し、増幅した電流を前記漏れ電流を相殺するための補償電流として、前記接地線に供給する増幅部と、を備え、
前記漏れ電流検出部は、孔を有する磁芯に前記一対の電源線と前記漏れ電流を検出する検出巻線とを巻き回す変流器からなり、
前記電流供給線を前記変流器に巻き回させた、
ことを特徴とする。
前記漏れ電流検出部は、前記一対の電源線と、前記検出巻線と、前記電流供給線とが、前記変流器の磁芯の孔にそれぞれ一回のみ貫通する構成を有してもよい。
前記変流器は、前記一対の電源線と前記検出巻線と前記電流供給線との巻数比を1として、前記一対の電源線と前記電流供給線との漏れ電流を検出比1で前記検出巻線に検出するものであってもよい。
前記増幅部は、増幅度を1として前記接地線に供給する電流を増幅するものであってもよい。
前記電流供給線は、負極側の電流供給線と正極側の電流供給線とからなり、
前記増幅部は、
NPNトランジスタと、PNPトランジスタと、
を備え、
前記NPNトランジスタのコレクタは、前記正極側の電流供給線に接続され、前記PNPトランジスタのエミッタは、前記NPNトランジスタのエミッタに接続され、前記PNPトランジスタのコレクタは前記負極側の電流供給線に接続され、前記変流器の検出巻線の一端が前記NPNトランジスタのベース及び前記PNPトランジスタのベースに接続され、前記変流器の検出巻線の他端が前記NPNトランジスタのエミッタ及び前記PNPトランジスタのエミッタに接続され、
前記NPNトランジスタのベース及び前記PNPトランジスタのベースにコンデンサが接続され、前記変流器が検出した漏れ電流を増幅して補償電流として、前記コンデンサを介して前記接地線に供給されるように構成されてもよい。
負極側の電流供給線と正極側の電流供給線とからなる前記電流供給線から電流が供給され、
前記増幅部は、
前記変流器の検出巻線に流れる電流を、前記検出巻線の誘起電圧に基づいて増幅し、第1のインピーダンス素子を介して出力する電流増幅部と、
前記電流増幅部により前記第1のインピーダンス素子に印加される電圧に対応する電圧を第2のインピーダンス素子に印加して、該第2のインピーダンス素子から電流を出力するバッファ増幅部と、を備え、
前記変流器が検出した漏れ電流を増幅して補償電流として、前記第1のインピーダンス素子と第2のインピーダンス素子とのインピーダンスの比に応じた比率で、前記第1のインピーダンス素子と第2のインピーダンス素子とからそれぞれ前記接地線に供給されるように構成されてもよい。
前記電流供給線は、負極側の電流供給線と正極側の電流供給線とからなり、
前記増幅部は、
エミッタが、前記変流器の検出巻線の一端に接続され、コレクタが前記正極側の電流供給線に接続され、コレクタとベースとの間に第1の抵抗が接続されたNPN形バイポーラトランジスタと、
前記NPN形バイポーラトランジスタのベースと前記変流器の検出巻線の他端との間に接続されて、前記NPN形バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を発生させる第1の電圧降下素子と、
エミッタが前記変流器の検出巻線の一端に接続され、コレクタが前記負極側の電流供給線に接続され、コレクタとベースとの間に第2の抵抗が接続されたPNP形バイポーラトランジスタと、
前記PNP形バイポーラトランジスタのベースと前記変流器の検出巻線の他端との間に接続されて、前記PNP形バイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間電圧に相当する電圧降下を発生させる第2の電圧降下素子と、
を備え、
前記第1の電圧降下素子と前記第2の電圧降下素子との接続点に、コンデンサが接続され、前記変流器が検出した漏れ電流を増幅して補償電流として、前記コンデンサを介して前記接地線に供給されるように構成されてもよい。
また、本発明の第2の観点に係る電力変換装置は、
電源からの供給された電力を、所定の電圧の電力に変換して負荷に供給する電力変換部と、
前記電源から前記電力変換部への電力供給用の一対の電源線に伝播するノイズを低減する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のノイズ低減装置と、を備えた、
ことを特徴とする。
前記一対の電源線を介して供給される交流電圧を直流電圧に変換して前記電力変換部に供給する整流平滑部を備え、
前記電流供給線が前記整流平滑部の出力端に接続されて、前記変流器に巻き回された構成を有してもよい。
前記電力変換部は、
補助巻線を有するトランスと、
前記電力変換部の制御を行う制御部と、
前記補助巻線に発生した電圧を整流、平滑化して直流電圧を生成し、生成した直流電圧を出力端から前記制御部に供給する補助電源と、
を備え、
前記電流供給線が前記補助電源の出力端に接続されて、前記変流器に巻き回された構成を有してもよい。
正極側、負極側の2本の前記電流供給線のうちのいずれか1本と一対の電源線のうちのいずれか1本とが線を共有する共有線となり、前記電流供給線が前記変流器に巻き回された構成を有してもよい。
本発明によれば、簡素な構成にすることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る電力変換装置を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
実施形態1に係る電力変換装置の構成を図1に示す。
本実施形態1に係る電力変換装置は、ノイズフィルタ部1と、整流平滑回路部2と、電力変換回路部3と、ノイズ低減回路部4と、を備える。
ノイズフィルタ部1は、コンデンサC1,C2と、チョークコイルL1と、を備えている。
コンデンサC1,C2は、ノーマルモードノイズを減衰させるアクロスザラインコンデンサであり、交流電源5の一対の電源線であるラインE1とE2との間に接続されている。
チョークコイルL1は、コモンモードノイズを減衰させるコモンモードチョークコイルであり、それぞれ、巻き方向を同じにして交流電源5からの交流入力電源線であるラインE1,E2に直列に接続されている。
整流平滑回路部2は、整流回路11と、コンデンサC3と、からなる。
整流回路11は、交流電源5から供給された交流電圧を整流するものであり、ラインE1とラインE2とに接続されている。この整流回路11は、例えば、4つのダイオードからなるブリッジ整流回路によって構成されている。
コンデンサC3は、整流回路11から出力された整流電圧の脈流を平滑化するためのコンデンサであり、コンデンサC3の両端は、整流回路11の出力端に接続されている。
電力変換回路部3は、所定の直流電力を所定の電圧の直流電力に変換し、直流電圧(出力電圧)を負荷R0に供給するものであり、フォワードコンバータによって構成されている。電力変換回路部3は、トランスTと、スイッチング素子Q1と、ダイオードD1,D2と、チョークコイルL2と、コンデンサC4と、制御部31と、補助電源部32と、を備えている。
トランスTは、1次側の電力を2次側へ伝達するためのものであり、1次巻線n1と2次巻線n2とを備えている。1次巻線n1は、スイッチング電流によって電圧を発生させ、トランスTに励磁エネルギを生成するための巻線であり、2次巻線n2は、1次巻線n1で生成された励磁エネルギで電圧を発生させるための巻線である。1次巻線n1の一端は、コンデンサC3の正極(+)側の端子に接続されている。
スイッチング素子Q1は、制御部31から信号S1が供給されて、トランスTの1次巻線n1に流れる電流をスイッチングしてトランスTの1次巻線n1に電圧を誘起させるための素子であり、N型電界効果トランジスタによって構成されている。スイッチング素子Q1のドレインは、トランスTの1次巻線n1の他端に接続され、ソースはコンデンサC3の負極(−)側の端子に接続されている。
ダイオードD1は、スイッチング素子Q1のオン期間で2次巻線n2に発生した電圧で流れる電流を整流するためのダイオードであり、そのアノードは、2次巻線n2の一端に接続されている。
ダイオードD2は、スイッチング素子Q1のオン期間にチョークコイルL2に蓄積された励磁エネルギに従って流れる電流をオフ期間にコンデンサC4の正極(+)側に環流するためのダイオードである。ダイオードD2のアノードは2次巻線n2の他端に接続され、カソードは、ダイオードD1のカソードに接続されている。
チョークコイルL2は、コンデンサC4へと流れる電流を平滑化するためのものであり、チョークコイルL2の一端は、ダイオードD1,D2のカソードに接続されている。
コンデンサC4は、チョークコイルL2を通過した電流を平滑化して直流電圧を生成するためのものである。コンデンサC4の一端は、チョークコイルL2の他端に接続され、コンデンサC4の他端はダイオードD2のアノードに接続されている。このチョークコイルL2とコンデンサC4とは、低周波LCフィルタを構成する。
尚、C5は、直流電圧の負極(−)ラインと接地ラインとの間に存在する浮遊容量を示す。
制御部31は、スイッチング素子Q1のゲートに接続されて、スイッチング素子Q1に信号S1を供給するものである。信号S1はパルス信号であり、制御部31は、出力電圧に基づいて信号S1のパルス幅を設定し、PWM制御を行う。
補助電源部32は、制御部31に電源電圧を供給するためのものであり、トランスTの3次巻線n3と、ダイオードD3と、コンデンサC6と、を備える。
3次巻線n3は、1次巻線n1,2次巻線n2と共にトランスTに巻き回され、その巻数は、制御部31に印加する電圧にダイオードD3の順方向降下電圧を加算した電圧が発生するように設定される。
ダイオードD3は、3次巻線n3に発生した電圧を整流するためのダイオードであり、アノードは、3次巻線n3の一端に接続されている。
コンデンサC6は、ダイオードD3が整流した電圧を平滑化するためのものであり、その一端は、ダイオードD3のカソードに接続され、他端は、3次巻線n3の他端に接続されている。
コンデンサC6の両端は、補助電源部32の出力端であり、制御部31の2つの電源入力端にそれぞれ接続されている。
ノイズ低減装置としてのノイズ低減回路部4は、ノイズを低減するための回路部であり、零相変流器21と、増幅回路22と、コンデンサC7と、を備える。
零相変流器21は、漏れ電流を検出するものである。即ち、漏れ電流によって、ラインE1,E2間で電流の不平衡が生じ、漏れ電流が、ラインE1,E2に流れる電流の差となって現れてくる。このため、零相変流器21は、ラインE1,E2間の電流の差を検出することにより、漏れ電流を検出する。
この零相変流器21の等価回路及び1,2次巻線の構成を図2(a)、(b)に示す。零相変流器21は、図2(b)に示すように、円筒形状を有する磁芯21aを備える。零相変流器21は、この磁芯21aの孔に、ラインE1、E2と、2次巻線n21(検出巻線に対応)と、を貫通させる。
これにより、ラインE1、E2と、2次巻線n21とは、共に巻数1となり、1次巻線n11と2次巻線n21との巻数比は1になる。但し、ラインE1、E2と、2次巻線n21とを磁芯21aに巻き回して、巻数を2回以上としてもよい。
ラインE1、E2の端子P1,P2は、それぞれ、ノイズフィルタ部1の2つの出力端、整流回路11の2つの入力端に接続される。ラインE1、E2は、図2(a)に示す零相変流器21の1次巻線n11に対応する。
零相変流器21の1次巻線n11には、図2(a)に示すように、ラインE1とE2とに流れる電流の差として1次電流I1が流れ、2次巻線n21には、1次電流I1に基づいて電流I2が誘起される。
尚、磁芯21aには、1次及び2次巻線n11、n21がともに巻数1であっても、ラインE1,E2の電流差によって飽和しない程度の透磁率、断面積のものが用いられる。このように零相変流器21が構成されることによって、大電力用の電力変換装置にも、この零相変流器21の使用が可能となる。
零相変流器21の2次巻線の端子P3,P4は、それぞれ、増幅回路22の2つの信号入力端に接続される。
ラインL1,L2は、それぞれ、整流平滑回路部2(所定の直流電源に対応)から増幅回路22に電源電流(電源電圧)を供給するための正極側、負極側の電流供給線である。ラインL1,L2も、ラインE1、E2と、2次巻線n21と同じように磁芯21aの孔を貫通するように構成される。ラインL1,L2の巻数も1であり、ラインL1,L2と2次巻線n21との巻数比は1である。磁芯21aの孔にラインL1,L2を貫通させるのは、交流電源5からラインE1,E2を介して流入するノイズによる漏れ電流を低減させるためである。この作用については後述する。
ラインL1の一端P5,ラインL2の一端P7は、それぞれ、増幅回路22の正(+)側,負(−)側の電源入力端に接続される。ラインL1の他端P6,ラインL2の他端P8は、それぞれ、コンデンサC3の正極(+)側,負極(−)側の端子に接続される。
図1に戻り、増幅回路22は、零相変流器21の2次巻線n21に流れる電流I2を増幅して接地ラインに供給するためのものである。
本実施形態1に係る電力変換装置は、増幅回路22が零相変換器21よりも交流電源5側に配置されて、零相変流器21が検出した漏れ電流に対応する補償電流を、漏れ電流の検出点よりも交流電源5側の接地ラインに供給するように構成されている。
即ち、本実施形態1に係る電力変換装置は、図3に示すように、零相変流器21の漏れ電流Is2の検出点をbとすると、その検出電流に基づいて、注入点aで補償電流Irを供給する。
尚、増幅回路AMPは、増幅回路22に相当し、コンデンサC51,C52は、それぞれ、負荷R0の浮遊容量C5、コンデンサC7に相当するものである。また、ダイオードD51、スイッチSWは、それぞれ、図1の整流回路11、スイッチング素子Q1に相当するものである。また、漏れ電流Is1,Is2は、それぞれ、スイッチSWのスイッチングにより交流電源5から流入する漏れ電流、電力変換装置内で伝播する漏れ電流を示す。
このように構成された場合、次の関係式が成り立つようにする。
is1−A2×ir=0
但し、A2:増幅回路AMPの増幅度
従って、
ir=A2×is2
この式が示すように、漏れ電流Is1を補償電流Irで相殺するためには、増幅回路AMPの増幅度A2を1にすればよく、増幅度A2は低くてもよく、増幅回路AMPの発振といった不都合は生じない。
但し、増幅度が正確に1になるように増幅回路AMPを構成する必要がある。
増幅回路22の増幅度が正確に1になるように増幅回路22を構成する場合、オペアンプ等を用いると、増幅回路22の構成が複雑になる。本実施形態1の増幅回路22は、図4に示すように、トランジスタQ11,Q12と、コンデンサC7と、からなり、簡易な構成で増幅度が正確に1になるように構成されている。
トランジスタQ11は、NPN形バイポーラトランジスタであり、そのエミッタは、零相変流器21の2次巻線n21の一端に接続される。トランジスタQ11のコレクタとコンデンサC3の正極側の端子とは、磁芯21aの孔を通るラインL1を介して接続される。トランジスタQ11のコレクタが増幅回路22の正(+)側の電源入力端になる。
トランジスタQ12は、PNP形バイポーラトランジスタであり、そのエミッタは、トランジスタQ11のエミッタに接続される。トランジスタQ12のコレクタとコンデンサC3の負極側の端子とは、磁芯21aの孔を通るラインL2を介して接続される。トランジスタQ12のコレクタが増幅回路22の負(−)側の電源入力端になる。
トランジスタQ11,Q12のベース端は、増幅回路22の一方の信号入力端となり、トランジスタQ11,Q12のエミッタ端は、他方の信号入力端となる。トランジスタQ11,Q12のエミッタ端は、増幅回路22の出力端でもある。従って、実質的には、図1に示すように、増幅回路22は、その出力端が他方の信号入力端に接続される構成を有する。
コンデンサC7は、補償電流を接地ラインに供給するためのものであり、コンデンサC7の一端は、トランジスタQ11,Q12のベースに接続され、他端は接地ラインに接続される。
次に実施形態1に係る電力変換装置の動作を説明する。
スイッチング素子Q1には、図5(a)に示すような信号S1が供給される。
信号S1がハイレベルになると、スイッチング素子Q1はオンし、信号S1がローレベルになると、スイッチング素子Q1はオフする。時刻t0〜t1がスイッチング素子Q1のオン期間であり、時刻t1〜t2がスイッチング素子Q1のオフ期間である。
スイッチング素子Q1のオン期間では、図5(b)に示すように、スイッチング素子Q1に印加される電圧Vq1は、ほぼ零となり、スイッチング素子Q1には、図5(c)に示すような電流Iq1が流れる。
また、スイッチング素子Q1のオフ期間では、スイッチング素子Q1に印加される電圧Vq1は、図5(b)に示すように、コンデンサC3の充電電圧よりも高くなり、スイッチング素子Q1に流れる電流Iq1は、図5(c)に示すように、ほぼ零となる。
スイッチング素子Q1がオン、オフすることにより、トランスTの1次巻線n1に流れる電流がスイッチングされ、トランスTの1次巻線n1に電圧が発生し、この電圧に従って、2次巻線n2に電圧が発生する。
ダイオードD1は、スイッチング素子Q1のオン期間で2次巻線n2に発生した電圧に従って流れる電流を整流し、ダイオードD2は、スイッチング素子Q1のオフ期間に、チョークコイルL2に流れる電流をコンデンサC4の正極(+)側へ環流する。ダイオードD1,D2を流れる電流は、チョークコイルL2とコンデンサC4とによって平滑化され、直流電圧が生成され、電力変換回路部3は、生成した直流電圧(出力電圧)を負荷R0に供給する。
スイッチング素子Q1がスイッチングすることにより、電力変換装置の回路内の対地間の浮遊容量C5を経由して接地ラインに、図5(d)に示すような漏れ電流Isが流れる。
零相変流器21は、漏れ電流Isを、ラインE1,E2間に生じる電流の差として検出する。
図6(a)に示すように、零相変流器21の1次巻線n11に1次電流(ラインE1,E2の電流の差)I1が流れると、図6(b)に示すように、2次巻線n21に誘起電流I2が流れる。1次巻線n11と2次巻線n21との巻数比は1であるので、2次巻線n21に流れる誘起電流の電流値は、1次電流の電流値と同じ値になる。
正の半サイクルにおいては、この誘起電流I2が分流してトランジスタQ11のベース電流として流れる。誘起電流I2が流れることによってトランジスタQ11のエミッタの電位は上昇する。また、誘起電流I2がトランジスタQ11のベースに流れることによってトランジスタQ11のベースの電位も上昇する。トランジスタQ11の増幅度が1よりも充分大きく、増幅回路22の増幅度が1となるので、図6(c)に示すように、漏れ電流Isと同じ電流値の電流Iq11が生成される。
負の半サイクルにおいては、トランジスタQ12の回路が、トランジスタQ11の回路と同様に動作し、図6(d)に示すように、同じく漏れ電流Isと同じ電流値の電流Iq12が生成される。このトランジスタQ11の回路とトランジスタQ12の回路と組み合わせることにより、図6(e)に示すような補償電流Irが生成される。
そして、図5(e)に示すように、この補償電流Irを、漏れ電流Isとは逆向きにしてコンデンサC7を介して接地ラインに供給することにより、漏れ電流Isは、図5(f)に示すように小さくなる。これにより、コモンモードノイズを低減できる。
次に、磁芯21aの孔にラインL1,L2を貫通させることによって、ラインE1,E2に流れるノイズ電流を低減させる作用について説明する。
本実施形態のノイズ低減回路部4では、増幅回路22に電源電流を供給するためのラインL1,L2を磁芯21aの孔に通すことによってラインE1,E2に流れるノイズ電流を低減させている。
このように構成されると、図7の破線で示すように、電力変換回路部3で発生した漏れ電流は、浮遊容量C5を通り、接地ラインに流れる。
また、接地ラインに流れる漏れ電流は、交流電源5から電力変換装置に流入し、ラインE1,E2を伝播する。漏れ電流は、図8に示すように、整流平滑回路部2を経由し、さらにラインL1,L2、増幅回路22を経由する。
増幅回路22の出力端が増幅回路22の他方の信号入力端に接続されているため、他方の信号入力端から内部に流れ込む電流は、破線で示す電流と比較して微少である。
このため、増幅回路22の出力電流は、そのまま零相変流器21の2次巻線n21に流れ込み、零相変流器21の磁芯21aを介して、再び増幅回路22の一方の信号入力端に戻る。そして一方の信号入力端から、コンデンサC7を介して接地ラインへと流れる。
ここで、増幅回路22の他方の信号入力端から増幅回路22の内部に流れ込む電流が微少であれば、ラインE1,E2に流れるノイズ電流と増幅回路22の電源に流れる電流との電流量は、等しくなり、電流ゲインが1であれば、零相変流器21の2次巻線n21に流れる電流とラインE1,E2に流れるノイズ電流とは、キャンセルされる。従って、ラインE1,E2に流れるノイズ電流は、ほぼ零になる。即ち、交流電源5から電力変換装置に流れる漏れ電流は、ほぼ零になる。この漏れ電流がほぼ零になれば、整流平滑回路部2の出力端から増幅回路22に電流を供給しても、漏れ電流と同じ電流値の補償電流を接地ラインに供給できることになる。
以上説明したように、本実施形態1によれば、整流平滑回路部2から増幅回路22に電源電流を供給し、その電流を供給するためのラインL1,L2を、零相変流器21の磁芯21aの孔に、ラインE1,E2、検出巻線とともに貫通させた。
従って、零相変流器21において、ラインE1,E2に流れるノイズによる漏れ電流と、接地ラインに流れるノイズ電流と、をキャンセルすることができ、交流電源5側から電力変換装置に流入する漏れ電流を、ほぼ零にすることができる。
このため、零相変流器21の後段の整流平滑回路部2が生成した直流電圧を増幅回路22への電源電圧として供給することができ、しかも増幅回路22の増幅度を正確に1にすることができる。そして、零相変流器21の前段の交流電源5側に定電圧回路(直流電源)を設ける必要がないので、部品点数を低減することができ、簡易な構成とすることができる。そして、コストを低減することもできる。
また、従来のような定電圧回路を設ける必要がないので、この定電圧回路によるノイズの影響もなくなる。
(実施形態2)
実施形態2に係る電力変換装置は、電力変換回路部の補助電源部から増幅回路に電源電流を供給する電流供給線を、零相変流器を経由するように構成されたものである。
実施形態2に係る電力変換装置の構成を図9に示す。
実施形態2に係る電力変換装置は、電力変換回路部3の補助電源部32(所定の直流電源に対応)から、ラインL1,L2を介して増幅回路22に電源電流を供給するように構成されている。
ラインL1,L2は、第1の実施形態と同様に、磁芯21aの孔を貫通する。
この補助電源部32は、第1の実施形態において説明したように、制御部31への電源電圧を供給する必須のものである。また、電力変換装置は、メインスイッチをドライブするドライバ(図示せず)を備えており、補助電源部32は、このドライバを動作させるためにも、電力変換装置が必ず備えなければならないものである。
このように、補助電源部32を増幅回路22を動作させる直流電源として利用することもでき、第1の実施形態と同様に、零相変流器21において、ラインE1,E2に流れる漏れ電流と接地ラインに流れるノイズ電流とをキャンセルすることができる。従って、第1の実施形態と同様に部品点数を低減することができる。
(実施形態3)
実施形態3に係る電力変換装置は、増幅回路に電源電流を供給する電流供給線のうちのいずれか1本の線と一対の電源線のうちのいずれか1本の線とを共通にしたものである。
実施形態3に係る電力変換装置の構成を図10に示す。
増幅回路22の正(+)側の電源入力端とラインE2とは、ラインL3を介して零相変流器21よりも交流電源5側で接続される。ラインE1,E2、検出巻線は、零相変流器21を貫通する。補助電源部32の出力端であるコンデンサC6の一方の端子とラインE2とは、ラインL1を介して零相変流器21よりも後段の整流平滑回路部2側で接続される。
このように構成されることにより、漏れ電流の経路として、ラインL1,ラインE2,ラインL3,増幅回路22、零相変流器21、コンデンサC7を経由して接地ラインに漏れ電流が流れる経路が形成される。
従って、増幅回路22の電流ゲインが1であれば、第1の実施形態と同様に、浮遊容量C5、コンデンサC7を流れた電流と、増幅回路22の入力に流れる電流はキャンセルされ、交流電源5から電力変換装置に流入する漏れ電流を、ほぼ零にすることができる。
尚、本発明を実施するにあたっては、種々の形態が考えられ、上記実施形態に限られるものではない。
上記実施形態では、交流電源5を単相の電源として説明した。しかし、交流電源5は、単相でなくてもよく、三相以上のものであってもよい、三相の場合、磁芯21aの孔に、3本の交流電源線を1次巻線として貫通させる。
また、磁芯21aの形状は、円筒形に限られるものではなく、断面が口(くち)の字状のものであってもよいし、孔を有する多角形のものであってもよい。また、磁芯21aは、半円筒形の2つの割コア2個を用いたものであってもよい。
次に、増幅回路22の構成も、上述した構成に限られるものではない。
例えば、図11に示すように、増幅回路22に、NPN形のバイポーラトランジスタQ13,Q14を備え、零相変流器21の2次巻線(検出巻線)を2つ設けて、それぞれ、トランジスタQ13とQ14とに電流を供給するようにしてもよい。
また、図12に示すように、増幅回路22に、PNP形のバイポーラトランジスタQ15と、NPN形のバイポーラトランジスタQ16と、を備え、零相変流器21の2次巻線を2つ設けて、トランジスタQ15とQ16とに電流を供給するようにしてもよい。
また、図13に示すように、増幅回路22に、PNP形のバイポーラトランジスタQ17,Q18を備え、零相変流器21の2次巻線を2つ設けて、トランジスタQ17とQ18とに電流を供給するようにしてもよい。
また、図14に示すように、増幅回路22に、N形電界効果トランジスタであるトランジスタQ19とP形電界効果トランジスタであるトランジスタQ20とを備えるようにしてもよい。
また、図15に示すように、増幅回路22に、2つのN形電界効果トランジスタであるトランジスタQ21,Q22を備え、零相変流器21の2次巻線を2つ設けて、トランジスタQ21,Q22に電流を供給するようにしてもよい。
また、図16に示すように、増幅回路22に、P形電界効果トランジスタであるトランジスタQ23とN形電界効果トランジスタであるトランジスタQ24とを備え、零相変流器21の2次巻線を2つ設けて、トランジスタQ23とトランジスタQ24とに電流を供給するようにしてもよい。
また、図17に示すように、増幅回路22に、P形電界効果トランジスタであるトランジスタQ25,Q26を備え、零相変流器21の2次巻線を2つ設けて、トランジスタQ25,Q26に電流を供給するようにしてもよい。
また、増幅回路22は、零相変流器21の検出比に誤差が生じた場合でも、利得を調整して、この誤差を低減できるように構成されることもできる。
この増幅回路22の構成を図18に示す。
この増幅回路22は、トランジスタQ31,Q32,Q33,Q34と、コンデンサC7,C8と、からなる。
トランジスタQ31、Q33は、NPN形のバイポーラトランジスタである。トランジスタQ31、Q33のコレクタは、ともに補助電源部32の正極(+)に接続されている。
トランジスタQ32、Q34は、PNP形のバイポーラトランジスタである。トランジスタQ32、Q34のエミッタは、それぞれトランジスタQ31、Q33のエミッタに接続され、コレクタはともに補助電源部32の負極(−)に接続されている。
トランジスタQ31,Q32は、主増幅器22aを構成し、トランジスタQ33,Q34は、補正増幅器22bを構成する。主増幅器22aは、電流増幅器として作用し、補正増幅器22bは、電圧増幅器として作用する。
補償電流を接地ラインに供給するためのコンデンサC7は、トランジスタQ31〜Q34のベースと接地ラインとの間に接続されている。
コンデンサC8は、増幅度を調整するためのものであり、トランジスタQ33のエミッタ及びトランジスタQ34のエミッタと、接地ラインと、の間に接続されている。
この増幅回路22の動作原理は以下の通りである。
増幅回路22のコンデンサC7,C8を、それぞれ抵抗Ra7,Ra8とすると、抵抗Ra7には、電流値が電流I2とほぼ等しい電流I11が流れる。また、抵抗Ra8には、抵抗Ra7に印加される電圧と等しい電圧が印加される。従って、抵抗Ra8に流れる電流I12の電流値は式(1)によって表される。
i12=i2×r7/r8
・・・(1)
但し、i12:抵抗Ra8に流れる電流I12の電流値
i2:電流I2の電流値
r7:抵抗Ra7の抵抗値
r8:抵抗Ra8の抵抗値
また、増幅回路22の利得は、以下の式(2)によって表される。
A=(1+r7/r8)
・・・(2)
但し、A:増幅回路22の利得
この式(2)が示すように、増幅回路22の利得は、抵抗Ra7とRa8との抵抗値の比に基づいて設定され、この抵抗値比を替えれば、増幅回路22の利得が変わる。
例えば、零相変流器21の検出比に誤差が生じた場合、抵抗Ra7,Ra8の抵抗値比を替えて、増幅回路22の利得を調整することにより、零相変流器21と増幅回路22との総合利得を1にすることができる。
増幅回路22が、このように構成されることにより、簡単な回路で容易に増幅回路22の利得を調整することができ、零相変流器21の検出比に誤差が生じた場合でも、増幅回路22の利得を調整することにより、零相変流器21と増幅回路22との総合利得を1にすることができる。
尚、主増幅器と補正増幅器とを兼用することもできる。
その回路構成を図19に示す。この増幅回路22では、トランジスタQ31,Q32が補正増幅器22bを兼用する。
図19に示す増幅回路22では、トランジスタQ31,Q32のエミッタ電位は、ベース電圧とほぼ等しくなる。また、トランジスタQ31,Q32のエミッタから電流を流してもベース側負荷には影響しないことになる。この点に着目すると、主増幅器22aが補正増幅器22bを兼用することが可能となる。
このように、主増幅器22aが補正増幅器22bを兼用することにより、新たな増幅器を備えずに増幅回路22の利得を調整することができる。
また、図20,図21に示すように、バイポーラトランジスタQ31,Q32,Q33,Q34の代わりに、それぞれ、電界効果トランジスタであるトランジスタQ34,Q35,Q36,Q37を用いることができる。
電界効果トランジスタを用いた場合、ゲート電流がほぼ零となることから、より高性能の増幅回路22を構成することができる。
また、増幅回路22は、零相変流器21の2次巻線に電圧が誘起しなくても、漏れ電流を検出できるように構成されることもできる。
この増幅回路22の構成を図22に示す。
この増幅回路22は、トランジスタQ41,Q42と、ダイオードD11,D12と、コンデンサC21、C22と、抵抗R1,R2と、からなる。
NPN形バイポーラトランジスタであるトランジスタQ41のエミッタは、零相変流器21の2次巻線n21の一端に接続され、そのコレクタは、補助電源部32の正極に接続されている。
PNP形バイポーラトランジスタであるトランジスタQ42のエミッタは、トランジスタQ41のエミッタに接続され、コレクタは補助電源部32の負極に接続されている。
ダイオードD11、D12は、それぞれ、トランジスタQ41,Q42のエミッタ−ベース間に、エミッタ−ベース間電圧に相当する電圧を発生させるためのダイオードであり、ダイオードD11のアノードは、トランジスタQ41のベースに接続され、カソードは、零相変流器21の2次巻線n21の他端に接続されている。またダイオードD12のカソードは、トランジスタQ42のベースに接続され、アノードは零相変流器21の2次巻線n21の他端に接続されている。
抵抗R1,R2は、電流を制限するための抵抗であり、抵抗R1は、ダイオードD11のアノードと補助電源部32の正極との間に接続され、抵抗R2は、ダイオードD12のカソードと補助電源部32の負極との間に接続されている。
尚、増幅回路22の中性点を増幅回路22に印加される電圧の1/2に設定するため、抵抗R1,R2の抵抗値は等しくなるように設定される。
コンデンサC21,C22は、ノイズ成分を平滑化して、ノイズ成分の影響を抑制するためのコンデンサであり、それぞれ、ダイオードD11,D12と並列に接続されている。
次に、この増幅回路22の動作を説明する。
零相変流器21の1次巻線n11に、1次電流が流れると、2次巻線n21には、1次電流に基づいて電流iが誘起される。2次巻線n21の巻き方向は、この誘起電流iが漏れ電流を相殺する方向に、接地ラインに流れるように設定される。
補助電源部32から供給された電流により、電流iは、補助電源部32の正極から、抵抗R1,ダイオードD11、D12、抵抗R2を通り、補助電源部32の負極へと流れる。
尚、ダイオードD11,D12に、それぞれ並列に接続されているコンデンサC21,C22が、周波数が高いノイズ成分のレベルを下げるため、電流を、損失なくトランジスタQ41,Q42のベースに供給することができる。
電流が流れることにより、ダイオードD11,D12には、トランジスタQ41のベース−エミッタ間電圧に相当する電圧降下が発生する。
この電圧は、トランジスタQ41のベース−エミッタ間に正方向に印加される。
また、零相変流器21の出力電圧Vctは、以下の式(3)によって表される。
Vct=Vbe−Vd
・・・(3)
但し、Vbe:トランジスタQ41のベース−エミッタ間電圧
Vd:ダイオードD11の順方向電圧
この式(3)が示すように、電圧Vbeと電圧Vdは等しくなるため、2次巻線n21に出力電圧Vctを誘起させる必要がなくなり、電流のみが流れるようにすればよい。
これにより、零相変流器21の1次巻線n11、2次巻線n21の巻数が低減され、また、磁芯21aのコア面積も低減される。
また、ダイオードD11と並列に接続されたコンデンサC21により、ノイズ成分の周波数が高くても、トランジスタQ41のベースに、損失なく、ベース電流が供給される。
また、抵抗R1,R2の抵抗値が等しくなるように設定されているため、増幅回路22の中性点は増幅回路22に印加される電圧の1/2になり、トランジスタQ41、Q42の中性点電圧も安定する。また、制御範囲も拡大する。
このように増幅回路22が構成されることにより、1次巻線n11、2次巻線n21の巻数を減らすことができる。また、磁芯21aのコア面積を低減することもでき、その結果、零相変流器21を小型化することができる。
また、抵抗R1,R2により、増幅回路22の中性点を、増幅回路22に印加される電圧の1/2に設定することができる。このため、トランジスタQ41、Q42の中性点電圧も安定し、制御も安定し、制御範囲も拡大する。
尚、増幅回路22の利得を補正するように構成されることもできる。その構成を図23に示す。
図23に示す増幅回路22において、トランジスタQ41のエミッタとトランジスタQ42のエミッタとの接続点にコンデンサC8が接続される。
このコンデンサC8は、増幅回路22の利得を補正するためのものである。
増幅回路22は、零相変流器21の1次巻線n11に流れる電流を増幅する。増幅した電流は、コンデンサC7とコンデンサC8とのインピーダンスの比に応じた比率でコンデンサC7とコンデンサC8とからそれぞれ出力される。
また、零相変流器21に2つの2次巻線を設けることもできる。その構成を図24に示す。
図24に示すように、零相変流器21に2次巻線n22を設け、増幅回路22に、PNP形バイポーラトランジスタであるトランジスタQ43とNPN形バイポーラトランジスタであるトランジスタQ44とを備える。
零相変流器21の2次巻線n21の一端、2次巻線n22の一端は、補助電源部32の正極、負極に、それぞれ接続される。増幅回路22では、トランジスタQ43のエミッタが2次巻線n21の他端に接続され、トランジスタQ44のエミッタが、2次巻線n22の他端に接続され、トランジスタQ43のコレクタとトランジスタQ44のコレクタとが接続される。
ダイオードD11のカソードはトランジスタQ43のベースに接続され、アノードは補助電源部32の正極に接続される。抵抗R3は、ダイオードD11のカソード及びトランジスタQ43のベースと、トランジスタQ43のコレクタと、の間に接続される。コンデンサC21はダイオードD11と並列に接続される。
また、ダイオードD12のアノードは、トランジスタQ44のベースに接続され、カソードは、2次巻線n22の一端と補助電源部32の負極に接続される。抵抗R4は、トランジスタQ44のコレクタと、トランジスタQ44のベース及びダイオードD12のアノードと、の間に接続される。コンデンサC22は、ダイオードD12と並列に接続される。コンデンサC7は、トランジスタQ43のコレクタとトランジスタQ44のコレクタとの接続点に接続される。
増幅回路22がこのように構成されることにより、零相変流器21の2次巻線n21、n22が固定電位となるため、零相変流器21とトランジスタQ43,Q44との間の配線が長くなってもストレー容量の影響を軽減することができる。
また、2つのNPN形バイポーラトランジスタを組み合わせて増幅回路22を構成することもできる。
その構成を図25に示す。
図25に示す増幅回路22は、NPN形バイポーラトランジスタであるトランジスタQ45,Q46を備える。
補助電源部32の正極、負極には、それぞれ、トランジスタQ45のコレクタ、2次巻線n22の一端が接続されている。トランジスタQ45のエミッタは零相変流器21の2次巻線n21の一端に接続され、トランジスタQ46のコレクタは、零相変流器21の2次巻線n21の他端に接続され、エミッタは、零相変流器21の2次巻線n22の他端に接続される。
ダイオードD11のアノードはトランジスタQ45のベースに接続され、カソードは2次巻線n21の他端に接続されている。抵抗R5は、補助電源部32の正極及びトランジスタQ45のコレクタと、ダイオードD11のアノード及びトランジスタQ45のベースと、の間に接続されている。コンデンサC21は、ダイオードD11の両端に並列に接続される。
ダイオードD12のアノードはトランジスタQ46のベースに接続され、カソードは、補助電源部32の負極と2次巻線n22の一端とに接続される。抵抗R6は、2次巻線n21の他端及びトランジスタQ46のコレクタと、ダイオードD12のアノード及びトランジスタQ46のベースと、の間に接続される。コンデンサC22は、ダイオードD12の両端に並列に接続される。コンデンサC7はトランジスタQ36のコレクタに接続される。
増幅回路22がこのように構成されることにより、同一のNPN形バイポーラトランジスタを使用することができる。
また、図25に示す構成に、さらに電界効果トランジスタを備えることにより、耐圧の高い増幅回路22を構成できる。
その構成を図26に示す。
図26に示す増幅回路22は、NPN型バイポーラトランジスタとしてのトランジスタQ48,Q50と、電界効果トランジスタとしてのトランジスタQ47,Q49と、を備える。トランジスタQ47,Q49には、高耐圧のものを使用する。トランジスタQ47の一端は、補助電源部32の正極に接続され、他端は、トランジスタQ48のコレクタに接続される。
補助電源部32の正極と、トランジスタQ48のベース及びダイオードD11のアノードと、の間には、抵抗R11とR12とが直列に接続され、トランジスタQ47のゲートは、その接続点に接続される。
トランジスタQ49の一端は、2次巻線n21の他端に接続され、他端は、トランジスタQ50のコレクタに接続されている。2次巻線n21の他端と、トランジスタQ50のベース及びダイオードD12のアノードと、の間には、抵抗R21とR22とが直列に接続され、トランジスタQ49のゲートは、その接続点に接続される。
増幅回路22がこのように構成されることにより、トランジスタQ48,Q50に印加される電圧を高耐圧のトランジスタQ47,Q49でカバーすることができ、トランジスタQ48,Q50が保護される。従って、トランジスタQ48,Q50に、増幅度が高い低耐圧のものを使用することができる。この場合、トランジスタQ47,Q49のゲート電流は非常に少ないため、増幅度をほぼ1にすることができ、高電圧での使用を可能とする。
また、PNP形バイポーラトランジスタを対にして増幅回路22を構成することもできる。その構成を図27に示す。
図27に示す増幅回路22は、2つのPNP形バイポーラトランジスタであるトランジスタQ51,Q52を備える。
補助電源部32の正極、負極には、それぞれ、零相変流器21の2次巻線n21の一端、トランジスタQ52のコレクタが接続される。
トランジスタQ51のエミッタは、2次巻線n21の他端に接続され、コレクタは、2次巻線n22の一端に接続される。ダイオードD13のカソードは、トランジスタQ51のベースに接続され、アノードは、補助電源部32の正極及び2次巻線n21の一端に接続される。抵抗R23は、ダイオードD1のカソード及びトランジスタQ51のベースと、2次巻線n22の一端及びトランジスタQ51のコレクタと、の間に接続される。コンデンサC21はダイオードD13の両端に並列に接続される。
トランジスタQ52のエミッタは、2次巻線n22の他端に接続される。ダイオードD14のカソードは、トランジスタQ52のベースに接続され、アノードは、2次巻線n22の一端に接続される。抵抗R24は、ダイオードD14のカソード及びトランジスタQ52のベースと、トランジスタQ52のコレクタと、の間に接続される。コンデンサC22は、ダイオードD14の両端に並列に接続される。
尚、コンデンサC7の一端は、トランジスタQ52のコレクタと零相変流器21の2次巻線n22の一端とに接続される。
また、図22,23の回路構成を変形し、トランジスタのばらつきによる中性点変位を少なくすることもできる。
その回路構成を図28に示す。
図28に示す増幅回路22は、トランジスタQ41,Q42と、ダイオードD11,D12と、抵抗R25,R26と、コンデンサC21,C22,C7と、を備えている。
トランジスタQ41のコレクタとベースとの間には、抵抗R25が接続され、トランジスタQ42のコレクタとベースとの間には、抵抗R26が接続される。
トランジスタQ41のエミッタとトランジスタQ42のエミッタとは接続され、その接続点は零相変流器21の2次巻線n21の一端に接続される。
トランジスタQ41のベースと零相変流器21の他端との間には、コンデンサC21が接続され、トランジスタQ42のベースと零相変流器21の他端との間にコンデンサC22が接続される。
ダイオードD12のカソードはトランジスタQ42のベースに接続され、ダイオードD11のカソードは、ダイオードD12のアノードに接続され、ダイオードD11のアノードはトランジスタQ41のベースに接続される。
コンデンサC7は零相変流器21の2次巻線n21の他端に接続される。増幅回路22は、零相変流器21の1次巻線n11に流れる電流を増幅して、増幅した電流を、零相変流器21の2次巻線n21の他端からコンデンサC7を介して出力する。
このようにダイオードD11,D12がトランジスタQ41のベースとトランジスタQ42のベースとの間に直列接続されることにより、トランジスタQ41,Q42のばらつきによる中性点変位を少なくすることができる。
また、トランジスタQ41,Q42のベース−エミッタ間電圧は、直列に接続されたダイオードD11,D12により補正される。
即ち、トランジスタQ41,Q42の2つのエミッタ−ベース間電圧は、以下のようになる。
Veb1+Veb2=2Vd
但し、Veb1:トランジスタQ41のエミッタ−ベース間電圧
Veb2:トランジスタQ42のエミッタ−ベース間電圧
従って、Veb=Vdとするよりも条件を緩和することができる。通常、NPNトランジスタとPNPトランジスタとでは、エミッタ−ベース間電圧が僅かに異なるものの、増幅回路22がこのように構成されることにより、エミッタ−ベース間電圧の相違を無視することができる。
この増幅回路22に、利得を補正するためのコンデンサを備えることもできる。
その構成を図29に示す。
増幅回路22は、図29に示す構成に加え、トランジスタQ41のエミッタとトランジスタQ42のエミッタとの接続点にコンデンサC8が接続される。
図21に示す増幅回路22と同様に、このコンデンサC7,C8のインピーダンスの比を調整することにより、利得を容易に調整することができ、零相変流器21を含めた全利得を正確に1にすることが可能となる。
なお、図11〜図29において、補助電源部32からのラインL1,L2は、零相変流器21の磁芯21aの孔を貫通しているものとする。
また、上記実施形態では、トランジスタを単体の素子として説明した。しかし、トランジスタの代わりに、例えば、ダーリントン接続されたトランジスタ回路を用いることもできる。この場合、トランジスタ回路を構成するトランジスタの数に応じた数のダイオードを、ベースと2次巻線との間に接続する。
本発明の実施形態1に係る電力変換装置の構成を示す回路図である。 図1に示す零相変流器の構成を示す図であり、(a)は図1の零相変流器を示す回路図であり、(b)は貫通形変流器の斜視図である。 漏れ電流を相殺する原理を説明するための図である。 図1に示す増幅回路の構成を示す回路図である。 図1に示す電力変換装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図2(a)に示す零相変流器の動作を説明するためのタイミングチャートである。 ノイズ電流を低減させる作用を説明するための図である。 ノイズ電流を低減させる作用を説明するための図である。 本発明の実施形態2に係る電力変換装置の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3に係る電力変換装置の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(1)として、零相変流器の2次巻線を2つ設けた増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(2)として、零相変流器の2次巻線を2つ設けた増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(3)として、零相変流器の2次巻線を2つ設けた増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(4)として、バイポーラトランジスタの代わりに電界効果トランジスタを用いた増幅回路を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(5)として、図11に示す増幅回路において、バイポーラトランジスタの代わりに電界効果トランジスタを用いた増幅回路を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(6)として、図12に示す増幅回路において、バイポーラトランジスタの代わりに電界効果トランジスタを用いた増幅回路を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(7)として、図13に示す増幅回路において、バイポーラトランジスタの代わりに電界効果トランジスタを用いた増幅回路を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(8)として、零相変流器の検出比に誤差が生じた場合でも、利得を調整して、この誤差を低減できるようにした増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(9)として、主増幅器が補正増幅器を兼用するようにした増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(10)として、図18に示す増幅回路において、バイポーラトランジスタの代わりに電界効果トランジスタを用いた増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(11)として、図19に示す増幅回路において、バイポーラトランジスタの代わりに電界効果トランジスタを用いた増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(12)として、零相変流器の2次巻線に電圧が誘起しなくても、漏れ電流を検出できるようにした増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(13)として、利得を補正するように構成された増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(14)として、零相変流器に2つの2次巻線を設けた増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(15)として、2つのNPN形バイポーラトランジスタを組み合わせた増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(16)として、図25に示す増幅回路に電界効果トランジスタを加えることにより、耐圧の高めた増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(17)として、PNP形バイポーラトランジスタを対にした増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(18)として、図22,23の回路構成を変形し、トランジスタのばらつきによる中性点変位を少なくするようにした増幅回路の構成を示す回路図である。 図4に示す増幅回路の応用例(19)として、利得を補正するようにした増幅回路の構成を示す回路図である。 従来の電力変換装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 ノイズフィルタ部
2 整流平滑回路部
3 電力変換回路部
4 ノイズ低減回路部
21 零相変流器
22 増幅回路
C7 コンデンサ

Claims (11)

  1. 所定の電源からの電力供給用の一対の電源線に伝播するノイズを低減するノイズ低減装置であって、
    前記一対の電源線から接地線に漏れる漏れ電流を検出する漏れ電流検出部と、
    前記漏れ電流検出部よりも前記電源側に配置されて所定の直流電源から電流供給線を介して電流が供給され、前記漏れ電流検出部が検出した漏れ電流を増幅し、増幅した電流を前記漏れ電流を相殺するための補償電流として、前記接地線に供給する増幅部と、を備え、
    前記漏れ電流検出部は、孔を有する磁芯に前記一対の電源線と前記漏れ電流を検出する検出巻線とを巻き回す変流器からなり、
    前記電流供給線を前記変流器に巻き回させた、
    ことを特徴とするノイズ低減装置。
  2. 前記漏れ電流検出部は、前記一対の電源線と、前記検出巻線と、前記電流供給線とが、前記変流器の磁芯の孔にそれぞれ一回のみ貫通する構成を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のノイズ低減装置。
  3. 前記変流器は、前記一対の電源線と前記検出巻線と前記電流供給線との巻数比を1として、前記一対の電源線と前記電流供給線との漏れ電流を検出比1で前記検出巻線に検出するものである、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ低減装置。
  4. 前記増幅部は、増幅度を1として前記接地線に供給する電流を増幅するものである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のノイズ低減装置。
  5. 前記電流供給線は、負極側の電流供給線と正極側の電流供給線とからなり、
    前記増幅部は、
    NPNトランジスタと、PNPトランジスタと、
    を備え、
    前記NPNトランジスタのコレクタは、前記正極側の電流供給線に接続され、前記PNPトランジスタのエミッタは、前記NPNトランジスタのエミッタに接続され、前記PNPトランジスタのコレクタは前記負極側の電流供給線に接続され、前記変流器の検出巻線の一端が前記NPNトランジスタのベース及び前記PNPトランジスタのベースに接続され、前記変流器の検出巻線の他端が前記NPNトランジスタのエミッタ及び前記PNPトランジスタのエミッタに接続され、
    前記NPNトランジスタのベース及び前記PNPトランジスタのベースにコンデンサが接続され、前記変流器が検出した漏れ電流を増幅して補償電流として、前記コンデンサを介して前記接地線に供給されるように構成された、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のノイズ低減装置。
  6. 負極側の電流供給線と正極側の電流供給線とからなる前記電流供給線から電流が供給され、
    前記増幅部は、
    前記変流器の検出巻線に流れる電流を、前記検出巻線の誘起電圧に基づいて増幅し、第1のインピーダンス素子を介して出力する電流増幅部と、
    前記電流増幅部により前記第1のインピーダンス素子に印加される電圧に対応する電圧を第2のインピーダンス素子に印加して、該第2のインピーダンス素子から電流を出力するバッファ増幅部と、を備え、
    前記変流器が検出した漏れ電流を増幅して補償電流として、前記第1のインピーダンス素子と第2のインピーダンス素子とのインピーダンスの比に応じた比率で、前記第1のインピーダンス素子と第2のインピーダンス素子とからそれぞれ前記接地線に供給されるように構成された、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のノイズ低減装置。
  7. 前記電流供給線は、負極側の電流供給線と正極側の電流供給線とからなり、
    前記増幅部は、
    エミッタが、前記変流器の検出巻線の一端に接続され、コレクタが前記正極側の電流供給線に接続され、コレクタとベースとの間に第1の抵抗が接続されたNPN形バイポーラトランジスタと、
    前記NPN形バイポーラトランジスタのベースと前記変流器の検出巻線の他端との間に接続されて、前記NPN形バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を発生させる第1の電圧降下素子と、
    エミッタが前記変流器の検出巻線の一端に接続され、コレクタが前記負極側の電流供給線に接続され、コレクタとベースとの間に第2の抵抗が接続されたPNP形バイポーラトランジスタと、
    前記PNP形バイポーラトランジスタのベースと前記変流器の検出巻線の他端との間に接続されて、前記PNP形バイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間電圧に相当する電圧降下を発生させる第2の電圧降下素子と、
    を備え、
    前記第1の電圧降下素子と前記第2の電圧降下素子との接続点に、コンデンサが接続され、前記変流器が検出した漏れ電流を増幅して補償電流として、前記コンデンサを介して前記接地線に供給されるように構成された、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のノイズ低減装置。
  8. 電源からの供給された電力を、所定の電圧の電力に変換して負荷に供給する電力変換部と、
    前記電源から前記電力変換部への電力供給用の一対の電源線に伝播するノイズを低減する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のノイズ低減装置と、を備えた、
    ことを特徴とする電力変換装置。
  9. 前記一対の電源線を介して供給される交流電圧を直流電圧に変換して前記電力変換部に供給する整流平滑部を備え、
    前記電流供給線が前記整流平滑部の出力端に接続されて、前記変流器に巻き回された構成を有する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 前記電力変換部は、
    補助巻線を有するトランスと、
    前記電力変換部の制御を行う制御部と、
    前記補助巻線に発生した電圧を整流、平滑化して直流電圧を生成し、生成した直流電圧を出力端から前記制御部に供給する補助電源と、
    を備え、
    前記電流供給線が前記補助電源の出力端に接続されて、前記変流器に巻き回された構成を有する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  11. 正極側、負極側の2本の前記電流供給線のうちのいずれか1本と一対の電源線のうちのいずれか1本とが線を共有する共有線となり、前記電流供給線が前記変流器に巻き回された構成を有する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
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