JP2003250270A - 増幅回路、ノイズ低減装置及び電力変換装置 - Google Patents

増幅回路、ノイズ低減装置及び電力変換装置

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JP2003250270A
JP2003250270A JP2002049307A JP2002049307A JP2003250270A JP 2003250270 A JP2003250270 A JP 2003250270A JP 2002049307 A JP2002049307 A JP 2002049307A JP 2002049307 A JP2002049307 A JP 2002049307A JP 2003250270 A JP2003250270 A JP 2003250270A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 零相変流器21を小型化する。 【解決手段】 トランジスタQ11、Q12のエミッタ
とダイオードD3,D4を介してベースとに零相変流器
21の2次巻線が接続される。トランジスタQ11、Q
12のベースに、ダイオードD3,D4が接続され、抵
抗R1,R2を介して電流が流れる。ダイオードD3,
D4の順方向電圧がトランジスタQ11、Q12のベー
ス−エミッタ間に印加される。このため、零相変流器2
1の2次巻線の出力電圧は0となり、2次巻線に電圧を
誘起させなくても、電流が流れる。従って、零相変流器
21の1次巻線、2次巻線の巻数を低減でき、コア面積
も減る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増幅回路、ノイズ
低減装置及び電力変換装置に関し、特に小型化を可能と
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】モータに電力を供給するインバータ、コ
ンピュータに電圧を供給するスイッチングレギュレータ
等の電力変換装置は、所定の電源から供給された電力
を、所定の電圧の電力に変換して負荷に供給する。
【0003】かかる電力変換装置では、スイッチング素
子をオン、オフすることにより電力変換を行うため、ス
イッチング素子のスイッチングによるスイッチングノイ
ズが発生する。このスイッチングノイズの周波数は、非
常に高いため、広帯域で減衰特性の大きなノイズフィル
タが要求される。また、回路内には、対地間の浮遊容量
を含む静電容量が存在し、この静電容量を介して、スイ
ッチング素子のスイッチングによるノイズが高周波の漏
れ電流となって接地ラインに流れる。この漏れ電流が接
地ラインに流れると、電力変換装置のフレーム(筐体)
の電圧レベルが変動する。
【0004】特に、前述のインバータを介して電力容量
の大きなモータが電力変換装置に接続されている場合、
対地間の浮遊容量は大きくなり、それだけ、漏れ電流も
大きくなる。この漏れ電流が大きいと、漏電ブレーカを
遮断させたり、周辺の電子機器に妨害を与えたりするこ
とになる。
【0005】このようなノイズを低減するため、漏れ電
流を相殺する方向に接地ラインに補償電流を供給する。
【0006】この方法を図12に基づいて説明する。
尚、この図12において、コンデンサC51,C52
は、それぞれ、負荷の静電容量、コモンモードノイズ用
のコンデンサに相当し、ダイオードD51は整流回路に
相当し、スイッチSWはスイッチング素子に相当するも
のである。
【0007】また、漏れ電流Is1,Is2は、それぞれ、
スイッチSWのスイッチングにより交流電源50から流
入する漏れ電流、電力変換装置内で伝播する漏れ電流を
示す。
【0008】ノイズを低減する方法としては、2つの方
法が考えられる。第1の方法は、図12(a)に示すよ
うに、漏れ電流Is1を検出し、その検出電流を増幅器A
MPで増幅し、この増幅した補償電流Irを、漏れ電流
Is1を相殺する方向に、コンデンサC52を介して接地
ラインに供給する方法である。
【0009】この方法によれば、零相変流器51を補償
電流Irの注入点aよりも交流電源50側に配置して漏
れ電流Is1を検出する。第1の方法では、次の式(1)
が成り立つようにする。
【数1】A1×(is1−ir)−is1≒0・・・(1) 但し、A1:第1の方法を用いた場合の増幅器AMPの
増幅率 is1:漏れ電流Is1の電流値 ir:補償電流Irの電流値 従って、補償電流Irの電流値irは、次式(2)によっ
て表される。
【数2】ir=(1−1/A1)×is1・・・(2)
【0010】第2の方法は、図12(b)に示すよう
に、漏れ電流Is2を検出し、その検出電流に基づいて補
償電流Irを第1の方法と同じように接地ラインに供給
する方法である。
【0011】この方法によれば、零相変流器51を補償
電流Irの注入点aよりもスイッチSW側に配置して漏
れ電流Is2を検出する。第2の方法を用いた場合、次の
式(3)が成り立つようにする。
【数3】is1−A2×ir=0・・・(3) 但し、A2:第2の方法を用いた場合の増幅器AMPの
増幅率 従って、補償電流Irの電流値irは、次式(4)によっ
て表される。
【数4】ir=(1/A2)×is1・・・(4)
【0012】この式(4)が示すように、第2の方法を
用いて、漏れ電流Is1を補償電流Irで相殺するために
は、増幅器AMPの増幅率A2を正確に1にしなくては
ならない。従来の電力変換装置では、この増幅器AMP
の増幅率A2を正確に1にすることが困難であるため、
一般的には、第1の方法が用いられる(特開平9−26
6677号公報等参照)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の方法を
用いると、式(2)に示すように、漏れ電流Is1を補償
電流Irで相殺するためには、増幅器AMPの増幅率A1
を大きくしなければならない。
【0014】このため、位相補償を正確に行わなければ
ならず、増幅器AMPが発振し易くなるといった不都合
が生ずる。
【0015】一方、第2の方法を用いた場合、増幅器A
MPの増幅率A2を大きくする必要はない。しかし、第
2の方法を用いた場合、前述のように増幅率A2を正確
に1にしなくてはならない。
【0016】また、増幅器AMPを動作させるために
は、零相変流器51の2次巻線に、増幅器AMP内に備
えられたトランジスタのエミッタ−ベース間電圧を発生
させる必要があり、2次巻線の巻数の増大を招く。特
に、この第2の方法を用いた場合、零相変流器51の1
次巻線と2次巻線との巻数比を1対1にしなければなら
ず、巻数も増える。また、電源線には、大きな電流が流
れるため、1次巻線の線径も太くなる。このため、零相
変流器51が大型化してしまう。
【0017】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、小型化を可能とする増幅回路、ノイ
ズ低減装置及び電力変換装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係る増幅回路は、エミッタ
が、1次巻線と2次巻線とを有する変流器の2次巻線の
一端に接続され、コレクタが直流電源の正極に接続さ
れ、コレクタとベースとの間に第1の抵抗が接続された
NPN形バイポーラトランジスタと、前記NPN形バイ
ポーラトランジスタのベースと前記変流器の2次巻線の
他端との間に接続されて、前記NPN形バイポーラトラ
ンジスタのベース−エミッタ間電圧に相当する電圧降下
を発生させる第1の電圧降下素子と、エミッタが前記変
流器の2次巻線の一端に接続され、コレクタが前記直流
電源の負極に接続され、コレクタとベースとの間に第2
の抵抗が接続されたPNP形バイポーラトランジスタ
と、前記PNP形バイポーラトランジスタのベースと前
記変流器の2次巻線の他端との間に接続されて、前記P
NP形バイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間電
圧に相当する電圧降下を発生させる第2の電圧降下素子
と、前記第1の電圧降下素子と前記第2の電圧降下素子
との接続点に一端が接続された電流供給用コンデンサ
と、を備え、前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅
して、増幅した電流が、前記電流供給用コンデンサを介
して出力されるように構成されたものである。
【0019】前記NPN形バイポーラトランジスタのエ
ミッタと前記PNP形バイポーラトランジスタのエミッ
タとの接続点に一端が接続された利得補正用コンデンサ
をさらに備え、前記変流器の1次巻線に流れる電流を増
幅し、増幅した電流が、前記電流供給用コンデンサと利
得補正用コンデンサとのインピーダンスの比に応じた比
率で、前記電流供給用コンデンサと利得補正用コンデン
サとからそれぞれ出力されるように構成されたものであ
ってもよい。
【0020】本発明の第2の観点に係る増幅回路は、エ
ミッタが、1次巻線と第1、第2の2次巻線とを有する
変流器の第1の2次巻線の一端に接続され、コレクタと
ベースとの間に第1の抵抗が接続されたPNP形バイポ
ーラトランジスタと、前記PNP形バイポーラトランジ
スタのベースと前記変流器の第1の2次巻線の他端との
間に接続されて、前記PNP形バイポーラトランジスタ
のエミッタ−ベース間電圧に相当する電圧降下を発生さ
せる第1の電圧降下素子と、エミッタが前記変流器の第
2の2次巻線の一端に接続され、コレクタが前記PNP
形バイポーラトランジスタのコレクタに接続され、コレ
クタとベースとの間に第2の抵抗が接続されたNPN形
バイポーラトランジスタと、前記NPN形バイポーラト
ランジスタのベースと前記変流器の第2の2次巻線の他
端との間に接続されて、前記NPN形バイポーラトラン
ジスタのベース−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を
発生させる第2の電圧降下素子と、前記PNP形バイポ
ーラトランジスタのコレクタと前記NPN形バイポーラ
トランジスタのコレクタとの接続点に一端が接続された
電流供給用コンデンサと、を備え、前記変流器の第1の
2次巻線の他端に直流電源の正極が接続され、第2の2
次巻線の他端に前記直流電源の負極が接続されて、前記
変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増幅した電
流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力されるよ
うに構成されたものである。
【0021】本発明の第3の観点に係る増幅回路は、エ
ミッタが、1次巻線と第1、第2の2次巻線とを有する
変流器の第1の2次巻線の一端に接続され、コレクタが
直流電源の正極に接続され、コレクタとベースとの間に
第1の抵抗が接続された第1のNPN形バイポーラトラ
ンジスタと、前記第1のNPN形バイポーラトランジス
タのベースと前記変流器の第1の2次巻線の他端との間
に接続されて、前記第1のNPN形バイポーラトランジ
スタのベース−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を発
生させる第1の電圧降下素子と、エミッタが前記変流器
の第2の2次巻線の一端に接続され、コレクタが前記変
流器の第1の2次巻線の他端に接続され、コレクタとベ
ースとの間に第2の抵抗が接続された第2のNPN形バ
イポーラトランジスタと、前記第2のNPN形バイポー
ラトランジスタのベースと前記変流器の第2の2次巻線
の他端との間に接続されて、前記第2のNPN形バイポ
ーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧に相当する
電圧降下を発生させる第2の電圧降下素子と、前記変流
器の第1の2次巻線の他端と前記第2のNPN形バイポ
ーラトランジスタのコレクタとの接続点に一端が接続さ
れた電流供給用コンデンサと、を備え、前記変流器の第
2の2次巻線の他端に前記直流電源の負極が接続され
て、前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増
幅した電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力
されるように構成されたものである。
【0022】本発明の第4の観点に係る増幅回路は、エ
ミッタが、1次巻線と第1、第2の2次巻線とを有する
変流器の第1の2次巻線の一端に接続された第1のNP
N形バイポーラトランジスタと、直流電源の正極と前記
第1のNPN形バイポーラトランジスタのベースとの間
に直列接続された第1の抵抗及び第2の抵抗と、ドレイ
ン及びソースのうちのいずれかの一端が前記直流電源の
正極と前記第1の抵抗の一端とに、ドレイン及びソース
のうちの他端が前記第1のNPN型バイポーラトランジ
スタのコレクタに接続され、ゲートが前記第1の抵抗と
第2の抵抗との接続点に接続された第1の電界効果トラ
ンジスタと、前記第1のNPN形バイポーラトランジス
タのベースと前記変流器の第1の2次巻線の他端との間
に接続されて、前記第1のNPN形バイポーラトランジ
スタのベース−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を発
生させる第1の電圧降下素子と、エミッタが前記変流器
の第2の2次巻線の一端に接続された第2のNPN形バ
イポーラトランジスタと、前記変流器の第1の2次巻線
の他端と前記第2のNPN形バイポーラトランジスタの
ベースとの間に直列接続された第3の抵抗及び第4の抵
抗と、ドレイン及びソースのうちのいずれかの一端が前
記変流器の第1の2次巻線の他端に、ドレイン及びソー
スのうちの他端が前記第2のNPN形バイポーラトラン
ジスタのコレクタに接続され、ゲートが前記第3の抵抗
と第4の抵抗との接続点に接続された第2の電界効果ト
ランジスタと、前記第2のNPN形バイポーラトランジ
スタのベースと前記変流器の第2の2次巻線の他端との
間に接続されて、前記第2のNPN形バイポーラトラン
ジスタのベース−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を
発生させる第2の電圧降下素子と、前記変流器の第1の
2次巻線の他端と前記第2の電界効果トランジスタの一
端との接続点に一端が接続された電流供給用コンデンサ
と、を備え、前記変流器の第2の2次巻線の他端に前記
直流電源の負極が接続されて、前記変流器の1次巻線に
流れる電流を増幅して、増幅した電流が、前記電流供給
用コンデンサを介して出力されるように構成されたもの
である。
【0023】本発明の第5の観点に係る増幅回路は、エ
ミッタが、1次巻線と第1、第2の2次巻線とを有する
変流器の第1の2次巻線の一端に接続され、コレクタが
前記変流器の第2の2次巻線の一端に接続され、コレク
タとベースとの間に第1の抵抗が接続された第1のPN
P形バイポーラトランジスタと、前記第1のPNP形バ
イポーラトランジスタのベースと前記変流器の第1の2
次巻線の他端との間に接続されて、前記第1のPNP形
バイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間電圧に相
当する電圧降下を発生させる第1の電圧降下素子と、エ
ミッタが前記変流器の第2の2次巻線の他端に接続さ
れ、コレクタが直流電源の負極に接続され、コレクタと
ベースとの間に第2の抵抗が接続された第2のPNP形
バイポーラトランジスタと、前記第2のPNP形バイポ
ーラトランジスタのベースと前記変流器の第2の2次巻
線の一端との間に接続されて、前記第2のPNP形バイ
ポーラトランジスタのエミッタ−ベース間電圧に相当す
る電圧降下を発生させる第2の電圧降下素子と、前記第
1のPNP形バイポーラトランジスタのコレクタと前記
変流器の第2の2次巻線の一端との接続点に一端が接続
された電流供給用コンデンサと、を備え、前記変流器の
第1の2次巻線の他端に前記直流電源の正極が接続され
て、前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増
幅した電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力
されるように構成されたものである。
【0024】前記第1及び第2の電圧降下素子にそれぞ
れ、並列にコンデンサが接続されたものであってもよ
い。
【0025】本発明の第6の観点に係る増幅回路は、エ
ミッタが、1次巻線と2次巻線とを有する変流器の2次
巻線の一端に接続され、コレクタが直流電源の正極に接
続され、コレクタとベースとの間に第1の抵抗が接続さ
れたNPN形バイポーラトランジスタと、エミッタが前
記NPN形バイポーラトランジスタのエミッタに接続さ
れ、コレクタが前記直流電源の負極に接続され、コレク
タとベースとの間に第2の抵抗が接続されたPNP形バ
イポーラトランジスタと、前記NPN形バイポーラトラ
ンジスタのベースと前記PNP形バイポーラトランジス
タのベースとの間に直列に接続されて、前記NPN形バ
イポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧と前記
PNP形バイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間
電圧とに相当する電圧降下を発生させる第1、第2の電
圧降下素子と、前記NPN形バイポーラトランジスタの
ベースと前記変流器の2次巻線の他端との間に接続され
た第1のコンデンサと、前記PNP形バイポーラトラン
ジスタのベースと前記変流器の2次巻線の他端との間に
接続された第2のコンデンサと、前記変流器の2次巻線
の他端に一端が接続された電流供給用コンデンサと、を
備え、前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、
増幅した電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出
力されるように構成されたものである。
【0026】前記NPN形バイポーラトランジスタのエ
ミッタと前記PNP形バイポーラトランジスタのエミッ
タとの接続点に一端が接続された利得補正用コンデンサ
をさらに備え、前記変流器の1次巻線に流れる電流を増
幅し、増幅した電流が、前記電流供給用コンデンサと利
得補正用コンデンサとのインピーダンスの比に応じた比
率で、前記電流供給用コンデンサと利得補正用コンデン
サとからそれぞれ出力されるように構成されたものであ
ってもよい。
【0027】前記第1、第2の電圧降下素子は、ダイオ
ードによって構成されてもよい。
【0028】前記電圧降下素子とバイポーラトランジス
タとが互いに近傍に配置されるようにしてもよい。
【0029】前記電圧降下素子と前記バイポーラトラン
ジスタとが半導体の同一基板上に形成されるようにして
もよい。
【0030】本発明の第7の観点に係る増幅回路は、1
次巻線と2次巻線とを有する変流器の2次巻線に接続さ
れる増幅回路であって、電流路と制御端とを備え、前記
電流路の一端に前記変流器の2次巻線の一端が接続さ
れ、該2次巻線の一端と前記制御端との間の電圧に基づ
いて、前記変流器の2次巻線に流れる電流の量を制御す
る制御手段と、前記変流器の2次巻線の一端と他端との
間の電圧が零となるように前記2次巻線の他端の電圧を
調整する電圧調整手段と、を備え、前記変流器の1次巻
線に流れる電流を増幅して、増幅した電流が、インピー
ダンス素子を介して外部に出力されるように構成された
ものである。
【0031】前記制御手段は、前記電流路の一端がエミ
ッタであり、他端がコレクタであり、前記制御端がベー
スであって、前記エミッタに前記変流器の2次巻線の一
端が接続され、前記2次巻線の一端と前記ベースとの間
の電圧に基づいて、前記変流器の2次巻線に流れる電流
の量を制御するトランジスタによって構成されたもので
あってもよい。
【0032】前記電圧調整手段は、前記変流器の2次巻
線の他端と前記制御手段の制御端との間に接続されたダ
イオードによって構成されたものであってもよい。
【0033】本発明の第8の観点に係るノイズ低減装置
は、所定の電源からの電力供給用の一対の電源線に伝播
するノイズを低減するノイズ低減装置であって、前記一
対の電源線を1次巻線として、前記一対の電源線から接
地線に漏れる漏れ電流を検出する変流器と、前記変流器
の1次巻線に流れる電流を増幅し、増幅した電流を、前
記変流器よりも電源側で、接地線に、前記漏れ電流を相
殺する方向に供給するように構成された増幅回路と、を
備えたものである。
【0034】前記増幅回路は、前記接地線に供給する電
流の電流値が前記変流器が検出した漏れ電流の電流値と
なるように前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅す
るものであってもよい。
【0035】本発明の第9の観点に係る電力変換装置
は、電源からの供給された電力を、所定の電圧の電力に
変換して負荷に供給する変換部と、前記電源から前記変
換部への電力供給用の一対の電源線に伝播するノイズを
低減するノイズ低減装置と、を備えたものである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
電力変換装置を図面を参照して説明する。本実施の形態
に係る電力変換装置の構成を図1に示す。本実施の形態
に係る電力変換装置は、ノイズフィルタ部1と、整流平
滑回路部2と、電力変換回路部3と、ノイズ低減回路部
4と、を備えて構成されている。
【0037】ノイズフィルタ部1は、コンデンサC1,
C2,C3と、チョークコイルL1と、を備えている。
コンデンサC1,C2は、ノーマルモードノイズを減衰
させるアクロスザラインコンデンサであり、交流電源5
の一対の電源線であるラインE1とE2との間に接続さ
れている。コンデンサC3は、コモンモードノイズを低
減させるためのコンデンサであり、ラインE2と接地ラ
インとの間に接続されている。
【0038】チョークコイルL1は、コモンモードノイ
ズを減衰させるコモンモードチョークコイルであり、そ
れぞれ、巻き方向を同じにして交流電源5のラインE
1,E2に直列に接続されている。
【0039】整流平滑回路部2は、整流回路11と、コ
ンデンサC4と、からなる。整流回路11は、交流電源
5から供給された交流電圧を整流するものであり、ライ
ンE1とラインE2とに接続されている。この整流回路
11は、例えば、4つのダイオードからなるブリッジ整
流回路によって構成されている。
【0040】コンデンサC4は、整流回路11から出力
された整流電圧の脈流を平滑化するためのコンデンサで
あり、整流回路11の出力端に接続されている。
【0041】電力変換回路部3は、所定の直流電力を所
定の電圧の直流電力に変換し、直流電圧を負荷R0に供
給するものであり、トランスTと、スイッチング素子Q
1と、ダイオードD1,D2と、チョークコイルL2
と、コンデンサC5と、を備え、フォワードコンバータ
を構成している。
【0042】トランスTは、1次側の電力を2次側へ伝
達するためのものであり、1次巻線n1と2次巻線n2
とを備えている。1次巻線n1は、スイッチング電流に
よって電圧を発生させ、トランスTに励磁エネルギを生
成するための巻線であり、2次巻線n2は、1次巻線n
1で生成された励磁エネルギで電圧を発生させるための
巻線である。1次巻線n1の一端Pt11は、コンデンサ
C4の正極(+)側の端子に接続されている。
【0043】スイッチング素子Q1は、信号S1が供給
されて、トランスTの1次巻線n1に流れる電流をスイ
ッチングしてトランスTの1次巻線n1に電圧を誘起さ
せるための素子であり、トランスTの1次巻線n1の他
端Pt12とコンデンサC4の負極(−)側の端子との間
に接続されている。図示しない制御部は、このスイッチ
ング素子Q1にパルス状の信号S1を供給し、固定発振
に基づいてPWM制御を行うことにより、出力電圧を安
定化させる。
【0044】ダイオードD1は、スイッチング素子Q1
のオン期間で2次巻線n2に発生した電圧から電流を整
流するためのダイオードであり、そのアノードは、2次
巻線n2の一端Pt21に接続されている。
【0045】ダイオードD2は、スイッチング素子Q1
のオン期間にチョークコイルL2に蓄積された励磁エネ
ルギに従って流れる電流をオフ期間にコンデンサC5の
正極(+)側に環流するためのダイオードであり、その
アノードは2次巻線n2の他端Pt22に接続され、その
カソードは、ダイオードD1のカソードに接続されてい
る。
【0046】チョークコイルL2は、コンデンサC5へ
と流れる電流を平滑化するためのものであり、ダイオー
ドD1,D2のカソードとコンデンサC5の正極(+)
側の端子との間に接続されている。
【0047】コンデンサC5は、チョークコイルL2を
通過した電流を平滑化して直流電圧を生成するためのも
のであり、チョークコイルL2を介してダイオードD2
と並列に接続されている。このチョークコイルL2とコ
ンデンサC5とで低周波LCフィルタを構成している。
電力変換回路部3は、生成した直流電圧を負荷R0に供
給する。尚、容量C6は、直流電圧の負極(−)ライン
と接地ラインとの間に存在する浮遊容量を示す。
【0048】ノイズ低減回路部4は、ノイズを低減する
ための回路部であり、零相変流器21と、増幅回路22
と、定電圧回路23と、を備えて構成されている。
【0049】尚、本実施の形態に係る電力変換装置は、
零相変流器21を補償電流の注入点よりも電力変換回路
部3側に配置し、電力変換装置内を伝播する漏れ電流を
検出し、その検出電流に基づいて補償電流Irを接地ラ
インに供給する方法を用いる。
【0050】零相変流器21は、漏れ電流を検出するも
のであり、その等価回路を図2(a)に示す。図2
(a)に示す1次巻線n11は、一対の電源線、すなわ
ち、ラインE1とE2との巻線を表したものである。
尚、本実施の形態では、1次巻線n11と2次巻線n2
1との巻数比は1に設定される。
【0051】零相変流器21の2次巻線の端子P3,P
4は、それぞれ、トランジスタQ11,Q12のエミッ
タおよびダイオードを介してベースに接続される。
【0052】漏れ電流がラインE1,E2に流れると、
ラインE1,E2間に電流の不平衡が生じ、電流の差が
生じる。零相変流器21は、この電流の差を検出するこ
とにより漏れ電流を検出する。
【0053】漏れ電流によってラインE1,E2間で電
流差が生ずる理由は、以下の通りである。もし、ノイズ
の発生がなく、浮遊容量も存在しなければ、ラインE
1、ラインE2には、それぞれ、電流値が等しく向きが
逆向きの電流が流れる。ノイズが発生すると、このノイ
ズは、ノイズの発生源に接続されたラインに重畳し、各
ラインに伝播する。また、浮遊容量があると、この浮遊
容量も、位置によってばらつきがある。このノイズの伝
播と浮遊容量のばらつきにより、各ライン間で電流の不
平衡が生ずる。また、コンデンサC2,C3があると、
コンデンサC2,C3を介して接地ラインに漏れ電流が
流れ、各ライン間での電流の不平衡は、ラインE1,E
2に流れる電流の差となって現れてくる。
【0054】零相変流器21は、磁芯21aと2次巻線
n21とを備える図2(b)に示す貫通形変流器21b
に、図2(c)に示すようにラインE1,E2を磁芯2
1aに巻き回して構成される。
【0055】零相変流器21の1次巻線n11には、ラ
インE1とE2とに流れる電流の差として1次電流I1
が流れ、2次巻線n21には、1次電流I1に基づいて
電流I 2が誘起される。2次巻線n21の巻き方向は、
この誘起電流I2が漏れ電流を相殺する方向に、接地ラ
インに流れるように設定される。
【0056】増幅回路22は、零相変流器21の2次巻
線n21で発生した誘起電流I2を増幅するものであ
り、トランジスタQ11,Q12と、ダイオードD3,
D4と、コンデンサC7、C8,C9と、抵抗R1,R
2と、からなる。本実施の形態では、補償電流の電流値
を漏れ電流の電流値と等しくするため、この増幅回路2
2は、増幅率が1となるように構成されている。
【0057】トランジスタQ11は、NPN形バイポー
ラトランジスタであり、そのエミッタは、零相変流器2
1の2次巻線の一端に接続され、そのコレクタは、定電
圧回路23の正極に接続されている。トランジスタQ1
2は、PNP形バイポーラトランジスタであり、そのエ
ミッタは、トランジスタQ11のエミッタに接続され、
コレクタは定電圧回路23の負極(E2ライン)に接続
されている。
【0058】ダイオードD3、D4は、それぞれ、トラ
ンジスタQ11,Q12のエミッタ−ベース間に、エミ
ッタ−ベース間電圧に相当する電圧を発生させるための
ダイオードであり、ダイオードD3のアノードは、トラ
ンジスタQ11のベースに接続され、カソードは、零相
変流器21の2次巻線の他端に接続されている。またダ
イオードD4のカソードは、トランジスタQ12のベー
スに接続され、アノードは零相変流器21の2次巻線の
他端に接続されている。
【0059】抵抗R1,R2は、電流を制限するための
抵抗であり、抵抗R1は、ダイオードD3のアノードと
定電圧回路23の正極との間に接続され、抵抗R2は、
ダイオードD4のカソードと定電圧回路23の負極との
間に接続されている。尚、増幅回路22の中性点を増幅
回路22に印加される電圧の1/2に設定するため、抵
抗R1,R2の抵抗値は等しくなるように設定される。
【0060】コンデンサC7,C8は、ノイズ成分を平
滑化して、ノイズ成分の影響を抑制するためのコンデン
サであり、それぞれ、ダイオードD3,D4と並列に接
続されている。コンデンサC9は、補償電流を接地ライ
ンに供給するためのコンデンサであり、ダイオードD3
のカソードとダイオードD4のアノードとの接続点と、
接地ラインと、の間に接続されている。
【0061】定電圧回路23は、増幅回路22に定電圧
を供給する直流電源回路であり、ダイオードD5と、コ
ンデンサC10,C11と、ツェナーダイオードDz
と、抵抗R3,R4と、からなる。
【0062】ダイオードD5は、交流電源5から供給さ
れた交流電圧を整流するためのものであり、そのアノー
ドはラインE1に接続されている。抵抗R3,R4は、
電流制限抵抗であり、ダイオードD5のカソードに、直
列に接続されている。
【0063】コンデンサC10,C11は、平滑コンデ
ンサである。コンデンサC10は、抵抗R3,R4の接
続点とラインE2との間に接続されている。コンデンサ
C11は、抵抗R4とラインE2との間に接続されてい
る。
【0064】ツェナーダイオードDzは、コンデンサC
11で平滑化された電圧をツェナー電圧でクランプする
ことにより、直流の定電圧を生成するためのダイオード
であり、コンデンサC11の両端に接続されている。
【0065】次に第1の実施の形態に係る電力変換装置
の動作を説明する。スイッチング素子Q1には、図3
(a)に示すような信号S1が供給される。信号S1が
ハイレベルになると、スイッチング素子Q1はオンし、
信号S1がローレベルになると、スイッチング素子Q1
はオフする。時刻t0〜t1がスイッチング素子Q1の
オン期間であり、時刻t1〜t2がスイッチング素子Q
1のオフ期間である。
【0066】スイッチング素子Q1のオン期間では、図
3(b)に示すように、スイッチング素子Q1に印加さ
れる電圧Vq1は、ほぼ零となり、スイッチング素子Q1
には、図3(c)に示すような電流Iq1が流れる。
【0067】また、スイッチング素子Q1のオフ期間で
は、スイッチング素子Q1に印加される電圧Vq1は、図
3(b)に示すように、コンデンサC3の充電電圧より
も高くなり、スイッチング素子Q1に流れる電流Iq1
は、図3(c)に示すように、ほぼ零となる。
【0068】スイッチング素子Q1がオン、オフするこ
とにより、トランスTの1次巻線n1に流れる電流がス
イッチングされ、トランスTの1次巻線n1に電圧が発
生し、この電圧に従って、2次巻線n2に電圧が発生す
る。
【0069】ダイオードD1は、スイッチング素子Q1
のオン期間で2次巻線n2に発生した電圧に従って流れ
る電流を整流し、ダイオードD2は、スイッチング素子
Q1のオフ期間に、チョークコイルL2に流れる電流を
コンデンサC5の正極(+)側へ環流する。ダイオード
D1,D2を流れる電流は、チョークコイルL2とコン
デンサC5とによって平滑化され、直流電圧が生成さ
れ、電力変換回路部3は、生成した直流電圧を負荷R0
に供給する。
【0070】スイッチング素子Q1がスイッチングする
ことにより、電力変換装置の回路内の対地間のコンデン
サC3を経由して接地ラインに、図3(d)に示すよう
な漏れ電流Isが流れる。零相変流器21は、漏れ電流
Isを、ラインE1,E2間に生じる電流の差として検
出する。
【0071】零相変流器21の1次巻線n11に1次電
流(ラインE1,E2の電流)が流れると、2次巻線n
21に誘起電流が流れる。1次巻線n11と2次巻線n
21との巻数比は1であるので、2次巻線n21に流れ
る誘起電流の電流値は、1次電流の電流値と同じ値にな
る。
【0072】正の半サイクルにおいては、この誘起電流
が分流してトランジスタQ11のベース電流として流れ
る。誘起電流が流れることによってトランジスタQ11
のエミッタの電位は上昇する。また、誘起電流がトラン
ジスタQ11のベースに流れることによってトランジス
タQ11のベースの電位も上昇する。トランジスタQ1
1の増幅率が1よりも充分大きく、増幅回路22の増幅
率が1となるので、漏れ電流Isと同じ電流値の電流が
生成される。
【0073】負の半サイクルにおいては、トランジスタ
Q12の回路が、トランジスタQ11の回路と同様に動
作し、同じく漏れ電流Isと同じ電流値の電流が生成さ
れる。このトランジスタQ11の回路とトランジスタQ
12の回路と組み合わせることにより、補償電流Irが
生成される。
【0074】そして、この補償電流Irを、漏れ電流Is
とは逆向きにしてコンデンサC9を介して接地ラインに
供給することにより、漏れ電流Isは、図3(f)に示
すように小さくなる。これにより、コモンモードノイズ
を低減できる。
【0075】次に増幅回路22の動作を図4に基づいて
説明する。零相変流器21の1次巻線n11に、1次電
流I1が流れると、2次巻線n21には、1次電流I1
基づいて電流I2が誘起される。2次巻線n21の巻き
方向は、この誘起電流I2が漏れ電流を相殺する方向
に、接地ラインに流れるように設定される。
【0076】定電圧回路23から供給された電圧によ
り、電流は、定電圧回路23の正極から、抵抗R1,ダ
イオードD3、D4、抵抗R2を通り、定電圧回路23
の負極へと流れる。
【0077】尚、ダイオードD3,D4に、それぞれ並
列に接続されているコンデンサC7,C8が、周波数が
高いノイズ成分のレベルを下げるため、電流を、損失な
くトランジスタQ11,Q12のベースに供給すること
ができる。
【0078】電流が流れることにより、ダイオードD
3,D4には、トランジスタQ11のベース−エミッタ
間電圧に相当する電圧降下が発生する。この電圧は、ト
ランジスタQ11のベース−エミッタ間に正方向に印加
される。また、零相変流器21の出力電圧Vctは、以下
の式(5)によって表される。
【数5】Vct=Vbe−Vd・・・(5) 但し、Vbe:トランジスタQ11のベース−エミッタ間
電圧 Vd:ダイオードD3の順方向電圧 この式(5)が示すように、電圧Vbeと電圧Vdは等し
くなるため、2次巻線n21に出力電圧Vctを誘起させ
る必要がなくなり、電流のみが流れるようにすればよ
い。
【0079】これにより、零相変流器21の1次巻線n
11、2次巻線n21の巻数が低減され、また、磁芯2
1aのコア面積も低減される。また、ダイオードD3と
並列に接続されたコンデンサC7により、ノイズ成分の
周波数が高くても、トランジスタQ11のベースに損失
なく、ベース電流が供給される。
【0080】また、抵抗R1,R2の抵抗値が等しくな
るように設定されているため、増幅回路22の中性点は
増幅回路22に印加される電圧の1/2になり、トラン
ジスタQ11、Q12の中性点電圧も安定する。また、
制御範囲も拡大する。
【0081】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、トランジスタQ11,Q12のエミッタ−ベース間
電圧に相当する電圧をダイオードD3,D4等で生成
し、生成した電圧を、トランジスタQ11,Q12のエ
ミッタ−ベース間電圧を打ち消す方向に加えるようにし
た。
【0082】従って、零相変流器21の2次巻線n21
に電圧を誘起させなくても、電流のみを流せばよいこと
になり、1次巻線n11、2次巻線n21の巻数を減ら
すことができる。また、磁芯21aのコア面積を低減す
ることもでき、その結果、零相変流器21を小型化する
ことができる。
【0083】また、抵抗R1,R2により、増幅回路2
2の中性点を、増幅回路22に印加される電圧の1/2
に設定することができる。このため、トランジスタQ1
1、Q12の中性点電圧も安定し、制御も安定し、制御
範囲も拡大する。
【0084】また、零相変流器21を含めた増幅回路2
2の増幅率を正確に1に設定することができ、零相変流
器21を補償電流の注入点よりも電力変換回路部3側に
配置し、装置内を伝播する漏れ電流を検出し、その検出
電流に基づいて補償電流Irを接地ラインに供給するこ
とができる。このため、効率的に漏れ電流を低減するこ
とができるので、大きなノイズフィルタを必要とせず、
装置を小型化することができる。また、増幅回路22の
増幅率が小さいため、ノイズ低減を安定して行うことが
できる。
【0085】尚、本発明を実施するにあたっては、種々
の形態が考えられ、上記実施の形態に限られるものでは
ない。例えば、増幅回路22の利得を補正するようにす
ることもできる。その構成を図5に示す。図5に示す増
幅回路22において、トランジスタQ11のエミッタと
トランジスタQ12のエミッタとの接続点にコンデンサ
C12が接続されている。このコンデンサC12は、増
幅回路22の利得を補正するためのものである。増幅回
路22は、零相変流器21の1次巻線n11に流れる電
流を増幅する。増幅した電流は、コンデンサC9とコン
デンサC12とのインピーダンスの比に応じた比率でコ
ンデンサC9とコンデンサC12とからそれぞれ出力さ
れる。コンデンサC9,C12のインピーダンスを、そ
れぞれ、r1、r2とすると、増幅回路22の利得は、
(1+r1/r2)となる。従って、このコンデンサC
9,C12のインピーダンスの比を調整することによ
り、増幅率を容易に調整することができ、零相変流器2
1を含めた全増幅率を正確に1にすることが可能とな
る。
【0086】また、零相変流器21に2つの2次巻線を
設けることもできる。その構成を図6に示す。図6に示
すように、零相変流器21に2次巻線n22を設け、増
幅回路22に、PNP形バイポーラトランジスタQ13
とNPN形バイポーラトランジスタQ14とを備える。
1次巻線n11、2次巻線n21,n22の巻数は等し
い。
【0087】零相変流器21の2次巻線n21の一端、
2次巻線n22の一端は、定電圧回路23の正極、負極
に、それぞれ接続される。増幅回路22では、トランジ
スタQ13のエミッタが2次巻線n21の他端に接続さ
れ、トランジスタQ14のエミッタが、2次巻線n22
の他端に接続され、トランジスタQ13のコレクタとト
ランジスタQ13のコレクタとが接続される。
【0088】ダイオードD3のカソードはトランジスタ
Q13のベースに接続され、アノードは定電圧回路23
の正極に接続される。抵抗R1は、ダイオードD3のカ
ソード及びトランジスタQ13のベースと、トランジス
タQ13のコレクタと、の間に接続される。コンデンサ
C7はダイオードD3と並列に接続される。
【0089】また、ダイオードD4のアノードは、トラ
ンジスタQ14のベースに接続され、カソードは、2次
巻線n22の一端と定電圧回路23の負極に接続され
る。抵抗R2は、トランジスタQ14のコレクタと、ト
ランジスタQ14のベース及びダイオードD4のアノー
ドと、の間に接続される。コンデンサC8は、ダイオー
ドD4と並列に接続される。コンデンサC9は、トラン
ジスタQ13のコレクタとトランジスタQ14のコレク
タとの接続点に接続される。増幅回路22がこのように
構成されることにより、零相変流器21の2次巻線n2
1、n22が固定電位となるため、零相変流器21とト
ランジスタQ13,Q14との間の配線が長くなっても
ストレー容量の影響を軽減することができる。
【0090】また、2つのNPN形バイポーラトランジ
スタを組み合わせて増幅回路22を構成することもでき
る。その構成を図7に示す。図7に示す増幅回路22
は、NPN形バイポーラトランジスタQ15,Q16を
備える。
【0091】定電圧回路23の正極、負極には、それぞ
れ、トランジスタQ15のコレクタ、2次巻線n22の
一端が接続されている。トランジスタQ15のエミッタ
は零相変流器21の2次巻線n21の一端に接続され、
トランジスタQ16のコレクタは、零相変流器21の2
次巻線n21の他端に接続され、エミッタは、零相変流
器21の2次巻線n22の他端に接続される。
【0092】ダイオードD3のアノードはトランジスタ
Q15のベースに接続され、カソードは2次巻線n21
の他端に接続されている。抵抗R1は、定電圧回路23
の正極及びトランジスタQ15のコレクタと、ダイオー
ドD3のアノード及びトランジスタQ15のベースと、
の間に接続されている。コンデンサC7は、ダイオード
D3の両端に並列に接続される。
【0093】ダイオードD4のアノードはトランジスタ
Q16のベースに接続され、カソードは、定電圧回路2
3の負極と2次巻線n22の一端とに接続される。抵抗
R2は、2次巻線n21の他端及びトランジスタQ16
のコレクタと、ダイオードD4のアノード及びトランジ
スタQ16のベースと、の間に接続される。コンデンサ
C8は、ダイオードD4の両端に並列に接続される。コ
ンデンサC9はトランジスタQ16のコレクタに接続さ
れる。増幅回路22がこのように構成されることによ
り、同一のNPN形バイポーラトランジスタを使用する
ことができる。
【0094】また、図7に示す構成に、さらにFET
(電界効果トランジスタ)を備えることにより、耐圧の
高い増幅器を構成できる。その構成を図8に示す。図8
に示す増幅回路22は、電界効果トランジスタとしての
FET11,FET12を備える。このFET11,F
ET12には、高耐圧のものを使用する。FET11の
一端は、定電圧回路23の正極に接続され、他端は、ト
ランジスタQ15のコレクタに接続される。
【0095】定電圧回路23の正極と、トランジスタQ
15のベース及びダイオードD3のアノードと、の間に
は、抵抗R11とR12とが直列に接続され、FET1
1のゲートは、その接続点に接続される。
【0096】FET12の一端は、2次巻線n21の他
端に接続され、他端は、トランジスタQ16のコレクタ
に接続されている。2次巻線n21の他端と、トランジ
スタQ16のベース及びダイオードD4のアノードと、
の間には、抵抗R21とR22とが直列に接続され、F
ET12のゲートは、その接続点に接続される。
【0097】増幅回路22がこのように構成されること
により、トランジスタQ15,Q16に印加される電圧
を高耐圧のFET11,FET12でカバーすることが
でき、トランジスタQ15,Q16が保護される。従っ
て、トランジスタQ15,Q16に、増幅率が高い低耐
圧のものを使用することができる。この場合、FET1
1,FET12のゲート電流は非常に少ないため、増幅
率をほぼ1にすることができ、高電圧での使用を可能と
する。
【0098】また、PNP形バイポーラトランジスタを
対にして増幅回路22を構成することもできる。その構
成を図9に示す。図9に示す増幅回路22は、2つのP
NP形バイポーラトランジスタQ17,Q18を備え
る。
【0099】定電圧回路23の正極、負極には、それぞ
れ、零相変流器21の2次巻線n21の一端、トランジ
スタQ18のコレクタが接続される。トランジスタQ1
7のエミッタは、2次巻線n21の他端に接続され、コ
レクタは、2次巻線n22の一端に接続される。ダイオ
ードD3のカソードは、トランジスタQ17のベースに
接続され、アノードは、定電圧回路23の正極及び2次
巻線n21の一端に接続される。抵抗R1は、ダイオー
ドD3のカソード及びトランジスタQ17のベースと、
2次巻線n22の一端及びトランジスタQ17のコレク
タと、の間に接続される。コンデンサC7はダイオード
D3の両端に並列に接続される。
【0100】トランジスタQ18のエミッタは、2次巻
線n22の他端に接続される。ダイオードD4のカソー
ドは、トランジスタQ18のベースに接続され、アノー
ドは、2次巻線n22の一端に接続される。抵抗R2
は、ダイオードD4のカソード及びトランジスタQ18
のベースと、トランジスタQ18のコレクタと、の間に
接続される。コンデンサC8は、ダイオードD4の両端
に並列に接続される。
【0101】尚、トランジスタQ17のコレクタと零相
変流器21の2次巻線n22の一端とには、コンデンサ
C9が接続される。
【0102】また、図4の回路構成を変形し、トランジ
スタのばらつきによる中性点変位を少なくすることもで
きる。その回路構成を図10に示す。図10に示す増幅
回路22は、トランジスタQ11,Q12と、ダイオー
ドD3,D4と、抵抗R1,R2と、コンデンサC7〜
C9と、を備えている。
【0103】トランジスタQ11のコレクタとベースと
の間には、抵抗R1が接続され、トランジスタQ12の
コレクタとベースとの間には、抵抗R2が接続される。
トランジスタQ11のエミッタとトランジスタQ12の
エミッタとは接続され、その接続点は零相変流器21の
2次巻線n21の一端に接続される。
【0104】トランジスタQ11のベースと零相変流器
21の他端との間には、コンデンサC7が接続され、ト
ランジスタQ12のベースと零相変流器21の他端との
間にコンデンサC8が接続される。
【0105】ダイオードD4のカソードはトランジスタ
Q12のベースに接続され、ダイオードD3のカソード
は、ダイオードD4のアノードに接続され、ダイオード
D3のアノードはトランジスタQ11のベースに接続さ
れる。
【0106】コンデンサC9は零相変流器21の2次巻
線n21の他端に接続される。増幅回路22は、零相変
流器21の1次巻線n11に流れる電流を増幅して、増
幅した電流を、零相変流器21の2次巻線n21の他端
からコンデンサC9を介して出力する。
【0107】このようにダイオードD3,D4がトラン
ジスタQ11のベースとトランジスタQ12のベースと
の間に直列接続されることにより、トランジスタQ1
1,Q12のばらつきによる中性点変位を少なくするこ
とができる。また、トランジスタQ11,Q12のベー
ス−エミッタ間電圧は、直列に接続されたダイオードD
3,D4により補正される。
【0108】即ち、トランジスタQ11,Q12の2つ
のエミッタ−ベース間電圧は、以下のようになる。
【数6】Veb1+Veb2=2Vd 但し、Veb1:トランジスタQ11のエミッタ−ベース
間電圧 Veb2:トランジスタQ12のエミッタ−ベース間電圧 従って、Veb=Vdとするよりも条件を緩和することが
できる。通常、NPNトランジスタとPNPトランジス
タとでは、エミッタ−ベース間電圧が僅かに異なるもの
の、増幅回路22がこのように構成されることにより、
エミッタ−ベース間電圧の相違を無視することができ
る。
【0109】この増幅回路22に、利得を補正するため
のコンデンサC12を備えることもできる。その構成を
図11に示す。増幅回路22は、図10に示す構成に加
え、トランジスタQ11のエミッタとトランジスタQ1
2のエミッタとの接続点にコンデンサC12が接続され
る。図5に示す増幅回路22と同様に、このコンデンサ
C9,C12のインピーダンスの比を調整することによ
り、増幅率を容易に調整することができ、零相変流器2
1を含めた全増幅率を正確に1にすることが可能とな
る。
【0110】また、増幅回路22のトランジスタとダイ
オードとの温度が同一になるように、ダイオードとトラ
ンジスタとを近傍に配置することもできる。このように
すれば、トランジスタの温度変化により、ベース−エミ
ッタ間電圧が変動しても、ダイオードも同じように変動
するため、動作が安定する。
【0111】さらに、トランジスタとダイオードとを同
一チップ内に構築することもでき、このようにすること
により、トランジスタの温度とダイオードの温度とを完
全に一致させることができる。
【0112】また、本実施の形態では、トランジスタQ
11〜Q18を単体の素子として説明した。しかし、ト
ランジスタQ11〜Q18の代わりに、例えば、ダーリ
ントン接続されたトランジスタ回路を用いることもでき
る。この場合、トランジスタ回路を構成するトランジス
タの数に応じた数のダイオードを、ベースと2次巻線と
の間に接続する。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
変流器の2次巻線に電圧を誘起させなくても、電流を流
すことができるため、変流器の巻線の巻数を減らすこと
ができ、変流器の磁芯のコア面積を低減することもで
き、その結果、零相変流器を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置
の構成を示す回路図である。
【図2】(a)は図1の零相変流器を示す回路図であ
り、(b)は貫通形変流器の斜視図であり、(c)は零
相変流器の斜視図である。
【図3】図1の電力変換装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図4】図1のノイズ低減回路部の動作を説明するため
の説明図である。
【図5】ノイズ低減回路部の応用回路を示す回路図であ
る。
【図6】同上ノイズ低減回路部の応用回路を示す回路図
である。
【図7】同上ノイズ低減回路部の応用回路を示す回路図
である。
【図8】同上ノイズ低減回路部の応用回路を示す回路図
である。
【図9】同上ノイズ低減回路部の応用回路を示す回路図
である。
【図10】同上ノイズ低減回路部の応用回路を示す回路
図である。
【図11】同上ノイズ低減回路部の応用回路を示す回路
図である。
【図12】ノイズ低減の原理を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ノイズフィルタ部 3 電力変換回路部 4 ノイズ低減回路部 21 零相変流器 22 増幅回路 23 定電圧回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H730 AA02 BB23 CC03 DD01 EE02 EE08 EE10 FD41 5J092 AA01 AA14 AA18 CA44 CA50 FA00 FR15 HA08 HA10 HA17 HA18 HA19 HA25 HA29 HA36 HA39 KA11 KA42 KA51 MA21 SA00 TA06 5J500 AA01 AA14 AA18 AC44 AC50 AF00 AH08 AH10 AH17 AH18 AH19 AH25 AH29 AH36 AH39 AK11 AK42 AK51 AM21 AS00 AT06 RF15

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エミッタが、1次巻線と2次巻線とを有す
    る変流器の2次巻線の一端に接続され、コレクタが直流
    電源の正極に接続され、コレクタとベースとの間に第1
    の抵抗が接続されたNPN形バイポーラトランジスタ
    と、 前記NPN形バイポーラトランジスタのベースと前記変
    流器の2次巻線の他端との間に接続されて、前記NPN
    形バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧に
    相当する電圧降下を発生させる第1の電圧降下素子と、 エミッタが前記変流器の2次巻線の一端に接続され、コ
    レクタが前記直流電源の負極に接続され、コレクタとベ
    ースとの間に第2の抵抗が接続されたPNP形バイポー
    ラトランジスタと、 前記PNP形バイポーラトランジスタのベースと前記変
    流器の2次巻線の他端との間に接続されて、前記PNP
    形バイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間電圧に
    相当する電圧降下を発生させる第2の電圧降下素子と、 前記第1の電圧降下素子と前記第2の電圧降下素子との
    接続点に一端が接続された電流供給用コンデンサと、を
    備え、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増幅し
    た電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力され
    るように構成された、ことを特徴とする増幅回路。
  2. 【請求項2】前記NPN形バイポーラトランジスタのエ
    ミッタと前記PNP形バイポーラトランジスタのエミッ
    タとの接続点に一端が接続された利得補正用コンデンサ
    をさらに備え、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅し、増幅した
    電流が、前記電流供給用コンデンサと利得補正用コンデ
    ンサとのインピーダンスの比に応じた比率で、前記電流
    供給用コンデンサと利得補正用コンデンサとからそれぞ
    れ出力されるように構成された、 ことを特徴とする請求項1に記載の増幅回路。
  3. 【請求項3】エミッタが、1次巻線と第1、第2の2次
    巻線とを有する変流器の第1の2次巻線の一端に接続さ
    れ、コレクタとベースとの間に第1の抵抗が接続された
    PNP形バイポーラトランジスタと、 前記PNP形バイポーラトランジスタのベースと前記変
    流器の第1の2次巻線の他端との間に接続されて、前記
    PNP形バイポーラトランジスタのエミッタ−ベース間
    電圧に相当する電圧降下を発生させる第1の電圧降下素
    子と、 エミッタが前記変流器の第2の2次巻線の一端に接続さ
    れ、コレクタが前記PNP形バイポーラトランジスタの
    コレクタに接続され、コレクタとベースとの間に第2の
    抵抗が接続されたNPN形バイポーラトランジスタと、 前記NPN形バイポーラトランジスタのベースと前記変
    流器の第2の2次巻線の他端との間に接続されて、前記
    NPN形バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間
    電圧に相当する電圧降下を発生させる第2の電圧降下素
    子と、 前記PNP形バイポーラトランジスタのコレクタと前記
    NPN形バイポーラトランジスタのコレクタとの接続点
    に一端が接続された電流供給用コンデンサと、を備え、 前記変流器の第1の2次巻線の他端に直流電源の正極が
    接続され、第2の2次巻線の他端に前記直流電源の負極
    が接続されて、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増幅し
    た電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力され
    るように構成された、ことを特徴とする増幅回路。
  4. 【請求項4】エミッタが、1次巻線と第1、第2の2次
    巻線とを有する変流器の第1の2次巻線の一端に接続さ
    れ、コレクタが直流電源の正極に接続され、コレクタと
    ベースとの間に第1の抵抗が接続された第1のNPN形
    バイポーラトランジスタと、 前記第1のNPN形バイポーラトランジスタのベースと
    前記変流器の第1の2次巻線の他端との間に接続され
    て、前記第1のNPN形バイポーラトランジスタのベー
    ス−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を発生させる第
    1の電圧降下素子と、 エミッタが前記変流器の第2の2次巻線の一端に接続さ
    れ、コレクタが前記変流器の第1の2次巻線の他端に接
    続され、コレクタとベースとの間に第2の抵抗が接続さ
    れた第2のNPN形バイポーラトランジスタと、 前記第2のNPN形バイポーラトランジスタのベースと
    前記変流器の第2の2次巻線の他端との間に接続され
    て、前記第2のNPN形バイポーラトランジスタのベー
    ス−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を発生させる第
    2の電圧降下素子と、 前記変流器の第1の2次巻線の他端と前記第2のNPN
    形バイポーラトランジスタのコレクタとの接続点に一端
    が接続された電流供給用コンデンサと、 を備え、 前記変流器の第2の2次巻線の他端に前記直流電源の負
    極が接続されて、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増幅し
    た電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力され
    るように構成された、 ことを特徴とする増幅回路。
  5. 【請求項5】エミッタが、1次巻線と第1、第2の2次
    巻線とを有する変流器の第1の2次巻線の一端に接続さ
    れた第1のNPN形バイポーラトランジスタと、 直流電源の正極と前記第1のNPN形バイポーラトラン
    ジスタのベースとの間に直列接続された第1の抵抗及び
    第2の抵抗と、 ドレイン及びソースのうちのいずれかの一端が前記直流
    電源の正極と前記第1の抵抗の一端とに、ドレイン及び
    ソースのうちの他端が前記第1のNPN型バイポーラト
    ランジスタのコレクタに接続され、ゲートが前記第1の
    抵抗と第2の抵抗との接続点に接続された第1の電界効
    果トランジスタと、 前記第1のNPN形バイポーラトランジスタのベースと
    前記変流器の第1の2次巻線の他端との間に接続され
    て、前記第1のNPN形バイポーラトランジスタのベー
    ス−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を発生させる第
    1の電圧降下素子と、 エミッタが前記変流器の第2の2次巻線の一端に接続さ
    れた第2のNPN形バイポーラトランジスタと、 前記変流器の第1の2次巻線の他端と前記第2のNPN
    形バイポーラトランジスタのベースとの間に直列接続さ
    れた第3の抵抗及び第4の抵抗と、 ドレイン及びソースのうちのいずれかの一端が前記変流
    器の第1の2次巻線の他端に、ドレイン及びソースのう
    ちの他端が前記第2のNPN形バイポーラトランジスタ
    のコレクタに接続され、ゲートが前記第3の抵抗と第4
    の抵抗との接続点に接続された第2の電界効果トランジ
    スタと、 前記第2のNPN形バイポーラトランジスタのベースと
    前記変流器の第2の2次巻線の他端との間に接続され
    て、前記第2のNPN形バイポーラトランジスタのベー
    ス−エミッタ間電圧に相当する電圧降下を発生させる第
    2の電圧降下素子と、 前記変流器の第1の2次巻線の他端と前記第2の電界効
    果トランジスタの一端との接続点に一端が接続された電
    流供給用コンデンサと、 を備え、 前記変流器の第2の2次巻線の他端に前記直流電源の負
    極が接続されて、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増幅し
    た電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力され
    るように構成された、 ことを特徴とする増幅回路。
  6. 【請求項6】エミッタが、1次巻線と第1、第2の2次
    巻線とを有する変流器の第1の2次巻線の一端に接続さ
    れ、コレクタが前記変流器の第2の2次巻線の一端に接
    続され、コレクタとベースとの間に第1の抵抗が接続さ
    れた第1のPNP形バイポーラトランジスタと、 前記第1のPNP形バイポーラトランジスタのベースと
    前記変流器の第1の2次巻線の他端との間に接続され
    て、前記第1のPNP形バイポーラトランジスタのエミ
    ッタ−ベース間電圧に相当する電圧降下を発生させる第
    1の電圧降下素子と、 エミッタが前記変流器の第2の2次巻線の他端に接続さ
    れ、コレクタが直流電源の負極に接続され、コレクタと
    ベースとの間に第2の抵抗が接続された第2のPNP形
    バイポーラトランジスタと、 前記第2のPNP形バイポーラトランジスタのベースと
    前記変流器の第2の2次巻線の一端との間に接続され
    て、前記第2のPNP形バイポーラトランジスタのエミ
    ッタ−ベース間電圧に相当する電圧降下を発生させる第
    2の電圧降下素子と、 前記第1のPNP形バイポーラトランジスタのコレクタ
    と前記変流器の第2の2次巻線の一端との接続点に一端
    が接続された電流供給用コンデンサと、 を備え、 前記変流器の第1の2次巻線の他端に前記直流電源の正
    極が接続されて、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増幅し
    た電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力され
    るように構成された、ことを特徴とする増幅回路。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2の電圧降下素子にそれぞ
    れ、並列にコンデンサが接続された、 ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載
    の増幅回路。
  8. 【請求項8】エミッタが、1次巻線と2次巻線とを有す
    る変流器の2次巻線の一端に接続され、コレクタが直流
    電源の正極に接続され、コレクタとベースとの間に第1
    の抵抗が接続されたNPN形バイポーラトランジスタ
    と、 エミッタが前記NPN形バイポーラトランジスタのエミ
    ッタに接続され、コレクタが前記直流電源の負極に接続
    され、コレクタとベースとの間に第2の抵抗が接続され
    たPNP形バイポーラトランジスタと、 前記NPN形バイポーラトランジスタのベースと前記P
    NP形バイポーラトランジスタのベースとの間に直列に
    接続されて、前記NPN形バイポーラトランジスタのベ
    ース−エミッタ間電圧と前記PNP形バイポーラトラン
    ジスタのエミッタ−ベース間電圧とに相当する電圧降下
    を発生させる第1、第2の電圧降下素子と、 前記NPN形バイポーラトランジスタのベースと前記変
    流器の2次巻線の他端との間に接続された第1のコンデ
    ンサと、 前記PNP形バイポーラトランジスタのベースと前記変
    流器の2次巻線の他端との間に接続された第2のコンデ
    ンサと、 前記変流器の2次巻線の他端に一端が接続された電流供
    給用コンデンサと、を備え、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増幅し
    た電流が、前記電流供給用コンデンサを介して出力され
    るように構成された、 ことを特徴とする増幅回路。
  9. 【請求項9】前記NPN形バイポーラトランジスタのエ
    ミッタと前記PNP形バイポーラトランジスタのエミッ
    タとの接続点に一端が接続された利得補正用コンデンサ
    をさらに備え、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅し、増幅した
    電流が、前記電流供給用コンデンサと利得補正用コンデ
    ンサとのインピーダンスの比に応じた比率で、前記電流
    供給用コンデンサと利得補正用コンデンサとからそれぞ
    れ出力されるように構成された、 ことを特徴とする請求項8に記載の増幅回路。
  10. 【請求項10】前記第1、第2の電圧降下素子は、ダイ
    オードによって構成された、 ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載
    の増幅回路。
  11. 【請求項11】前記電圧降下素子とバイポーラトランジ
    スタとが互いに近傍に配置された、 ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記
    載の増幅回路。
  12. 【請求項12】前記電圧降下素子と前記バイポーラトラ
    ンジスタとが半導体の同一基板上に形成された、 ことを特徴とする請求項11に記載の増幅回路。
  13. 【請求項13】1次巻線と2次巻線とを有する変流器の
    2次巻線に接続される増幅回路であって、 電流路と制御端とを備え、前記電流路の一端に前記変流
    器の2次巻線の一端が接続され、該2次巻線の一端と前
    記制御端との間の電圧に基づいて、前記変流器の2次巻
    線に流れる電流の量を制御する制御手段と、 前記変流器の2次巻線の一端と他端との間の電圧が零と
    なるように前記2次巻線の他端の電圧を調整する電圧調
    整手段と、を備え、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅して、増幅し
    た電流が、インピーダンス素子を介して外部に出力され
    るように構成された、 ことを特徴とする増幅回路。
  14. 【請求項14】前記制御手段は、前記電流路の一端がエ
    ミッタであり、他端がコレクタであり、前記制御端がベ
    ースであって、前記エミッタに前記変流器の2次巻線の
    一端が接続され、前記2次巻線の一端と前記ベースとの
    間の電圧に基づいて、前記変流器の2次巻線に流れる電
    流の量を制御するトランジスタによって構成されたもの
    である、 ことを特徴とする請求項13に記載の増幅回路。
  15. 【請求項15】前記電圧調整手段は、前記変流器の2次
    巻線の他端と前記制御手段の制御端との間に接続された
    ダイオードによって構成されたものである、 ことを特徴とする請求項13又は14に記載の増幅回
    路。
  16. 【請求項16】所定の電源からの電力供給用の一対の電
    源線に伝播するノイズを低減するノイズ低減装置であっ
    て、 前記一対の電源線を1次巻線として、前記一対の電源線
    から接地線に漏れる漏れ電流を検出する変流器と、 前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅し、増幅した
    電流を、前記変流器よりも電源側で、接地線に、前記漏
    れ電流を相殺する方向に供給するように構成された請求
    項1乃至15のいずれか1項に記載の増幅回路と、を備
    えた、 ことを特徴とするノイズ低減装置。
  17. 【請求項17】前記増幅回路は、前記接地線に供給する
    電流の電流値が前記変流器が検出した漏れ電流の電流値
    となるように前記変流器の1次巻線に流れる電流を増幅
    するものである、 ことを特徴とする請求項16に記載のノイズ低減装置。
  18. 【請求項18】電源からの供給された電力を、所定の電
    圧の電力に変換して負荷に供給する変換部と、 前記電源から前記変換部への電力供給用の一対の電源線
    に伝播するノイズを低減する請求項16又は17に記載
    のノイズ低減装置と、を備えた、 ことを特徴とする電力変換装置。
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